JP3650278B2 - フライホイールマウント機構 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、人工衛星の姿勢を安定化するホイールを衛星構体に対して傾斜させることによって、この衛星の姿勢誤差を修正するトルクを発生するための装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、衛星の姿勢を制御するためのフライホイールマウント機構では、電動機を使ってその駆動力を発生させていた。
図15は、従来のフライホイールマウント機構の構造を示す図である。
図15において、11はフライホイールマウント機構を衛星構体に取り付けるためのベース、フライホイールを取り付け、ベース11に対して、その面の法線軸がベース11の法線軸に対して角度をなすことが可能に支持された可動部、25a、25bおよび25cは、ベース11に取り付けられたステップモータ、24a、24bおよび24cは、ステップモータ25a、25bおよび25cにより回転力を受け、可動部12を図中のz軸方向(ベース11に対して鉛直方向)へ駆動するスクリュージャッキである。
【0003】
次に、従来のフライホイールマウント機構の動作について説明する。
人工衛星の姿勢をあらかじめ定められた方位へ指向させるために、衛星に搭載されたホイールの回転軸を傾け、その際に発生する反作用トルクで衛星の向きを修正することができる。
図15に示すフライホイールマウント機構を用い、まず、ステップモータ25aを回転させて、これに接続されたスクリュージャッキ24aがz軸方向へ上昇したとすると、この時、フライホイールの搭載される可動部12はx軸まわりに回転することになる。このx軸まわりの回転角度のことをx軸まわりのマウント角度と呼ぶことにする。ステップモータ25aを駆動するかわりに、ステップモータ25bおよび25cを同じ角度だけ回転させ、スクリュージャッキ24bおよび24cを同じ距離だけ図中の−z軸方向へ移動させても全く同じx軸周りのマウント角度を得ることができる。
【0004】
次に、ステップモータ25aを固定し、ステップモータ25bを駆動してスクリュージャッキ24bを図中のz軸方向へ移動させるか、または、ステップモータ25cを駆動してスクリュージャッキ24cを図中の−z軸方向へ移動させると、ホイールの搭載される可動部12はz軸まわりに回転することになる。この回転角度のことをz軸まわりのマウント角度と呼ぶことにする。
このようにして、3つのステップモータ25を用いて3つのスクリュージャッキ24を図中の±z軸方向へ駆動させることにより、可動部12をx軸およびy軸周りに任意に傾斜させることが可能であるから、この可動部12の上にホイールを搭載することにより、人工衛星の姿勢を修正するための制御トルクを発生させることができる。
以上のようにして、x軸、y軸及びz軸のそれぞれの周りのマウント角度を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
このような方式の従来のフライホイールマウント機構は、軸受、回転子、導体の巻かれた固定部等から構成されるモータ、モータを駆動する電子回路、スクリュージャッキ、ユニバーサルジョイント等、多くの部品や機構要素を必要とするために、装置が複雑かつ大型となり、また、モーターやスクリュージャッキでは潤滑を必要とする摺動部が多く、これらを用いて高い真空度や非常に大きい温度差のある宇宙空間での長時間の連続運転に耐えるフライホイールマウント機構とするためには、種々の配慮や試験が行われねばならず、コスト高になるという問題があった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この発明のフライホイールマウント機構は、上記問題を解決するもので、人工衛星構体に接続される固定部と、フライホイールに接続される可動部と、固定部に対する可動部の相対角度を変化させることができるように、弾性軸受を有し、固定部に可動部を可動自在に連結する連結手段と、一方が固定部側に固着され、他方が可動部側に接続されてなり、これら一対の磁性体間に電磁吸引力を発生させることにより、固定部に対する可動部の相対角度を制御する電磁アクチュエータとを備えることを特徴とする。
【0007】
また、前記連結手段は、電磁アクチュエータによって発生される電磁吸引力を相殺する方向の弾性力を発生する弾性体を備えることを特徴とする。
【0008】
また、前記フライホイールと人工衛星構体との相対角度を検出するための相対角度検出手段をさらに備えてなり、相対角度検出手段によって検出される相対角度に基づき、位相補償手段を用いてフィードバック制御を行うことにより、相対角度と目標相対角度との角度差を減少させる方向に、電磁アクチュエータに磁気吸引力を発生させることを特徴とする。
【0009】
また、前記相対角度検出手段は、固定部および可動部に配設された発光素子および受光素子で構成されてなり、受光素子が発光素子から受光する光量に基づいて、固定部と可動部との相対角度を検出することを特徴とする。
【0010】
また、前記電磁アクチュエータに供給する電流値と、固定部と可動部との相対角度とに基づき、電磁アクチュエータが発生する駆動トルクを推定する駆動力推定手段をさらに備えてなり、駆動力推定手段によって推定される駆動トルクの推定値と、目標駆動トルクとの差を減少させる方向に、電磁アクチュエータを作動させることを特徴とする。
【0011】
また、前記相対角度検出手段によって検出される現在の相対角度と、目標相対角度との角度差に基づき、該誤差を減少させるように前記電磁アクチュエータを制御することを特徴とする請求項4に記載のフライホイールマウント機構。
【0012】
さらに、前記人工衛生構体の姿勢運動を検出する姿勢運動検出手段を備える人工衛星構体において、位相補償手段を補完するためのサブ位相補償手段をさらに備えてなり、サブ位相補償手段のゲインおよび時定数は、衛生の姿勢運動量を減衰させるように設定されていることを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1に係るフライホイールマウント機構の構成を示す図である。
図1において、11はフライホイールマウント機構を衛星構体に取り付けるための固定部としてのベースである。可動部12は、図示しないフライホイールを取り付け、ベース11に対して、その法線軸がベース11の法線軸に対してなす角度を変化させることができるように配設されている。13a、13b、13cおよび13dは、この固定部11に取り付けられた磁性体を主材とする4つの磁極部、また、14a、14b、14cおよび14dは、可動部12に取り付けられ、磁極部13aないし13dに対向し、これらの磁極部13aないし13dを吸引する吸引力を発生する電磁石である。電磁石14aないし14dは、磁性体からなるコアに巻線15を備えたものである。
なお、磁極部13aないし13dと、電磁石14aないし14dとはそれぞれ対をなし、電磁アクチュエータ20a、20b、20cおよび20dを構成する。
【0014】
次に、このフライホイールマウント機構の動作について説明する。
図2は、図1に示すフライホイールマウント機構をy軸方向から見た側面図である。
図3は、図1に示すフライホイールマウント機構をx軸方向から見た側面図である。
図2及び図3において、16は中間枠、17aおよび17bは、ベース11に対し、中間枠16を図中x軸まわりに回動可能に軸止する弾性軸受、18a、18bは、可動部12に対し、図中y軸まわりに中間枠16を回動可能に軸止する弾性軸受、19はベース11に固定された支柱である。なお、中間枠16、弾性軸受17、弾性軸受18および支柱19は、固定部たるベース11に対して、可動部12を可動自在に連結する連結部として機能するものである。
このような弾性軸受17および18により、可動部12は、ベース11に対して、回転中心33を中心として、z軸方向にある法線軸の角度を自在に変化させることができるように変位可能となっている。
なお、弾性軸受17a、17b、18aおよび18bは、中間枠16の回動を制限するために、ばね等の弾性体(図示せず)を内蔵している。
従って、例えば、固定部11に固定された電磁石14a〜14dの巻線15に電流が供給されると、固定部11と弾性軸受18a、18bで連結された可動部12に固定された磁極部13a〜13dが電磁石14a〜14dに近づく方向に力が働く。例えば、図1において、電磁石14aの巻線15に電流が供給されると、磁極部13aが電磁石14aに近づく方向(x軸の正、かつ、z軸の負の方向)に力が働く。その結果、可動部12は、固定部11に対してy軸を中心として時計回りに回転する。
【0015】
図4は、このフライホイールマウント機構を駆動する電磁アクチュエータの構成と駆動力の発生原理を概略的に示す図である。
図4において、30は磁極部13と電磁石14のコア材(磁性体)の内部を流れる磁束である。
この磁束30は、電磁石14と磁極部13の間の空隙34a、34bにおいて湾曲するために、磁極部13を電磁石14に対して図中の下方へ駆動する力を生じる。この駆動力はレラクタンスの変化によって生じる力であり、その向きと大きさをベクトル31a、31bで表す。
【0016】
これらの力ベクトル31a、31bは、機械的な回転中心33を通らないので、磁極部13を反時計まわりに駆動するトルクとして利用できる。
一方、空隙34a、34bでは磁束密度が周囲よりも高くなるので、電磁石14が磁極部13を吸着する電磁吸引力32aおよび32bが発生する。これらの電磁吸引力ベクトル32a、32bもベクトル31a、31bと同様に磁極部13を図中における下方向に駆動する力成分を備えるため、可動部12をベース11に対して、回転中心33を中心とした反時計まわりの方向に回転させようとする駆動トルクとなる。
【0017】
図5および図6は、この発明のフライホイールマウント機構の断面を示す図である。
図5および図6に示すように、電磁アクチュエータ20によって、z軸まわりの任意の方位へホイールマウント機構を傾けることが可能であることが分かる。図5は、電磁石14bの巻線15にのみ電流を供給している状態を示しており、磁極部13bは、図中右下方向の吸引力を受けることになる。従って、可動部12は、時計回りの方向のトルクを受ける。
【0018】
図6は、電磁石14aの巻線15にのみ電流を供給している状態を示しており、磁極部13aは、図中左下方向の力を受けることになる。従って、可動部12は反時計回りの方向のトルクを受ける。
このように電磁石14aおよび14bの巻き線15に供給する電流をそれぞれ調節すれば、可動部12をy軸まわりに駆動制御することが可能である。
このような原理は、x軸まわりのトルクを発生させる際にも全く同様である。
【0019】
ところで、このような電磁アクチュエータ20を用いる場合には、その磁気吸引力は、電磁石14と磁極部13の位置関係に大きく依存する。即ち、電磁石14と磁極部13との間の空隙距離が大きければ、同一の駆動電流であっても磁気吸引力は小さく、逆に電磁石14と磁極部13との間の空隙距離が小さければ同一の駆動電流であっても磁気吸引力は大きい。
従って、この磁極部13と電磁石14との間に働く力はその相対距離に反比例し、近似的に負の剛性を有するバネにより結合されていることと等価である。
一般に負の剛性を有するバネで結合された物体の動作は不安定であり、何らかの人為的な操作によって、その動作を安定化する必要がある。また、空隙長が大きい場合には電磁アクチュエータ20が発生する磁気吸引力が低下し、そのままでは過大な駆動電流を要することになる。
【0020】
そこで、この発明では、x軸、y軸まわりの運動を支える軸受として、一般的な正の剛性を示す機械的な弾性体を内蔵する弾性軸受17および18を採用しており、さらに、電磁アクチュエータ20の有する負の剛性が相殺されるように、弾性軸受17および18の有する正の剛性を選定している。
このように電磁アクチュエータ20の有する負の剛性と、弾性軸受17および18が有する正の剛性とが相殺するので、ベース11に対する可動部12の動作を安定化させることができ、さらに、ベース11に対して可動部12のなす角度が大きい場合における電力消費量を低減することができる。
【0021】
以上、この発明の実施の形態1に係るフライホイールマウント機構では、電磁アクチュエータ20を用いつつ、ベース11に対する可動部12の動作を安定化することができると共に、大きい角度の変位に対しても、必要な電力の削減を図ることができる。
また、フライホイールマウント機構の駆動アクチュエータとして、磁気吸引力を利用した方式を用いることによって、歯車やジャッキ等の伝達機構を使用しない構造とできるために、フライホイールを傾斜させる角度の精度が向上し、また、装置の構成要素が削減されるために、装置が安価にできるとともに、長期にわたる使用においても、故障する可能性の極めて小さい、信頼性の高い装置を得ることができる。また、回転の支持方法として弾性変形を利用した軸受を採用することにより、制御の安定度を高め、姿勢センサが故障した場合に、衛星の姿勢を安定化させる機能まで付与することが可能で、衛星システムとしての信頼性をも向上させることができる。
【0022】
実施の形態2.
この発明の実施の形態2は、フライホイールマウント機構の傾き角度を計測する手段に関するものである。
図7は、フライホイールマウント機構をy軸方向から見た断面図である。
図7において、41はホイールマウント部に固定され、電流の供給を受けて光線を発するLEDなどの発光素子、42はこの発光素子41の放つ光束を受光し、そのスポットの位置を電圧として出力する受光素子としてのフォトダイオードである。
なお、LED41およびフォトダイオード42は、相対角度検出手段として機能するものである。
【0023】
図8は、図7の発光素子と受光素子の関係を示す斜視図である。
図8には、例示的に、受光素子として、4つのエリア42a、42b、42c、42dに分割されたフォトダイオード42を用いた構成を示す。
図8において、43はその表面に発光素子41が照射する光のスポットである。いま、ホイールマウントの傾きがない状態において、この光のスポットがフォトダイオード42の中央にあるように設定されているとすると、マウンド部の傾きによって、フォトダイオード42上のスポットがフォトダイオード42上を移動し、その結果、フォトダイオード42の4つのエリアの発生する光電電流のバランスが崩れるので、その大きさによって、発光素子41の取り付けられたホイールマウント機構可動部のマウント角度を計測することができる。
【0024】
図9は、フォトダイオード42の発生する信号をホイールマウント機構可動部のマウント角度として抽出するための回路の一例を示す図である。
図9において、44は電流/電圧変換器、45は加減算演算器、46は加算器、47は除算器である。
受光素子43の4つのエリアに発生した電流は、それぞれに接続された4つの電流/電圧変換器44a、44b、44c、44dにより、その電流に比例した電圧信号となる。これら4つの信号の和および差をとることによって、フライホイールマウントの傾きに比例した電圧を得ることができる。
【0025】
例えば、加減算部45aは、44aと44dの出力から44bと44cの出力との差を演算するので、その出力は受光素子44上でスポット43のx軸方向の動き、即ちフライホイールマウントのy軸まわりのマウント角度に比例した電圧を出力する。
また、加減算部45bは、44aと44bの出力から44cと44dの出力との差を演算するので、その出力は受光素子44上でスポット43のy軸方向の動き、即ちフライホイールマウントのx軸まわりのマウント角度に比例した電圧を出力することになる。
さらに、加算器46は、44a、44b、44c、44dの出力の総和、即ち総入射光量を算出する。これは加減算器45a、45bの出力をこの総入射光量に比例した電圧で除算することによって、発光素子41の経年変化等による総入射光量の増減が、検出信号へ影響しないようにするためである。
このようにして、この発明の実施の形態2に係るホイールマウント機構によれば、簡単な構成で、受光素子に入射した光線の方位だけに感度を有する角度センサを構成することができ、さらに、フライホイールを傾斜させる角度の精度が向上させることができると共に、安価に装置を提供することができる。
【0026】
実施の形態3.
この発明の実施の形態3は、このように構成されたフライホイールマウント機構を制御する手段に関するものである。
図10は、図7に示すフライホイールマウント機構と図9に示す角度検出回路とを用いたフライホイールマウント機構の制御系のブロック図である。
図10において、50は相対角度検出手段としての角度検出回路、51cおよび51dは、駆動電磁石14cおよび14dへ電力を供給する電力増幅器、52cおよび52dはこれらの電磁石14cおよび14dに流れる電流を計測するための固定抵抗器、54は制御系の安定度を高めるための位相補償器である。
【0027】
いま、図10の左端からホイールマウント機構への角度指令信号(電圧値)が入力されたとする。この角度指令信号は、ベース11(人工衛星構体側)に対する可動部12(フライホイール側)の相対角度の目標値(目標相対角度)に基づくものであり、角度検出回路50の出力電圧(角度信号)と比較され、その角度誤差(目標相対角度と実際の相対角度の差)に相当する角度誤差信号は、位相補償器54を通じた後に、電力増幅器51cおよび51dへ入力される。
【0028】
具体的には、電力増幅器51cおよび51dに角度誤差信号を入力する際に、電力増幅器51cへの指令信号と電力増幅器51dへの指令信号とを互いに逆符号にして入力する。電磁アクチュエータ20cおよび20dに供給される電流は、電流検出抵抗器52cおよび52dにおいて、電圧値として検出され、これらの電圧値は、それぞれ、フィードバック信号として、電力増幅器51cおよび51dに入力される。このように、電力増幅器51cおよび51dには、電磁アクチュエータの電流指令信号が入力される。
【0029】
以上より、角度誤差信号が正である場合には、電磁石14cに負の電流指令が送信されると共に、電磁石14dに正の電流指令が送信されることになる。一方、電力増幅器51cおよび51dには負の電流を供給しないように設計されているので、電磁石14dに大きい電流出力が得られ、結果的に、ベース11の角度を反時計方向に回転させて、誤差を減らすように角度を修正することができ、マウント角度の制御性の高いフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0030】
実施の形態4.
図11は、この発明実施の形態4に係るフライホイールマウント機構制御装置の構成を示すブロック図である。
図11において、53cおよび53dは、電磁石14cおよび14dに供給される電流値と、その時のマウント角度とから、電磁アクチュエータ20cおよび20dの発生している駆動トルクの推定値を、それぞれ算出する駆動力推定手段である。
【0031】
実施の形態3では、図10に示したように、位相補償器54の出力信号を、各電磁石14cおよび14dへの電流指令として使用したが、この発明の実施の形態4では、図11に示すように、位相補償器54の出力信号を、各電磁石14cおよび14dへのトルク指令として使用する。このために、この発明の実施の形態4では駆動力推定手段53cおよび53dを設け、電磁アクチュエータ20に供給する電流と、その時のマウント角度とから、電磁アクチュエータ20が発生しているトルク(電磁石14が発生する磁気吸引力)を推定する。
駆動力推定手段53cおよび53dで演算された電磁石14cおよび14dが発生する磁気吸引力の推定値は、位相補償器54の出力信号と比較され、誤差がある場合には、これを修正するように電力増幅器41cおよび41dが動作する。
【0032】
以上より、この発明の実施の形態4に係るフライホイールマウント機構によれば、電磁アクチュエータに供給する電流と、その時のマウント角度とに基づき、電磁アクチュエータ20が現在発生しているトルクを推定し、さらに誤差がある場合には修正を行うので、電磁アクチュエータ20に供給する電流や、空隙長変動による非線形性の影響を緩和することができ、動作の安定化および正確化を図ったフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0033】
実施の形態5.
図12は、本発明の実施の形態5に係る人工衛星の姿勢制御系のブロック図である。
図12において、63は衛星の相対角度誤差からフライホイールマウント機構の傾き角度指令信号を生成する姿勢制御装置、64は図10または図11に示したようなフライホイールマウント機構とその制御装置、65は衛星の姿勢運動特性、66は衛星の相対角度を検出するセンサである。
【0034】
図12に示す人工衛星の姿勢制御について説明する。
まず、姿勢角センサ66により検出された衛星の姿勢を表す信号値は、電磁アクチュエータ20に供給される指令値と比較され、これらの差である誤差信号を姿勢制御装置63への入力とする。姿勢制御装置63は、この姿勢誤差を最小とするために、電磁アクチュエータ20に送信する指令信号を生成する。
このようして、姿勢誤差を最小にするために、マウント角度を変化させるための指令信号は、電磁アクチュエータ20に送信され、マウント角度はこの指令値に一致するように、電磁アクチュエータ20が動作する。
【0035】
ところで、人工衛星の姿勢運動とフライホイールマウント機構のマウント角度の運動とは力学的な相互作用がある。即ち、フライホイールマウント機構を駆動することによって、その駆動力の反作用によって衛星の相対角度は影響を受ける。また、逆に、衛星の姿勢が変動すると、フライホイールマウント機構の固定部(ベース)は、衛星とともに運動するのに対して、可動部は、衛星の動きに対して遅れが生じる。その結果、可動部と固定部の相対角度、即ちマウント角度が変化するということが生じる。
従って、マウント角度を制御することによって人工衛星の姿勢を制御することが可能であり、またマウント角度を計測することによって、衛星姿勢の角速度を推定することも可能である。
【0036】
また、マウント角度の指令信号は、相対角度検出手段である角度検出回路50(図12にaは図示せず)によって検出される現在の相対角度と、目標相対角度との角度差である相対角度誤差(マウント角度誤差)から生成され、この指令信号に追随してフライホイールマウント機構が制御されてマウント角度が変化するので、姿勢制御装置63において、姿勢誤差信号に基づいて、この姿勢誤差を相殺するような指令を電磁アクチュエータ20に送信すれば、姿勢誤差を追従するようにホイールマウント機構におけるマウント角度の制御を行うことができる。従って、マウント角度の変化の結果として生ずる反作用トルクが衛星の相対角度を姿勢角度指令に追従させるように働かせることが可能である。
以上より、この発明の実施の形態5では、図12のように構成された制御系によって、人工衛星構体の姿勢を制御することができ、制御性を向上させたフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0037】
実施の形態6.
フライホイールマウント機構と衛星姿勢の相互干渉を利用すると、マウント角の変化から人工衛星の姿勢角速度を知ることができる。
この性質を利用すると、姿勢運動検出手段である姿勢センサ(図示せず)に故障等が発生してフライホイールマウント機構が使えなくなった場合でも、少なくともシステムの安定性を確保する目的のために、このフライホイールマウント機構を利用することができる。
【0038】
図13は、この発明の実施の形態6に係るフライホイールマウント機構の制御ブロックを示す図である。
図13において、54aは通常の状態(故障の発生していない状態)でのフライホイールマウント機構を制御するための制御のメイン位相補償器であり、54bは上述した姿勢センサが故障などにより使えない場合においてメイン位相補償器54aを補完するためのサブ位相補償器、70はこれらの補償器の出力を切り替えるための切換器である。
【0039】
また、図14は、サブ位相補償器54bの内部構造を詳しく表す図である。
図14において、71aはx軸のマウント角に復元力を与えるための時定数とゲインを含むフィルタ、71bはy軸のマウント角に復元力を与えるための時定数とゲインを含むフィルタ、72aおよび72bは衛星の姿勢運動の周波数における駆動トルクを調整するための時定数とゲインとを含むフィルタであり、フィルタ72aはx軸まわりのマウント角を入力としてz軸まわりのトルクを生成し、逆にフィルタ72aはz軸まわりのマウント角を入力としてx軸まわりのトルクを生成するように構成されている。このようにx軸とy軸とで信号を交差させている理由は、衛星の姿勢運動の周波数におけるx軸まわりの姿勢角とy軸まわりの姿勢角との位相関係を調整する自由度を増すために有効だからである。
【0040】
図13および図14のように構成されたフライホイールマウント機構の制御装置は、衛星の姿勢センサが有効に機能している正常な状態では、切換器70はメイン位相補償器54aの信号を用いるように機能してマウント角度を制御するが、何らかの事情で姿勢センサ66が使えなくなった場合には、切換器70はサブ位相補償器54bの信号を用いるように機能してマウント角度を制御する。
図14に示すように、サブ位相補償器54bのゲインや時定数は、衛星の姿勢運動の周波数において、その姿勢運動に大きく減衰させるように設定されているため、姿勢センサの信号が使えない状態においても、姿勢そのものの制御はできないにしても、姿勢の変動速度が最小となるように機能させることができる。
【0041】
以上のように、この発明の実施の形態6に係るフライホイールマウント機構によれば、故障等により姿勢センサの信号が使えない状態においても、姿勢そのものの制御はできないにしても、姿勢の変動速度が最小となるように機能させることができ、非常時における制御性をも確保したフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0042】
【発明の効果】
この発明のフライホイールマウント機構は、人工衛星構体に接続される固定部と、フライホイールに接続される可動部と、固定部に対する可動部の相対角度を変化させることができるように、固定部に可動部を可動自在に連結する連結手段と、一方が固定部側に固着され、他方が可動部側に接続されてなり、これら一対の磁性体間に電磁吸引力を発生させることにより、固定部に対する可動部の相対角度を制御する電磁アクチュエータとを備えることを特徴とするので、フライホイールマウント機構の駆動アクチュエータとして、磁気吸引力を利用した方式を用いることによって、歯車やジャッキ等の伝達機構を使用しない構造とできるために、フライホイールを傾斜させる角度の精度が向上し、また、装置の構成要素が削減されるために、装置が安価にできるとともに、長期にわたる使用においても、故障する可能性の極めて小さい、信頼性の高い装置を得ることができる。また、電磁アクチュエータを用いつつ、ベースに対する可動部の動作を安定化することができると共に、大きい角度の変位に対しても、必要な電力の削減を図ることができる。
【0043】
また、前記連結手段は、電磁アクチュエータによって発生される電磁吸引力を相殺する方向の弾性力を発生する弾性体を備えることを特徴とするので、回転の支持方法として弾性変形を利用した軸受を採用することにより、制御の安定度を高め、姿勢センサが故障した場合に、衛星の姿勢を安定化させる機能まで付与することが可能で、衛星システムとしての信頼性をも向上させることができる。また、電磁アクチュエータを用いつつ、ベースに対する可動部の動作を安定化することができると共に、大きい角度の変位に対しても、必要な電力の削減を図ることができる。
【0044】
また、前記フライホイールと人工衛星構体との相対角度を検出するための相対角度検出手段をさらに備えてなり、相対角度検出手段によって検出される相対角度に基づき、位相補償手段を用いてフィードバック制御を行うことにより、相対角度と目標相対角度との角度差を減少させる方向に、電磁アクチュエータに磁気吸引力を発生させることを特徴とするので、マウント角度の制御性の高いフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0045】
また、前記相対角度検出手段は、固定部および可動部に配設された発光素子および受光素子で構成されてなり、受光素子が発光素子から受光する光量に基づいて、固定部と可動部との相対角度を検出することを特徴とするので、簡単な構成で高精度なフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0046】
また、前記電磁アクチュエータに供給する電流値と、固定部と可動部との相対角度とに基づき、電磁アクチュエータが発生する駆動トルクを推定する駆動力推定手段をさらに備えてなり、駆動力推定手段によって推定される駆動トルクの推定値と、目標駆動トルクとの差を減少させる方向に、電磁アクチュエータを作動させることを特徴とするので、電磁アクチュエータに供給する電流や、空隙長変動による非線形性の影響を緩和することができ、動作の安定化および正確化を図ったフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0047】
また、また、前記相対角度検出手段によって検出される現在の相対角度と、目標相対角度との角度差に基づき、該誤差を減少させるように前記電磁アクチュエータを制御することを特徴とするので、制御性を向上させたフライホイールマウント機構を提供することができる。
【0048】
さらに、前記人工衛生構体の姿勢運動を検出する姿勢運動検出手段を備える人工衛星構体において、位相補償手段を補完するためのサブ位相補償手段をさらに備えてなり、サブ位相補償手段のゲインおよび時定数は、衛生の姿勢運動量を減衰させるように設定されていることを特徴とするので、故障等により姿勢センサの信号が使えない状態においても、姿勢そのものの制御はできないにしても、姿勢の変動速度が最小となるように機能させることができ、非常時における制御性をも確保したフライホイールマウント機構を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1に係るフライホイールマウント機構の構成を示す図である。
【図2】 図1に示すフライホイールマウント機構をy軸方向から見た側面図である。
【図3】 図1に示すフライホイールマウント機構をx軸方向から見た側面図である。
【図4】 このフライホイールマウント機構を駆動する電磁アクチュエータの構成と駆動力の発生原理を概略的に示す図である。
【図5】 この発明のフライホイールマウント機構の断面を示す図である。
【図6】 この発明のフライホイールマウント機構の断面を示す図である。
【図7】 フライホイールマウント機構をy軸方向から見た断面図である。
【図8】 図7の発光素子と受光素子の関係を示す斜視図である。
【図9】 フォトダイオード42の発生する信号をホイールマウント機構可動部のマウント角度として抽出するための回路の一例を示す図である。
【図10】 図7に示すフライホイールマウント機構と図9に示す角度検出回路とを用いたフライホイールマウント機構の制御系のブロック図である。
【図11】 この発明実施の形態4に係るフライホイールマウント機構制御装置の構成を示すブロック図である。
【図12】 本発明の実施の形態5に係る人工衛星の姿勢制御系のブロック図である。
【図13】 この発明の実施の形態6に係るフライホイールマウント機構の制御ブロックを示す図である。
【図14】 サブ位相補償器54bの内部構造を詳しく表す図である。
【図15】 従来のフライホイールマウント機構の構造を示す図である。
【符号の説明】
11 ベース(固定部)、12 可動部、13a、13b、13c、13d 磁極部、14a、14b、14c、14d 電磁石、16 中間枠(連結手段)、17a、17b、18a、18b 弾性軸受(連結手段)、19 支柱(連結手段)、20 電磁アクチュエータ、41 LED(発光素子:相対角度検出手段)、42 フォトダイオード(受光素子:相対角度検出手段)、50 角度検出回路(相対角度検出手段)、54a メイン位相補償器(位相補償手段)、54b サブ位相補償器(サブ位相補償手段)。
Claims (7)
- 人工衛星構体に接続される固定部と、
フライホイールに接続される可動部と、
前記固定部に対する前記可動部の相対角度を変化させることができるように、弾性軸受を有し、前記固定部に前記可動部を可動自在に連結する連結手段と、
一方が前記固定部側に固着され、他方が前記可動部側に接続されてなり、これら一対の磁性体間に電磁吸引力を発生させることにより、前記固定部に対する前記可動部の相対角
度を制御する電磁アクチュエータと、
を備えることを特徴とするフライホイールマウント機構。 - 前記連結手段は、前記電磁アクチュエータによって発生される電磁吸引力を相殺する方向の弾性力を発生する弾性体を備えることを特徴とする請求項1に記載のフライホイールマウント機構。
- 前記フライホイールと前記人工衛星構体との相対角度を検出するための相対角度検出手段をさらに備えてなり、
前記相対角度検出手段によって検出される相対角度に基づき、位相補償手段を用いてフィードバック制御を行うことにより、該相対角度と目標相対角度との角度差を減少させる方向に、前記電磁アクチュエータに磁気吸引力を発生させることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフライホイールマウント機構。 - 前記相対角度検出手段は、前記固定部および可動部に配設された発光素子および受光素子で構成されてなり、前記受光素子が前記発光素子から受光する光量に
基づいて、前記固定部と前記可動部との相対角度を検出することを特徴とする請求項1または請求項2に記載のフライホイールマウント機構。 - 前記電磁アクチュエータに供給する電流値と、前記固定部と前記可動部との相対角度とに基づき、前記電磁アクチュエータが発生する駆動トルクを推定する駆動力推定手段をさらに備えてなり、
前記駆動力推定手段によって推定される駆動トルクの推定値と、目標駆動トルクとの差を減少させる方向に、前記電磁アクチュエータを作動させることを特徴とする請求項4に記載のフライホイールマウント機構。 - 前記相対角度検出手段によって検出される現在の相対角度と、目標相対角度との角度差に基づき、該誤差を減少させるように前記電磁アクチュエータを制御することを特徴とする請求項4に記載のフライホイールマウント機構。
- 前記人工衛生構体の姿勢運動を検出する姿勢運動検出手段を備える人工衛星構体において、前記位相補償手段を補完するためのサブ位相補償手段をさらに備えてなり、
前記サブ位相補償手段のゲインおよび時定数は、衛生の姿勢運動量を減衰させるように設定されていることを特徴とする請求項4に記載のフライホイールマウント機構。
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