JP3650155B2 - ディファレンシャルの組立方法 - Google Patents

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    • F16HGEARING
    • F16H48/00Differential gearings
    • F16H48/38Constructional details
    • F16H2048/382Methods for manufacturing differential gearings

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  • Retarders (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、ディファレンシャルの組立方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
ディファレンシャル1は、図8に示すように、プロペラシャフトPと噛合するリングギア2を外周面に固定したディファレンシャルケース3と、このディファレンシャルケース3内に挿入・固定されるピニオンシャフト6と、このピニオンシャフト6によってディファレンシャルケース3に軸着される一対のピニオンギア7,7及び該ピニオンギア7,7と噛合する一対のサイドギア8,8とから構成される。
【0003】
ディファレンシャルケース3は、ピニオンギア7,7とサイドギア8,8を噛合させて収納するためのもので、略円筒形状のケース本体4と、このケース本体4と一体化される端板5とから構成される。ディファレンシャルケース3の車軸中心線X−Xに直交する両側面には、ピニオンギア6,6などを挿入するためのギア組付け孔3a,3aが形成され、車軸中心線X−Xに直交する上下面には、ピニオンシャフト6を挿入・固定するためのピニオンシャフト支持孔3b,3bが形成されている。ケース内側は球面状の内面3cとなっており、また、ディファレンシャルケース3の車軸中心線X−Xの延長線上に車軸孔3d,3eが形成されている。その他、ケース本体4の先端には、スピードメータのギア等を噛合できるようになっている。
【0004】
ピニオンシャフト6は、上記ピニオンシャフト支持孔3bの内径とほぼ同じ外径を有し、ディファレンシャルケース3の直径とほぼ同長に構成されている。
【0005】
ピニオンギア7は、前記ピニオンシャフト6を貫通させるための軸孔7aを備え、周面には傘歯車7bが形成され背面には球面部7cが形成されている。
【0006】
サイドギア8,8は、車軸9を挿入固定するためのスプライン継手8aを備え、周面に傘歯車8bが形成され、背面に円筒部8cが形成されている。
【0007】
これらの主要部品から構成されるディファレンシャル1は、次のようにして組立てられる。
【0008】
一対のサイドギア8,8を、傘歯車8b,8bを対向させた状態で、ディファレンシャルケース3内に回転自在に収納する。
【0009】
次に、サイドギア8,8を両側から挟み込むようにしてディファレンシャルケース3の二つのギア組付け孔3a,3aより各ピニオンギア7,7を挿入しサイドギア8,8と噛合させる。
【0010】
この状態で、ピニオンギア7,7を手で支えながら回転させ、球面部7c,7cをディファレンシャルケース3の内面3cに乗り上げさせる。
【0011】
各ピニオンギア7,7の軸孔7a,7aとディファレンシャルケース3のピニオンシャフト支持孔3bが完全に一致した時に、ピニオンシャフト6をディファレンシャルケース3の上方のピニオンシャフト支持孔3bから、軸孔7a,7a、下方のピニオンシャフト支持孔3bへと貫通させて完成品とする。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、サイドギア8,8とピニオンギア7,7とを正確に噛合させた状態で、各軸孔7a,7aを、ディファレンシャルケース3のピニオンシャフト支持孔3b,3bの延長線上に合致させる工程は手作業によらなければならず、迅速かつ確実に作業するにはかなりの熟練を要している。
【0013】
本発明は、従来と同じ部品に加えて仮ピニオンシャフト及び本願特有の回転治具を用いることによって、ピニオンギアを従来よりも容易に、かつ、確実にサイドギアと噛合させてディファレンシャルケース内に装着できるディファレンシャルの組立方法を提供することを目的としている。
【0014】
【課題を解決するための手段】
前述した課題解決と目的達成のため、本発明に係るディファレンシャルの組立方法は、内部に一対のサイドギアを回転自在に収納してなるディファレンシャルケースの車軸中心線の両側に形成された一対のギア組付け孔内に、一対のピニオンギアを挿入して前記サイドギアと噛合させる工程、前記一対のピニオンギアの軸孔を互いに整合させ、前記軸孔に軸方向の略中央部で斜めに2分割された仮ピニオンシャフトであって、該仮ピニオンシャフトの軸中央部を貫くように支持ピンが配設されると共に支持ピンを取り巻くようにスプリングが配設され、スプリングの弾性力によって、弾発的に伸縮自在に構成した仮ピニオンシャフトを貫通する工程、前記仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共に前記車軸中心線回りにほぼ90°回転させ、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させたときに、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ピニオンシャフト支持孔に弾発的に嵌合させる工程、及び前記ディファレンシャルケースの外側から、前記ピニオンシャフト支持孔に本ピニオンシャフトを挿入しつつ、仮ピニオンシャフトをディファレンシャルケース外に押出す工程を有することを特徴としている。
【0015】
また、本発明に係るディファレンシャルの組立方法は、内部に一対のサイドギアを回転自在に収納してなるディファレンシャルケースの車軸中心線の両側に形成された一対のギア組付け孔内に、一対のピニオンギアを挿入して前記サイドギアと噛合させる工程、前記一対のピニオンギアの軸孔を互いに整合させ、前記軸孔に弾発的に伸縮自在に構成した仮ピニオンシャフトを貫通する工程、前記一対のギア組付け孔を、前記ディファレンシャルケースの内面と滑らかに連続した内面を有する蓋部材で閉塞する工程、前記仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共に前記車軸中心線回りにほぼ90°回転させ、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させたときに、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ピニオンシャフト支持孔に弾発的に嵌合させる工程、及び前記ディファレンシャルケースの外側から、前記ピニオンシャフト支持孔に本ピニオンシャフトを挿入しつつ、仮ピニオンシャフトをディファレンシャルケース外に押出す工程を有することを特徴とする。
【0016】
また、本発明に係るディファレンシャルの組立方法は、内部に一対のサイドギアを回転自在に収納してなるディファレンシャルケースの車軸中心線の両側に形成された一対のギア組付け孔内に、一対のピニオンギアを挿入して前記サイドギアと噛合させる工程、前記一対のピニオンギアの軸孔を互いに整合させ、前記軸孔に仮ピニオンシャフトを貫通する工程、先端部に前記仮ピニオンシャフトの中間部が着脱自在に嵌合可能な溝部を有する回転治具を、前記ディファレンシャルケースの車軸孔から挿入する工程、前記回転治具によって前記仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共に前記車軸中心線回りにほぼ90°回転させ、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させる工程、及び前記ディファレンシャルケースの外側から、前記ピニオンシャフト支持孔に本ピニオンシャフトを挿入しつつ、仮ピニオンシャフトをディファレンシャルケース外に押出す工程を有することを特徴とする。
【0017】
加えて、前記ピニオンギアの背面に突出した前記仮ピニオンシャフトの両端に、所定厚さの球面座金を回転自在に装着してもよい。
【0018】
【作用】
一対のサイドギアを、ギア組付け孔よりディファレンシャルケース内に挿入し、車軸中心線上に回転自在に配置する。
【0019】
次に、両側のギア組付け孔内に前記サイドギアを両側から挟み込むように各ピニオンギアを配置する。この状態で、仮ピニオンシャフトをピニオンギアの各軸孔に貫通させ、サイドギアとピニオンギアとを噛合させた状態で仮支持させる。次に、仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共にディファレンシャルケースの車軸中心線回りにほぼ90°回転させる。その際に、例えば、溝部が形成された回転治具を一方の車軸孔から挿入し、その溝部を仮ピニオンシャフトの中間部に一時的に嵌合させて回転させることにより、ピニオンギアをサイドギアと所定位置で噛合させた状態のままケースの内面に沿って全体的に容易に回転できる。
【0020】
そして、仮ピニオンシャフトの両端の位置が前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔の位置に合致した時に、ピニオンシャフト支持孔からディファレンシャルケース内に本ピニオンシャフトを新たに挿入すると、仮ピニオンシャフトがディファレンシャルケースの外側に押出される。その後回転治具を車軸孔から引抜く。
【0021】
これで本ピニオンシャフトによってピニオンギアがディファレンシャルケース内で支持される。
【0022】
仮ピニオンシャフトと本ピニオンシャフトの差し替えにあたって、スプリング等が内蔵されて弾発的に伸縮自在な仮ピニオンシャフトを使用する場合は、次のように作用する。仮ピニオンシャフトで一対のピニオンギアを貫通させ、スプリング等を縮小させながらケース内に挿入する。そして、仮ピニオンシャフトの両端をディファレンシャルケースの内周面に弾発的に押当てた状態で仮ピニオンシャフトを回転させ、仮ピニオンシャフトの両端位置が前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔の位置に合致した時に、スプリング等の弾発力によってシャフトの両端がピニオンシャフト支持孔に突出して嵌合する。そのため、ピニオンシャフトの両端をディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させる工程がさらに容易となる。
【0023】
また、仮ピニオンシャフトをピニオンギアと共に車軸中心線回りに回転させるときに、ギア組付け孔を閉塞する蓋部材を上記回転治具と共に併用してもよい。この蓋部材の内面を、ディファレンシャルケースの内面と滑らかに連続する形状(例えば部分円筒面)に形成することにより蓋部材は次のように作用する。
【0024】
蓋部材でギア組付け孔を閉塞すると、ピニオンギアの背面に蓋部材の内面が当接し、ピニオンシャフトが縮小される。この状態で回転治具等を使用して、仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共にディファレンシャルケースの車軸中心線回りにほぼ90°回転させると、仮ピニオンシャフトは縮小した状態のままで、かつ、ピニオンギアの背面は蓋部材の内面に沿って回転し、ディファレンシャルケースの内面に乗り上げる。
【0025】
その際、ピニオンギアの背面に突出した前記仮ピニオンシャフトの両端に、必要に応じてバックラッシュ調整用の所定厚さの球面座金を予め回転自在に装着しておく場合もある。
【0026】
【実施例】
次に、本発明に係るディファレンシャル1の組立方法の一実施例を図1乃至図7を参照しながら説明する。本実施例では、従来にない仮ピニオンシャフト20、この仮ピニオンシャフト20を回転させる回転治具30、及び蓋部材40を組立時の補助用具として創作した。
【0027】
仮ピニオンシャフト20は、図1(b)及び図2(b)に示すように、本ピニオンシャフト6と同一直径を備えるが、軸方向の略中央部で斜めに2分割され、軸中央部を貫く支持ピン21の端部21a,21aによって、軸方向に伸縮自在に支持されている。仮ピニオンシャフト20の分割箇所には、支持ピン21を取り巻くようにスプリング22が配設され、スプリング22の弾性力によって、少なくともディファレンシャルケース3の内径より若干短い長さまで縮小可能となっている。この仮ピニオンシャフト20は、図1(a)に示すように、軸孔7aに挿入可能である。
【0028】
回転治具30は、図1(d)に示すように、棒状体31の先端部に仮ピニオンシャフト20と嵌合可能な溝部31aを有し、後端部に操作把手31bを備えている。
【0029】
蓋部材40は、図3に示すように、ディファレンシャルケース3のギア組付け孔3aに装着できるように、内面40aがディファレンシャルケース3の内面3cと同じ曲率の円筒面に形成されている。また、一方の蓋部材40には、押込みプラグ41を挿入するための孔40bが穿設されている。この押込みプラグ41は、蓋部材40の外側から仮ピニオンシャフト20を縮小させるために使用される。
【0030】
球面座金50は、図1(b)及び図3に示すように、薄肉の鋼材によってピニオンギア7の球面部7cの曲率とほぼ同一曲率になるように形成され、中央部に本ピニオンシャフト6及び仮ピニオンシャフト20を挿入するための孔50aを備える。
【0031】
なお、図1及び図7に示すように、ディファレンシャルケース3に本ピニオンシャフト6用の抜止めピン60を挿入するための挿入孔3fが形成され、本ピニオンシャフト6の一端部に前記挿入孔3fと連続する挿入孔6fが穿設されている。その他、本実施例で用いるディファレンシャルケース3、サイドギア8,8等の主要構成はほぼ従来例と同様である。そのため、従来構成と同一部分または相当部分は、図8に付した符号と同一符号を各図に付して重複説明を省略する。次に、仮ピニオンシャフト20、回転治具30及び蓋部材40を使用したディファレンシャル1の組立工程について説明する。
【0032】
まず、図1(a)に示すように、一対のサイドギア8,8を、ディファレンシャルケース3内において互いの傘歯車8b,8bを対向させた状態で車軸中心線X−X上に回転自在に収納する。
【0033】
次に、一対のピニオンギア7,7を車軸中心線X−Xと直交する角度でディファレンシャルケース3のギア組付け孔3a,3aからケース内部に挿入し、図2(a)に示すように、一対のサイドギア8,8の傘歯車8b,8bを両側から挟み込むようにして各サイドギア8,8と噛合させる。
【0034】
一対のピニオンギア7,7と一対のサイドギア8,8を噛合させた状態で、かつ、各ピニオンギア7,7の軸孔7a,7aを車軸中心線X−Xと直交する直線上に整合させて、図2(b)に示す仮ピニオンシャフト20を各軸孔7aに貫通させる。このとき仮ピニオンシャフト20の略中央部は斜めに分割されているため、軸孔縁部に引っ掛かることもなくスムーズに軸孔7aに貫通させることができる。
【0035】
さらに本実施例では、各ピニオンギア7の背面の球面部7cより突出している仮ピニオンシャフト20の両端部に、球面座金50を前記球面部7cに重ね合わせるように、かつ、回転自在に装着する。
【0036】
次いで、図3に示すように、ディファレンシャルケース3の両側から蓋部材40,40を被せてギア組付け孔3a,3aを閉塞する。この際、仮ピニオンシャフト20の一端は一方の蓋部材40の孔40bに挿入され、他端は蓋部材40の内面40aに当接する。そのため、一対のピニオンギア7,7はディファレンシャルケース3内で揺動しないように確実に位置決めされる。
【0037】
この蓋部材40の孔40bに外側から押込みプラグ41を挿入することによって、仮ピニオンシャフト20をディファレンシャルケース3内に完全に押し込み、スプリング22を縮小させて仮ピニオンシャフト20を弾発的に伸長可能な状態とする。
【0038】
この押込みプラグ41の挿入過程とほぼ並行して、図4に示すように、回転治具30を一方の車軸穴3eから挿入し、回転治具30先端の溝部31aを仮ピニオンシャフト20の中間部と嵌合させる。回転治具30と仮ピニオンシャフト20を嵌合させた状態で、回転治具30の操作把手31bを回転させ、仮ピニオンシャフト20をピニオンギア7,7と共に車軸を中心線として図3中矢印A方向にほぼ90°回転させる。
【0039】
仮ピニオンシャフト20は蓋部材40及び押込みプラグ41によって縮小された状態のまま、球面座金50が蓋部材40の内面40aからディファレンシャルケース3の内面3cに滑りながら移動する。蓋部材40の内面40aとディファレンシャルケース3の内面3cは、なめらかに連続しているため、操作把手31bを回転させるだけで一対のピニオンギア7,7をディファレンシャルケース3内の定位置まで容易に移動させることができる。
【0040】
こうして、図5に示すように、仮ピニオンシャフト20をディファレンシャルケース3上下のピニオンシャフト支持孔3b,3bに整合させると、スプリング22の弾発力によって、支持ピン21に沿って仮ピニオンシャフト20は伸長し、その両端がピニオンシャフト支持孔3b,3bに嵌合する。
【0041】
次に、図5及び図6に示すように、ディファレンシャルケース3の外側からピニオンシャフト支持孔3b内に本ピニオンシャフト6を挿入して仮ピニオンシャフト20をディファレンシャルケース3外に押出す。仮ピニオンシャフト20の略中央部は斜めに分割されているため、仮ピニオンシャフト20を軸孔7aあるいはピニオンシャフト支持孔3bに引掛けることもなく、スムーズに仮ピニオンシャフト20と本ピニオンシャフト6を差し換えることができる。ただしその際、本ピニオンシャフト6の挿入孔6fがディファレンシャルケース3の挿入孔3fと合致するように留意する。
【0042】
最後に抜け止めピン60を、図7に示すように、ディファレンシャルケース3の挿入孔3fから本ピニオンシャフト6の挿入孔6fへと挿入し、蓋部材40をディファレンシャルケース3から取り外す。こうして、仮ピニオンシャフト20に代わって一対のピニオンギア7,7を支持している本ピニオンシャフト6をディファレンシャルケース3から脱落しないように固定する。
【0043】
本実施例によれば、仮ピニオンシャフト20を使用することにより、従来の部品の主要構成をほとんど変えることなく、ピニオンギア7,7をサイドギア8,8に正確に噛合させた状態で、本ピニオンシャフト6でディファレンシャルケース3に安価かつ迅速に組み込むことができる。
【0044】
併せて回転治具30を使用することにより、仮ピニオンシャフト20をピニオンギア7,7と共に容易かつ確実にディファレンシャルケース3の内面3cに沿って移動させることができる。
【0045】
また、蓋部材40を使用することにより、熟練を要することなく、ピニオンギア7,7とサイドギア8,8の噛合状態を維持しつつ、仮ピニオンシャフト20及びピニオンギア7,7をディファレンシャルケース3の内面3cに沿って移動させることができる。
【0046】
なお、ディファレンシャルケース3の分割箇所及びギア組付け孔3aの形状、並びにサイドギア8とディファレンシャルケース内面3cとの間隙に配設されるクラッチ板等には種々のタイプのものが使用できる。
【0047】
さらに、上記2分割式の仮ピニオンシャフト20に変えて、ディファレンシャルケース3の内径幅とほぼ同じ全長の1本ものの仮ピニオンシャフト(図示せず)を使用してもよい。この簡易な構成の仮ピニオンシャフトによれば、仮ピニオンシャフトの両端と上記ピニオンシャフト支持孔3bとの位置合わせに少々の厳格さを要するものの、上記実施例とほぼ同様の作用、効果を奏する。
【0048】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば仮ピニオンシャフトを使用することによって、通常ならば熟練を要するピニオンギアのディファレンシャルケースへの組込みが簡易迅速かつ確実に行なえる。
【0049】
特に、仮ピニオンシャフトを弾発的に伸縮自在に構成すると、仮ピニオンシャフト両端がピニオンシャフト支持孔内に自力で突出して嵌合するため、ピニオンシャフト支持孔と軸孔との位置合わせがきわめて容易となる。
【0050】
その際に、蓋部材を使用することによって、ピニオンギアとサイドギアの噛合状態を変えることなく、仮ピニオンシャフトと共にピニオンギアを車軸中心線回りにスムーズに回転させることが可能となり、この回転時に回転治具を使用することにより、組立経験のない者でも容易にピニオンシャフト支持孔と軸孔の位置を合致させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は一対のサイドギアを回転自在に収納してなるデイファレンシャルケースの側面図、(b)は仮ピニオンシャフト、ピニオンギア及び球面座金の斜視図、(c)は本ピニオンシャフトの斜視図、(d)は回転治具の斜視図。
【図2】(a)はサイドギアにピニオンギアを噛合させた状態を示す側面図、(b)は仮ピニオンシャフトを挿入した状態を示す側面図。
【図3】蓋部材をデイファレンシャルケースに取付ける過程を示す側面図。
【図4】回転治具をデイファレンシャルケース内に挿入して仮ピニオンシャフトと嵌合させた状態を示す一部破断側面図。
【図5】回転治具によって、仮ピニオンシャフトを回転させてピニオンギアをデイファレンシャルケース内の上下に配設した状態を示す縦断面側面図。
【図6】本ピニオンシャフトをデイファレンシャルケース内に挿入して仮ピニオンシャフトを押し出す過程を示す縦断面側面図。
【図7】仮ピニオンシャフトと差し替えられた本ピニオンシャフトを抜け止めピンで固定した状態を示す縦断面側面図。
【図8】従来のデイファレンシャルの分解斜視図。
【符号の説明】
1 ディファレンシャル
3 ディファレンシャルケース
3a 一対のギア組付け孔
3b ピニオンシャフト支持孔
3c ディファレンシャルケースの内面
3d,3e 車軸孔
6 本ピニオンシャフト
7 一対のピニオンギア
7a 一対のピニオンギアの軸孔
7b ピニオンギアの背面
8 一対のサイドギア
20 仮ピニオンシャフト
30 回転治具
31a 溝部
40a 蓋部材の内面
40 蓋部材40
50 球面座金
X 車軸中心線

Claims (3)

  1. 内部に一対のサイドギアを回転自在に収納してなるディファレンシャルケースの車軸中心線の両側に形成された一対のギア組付け孔内に、一対のピニオンギアを挿入して前記サイドギアと噛合させる工程、前記一対のピニオンギアの軸孔を互いに整合させ、前記軸孔に軸方向の略中央部で斜めに2分割された仮ピニオンシャフトであって、該仮ピニオンシャフトの軸中央部を貫くように支持ピンが配設されると共に支持ピンを取り巻くようにスプリングが配設され、スプリングの弾性力によって、弾発的に伸縮自在に構成した仮ピニオンシャフトを貫通する工程、前記仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共に前記車軸中心線回りにほぼ90°回転させ、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させたときに、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ピニオンシャフト支持孔に弾発的に嵌合させる工程、及び前記ディファレンシャルケースの外側から、前記ピニオンシャフト支持孔に本ピニオンシャフトを挿入しつつ、仮ピニオンシャフトをディファレンシャルケース外に押出す工程を有するディファレンシャルの組立方法。
  2. 内部に一対のサイドギアを回転自在に収納してなるディファレンシャルケースの車軸中心線の両側に形成された一対のギア組付け孔内に、一対のピニオンギアを挿入して前記サイドギアと噛合させる工程、前記一対のピニオンギアの軸孔を互いに整合させ、前記軸孔に弾発的に伸縮自在に構成した仮ピニオンシャフトを貫通する工程、前記一対のギア組付け孔を、前記ディファレンシャルケースの内面と滑らかに連続した内面を有する蓋部材で閉塞する工程、前記仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共に前記車軸中心線回りにほぼ90°回転させ、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させたときに、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ピニオンシャフト支持孔に弾発的に嵌合させる工程、及び前記ディファレンシャルケースの外側から、前記ピニオンシャフト支持孔に本ピニオンシャフトを挿入しつつ、仮ピニオンシャフトをディファレンシャルケース外に押出す工程を有するディファレンシャルの組立方法。
  3. 内部に一対のサイドギアを回転自在に収納してなるディファレンシャルケースの車軸中心線の両側に形成された一対のギア組付け孔内に、一対のピニオンギアを挿入して前記サイドギアと噛合させる工程、前記一対のピニオンギアの軸孔を互いに整合させ、前記軸孔に仮ピニオンシャフトを貫通する工程、先端部に前記仮ピニオンシャフトの中間部が着脱自在に嵌合可能な溝部を有する回転治具を、前記ディファレンシャルケースの車軸孔から挿入する工程、前記回転治具によって前記仮ピニオンシャフトを前記ピニオンギアと共に前記車軸中心線回りにほぼ90°回転させ、前記仮ピニオンシャフトの両端を前記ディファレンシャルケースのピニオンシャフト支持孔に整合させる工程、及び前記ディファレンシャルケースの外側から、前記ピニオンシャフト支持孔に本ピニオンシャフトを挿入しつつ、仮ピニオンシャフトをディファレンシャルケース外に押出す工程を有するディファレンシャルの組立方法。
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