JP3650646B2 - 押釦スイッチ用カバー部材の製造方法 - Google Patents

押釦スイッチ用カバー部材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、内蔵した発光源により符号を照光する照光式押釦スイッチに用いられる押釦スイッチ用カバー部材(以下、単にカバー部材と称する)の製造方法に関し、特に、オペレータの指が直接に接触するキートップ部が高い硬度で硬質指触感を有するカバー部材の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
電卓、リモコン、車載機器、携帯電話あるいはOA機器等の機器にあっては、プリント回路基板にカバー部材を直接に組み付けて押釦スイッチを構成し、この押釦スイッチをケース内に収容してデータ入力装置として用いる。この種の押釦スイッチに用いられるカバー部材は、ゴム弾性を有する素材により一体形成され、文字や記号等の符号が天面に形成された複数のキートップ部を表側に、また、裏面側にキートップ部と対応した位置で膨出形成された突起部を有する。このような押釦スイッチは、キートップ部の押圧操作で突起部が直接あるいは間接にプリント回路基板の接点と接触し、回路基板の回路を開閉する。
【0003】
近年、上述した押釦スイッチは、LED等の光源を内蔵した照光式の押釦スイッチとして構成され、夜間や暗所における符号の視認性の改善が図られている。このような照光式押釦スイッチにあっては、一般に、カバー部材を絶縁性と光透過性に優れた透明なシリコーンゴムから一体成形し、このシリコーンゴム製のキートップ部側の表面をウレタン樹脂やシリコーンゴム系塗料等の遮光性塗料で被覆して遮光層を形成し、キートップ部の天面の遮光層をレーザー加工等によって除去して符号を形成している。
【0004】
ところが、全体をシリコーンゴムから成形したカバー部材は、ゴム特有の粘着感を有するため、硬質指触感が得られず、操作感として好ましいものではなかった。
そこで、キートップ部全体あるいはキートップ部の天面部分をアクリル樹脂等の硬質樹脂や硬質シリコーンゴムで構成し、この硬質樹脂等で形成された部分(硬質キートップ部分)を接着あるいは二色成形等により他のスカート部等(本体部分)と一体化したカバー部材が提案されている(便宜上、先行技術と称する)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した先行技術にかかるカバー部材にあっては、前記遮光層の形成に際して、硬質キートップ部分と本体部分の素材性状に合わせ2種類の塗料を用いて各部分を順次塗装しなければならず、マスキングが不可欠であった。すなわち、例えば、硬質キートップ部分をアクリル樹脂、本体部分をシリコーンゴムから形成したカバー部材は、硬質キートップ部分をウレタン樹脂系塗料で塗装することができるものの本体部分はシリコーン樹脂系塗料で塗装しなければならず、1種類の塗料で塗装することが不可能で遮光層の形成に際してマスキングが不可欠であった。このため、工程が煩雑化して製造コストの増大を招くという問題があるのみならず、マスクを剥離する際に既に塗装した塗料をも剥離してしまうことがあり、製品不良を引き起こすという問題も生じていた。
【0006】
一方、上述した問題を解決するため、カバー部材を熱可塑性エラストマーにより一体成形し、このエラストマー製カバー部材のキートップ部側表面を遮光性塗料で塗装して遮光層を形成した後、レーザー加工により符号を形成する方法が提案されているが、エラストマーからなるカバー部材は操作時のクリック性、耐熱・耐寒性および圧縮永久歪み特性がシリコーンゴム製のカバー部材に比較して劣るのみならず、酸化防止剤や可塑剤、軟化剤等によるブリード汚染のおそれがある。
この発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、マスキングを行うこと無くカバー部材の表面に遮光層を形成でき、クリック性等に優れブリード汚染のおそれもないカバー部材を安価に、かつ、不良を生じること無く製造することができるカバー部材の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明にかかるカバー部材の製造方法は、表側に突出するキートップ部、該キートップ部に連続する薄肉のスカート部および該スカート部を介して前記キートップ部を支持するベース部を備え、前記キートップ部の少なくとも天面部分が硬質シリコーンゴムあるいは硬質樹脂から、残部がシリコーンゴムからなる素体を成形する成形工程と、
該成形工程で成形された素体に表側から紫外線または低温プラズマを照射する照射工程と、
該照射工程で紫外線または低温プラズマが照射された照射済素体の表面に遮光性塗料を塗布して遮光層を形成する塗装工程と、
該塗装工程で形成された遮光層の前記キートップ部天面部分を部分的に除去して符号を形成する符号形成工程と、を有する。
【0008】
そして、この発明のカバー部材の製造方法は、前記照射工程に続いて、アミン系シランカップリング剤によるプライマ層を前記照射済素体の表面に形成するプライマ層形成工程を備え、前記塗装工程で前記プライマ層上に遮光層を形成する態様(請求項2)に、
また、前記成形工程と前記照射工程との間に、前記素体の少なくともキートップ部天面に紫外線または低温プラズマを照射する前照射工程と、該前照射工程で照射された素体のキートップ部天面に透光性塗料を塗布して透光層を形成する透光層形成工程とを有する態様(請求項3)に、
さらに、前記符号形成工程の後に、前記符号および前記遮光層上に透光性塗料を塗布して保護層を形成する保護層形成工程を有する態様(請求項4)に構成することができる。
【0009】
【作用】
この発明にかかるカバー部材の製造方法によれば、成形工程で成形された素体にキートップ部側から紫外線や低温プラズマを照射するため、キートップ部の硬質樹脂等で形成された部分(硬質キートップ部分)とシリコーンゴムからなる他のスカート部等(本体部分)の表面が改質され、これら硬質キートップ部分と本体部分との双方を1種のウレタン樹脂系塗料等で塗装して遮光層を形成することができる。したがって、遮光層の形成に際してマスキングが不要であり、製品不良の発生も防止でき、クリック性等の特性に優れブリード汚染のおそれもないシリコーンゴムのカバー部材を安価に製造することができる。
【0010】
そして、請求項2記載の発明の製造方法によれば、紫外線等を照射した後にアミン系シランカップリング剤によるプライマ層を形成し、このプライマ層上に塗装して遮光層を形成するため、遮光層をより強固に固着した状態で確実に形成することができ、製品としてより高い信頼性が得られる。
また、請求項3記載の発明の製造方法によれば、素体を成形した後、素体のキートップ部天面に紫外線等を照射して透光層を形成するため、後の照射工程において硬質キートップ部分の過剰な改質が防止でき、また、透光層を有色透明とすることで符号の着色も行え優れた美観が達成される。
さらに、請求項4記載の発明の製造方法によれば、レーザー加工により符号を形成した後、符号や遮光層を保護層により被覆して保護するため、優れた耐候性が得られ高い耐久性が達成される。
【0011】
【実施例】
以下、この発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1から図9はこの発明の一実施例にかかるカバー部材の製造方法を表し、図1が完成状態のカバー部材の部分断面図、図2から図9がその製造工程を時系列適に示す模式図である。
【0012】
先ず、完成状態のカバー部材を説明する。図1に示すように、カバー部材10は、押圧するための複数のキートップ部11と、キートップ部11と連続し、キートップ部11を押圧すると屈曲(クリック)し、押圧を解除すると反撥弾性により初期の状態に復帰するというスイッチング動作を行う薄肉のスカート部12と、スカート部12を介して各キートップ部11を支持するベース部13と、各キートップ部11の底面から膨出する接点部14を有する。
【0013】
このカバー部材10は、各キートップ部11の上側部分(天面側部分、以下、硬質キートップ部分11aと称する)がショアD硬度40度以上の硬質透明シリコーンゴム、アクリル系、ウレタン系あるいは不飽和ポリエステル系の透明樹脂からなり、残部、すなわち、キートップ部11の下側部分(11aの符号を付す)、スカート部12、ベース部13および接点部14(以下、必要に応じて本体Hで総称する)がゴム弾性を有する透明シリコーンゴムからなる。
なお、接点部14はシリコーンゴムに限らず導電性材料から別個に構成することも可能であり、接点部14を導電性材料から構成することで上述したプリント回路基板の接点を直接に開閉することもできる。
【0014】
また、カバー部材10はキートップ部11の天面(硬質キートップ部11aの上面)に有色透明あるいは半透明な透光層15が設けられ、この透光層15上面を含む全表面にプライマ層16、遮光層17および保護層18が積層される。後に詳述するが、透光層15はシリコーン樹脂系あるいはウレタン樹脂系の塗料を用いてスクリーン印刷等により形成され、プライマ層16はアミン系シランカップリング剤から形成され、遮光層17は遮光性のウレタン樹脂系塗料等から形成され、保護層18は透明なウレタン樹脂系塗料等から構成される。遮光層17はキートップ部11の天面がレーザー加工等により符号形状に除去され、この遮光層17の除去部分が符号17aを構成する。
【0015】
そして、前述したように、このカバー部材10はプリント回路基板の一面側にベース部13が当接する状態で組み付けられて押釦スイッチを構成し、携帯電話等の機器のケース内に収容される。プリント回路基板は、上記キートップ部11と対応して配列された複数の接点を有し、これらの接点がキートップ部11の押圧操作に伴う接点部14との係合(接触)で開閉する。また、ケース内には照光用の光源、例えば、LED等が設けられ、これら光源が上記符号17aを照光する。
【0016】
この実施例にあっては、以下に述べるようにして製造される。先ず、図2(a),(b)に示すように、キートップ部側成形金型21と接点部側成形金型22とを用いて素体23を成形する。キートップ部側成形金型21にはキートップ部成形用彫込部21a、スカート部表面成形用テーパ面部21bおよびベース部表面成形用凹部21cが形成され、また、接点部成形金型22にはスカート部裏面成形用膨出部22aと接点部成形用凹部22bとが形成される。そして、素体23の成形に際しては、先ず、図2(a)に示すように、キートップ部側成形金型21を予め所定温度(100°C〜180°C程度)に加熱し、このキートップ部側成形金型21のキートップ部成形用彫込部21a内にディスペンサー24を用いて溶融樹脂Rを所定深さまで注入する。この溶融樹脂Rはアクリル系、ウレタン系あるいは不飽和ポリエステル系の透明樹脂材料、または、高硬度透明シリコーンゴム材料からなり、この樹脂Rにより硬質キートップ部11aが形成される。
【0017】
次に、上記溶融樹脂Rが粘着性を有するものの流動性を喪失したところで、図2(b)に示すように、シリコーンゴム配合物Gをキートップ部側成形金型21のキートップ部成形用彫込部21a内に充填し、キートップ部側成形金型21と接点部側成形金型22とを合わせ所定時間加熱硬化させて本体Hを成形する(型閉)。そして、このシリコーンゴム配合物Gの本体Hが硬化した後、型21,22を開いて成形品、すなわち、硬質キートップ部分11aと本体Hとが一体化した素体23を取り出す(成形工程)。この素体23は、図3に明らかなように、図1との比較して透光層15、プライマ層16、遮光層17および保護層18を有しないもの、すなわち、これら層15,16,17,18が形成される前の状態のものであり、前述したように、硬質キートップ部分11aがショアD硬度40度以上の硬度を有し、また、本体Hがゴム弾性を有する。
【0018】
次いで、図3に示すように、素体23にその表側(キートップ部11の突出側)から紫外線照射機31により波長が150nm〜280nm程度の紫外線を1〜5分間程度照射する(前照射工程)。なお、この紫外線の照射は主に硬質キートップ部分11aの天面に照射すれば足り、また、紫外線に代えて低温プラズマを照射することでも足りる。続いて、図4に示すように、素体23のキートップ部11の天面(硬質キートップ部分11aの天面)にスクリーン印刷機32により前述したシリコーン樹脂系あるいはウレタン樹脂系等の塗料を塗装して乾燥させ透明あるいは有色透明の透光層15を形成し(透光層形成工程)、必要に応じてアニーリング等の熱処理を行う。この乾燥条件としてはシリコーン樹脂系塗料の場合は130°Cで30分間、ウレタン樹脂系の場合は130°Cで15分間程度の条件、また、アニーリングの条件としてはシリコーン樹脂系の場合が130°Cで60分間程度、ウレタン樹脂系の場合が130°Cで30分間程度の条件が採用される。
【0019】
ここで、硬質キートップ部分11aが硬質シリコーンゴムで塗料としてウレタン樹脂系塗料を用いた場合、あるいは、硬質キートップ部分11aがアクリル樹脂系等で塗料としてシリコーン樹脂系の塗料を用いた場合も、紫外線の照射により硬質キートップ部分11aの天面部分が改質されているため、透光層15を硬質キートップ部分11aに強固に接着させることができる。
なお、この透光層形成工程において、透光層15の形成にはウレタン樹脂系の塗料等の種々の塗料を用いることができるが、耐熱性の観点からはシリコーン樹脂系の塗料が望ましい。
【0020】
次に、図5に示すように、上記透光層15が形成された素体23の全表面に紫外線照射機33により紫外線を照射する(照射工程)。この紫外線の照射も前述した紫外線の照射とほぼ同一の条件、すなわち、波長が150nm〜281nm程度で、照射時間が1〜5分間程度の条件が採用される。ここで、この紫外線の照射に際しては、硬質キートップ部分11aの天面には透光層15が形成されているため、硬質キートップ部11aが過剰の紫外線に晒されることがなく、硬質キートップ部分11aの過度の改質が防止できる。
なお、この紫外線の照射も前述した前照射工程と同様に低温プラズマの照射で代替することも可能である。
【0021】
この後、図6に示すように、素体23の全表面に塗装機34を用いてアミン系シラン化合物(カップリング剤)を単独または炭化水素系化合物の溶剤で希釈して塗布し、プライマ層16を形成する。そして、プライマ層16を形成した後、好ましくは1時間以内に、図7に示すように、塗装機35で前述したウレタン樹脂系塗料やシリコーン樹脂系塗料等の遮光性塗料を塗布し、100°C〜180°Cで30分間〜120分間程度の条件で硬化させて遮光層17を形成する(塗装工程)。ここで、この塗装工程においては、素体23は紫外線を照射した後にアミン系シランカップリング剤によるプライマ層16が形成されているため、硬質キートップ部分11aが硬質シリコーンゴムで遮光性塗料としてウレタン樹脂系塗料等を用いた場合、あるいは、硬質キートップ部分11aがアクリル樹脂系等で遮光性塗料としてシリコーン樹脂系の塗料を用いた場合も、遮光層17を強固に接着させることができる。
【0022】
なお、上記遮光性塗料としてウレタン樹脂系塗料を用いる場合は、下記のポリオール成分とイソシアネート成分に、着色剤や顔料を添加して遮光性を持たせ、さらに、下記のジアルキル系過酸化物を1〜10重量部配合したものを用いることが望ましい。
・ポリオール成分
アルキッドポリオール、ポリエステルポリオール、アクリルポリオール、これらのエポキシ変性ポリオール、若しくはポリエステル変性ポリオール、ウレタン変性ポリオール
【0023】
・イソシアネート成分
トリレン−2,4−ジイソシアネート、トリレン−2,6−ジイソシアネート、3,3−ジトリレン−4,4−ジイソシアネート、ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、3,3−ジメチル−ジフェニルメタン−4,4−ジイソシアネート、m−フェニルレジンイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、トリレン−2,4−ジイソシアネートの二量体、ヘキサメチレンジイソシアネート、ナフタリン−1,5−ジイソシアネート
【0024】
・ジアルキル系過酸化物
ジ−t−ブチルペルオキシド、ジ−t−アミル・ペルオキシド、t−ブチル・クミル・ペルオキシド、ジクミル・ペルオキシド、2,5−ジメチル・2,5ジ(t−ブチル・ベロキシ)ヘキサン、2,5−ジメチル・2,5(t−ブチル・ペルオキシ)ヘキシン−(3)、a,a’−ビス(t−ブチル・ペルオキシ)ジイソプロピルベンゼン、1,1−ビス(t−ブチル・ペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルペルオキシシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス−(t−ブチルペルオキシ)ブタン、1,1−ジ−(t−ブチルペルオキシ)シクロヘキサン
ただし、ジアルキル系過酸化物は、上記のうち、1,3−ビス(t−ブチルペルオキシイソプロピル)ベンゼン、1,1−ビス(t−ブチル・ペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルペルオキシ)バレレートは臭気が少なく良好な作業環境で作業が行えるため、これらを用いることが望ましい。
【0025】
次いで、図8に示すように、レーザー加工機36を用いキートップ部11の天面の遮光層17にレーザー光を照射し、遮光層17を部分的(符号形状)に除去して符号17aを形成する(符号形成工程)。次に、図9に示すように、塗装機37により、あるいはスクリーン印刷によりウレタン樹脂系の透明塗料を塗装して保護層18を形成する(保護層形成工程)。この保護層18を形成するウレタン樹脂系の透明塗料は、前述したような各種のポリオール成分と各種のイソシアネート成分とが混合されたものを用いる。この後、所定の温度下に所定の時間だけ放置して乾燥する。
【0026】
なお、上記符号の形成は、レーザー光の照射によること無く、遮光層17の形成前においてキートップ部11の天面に符号形状のマスキングあるいは符号形状の窓を有するマスキングを施し、遮光層17を形成した後にマスキングを剥離することにより行ってもよい。
【0027】
上述したように、この実施例にあっては、紫外線を照射して素体23の硬質キートップ部分11a天面に透光層15を、また、この透光層15を形成した後に紫外線を照射してアミン系シランカップリング剤によるプライマ層16を形成し、このプライマ層16上に遮光性塗料による遮光層17を形成するため、硬質キートップ部分11aの素材、また、透光層15や遮光層17の塗料の種類の如何に関わらず透光層15や遮光層17を強固に固着でき、遮光層17を2種類の塗料等で形成する必要がない。このため、マスキング等も不要であり、カバー部材10を容易に製造することができる。
【0028】
そして、このカバー部材10は、硬質キートップ部分11aの天面に透光層15を設けるため、後のプライマ層16の形成時の紫外線照射で硬質キートップ部分11aが過剰な紫外線に晒されることもなく硬質キートップ部分11aの過度の改質(変質)が防止でき、また、透光層15を有色透明(有色半透明)とすることで装飾的な効果も演出でき、高い商品価値が得られる。
【0029】
次に、この発明の具体例を説明する。
先ず、ジメチルフェニルシリコーンレジン(信越化学工業(株)製)100重量部に架橋剤C−15(信越化学工業(株)製)0.4重量部を配合してなる硬質キートップ部分形成用材料と、シリコーンゴムコンパウンドDY32−6014u(東レ・ダウコーニングシリコーン(株)製)100重量部に架橋剤C−15(信越化学工業(株)製)1.5重量部を配合してなる本体形成用材料とを準備する。そして、キートップ部側成形金型を175°Cに加熱し、この加熱されたキートップ部側成形金型の彫込部内に上記硬質キートップ部分形成用材料をディスペンサーを用いて注入し、この彫込部内の材料が粘着性を有するものの流動性を喪失したところで本体形成用材料を充填し、キートップ部側成形金型と接点部側成形金型とを型閉めして5分間加熱硬化させ、素体を得た。
【0030】
次に、上記素体に表面側から紫外線照射機により波長が184.9nm(あるいは、253.7nm)の紫外線を3分間照射した。この後、シリコーン樹脂系透光性塗料シルマークWM(信越化学工業(株)製)を用いてスクリーン印刷によりいくつかのキートップ部の天面に白色透明な透光層を形成し、温度130°C、硬化時間30分間の硬化条件で硬化させた。同様に、異なるいくつかのキートップ部天面に上記シリコーン樹脂系の透光性青色塗料で青色透明な透光層を、また同様に、異なるいくつかのキートップ部天面にシリコーン樹脂系の透光性赤色塗料で赤色透明な透光層を形成し、硬化温度130°C、硬化時間60分の硬化条件で硬化させた。
【0031】
次いで、キートップ部天面に透光層が形成された素体に表面側から紫外線照射機を用いて上述の波長の紫外線を3分間照射した後、酢酸エチルと混合させたアミン系シランカップリング剤KBP−40(信越化学工業(株)製)を塗布してプライマ層を形成した。そして、15分間風勢後、下記の組成のウレタン樹脂系着色塗料を塗布し、140°C、30分間の乾燥条件で乾燥して遮光層を形成した。
・ウレタン樹脂系着色塗料
主剤 ファンタスコートSF−6黒 100重量部
硬化剤 RZ−50(オリジン電機(株)製) 25重量部
希釈剤 パーヘキサン(日本油脂(株)製) 16重量部
【0032】
次に、レーザー加工機を用いてキートップ部天面の遮光層にレーザー光を照射し、遮光層を部分的に除去して符号を形成した。そして、ウレタン樹脂系透明塗料を塗装し、130°C、30分間の乾燥条件で乾燥させて保護膜(オバーコート層)を形成した。
・ウレタン樹脂系透明塗料
主剤 デュラソフトクリア 100重量部
デュラソフト硬化剤 21重量部
希釈剤 5重量部
【0033】
このようにして製造したカバー部材は、遮光層が強固に固着し、遮光層の剥がれ等の不都合が有効に防止でき、遮光層の耐候性、耐久性に優れることが実証された。
【0034】
なお、上述した実施例では、紫外線を照射して透光層15を形成し、また、遮光層17の形成前にプライマ層16を形成し、さらに、遮光層17を被覆する保護層18を形成するが、これらの処理は本発明は必須の構成ではない。すなわち、本願発明は、素体23に紫外線を照射した後に遮光層を形成し、この遮光層のキートップ部天面部分を部分的に除去して符号を形成するのみで達成されるものであり、上述した処理はより確実に遮光層を固着させるための付随的な処理である。
【0035】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、キートップ部の天面部分を構成する硬質キートップ部分が高硬度シリコーンゴムやアクリル樹脂等から、残部の本体がゴム弾性を有するシリコーンゴムからなる素体を形成した後、この素体の表面に紫外線や低温プラズマを照射してシリコーン樹脂系やウレタン樹脂系等の遮光性塗料を塗布して遮光層を形成し、次いで、この遮光層をキートップ部天面部分において部分的に除去して符号を形成するため、遮光層を形成する塗料や硬質キートップ部分の素材の如何に関わらず、遮光層を強固に固着した状態で設けることができ、プリード汚染等のおそれがなく、優れたクリック性を有し、また、使用感に優れたカバー部材が遮光層の形成時にマスキング等の処理を行うこと無く、また、不良を生じること無く容易に製造することができる。
【0036】
そして、請求項2記載の発明によれば、紫外線等を照射した後にアミン系シランカップリング剤によるプライマ層を形成し、このプライマ層上に塗料を塗装して遮光層を形成するため、遮光層をより強固に固着した状態で形成することができ、製品としてより高い信頼性が得られる。
また、請求項3記載の発明の製造方法によれば、素体を成形した後、素体のキートップ部天面に紫外線等を照射して透光層を形成するため、後の照射工程において硬質キートップ部分の過剰な改質が防止でき、また、透光層を有色透明とすることで符号の着色も行え優れた美観が達成される。
さらに、請求項4記載の発明の製造方法によれば、レーザー加工により符号を形成した後、符号や遮光層を保護層により被覆して保護するため、高い耐久性が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施例にかかる製造方法により製造された完成状態のカバー部材の一部の断面図である。
【図2】同製造方法における素体の成形工程の説明図であり、(a),(b)の順序で成形を時系列的に表す。
【図3】図2に続く工程の説明図である。
【図4】図3に続く工程の説明図である。
【図5】図4に続く工程の説明図である。
【図6】図5に続く工程の説明図である。
【図7】図6に続く工程の説明図である。
【図8】図7に続く工程の説明図である。
【図9】図8に続く工程の説明図である。
【符号の説明】
10 固定側型板(固定型)
11 キートップ部
11a 硬質キートップ部分
12 スカート部
13 ベース部
14 接点部
15 透光層
16 プライマ層
17 遮光層
17a 符号
18 保護層
21 キートップ部側成形金型
21a 彫込部
22 接点部側成形金型
23 素体
24 ディスペンサー
31 紫外線照射機
32 スクリーン印刷機
33 紫外線照射機
34 塗装機
35 塗装機
36 レーザー加工機
37 塗装機
H 本体

Claims (4)

  1. 表側に突出するキートップ部、該キートップ部に連続する薄肉のスカート部および該スカート部を介して前記キートップ部を支持するベース部を備え、前記キートップ部の少なくとも天面部分が硬質シリコーンゴムあるいは硬質樹脂から、残部がシリコーンゴムからなる素体を成形する成形工程と、
    該成形工程で成形された素体に表側から紫外線または低温プラズマを照射する照射工程と、
    該照射工程で紫外線または低温プラズマが照射された照射済素体の表面に遮光性塗料を塗布して遮光層を形成する塗装工程と、
    該塗装工程で形成された遮光層の前記キートップ部天面部分を部分的に除去して符号を形成する符号形成工程と、を有することを特徴とする押釦スイッチ用カバー部材の製造方法。
  2. 前記照射工程に続いて、アミン系シランカップリング剤によるプライマ層を前記照射済素体の表面に形成するプライマ層形成工程を備え、前記塗装工程で前記プライマ層上に遮光層を形成する請求項1記載の押釦スイッチ用カバー部材の製造方法。
  3. 前記成形工程と前記照射工程との間に、前記素体の少なくともキートップ部天面に紫外線または低温プラズマを照射する前照射工程と、該前照射工程で照射された素体のキートップ部天面に透光性塗料を塗布して透光層を形成する透光層形成工程とを有する請求項1または請求項2記載の押釦スイッチ用カバー部材の製造方法。
  4. 前記符号形成工程の後に、前記符号および前記遮光層上に透光性塗料を塗布して保護層を形成する保護層形成工程を有する請求項1乃至請求項3記載の押釦スイッチ用カバー部材の製造方法。
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