JP3650872B2 - 結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物及びその製造方法 - Google Patents

結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物及びその製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【技術分野】
本発明は,非鉛系で高いキュリー温度,良好な温度特性を有する圧電材料として用いられる,結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来技術】
従来より,高いキュリー温度,良好な温度特性を有する圧電材料として用いられるビスマス層状ペロブスカイト型化合物の結晶配向焼結体について,いくつかの提案がなされてきた。
以下に,その例を示す。
(1)いわゆるビスマス層状ペロブスカイト型の代表的な化合物であり,圧電性を有するPbBiTi15(PBT),SrBiTi15(SBT),Na0.5Bi4.5Ti15(NBT)を,通常の焼結法にて作製した焼結体の例が示されている(Japanese J.Appl.Phys.,Vol13,No.10,1572−77(1974))。
【0003】
上記焼結体は,上記PBT,SBT,NBTの焼結体であり,焼結体密度のX線密度に対する比である相対密度はそれぞれ,92.5%,91.3%,92.8%と低い密度にとどまっている。また,厚みモードの電気機械結合係数(K)はそれぞれ,0.072,0.22,0.15であった。
また,キュリー温度はそれぞれ570,550,670℃と高く,温度安定性に優れた圧電材料であることが示唆されている。
【0004】
(2)Mnを添加した,ビスマス層状ペロブスカイト型化合物であるNa0.5Bi4.5Ti15(NBT),Na0.475Ca0.05Bi4.475Ti15(NCBT)より,以下のごとく製造した結晶配向焼結体の例が示されている(Sensors and Materials,Vol.1,35−46(1988))。
即ち,上記化合物を固相反応法で合成した後,ホットフォージング法で緻密化する事により,該層状化合物の層の面(正方晶または擬正方晶と考えた場合のc面)が加圧軸に垂直に配向した配向焼結体を作製している
【0005】
上記ホットフォージング法とは,粉末成形体を通常の焼結温度で加熱しながら一軸加圧する方法をいう。
上記結晶配向焼結体の配向度はいずれも,90%以上に達している。上記結晶配向焼結体は,通常の固相反応法と焼結法で作製した同組成の無配向焼結体に比べ高い密度を示した。
【0006】
また,NBT,NCBTの縦効果の電気機械結合係数,K33は,従来の方法による焼結体でそれぞれ,0.147,0.161であったのに対し,ホットフォージング法で作製した配向焼結体(電界方向は擬正方晶c面に垂直)ではそれぞれ,0.325,0.356と大きく向上した。
【0007】
(3)BiTi12の板状粉末を合成し,これを配向するように成形し,焼結することによって,BiTi12の配向焼結体を作製した例が示されている(窯業協会誌,93巻,485(1985))。
【0008】
(4)板状BiTi12粒子とBiTi12微粒子とを板状粒子が微粒子の5〜10体積%となる割合で混合し,テープ成形で板状粒子を配向させ,このテープを積層して900〜1100℃で焼結することにより,配向度が0.95の結晶配向BiTi12焼結体を作成した例が示されている(Proceedings of ISAF‘96,P943〜946(1996))。
【0009】
【解決しようとする課題】
上記の従来技術(1)に示すように,Bi層状ペロブスカイト型圧電材料は高いキュリー温度を持つ圧電材料であり,(2)に示すようにホットフォージング法にて結晶を配向させると無配向焼結体よりも高い特性を発現する。
しかしながら,図5に示すごとく,ホットフォージング法では熱間にて加圧治具21,22を用い,試料9を一軸加圧することにより大きな変形を生じさせねばならない。そのため,大きな試料を作製することは困難であり,かつ生産性が低い。
【0010】
また,ホットフォージング中の試料9内部の応力分布は均一でないため,図5(B)に示すごとく,上記試料9の厚み方向にも径方向にも,大きな配向度のばらつきが生じる。即ち,上記試料9の表面では高配向度であるが内部は低配向度であり,径方向の分布は中心と周辺で低配向度となる。
これに加え,上記試料9周辺部は圧力がかかりにくいため低密度になりやすく,また,亀裂が生じやすい。
【0011】
従って,この方法ではロットゲーリング法による平均配向度が80%以上,かつ相対密度95%以上を有する結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物を製造できない。
即ち,ホットフォージング法は,配向焼結体を得ることは可能であるが,高コストであり,また,製品の密度と配向度の観点からも歩留まりの高いプロセスではない。従って,量産には適さない方法である。
【0012】
また,(3)(4)は,フラックス中で合成した板状粉末を用いてこれをドクターブレード法や押し出し法で配向させ,常圧焼結にて徴密化させて配向焼結体を得ている。これはチタン酸ビスマス(BiTi12)のように金属元素を2種類しか含まない単純な複酸化物の配向焼結体を得るには有利な手法である。
しかし,上記SBT,NBT,NCBTのように金属元素を3種類以上含む複酸化物を,上記のごとき,フラックス法で得ようとすると元素比がずれやすく,所望の化学量論比の板状粉末を得ることが困難である。
【0013】
本発明は,かかる問題点に鑑み,密度と配向度の歩留まりが高く,圧電特性が大きく,かつ特性の再現性に優れた結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物及びその製造方法を提供しようとするものである。
【0014】
【課題の解決手段】
請求項1の発明は,一般式が(Bi2+(Am−13m+12−で表され,上記Aは1〜3価の金属元素,Bは2〜6価の金属元素であり,BiとBiを除く2種以上の金属元素とを含む結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物であって,
ロットゲーリング(Lotgering)法による平均配向度が80%以上であり,
かつ,平均相対密度が98.7%以上であることを特徴とする圧電性の結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物にある。
また,請求項2の発明は,一般式が(Bi 2+ (A m−1 3m+1 2− で表され,上記Aは1〜3価の金属元素,Bは2〜6価の金属元素であり,BiとBiを除く2種以上の金属元素とを含み,Pbを含まない結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物であって,
ロットゲーリング(Lotgering)法による平均配向度が80%以上であり,
かつ,平均相対密度が96.5%以上であることを特徴とする圧電性の結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物にある。
【0015】
上記Aは,例えば,Na,K等のアルカリ金属,Ca,Sr,Ba等のアルカリ土類金属,Y,La,Gd,Nd等の希土類金属,Pb,Cd,Bi等の重金属から選ばれる1〜3価の金属元素である。
また,Bは,例えば,Ti,Zr,V,Nb,Ta,Mo,W,Mg,Zn,Mn,Fe,Co,Ni,Cr等の2〜6価の遷移金属元素である。
【0016】
本発明において最も注目すべき点は,上記ビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,ロットゲーリング法による平均配向度が80%以上であり,かつ,平均相対密度(以下,適宜,単に「相対密度」という)が98.7%以上(請求項2では96.5%以上)である点である。
【0017】
上記ビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,平均配向度が80%以上であるため,高い圧電特性を有する。また,平均相対密度が上記特定の値を占めているため,歩留まりが高い。
【0018】
上記平均配向度が80%未満の場合には,高い圧電特性を有するビスマス層状ペロブスカイト型化合物が得られない。
また,上記平均相対密度が上記特定の値未満の場合には,試料に亀裂等が発生しやすく歩留まりが低下する。
従って,本発明によれば密度と配向度の歩留まりが高く,圧電特性が大きく,かつ特性の再現性に優れたビスマス層状ペロブスカイト型化合物を得ることができる。
【0019】
また,上記ビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,0.5cm以上の体積を有していることが好ましい。
これにより,例えば,大型形状の圧電素子を得ることができる。
【0020】
上記ロットゲーリング法につき,以下に説明する。
即ち,ロットゲーリング法により得られた結晶配向セラミックスの結晶配向度Q(HKL)は,以下の数1式により定義される。
【0021】
【数1】
Figure 0003650872
【0022】
ここに,I(HKL)は結晶配向セラミックスにおける結晶面(HKL)からのX線回折強度である。一方,I(HKL)は,上記結晶配向セラミックスと同一組成の同一化合物であり,かつ無配向の多結晶セラミックスにおける結晶面(HKL)からのX線回折強度である。
【0023】
また,Σ´I(HKL)はI(006),I(008),I(0010)等,擬正方晶表示した場合の結晶配向セラミックスにおける各結晶配向面からのX線回折強度の総和である。一方,ΣI(hkl)は,上記無配向の多結晶セラミックスにおける全ての結晶面(hkl)からのX線回折強度の総和である。
なお,Q(HKL)の値は無配向の場合に0%,全ての結晶粒子が配向している場合に100%となるよう規格化してある。
【0024】
一般に上記化学式で表される圧電性のビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,ビスマス層状ペロブスカイトの単位セルがm個連なった層と酸素からなる層とが交互に重なり合った正方晶構造から僅かにひずんでいる。
上記ビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,これを擬正方晶構造とみなした場合の{001}面が特有の面内に配向している結晶配向セラミックスを示す。
【0025】
本発明のビスマス層状ペロブスカイト型化合物も上記のごとく,擬正方晶表示におけるその{001}面が一方向に配向していることが好ましい。
なお,ここで,一方向に配向している状態には,円柱形状や円筒形状における半径方向と円周方向を含むものとする。
【0026】
圧電性のビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,一般に擬正方{001}面内又は擬正方{001}面内から擬正方<001>方向に僅かに向きを変えた方位に分極軸を有している。
上記のような結晶配向した圧電性ビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,擬正方<001>方向と垂直な方向に分極を行ない,同じ方向に電界を印加することにより無配向な同じ組成の圧電性ビスマス層状ペロブスカイト型化合物よりも優れた圧電性,特に圧電d33定数,圧電g33定数,電気機械結合k33係数を示す。
【0027】
なお,上記圧電性のビスマス層状ペロブスカイト型化合物のうち,特に金属元素Bとして,Ti,Nb,Taのうち少なくとも一種類を含むものであることが好ましい。
【0028】
上記化合物としては,例えば,SrBiNb,SrBiTa,BaBiNb,BaBiTa,PbBiNb,PbBiTa,BaBiTiNbO12,PbBiTi15,SrBiTi15,CaBiTi15,BaBiTi15,Na0.5Bi4.5Ti15,K0.5Bi4.5Ti15,SrBiTi18,BaBiTi18,PbBiTi18等が挙げられる。
この場合には,上記ビスマス層状ペロブスカイト型化合物は優れた圧電性を示すため,配向した場合の効果も大きくなる。
【0029】
また,本発明のビスマス層状ペロブスカイト型化合物は,配向度が低い焼結体と比較して,ノックセンサー等の加速度センサーに必要な圧電g定数が1.5〜2倍となる。
また,上記ビスマス層状ペロブスカイト型化合物のうちPbを含まないものは,環境面からも望ましい圧電材料となる。また,非鉛の圧電材料としては高いキュリー温度を有し,温度特性に優れている。
【0030】
次に,上記結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物の製造方法としては,ホストとなる形状異方性を有する材料と,ゲストとなるビスマス層状ペロブスカイト型化合物の原料とを混合する第1工程と,この混合粉末を配向させる第2工程と,熱処理によって,上記ビスマス層状ペロブスカイト型の結晶を上記ホストの配向性を継承させながら成長させる第3工程とからなる製造方法がある。
【0031】
即ち,請求項の発明のように,BiとBiを除く2〜6価の金属元素Bを1種類含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物の板状粉末と,1〜3価の金属元素のうち少なくとも1種類の金属元素Aおよび2〜6価の金属元素のうち少なくとも1種類の金属元素Bを含む原料とを混合する第1工程と,
BiとBiを除く2〜6価の金属元素Bを1種類含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物の板状粉末を配向させる第2工程と,
熱処理によってBiとBiを除く2種以上の金属元素を含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物(Bi2+(Am−13m+12−を合成する第3工程とよりなることを特徴とする,原料の上記板状粉末とは組成の異なる圧電性の結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物の製造方法がある。
【0032】
そして,この方法によって作製された結晶配向セラミックスは,擬正方晶表示におけるその{001}面が一方向に配向しており,その平均配向度が,ロットゲーリング法で80%以上であり,かつ,配向度が80%以上で相対密度95%以上の体積が95%以上を占める。
また,このものは,高配向度の試料がわずかしか得られないホットフォージング法で焼結した焼結体と異なり,0.5cm以上の体積を有している焼結体である。そして,本製造方法によれば,かかる焼結体を容易に得ることができる。
【0033】
上記の第1工程で用いられるBiとBiを除く2〜6価の金属元素Bを1種類含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物の板状粉末は,通常はフラックス法等で合成したチタン酸ビスマス(BiTi12)や,ニオブ酸ビスマス(BiNb15)を用いる。
【0034】
また,BiVO5.5,BiWOなどの利用も可能である。これらの板状粉末の形状異方性の程度は大きいほど良く,長手方向の寸法を幅または厚みで割った,いわゆるアスペクト比が5以上,好ましくは10以上でである事が望ましい。
これは,押し出しやドクターブレード,圧延などの成形法で配向しやすくするためである。
【0035】
また,長手方向の大きさが少なくとも0.5μm以上あることが好ましい。更に望ましくは,5μm以上であることにより,更に良好な結果が得られる。
これも,押し出しやドクターブレード,圧延などの成形法で剪断力が働く方向に配向しやすくするためである。
【0036】
このような粉末は,結晶異方性を有する物質を液相または気相中で合成する事によって容易に得られる。特にアスペクト比の大きな粉末を得る方法は,高温の融液中で合成するフラックス法,水熱法,または,過飽和溶液中で析出させる方法である。
【0037】
第2工程において配向を容易にするためには,板状粉末の形状異方性の程度は大きいほど好ましく,形状の長手方向の寸法を厚みで割った値,いわゆるアスペクト比が5以上ある事が望ましい。なお,配向を更に容易にするためには,上記アスペクト比は10以上である事が更に望ましい。
この板状粉末と反応して,目的とする組成の圧電性層状ペロブスカイト型化合物(Bi2+(Am−13m+12−が生成する化学量論比で,1〜3価の金属元素のうち少なくとも1種類の金属元素Aおよび2〜6価の金属元素のうち少なくとも1種類の金属元素Bを含む原料とを混合する。
【0038】
これら板状粉末と反応する原料は,単純酸化物の他,複酸化物,水酸化物,炭酸塩,硝酸塩,硫酸塩,有機酸塩,アルコキシドなど熱分解によって酸化物となり得る原料であれば何れであっても良い。また,これらは固体や液体として用いても,水や有機溶媒に溶解または懸濁している状態で使用しても良く,これらの液体中で錯体を作製して使用しても良い。
【0039】
また,気相の原料を用いて板状粉末の表面に付着させても良い。
例えば,目的とするビスマス層状ペロブスカイト型化合物がCaBiTi15である場合,チタン酸ビスマス板状粉末(BiTi12)1モルに対し,元素Aを含む原料である炭酸カルシウム(CaCO)と元素Bを含む原料である酸化チタン(TiO)を各1モルずつ混合する。
或いは,チタン酸カルシウム(CaTiO)のように元素Aと元素Bの両方を含む複合酸化物を用いても良い。
【0040】
或いは,チタン酸ビスマス板状粉末(BiTi12)1モルに対し,元素Aを含む原料である炭酸カルシウム(CaCO)2モルと酸化ビスマス(Bi)2モルと元素Bを含む原料である酸化チタン(TiO)5モル混合するように,板状粉末を除く原料として3種類以上の原料を用いても良い。
或いは,チタン酸カルシウム(CaTiO)のように元素Aと元素Bの両方を含む複合酸化物を原料として用いても良い。
【0041】
また例えば,目的とするのがSrBiNbの場合,二オブ酸ビスマス板状粉末(BiNb15)0.4モルに対して,炭酸ストロンチウム(SrCO)1モルと酸化ニオブ(Nb)0.4モルを混合する。
【0042】
或いはBaBiTiNbO12のようにTiとNbの2種類を含むような場合には,2種類の板状粉末(チタン酸ビスマスとニオブ酸ビスマス)を用いても良く,一般に2種以上の板状粉末を用いる事が可能である。また,第一工程で用いる板状粉末の量は,一般に目的とするビスマス層状ペロブスカイト型化合物中のBサイト元素の少なくとも5%が板状粉末中のBサイト元素として供給されるのが望ましい。
【0043】
混合は乾式で行っても良いが,望ましくは水または有機溶媒中でボールミルや攪拌機によって行う。必要に応じて分散剤を添加しても良い。この際,成形工程で必要な結合材や可塑剤をも同時に混合したり,混合の途中で添加するのが一般的であるが,湿式法で混合した後,スラリーを乾燥させ,しかる後に再び結合材や可塑剤を添加する事もある。
【0044】
次に第2工程では,BiとBiを除く2〜6価の金属元素Bを1種類含むビスマス層状ペロブスカイド型化合物の板状粉末を配向させる。この際,第1工程による混合粉末,あるいは結合材や可塑剤を含んだ混合粉末を,湿式または乾式の一軸加圧,押し出し成形,ドクターブレード等を用いたテープ成形,圧延,遠心成形,などから選ばれ,このうち一つ又は複数の組み合わせにより,板状粉末の面方向が配向した成形体を得る事ができる。
【0045】
このうち,最も好ましいのは,押し出し成形,テープ成形,圧延,およびこれらの2種以上を組み合わせた成形方法である。これらの方法でほぼ均一に近い剪断応力が板状粉末に加わる事により,板状粉末の面積の広い面,即ち擬正方晶表示{001}面をほぼ均一な配向度で配向させる事ができる。
【0046】
例えば,ドクターブレードや押し出し成形などの配向成形プロセスにさらに積層圧着や圧延を組み合わせる事によって,板状粉末を高配向度で配向させる事も困難ではない。水または有機溶媒を含む成形体は通常,成形途中又は成形後に,水または有機溶媒の乾燥を行う。
【0047】
次に第3工程では,熱処理によって成形体中でBiとBiを除く2種以上の金属元素を含む圧電性層状ペロブスカイト型化合物(Bi2+(Am−13m+12−を合成する事ができる。
この工程の前に,通常,成形体中の有機成分を燃焼除去する脱脂処理を行う。脱脂処理の後に静水圧加圧処理を行い,成形体の密度を高める処理を行う事が望ましい。
【0048】
脱脂の条件と,目的とする化合物の種類によって脱脂処理の際に合成反応の一部または総てが終了する事もある。圧電性層状ペロブスカイト型化合物(Bi2+(Am−13m+12−の合成処理は通常大気中など酸素を含む雰囲気,望ましくは酸素雰囲気にて行う。
【0049】
上記圧電性層状ペロブスカイト型化合物の合成は通常1000℃までの温度で完了するが,さらに緻密な焼結体とするため,これを越える温度までの熱処理を行う。その温度は化合物の種類によって熱分解が始まる温度が異なるため異なる。
例えば,SrBiTi15,或いはCaBiTi15であれば1100℃〜1250℃の温度で常圧焼結処理を行うか,1000℃〜1200℃の温度で加圧焼結処理を行うと良い。
SrBiTi15,或いはCaBiTi15を,1250℃を超える温度に加熱すると,試料の一部が溶融するおそれがある。
【0050】
ただし,ここで加圧は配向のために行うのではなく,緻密化を助けるために行うのであるから,いわゆるホットフォージング処理のように高い圧力を加える必要はなく,試料に重りを乗せて焼結する程度,即ち0.1MPa程度までの加圧で十分効果がある。
ホットフォージング処理のように10MPaを超えるような圧力での加圧は焼結体中の配向度のばらつきを大きくし,均一な特性を有する製品を作製する事ができない。
【0051】
この熱処理工程中に,原料として用いた板状粉末の面積の広い面,即ち擬正方晶表示{001}面と合成後のBiとBiを除く2種以上の金属元素を含む圧電性層状ペロブスカイト型化合物(Bi2+(Am−13m+12−の擬正方晶表示{001}面が平行になるように合成反応が生じる。加熱手段は,電気炉,ガス炉,イメージ炉など各種の炉が使用できるが,マイクロ波やミリ波等を用いて,板状粉末を優先的に加熱する手法は有力な加熱手法の一つである。
【0052】
なお,本手法を用いれば,圧電材料以外のビスマス層状ペロブスカイト型化合物も容易に配向させることができる。
例えば,高温超伝導材料として知られるBiとCuとこの他の金属元素を含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物の配向焼結体を作製することができる。この場合は,銅とビスマスを含む層状酸化物の板状粉末を使用する。
【0053】
【発明の実施の形態】
実施形態例
本発明の実施形態例にかかるビスマス層状ペロブスカイト型化合物からなる結晶配向セラミックスにつき,表1,及び図1〜図4を用いて説明する。
本例にかかる結晶配向セラミックスは,BiとBiを除く2種以上の金属元素を含む圧電性ビスマス層状ペロブスカイト型化合物である。そして,一般式が(Bi2+(Am−13m+12−で表される。
【0054】
上記Aは1〜3価の金属元素のうち一種以上であってBi以外の少なくとも一種の1〜3価の金属元素を含んでいる。
一方,上記Bは2〜6価の金属元素のうち1種以上である。
そして,上記結晶配向セラミックスは,擬正方晶表示におけるその{001}面が一方向に配向しており,平均配向度がロットゲーリング法で80%以上であり,かつ,配向度が80%以上で相対密度95%以上の体積が95%以上を占めている。
なお,X線回折パターンの図におけるミラー指数はJCPDSカードと同じく,正斜晶表示で表してあるが,{00L}面が擬正方晶表示のC面にあたる。
更に,上記結晶配向セラミックスの体積は,0.5cm以上である。
【0055】
次に,本例にかかる結晶配向セラミックスの製造方法につき説明する。
上記製造方法においては,板状粉末の種類,板状粉末以外の原料,板状粉末の添加量(Bサイト原子のモル分率として表記),焼結条件を表1に記した。板状粉末はいずれもフラックス法にて合成した。
【0056】
【表1】
Figure 0003650872
【0057】
表1に示す比率の原料を有機溶媒中でボールミル混合し,結合剤と可塑剤を加えてさらに混合した後,ドクターブレード法によりテープ成形を行った。次いで,乾燥した上記テープを積層し,圧着した後,圧延処理をした。
圧延後の試料をさらに重ねて圧着し,約1cm角の立方体に近い形状の試料2個を作製した。この試料を大気中700℃×2hで熱処理後,約300MPaの圧力で静水圧成形処理を行った。
【0058】
この試料を酸素中で表1に示した条件で熱処理を行い焼結させた。この焼結体を,元のテープ成形体のテープ面と平行な方向にダイヤモンド刃で切断し,一つの試料から5枚の板状焼結体を得た。
この焼結体の相対密度をアルキメデス法で測定すると共に,X線回折法にて結晶相を調べた。その結果,総ての試料で目的とした圧電性ビスマス層状ペロブスカイト型化合物が得られており,総ての試料でその相対密度は95%以上である事がわかった。
【0059】
一方,板状焼結体の広い面の擬正方晶{001}面の配向度をロットゲーリング法で評価した。平均配向度はいずれのロットも85%以上であり,かつ,総ての試料で配向度は80%以上であった。
この結果,歩留まり(配向度が80%以上でありかつ相対密度95%以上の試料)は総ての試料で10/10であった。表1中のNo.1とNo.5の試料における,テープ面に平行な上記焼結体の切断面の代表的なX線回折パターンをそれぞれ図1及び図2に示す。
【0060】
図1,図2より,いずれの試料も正斜晶{00L}面に由来する回折ピークが著しく高く,これは,擬正方晶{001}面に由来する回折ピークが著しく高い事を示す。参考までに,同じ試料のテープ面に垂直に切断した焼結体切断面のX線回折パターンをそれぞれ図3及び図4に示す。こちらは逆に,擬正方{001}面からの回折ピークが小さくなっている。
【0061】
なお,試料No.1(Na0.5Bi4.5Ti15)の焼結体のテープ面に垂直な切断面を研摩し,銀電極を焼き付けて分極処理を行なった後,d33定数を測定したところ,36.2pC/N(ピコクーロン/ニュートン)であった。
一方,従来の方法で作製した,配向の殆どない焼結体のd33定数は17.3pC/Nであり,本製造方法による配向化で圧電特性が2倍以上に向上したことが分かった。
【0062】
【発明の効果】
上記のごとく,本発明によれば,密度と配向度の歩留まりが高く,圧電特性が大きく,かつ特性の再現性に優れた結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物及びその製造方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施形態例における,No.1試料の結晶配向セラミックスの焼結体におけるテープ面に平行な切断面のX線回折パターンを表す線図。
【図2】実施形態例における,No.5試料の結晶配向セラミックスの焼結体におけるテープ面に平行な切断面のX線回折パターンを表す線図。
【図3】実施形態例における,No.1試料の結晶配向セラミックスの焼結体におけるテープ面に垂直な切断面のX線回折パターンを表す線図。
【図4】実施形態例における,No.5試料の結晶配向セラミックスの焼結体におけるテープ面に垂直な切断面のX線回折パターンを表す線図。
【図5】従来例における,ホットフォージング法により結晶配向焼結体を作製する際の,(A)試料を一軸加圧する前の状態,及び(B)一軸加圧した状態を示す説明図。
【符号の説明】
21,22...加圧治具,
9...試料,

Claims (3)

  1. 一般式が(Bi2+(Am−13m+12−で表され,上記Aは1〜3価の金属元素,Bは2〜6価の金属元素であり,BiとBiを除く2種以上の金属元素とを含む結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物であって,
    ロットゲーリング(Lotgering)法による平均配向度が80%以上であり,
    かつ,平均相対密度が98.7%以上であることを特徴とする圧電性の結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物。
  2. 一般式が(Bi 2+ (A m−1 3m+1 2− で表され,上記Aは1〜3価の金属元素,Bは2〜6価の金属元素であり,BiとBiを除く2種以上の金属元素とを含み,Pbを含まない結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物であって,
    ロットゲーリング(Lotgering)法による平均配向度が80%以上であり,
    かつ,平均相対密度が96.5%以上であることを特徴とする圧電性の結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物。
  3. BiとBiを除く2〜6価の金属元素Bを1種類含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物の板状粉末と,1〜3価の金属元素のうち少なくとも1種類の金属元素Aおよび2〜6価の金属元素のうち少なくとも1種類の金属元素Bを含む原料とを混合する第1工程と,
    BiとBiを除く2〜6価の金属元素Bを1種類含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物の板状粉末を配向させる第2工程と,
    熱処理によってBiとBiを除く2種以上の金属元素を含むビスマス層状ペロブスカイト型化合物(Bi2+(Am−13m+12−を合成する第3工程とよりなることを特徴とする,原料の上記板状粉末とは組成の異なる圧電性の結晶配向ビスマス層状ペロブスカイト型化合物の製造方法。
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