JP3651374B2 - 端子付き電線の挿入装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は端子付き電線の挿入装置に関し、特に、自動車や複写機などのワイヤーハーネスやワイヤーハーネスを構成するサブアセンブリ(以下、「電線束組立体」と総称する)を構成する電線に圧着された端子をコネクタハウジングに自動挿入するための端子付き電線の挿入装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、電線束組立体を自動生産する際には、電線を調尺して切断する電線調尺工程、調尺された電線の両端部に皮剥ぎ加工を施す皮剥ぎ工程、および皮剥ぎされた上記電線の両端部に端子をそれぞれ圧着する端子圧着工程を含む端子付き電線の製造工程と、製造工程によって製造された端子付き電線の当該端子をコネクタハウジングに挿入する接続工程とが行われる。
【0003】
例えば、特開昭57−170409号公報、特開昭58−25014号公報、特開平5−234659号公報、および特開平6−260260号公報には、電線調尺工程を行う調尺ステーション、皮剥ぎ工程を行う皮剥ぎステーション、端子圧着工程を行う圧着ステーション、および接続工程を行う接続ステーションを全て含む自動製造システムが開示されている。
【0004】
他方、特開平6−223646号公報には、製造工程と接続工程とを分離した構成が開示されている。この構成では、製造工程を自動製造システムで行って端子付き電線を製造し、製造された端子付き電線をストック台車に載置して、手作業で接続工程を行っていた。また、特開平6−223646号公報の自動製造システムは、規格の端子を圧着するラインと特殊な圧着工程(例えば、サイズが特殊であったり、同一端子に複数の電線を圧着する場合など)を行うラインとが分離されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述した先行技術のうち、製造工程と接続工程とを同一のライン上で行うものについては、製造工程に比べて接続工程は時間がかかるため、電線束組立体の製造能力が上記接続工程に制約され、また、同一ライン内では圧着できる端子の種類が制限されるため、接続工程のみの簡易な段取替による多品種の挿入作業に対応できないという不具合があった。
【0006】
他方、製造工程と接続工程とを互いに分離されたラインで行う場合、端子付き電線の端子を位置決めした状態で挿入ユニットに端子を受け渡すことが困難であるため、自動化を実現しにくいという不具合があった。そのため、特開平6−223646号公報に開示されているように、コネクタハウジングに端子を手作業で挿入するという意に沿わない妥協を図る必要があった。
【0007】
本発明は上記不具合に鑑みてさなれたものであり、接続工程の自動化を容易にならしめる端子付き電線の挿入装置を提供することを課題としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の構成は、
端子付き電線の製造工程を行うラインから分離されている端子付き電線の挿入装置において、
端子の一部を把持可能に開放した状態で端子付き電線を装填可能な保持具を含む電線供給ユニットと、
電線供給ユニットから供給された端子付き電線が接続されるべきコネクタハウジングを供給するハウジング供給ユニットと、
供給されたコネクタハウジングに上記端子付き電線の端子を挿入する挿入ユニットと、
挿入ユニットに受け渡される端子付き電線の端子の姿勢を矯正する矯正手段とを備え、
上記矯正手段は、電線供給ユニットに保持されている端子の端面を撮像する撮像装置と、撮像された端子の端面形状に基づいて、端子の電線回りの修正角度を演算する演算装置と、演算された修正角度に基づき、電線供給ユニットから端子付き電線を挿入ユニットに受け渡すのに先立ち、電線回りの角度を修正するように端子の姿勢を修正する端子クランプとを含むことを特徴とする端子付き電線の挿入装置である。
【0009】
この構成では、端子付き電線が挿入ユニットに受け渡されるのに先立って、端子の電線回りの角度を受渡しする必要がある場合には、撮像装置がこれを検出し、演算装置によって演算された受渡し角度に基づいて、端子クランプが端子の電線回りの角度を修正する。
【0010】
また、請求項2記載の構成は、
請求項1記載の端子付き電線の挿入装置において、
上記矯正手段は、上記電線供給ユニットの保持具に含まれ、端子の一部を把持可能に開放した状態で端子の回動を規制する回動規制面を含むものである。
この構成では、端子付き電線の端子を回動規制面が、端子付き電線の端子の回動を規制しているので、端子を一義的な姿勢で確実にハンドに受け渡すことが可能になる。
【0011】
また、請求項3記載の構成は、
請求項1または2に記載の端子付き電線の挿入装置において、
上記ハウジング供給ユニットは、コネクタハウジングを上下に積層して収容するとともに、収容されたコネクタハウジングを、当該コネクタハウジングの直下に開く下開口から供給するカセットと、
カセットの下開口から供給されたコネクタハウジングを所定の端子挿入位置にある位置決め部材に送給するハンドと、
ハンドを、下開口からコネクタハウジングを受け取る受取ポジションと位置決め部材にコネクタハウジングを送給する送給ポジションとに変位させる変位手段と、
上記ハンドに一体的に設けられ、ハンドが受取ポジションにあるときに下開口を開放するとともに、送給ポジションにあるときに下開口を閉塞するシャッターと
を備え、上記変位手段は、端子挿入工程の間、ハンドを送給ポジションに維持するものである。
【0012】
この構成では、カセット内で上下に積層されたコネクタハウジングが、下開口からハンドによって受け取られ、さらに、変位手段がハンドを送給ポジションに変位することにより、位置決め部材にコネクタハウジングを送給することができる。この際、上記シャッターは、ハンドと一体的に設けられているので、上記変位手段によってハンドと一体的に変位することにより、カセットの下開口を開閉することになる。しかも、上記変位手段は、端子挿入工程の間、ハンドを送給ポジションに維持するものであることから、上記ハンドは、端子挿入工程が施されるコネクタハウジングを止定することになる。
【0013】
また、請求項4記載の構成は、
請求項3記載の端子付き電線の挿入装置において、
上記シャッターは、位置決め部材に対しコネクタハウジングを押しつける押圧部材を兼ねるものである。
この構成では、ハンドが位置決め部材にコネクタハウジングを送給した際に、押圧部材としてのシャッターがコネクタハウジングを位置決め部材に押付けることにより、コネクタハウジングは、位置決め部材に精緻に押しつけられ、止定される。
【0014】
また、請求項5記載の構成は、
請求項3または4記載の端子付き電線の挿入装置において、
上記位置決め部材と下開口との間に、端子付き電線接続後のコネクタハウジングを直下に取り出す取り出し口を設け、
上記変位手段は、ハンドが送給ポジションから受取ポジションに戻る間に、上記取り出し口にハンドを一時停止させるものであり、
上記ハンドは、取り出し口で一時停止した際に、端子付き電線接続後のコネクタハウジングを所定のタイミングで解放するものである。
この構成では、端子挿入後のコネクタハウジングをハンドによって取り出し口に搬送することができる。また、取り出し口が位置決め部材と下開口との間に設けられていることから、ハンドがコネクタハウジングを取り出し口に搬送している間も、シャッターが下開口を閉塞したままの状態になっている。
【0015】
また、請求項6記載の構成は、
請求項1〜5のいずれかに記載の端子付き電線の挿入装置において、
上記保持具は、端子の一部を把持可能に開放した状態で端子付き電線を収容する凹部と、上記凹部と連続し、凹部に収容された端子の下面を位置決めする位置決め面と、端子付き電線の挿通を許容することにより、上記凹部に対し端子の挿抜を許容するスリットとを複数組区画するブロックを有するものである。
【0016】
この構成では、端子付き電線の端子を収容する凹部が、端子の一部を把持可能に開放しているとともに、凹部に対し端子付き電線の挿抜を許容するスリットを設けているので、手作業でも端子付き電線をブロックに着脱することができ、しかも、位置決め面によって上記端子の下面を位置決めしているので、収容された端子を位置決めし、ハンドによって把持することが可能になる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好ましい実施の形態について詳述する。
本発明の実施の一形態を示す端子付き電線の挿入装置の外観斜視図である図1を参照して、この端子付き電線の挿入装置10は、端子付き電線TWの製造工程を行う図示しないラインから分離されているものである。端子付き電線の挿入装置10は、上記端子付き電線TWの端子Tの一部を把持可能に開放した状態で端子付き電線TWを手作業で装填可能な保持具20を含む電線供給ユニット30と、電線供給ユニット30から端子付き電線TWを受け取って、当該端子Tの姿勢を矯正した後、受け渡す矯正手段としての受渡しユニット40と、受渡しユニット40が矯正した端子付き電線TWを受け取ってコネクタハウジングCに端子付き電線TWを挿入する挿入ユニット50と、端子付き電線TWが接続されるべきコネクタハウジングCを供給するハウジング供給ユニット60と、挿入後のコネクタハウジングCを取り出す取り出しユニット70と、各ユニット20〜70を制御する制御ボックス80とを平面視長方形に形成されたベース1の上に備えている。
【0018】
図1を参照して、電線供給ユニット30は、上記ベース1の長手方向一端側に立設される機枠31を備えている。
上記電線供給ユニット30の断面部分図である図2、および上記電線供給ユニット30の底面部分図である図3を参照して、この機枠31の上部には、垂直に延びるシャフト32が立設されており、このシャフト32の基端部は、機枠31の上面に固定された板材31Aに対し、取り付け部材33を介して固定されている。さらに、シャフト32の外周には、円盤34が配置されている。円盤34は、一対の軸受35を介して上記シャフト32回りに回転可能に取り付けられているハブ34Aと、ハブ34Aの外周部分に一体形成されたフランジ部34Bとを一体に有している。上記フランジ部34Bの下面には、リングギヤ36がシャフト32と同心に固定されている。他方、機枠31の上端部には、一対の取り付け部材37を介して、駆動モータ38が取り付けられており、この駆動モータ38に駆動される出力ギヤ39が、上記リングギヤ36に噛合している。従って、駆動モータ38の回転駆動力が出力ギヤ39からリングギヤ36に伝達されることにより、上記円盤34は、シャフト32回りに回動することになる。上記駆動モータ38は、制御ボックス80と電気的に接続されており、この制御ボックス80の制御に基づいて、上記円盤34を間欠的に駆動するように構成されている。
【0019】
図1に示すように、上記円盤34には、その外周部に多数の取り付けアーム39が固定されており、上記保持具20は、この取り付けアーム39に取り付けられている。
保持具20および取り付けアーム39の一部を破断して示す分解斜視図である図4を参照して、上記取り付けアーム39は、円盤34の接線方向に沿ってボルト301で固定される固定部39Aと、固定部39Aの一端部から、当該固定部39Aと直角な円盤34の直径方向に沿って延びる第1の腕部39Bと、固定部39Aの他端部から、第1の腕部39Bと平行に延びる第2の腕部39Cとを一体に有しているアングル部材である。この取り付けアーム39は、上記円盤34の外周に、同一円周方向一定間隔を隔てて多数個固定されている。
【0020】
図示の例において、各取り付けアーム39の第1の腕部39Bは、円盤34の回転方向上流側に配置されているとともに、詳しくは後述する理由により、第2の腕部39Cよりも所定長さ短く設定されている。そして、各腕部39B、39Cには、保持具20が取り付けられている。
保持具20は、第1の腕部39Bに取り付けられる第1のブロック21と、第2の腕部39Cに取り付けられる第2のブロック22と有しており、上記端子付き電線TWを保持するためのものである。端子付き電線TWは、一端側の端子Tが第1のブロック21に形成された凹部201に収容されているとともに、他端側の端子Tが第2のブロック22に形成された凹部201に収容されることにより、両ブロック21、22に掛け渡されてU字形に垂下している。
【0021】
各ブロック21、22は、その下面に有底の嵌合穴21A、22Aを有しているとともに、各腕部39B、39Cには、対応するブロック21、22の嵌合穴21A、22Aに対応する位置決めピン39E、39Fが立設されている。そして、このピン39E、39Fを各ブロック21、22の嵌合穴21A、22Aに嵌合させることにより、ブロック21、22を対応する各腕部39B、39Cに位置決めすることができる。さらに、各腕部39B、39Cには、固着部材39Gが取り付けられており、この固着部材39Gによって、ブロック21、22と各腕部39B、39Cとを着脱可能に連結するようにしている。固着部材39Gとしては、ねじ部材を採用することが可能である。また、ブロック21、22が磁性体で形成されている場合には、永久磁石を用いることが可能である。
【0022】
ブロック21、22の要部を拡大して示す斜視図である図5を参照して、各ブロック21、22は、端子Tの先端部を把持可能に開放した状態で端子付き電線TWを収容する上記凹部201と、上記凹部201と連続し、凹部201に収容された端子Tの下面を位置決めする位置決め面202と、端子付き電線TWの挿通を許容することにより、上記凹部201に対し端子Tの挿抜を許容するスリット203とを区画している。
【0023】
上記凹部201は、端子Tにがたが生じない程度に端子Tの電線回りの回動を許容する円形に設定されている。
上記位置決め面202は、端子TのスタビライザT1が干渉しない深さに設定されている。
上記スリット203は、端子付き電線TWを挿通するのに必要充分な幅W1に設定されており、上記ブロック21、22の高さH方向全長にわたって形成されている。従って、作業者は、端子付き電線TWの端子Tを把持して、先ず、端子付き電線TWをスリット203内に挿通させ、次いで、端子Tを下ろして、その下面を上記位置決め面202に着座させることにより、端子Tを凹部201に保持することができる。
【0024】
上述のような端子供給ユニット30に対し、端子付き電線TWを装填する際には、図1の仮想線Pで示す位置から手作業により、または搬送ロボット(図示せず)を用いることにより、予め端子付き電線TWが装填されているブロック21、22毎、各腕部39B、39Cに取り付けるだけでよい。そして、図1の矢印Aで示すように、同図において、時計回り方向に円盤34を間欠的に回転駆動することにより、端子付き電線TWを後続するユニットに搬送することができる。
【0025】
次に、図1並びに図6および図7を参照して、受渡しユニット40について詳述する。図6は、本発明の実施の一形態における受渡しユニット40の概略構成を示す部分斜視図である。図7は、受渡しユニット40の構成を説明するものであり、(A)は本発明の実施の形態を示す平面略図、(B)は本発明の開発過程の形態を示す平面略図である。
【0026】
先ず、図1を参照して、受渡しユニット40は、上記ベース1の長手方向に沿って横架される梁41を備えている。梁41は、その一端部が、上記電線供給ユニット30のシャフト32の上端に対し、取り付け部材42を介して支持されているとともに、梁41の他端部は、ベース1の所定位置に立設されている支柱43によって支持されている。上記梁41には、図示しないボールねじ機構が内蔵されており、このボールねじ機構によって、ベース1の長手方向に沿って往復移動する板状ホルダ47が固定されている。
【0027】
図6を参照して、この板状ホルダ47は、上下に延びる垂直部47Aと垂直部47Aの上端に設けられた屋根部47Bとを一体に有する側面視略L字形の板金部材であり、この板状ホルダ47には、詳しくは後述する一対の電線クランプ44、45と一対の端子クランプ48、49とが取り付けられている。
各電線クランプ44、45は、後述する端子クランプ48、49と協働して、端子付き電線TWの一端側と他端側とをそれぞれ把持するためのものである。板状ホルダ47の垂直部47Aの下端部分には、突出部材47Cが固定されており、各電線クランプ44、45は、この突出部47Cの下面に、スライドアクチュエータ46を介して、図示の通り、水平方向に往復移動できるように取り付けられている。また、端子クランプ48、49もスライドアクチュエータ48B、49Bを介して電線クランプ44、45と直交する水平方向へ往復移動可能に取り付けられている。
【0028】
次に、端子クランプ48、49は、板状ホルダ47に取り付けられたボールねじ機構147を介して、上下に往復移動可能に板状ホルダ47に取り付けられている。上記ボールねじ機構147は、板状ホルダ47の屋根部47Bに取り付けられたモータ147Aと、垂直に延びて下端が上記板状ホルダ47の突出部材47Cに回転可能に支持された状態で、上記モータ147Aに回転駆動されるボールねじ147Bと、ボールねじ147Bに取り付けられ、上記モータ147Aがボールねじ147Bを回転駆動することにより、上下に昇降する昇降部材147Cとを備えており、この昇降部材147Cに各端子クランプ48、49が一体的に取り付けられている。このボールねじ機構147により、各端子クランプ48、49は、図6の実線で示す上昇位置と、図6の二点鎖線で示す端子把持位置とに変位可能に構成されている。これにより、板状ホルダ47が図示しないボールねじ機構によって、電線供給ユニット30の方へ移動し、スライドアクチュエータ46によって予め電線クランプ44、45が退避している状態で、上記ボールねじ機構147が端子クランプ48、49を端子把持位置まで降下し、対応する端子T(図4参照)を把持することが可能になる。端子Tが把持されると、上記ボールねじ機構147によって、各端子クランプ48、49が上昇する。これにより、各端子Tは、ブロック21、22の凹部201から抜き出される。次いで、スライドアクチュエータ48B、49Bにより端子クランプ48、49がそれぞれ対向する内方方向に水平移動し、端子付き電線TWをスリット203から抜き出し、この状態でスライドアクチュエータ46により電線クランプ44、45が前進して対応する端子付き電線TWを挟み込むことにより、端子付き電線TWは、端子クランプ48、49と電線クランプ44、45にて保持される。
【0029】
各端子クランプ48、49は、電線供給ユニット30に保持されている端子付き電線TWの端子Tを把持するチャック481、491と、チャック481、491を回転駆動するモータ482、492と、電線供給ユニット30に保持されている端子Tの端面を撮像する撮像カメラ483、493と、撮像カメラ483、493が撮像したデータを予め記憶されているデータと比較し、端子Tの電線回りの位相補正量を決定して、モータ482、492の回転駆動による端子Tの修正角度を演算する演算装置410とを備えている。そして、上述した端子把持位置における端子Tの把持動作の際に、端子Tの電線回りの角度を受渡しする必要がある場合には、撮像カメラ483、493がこれを検出し、演算装置410によって演算された修正角度に基づいて、端子クランプ48、49が端子Tの角度を修正するようになっている。図示の例において、演算装置410は、制御ユニット80(図1参照)に含まれており、他のユニットの制御と同期が図られている。
【0030】
図7(A)を参照して、端子クランプ48、49(従って、電線クランプ44、45)は、電線供給ユニット30の一直径上を通る線LNを挟んで、等間隔に並んでいる。これによって、上記線LNを挟んで一時停止した第1の腕部39Bと第2の腕部39Cに対し、各端子クランプ48、49は、それぞれ対向し、これら腕部39B、39Cから、端子付き電線TWの端子Tを把持することができるようになっている。
【0031】
上述したように、電線供給ユニット30の第1の腕部39Bは、第2の腕部39Cよりも短く設定されており、その寸法差分だけ、第1の腕部39Bに対向する端子クランプ48(電線クランプ44)は、第2の腕部39Cに対向する端子クランプ49(電線クランプ45)よりも、上記線LNに関して第1の腕部39Bに接近している(前後にずれている)。これにより、各端子クランプ48、49を、板状ホルダ47で一体的に連結して往復移動させる場合に、後述する挿入ハンド510A、510Bに対し、前後移動だけで端子付き電線TWの受渡しを行うことが可能になる。
【0032】
これに対し、図7(B)に示すように、電線供給ユニット30の各腕部39B、39Cの長さを揃えた場合には、各端子クランプ48、49(電線クランプ44、45)を挿入ハンド510A、510Bに対して対向するように所定角度(図示の例では90°)回動させる必要があることから、端子クランプ48、49(電線クランプ44、45)の制御が複雑になる。この理由により、第1の腕部39Bを第2の腕部39Cよりも短く設定しているのである。
【0033】
次に、図1並びに図8および図9を参照して、挿入ユニット50について説明する。
図8は、図1の実施の形態における挿入ユニット50の要部を示す斜視図であり、図9は、図8の挿入ユニット50の要部を示す正面図である。
先ず、図1を参照して、挿入ユニット50は、後述するハウジング供給ユニット60に対し、ベース1の幅方向に対向している。以下の説明では、ハウジング供給ユニット60の側を仮に前方とする。挿入ユニット50は、ベース1の定位置に立設されたピラー51に支持される梁52を備えている。梁52は、ベース1の長手方向に沿って平行に横架されている。梁52には、一対のモータ53A、53Bが取り付けられている。各モータ53A、53Bには、それぞれ梁52の内部に内蔵されたボールねじ機構(図示せず)が取り付けられている。各ボールねじ機構には、それぞれスライドアーム54A、54Bが連結されて対をなしており、これらスライドアーム54A、54Bは、それぞれモータ53A、53Bが対応するボールねじ機構を駆動することによって、個別にベース1の長手方向に沿って往復移動できるようになっている。
【0034】
図8および図9を参照して、各スライドアーム54A、54Bには、直立体55A、55Bが取り付けられている。直立体55A、55Bの下端には、モータ56A、56Bが取り付けられている。各モータ56A、56Bには、それぞれ直立体55A、55Bの内部に内蔵されたボールねじ機構(図示せず)が取り付けられている。各ボールねじ機構には、水平体57A、57Bが連結されており、各水平体57A、57Bは、それぞれモータ56A、56Bが対応するボールねじ機構を駆動することによって、個別に上下方向に往復移動できるようになっている。
【0035】
さらに、各水平体57A、57Bの後端部には、モータ58A、58Bが取り付けられている。各モータ58A、58Bには、それぞれ水平体57A、57Bの内部に内蔵されたボールねじ機構(図示せず)が取り付けられている。各ボールねじ機構には、水平体57A、57Bの前端部に取り付けられた挿入ハンド510A、510Bが連結されており、各挿入ハンド510A、510Bは、それぞれモータ58A、58Bが対応するボールねじ機構を駆動することによって、個別にベース1の幅方向に往復移動できるようになっている。
【0036】
挿入ハンド510A、510Bは、端子用チャック511A、511Bと、電線用チャック512A、512Bとを備えている。
上記端子用チャック511A、511Bは、受渡しユニット40の端子クランプ48、49に把持されている端子付き電線TWの端子Tを案内可能に挟み込むためのものである。図示の例において、端子用チャック511A、511Bは、アクチュエータ514A、514Bによって開閉可能に構成されている。アクチュエータ514A、514Bは、水平体57A、57Bのボールねじ機構に固定された取り付けブラケット515A、515Bの上部に取り付けられている。
【0037】
次に、上記電線用チャック512A、512Bは、受渡しユニット40の端子クランプ48、49に把持されている端子付き電線TWを把持するとともに、端子付き電線TWの端子Tを挟み込んでいる端子用チャック511A、511Bと協働して、端子付き電線TWの端子TをコネクタハウジングCに挿入するためのものであり、周知の端子挿入装置と同様に、櫛歯状に形成されている。電線用チャック512A、512Bは、開閉用アクチュエータ517A、517Bによって開閉されるとともに、挿入用アクチュエータ518A、518Bによって、上記開閉用アクチュエータ517A、517Bと一体的に担持されている。この挿入用アクチュエータ518A、518Bは、電線用チャック512A、512Bおよび開閉用アクチュエータ517A、517Bを端子用チャック511A、511Bとの対向方向に駆動することにより、端子付き電線TWの端子Tの挿入動作を行なうためのものである。
【0038】
図示の例においては、各電線用チャック512A、512Bは、端子用チャック511A、511Bの直下に配置されており、互いに上下に対向している。これにより、端子付き電線TWは、以下に説明するハウジング供給ユニット60に供給されるコネクタハウジングCに対し、端子Tを下方から挿入する。
なお、図9において、59は撮像カメラであり、ハウジング供給ユニット60が供給したコネクタハウジングCの一のキャビティーの座標に基づいて、各挿入ハンド510A、510Bの位置決めを図るためのものである。
【0039】
次に、図1並びに図10ないし図13を参照して、ハウジング供給ユニット60について詳述する。図10は、図1のハウジング供給ユニット60の要部を示す斜視図であり、図11は、図1のハウジング供給ユニット60の一部を拡大して示す斜視図であり、図12は、図1のハウジング供給ユニット60の一部分を示す平面図であり、図13は、図1のハウジング供給ユニット60の要部を示す平面略図である。
【0040】
先ず、図1および図10を参照して、ハウジング供給ユニット60は、一対の支柱61によって支持される略長方形の第1のテーブル62と、第1のテーブル62の上に図示しない支柱を介し、間隔をへだてて固定される第2のテーブル63とを備えている。
図10ないし図12を参照して、第1のテーブル62は、複数種類のコネクタハウジングCを挿入ユニット50に供給するための供給部を構成している。
【0041】
この供給部は、第1のテーブル62の中央部分に形成された収容凹部62Aに収容されるアクチュエータユニット65と、上記収容凹部62Aに連続して形成された溝部62Bに設けられる位置決めユニット66とを含んでいる。
上記アクチュエータユニット65は、取り付け部材65Aと、取り付け部材65Aの長手方向に間隔を隔てて併設された複数のアクチュエータ65Bと、上記取り付け部材65Aを駆動する駆動用ピストン65Dと、駆動用ピストン65Dによる駆動量を規制する規制用ピストン65Eとを有している。
【0042】
上記取り付け部材65Aは、収容凹部62Aの長手方向に沿って延びており、図示しないガイド部材によって、第1のテーブル62の幅方向に往復移動可能に構成されている。
各アクチュエータ65Bは、平行ハンド65Cを開閉するためものであり、接続されるべきコネクタハウジングCの種類に応じて設けられている。図11に示すように、一方の平行ハンド65Cの上部には、ビス651によって固定されるプレート652が固定されている。このプレート652は、後述するように、コネクタハウジングCを供給するカセットのシャッターと供給されたコネクタハウジングCを位置決めユニット66に押付けるための押付け部材とを兼ねるものである。
【0043】
図10を参照して、駆動用ピストン65Dおよび規制用ピストン65Eは、何れも取り付け部材653を介して第1のテーブル62の下面に取り付けられている。
駆動用ピストン65Dは、取り付け部材65Aの中央部にロッド654が固定されている。そして、駆動用ピストン65Dは、取り付け部材65Aを介して各アクチュエータ65Bを第1のテーブル62の幅方向に往復駆動することにより、各アクチュエータ65Bの平行ハンド65Cを、後述する受取ポジションと送給ポジションと取り出しポジションとに変位させるものである。
【0044】
規制用ピストン65Eは、駆動用ピストン65Dの両側に配置されて対をなしており、後述する送給ポジションから取り出しポジションに至るまでのストロークおよび取り出しポジションから受取ポジションに至るまでのストロークを位置決めするためのものである。
次に、図11および図12を参照して、位置決めユニット66は、上述のように、溝部62Bに設けられている。この溝部62Bは、上記アクチュエータユニット65の各アクチュエータ65Bに対応して設けられており、その終端部分には、第1のテーブル62の上面に蝶ボルト66Aで固定されている端面側位置決め部材66Bと、端面側位置決め部材66Bの両側にビス止めされている側面側位置決め部材66Cと、端面側位置決め部材66Bの下面にビス止めされている下面側位置決め部材66D(図10参照)と、端面側位置決め部材66Bの上面にビス止めされている上面側位置決め部材66Eとが配置されている。図12に示すように、上記端面側位置決め部材66Bは、長孔66Fを介して蝶ボルト66Aで固定されており、これによって、各位置決め部材66B〜66Eのアクチュエータ65Bに対する対向間隔を調整できるようになっている。そして、上述した駆動用ピストン65Dと規制用ピストン65Eとにより、アクチュエータ65Bの平行ハンド65Cは、図14に示す受取ポジションと、図17に示す送給ポジションと図20および図21に示す取り出しポジションとに変位可能に構成されている。また、図13に示すように、各位置決め部材66B〜66Eは、対応するアクチュエータ65Bの外郭を覆った状態でコネクタハウジングCを位置決めできるように構成されている。
【0045】
図14は、図1のハウジング供給機構60に採用されているカセット67の要部を示す断面図である。同図を参照して、第2のテーブル63には、第1のテーブル62に設けられた各溝部62Bに対向する挿通孔63Aが形成されており、この挿通孔63Aにカセット67が取り付けられている。
カセット67は、第2のテーブル63の上面にボルト68で固定されたL字形金具67Aを介して取り付けられている互いに分離した2つのアングル材67B(図14に1個のみ図示)を組み合わせて、略筒状に構成したものである。上記L字形金具67Aには、ボルト68を挿通させる長孔67Cが形成されており、この長孔67Cによって取り付け位置を変更できるようになっている。これにより、カセット67を構成する各アングル材67Bの対向間隔や上下高さを変更して、容易にコネクタハウジングCの種類を変更できるようにしている。
【0046】
カセット67は、コネクタハウジングCを上方から収容する上開口67Eと、コネクタハウジングCを下方から供給する下開口67Fとを区画しており、その内部には、複数のコネクタハウジングCを上下に積層している。このとき、コネクタハウジングCのキャビティーは、下向きに配置されている。
第1のテーブル62の、カセット67が対向している溝部62Bの部位は、当該第1のテーブル62の下面にねじ止めされた受け板69(図10参照)によって塞がれており、この受け板69に、カセット67の下開口67Fから供給されたコネクタハウジングCが載置されるようになっている。この受け板69が設けられている位置は、上述した受取ポジションと一致しており、上記アクチュエータ65Bのハンド65Cは、受け板69上に載置されたコネクタハウジングCを受取ポジションで把持できるようになっている。また、受け板69がコネクタハウジングCを受ける高さは、上述した位置決めユニット66の各位置決め部材66B〜66EによってコネクタハウジングCを位置決めする位置と同一高さに設定されている。
【0047】
上記受け板69と位置決めユニット66との間には、取り出し口69Aが区画されており、この取り出し口69Aから端子付き電線TWが接続されたコネクタハウジングC、すなわち、製品としての電線束組立体WH(図1および図20参照)を取り出せるようになっている。
次に、図1を参照して、取り出しユニット70は、ハウジング供給ユニット60において、端子挿入工程が終了したコネクタハウジングCをハウジング供給ユニット60の下方から取り出すためのものである。図示の通り、取り出しユニット70は、ハウジング供給ユニット60の支柱に横架されて、ベース1の長手方向に沿う梁71を備えている。梁71の内部には、ボールねじ機構(図示せず)が内蔵されており、このボールねじ機構には、搬送爪72が連結されている。搬送爪72は、図1に示すように、ハウジング供給ユニット60の第1のテーブル62から外れた搬出ポジションと、上記第1のテーブル62の上記取り出し口69Aの直下に対向する取り出しポジションとに変位可能に構成されており、これによって、端子挿入工程終了後のコネクタハウジングCを取り出しポジションで受け取って、搬出ポジションに搬出し、接続後の製品を取り出すことができるようになっている。
【0048】
次に、上記制御ユニット80は、マイクロコンピュータその他の電装品で構成されており、上述した各ユニットを後述するシーケンスに従って、制御するためのものである。
次に、図1、図7(A)、および図14、並びに図15以下を参照して、上述した実施の形態の作用について説明する。
【0049】
図15、図17、図19ないし図21は、図1のハウジング供給機構60に採用されているカセット67の要部を示す断面図である。また、図16および図18は、図1のハウジング供給機構60の要部を示す平面略図である。
先ず、図1を参照して、制御ユニット80は、電線供給ユニット30の駆動モータ38を間欠的に駆動することにより、同図において、保持具20を間欠的に搬送し、受渡しユニット40の端子クランプ48、49に一組のブロック21、22(図4参照)を対向させた状態で一時停止する。
【0050】
図7(A)を参照して、受渡しユニット40の端子クランプ48、49は、各ブロック21、22から対応する端子付き電線TWの端子Tを把持する。この際、撮像カメラ483、493は、各端子Tの姿勢を検出し、検出された端子Tの姿勢が正規の姿勢からずれている場合には、演算装置410によって、補正量を演算し、さらに、モータ482、483によって端子Tの挟持動作の前後において端子Tの姿勢を補正する。端子Tの姿勢が正常、または補正された場合には、端子クランプ48、49が端子Tを引き上げ、スライドアクチュエータ48B、49B(図6参照)を駆動して、端子クランプ48、49に把持された端子付き電線TWの電線部分をブロック21、22のスリット203から引き出し、その後、スライドアクチュエータ46(図6参照)を駆動して、電線クランプ44、45により、端子付き電線TWの対応箇所を把持する。これにより、端子付き電線TWは、電線供給ユニット30から受渡しユニット40に受け渡される。さらに、受渡しユニット40の板状ホルダ47が図示しないボールねじ機構によって搬送されることにより、端子付き電線TWは、挿入ユニット50の挿入ハンド510A、510Bに受け渡される。そして、挿入ユニット50の挿入ハンド510A、510Bは、対応する受渡しユニット40から端子付き電線TWを受け取って、挿入態勢に移行する。
【0051】
図14を参照して、上述した端子付き電線TWの受渡し作業に平行して、ハウジング供給ユニット60は、コネクタハウジングCの位置決め作業を行う。この位置決め作業では、先ず、図14に示すように、受取ポジションにある平行ハンド65Cが、受け板69に載置されたコネクタハウジングCを把持する。
図15を参照して、平行ハンド65CがコネクタハウジングCを把持すると、駆動用ピストン65Dがロッドを伸長させ、平行ハンド65Cを送給ポジションに変位させる。この過程において、一方の平行ハンド65Cに取り付けられたプレート652は、平行ハンド65Cに把持されているコネクタハウジングCが位置決めユニット66側へ搬送された時点で、直ちにカセット67の下開口67Fを閉じるので、後続するコネクタハウジングCは、カセット67の中に留まったままの状態になる。
【0052】
図16を参照して、平行ハンド65Cが送給ポジションに移行する過程において、平行ハンド65Cは、側面側位置決め部材66Cに案内され、コネクタハウジングCは、平行ハンド65Cを介して側面側位置決め部材66Cに位置決めされる。
さらに、図17および図18を参照して、平行ハンド65Cが正規の送給ポジションに到達すると、上記プレート652の端面がコネクタハウジングCを端面側位置決め部材66Bの位置決め面に押付け、コネクタハウジングCは精緻に位置決めされる。
【0053】
図19を参照して、コネクタハウジングCが位置決めされた状態で、挿入ユニット50の挿入ハンド510A、510Bは、それぞれ端子付き電線TWの端子Tを位置決めされたコネクタハウジングCのキャビティーに挿入し、コネクタ端子挿入工程を行う。この間、規制用ピストン65Eが所定量ロッドを突出させることにより、後続する工程において、取り付け部材65Aが停止する位置を規定し、精緻に各ハンド65Cが取り出しポジションに変位できるように待機している。
【0054】
図20を参照して、挿入工程が終了すると、挿入ハンド510A、510Bが退避し、取り出しユニット70の搬送爪72が上記取り出しポジションに変位して、接続後の製品、すなわち、電線束組立体WHを受け取る。この間、規制用ピストン65Eが所定量ロッドを縮長させることにより、後続する工程において、取り付け部材65Aが停止する位置を規定し、精緻に各ハンド65Cが受取ポジションに変位できるように待機している。
【0055】
その後、図21に示すように、平行ハンド65Cを開くことにより、電線束組立体WHを搬送爪72に受渡し、搬送爪72が図1に示す搬出ポジションに変位することにより、製品としての電線束組立体WHを取り出すことができる。製品受渡し後の平行ハンド65Cは、開いたままの状態で受取ポジションに戻る。これにより、プレート652は、カセット67の下開口67Fを開放する結果、カセット67から新たなコネクタハウジングCが供給される。そして、平行ハンド65Cは、この新たなコネクタハウジングCを把持する。
【0056】
そして、上述した工程を繰り返すことにより、連続的に端子挿入工程を行うことができる。
以上説明したように、上述した構成では、端子付き電線TWを電線供給ユニット30から挿入ユニット50に受け渡すに当たり、矯正手段(保持具20のブロック21、22、受渡しユニット40)によって、端子付き電線TWの端子Tの姿勢が矯正されるので、端子付き電線TWの端子Tの位置決めを確実に行った上で挿入ユニット50に端子付き電線TWが受け渡される結果、ハウジング供給ユニット60によって供給されたコネクタハウジングCへの端子Tの挿入作業を確実に行うことができる。従って、製造工程と端子挿入工程とを互いに分離されたラインで行う場合に、端子付き電線TWの端子Tを位置決めした状態で挿入ユニット50に端子Tを受け渡すことが簡単になり、容易に自動化を実現することができるという顕著な効果を奏する。
【0057】
また、保持具20から端子付き電線TWを一対のハンド(上述の例では、受渡しユニット40の各クランプ44、45、48、49)で受け取る際に、円盤34の直径方向に対し、斜交いに対向するハンド対(上述の例では、各クランプ44、45、48、49)で端子付き電線TWの一方の端子Tと他方の端子Tとを把持することができるので、保持具20から端子付き電線TWを受け取る際に、ハンド44、45を平行移動するだけで端子付き電線TWの受渡しを行うことができる結果、受渡しに伴う装置の制御が容易になるという利点がある。
【0058】
また、上述した例では、受渡しユニット40に撮像カメラ483、493を用いて、端子Tの撮像に基づいて端子Tの姿勢を修正しているので、より精緻に端子Tの姿勢を矯正することができるという利点がある。
また、コネクタハウジングCを上下に積層して収容するカセット67を用いているので、コネクタハウジングCの自重を利用することにより、カセット67内のコネクタハウジングCを駆動することができるとともに、シャッターとハンドとを同一の変位手段(駆動用ピストン65D)で変位させているので、構成が簡素化し、より少ない部品点数で装填されているコネクタハウジングCのカセット67からの搬送と不用意な落下とを両立することができるという利点がある。しかも、平行ハンド65CでコネクタハウジングCを搬送することができることから、ベンドを設ける場合に比べて搬送時の信頼性が高くなり、構造も簡素化する他、カセット67の仕様変更も容易になるという利点もある。さらに、上記変位手段が、端子挿入工程の間、平行ハンド65Cを送給ポジションに維持するものであることから、平行ハンド65Cで端子挿入工程が施されているコネクタハウジングCを止定することになり、コネクタハウジングCをより精緻に位置決めすることができるというさらなる利点もある。
【0059】
また、プレート652が、シャッターと押圧部材とを兼ねるものとして、コネクタハウジングCを位置決め部材に押付けることにより、コネクタハウジングCは、位置決め部材に精緻に押しつけられ、止定される結果、端子挿入工程におけるコネクタハウジングCの位置決めが一層精緻になるという利点がある。
また、端子挿入後の製品、即ち電線束組立体WHを平行ハンド65Cによって取り出し口69Aに搬送することができる(図20、図21参照)ので、取り出しのために新たなハンドを設ける必要がなくなる結果、一層部品点数の増加を防止することができるという利点がある。また、平行ハンド65CがコネクタハウジングCを取り出し口69Aに搬送している間も、シャッターとしてのプレート652が下開口67Fを閉塞したままの状態になっているので、端子挿入後のコネクタハウジングCを取り出す際にも、特別なハンドや部材でカセット67内のコネクタハウジングCを止定する必要がない結果、この点からも部品点数の増加を防止することができるという利点がある。
【0060】
上述した実施の形態は、本発明の好ましい具体例に過ぎず、本発明は上記実施の形態に限定されない。たとえば、挿入ユニットのハンドで直接端子付き電線TWを受け取る形式のものに上述のような保持具20を採用してもよい。
また、矯正手段の他の例として、図22に示すように、ブロック21(22)の凹部201に、端子Tが回動するのを規制する回動規制面204を区画しているものを採用してもよい。この回動規制面204は、凹部201の上部を端子Tの外径に沿う矩形に形成することにより、具体化されている。回動規制面204を有するブロックを用いた場合は、手作業でも、端子付き電線TWの端子Tを一義的な姿勢で確実に位置決めすることが可能になるので、端子Tの姿勢を補正するための、撮像カメラ483、493、演算装置410、モータ482、483などの構成を省略することができるという利点がある。また、回動規制面204は、ブロック21、22と別部材で具体化してもよい。その場合には、端子Tの回動を規制する回動規制面204がブロック21、22と別部材で構成されているので、ブロックの形状を簡素化することができる。
【0061】
その他、本発明の特許請求の範囲内で種々の設計変更が可能であることは云うまでもない。
【0062】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の構成では、端子の撮像に基づいて端子の姿勢を修正しているので、より精緻に端子の姿勢を矯正することができるという利点がある。
また、請求項2記載の構成では、保持具によって端子の姿勢を矯正することができるので、比較的廉価な構成で、端子付き電線の端子を位置決めした状態で挿入ユニットに端子を受け渡すことが簡単になり、自動化を容易に実現することができるという利点がある。
【0063】
また、請求項3記載の構成では、コネクタハウジングを上下に積層して収容するカセットを用いているので、コネクタハウジングの自重を利用することにより、カセット内のコネクタハウジングを駆動することができるとともに、シャッターとハンドとを同一の変位手段で変位させているので、構成が簡素化し、より少ない部品点数で装填されているコネクタハウジングのカセットからの搬送と不用意な落下とを両立することができるという利点がある。しかも、ハンドでコネクタハウジングを搬送することができることから、ベンドを設ける場合に比べて搬送時の信頼性が高くなり、構造も簡素化する他、カセットの仕様変更も容易になるという利点もある。さらに、上記変位手段が、端子挿入工程の間、ハンドを送給ポジションに維持するものであることから、ハンドで端子挿入工程が施されているコネクタハウジングを止定することになり、コネクタハウジングをより精緻に位置決めすることができるというさらなる利点もある。
【0064】
また、請求項4記載の構成では、シャッターが押圧部材として、コネクタハウジングを位置決め部材に押付けることにより、コネクタハウジングは、位置決め部材に精緻に押しつけられ、止定される結果、端子挿入工程におけるコネクタハウジングの位置決めが一層精緻になるという利点がある。
また、請求項5記載の構成では、端子挿入後のコネクタハウジングをハンドによって取り出し口に搬送することができるので、取り出しのために新たなハンドを設ける必要がなくなる結果、一層部品点数の増加を防止することができるという利点がある。また、ハンドがコネクタハウジングを取り出し口に搬送している間も、シャッターが下開口を閉塞したままの状態になっているので、端子挿入後のコネクタハウジングを取り出す際にも、特別なハンドや部材でカセット内のコネクタハウジングを止定する必要がない結果、この点からも部品点数の増加を防止することができるという利点がある。
【0065】
また、請求項6記載の構成では、手作業でも端子付き電線の端子を位置決めすることが可能になるとともに、位置決めされた端子をハンドによって把持し、取り出すことが可能になるので、製造工程と接続工程とを別々のライン上で行う場合においても、端子付き電線の端子を位置決めした状態で端子を受け渡す事が簡単になり、自動化を容易に実現することができるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示す端子付き電線の挿入装置の外観斜視図である。
【図2】電線供給ユニットの断面部分図である。
【図3】電線供給ユニットの底面部分図である。
【図4】保持具および取り付けアームの一部を破断して示す分解斜視図である。
【図5】ブロックの要部を拡大して示す斜視図である。
【図6】本発明の実施の一形態における受渡しユニットの概略構成を示す部分斜視図である。
【図7】受渡しユニットの構成を説明するものであり、(A)は本発明の実施の形態を示す平面略図、(B)は本発明の開発過程の形態を示す平面略図である。
【図8】図1の実施の形態における挿入ユニットの要部を示す斜視図である。
【図9】図8の挿入ユニットの要部を示す正面図である。
【図10】図1のハウジング供給ユニットの要部を示す斜視図である。
【図11】図1のハウジング供給ユニットの一部を拡大して示す斜視図である。
【図12】図1のハウジング供給ユニットの一部分を示す平面図である。
【図13】図1のハウジング供給ユニットの要部を示す平面略図である。
【図14】図1のハウジング供給機構に採用されているカセットの要部を示す断面図である。
【図15】図1のハウジング供給機構に採用されているカセットの要部を示す断面図である。
【図16】図1のハウジング供給機構の要部を示す平面略図である。
【図17】図1のハウジング供給機構に採用されているカセットの要部を示す断面図である。
【図18】図1のハウジング供給機構の要部を示す平面略図である。
【図19】図1のハウジング供給機構に採用されているカセットの要部を示す断面図である。
【図20】図1のハウジング供給機構に採用されているカセットの要部を示す断面図である。
【図21】図1のハウジング供給機構に採用されているカセットの要部を示す断面図である。
【図22】本発明の別の実施形態を示す斜視図である。
【符号の説明】
10 端子挿入装置
20 保持具
21 第1のブロック
22 第2のブロック
201 凹部
202 位置決め面
203 スリット
204 回動規制面(矯正手段の一例)
30 電線供給ユニット
40 受渡しユニット
44 電線クランプ
45 電線クランプ
48 端子クランプ
49 端子クランプ
410 演算装置(矯正手段の一例)
483 撮像カメラ(矯正手段の一例)
493 撮像カメラ(矯正手段の一例)
50 挿入ユニット
510A 挿入ハンド
510B 挿入ハンド
60 ハウジング供給ユニット
65 アクチュエータユニット
65C 平行ハンド
65D 駆動用ピストン(変位手段)
66 位置決めユニット(位置決め部材)
67 カセット
67E 下開口
69A 取り出し口
652 プレート(シャッター、押圧部材)

Claims (6)

  1. 端子付き電線の製造工程を行うラインから分離されている端子付き電線の挿入装置において、
    端子の一部を把持可能に開放した状態で端子付き電線を装填可能な保持具を含む電線供給ユニットと、
    電線供給ユニットから供給された端子付き電線が接続されるべきコネクタハウジングを供給するハウジング供給ユニットと、
    供給されたコネクタハウジングに上記端子付き電線の端子を挿入する挿入ユニットと、
    挿入ユニットに受け渡される端子付き電線の端子の姿勢を矯正する矯正手段とを備え、
    上記矯正手段は、電線供給ユニットに保持されている端子の端面を撮像する撮像装置と、撮像された端子の端面形状に基づいて、端子の電線回りの修正角度を演算する演算装置と、演算された修正角度に基づき、電線供給ユニットから端子付き電線を挿入ユニットに受け渡すのに先立ち、電線回りの角度を修正するように端子の姿勢を修正する端子クランプとを含むことを特徴とする端子付き電線の挿入装置。
  2. 請求項1記載の端子付き電線の挿入装置において、
    上記矯正手段は、上記電線供給ユニットの保持具に含まれ、端子の一部を把持可能に開放した状態で端子の回動を規制する回動規制面を含むことを特徴とする端子付き電線の挿入装置。
  3. 請求項1または2に記載の端子付き電線の挿入装置において、
    上記ハウジング供給ユニットは、コネクタハウジングを上下に積層して収容するとともに、収容されたコネクタハウジングを、当該コネクタハウジングの直下に開く下開口から供給するカセットと、
    カセットの下開口から供給されたコネクタハウジングを所定の端子挿入位置にある位置決め部材に送給するハンドと、
    ハンドを、下開口からコネクタハウジングを受け取る受取ポジションと位置決め部材にコネクタハウジングを送給する送給ポジションとに変位させる変位手段と、
    上記ハンドに一体的に設けられ、ハンドが受取ポジションにあるときに下開口を開放するとともに、送給ポジションにあるときに下開口を閉塞するシャッターと
    を備え、上記変位手段は、端子挿入工程の間、ハンドを送給ポジションに維持することを特徴とする端子付き電線の挿入装置。
  4. 請求項3記載の端子付き電線の挿入装置において、
    上記シャッターは、位置決め部材に対しコネクタハウジングを押しつける押圧部材を兼ねることを特徴とする端子付き電線の挿入装置。
  5. 請求項3または4記載の端子付き電線の挿入装置において、
    上記位置決め部材と下開口との間に、端子付き電線接続後のコネクタハウジングを直下に取り出す取り出し口を設け、
    上記変位手段は、ハンドが送給ポジションから受取ポジションに戻る間に、上記取り出し口にハンドを一時停止させるものであり、
    上記ハンドは、取り出し口で一時停止した際に、端子付き電線接続後のコネクタハウジングを所定のタイミングで解放することを特徴とする端子付き電線の挿入装置。
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の端子付き電線の挿入装置において、
    上記保持具は、端子の一部を把持可能に開放した状態で端子付き電線を収容する凹部と、上記凹部と連続し、凹部に収容された端子の下面を位置決めする位置決め面と、端子付き電線の挿通を許容することにより、上記凹部に対し端子の挿抜を許容するスリットとを複数組区画するブロックを有することを特徴とする端子付き電線の挿入装置。
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