JP3653961B2 - 打込機 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は連結止具の先頭の止具を順次射出口内に供給するフィーダピストンを有するネイルガイドと、打込み動作前に射出口内の止具を射出口下方に押出す押出しピストンとを備えた打込機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の打込機の一例を図6、図7に示す。
図6において、1は本体、3は円筒状のシリンダ、4はシリンダ3内に上下動可能に保持されたピストン、5はピストン4に一体に取付けられ、本体1下方に設けられた射出口12内に位置する釘6aを打込むドライバブレード、7は図示しないトリガバルブにより制御され圧縮空気を貯蔵する蓄圧室9とシリンダ3内部とを連通、遮断するヘッドバルブ、17はドライバブレード5の打込み方向に往復動可能に設けられた押出しピストン、17aは押出しピストン17に設けられ、射出口12内に突出可能な係止部、18は押出しピストン上室である。押出しピストン上室18内に圧縮空気が流入すると、押出しピストン17内に設けられた空気通路17bを圧縮空気が通り係止部17aが射出口12内に突出した後で、押出しピストン17は下降する。係止部17aは射出口12内の釘6の上部に突出し、係止部17aは押出しピストン17の下降に伴って射出口12内の釘6aを射出口12下方に押出し、押出された釘6aは射出口12下部に設けられたバーチカルガイド30によって下端を突出させた状態で保持される。
【0003】
図7は本体1下部を示す要部拡大断面図であり、ネイルガイド21の構造を示す。ネイルガイド21内にはフィーダピストン13が設けられ、フィーダピストン13はフィーダピストン上室14内に設けられたスプリング24により常時射出口12側に付勢されている。また、フィーダピストン下室15はシリンダ3の外周に設けられた戻り空気室10と空気通路16を介して連通しており、ドライバブレード5が下降して打込みを行う際に戻り空気室10に流入する圧縮空気がフィーダピストン下室15内に流入するので、フィーダピストン13は射出口12内で釘6aがドライバブレード5により打撃される前にスプリング24の付勢力に抗して射出口12から後退する。打込みが終了し、図示しないトリガバルブが初期位置に復帰しヘッドバルブ7がシリンダ3内部と蓄圧室9との連通を遮断すると、ドライバブレード5が初期位置に復帰する行程に入るため、戻り空気室10の内圧が低下しフィーダピストン13はスプリング24の付勢力により射出口12側に移動して連結釘6の先頭の釘6aを射出口12内に供給する。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
前記押出しピストン17がフィーダピストン13よりも先に動作する、あるいは押出しピストン17とフィーダピストン13とが同時に動作すると、射出口12内に釘6aが位置していない状態で押出しピストン17が動作することになるので釘6aを押出すことができない、あるいは押出しピストン17の係止部17aが邪魔になりフィーダピストン13が釘6aを射出口12内に供給することができない場合がある。
上記したような不具合が発生しないようにするために、従来の打込機には、押出しピストン17とフィーダピストン13との動作タイミングをずらす装置が設けられていた。このため、打込機本体1が大型化すると共に高価なものとなるという欠点があった。
本発明の目的は、上記欠点を解消し、特別な装置等を設けなくとも、確実にフィーダピストンが動作して止具を射出口内に供給した後で押出しピストンが動作するようにした打込機を提供することである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、フィーダピストンが動作して連結止具の先頭の止具を射出口内に供給するとほぼ同時にフィーダピストン上室と押出しピストン上室とが連通するようにすることにより達成される。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明打込機の一実施形態を図1〜図5を用いて以下説明する。なお、上記した従来の打込機と同一構造の部分には同様の符号を付したので説明を省略する。図1において25は引き操作されることにより後述するトリガバルブ26を動作させるトリガ、26は通常時には後述する起動ピストン28を介して蓄圧室9とフィーダピストン上室14及びヘッドバルブ上室22とを連通させ、動作時には蓄圧室9とフィーダピストン上室14及びヘッドバルブ上室22との連通を遮断し、フィーダピストン上室14及びヘッドバルブ上室22と大気とを連通させるトリガバルブである。27は起動プランジャ、28は起動ピストン、29はドアバルブであり、ドアバルブ29はネイルガイド21が開状態となったことを感知し動作するもので、ネイルガイド21の開状態を感知すると起動ピストン28を上昇させる。起動ピストン28は上昇すると、起動プランジャ27が引き操作されるまでは上昇位置を維持し、上昇している間はトリガバルブ26とヘッドバルブ上室及びフィーダピストン上室14との連通を遮断すると共に蓄圧室9とヘッドバルブ上室22とを連通させ、ネイルガイド21を一度開状態とした場合には起動プランジャ27を引き操作しない限りは打込み、フィーダピストン13及び押出しピストン17の動作を抑止するものであり、このような構造とすることでネイルガイド21を一度開状態としその後閉状態とするとこれと同時に押出しピストン17が動作して射出口12内の釘6aを射出口12先端に押出すことを防止している。
【0007】
図1の打込機は初期状態にあり、図2に打込みが行われた状態を示す。図1に示す状態で、トリガ25を引き操作しトリガバルブ26を動作させるとトリガバルブ26はヘッドバルブ上室22、フィーダピストン上室14及び押出しピストン上室18内の圧縮空気を大気に放出し、これによりヘッドバルブ7が上昇すると共に押出しピストン17がスプリング20の付勢力により上昇する。ヘッドバルブ7が上昇すると蓄圧室9とシリンダ3内部とが連通し、シリンダ3内部に圧縮空気が流入しピストン4及びドライバブレード5がシリンダ3内を急激に下降する。ピストン4及びドライバブレード5の下降により、戻り空気室10内に圧縮空気が流入すると共に戻り空気室10と空気通路16を介して連通したフィーダピストン下室15内にも圧縮空気が流入し、これによりドライバブレード5が射出口12内を通過するより前にフィーダピストン13は後退する。その後ドライバブレード5は図2に示すように射出口12内の釘6aを被打込材23に打込む。
【0008】
打込み終了後にトリガ25の操作が解除され、トリガバルブ26が図1に示す初期位置に復帰すると、再度ヘッドバルブ上室22及びフィーダピストン上室14と蓄圧室9とが連通する。これによりヘッドバルブ7が下降し蓄圧室9とシリンダ3内部との連通が遮断され、ピストン4及びドライバブレード5が戻り空気室10内の圧縮空気により図1に示す初期位置に復帰すると共に図3に示すようにフィーダピストン13が射出口12側に移動してネイルガイド21内に装填された連結釘6の先頭の釘6aを射出口12内に供給する。図に示すようにフィーダピストン13が射出口12内に釘6aを供給するとほぼ同時にフィーダピストン上室14と押出しピストン上室18とが空気通路19を介して連通し、押出しピストン上室18内に圧縮空気が流入し、図4に示すように押出しピストン17が下降して射出口12内の釘6aを射出口12下方に押出す。その後、トリガ25が引き操作されトリガバルブ26が動作すると、押出しピストン上室18内の圧縮空気はトリガバルブ26から大気に放出されるため、図5に示すように押出しピストン17はスプリング20の付勢力により上昇し、この後で図2に示すようにドライバブレード5が射出口12内の釘6aを打込む。
【0009】
上記したようにフィーダピストン13が動作して連結釘6の先頭の止具6aを射出口12内に供給するとほぼ同時にフィーダピストン上室14と押出しピストン上室18とが連通するようにしたので、確実にフィーダピストン13が動作して射出口12内に釘6aが供給された後に押出しピストン17が動作するようになる。
【0010】
【発明の効果】
上記したように本発明によれば、フィーダピストンが動作して連結釘の先頭の釘を射出口内に供給するとほぼ同時にフィーダピストン上室と押出しピストンとが連通するようにしたので、特別な装置等を設けなくとも、確実にフィーダピストンが動作して止具を射出口内に供給した後で押出しピストンが動作するようにした打込機を提供することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明打込機の一実施形態を示す要部拡大断面図。
【図2】本発明打込機の動作状態を示す図1の要部拡大図。
【図3】本発明打込機の動作状態を示す図1の要部拡大図。
【図4】本発明打込機の動作状態を示す図1の要部拡大図。
【図5】本発明打込機の動作状態を示す図1の要部拡大図。
【図6】従来の打込機の一例を示す要部拡大断面一部省略図。
【図7】従来の打込機の一例を示す要部拡大断面図。
【符号の説明】
6は連結釘、6aは連結釘の先頭の釘、12は射出口、13はフィーダピストン、14はフィーダピストン上室、17は押出しピストン、18は押出しピストン上室、26はトリガバルブである。
Claims (1)
- 圧縮空気を貯蔵する蓄圧室と、円筒状のシリンダ内に上下動可能に設けられたピストンと、ピストンに取付けられ、シリンダ下方に位置する射出口内の止具を打込むドライバブレードと、シリンダ上方に位置しシリンダ内部と蓄圧室とを連通、遮断するヘッドバルブと、ヘッドバルブを制御する外部から操作可能なトリガバルブと、射出口内と連通し、連結止具が装填される開閉操作可能なネイルガイドと、ネイルガイド内に設けられ、連結止具の先頭の止具を射出口内に順次供給するフィーダピストンと、トリガバルブが操作されていない時に蓄圧室と連通し、トリガバルブが操作されると大気と連通し、圧縮空気が流入するとフィーダピストンを動作させるフィーダピストン上室と、射出口近傍に設けられ、射出口内の止具を射出口下方に押出す押出しピストンと、圧縮空気が流入すると押出しピストンを動作させる押出しピストン上室とを有する打込機であって、
前記フィーダピストンが動作して連結止具の先頭の止具を射出口内に供給するとほぼ同時にフィーダピストン上室と押出しピストン上室とが連通する空気通路を設けたことを特徴とする打込機。
Priority Applications (1)
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JP35084297A JP3653961B2 (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 打込機 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP35084297A JP3653961B2 (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 打込機 |
Publications (2)
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JPH11179675A JPH11179675A (ja) | 1999-07-06 |
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Family
ID=18413264
Family Applications (1)
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JP35084297A Expired - Fee Related JP3653961B2 (ja) | 1997-12-19 | 1997-12-19 | 打込機 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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1997
- 1997-12-19 JP JP35084297A patent/JP3653961B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH11179675A (ja) | 1999-07-06 |
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