JP3655264B2 - 携帯燃焼器のガスボンベ装着装置 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は携帯燃焼器のガスボンベ装着装置に関し、特に磁石式のガスボンベ装着装置において、ガスボンベ装着時の不用意なガス漏れを防止する携帯燃焼器のガスボンベ装着装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
カセットコンロ、カセットヒーター、カセットグリル等の携帯燃焼器に用いられる小型ガスボンベの装着は、容易、かつ、迅速にできることが要請される。この要請に対し、磁石を利用してガスボンベを装着する磁石式ガスボンベ装着装置が提案されている（その典型的なものは、登録新案2547128号に示されている）。
【０００３】
そのガスボンベ装着装置を図4に示す。圧力調整器1のガス供給口2の外周部に磁石5がヨーク3に保持されて設けられており、そのヨーク3は、ガスボンベ係止爪4を有してなる。ガスボンベ30の装着は、目視で、フランジ31の係止穴32をガスボンベ係止爪4に正対させ、次に、ステム3がほぼガス供給口の中心線上にあるようにガスボンベをガス供給口に正対させたうえでガスボンベ30のフランジ31を磁石5に近接させて行う。
【０００４】
このようなガスボンベの装着においては、ガスボンベをガス供給口に目視で正対させるものであるからこれは容易ではない。このとき、ステムの位置がずれているか、または、ガスボンベが傾いていると、ステム33がガス供給口2側面部で不用意に押されてガス漏れを生じる。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】
従来の磁石式ガスボンベ装着装置においては、上述するようにガスボンベの装着を全て目視で確認して行わなければならいという点に問題がある。
【０００６】
本発明は、かかる問題点を解決するためになされたものである。ガスボンベの装着に際して、ガスボンベの装着方向と位置を規制するボンベガイドを設けることにより、ガスボンベの適切な装着を行わしめる携帯燃焼器のガスボンベ装着装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかる携帯燃焼器のガスボンベ装着装置は、ガス供給口の外周部に設けられ、ガスボンベのフランジに吸着しガスボンベを吸着・保持する磁石と、該磁石外周部に所定の隙間を有して設けられ、ガスボンベ係止爪を有するヨークとを備える携帯燃焼器のガスボンベ装着装置において、該ヨークの外周部に設けられ、ガスボンベ係止爪視認用の切欠きを有しガスボンベのフランジ外径よりやや大きいボンベガイドを備える。
【０００８】
また、ボンベガイドはスライド穴を有し、ガスボンベの脱着に応じてスライド穴をスライドしてガスボンベ装着の適否を表示する指標部材を備えることが好適である。
【発明の実施の形態】
【０００９】
以下、本発明に係る実施の形態を図に基づいて説明する。図1は、本発明に係る携帯燃焼器のガスボンベ装着装置を示す全体斜視図である。本装置は、圧力調整器1のガス供給口2の外周部に磁石5がヨーク3に保持されてあり、そのヨーク3の外周部にボンベガイド10を有する。ボンベガイド10は、ガスボンベのフランジ31の外径よりやや大きく、ガスボンベ係止爪4を視認できる程度の切欠き11を有す。なお、ヨーク3は磁石の保持力を高めるため磁石5の外径と所定の隙間を有しており、また、ガスボンベ係止爪4を有するものであることは従来同様である。
【００１０】
本発明においてガスボンベの装着は、切欠き11よりガスボンベ係止爪4を目視し係止穴32をこれに正対させた後にガスボンベのフランジ31を磁石5に近接させればよい。ガスボンベがガス供給口に正対しているときは、図3(a)に示すようにそのままガスボンベのフランジ31は磁石5に吸着・保持されてガスボンベの装着がなされる。一方、ガスボンベがガス供給口に正対していなければ、図3(b)に示すようにフランジ31がボンベガイド10と干渉し、ガスボンベの装着ができない。このときは、ボンベガイド10はフランジ31の外径よりやや大きくしてあるから、フランジ31をボンベガイド10に沿わせるようにガスボンベを再装着すれば足りる。なお当初より、フランジ31をボンベガイド10に沿うように装着してもよい。
【００１１】
ガスボンベのガス供給口への装着を確実に行わしめるには、ガスボンベが適正に装着されたか否かを表示する指標部材を設けることが好適である。すなわち、フランジ31がボンベガイド10に引っかかり、ステム33が完全にガス供給口2に挿入されず不完全装着状態になる場合を考慮して、ガスボンベが適正に装着されたか否かを表示する指標部材を設けることが好適である。
【００１２】
図2に指標部材の構成を示す。指標部材20は、例えば板バネからなり、逆Ｌ字形をしており、一端20aが圧力調整器1に固着されている。また、指標部材20は、20b端部がガスボンベのフランジ31に当接して図2(b)に示すように撓みながら、ボンベガイド10に設けられたスライド穴12内をスライドする。そして、指標部材20b上面部にはマーク21が印されており、ガスボンベが適正に装着された場合に、ボンベガイド10に設けられたのぞき穴13（図2(a)）又はスライド穴12出入口部（図2(b)）において該マーク21を確認することができる。したがって、該マークが確認できない場合は、再度ガスボンベの装着をし直せばよい。上記に述べた構成によりガスボンベの装着は確実になされる。
【００１３】
【発明の効果】
本発明によれば、ガスボンベの装着は、切欠き11より目視して係止穴32をガスボンベ係止爪4に正対させた後、ガスボンベのフランジをボンベガイドに沿うように磁石5に近接させれば、ガスボンベはガス漏れを生じることなく容易に装着することができる。また、ガスボンベ装着の適否を表示する指標部材によって、ガスボンベを確実に装着することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明に係る携帯燃焼器のガスボンベ装着装置を示す全体斜視図である。
【図２】 指標部材の構成を示す図である。
【図３】 本発明に係る携帯燃焼器のガスボンベ装着状態を示す図である。
【図４】 従来の携帯燃焼器のガスボンベ装着状態を示す図である。
【符号の説明】
1：圧力調整器
2：ガス供給口
3：ヨーク
4：ガスボンベ係止爪
5：磁石
10：ボンベガイド
11：切欠き
12：スライド穴
13：のぞき穴
20：指標部材
21：マーク
30：ガスボンベ
31：フランジ
32：係止穴
33：ステム

Claims (2)

1. ガス供給口の外周部に設けられ、ガスボンベのフランジに吸着しガスボンベを吸着・保持する磁石と、該磁石外周部に所定の隙間を有して設けられ、ガスボンベ係止爪を有するヨークとを備える携帯燃焼器のガスボンベ装着装置において、該ヨークの外周部に設けられ、ガスボンベ係止爪視認用の切欠きを有しガスボンベのフランジ外径よりやや大きいボンベガイドを備えることを特徴とする携帯燃焼器のガスボンベ装着装置。
2. ボンベガイドはスライド穴を有し、ガスボンベの脱着に応じて該スライド穴をスライドしてガスボンベ装着の適否を表示する指標部材を備えることを特徴とする請求項1記載の携帯燃焼器のガスボンベ装着装置。

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