JP3648413B2 - ステム位置決め装置およびステム位置決め方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、光素子用ステムの位置を決めるステム位置決め装置およびステム位置決め方法に関し、特に半導体レーザ製造工程に使用されるダイボンダ,ワイヤボンダ,シーラ,特性検査機,ホロ固定機その他の装置に適用されるステム位置決め装置およびステム位置決め方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の円形ステムに対するステム位置決め方法として、特開平11‐87373号公報に開示されているようなものがある。このステム位置決め方法は、図10に示すように、表面に設けられたステムポスト2上にヒートシンク3を介してレーザダイオード4が搭載されると共に、裏面側に突出したリードピン5が設けられた円盤状のステム1を、V溝ステージ6の上に載置してX方向の位置決めを行う。次に、ステム1に設けられている窪み1a,1bを上記X方向に向かって2方向からクランプ爪7a,7bでクランプして、回転方向の位置決めを行うのである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のステム位置決め方法においては、(1)ステム1をV溝ステージ6上に載置し、(2)ステム1の窪み1a,1bをクランプ爪7a,7bでクランプするという2動作が必要である。したがって、位置決めに時間を要し、生産性が悪いという問題がある。また、クランプ爪7a,7bによるクランプの際に、クランプ爪7をX方向の一方および他方の2つの方向に移動させる必要である。そのために、クランプ爪7の駆動装置(図示せず)が複雑になって装置コストがアップするという問題もある。
【0004】
そこで、この発明の目的は、1方向への1動作でステムのX方向および回転方向の位置を決めることが可能なステム位置決め装置、および、ステム位置決め方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、第1の発明は、平行な2平面とこの2平面の中間点に中心を有して上記2平面を繋ぐ互いに対向する2つの円弧面とで外周面が構成されたステムの一方向の位置と回転方向の位置とを決めるステム位置決め装置であって、上記一方向に延在する端面を有し , この端面に形成されると共に ,上記ステムにおける何れか一方の円弧面を押圧して上記ステムに回転力を与えると共に,上記2つの円弧面に同時に当接して上記ステムの上記一方向の位置を決める少なくとも一方の面が傾斜面である互いに対向した2つの面を有する第1ブロックと、上記ステムにおける何れか一方の平面に密着して上記ステムの上記回転方向の位置を決める基準面を有する第2ブロックを備えて、上記両ブロックの何れか一方は他方に対して,上記一方向に直交する方向へ相対的に移動可能になっており、上記第1ブロックに、上記一方向に直交する方向へ相対的に移動する際に上記ステムを押して上記ステムの回転方向へのずれを予め補正する平坦面を設けたことを特徴としている。
【0006】
上記構成によれば、第1ブロックと第2ブロックとの間にステムを置き、上記第1ブロックを一方向に直交する方向へ相対的に移動させる。そうすると、上記ステムの2つの円弧面が上記第1ブロックの少なくとも一方の面が傾斜面である互いに対向した2つの面に同時に当接して上記ステムの上記一方向の位置が決められる。さらに、上記第1ブロックによって上記ステムにおける何れか一方の円弧面が押圧され、上記ステムが回転されて何れか一方の平面が上記第2ブロックの基準面に密着し、上記ステムの回転方向の位置が決められる。こうして、上記第1ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させるという1方向への1動作によって、上記ステムの上記一方向および回転方向の位置が同時に簡単に決められる。
【0007】
さらに、上記ステムの2平面間の距離(つまり上記ステムの幅)が小さく、上記第1ブロックの2つの面の成す角度が小さいために、上記第1ブロックの2つの面による楔作用で上記ステムが上記2つの面に当接した状態で回転し難い場合でも、上記第1ブロックの平坦面によって上記ステムが押されて回転することによって、上記ステムの回転軸方向へのずれが予め補正される。
【0008】
また、上記第1の発明のステム位置決め装置は、上記第2ブロックの平坦面を上記2つの面の間にこの2つの面に連なって形成することが望ましい。
【0009】
上記構成によれば、上記ステムにおける上記平面と円弧面との角部が上記第1ブロックの平坦面によって押されることになり、上記ステムが上記楔作用に抗して容易に回転される。
【0010】
また、第2の発明は、外周面に少なくとも2つの円弧面を有するステムの一方向の位置と回転方向の位置とを決めるステム位置決め方法であって、上記一方向に延在する端面を有し , この端面に形成されると共に ,少なくとも一方の面が傾斜面である互いに対向した2つの面を有する第1ブロックと,基準面を有して上記第1ブロックに対して上記一方向に直交する方向へ相対的に移動可能な第2ブロックとを,上記2つの面と基準面とを上記移動方向に対向させて配置し、上記ステムにおける2つの円弧面を上記第1ブロックの上記2つの面に向けて上記第1ブロックと第2ブロックとの間に上記ステムを置き、上記第2ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させて,上記第2ブロックの基準面によって上記ステムの2つの円弧面を上記2つの面に押し当てることによって,上記ステムの上記一方向の位置を決めると共に,上記ステムを回転させて上記ステムの上記回転方向の位置を決めるに際して、上記第1ブロックの互いに対向した2つの面の間にはこの両面に連なって上記一方向に延在する平坦面が形成されており、上記第2ブロックの基準面によって上記ステムの2つの円弧面を上記2つの面に押し当てて上記ステムを回転させるに先立って , 上記第1ブロックの平坦面で上記ステムを押して回転させて上記ステムの回転方向へのずれを予め補正することを特徴としている。
【0011】
上記構成によれば、第2ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させるという1方向への1動作によって、ステムの上記一方向および回転方向の位置が同時に簡単に決められる。
【0012】
さらに、ステムの幅が小さく、第1ブロックの2つの面の成す角度が小さいために、上記第1ブロックの2つの面による楔作用で上記ステムが上記2つの面に当接して回転し難い場合でも、上記第1ブロックの平坦面によって上記ステムの角部が押されて回転され、上記回転方向へのずれが予め補正される。そして、上記第2ブロックの基準面によって上記回転方向の位置が決められる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明を図示の実施の形態により詳細に説明する。
<第1実施の形態>
図1は、本実施の形態のステム位置決め装置を用いたステム位置決め方法を示す。このステム位置決め装置は、図10と同じ円形ステム11の位置を決めるためのステム位置決め装置であり、V溝13を有する固定ブロック12と突出部15をV溝13に対向させて配置された可動ブロック14を有する。上記構成を有するステム位置決め装置を用いたステム位置決め方法は次のように行われる。
【0014】
上記円形ステム11は、外周面に中心軸方向に延在する嵌合溝16を有し、この嵌合溝16を可動ブロック14側に向ける一方、嵌合溝16の反対側の外周面を固定ブロック12側に向けて固定ブロック12と可動ブロック14との間に置かれる。次に、可動ブロック14を固定ブロック12の方向に移動させ、可動ブロック14における楔状の突出部15を円形ステム11の嵌合溝16に押し当てることによって、円形ステム11の外周面を固定ブロック12のV溝13の両傾斜面に当接させでX方向の位置決めを行う。
【0015】
その際に、上記固定ブロック12のV溝13は対称の形状を有し、その最深部17と可動ブロック14の突出部15の中心18とはX方向に同位置にある。また、円形ステム11の嵌合溝16は矩形断面を有している。そして、V溝13の最深部17と嵌合溝16の中心19と突出部15の中心18とが一直線上に位置した場合に、円形ステム11のX方向と回転方向の位置決めが完了するようになっている。したがって、図2に示すように、円形ステム11が左回りにずれて配置されている場合には、X方向に対して直交する方向に前進する可動ブロック14の突出部15は、先ず左壁面が嵌合溝16の左縁に当たることになる。以後、可動ブロック14の前進に伴って、嵌合溝16の左縁が突出部15の傾斜している左壁面によって左側に押されて円形ステム11が右回りに回転する。そして、嵌合溝16の中心19が突出部15の中心18と対向する位置に至ると、嵌合溝16の両縁が突出部15の両壁面に当接して円形ステム11の回転が自動的に停止し、円形ステム11の回転方向の位置決めが完了するのである。
【0016】
上述のように、本実施の形態においては、従来から使用されている円形ステム11の位置決めを行うに際して、円形ステム11の嵌合溝16が形成されていない方の外周面を、固定ブロック12のV溝13側に向けて固定ブロック12と可動ブロック14との間に置く。そして、X方向に直交する方向(つまり、固定ブロック12に向かう方向)に可動ブロック14を直線的に前進させ、可動ブロック14の突出部15の斜面を円形ステム11の嵌合溝16に押し当てて、固定ブロック12のV溝13でX方向の位置決めを行うと同時に、可動ブロック14の突出部15で回転方向の位置決めを行うのである。
【0017】
したがって、本実施の形態によれば、上記可動ブロック14を固定ブロック12のV溝13に向けて直線的に前進させるという可動ブロック14の1方向への1動作によって、円形ステム11のX方向および回転方向の位置を同時に簡単に決めることができる。また、可動ブロック14の駆動装置を簡単にすることができるのである。
【0018】
尚、上記実施の形態においては、固定ブロック12側にV溝13を形成し、可動ブロック14側に突出部15を設けている。しかしながら、この発明は、固定ブロック側に突出部を設け、可動ブロック側にV溝を形成しても一向に差し支えない。
【0019】
<第2実施の形態>
図5は、本実施の形態のステム位置決め装置を用いたステム位置決め方法を示す。このステム位置決め装置は、例えば特開平6‐5990号公報に記載されているような長円形ステムの位置を決めるためのステム位置決め装置であり、固定ブロック28と可動ブロック29とを有する。
【0020】
図3は、上記長円形ステムを用いたホログラムレーザユニットの外観を示す。図において、21は長円形ステムであり、22はキャップであり、23は回折格子パターンが刻まれたガラス板であり、24はリードピンである。図4は長円形ステム21の内部を示し、25は半導体レーザチップ、26はモニタ用フォトダイオード、27は信号読み取り用フォトダイオードである。尚、長円形ステム21は相対向する2つの円弧と2つの直線とを有するレーストラック状を成し、その長さ(上記2つの円弧間の距離:上記円弧の直径)は8.2mmφであり、幅(上記2つの直線間の距離)は4.8mmである。
【0021】
上記固定ブロック28は、位置決めが終了した長円形ステム21の側面の延在方向(X方向)に延在する基準面30を有している。一方、可動ブロック29の固定ブロック28の基準面30に対向する前部には、外側に向って開いて互いに対向している2つの傾斜面31a,31bと両傾斜面31a,31bを繋ぐ平坦部32とが形成されている。ここで、両傾斜面31a,31bは同じ傾斜角を有しており、長円形ステム21の両円弧面33a,33bが同時に当接可能になっており、その場合に、長円形ステム21の一側面34aは可動ブロック29の平坦部32から離れるようになっている。
【0022】
上記構成を有するクランプ位置決め装置による長円形ステムの位置決めは、次のようにして行われる。先ず、図5(a)に示すように、長円形ステム21は、一側面34aを可動ブロック29の平坦部32に向ける一方、他側面34bを固定ブロック28の基準面30に向けて、固定ブロック28と可動ブロック29との間に置かれる。そして、可動ブロック29を固定ブロック28の方向(つまり、Y方向)に移動させる。
【0023】
そうすると、上記長円形ステム21がX方向一方側(例えば、図中左側)にずれて配置されている場合には、先ず、左側の円弧面33aが可動ブロック29の左傾斜面31aに当接することになる。そして、可動ブロック29の前進と共に長円形ステム21もY方向に移動し、やがて他側面34bが固定ブロック28に当接する。そして、Y方向に移動できなくなった長円形ステム21は、可動ブロック29の左傾斜面31aによって右側に押されてX方向右側に移動する。こうして、やがて長円形ステム21の両円弧面33a,33bが可動ブロック29の両傾斜面31a,31bに当接する。こうして、長円形ステム21のX方向の位置決めが略完了する。
【0024】
その場合に、図5(b)に示すように、上記長円形ステム21が左回りにずれて配置されている場合には、可動ブロック29の前進に伴って、先ず、長円形ステム21の他側面34bにおける図中右側の縁35が固定ブロック28の基準面30に当接することになる。以後、可動ブロック29の前進に伴って、長円形ステム21は、両傾斜面31a,31bに保持されて、他側面34bの縁35を中心として右回りに回転する。そして、図5(c)に示すように、長円形ステム21の他側面34bが固定ブロック28の基準面30に全面で当接すると長円形ステム21の回転は自動的に停止し、長円形ステム21の回転方向の位置決めが完了すると共に、X方向の位置決めも完全に完了する。
【0025】
尚、上記説明においては、X方向の位置決めと回転方向の位置決めとを分けて説明したが、X方向の位置決めと回転方向の位置決めとは、可動ブロック29の前進に伴って略同時に行われるのである。
【0026】
上述のように、本実施の形態においては、幅が4.8mmの長円形ステム21の位置決めを行うに際して、長円形ステム21は一側面34aを可動ブロック29の平坦部32側に向ける一方、他側面34bを固定ブロック29の基準面30側に向けて固定ブロック28と可動ブロック29との間に置く。そして、可動ブロック29を固定ブロック28に向けてY方向に前進させ、可動ブロック29の両傾斜面31a,31bを長円形ステム21の両円弧面33a,33bに押し当てて、可動ブロック29の両傾斜面31a,31bでX方向の位置決めを行うと同時に、固定ブロック28の基準面30で回転方向の位置決めを行うのである。
【0027】
したがって、本実施の形態によれば、上記可動ブロック29を固定ブロック28の基準面30に向けて直線的に前進させるという可動ブロック29の1方向への1動作によって、長円形ステム21のX方向および回転方向の位置を同時に簡単に決めることができる。また、可動ブロック29の駆動装置を簡単にすることができるのである。
【0028】
次に、本実施の形態によって、幅が4.8mmよりも更に狭い長円形ステムの位置決めを行う場合について説明する。近年、ピックアップの一層の薄型化が促進されて、幅が3.0mmで長さが8.2mmの長円形ステムも登場している。この3.0mm幅の長円形ステムに本実施の形態を適用する場合には、図6(a)に示すように、可動ブロック42の両傾斜面43a,43bが成す角度θを、図6(b)に示すような4.8mm幅の長円形ステム21に対する可動ブロック29の両傾斜面31a,31bが成す角度θ0よりも小さくする必要がある。もし、図7に示すように、3.0mm幅の長円形ステム41に対して、可動ブロック44の両傾斜面45a,45bが成す角度θWを、4.8mm幅の長円形ステム21の場合の角度θ0(図6(b)参照)よりも大きくすると、長円形ステム41の少なくとも一方の円弧面46が可動ブロック44の傾斜面45に接触しなくなるため、長円形ステム41に対する回転力が働かなくなるのである。
【0029】
したがって、図6(a)に示すように、上記可動ブロック42の両傾斜面43a,43bが成す角度θを、4.8mm幅の長円形ステム21の場合の角度θ0よりも小さくするのである。ところが、そうすると、長円形ステム41が、一側面47aの縁48(長円形ステム41が左回りにずれている場合)を中心として右回りに回転しようとすると、両傾斜面43a,43bが成す角度θが狭いために(可動ブロック42の両傾斜面43a,43bが長円形ステム41をクランプする力および長円形ステム41と可動ブロック42との表面状態や材質によって差はあるが)楔効果が起って回転し難くなり、うまく位置決めできないという問題が発生する。
【0030】
そこで、3.0mm幅の長円形ステム41用の可動ブロック42における平坦部49の位置を、回転方向の位置が決定した状態における長円形ステム41の他側面47bの極近傍とするのである。こうすることによって、長円形ステム41が回転方向にずれている場合には、長円形ステム41の一側面47aの縁48が固定ブロック(図示せず)の上記基準面に到達する前に、他側面47bの縁50が可動ブロック42の平坦部49によって押されて回転方向へのずれが補正され、一側面47aの縁48が上記基準面に到達する際には回転方向の位置決めが略完了した状態となる。したがって、以後、長円形ステム41は、縁48を中心として容易に回転でき、一側面47aが上記固定ブロックの基準面に全面で当接した時点で回転方向の位置決めが完全に終了するのである。
【0031】
図8は、更に別の長円形ステムを本実施の形態に適用した例を示す。本例の長円形ステム61は、図8(a)に示すように、ステムのコストダウンおよびリードピンの固定化を図るために、リードピン(図示せず)が取り付けられている両側部を樹脂62,62で封止した樹脂パッケージステムである。この樹脂パッケージステム61の場合も輪郭がレーストラック状を呈しているため、図8(b)に示すように、基準面64を有する固定ブロック63と対向する傾斜面66a,66bを有する可動ブロック65とによる位置決めが適用できる。
【0032】
但し、図8から分かるように、上記樹脂パッケージステム61の両側部は樹脂62,62で封止されているため、回転方向の位置決めに寄与する一側面67a,67bと他側面68a,68bとは端部に僅かしかない。したがって、図9(a)にAで示すように、可動ブロック65の傾斜面66bと平坦部69との交差部が二つの平面で形成されている必要がある。ところが、工作精度の問題により傾斜面66bと平坦部69との交差部を図9(a)のごとく形成するのは極めて困難であり、実際には図9(b)にBで示すようになってしまう。この場合には、正確な回転方向の位置決めが困難である。そこで、図9(c)にCで示すごとく、傾斜面66bと平坦部69との交差部に僅かな逃げ(切り欠き部)を設けて、正確な回転方向の位置決めを可能にするのである。
【0033】
尚、上記実施の形態においては、固定ブロック28,63側に基準面30,64を設け、可動ブロック29,42,65側に対向する傾斜面31a,31b;43a,43b;66a,66bを形成している。しかしながら、この発明は、固定ブロック側に対向する傾斜面を形成し、可動ブロック側に基準面を設けても一向に差し支えない。
【0034】
また、上記各実施の形態においては、固定ブロック12のV溝13、可動ブロック29の傾斜面31a,31b、可動ブロック42の傾斜面43a,43b、可動ブロック65の傾斜面66a,66bにおいて、互いに対向する2つの傾斜面は同じ傾斜角を有しているが、この発明はこれに限定されるものではない。極端に言えば、一方の面はY方向に延在する平面であっても差し支えない。
【0035】
【発明の効果】
以上より明らかなように、第1の発明のステム位置決め装置は、一方向に直交する方向へ相対的に移動する第1ブロックの上記一方向に延在する端面に形成された少なくとも一方の面は傾斜面である互いに対向した2つの面をステムの2つの円弧面に同時に当接させて上記ステムの上記一方向の位置を決め、上記第1ブロックによって上記ステムを何れか一方の平面を上記第2ブロックの基準面に密着するまで回転して上記ステムの回転方向の位置を決めるので、上記第1ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させるという1方向への1動作によって、上記ステムの上記一方向および回転方向の位置を同時に簡単に決めることができる。
【0036】
したがって、動作方向が1つになることによってステム位置決め機構を簡略化でき、ステム位置決め装置のコストダウンを図ることができる。さらに、動作回数が1回になることによってステム位置決め時間を短縮でき、生産性の向上を図ることができるのである。
【0037】
さらに、上記第1ブロックに、上記一方向に直交する方向へ相対的に移動する際に上記ステムを押して上記ステムの回転方向へのずれを予め補正する平坦面を設けたので、上記ステムの幅が小さくて上記第1ブロックの2つの面の成す角度が小さいために、上記第1ブロックの2つの面による楔作用で上記ステムが回転し難い場合でも、上記平坦面によって上記ステムを押して回転することによって、上記ステムの回転軸方向へのずれを予め補正できる。
【0038】
また、上記第1の発明のステム位置決め装置は、上記第2ブロックの平坦面を上記2つの面の間にこの2つの面に連なって形成すれば、上記ステムの平面と円弧面との角部が上記第1ブロックの平坦面によって押されることなり、上記ステムを上記楔作用に抗して容易に回転できる。
【0039】
また、第2の発明のステム位置決め方法は、一方向に延在する端面に形成されて少なくとも一方の面は傾斜面である互いに対向した2つの面を有する第1ブロックと基準面を有する第2ブロックとを上記2つの面と基準面とを対向させて配置し、外周面に少なくとも2つの円弧面を有するステムを上記第1ブロックと第2ブロックとの間に置き、上記第2ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させて、上記第2ブロックの基準面によって上記ステムの2つの円弧面を上記第1ブロックの2つの面に押し当てて、上記ステムの上記一方向の位置を決めると共に、上記ステムを回転させて上記ステムの上記回転方向の位置を決めるので、第2ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させるという1方向への1動作によって、上記ステムの上記一方向および回転方向の位置を同時に簡単に決めることができる。
【0040】
したがって、動作方向が1つになることによってステム位置決め機構を簡略化でき、ステム位置決め装置のコストダウンを図ることができる。さらに、動作回数が1回になることによってステム位置決め時間を短縮でき、生産性の向上を図ることができるのである。
【0041】
さらに、上記第1ブロックの互いに対向した2つの面の間にはこの両面に連なって上記一方向に延在する平坦面を形成し、この平坦面で上記ステムを押して回転させて上記ステムの回転方向へのずれを予め補正するので、ステムの幅が小さくて第1ブロックの2つの面の成す角度が小さいために、上記第1ブロックの2つの面による楔作用で上記ステムが上記2つの面に当接して回転し難い場合でも、上記第1ブロックの平坦面によって上記ステムの角部を押圧して上記回転方向へのずれを予め補正できる。したがって、以後は、上記第2ブロックの基準面によって上記回転方向の位置を容易に決めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明のステム位置決め装置における要部を示す図である。
【図2】 図1に示すステム位置決め装置を用いたステム位置決め方法の説明図である。
【図3】 長円形ステムを用いたホログラムレーザユニットの外観を示す図である。
【図4】 長円形ステムの内部を示す図である。
【図5】 図1とは異なるステム位置決め装置を用いたステム位置決め方法の説明図である。
【図6】 3mm幅の長円形ステムに図5に示すステム位置決め装置を適用する場合における可動ブロックの両傾斜面が成す角度θの説明図である。
【図7】 3mm幅の長円形ステムに対する可動ブロックの両傾斜面が成す角度θが4.8mm幅の長円形ステムに対する角度θ0より大きい場合の状態を示す図である。
【図8】 樹脂パッケージステムに図5に示すステム位置決め装置を適用した場合を示す図である。
【図9】 図5に示すステム位置決め装置の可動ブロックにおける傾斜面と平坦部との交差部点の形成状態を示す図である。
【図10】 従来のステム位置決め方法の説明図である。
【符号の説明】
11…円形ステム、
12,28,63…固定ブロック、 13…V溝、
14,29,42,65…可動ブロック、 15…突出部、
16…嵌合溝、 21…(4.8mm幅)長円形ステム、
30,64…基準面、 31,43,66…傾斜面、
32,49,69…平坦部、 33,46…円弧面、
34,47,67,68…側面、 41…(3.0mm幅)長円形ステム、
61…樹脂パッケージステム、 62…樹脂。
Claims (3)
- 平行な2平面とこの2平面の中間点に中心を有して上記2平面を繋ぐ互いに対向する2つの円弧面とで外周面が構成されたステムの一方向の位置と回転方向の位置とを決めるステム位置決め装置であって、
上記一方向に延在する端面を有し、この端面に形成されると共に、上記ステムにおける何れか一方の円弧面を押圧して上記ステムに回転力を与えると共に、上記2つの円弧面に同時に当接して上記ステムの上記一方向の位置を決める少なくとも一方の面が傾斜面である互いに対向した2つの面を有する第1ブロックと、
上記ステムにおける何れか一方の平面に密着して、上記ステムの上記回転方向の位置を決める基準面を有する第2ブロックを備えて、
上記両ブロックの何れか一方は他方に対して、上記一方向に直交する方向へ相対的に移動可能になっており、
上記第1ブロックに、上記一方向に直交する方向へ相対的に移動する際に上記ステムを押して、上記ステムの回転方向へのずれを予め補正する平坦面を設けた
ことを特徴とするステム位置決め装置。 - 請求項1に記載のステム位置決め装置において、
上記第1ブロックの平坦面は、上記2つの面の間にこの2つの面に連なって形成されていることを特徴とするステム位置決め装置。 - 外周面に少なくとも2つの円弧面を有するステムの一方向の位置と回転方向の位置とを決めるステム位置決め方法であって、
上記一方向に延在する端面を有し、この端面に形成されると共に、少なくとも一方の面が傾斜面である互いに対向した2つの面を有する第1ブロックと、基準面を有して上記第1ブロックに対して上記一方向に直交する方向へ相対的に移動可能な第2ブロックとを、上記2つの面と基準面とを上記移動方向に対向させて配置し、
上記ステムにおける2つの円弧面を上記第1ブロックにおける上記2つの面に向けて、上記第1ブロックと第2ブロックとの間に上記ステムを置き、
上記第2ブロックを上記一方向に直交する方向へ相対的に移動させて、上記第2ブロックの基準面によって上記ステムの2つの円弧面を上記2つの面に押し当てることによって、上記ステムの上記一方向の位置を決めると共に、上記ステムを回転させて上記ステムの上記回転方向の位置を決めるに際して、
上記第1ブロックの互いに対向した2つの面の間にはこの両面に連なって上記一方向に延在する平坦面が形成されており、
上記第2ブロックの基準面によって上記ステムの2つの円弧面を上記2つの面に押し当てて上記ステムを回転させるに先立って、上記第1ブロックの平坦面で上記ステムを押して回転させて上記ステムの回転方向へのずれを予め補正する
ことを特徴とするステム位置決め方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP27911699A JP3648413B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | ステム位置決め装置およびステム位置決め方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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---|---|---|---|
JP27911699A JP3648413B2 (ja) | 1999-09-30 | 1999-09-30 | ステム位置決め装置およびステム位置決め方法 |
Publications (2)
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