JP3653423B2 - 車両用フロアボード - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、主として、車両における荷物などの積み込みスペースいわゆる荷室のフロアに敷設される車両用フロアボードに関する。
【0002】
【従来の技術】
車両用フロアボードの従来例を図19の斜視図を参照して説明する。図19に示すように、車両用フロアボード150は、合成樹脂製のフロアボード本体151を主体としてなる。フロアボード本体151は、図示しないが、車両における荷室のフロアに凹設されかつスペアタイヤを収納するための収納凹部を開閉可能に覆うものである。
【0003】
前記フロアボード本体151の裏面には物入れ用凹所152が形成されている。物入れ用凹所152には、ヒンジ部材153を介して回動可能なふた部材154が取り付けられている。ふた部材154を回動することにより、物入れ用凹所152を開閉することができる。なお、ふた部材154を開けた状態が図19に実線154で示され、そのふた部材154を閉じた状態が図19に二点鎖線154で示されている。
【0004】
前記物入れ用凹所152とふた部材154との間には、物品すなわち工具170,171,172が収納可能とされている。なお、上記した車両用フロアボードは、例えば特開平10−297386号公報により開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車両用フロアボード150によると、工具170,171,172の出し入れに際して、ふた部材154を一々開閉しなければならず、工具170の出し入れに手間がかかっている。
【0006】
本発明は上記した問題点を解決するためになされたものであって、本発明が解決しようとする課題は、物品の取り出しおよび収納に際し、フロアボード本体に対し物品を簡単に保持させたり取り外したりすることのできる車両用フロアボードを提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決する請求項1の発明は、
車両のフロアに形成された収納凹部を開閉可能に覆うフロアボード本体の裏面に、前記収納凹部に収納される工具等の物品を係合によって取り外し可能に保持する物品係合部を備え、
前記フロアボード本体は、合成樹脂材による一体成形品からなり、
前記フロアボード本体の裏面に、リブを一体形成しかつそのリブに沿って前記物品係合部を一体形成した
ことを特徴とする車両用フロアボードである。
このように構成すると、物品の取り出しおよび収納に際し、フロアボード本体の裏面に設けた物品係合部に対し物品を係合によって保持させたり、その係合の解除によって取り外したりするだけで済む。したがって、ふた部材を開閉する手間を要しないため、フロアボード本体に対し物品を簡単に保持させたり取り外したりすることができる。
さらに、フロアボード本体の裏面にリブを一体形成したことによりフロアボード本体の強度を増大することができ、かつそのリブに沿って物品係合部を一体形成したことにより物品係合部を容易に成形することができる。
また、フロアボード本体の裏面に物品係合部を一体形成したことにより、フロアボード本体に部品係合部を備えるために何ら別部品が要らないことから、部品点数および組み付け工数を削減することができる。
【0009】
請求項2の発明は、フロアボード本体の合成樹脂材がリサイクル材であることを特徴とする請求項1記載の車両用フロアボードである。
このように構成すると、フロアボード本体の合成樹脂材にサイクル材を採用することにより、資源の節約、環境汚染防止、コスト低減等が図れる。
また、フロアボード本体の合成樹脂材がリサイクル材である場合でも、フロアボード本体の裏面にリブが一体形成されていることにより、フロアボード本体の材質そのものの強度を補い、フロアボードとして十分な強度を確保することが可能である。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施の形態を説明する。図1は車室内のシート配置状態を表した説明図である。図1に示されるように、前部座席(前部シートともいう)10および後部(後部シートともいう)12は、それぞれ車室内の左右両サイドに配置されて対をなすセパレートタイプである。後部シート12の後方のスペースがそのまま荷物などを積み込むための荷室18になっている。後部シート12を、図1に二点鎖線12で示すように折り畳んで、フロア20に形成された左右一対のシート収納部22に収めることにより、荷室18を広くすることができる。
【0012】
前記シート収納部22は、前部シート10の後方に隣接するフロア20に上面を開口する凹状に形成されている。シート収納部22の開口端面は、前部フロアボード30によって開閉可能に覆われている。前記前部フロアボード30からリヤ側に続くフロア20には、中央フロアボード40および後部フロアボード50がそれぞれ敷設されている。なお、各フロアボード30,40,50の位置関係が図2に斜視図で表わされている。
【0013】
図1に示すように、前記後部フロアボード50は、スペアタイヤ収納部24の開口端面を開閉可能に覆っている。スペアタイヤ収納部24は、荷室18のフロア20に上面を開口する凹状に形成され、かつスペアタイヤ16を収納している。なお、スペアタイヤ収納部24は本明細書でいうフロア20の収納凹部に相当する。
【0014】
図1において、前記後部シート12の使用時における前部フロアボード30は、フロア20に形成された位置決め部(図示省略)により、図1に実線30で示す位置に位置決めされる。また、後部シート12がシート収納部22に収納された状態(図1の二点鎖線12参照)における前部フロアボード30は、フロア20に形成された位置決め部(図示省略)により位置決めされることにより、他のフロアボード40,50とほぼ面一をなす平坦面を形成する。
【0015】
次に、後部フロアボード50の構成について詳述する。図3は後部フロアボード50の表面図、図4は同裏面図、図5は図3のV−V線断面図である。後部フロアボード50は、フロアボード本体51を主体として構成される。フロアボード本体51は、リサイクル材等の安価な合成樹脂材により、例えば射出成形により一体成形されている。
【0016】
前記フロアボード本体51の裏面には、フロアボード本体51のほぼ中央部を中心とする同心円状をなす多数の環状のリブ52、および、その環状のリブ52のうち最小径の環状のリブ52から外方へ放射状に延びる多数の直線状のリブ53が一体形成されている。直線状のリブ53は、環状のリブ52の中心から外方に遠ざかるにしたがって単位角度当たりの本数を多くするように形成されている。これにより、フロアボード本体51の単位面積当たりの強度がほぼ全面的に等しいものとなっている。なお、フロアボード本体51の環状のリブ52および直線状のリブ53を除いた一般的な板厚は、例えば約1.5mmに設定されている。
【0017】
また、フロアボード本体51の材質そのものの強度はリサイクル材であるためにさほど大きくないが、フロアボード本体51に環状のリブ52および直線状のリブ53を形成することにより、後部フロアボード50として十分な強度を確保することができる。
【0018】
前記フロアボード本体51の裏面には、スペアタイヤ収納部24(図1参照)の開口端面と対応する範囲内に位置する適数個、例えば8個の工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tが一体成形されている。なお、説明の都合上、各工具係合部の前に第1〜第8の数詞を付すことにする。また、各工具係合部は本明細書でいう物品係合部に相当する。
【0019】
図4において、第1の工具係合部54Lは、環状のリブ52の中心から前方(図4において下方)左側寄りの位置に配置されており、環状のリブ52のうち最小径側から3つ目の環状のリブ52に沿って一体形成されている。また、第2の工具係合部54Mは、前記第1の工具係合部54Lの後方でかつ環状のリブ52の中心から左後方(図4において左上方)の位置に配置されており、環状のリブ52のうち最小径側から2つ目の環状のリブ52に沿って一体形成されている。また、第3の工具係合部54Aは、前記第1の工具係合部54Lの後方でかつ環状のリブ52の中心から後方(図4において上方)の位置に配置されており、後方に向かって延びる直線状のリブ53に沿って一体形成されている。
【0020】
これら第1〜第3の工具係合部54L,54M,54Aは、ホイール固定用のボルトナット(図示省略)をねじ締めあるいは緩めるときに使用する工具であるハブナットレンチ70を取り外し可能に保持するものである。ハブナットレンチ70は、図16に斜視図で示すように、ナット係合軸部72に対しレンチレバー部74がほぼL字形状に連設されてなる。なお、ハブナットレンチ70は本明細書でいう物品に相当する。また、各工具係合部54L,54M,54Aの詳細については後述する。
【0021】
また図4において、第4の工具係合部54Pは、環状のリブ52の中心から右方の位置で、かつ、環状のリブ52のうち最小径側から1つ目の環状のリブ52と2つ目の環状のリブ52との間に配置されており、左方に向かって放射状に延びる複数の直線状のリブ53に対し前後方向に直線状に跨るように一体形成されている。また、第5の工具係合部54Qは、環状のリブ52の中心から右方の位置で、かつ、環状のリブ52のうち最小径側から3つ目の環状のリブ52と4つ目の環状のリブ52との間に配置されており、右方に向かって延びる直線状のリブ53に沿って一体形成されている。
【0022】
これら第4,第5の工具係合部54P,54Qは、車両を牽引するときに使用する工具である牽引フック80を取り外し可能に保持するものである。牽引フック80は、図17に斜視図で示すように、ねじ軸部82にU字フック部84が連設されてなる。なお、牽引フック80は本明細書でいう物品に相当する。また、各工具係合部54P,54Qの詳細については後述する。
【0023】
また図4において、第6の工具係合部54Rは、環状のリブ52の中心から左後方(図4において左上方)の位置に配置されており、環状のリブ52のうち最小径側から5つ目の環状のリブ52に沿って一体形成されている。また、第7の工具係合部54Sは、環状のリブ52の中心から左後方(図4において左上方)の位置で前記第6の工具係合部54Rの右隣り付近に配置されており、環状のリブ52のうち最小径側から5つ目の環状のリブ52に沿って一体形成されている。また、第8の工具係合部54Tは、環状のリブ52の中心から後方(図4において上方)の少し右寄りの位置で、かつ、環状のリブ52のうち最小径側から4つ目の環状のリブ52と5つ目の環状のリブ52との間に配置されており、ほぼ後方に向かって延びる直線状のリブ53に沿って一体形成されている。
【0024】
これら第6〜第8の工具係合部54R,54S,54Tは、ジャッキ(図示省略)を操作するときに使用する工具であるジャッキハンドル90を取り外し可能に保持するものである。ジャッキハンドル90は、図18に斜視図で示すように、フック軸部92に対しクランク軸部94を介してハンドルレバー部96がほぼクランク状に連設されてなる。なお、ジャッキハンドル90は本明細書でいう物品に相当する。また、各工具係合部54R,54S,54Tの詳細については後述する。
【0025】
以下、各工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tの詳細について順に述べる。図3の矢視線L方向から見た第1の工具係合部54Lの側面図を示した図6において、第1の工具係合部54Lは、当該リブ52から下方へ突出するほぼ山形形状に形成されており、その頂端部(図6において下端部)にほぼ逆U字形状の係合溝54Laを有している。係合溝54Laは、前記ハブナットレンチ70(図16参照)におけるレンチレバー部74の先端部分を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0026】
また、図3の矢視線M方向から見た第2の工具係合部54Mの側面図を示した図7において、第2の工具係合部54Mは、当該リブ52から下方へ突出するほぼL字形状に形成されており、ほぼ右方に開口するほぼC字形状の係合溝54Maを有している。係合溝54Maは、前記ハブナットレンチ70(図16参照)におけるレンチレバー部74の基端部分を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0027】
また、図3の矢視線A方向から見た第3の工具係合部54Aの側面図を示した図8において、第3の工具係合部54Aは、当該リブ53から下方へ突出するほぼL字形状に形成されており、後方(図8において右方)に開口するほぼC字形状の係合溝54Aaを有している。係合溝54Aaは、前記ハブナットレンチ70(図16参照)におけるナット係合軸部72を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0028】
また、図3の矢視線P方向から見た第4の工具係合部54Pの側面図を示した図9において、第4の工具係合部54Pは、フロアボード本体51の裏面の当該部位に前後方向(図9において左右方向)に延びるリブ53(直線状のリブと同一符号を付す)から下方へ突出するほぼ山形形状に形成されており、その中央部にほぼ真円形形状の係合孔54Paを有している。係合孔54Paは、前記牽引フック80(図17参照)におけるねじ軸部82を係合いわゆる挿入可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0029】
ところで、前記係合孔54Paを有する第4の工具係合部54Pは次のように一体成形することができる。すなわち、第4の工具係合部54Pの斜視図を図10、その反対側から見た斜視図を図11に示すように、第4の工具係合部54Pの肉厚のほぼ半分に対しては、第4の工具係合部54Pの頂端部に開口するほぼU字形状の第1の分割溝54Pbを形成する。また同時に、第4の工具係合部54Pの肉厚の残り半分に対しては、フロアボード本体51に開口するほぼ逆U字形状の第2の分割溝54Pcを形成する。これにより、第1の分割溝54Pbと第2の分割溝54Pcとの重なる部分によって、前記係合孔54Pa(図9参照)を形成することができる。このように、第1の分割溝54Pbと第2の分割溝54Pcとの形成によって係合孔54Paを形成すると、スライド型を用いずに、フロアボード本体51を成形する上下の金型のみによって、係合孔54Paを有する第4の工具係合部54Pを形成することができる。
【0030】
また、図3の矢視線Q方向から見た第5の工具係合部54Qの側面図を示した図12において、第5の工具係合部54Qは、当該リブ53から下方へ突出するほぼL字形状に形成されており、左方(図12において右方)に開口するほぼC字形状の係合溝54Qaを有している。係合溝54Qaは、前記牽引フック80(図17参照)におけるU字フック部84を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0031】
また、図3の矢視線R方向から見た第6の工具係合部54Rの側面図を示した図13において、第6の工具係合部54Rは、当該リブ52から下方へ突出するほぼ山形形状に形成されており、その頂端部(図13において下端部)にほぼ逆U字形状の係合溝54Raを有している。係合溝54Raは、前記ジャッキハンドル90(図18参照)におけるハンドルレバー部96を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0032】
また、図3の矢視線S方向から見た第7の工具係合部54Sの側面図を示した図14において、第7の工具係合部54Sは、当該リブ52から下方へ突出するほぼL字形状に形成されており、ほぼ右方に開口するほぼC字形状の係合溝54Saを有している。係合溝54Saは、前記ジャッキハンドル90(図18参照)におけるクランク軸部94を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0033】
また、図3の矢視線T方向から見た第8の工具係合部54Tの側面図を示した図15において、第8の工具係合部54Tは、当該リブ53から下方へ突出するほぼL字形状に形成されており、ほぼ後方(図15において右方)に開口するほぼC字形状の係合溝54Taを有している。係合溝54Taは、前記ジャッキハンドル90(図18参照)におけるフック軸部92を係合可能でかつ抜き外し可能に形成されている。
【0034】
なお、環状のリブ52および直線状のリブ53はほぼ同等の板厚で形成されている。また、第1〜第8の各工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tは、ほぼ同等の板厚でかつ前記環状のリブ52および直線状のリブ53の板厚より大きい板厚で形成されている。
【0035】
引き続いて、前記ハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90を後部フロアボード50に保持する場合を説明する。まず、後部フロアボード50を裏返して裏面を上向きにする(図4参照)。この状態で、ハブナットレンチ70(図16参照)を後部フロアボード50に保持する場合には、レンチレバー部74の先端部分を第1の工具係合部54Lの係合溝54Laに係合し、レンチレバー部74の基端部分を第2の工具係合部54Mの係合溝54Maに係合し、ナット係合軸部72を第3の工具係合部54Aの係合溝54Aaに係合する。これにより、ハブナットレンチ70をフロアボード本体51の裏面に取り付けることができる。なお、前記取り付け時の逆順によって、ハブナットレンチ70を後部フロアボード50から取り外すことができる。
【0036】
また、牽引フック80(図17参照)を後部フロアボード50に保持する場合には、ねじ軸部82を第4の工具係合部54Pの係合孔54Paに挿入し、U字フック部84を第5の工具係合部54Qの係合溝54Qaに係合する。これにより、牽引フック80をフロアボード本体51の裏面に取り付けることができる。なお、前記取り付け時の逆順によって、牽引フック80をハブナットレンチ70を後部フロアボード50から取り外すことができる。
【0037】
また、ジャッキハンドル90(図18参照)を後部フロアボード50に保持する場合には、ハンドルレバー部96を第6の工具係合部54Rの係合溝54Raに係合し、クランク軸部94を第7の工具係合部54Sの係合溝54Saに係合し、フック軸部92を第8の工具係合部54Tの係合溝54Taに係合する。これにより、ジャッキハンドル90をフロアボード本体51の裏面に取り付けることができる。なお、前記取り付け時の逆順によって、ジャッキハンドル90を後部フロアボード50から取り外すことができる。
【0038】
また、前記ハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90を保持した後部フロアボード50は、図1に示すように、車両の荷室18におけるフロア20に対しスペアタイヤ収納部24の開口端面を覆うように敷設される。このとき、後部フロアボード50は、フロアボード本体51の表面を上向き、その裏面を下向きにしてフロア20に敷設され、ハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90はフロア20のスペアタイヤ収納部24に収納される。
【0039】
上記した後部フロアボード50によると、車両のフロア20に形成されたスペアタイヤ収納部24を開閉可能に覆うフロアボード本体51の裏面に、前記スペアタイヤ収納部24に収納される工具すなわちハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90を係合によって取り外し可能に保持する第1〜第8の工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tを備えている。これにより、ハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90の取り出しおよび収納に際し、フロアボード本体51の裏面に設けた第1〜第8の工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tに対し前記ハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90を係合によって保持させたり、その係合の解除によって取り外したりするだけで済む。したがって、従来例に必要としたふた部材を開閉する手間を要しないため、フロアボード本体51に対しハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90を簡単に保持させたり取り外したりすることができる。
【0040】
また、合成樹脂材による一体成形品からなるフロアボード本体51に第1〜第8の工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tを一体形成している。これにより、フロアボード本体51に第1〜第8の各工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tを備えるために何ら別部品が要らないことから、部品点数および組み付け工数を削減することができる。
【0041】
また、フロアボード本体51の合成樹脂材がリサイクル材であることにより、資源の節約、環境汚染防止、コスト低減等が図れる。
【0042】
また、フロアボード本体51の裏面に環状のリブ52および直線状のリブ53を形成し、環状のリブ52および直線状のリブ53に沿って工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tを形成している。このように、フロアボード本体51の裏面に環状のリブ52および直線状のリブ53を形成することにより、フロアボード本体51の強度を増大することができる。また、フロアボード本体51の合成樹脂材がリサイクル材であるため、環状のリブ52および直線状のリブ53の形成によりフロアボード本体51の材質そのものの強度を補い、後部フロアボード50として十分な強度を確保することができる。また、環状のリブ52および直線状のリブ53に沿って工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tを形成することにより、それらの工具係合部を容易に成形することができる。
【0043】
本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更が可能である。例えば、フロアボード本体51は射出成形に限らず、圧縮成形により樹脂成形することができる。また、後部フロアボード50に保持する物品は、ハブナットレンチ70、牽引フック80、ジャッキハンドル90等の工具に限定されるものではない。また、工具係合部を設けるフロアボードは、スペアタイヤ収納部24を覆う後部フロアボード50に限定されるものではなく、車両のフロア20に凹設された収納凹部を開閉可能に覆うものであればよい。また、工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tは、工具を弾性変形を利用した係合によって保持可能に形成することが考えられる。また、フロアボード本体51の表面には、必要に応じてカーペットなどの表皮材を接着等により積層状に取り付けることができる。また、フロアボード本体51の裏面には、必要に応じてサイレンサを接着等により積層状に取り付けることができる。このとき、工具係合部54L,54M,54A,54P,54Q,54R,54S,54Tは、サイレンサに形成した開口溝から露出させればよい。
【0044】
【発明の効果】
本発明の車両用フロアボードによれば、物品の取り出しおよび収納に際し、ふた部材を開閉する手間を要しないため、フロアボード本体に対し物品を簡単に保持させたり取り外したりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】車室内のシート配置状態を表した説明図である。
【図2】前部フロアボード、中央フロアボードおよび後部フロアボードの位置関係を表した斜視図である。
【図3】後部フロアボードの表面図である。
【図4】後部フロアボードの裏面図である。
【図5】図3のV−V線断面図である。
【図6】図3の矢視線L方向から見た第1の物品係合部の側面図である。
【図7】図3の矢視線M方向から見た第2の物品係合部の側面図である。
【図8】図3の矢視線A方向から見た第3の物品係合部の側面図である。
【図9】図3の矢視線P方向から見た第4の物品係合部の側面図である。
【図10】第4の物品係合部の斜視図である。
【図11】第4の物品係合部の反対側から見た斜視図である。
【図12】図3の矢視線Q方向から見た第5の物品係合部の側面図である。
【図13】図3の矢視線R方向から見た第6の物品係合部の側面図である。
【図14】図3の矢視線S方向から見た第7の物品係合部の側面図である。
【図15】図3の矢視線T方向から見た第8の物品係合部の側面図である。
【図16】ハブナットレンチの斜視図である。
【図17】牽引フックの斜視図である。
【図18】ジャッキハンドルの斜視図である。
【図19】従来例のフロアボードを示す斜視図である。
【符号の説明】
20 フロア
24 スペアタイヤ収納部(収納凹部)
50 後部フロアボード
51 フロアボード本体
52,53 リブ
54L 第1の工具係合部(物品係合部)
54M 第2の工具係合部(物品係合部)
54A 第3の工具係合部(物品係合部)
54P 第4の工具係合部(物品係合部)
54Q 第5の工具係合部(物品係合部)
54R 第6の工具係合部(物品係合部)
54S 第7の工具係合部(物品係合部)
54T 第8の工具係合部(物品係合部)
70 ハブナットレンチ(工具、物品)
80 牽引フック(工具、物品)
90 ジャッキハンドル(工具、物品)
Claims (2)
- 車両のフロアに形成された収納凹部を開閉可能に覆うフロアボード本体の裏面に、前記収納凹部に収納される工具等の物品を係合によって取り外し可能に保持する物品係合部を備え、
前記フロアボード本体が、合成樹脂材による一体成形品からなり、
前記フロアボード本体の裏面に、リブを一体形成しかつそのリブに沿って前記物品係合部を一体形成した
ことを特徴とする車両用フロアボード。 - フロアボード本体の合成樹脂材がリサイクル材であることを特徴とする請求項1記載の車両用フロアボード。
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