JPH0126316Y2 - - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本案は片手操作でトイレツトペーパの引出し並
びに切断操作を可能としたトイレツトペーパホル
ダーに関するものである。一般にトイレツトペー
パホルダーはトイレツトペーパーのロール軸を支
持させる一対のブラケツトを備えたホルダー本体
と、ペーパーカバーとから構成されているが、従
来のトイレツトペーパーホルダーは両ブラケツト
にロールの形状にあわせて彎曲させたペーパーカ
バーを上下回動可能に保持させ、該カバーで、ブ
ラケツト間に支持させたトイレツトペーパーの上
周面を覆い、ロールと、ペーパーカバーとの間よ
り引き出したペーパーをペーパーカバーの先端の
カツター部で切断させるようになつていた。した
がつて、ロールより引き出されたペーパの端縁は
ペーパカバーで覆われることになるため、次にト
イレツトペーパーを使用する者は、一旦ペーパー
カバーを持ち上げて必要な長さにペーパーを引き
出し、再びペーパーカバーを落下させてその先端
縁で切断しなければならず、場合によつてはペー
パーの切断時にペーパーカバーを指で押えなけれ
ばならないこともあつて、その操作にはどうして
も両手を必要としていた。

然るに使用者が両手を自由につかうことができ
れば特段の問題は生じないが、障害その他の事情
によつて片手が不自由な者にとつては非常な苦労
を余儀なくされる。特に便所内という特殊な場所
での問題のため、障害者にとつては極めて重大な
問題であるにもかかわらず、そのまま放置されて
いるのが実情である。もつとも障害者以外の者で
も片手で操作できるのが望ましいのはいうまでも
ない。

本案は上記問題点を解消するもので、トイレツ
トペーパーのロール軸を支持させる一対のブラケ
ツトを備えたホルダー本体と、ペーパーカバーと
からなり、ホルダー本体の両ブラケツトを支える
背面板とペーパーカバーの後縁との間にペーパー
の引出し用通路を形成させて該ペーパーカバーを
両ブラケツトに上下直線動並びに上下回動可能に
支持させ、ペーパーカバーの前縁に、該カバーの
上面に沿つてトイレツトペーパーのロールより引
き出されたペーパーを切断するカツター部を設け
たことを特徴とするものである。以下本案の実施
例を図によつて説明する。第１図、第２図におい
て、本案のトイレツトペーパーホルダーはホルダ
ー本体１とペーパーカバー２とからなるものであ
る。ホルダー本体１は一対のブラケツト３，３
と、両ブラケツト３，３間を連結する背面板４と
からなり、各ブラケツト３，３には対向面にトイ
レツトペーパーを支えるロール軸の支持孔５を設
け、ブラケツト３の前縁には該支持孔５に通ずる
連通溝６を設け、さらに背面板４より一定の距離
を置いて各ブラケツト３の板面上部に一定長さの
縦孔７を開口し、その上縁に背面板４側に屈曲し
た係止部８を形成する。この縦孔７は必ずしも垂
直である必要はなく、その下端を支持孔５側に向
けて傾斜状としてもよい。この縦孔７はペーパー
カバー２のガイド孔となるものである。ペーパー
カバー２は平板状でその後端に前記縦孔７内に係
合させる支持軸９を備え、その前縁にカツター部
１０を設けたものである。このペーパーカバー２
の支持軸９を両ブラケツト３，３の縦孔７，７内
に支持させ、ペーパーカバー２と背面板４との間
にペーパーの引出し用通路１１を形成させる。

実施例において、ホルダー本体１の背面板４を
便所内の壁面に取付け、トイレツトペーパー１２
の巻芯に挿入したロール軸１３の両端をブラケツ
ト３の前縁に開口された連通溝６を通して支持孔
５内に嵌合させ、トイレツトペーパー１２のペー
パーをロールの後縁より上方に引き出し、ペーパ
ーカバー２と背面板４との間のペーパーの引き出
し用通路１１を通し、ペーパーカバー２の上面に
沿わせてその前縁より下方に垂下させる。

トイレツトペーパー１２を使用するときにはペ
ーパーカバー２の前縁に引き出されたペーパーを
持つてこれを正面に引つぱり、トイレツトペーパ
ー１２のロールを回転させて所要長さにペーパー
を繰出させ、そのまま下方に引き下げてペーパー
カバー２の前縁に設けたカツター部１０で切断す
る。この場合にペーパーを正面方向に引つぱる
と、トイレツトペーパー１２のロール軸１３はそ
の張力をうけて支持孔５の後縁に押し付けられて
連通溝６側へ脱出することはなく、また切断時に
ペーパーをペーパーカバー２の前縁に押し付ける
ことによつて、ペーパーカバー２の下面がトイレ
ツトペーパー１２のロールの上面に圧着されてこ
れを固定し、ロールを固定した状態で容易に切断
できる。トイレツトペーパー１２の使用によりロ
ール径が減少するにしたがつてペーパーカバー２
の支持軸９はその自重で縦孔７内を下降し、ペー
パーカバー２の下面は常にロールの上面に接触す
る。トイレツトペーパー１２を新品のものに交換
するときには、ペーパーカバー２を縦孔７内に沿
つて上方へ引き上げ、その上縁の係止部８内に嵌
合させた状態で上方に回動起立させ、ロール軸１
３を取外して新品のロールと交換する。

本案において、トイレツトペーパー１２のロー
ルよりペーパーをペーパーカバー２の上面を通し
て引き出すため、ペーパーカバー２の上面前端縁
近傍に、第３図に示す凹所１４を横長に設けれ
ば、ペーパーカバー２上に沿わせたペーパーを容
易に摘むことができ、また、ペーパーカバー２の
前縁に設けるカツター部１０を上方に起立させ、
その刃１０ａの正面にばね材１５で支持させたカ
ツターカバー１６を上下動可能に設置すれば、不
使用時にはカツター部１０の刃１０ａがカツター
カバー１６で覆われて安全であり、使用時には紙
片でカツターカバー２を押し下げると共に刃１０
ａで容易に切断できる。さらに、切断時にカツタ
ーカバー２に加えられた押下げ力でトイレツトペ
ーパー１２のロールを固定するため、第４図に示
すようにロールの上周面に接するカツターカバー
２の下面に凹凸１７を付し、又は摩擦係数の大き
い部材を貼付けてもよい。

本案は以上のように、トイレツトペーパー１２
のロールより引き出されたペーパーを背面板４と
ペーパーカバー１６との間の引き出し通路１１よ
り上方へ引き出し、ペーパーカバー２の上面に沿
わせて該ペーパーをその前縁のカツター部１０で
切断するようにしたため、ペーパーカバーの上面
よりペーパーを摘んで前方へ引き出すと共に下方
に押し下げて片手操作でトイレツトペーパーを使
用でき、また、切断時にペーパーカバー２に加え
られる押下げ力でロールを固定するた、切断部分
が不規制にならず、さらに次の使用者のためにト
イレツトペーパー１２をペーパーカバー２上に導
き出すことができる。なお、両ブラケツトを連結
する背面板は必ずしも必要ではなく、両ブラケツ
トは壁面への取付縁を有しておればよく、また、
ペーパーカバーの支持構造は必ずしも縦孔に限ら
ず、要はロール径の減少に伴つてロール表面にペ
ーパーカバーを追従できるものであればよい。

以上のように本案によれば、片手操作でトイレ
ツトペーパーを使用できるため、片手が不自由な
障害者、老人でも無理なく操作でき、操作が容易
でしかも確実のため、使用時の紙片の無駄をなく
すことができる効果を有するものである。

【図面の簡単な説明】

第１図は本案の一実施例を示す断面側面図、第
２図は同平面図、第３図、第４図はペーパーカバ
ーの他の実施例を示す要部側面図である。 １……ホルダー本体、２……ペーパーカバー、
３……ブラケツト、４……背面板、１０……カツ
ター部、１１……引出し用通路、１２……トイレ
ツトペーパー、１３……ロール軸。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. トイレツトペーパーのロール軸を支持させる一
   対のブラケツトを備えたホルダー本体と、ペーパ
   ーカバーとからなり、ホルダー本体の両ブラケツ
   トを支える背面板とペーパーカバーの後縁との間
   にペーパーの引出し用通路を形成させて該ペーパ
   ーカバーを両ブラケツトに上下直線動並びに上下
   回動可能に支持させ、ペーパーカバーの前縁に、
   該カバーの上面に沿つてトイレツトペーパーのロ
   ールより引き出されたペーパーを切断するカツタ
   ー部を設けたことを特徴とするトイレツトペーパ
   ホルダー。