JP3649383B2 - 半導電性シリコーンゴム組成物の抵抗値安定化方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導電性シリコーンゴム組成物に関し、特に広範な局面において安定した導電性を示す半導電性シリコーンゴム組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、硬化してシリコーンゴムとなるシリコーンゴム組成物であって、体積固有抵抗値が105〜1012Ω・cm程度の半導電性領域の導電性を有するものは、電子写真装置における画像形成装置の一部材である転写ローラをはじめとして、各種OA機器や電子部品等に幅広く利用されている。
【0003】
前記のような半導電性シリコーンゴム組成物は、一般的には、絶縁性であるシリコーンゴムに導電性カーボンブラックを添加することにより導電性が付与されるもので、例えば特開昭54−139659号公報にはファーネスブラックとアセチレンブラックを併用した導電性オルガノポリシロキサンエラストマーが記載されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記のようなカーボンブラックを配合分散させた半導電性シリコーンゴム組成物は、前記の半導電領域において抵抗値が様々な要因に基づき著しく変動し易く、抵抗値の安定性や再現性に欠ける問題を有していた。この抵抗値の変動現象は、主に次の諸要因により生じるものである。
(1)温度や湿度等の環境変化
(2)カーボンブラック配合量の変化
(3)一定の高電圧印加中における経時的変化
(4)高電圧印加時の電圧変化
などである。
【0005】
すなわち、前記(1)は、少量の導電性カーボンブラックに併せて、導電オイルや可塑剤を配合するイオン導電タイプのゴム組成物である場合に、シリコーンゴムの元来有する環境特性が阻害されて、ゴムの電気抵抗が湿度や温度の環境変化に依存し、高温高湿下では抵抗値が大きく低下する問題である。前記(2)は、導電性を付与するためにFEF,GPF等のファーネスブラック、アセチレンブラック、ケッチェンブラック等のカーボンブラックを添加したゴム組成物の場合に、添加量のごく僅かの変化によって抵抗値が大きくばらつき、電気抵抗の制御が非常に困難になる問題である。前記(3)は、(2)と同様のカーボンブラックを添加したゴム組成物を一定の高電圧で継続的に印加した場合、印加時間中に抵抗値が大きく低下する問題である。前記(4)は、(2)と同様のカーボンブラックを添加したゴム組成物に高電圧を変化させて印加した際に電圧依存性が大きく、電圧変化に応じて抵抗値が著しく変動(電圧上昇に伴い抵抗値が著しく低下)して、過大な電流が流れてしまい電流値の制御が困難になる問題である。
【0006】
上記のように、複数の要因により抵抗値の変動が著しい半導電性シリコーンゴム組成物を用いて例えば前述した転写ローラを形成した場合には、必要とされる転写電流を制御するためより精密な印加電圧制御装置を必要とし装置の複雑化やコスト上昇を招く問題がある。また、抵抗値の変動問題とは別に、導電性カーボンブラックは、ゴム硬度の上昇および作業性や加工性の悪化を避けるため、比較的少量しか添加できない制約があり、カーボン量の調整により製品の用途に応じた抵抗値を広範囲において任意に設定できない不都合があった。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため本発明者らは、鋭意研究を重ねた結果、従来専ら低硬度ゴム用の補強剤や充填剤として用いられ、導電性を付与するカーボンブラックとしては全く考えられていなかったある種のソフトカーボンが、意外にもシリコーンゴムに対しては成形性に悪影響を与えることなく好適な範囲で導電性を付与でき、しかもこれを配合したシリコーンゴム組成物は、カーボン配合量をはじめとして諸要素の変化に対する依存性が小さく抵抗値が種々の局面において安定しており、前述の問題をすべて同時に解消できることを知見し本発明を完成するに至ったものである。
【0008】
すなわち、請求項1に係る発明は、ポリオルガノシロキサンベースポリマーに硬化剤を配合してなるシリコーンゴム組成物の抵抗値安定化方法であって、ポリオルガノシロキサンベ一スポリマー100重量部に対し、導電性付与剤として、窒素吸着比表面積8.0〜10.0m2/g,DBP吸油量30〜40cm3/100g,平均粒子径200〜330nmの天然ガスの熱分解により得られるMTカーボン30〜100重量部を単独で添加することにより、半導電領域の抵抗値を付与するとともに前記抵抗値の変動を変動要因に対し安定させるようにした半導電性シリコーンゴム組成物の抵抗値安定化方法を課題解決の手段とするものである。
【0009】
本発明の半導電性シリコーンゴム組成物は、基本的には常温または加熱等によって硬化させることによりゴム弾性体となるポリオルガノシロキサン組成物に、少なくとも前記条件を満足するサーマルブラックを添加したもので、必要に応じて各種添加剤等を配合することができるものである。
【0010】
本発明に用いられるサーマルブラックは、サーマル(熱分解)法、すなわち燃料を燃焼させて熱分解温度以上に加熱した炉内に天然ガスを導入し、天然ガスの熱分解によりカーボンブラックを生産したもので、他のファーネスブラック等に比較して、大粒径で低ストラクチャーの比表面積が非常に小さいカーボンブラックであり、完全燃焼法のため不純物が少ない特長を有し、その窒素吸着比表面積は8.0〜10.0m2/g、DBP吸油量は30〜40cm3/100g、平均粒子径は200〜330nmの範囲(以下この範囲内のサーマルブラックをMTカーボンという)にあることが必要である。このMTカーボンは、大粒径で低ストラクチャーのカーボンブラックが導電性付与剤としては不適であるとの通念に反して、シリコーンゴムに対しては適度の導電性を付与できる。その理由として、シリコーンゴムが他のゴムに比べて格段に柔軟であることに起因して、ゴム中に分散されたMTカーボン粒子の接触の程度が高まるためと推測される。このMTカーボンとしては、N991(キャンカーブ社製)、N908−UP(キャンカーブ社製)、LPT(キャンカーブ社製)、アロスパース(エンジニアドカーボン社製)などが挙げられる。
【0011】
本発明における半導電性シリコーンゴム組成物の主成分であるポリオルガノシロキサンベースポリマーとしては、ジメチル系シロキサン、フェニル系シロキサン等のミラブル型と称されるものが好適であり、これらのシリコーン生ゴムを1種または2種以上組み合わせたものが使用できる。このポリオルガノシロキサンポリマーには、前記MTカーボンが必須成分として添加されるほか、任意成分として、有機過酸化物加硫剤や付加型架橋剤等の硬化剤、シリカ系補強充填剤、アゾジカルボンアミド系やアゾイソブチロニトリル系等の発泡剤、その他耐熱用酸化防止剤、加工性改善助剤等の各種添加剤を必要に応じて配合し均一に分散される。
【0012】
本発明の半導電性シリコーンゴム組成物は、カーボン添加量の変動に対して抵抗値の変動が緩慢であり、例えば1012Ωから104Ωまで抵抗値を変動させるには、MTカーボンの25重量部程度の増量を必要している。このことから、カーボンブラック添加量の変動による抵抗値が急激に変化する半導電領域において、混練時のロスにより生じるカーボンブラック含有量の僅かの差異や押出成形等の成形加工時に生じるその分散度の微妙な相違がたとえ生じたとしても、抵抗値の変動にはほとんど影響を与えることがない。その結果、半導電領域での抵抗値の再現性が高く、量産安定性に優れたシリコーンゴム組成物として各種の半導電性ゴム製品に利用できる。また、一定の高電圧を長時間印加した際にも印加時間中、抵抗値がほぼ安定しているという利点を有する。
【0013】
他方、本発明の半導電性シリコーンゴム組成物は、印加電圧の変化に対して好ましい抵抗値の安定性を示し、例えば1000V印加時の電流値をI1,2000V印加時の電流値をI2とした場合に、I2/2I1が1.2〜1.5の範囲に収まり、この範囲は印加電圧にほぼ比例した電流値を得られることを示し、電圧依存性が極めて小さいものである。
【0014】
本発明の半導電性シリコーンゴム組成物は、MTカーボンの多量配合が可能でかつ作業性や加工性を悪化させることがないという特性を生かせるので、その配合量を調整することにより、付与する導電性の程度を広い範囲から任意に選択できる。このMTカーボンの配合量は、特に限定されないが、用途に応じてシリコーンゴム100重量部に対して30〜100重量部の範囲で選択するのが好ましい。なお、本発明は、イオン導電性タイプのゴム組成物でなく導電オイルや可塑剤を一切含まず、MTカーボンを単独で添加して導電性を付与したものなので、シリコーンゴムが本来有する優れた環境特性を阻害せず、温度や湿度等の環境変化に対して影響されず安定した抵抗値を保持することができる。
【0015】
なお、窒素吸着比表面積、DBP吸油量および平均粒子径のいずれかの値が前記範囲外のカーボンブラックや天然ガスの熱分解以外の製法により得られるカーボンブラックは、前述した中抵抗領域における安定した抵抗値や所望の電圧依存性などを得ることができず、しかも多量配合時での良好な作業性を付与することができない。
【0016】
【実施例】
以下、本発明の実施例を比較例とともに説明する。
[カーボン配合量と抵抗値]
(実施例1)シリコーン生ゴムとしてTSE260−3U(ジーイー東芝シリコーン株式会社製、商品名)50重量部(以下単に「部」と略する)およびTSE260−5U(ジーイー東芝シリコーン株式会社製、商品名)50部に、有機過酸化物架橋剤としてTC−4(ジーイー東芝シリコーン株式会社製、商品名)3部を加え、MTカーボンとして窒素吸着比表面積9.0m2/g、DBP吸油量34cm3/100g、平均粒子径270nmであるN991(キャンカーブ社製、商品名)を65部加え、8インチオープンロールで混練を行い十分混合分散させて得られた半導電性組成物を、プレス加硫機に投入して170℃で15分間の1次加硫を行い、その後200℃で2時間の2次加硫を行ってシート状(縦12cm×横13cm×厚さ3mm)のサンプルを得た。次いで、図1に示すように、このシート状サンプル1をその上方に配置した主電極2およびガード電極3と下方に配置した対向電極4とで挟持した状態で、常温常湿下、電圧500V印加時の電流値を電流計Aにより測定すると共に、オームの法則によりサンプル1の抵抗値Ωを求めた。同様に、上記N991の配合量をそれぞれ70部、75部、80部に変更して得られる抵抗値の結果を表1および図2に示した。
【0017】
(実施例2)実施例1におけるMTカーボンを、窒素吸着比表面積9.5m2/g、DBP吸油量37cm3/100g、平均粒子径240nmであるN908−UP(キャンカーブ社製、商品名)に替えた以外は、実施例1と同様に各カーボン配合量についてサンプルの作成および測定を行い、表1および図2に示す結果を得た。
【0018】
(実施例3)実施例1におけるMTカーボンを、窒素吸着比表面積8.5m2/g、DBP吸油量34cm3/100g、平均粒子径305nmであるLPT(キャンカーブ社製、商品名)に替えるとともに、その配合量をそれぞれ55部、60部、65部、70部とし、それ以外は実施例1と同様に各カーボン配合量についてサンプルの作成および測定を行い、表1および図2に示す結果を得た。
【0019】
【表1】
【0020】
(比較例1)本発明との比較のため、実施例1におけるカーボンブラックを、窒素吸着比表面積254m2/g、DBP吸油量174cm3/100g、平均粒子径30nmであるバルカンXC−72(キャボット社製、商品名)に替えるとともに、その配合量をそれぞれ8部、10部、12部、14部とし、それ以外は実施例1と同様に各カーボン配合量についてサンプルの作成および測定を行い、表2および図3に示す結果を得た。
【0021】
【表2】
【0022】
(比較例2)実施例1におけるカーボンブラックを、オイルファーネス法による窒素吸着比表面積24.0m2/g、DBP吸油量28cm3/100g、平均粒子径80nmであるアサヒサーマル(旭カーボン社製、商品名)に替えるとともに、その配合量をそれぞれ30部、35部、40部、45部とし、それ以外は実施例1と同様に各カーボン配合量についてサンプルの作成および測定を行い、表3および図4に示す結果を得た。
【0023】
【表3】
【0024】
(比較例3)実施例1におけるカーボンブラックを、オイルファーネス法による窒素吸着比表面積8.0m2/g、DBP吸油量41cm3/100g、平均粒子径350nmであるSevacarb MT−CI(コロンビヤン・カーボン社製、商品名)に替えるとともに、その配合量をそれぞれ45部、50部、55部、60部とし、それ以外は実施例1と同様に各カーボン配合量についてサンプルの作成および測定を行い、表4および図5に示す結果を得た。
【0025】
【表4】
【0026】
表1ないし表4および図2ないし図5より、MTカーボンを用いた実施例1,実施例2および実施例3は、カーボン配合量を増大させても急激には抵抗値が低下せず、シリコーンゴム100部に対してMTカーボンを25部程度増量しても、抵抗値はこれにほぼ比例して低下しその割合は緩慢であることが確認された。これに対し、各比較例では、ごく僅かの部数の変更(例えば比較例1では12部から14部への2部の増加)により、抵抗値が急激に低下する領域が存在することが確認された。
【0027】
[一定電圧印加時の経時変化]
(実施例4)実施例1におけるシリコーン生ゴムをTSE260−3U 100部に替え、前記N991を70部加えた以外は、実施例1と同様にサンプルの作成および測定を行い、500Vの電圧印加を継続した状態で30分および1時間経過時の抵抗値を求め図6に示す結果を得た。
【0028】
(比較例4)実施例4におけるN991を、窒素吸着比表面積24.0m2/g、DBP吸油量50cm3/100g、平均粒子径78nmであるSRF−L#35(旭カーボン社製、商品名)40部に替えた以外は、実施例4と同様にサンプルの作成および測定を行い、図6に示す結果を得た。
【0029】
(実施例5)実施例1におけるシリコーン生ゴムに前記N991を75部加えた以外は、実施例1と同様にサンプルの作成および測定を行い、500Vの電圧印加を継続した状態で30分、1時間、その後毎時間4時間経過時までの抵抗値を求め図7に示す結果を得た。
【0030】
(比較例5)実施例5におけるN991を、前記Sevacarb MT−CI(コロンビアン・カーボン社製、商品名)60部に替えた以外は、実施例5と同様にサンプルの作成および測定を行い、図7に示す結果を得た。
【0031】
図6および図7から、実施例4および実施例5は電圧印加中ほとんど抵抗値が変化していないのに対し、比較例4および比較例5では、30分ないし1時間経過後の抵抗値の大幅な低下が確認された。
【0032】
[電圧変化に対する依存性]
(実施例6)実施例1におけるシリコーン生ゴムとしてTSE201(ジーイー東芝シリコーン株式会社製、商品名)100部)に、前記N991を45部加えた以外は実施例1と同様にしてサンプルを作成し、常温常湿下、印加電圧を0〜2000Vまで変化させた際の電流値を電流計により測定すると共に、オームの法則により500V印加時のサンプルの抵抗値R(Ω・cm)を求めた。その結果を表5および図8に示した。
【0033】
(実施例7)実施例6におけるシリコーン生ゴムを前記TSE260−5Uとし、前記N991の配合量を75部に替えた以外は、実施例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0034】
(実施例8)実施例6におけるN991を、前記LPT45部に替えた以外は、実施例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0035】
(実施例9)実施例8における前記LPTの配合量を70部に替えた以外は、実施例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0036】
(実施例10)実施例6におけるシリコーン生ゴムをTSE260−5Uとし、前記N991を前記N908−UP70部に替えた以外は、実施例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0037】
(比較例6)実施例6におけるシリコーン生ゴムをTSE260−5Uとし、カーボンブラックを前記Sevacarb MT−CI60部に替えた以外は、実施例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5および図8に示す結果を得た。
【0038】
(比較例7)比較例6におけるカーボンブラックを、前記SRF−L#35(旭カーボン社製、商品名)40部に替えた以外は、比較例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0039】
(比較例8)比較例6におけるカーボンブラックを、窒素吸着比表面積77.0m2/g、DBP吸油量101cm3/100g、平均粒子径26nmであるHAF#70(旭カーボン社製、商品名)18部に替えた以外は、比較例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0040】
(比較例9)比較例6におけるカーボンブラックを、窒素吸着比表面積22.0m2/g、DBP吸油量113cm3/100g、平均粒子径83nmであるRaven22(コロンビアン・カーボン社製、商品名)30部に替えた以外は、比較例6と同様にサンプルの作成および測定を行い、表5に示す結果を得た。
【0041】
【表5】
【0042】
表5および図8より、MTカーボンを用いた実施例6〜10は、印加電圧を上昇させても抵抗値がほぼ一定であり、1000V印加時の電流値をI1,2000V印加時の電流値をI2とした場合に、I2/2I1で表した線形性倍率が1.2〜1.5の範囲に収まり、電圧依存性が極めて小さくなっていることが確認された。これに対し、MTカーボンを用いない比較例6〜9は、印加電圧の増大に伴い抵抗値が非常に低下してしまい、2000V印加時には過大電流が流れて電流値I2が測定不能となり、前記線形性倍率を算出できなかった。
【0043】
【発明の効果】
本発明の半導電性シリコーンゴム組成物によれば、環境変化に対して電気抵抗が安定しているシリコーンゴムの優れた環境特性を保持しつつ、半導電性領域における抵抗値の安定性を広範な面において大幅に改善することができる。従って、本発明の半導電性シリコーンゴム組成物は、導電性ローラ等の導電部材としての用途に好適なものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例および比較例により得られたシート状サンプルの電流値の測定方法を説明する図である。
【図2】実施例1,2,3で得られたシート状サンプルのカーボン配合量と抵抗値の関係を示すグラフである。
【図3】比較例1で得られたシート状サンプルのカーボン配合量と抵抗値の関係を示すグラフである。
【図4】比較例2で得られたシート状サンプルのカーボン配合量と抵抗値の関係を示すグラフである。
【図5】比較例3で得られたシート状サンプルのカーボン配合量と抵抗値の関係を示すグラフである。
【図6】実施例4および比較例4で得られたシート状サンプルの電圧印加時間と抵抗値の関係を示すグラフである。
【図7】実施例5および比較例5で得られたシート状サンプルの電圧印加時間と抵抗値の関係を示すグラフである。
【図8】実施例6および比較例6で得られたシート状サンプルの電圧と電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1 サンプル
2 主電極
3 ガード電極
4 対向電極
Claims (1)
- ポリオルガノシロキサンベースポリマーに硬化剤を配合してなるシリコーンゴム組成物の抵抗値安定化方法であって、ポリオルガノシロキサンベ一スポリマー100重量部に対し、導電性付与剤として、窒素吸着比表面積8.0〜10.0m2/g,DBP吸油量30〜40cm3/100g,平均粒子径200〜330nmの天然ガスの熱分解により得られるMTカーボン30〜100重量部を単独で添加することにより、半導電領域の抵抗値を付与するとともに前記抵抗値の変動を変動要因に対し安定させるようにしたことを特徴とする半導電性シリコーンゴム組成物の抵抗値安定化方法。
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