JP3650586B2 - トイレット用ロールペーパ支持器 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレット内の壁面に取り付けられるトイレット用ロールペーパ支持器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に使用されているトイレット用ロールペーパ支持器は、トイレット内の壁面に取り付けられるホルダフレームに、湾曲した薄板状のカバーの一端を枢着し、カバーの他端は自重によりロールペーパの外周面に接触するように構成されている。
【0003】
トイレット使用者がロールペーパを使用するには、まず、ロールペーパの先端を掴んでロールペーパの外周面から剥ぎ取り、ロールペーパの先端を手前に引き、所要量のペーパを引き出した後、カバーを押さえてロールペーパにブレーキをかけて引き上げ、カバーの他端を利用して切断する。
【0004】
一度切断されたロールペーパの新たな先端は、ロールペーパの外周面に巻かれたままカバーの裏面に押さえられた位置にあるので、次に使用するときには、指先でカバーをはね上げて、ロールペーパの先端をロールペーパの外周面からほぐして掴み取るか、ロールペーパを指で手繰り回転させて、引っ張り易い位置までもってくる必要がある。このように、従来のトイレット用ロールペーパ支持器では、ペーパを使用する手間が煩わしく、さらに加えて、特に、指先に湿り気がなくなった高齢者や、アトピー性皮膚炎により指先が乾燥している人には、ロールペーパの先端を摘み出すのに難儀するという問題があった。
【0005】
また、ロールペーパの外周の一枚が静電気の影響等でロールペーパに吸着しているときや、ロールペーパの製造時の影響でロールペーパが圧着気味の場合には、指先が乾燥していなくてもペーパ先端を剥ぎ取り難い。衛生面からみても、ペーパ先端を掴むときには、指先がロールペーパの外周面やカバーに触れるので非衛生であり、次にロールペーパを使用する人に不快感を与えるという問題があった。
【0006】
このような欠点を解消するためには、ロールペーパを使用したときに、残りのペーパの先端が常にロールペーパの外周面から切り離された位置に保持されるようにしておけば良い。そのようにすれば、次にペーパを使用する人は指先が乾燥していても、ペーパの先端を容易に掴んで所要量のロールペーパを引き出すことができ、しかも、指先がロールペーパの外周面に触れないので衛生的である。
【0007】
かかる目的から、特開平8−52095号公報には、ペーパを使用したときに、ロールペーパの新たなペーパ先端部がロールペーパの外周面から自動的に切り離されるトイレット用ロールペーパ支持器が提案されている。
【0008】
この公報に記載されたトイレット用ロールペーパ支持器は、図4に示すように、ロールペーパ31を回動可能に支持し、トイレット内の壁面に取り付けられるホルダフレーム32の両側壁の内壁面の上端部に、水平方向に延びるガイドロックピン溝33を設け、屈曲形状のカバー34の上壁側の両側面に設けた各々2個のガイドロックピン35をガイドロックピン溝33に挿入し、カバー34を水平方向に褶動可能な構造とし、ホルダフレーム32とカバー34との間にコイルばね36を張設して、カバー34の下端部分がロールペーパ31の外周面に接触する方向に付勢されている。ガイドロックピン溝33には、カバー34の上方への傾動を可能にするための開口溝37が設けられている。
【0009】
カバー34の下端部には、ロールペーパ31に接触する一対のペーパ接触子38が突設され、一対のペーパ接触子38の間には、ロールペーパ31の通路となる図示しないペーパ分離溝が形成される。ペーパ分離溝の下方には、ロールペーパ31からほぐされたペーパの先端31aを載置する板状の支え具39が配設され、カバー34の下端部であってロールペーパ31から離隔した位置に金属製のペーパカッタ40が埋設されている。
【0010】
以上のように構成されたトイレット用ロールペーパ支持器は、ペーパの先端31aが絞られた状態でペーパ分離溝を通過し、ペーパカッタ40で切断されたときに、新たなペーパの先端31aは、板状の支え具39に載置されるので、常にロールペーパ31から分離しており、ペーパの先端31aを容易に掴むことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平8−52095号公報に記載された従来のトイレット用ロールペーパ支持器には、次のような課題が残されていた。
【0012】
(1)板状の支え具39に載置されるペーパの先端31aを掴み易い長さにするためには、ペーパカッタ40をペーパ接触子38から離れた位置に配設しなければならないが、この位置は、露出したペーパカッタ40が人間の手に接触し易い位置になるので危険である。
(2)ロールペーパ31を詰め替えるときには、一般のトイレット用ロールペーパ支持器と同様に、カバー34を上方に傾動させなければならないが、そのためには、ガイドロックピン35が開口溝37に一致する位置までカバー34を手前に引かなければならない。しかし、この位置は目視できないので、カバー34を手前に引きながら、指先の感覚で手さぐりしながら求めなければならないので、ロールペーパ31を詰め替える作業が煩わしい。
(3)カバー34が水平方向に移動する構造であるので、水平方向の空間が限られた一般の狭隘なトイレット室内には不適当である。
(4)カバー34が水平方向に移動する構造としたため、構造が複雑になる問題と、ガイドロックピン35が欠損し易い欠点があり、耐久性に乏しい。
(5)ロールペーパ31は、コイルばね36の引張力を受けるカバー34に押しつけられたままであり、ロールペーパ31の回転が重くなる欠点と、ロールペーパ31の外周面にはペーパ接触子38の押圧傷が生じる。
【0013】
そこで、本発明は、ペーパーの先端を常に掴み易い状態にすることを主目的とすることの他に、上記従来のトイレット用ロールペーパ支持器における問題点に鑑みてなされたものであって、安全で、ロールペーパの詰め替え作業が容易で
、水平方向の空間が限られた一般の狭隘なトイレット室内にも設置することができ、構造が簡単で耐久性に優れ、ロールペーパの回転が軽く、ロールペーパの外周面に傷等を生じさせることのないトイレット用ロールペーパ支持器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のトイレット用ロールペーパ支持器は、請求項1に示すように、トイレット用ロールペーパを回動可能に支持する支持棒を備えたホルダフレームに上下方向の挿通孔を設け、該挿通孔にスライダポールを挿通し、該スライダポールを一体に備えるとともに所定量だけ昇降可能なスライダを弾性体により上方に付勢し、該スライダに枢着されるカバーの先端にロールペーパの外周面に接触するペーパ分離板を設け、該ペーパ分離板と前記カバーの内面にロールペーパの先端部分を挿通する通し窓を形成し、該通し窓の内側の前記カバーの先端にペーパカッタを設けたことを特徴とするものである。
【0015】
以上のように構成された本発明のトイレット用ロールペーパ支持器では、通常、スライダは上昇位置にあり、スライダに枢着されているカバーの先端のペーパ分離板は、ロールペーパの外周面に軽く接触しているため、最初にロールペーパの先端を通し窓に挿通して通し窓の外側に露出させておけば、ロールペーパの使用が可能になる。
【0016】
また、カバーを軽く押さえると、カバーはスライダとともに下降するとともに、カバーの先端に設けられているペーパ分離板は、ロールペーパの外周面に沿って下降する。この状態では、ロールペーパにブレーキを掛けたことになり、回動不能の状態にして、ペーパを上に持ち上げると、ペーパはペーパカッタに接触する位置で切断される。
【0017】
カバーを手放すと、カバーはスライダとともに上昇し、ペーパ分離板はロールペーパの外周面に沿って上昇するので、ペーパの先端部分は、ロールペーパの外周面より剥離しながら通し窓より、結果として、押し出された形となり、掴み易くなる。
【0018】
以上のように構成された本発明のトイレット用ロールペーパ支持器は、請求項2に示すように、前記ペーパ分離板を、前記ペーパカッタを覆うとともに、前記ロールペーパの先端部分をすくい上げる切下形状に形成することができる。
【0019】
請求項2に示す構成により、ペーパカッタはペーパ分離板によって覆われているため、ペーパカッタがトイレット使用者の指先に接触するおそれはなく、安全であるとともに、ペーパ分離板の切下形状によって、ロールペーパからペーパ先端部をより容易に剥離することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態の具体例を図1乃至図3面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明にかかるホルダフレーム1は、トイレットの壁面に取り付けられる取り付け壁1aの両端に側壁1bが屈曲して延設され、両側壁1bに支持棒8が設けられることは従来のものと同様であるが、本発明では取り付け壁1aがやや厚肉になっており、取り付け壁1aの2ヵ所には上下方向に貫通する挿通孔14(図2参照)が穿設される。
【0021】
2つの挿通孔14には、スライダ3の下端面に設けられた一対のスライダポール2が昇降可能に挿入され、弾性体としてのコイルばね4が各々のスライダポール2に巻回され、スライダ3とホルダフレーム1の間に介装される。
【0022】
スライダポール2の端部に設けられた図示しない周溝にストップリング5(図2参照)が填め込まれることにより、所定量だけ昇降可能なスライダ3は、コイルばね4によって上方に付勢されている。
【0023】
スライダ3の上部は、ホルダフレーム1の支持棒8に支持されるロールペーパ9の上方に向かって屈曲しており、その先端部に設けられたヒンジ6にカバー7の一端が枢着され、カバー7は自重により下方に傾動する。
【0024】
カバー7は、先端に向かって次第に薄肉となり、その先端には、カバー7の両側端から下方に延設されたペーパ分離板保持部10を介してペーパ分離板12が一体的に延設される。カバー7の先端とペーパ分離板12との間には、ロールペーパ9の先端部13(以下、「ペーパ先端部」という)を挿通させるための通し窓15が形成される。通し窓15の横幅は、ペーパ先端部13の幅寸法よりも大きいので、ペーパ先端部13を通し窓15に容易に挿通させることができる。
【0025】
ペーパ分離板12は、カバー7の先端部において、通し窓15の内側に向けられた、鋭利な刃物ではないが、ペーパ先端部13を容易に剥がせ得るように角度を持たせた切下状に形成されているため、必要量だけのペーパーを引き出した上で、カバー7を押さえてロールペーパ9にブレーキを掛けて回動不能にし、ペーパ先端部13を引っ張ると、ペーパは容易に切断される。
【0026】
通し窓15の内側の前記カバーの先端には、ペーパカッタ11が設けられる。このペーパカッタ11の先端を山形形状に形成すると、ペーパ先端部13を引っ張りながらペーパカッタ11に押しつけると、ペーパ先端部13が容易に切断される。
【0027】
次に、以上のように構成されたトイレット用ロールペーパ支持器の使用方法について説明する。
【0028】
カバー7を押さえていない通常状態では、スライダ3は上昇位置にあり、スライダ3に枢着されているペーパ分離板12は、ロールペーパ9の外周面に軽く接触している。
【0029】
最初にペーパ先端部13を通し窓15に通して外側に露出させておけば、ロールペーパ9の使用が可能になる。
【0030】
露出しているペーパ先端部13を掴み所要量のペーパーを引き出し、カバー7を軽く押さえると、カバー7がスライダ3とともに下降するとともに、ペーパ分離板12がロールペーパ9の外周面に沿って下降する。この状態で、ロールペーパ9は回動不能になる。さらに、やや持ち上げ気味にペーパーを引っ張ると、ペーパ先端部13は、ペーパカッタ11に接触する位置で切断される。
【0031】
このとき、新たなペーパ先端部13は、通し窓15の出口側にあり、このままではペーパ先端部13を掴むことはできないが、カバー7から手を離すと、通し窓15の出口側が引き込まれ、結果として、ペーパ先端部13が通し窓15より押し出された形となり、次のペーパの使用が容易になる。
【0032】
本発明にかかるトイレットペーパ支持器は、ペーパを所定長さ引き出して切断するときにのみカバー7を押さえればよく、通常はカバー7は上昇位置にあるので、ペーパ分離板12はロールペーパ9の外周面に軽く接触しており、ペーパ先端部13を引っ張るときに殆ど摩擦抵抗はない。
【0033】
また、ロールペーパ9の交換は、従来のトイレットペーパ支持器と同様に、カバー7を上方に回動するだけの動作で、または、カバー7を上方に回動させなくとも下方から挿入することにより簡単に行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明にかかるトイレット用ロールペーパ支持器は、以上のように構成されているので、下記に示すような効果を奏する。
【0035】
(1)ペーパを切断するペーパカッタがペーパ分離板の通し窓の内面にあり、ペーパ分離板によって容易にペーパカッタに手が触れないように構成されているため、怪我をするおそれはなく安全である。
(2)ロールペーパの詰め替えは、カバーをはね上げるだけの簡単な操作、または下方から挿入することにより、カバーをはね上げなくともロールペーパを詰め替えることができ、詰め替え作業が容易である。
(3)スライダとともにカバーが昇降するだけなので、狭隘なトイレット室内にも設置することができる。
(4)カバー、ペーパ分離板及びペーパカッタが一体構造であり、全体の構造が簡単である。また、使用中には各部品に無理な荷重が加わらないので、部品を欠損するおそれがなく、耐久性に優れる。
(5)ペーパ分離板はロールペーパの外周面に軽く接触するだけなので、ロールペーパの回転が重くなるおそれはなく、ロールペーパにしわや押圧傷を付けることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるトイレット用ロールペーパ支持器を示す一部破断斜視図である。破断部は、図3のA−A線、B−B線によって各々切断された断面を示す。
【図2】図1のトイレット用ロールペーパ支持器の側面図である。
【図3】図1のトイレット用ロールペーパ支持器の正面図である。
【図4】従来のトイレット用ロールペーパ支持器の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ホルダフレーム
1a 取り付け壁
1b 側壁
2 スライダポール
3 スライダ
4 コイルばね
5 ストップリング
6 ヒンジ
7 カバー
8 支持棒
9 ロールペーパ
10 ペーパ分離板保持部
11 ペーパカッタ
12 ペーパ分離板
13 ペーパ先端部
14 挿通孔
15 通し窓
【発明の属する技術分野】
本発明は、トイレット内の壁面に取り付けられるトイレット用ロールペーパ支持器の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来一般に使用されているトイレット用ロールペーパ支持器は、トイレット内の壁面に取り付けられるホルダフレームに、湾曲した薄板状のカバーの一端を枢着し、カバーの他端は自重によりロールペーパの外周面に接触するように構成されている。
【0003】
トイレット使用者がロールペーパを使用するには、まず、ロールペーパの先端を掴んでロールペーパの外周面から剥ぎ取り、ロールペーパの先端を手前に引き、所要量のペーパを引き出した後、カバーを押さえてロールペーパにブレーキをかけて引き上げ、カバーの他端を利用して切断する。
【0004】
一度切断されたロールペーパの新たな先端は、ロールペーパの外周面に巻かれたままカバーの裏面に押さえられた位置にあるので、次に使用するときには、指先でカバーをはね上げて、ロールペーパの先端をロールペーパの外周面からほぐして掴み取るか、ロールペーパを指で手繰り回転させて、引っ張り易い位置までもってくる必要がある。このように、従来のトイレット用ロールペーパ支持器では、ペーパを使用する手間が煩わしく、さらに加えて、特に、指先に湿り気がなくなった高齢者や、アトピー性皮膚炎により指先が乾燥している人には、ロールペーパの先端を摘み出すのに難儀するという問題があった。
【0005】
また、ロールペーパの外周の一枚が静電気の影響等でロールペーパに吸着しているときや、ロールペーパの製造時の影響でロールペーパが圧着気味の場合には、指先が乾燥していなくてもペーパ先端を剥ぎ取り難い。衛生面からみても、ペーパ先端を掴むときには、指先がロールペーパの外周面やカバーに触れるので非衛生であり、次にロールペーパを使用する人に不快感を与えるという問題があった。
【0006】
このような欠点を解消するためには、ロールペーパを使用したときに、残りのペーパの先端が常にロールペーパの外周面から切り離された位置に保持されるようにしておけば良い。そのようにすれば、次にペーパを使用する人は指先が乾燥していても、ペーパの先端を容易に掴んで所要量のロールペーパを引き出すことができ、しかも、指先がロールペーパの外周面に触れないので衛生的である。
【0007】
かかる目的から、特開平8−52095号公報には、ペーパを使用したときに、ロールペーパの新たなペーパ先端部がロールペーパの外周面から自動的に切り離されるトイレット用ロールペーパ支持器が提案されている。
【0008】
この公報に記載されたトイレット用ロールペーパ支持器は、図4に示すように、ロールペーパ31を回動可能に支持し、トイレット内の壁面に取り付けられるホルダフレーム32の両側壁の内壁面の上端部に、水平方向に延びるガイドロックピン溝33を設け、屈曲形状のカバー34の上壁側の両側面に設けた各々2個のガイドロックピン35をガイドロックピン溝33に挿入し、カバー34を水平方向に褶動可能な構造とし、ホルダフレーム32とカバー34との間にコイルばね36を張設して、カバー34の下端部分がロールペーパ31の外周面に接触する方向に付勢されている。ガイドロックピン溝33には、カバー34の上方への傾動を可能にするための開口溝37が設けられている。
【0009】
カバー34の下端部には、ロールペーパ31に接触する一対のペーパ接触子38が突設され、一対のペーパ接触子38の間には、ロールペーパ31の通路となる図示しないペーパ分離溝が形成される。ペーパ分離溝の下方には、ロールペーパ31からほぐされたペーパの先端31aを載置する板状の支え具39が配設され、カバー34の下端部であってロールペーパ31から離隔した位置に金属製のペーパカッタ40が埋設されている。
【0010】
以上のように構成されたトイレット用ロールペーパ支持器は、ペーパの先端31aが絞られた状態でペーパ分離溝を通過し、ペーパカッタ40で切断されたときに、新たなペーパの先端31aは、板状の支え具39に載置されるので、常にロールペーパ31から分離しており、ペーパの先端31aを容易に掴むことができる。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記特開平8−52095号公報に記載された従来のトイレット用ロールペーパ支持器には、次のような課題が残されていた。
【0012】
(1)板状の支え具39に載置されるペーパの先端31aを掴み易い長さにするためには、ペーパカッタ40をペーパ接触子38から離れた位置に配設しなければならないが、この位置は、露出したペーパカッタ40が人間の手に接触し易い位置になるので危険である。
(2)ロールペーパ31を詰め替えるときには、一般のトイレット用ロールペーパ支持器と同様に、カバー34を上方に傾動させなければならないが、そのためには、ガイドロックピン35が開口溝37に一致する位置までカバー34を手前に引かなければならない。しかし、この位置は目視できないので、カバー34を手前に引きながら、指先の感覚で手さぐりしながら求めなければならないので、ロールペーパ31を詰め替える作業が煩わしい。
(3)カバー34が水平方向に移動する構造であるので、水平方向の空間が限られた一般の狭隘なトイレット室内には不適当である。
(4)カバー34が水平方向に移動する構造としたため、構造が複雑になる問題と、ガイドロックピン35が欠損し易い欠点があり、耐久性に乏しい。
(5)ロールペーパ31は、コイルばね36の引張力を受けるカバー34に押しつけられたままであり、ロールペーパ31の回転が重くなる欠点と、ロールペーパ31の外周面にはペーパ接触子38の押圧傷が生じる。
【0013】
そこで、本発明は、ペーパーの先端を常に掴み易い状態にすることを主目的とすることの他に、上記従来のトイレット用ロールペーパ支持器における問題点に鑑みてなされたものであって、安全で、ロールペーパの詰め替え作業が容易で
、水平方向の空間が限られた一般の狭隘なトイレット室内にも設置することができ、構造が簡単で耐久性に優れ、ロールペーパの回転が軽く、ロールペーパの外周面に傷等を生じさせることのないトイレット用ロールペーパ支持器を提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明のトイレット用ロールペーパ支持器は、請求項1に示すように、トイレット用ロールペーパを回動可能に支持する支持棒を備えたホルダフレームに上下方向の挿通孔を設け、該挿通孔にスライダポールを挿通し、該スライダポールを一体に備えるとともに所定量だけ昇降可能なスライダを弾性体により上方に付勢し、該スライダに枢着されるカバーの先端にロールペーパの外周面に接触するペーパ分離板を設け、該ペーパ分離板と前記カバーの内面にロールペーパの先端部分を挿通する通し窓を形成し、該通し窓の内側の前記カバーの先端にペーパカッタを設けたことを特徴とするものである。
【0015】
以上のように構成された本発明のトイレット用ロールペーパ支持器では、通常、スライダは上昇位置にあり、スライダに枢着されているカバーの先端のペーパ分離板は、ロールペーパの外周面に軽く接触しているため、最初にロールペーパの先端を通し窓に挿通して通し窓の外側に露出させておけば、ロールペーパの使用が可能になる。
【0016】
また、カバーを軽く押さえると、カバーはスライダとともに下降するとともに、カバーの先端に設けられているペーパ分離板は、ロールペーパの外周面に沿って下降する。この状態では、ロールペーパにブレーキを掛けたことになり、回動不能の状態にして、ペーパを上に持ち上げると、ペーパはペーパカッタに接触する位置で切断される。
【0017】
カバーを手放すと、カバーはスライダとともに上昇し、ペーパ分離板はロールペーパの外周面に沿って上昇するので、ペーパの先端部分は、ロールペーパの外周面より剥離しながら通し窓より、結果として、押し出された形となり、掴み易くなる。
【0018】
以上のように構成された本発明のトイレット用ロールペーパ支持器は、請求項2に示すように、前記ペーパ分離板を、前記ペーパカッタを覆うとともに、前記ロールペーパの先端部分をすくい上げる切下形状に形成することができる。
【0019】
請求項2に示す構成により、ペーパカッタはペーパ分離板によって覆われているため、ペーパカッタがトイレット使用者の指先に接触するおそれはなく、安全であるとともに、ペーパ分離板の切下形状によって、ロールペーパからペーパ先端部をより容易に剥離することができる。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施の形態の具体例を図1乃至図3面を参照しながら説明する。
図1に示すように、本発明にかかるホルダフレーム1は、トイレットの壁面に取り付けられる取り付け壁1aの両端に側壁1bが屈曲して延設され、両側壁1bに支持棒8が設けられることは従来のものと同様であるが、本発明では取り付け壁1aがやや厚肉になっており、取り付け壁1aの2ヵ所には上下方向に貫通する挿通孔14(図2参照)が穿設される。
【0021】
2つの挿通孔14には、スライダ3の下端面に設けられた一対のスライダポール2が昇降可能に挿入され、弾性体としてのコイルばね4が各々のスライダポール2に巻回され、スライダ3とホルダフレーム1の間に介装される。
【0022】
スライダポール2の端部に設けられた図示しない周溝にストップリング5(図2参照)が填め込まれることにより、所定量だけ昇降可能なスライダ3は、コイルばね4によって上方に付勢されている。
【0023】
スライダ3の上部は、ホルダフレーム1の支持棒8に支持されるロールペーパ9の上方に向かって屈曲しており、その先端部に設けられたヒンジ6にカバー7の一端が枢着され、カバー7は自重により下方に傾動する。
【0024】
カバー7は、先端に向かって次第に薄肉となり、その先端には、カバー7の両側端から下方に延設されたペーパ分離板保持部10を介してペーパ分離板12が一体的に延設される。カバー7の先端とペーパ分離板12との間には、ロールペーパ9の先端部13(以下、「ペーパ先端部」という)を挿通させるための通し窓15が形成される。通し窓15の横幅は、ペーパ先端部13の幅寸法よりも大きいので、ペーパ先端部13を通し窓15に容易に挿通させることができる。
【0025】
ペーパ分離板12は、カバー7の先端部において、通し窓15の内側に向けられた、鋭利な刃物ではないが、ペーパ先端部13を容易に剥がせ得るように角度を持たせた切下状に形成されているため、必要量だけのペーパーを引き出した上で、カバー7を押さえてロールペーパ9にブレーキを掛けて回動不能にし、ペーパ先端部13を引っ張ると、ペーパは容易に切断される。
【0026】
通し窓15の内側の前記カバーの先端には、ペーパカッタ11が設けられる。このペーパカッタ11の先端を山形形状に形成すると、ペーパ先端部13を引っ張りながらペーパカッタ11に押しつけると、ペーパ先端部13が容易に切断される。
【0027】
次に、以上のように構成されたトイレット用ロールペーパ支持器の使用方法について説明する。
【0028】
カバー7を押さえていない通常状態では、スライダ3は上昇位置にあり、スライダ3に枢着されているペーパ分離板12は、ロールペーパ9の外周面に軽く接触している。
【0029】
最初にペーパ先端部13を通し窓15に通して外側に露出させておけば、ロールペーパ9の使用が可能になる。
【0030】
露出しているペーパ先端部13を掴み所要量のペーパーを引き出し、カバー7を軽く押さえると、カバー7がスライダ3とともに下降するとともに、ペーパ分離板12がロールペーパ9の外周面に沿って下降する。この状態で、ロールペーパ9は回動不能になる。さらに、やや持ち上げ気味にペーパーを引っ張ると、ペーパ先端部13は、ペーパカッタ11に接触する位置で切断される。
【0031】
このとき、新たなペーパ先端部13は、通し窓15の出口側にあり、このままではペーパ先端部13を掴むことはできないが、カバー7から手を離すと、通し窓15の出口側が引き込まれ、結果として、ペーパ先端部13が通し窓15より押し出された形となり、次のペーパの使用が容易になる。
【0032】
本発明にかかるトイレットペーパ支持器は、ペーパを所定長さ引き出して切断するときにのみカバー7を押さえればよく、通常はカバー7は上昇位置にあるので、ペーパ分離板12はロールペーパ9の外周面に軽く接触しており、ペーパ先端部13を引っ張るときに殆ど摩擦抵抗はない。
【0033】
また、ロールペーパ9の交換は、従来のトイレットペーパ支持器と同様に、カバー7を上方に回動するだけの動作で、または、カバー7を上方に回動させなくとも下方から挿入することにより簡単に行うことができる。
【0034】
【発明の効果】
本発明にかかるトイレット用ロールペーパ支持器は、以上のように構成されているので、下記に示すような効果を奏する。
【0035】
(1)ペーパを切断するペーパカッタがペーパ分離板の通し窓の内面にあり、ペーパ分離板によって容易にペーパカッタに手が触れないように構成されているため、怪我をするおそれはなく安全である。
(2)ロールペーパの詰め替えは、カバーをはね上げるだけの簡単な操作、または下方から挿入することにより、カバーをはね上げなくともロールペーパを詰め替えることができ、詰め替え作業が容易である。
(3)スライダとともにカバーが昇降するだけなので、狭隘なトイレット室内にも設置することができる。
(4)カバー、ペーパ分離板及びペーパカッタが一体構造であり、全体の構造が簡単である。また、使用中には各部品に無理な荷重が加わらないので、部品を欠損するおそれがなく、耐久性に優れる。
(5)ペーパ分離板はロールペーパの外周面に軽く接触するだけなので、ロールペーパの回転が重くなるおそれはなく、ロールペーパにしわや押圧傷を付けることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるトイレット用ロールペーパ支持器を示す一部破断斜視図である。破断部は、図3のA−A線、B−B線によって各々切断された断面を示す。
【図2】図1のトイレット用ロールペーパ支持器の側面図である。
【図3】図1のトイレット用ロールペーパ支持器の正面図である。
【図4】従来のトイレット用ロールペーパ支持器の一例を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ホルダフレーム
1a 取り付け壁
1b 側壁
2 スライダポール
3 スライダ
4 コイルばね
5 ストップリング
6 ヒンジ
7 カバー
8 支持棒
9 ロールペーパ
10 ペーパ分離板保持部
11 ペーパカッタ
12 ペーパ分離板
13 ペーパ先端部
14 挿通孔
15 通し窓
Claims (2)
- トイレット用ロールペーパを回動可能に支持する支持棒を備えたホルダフレームに上下方向の挿通孔を設け、該挿通孔にスライダポールを挿通し、該スライダポールを一体に備えるとともに所定量だけ昇降可能なスライダを弾性体により上方に付勢し、該スライダに枢着されるカバーの先端にロールペーパの外周面に接触するペーパ分離板を設け、該ペーパ分離板と前記カバーの内面にロールペーパの先端部分を挿通する通し窓を形成し、該通し窓の内側の前記カバーの先端にペーパカッタを設けたことを特徴とするトイレット用ロールペーパ支持器。
- 前記ペーパ分離板は、前記ペーパカッタを覆うとともに、前記ロールペーパの先端部分をすくい上げる切下形状に形成されることを特徴とする請求項1記載のトイレット用ロールペーパ支持器。
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