JP3648150B2 - 冷却処理装置及び冷却処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は,例えばLCD基板や半導体ウェハ等のような基板を加熱又は冷却する熱処理方法及び熱処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスの製造工程において,例えば半導体ウェハ(以下,「ウェハ」と称する。)などの基板の表面に対して,フォトリソグラフィ工程が行われている。このフォトリソグラフィ工程は,ウェハの表面にレジスト液を塗布した後に所定のパターンを露光し,その後に現像処理する一連の処理が施される。
【0003】
かかる塗布現像処理において,以上のようなレジスト塗布処理,露光処理,現像処理の後には,必要に応じてウェハの加熱処理が行われ,その後に,高温状態となったウェハをある程度冷やすために冷却処理が続けて行われる。
【0004】
加熱処理が行われる加熱処理装置には,ヒータが内蔵された加熱板が設けられている。そして,ウェハは,加熱板に載置され,加熱板から放出される熱によって加熱処理される。この加熱板には,温度センサが取り付けられており,加熱板の温度をモニタリングできるようになっている。センサからの信号は制御装置に入力され,この制御装置は,センサから送信されてくるセンサ信号を基に,ヒータの温度を制御するようになっている。
【0005】
また,冷却処理が行われる冷却処理装置には,ペルチェ素子が内蔵された冷却板が設けられている。そして,加熱処理されて高温状態となったウェハは,冷却板に載置され,冷却板の冷熱によって冷却処理される。この冷却板にも,温度センサが取り付けられており,加熱板と同様に,センサからの信号に基づいて制御装置がペルチェ素子の温度を制御するようになっている。
【0006】
ここで,ウェハを所定の温度に加熱処理する際の加熱板の温度の様子を,図22に示す。図22のグラフでは,横軸を加熱時間[s(秒)],縦軸を加熱板の温度[℃]とした。図22中のグラフ線kに示すように,ウェハが加熱板に載置されると,このウェハにより加熱板から熱量が奪われて温度が低下する(図22中の時間t1〜t2)。温度センサにより温度低下を認識した制御装置がヒータに対する電力量を増加させて加熱処理を開始する。このとき,ヒータによる加熱が急激に行われるので,加熱板の温度が,オーバーシュートしてしまう(図22中の時間t2〜t3)。その後,温度センサでオーバーシュートを認識した制御装置は,ヒータに対する電力量を減少させて加熱板の温度を低下させる(図22中の時間t3〜t4)。以上のような状態を経て加熱板の温度を安定させる。なお,制御装置には,比例要素,積分要素や微分要素が加味されたPID制御が採用され,偏差を極力減らして過度特性を改善できるようになっている。
【0007】
また,加熱処理されたウェハを例えば23℃に冷却処理する際の冷却板の温度の様子を図23に示す。この図23のグラフでは,横軸を冷却時間[s],縦軸を冷却板の温度[℃]とした。図23中のグラフ線lに示すように,冷却板の温度は,既に23℃となっている。そして,ウェハが冷却板に載置されると,このウェハから冷却板の方に熱量が与えられて冷却板の温度が上昇する(図23中の時間t1〜t2)。その後,温度センサにより温度上昇を認識した制御装置がペルチェ素子に対する電力量を増加させて冷却処理を開始する。このとき,ペルチェ素子による冷却が急激に行われるので,冷却板の温度は,23℃よりもアンダーシュートしてしまう(図23中の時間t2〜t3)。その後,温度センサでアンダーシュートを認識した制御装置は,ヒータに対する電力量を減少させて冷却板の温度を上昇させる(図23中の時間t3〜t4)。以上のような状態を経て冷却板の温度を23℃に安定させる。この場合にも,制御装置にはPID制御が採用され,過度特性を改善できるようになっている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで,レジスト塗布処理の後に,レジスト中のレジスト溶剤の加熱除去を目的とした,いわゆるプリベーク(PREBAKE)では,例えば23℃(常温)のウェハを200℃で加熱処理し,露光処理の後に行われるポスト・エクスポージャ・ベーク(PEB)では,23℃のウェハを90℃で加熱処理し,現像処理の後に行われるポストベーク(POBEBAKE)では,23℃のウェハを300℃で加熱処理する。このように各種加熱処理では,加熱温度が異なっているにもかかわらず,制御装置で演算されるPID制御では,制御パラメータ中の比例動作係数,積分時間及び微分時間に入力される各種データについては,同一のものが使用されていた。このため,ある特定の温度にウェハを加熱処理する際には,特に問題はないが,その特定の温度から外れた温度でウェハを加熱処理する際には,制御装置はうまく対応することができず,偏差は広がり過度特性は悪化して,加熱板のリカバリータイム,すなわち所定の温度に安定するまでの時間が長くなる。このため,スループットの遅延を招くおそれがあった。また,例えば同じPEBでもレシピによって加熱温度が異なる場合があり,このときにもリカバリータイムが長くかかるおそれがあった。
【0009】
同様に冷却処理においても,制御装置で演算されるPID制御では,制御パラメータに入力される各種データが,一つのパターンに固定されているので,ある特定の温度に加熱処理されたウェハを23℃に冷却処理する際には,特に問題はないが,その特定の温度から外れた温度に加熱処理されたウェハが冷却板に載置されると,制御装置はうまく対応することができず,冷却板のリカバリータイムが長くなり,スループットの遅延を招く。
【0010】
本発明はかかる点に鑑みてなされてものであり,その目的は,リカバリータイムを短縮することができる冷却処理装置及び冷却処理方法を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために請求項1の発明は,基板を冷却処理する装置であって,基板が載置される冷却板と,前記冷却板を所定の温度に調整する冷却温度調整体と,前記冷却温度調整体の温度を伝達関数に従って制御する温度制御手段と,前記冷却板に取り付けられた温度センサと,冷却対象となる基板を前記冷却板に載置した後の前記温度センサによって検出された冷却板の温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータの設定を変更する制御パラメータ変更手段とを備えていることを特徴とする,冷却処理装置を提供する。
【0018】
請求項1に記載の冷却処理装置によれば,冷却対象となる基板を冷却板に載置した後の温度センサによって検出された冷却板の温度に基づいて,制御パラメータの設定を変更することができるので,基板が想定した温度外の温度であっても,常に適切な制御パラメータの下で効率良く冷却することができる。従って,かかる場合には従来よりもリカバリータイムを短縮することが可能となる。
【0019】
請求項2の発明は,基板を冷却処理する装置であって,基板が載置される冷却板と,前記冷却板を所定の温度に調整する冷却温度調整体と,前記冷却温度調整体の温度を次の関係式(2)
【0020】
【数5】
【0021】
{式中,u´は操作量,e´は偏差;目標温度と検出信号(観測温度)との間の差,KP´は比例動作係数(比例ゲイン),TI´は積分時間,TD´は微分時間をそれぞれ表す。}で表される伝達関数に従って制御する温度制御手段と,前記冷却板に取り付けられた温度センサと,冷却対象となる基板を前記冷却板に載置した後の前記温度センサによって検出された冷却板の温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータ中の比例動作係数,積分時間又は微分時間のうちの少なくとも何れか一つの設定を変更する制御パラメータ変更手段とを備えていることを特徴とする,冷却処理装置を提供する。
【0022】
請求項2の記載の冷却処理装置によれば,制御パラメータ変更手段は,冷却対象となる基板を冷却板に載置した後の温度センサによって検出された冷却板の温度に基づいて,制御パラメータ中の比例動作係数,積分時間又は微分時間のうちの少なくとも何れか一つの設定を変更してPID制御を実施することが可能である。各制御パラメータの変更が行われた温度制御手段は,冷却温度調整体の温度を最適に制御することができる。
【0023】
請求項3の発明は,基板を冷却板に載置し,該冷却板の温度を伝達関数に従って制御して該基板を所定の温度に冷却処理する方法であって,前記基板を前記冷却板に載置したときの,この基板によって前記冷却板が昇温してピーク温度に達した際の該ピーク温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータの設定を変更する工程とを有していることを特徴とする,冷却処理方法を提供する。
【0024】
請求項3に記載の冷却処理方法によれば,例えば加熱処理された基板が冷却板に載置されると,この基板から冷却板に熱量が与えられて温度が上昇する。その後,冷却板が昇温してピーク温度に達する。ここで,予め実験等により,ピーク温度と冷却処理前の基板初期温度との関係を調べておけば,冷却板に設けられた温度センサなどによって観測されたピーク温度に基づいて,この基板初期温度を予測することができる。従って,冷却板に載置される際の基板温度の如何に関わらず,冷却板の温度を最適に制御することができる。その結果,基板初期温度に関わらず,過度特性が改善され,リカバリータイムを短縮することができる。
【0025】
請求項4は,基板を冷却処理する方法であって,基板を冷却板に載置する工程と,前記冷却板の温度を次の関係式(2)
【0026】
【数6】
【0027】
{式中,u´は操作量,e´は偏差;目標温度と検出信号(観測温度)との間の差,KP´は比例動作係数(比例ゲイン),TI´は積分時間,TD´は微分時間をそれぞれ表す。}で表される伝達関数に従って制御し,基板を所定の温度に冷却処理する工程と,前記基板を前記冷却板に載置したときの,この基板によって前記冷却板が昇温してピーク温度に達した際の該ピーク温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータ中の比例動作係数,積分時間又は微分時間のうちの少なくとも何れか一つの設定を変更する工程とを有していることを特徴とする,冷却処理方法を提供する。
【0028】
請求項4に記載の冷却処理方法によれば,請求項3と同様に,冷却処理前の基板初期温度に対応して冷却板の温度を最適に制御することができる。従って,基板初期温度に関わらず,過度特性が改善され,リカバリータイムを短縮することができる。さらに伝達関数に積分要素や微分要素までを加味したPID制御を採用しているので,定常偏差(オフセット)等が抑えられて,より高精度な温度制御を行うことができる。
【0029】
【発明の実施の形態】
以下,本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は,本発明の実施の形態にかかる加熱処理装置としてのベーキング装置及び冷却処理装置としてのクーリング装置が組み込まれている塗布現像処理装置1の平面図であり,図2は,塗布現像処理装置1の正面図であり,図3は,塗布現像処理装置1の背面図である。
【0030】
塗布現像処理装置1は,図1に示すように,例えば25枚のウェハWをカセット単位で外部から塗布現像処理装置1に対して搬入出したり,カセットCに対してウェハWを搬入出したりするカセットステーション2と,塗布現像処理工程の中で枚葉式に所定の処理を施す各種処理装置を多段配置してなる処理ステーション3と,この処理ステーション3に隣接して設けられている露光装置(図示せず)との間でウェハWの受け渡しをするインターフェイス部4とを一体に接続した構成を有している。
【0031】
カセットステーション2では,載置部となるカセット載置台5上の所定の位置に,複数のカセットCをX方向(図1中の上下方向)に一列に載置自在となっている。そして,このカセット配列方向(X方向)とカセットCに収容されたウェハWのウェハ配列方向(Z方向;鉛直方向)に対して移送可能なウェハ搬送体7が搬送路8に沿って移動自在に設けられており,各カセットCに対して選択的にアクセスできるようになっている。
【0032】
ウェハ搬送体7は,後述するように処理ステーション3側の第3の処理装置群G3に属するアライメント装置32とエクステンション装置33に対してもアクセスできるように構成されている。
【0033】
処理ステーション3では,その中心部に主搬送装置13が設けられており,主搬送装置13の周辺には各種処理装置が多段に配置されて処理装置群を構成している。該塗布現像処理装置1においては,4つの処理装置群G1,G2,G3,G4が配置されており,第1及び第2の処理装置群G1,G2は塗布現像処理装置1の正面側に配置され,第3の処理装置群G3は,カセットステーション2に隣接して配置され,第4の処理装置群G4は,インターフェイス部4に隣接して配置されている。さらにオプションとして破線で示した第5の処理装置群G5を背面側に別途配置可能となっている。
【0034】
第1の処理装置群G1では図2に示すように,2種類のスピンナ型液塗布処理装置,例えばウェハWに対してレジストを塗布して処理するレジスト塗布装置15と,ウェハWに現像液を供給して処理する現像処理装置16が下から順に2段に配置されている。第2の処理装置群G2の場合も同様に,レジスト塗布装置17と,現像処理装置18とが下から順に2段に積み重ねられている
【0035】
第3の処理装置群G3では,例えば図3に示すように,本発明の実施の形態にかかるクーリング装置30,レジスト液とウェハWとの定着性を高めるためのアドヒージョン装置31,ウェハWの位置合わせを行うアライメント装置32,ウェハWを待機させるエクステンション装置33,本発明の実施の形態にかかるベーキング装置34,35,36,37等が下から順に例えば8段に重ねられている。
【0036】
第4の処理装置群G4では,例えばクーリング装置40,載置したウェハWを自然冷却させるエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,クーリング装置43,ベーキング装置44,45,46,47等が下から順に例えば8段に積み重ねられている。
【0037】
インターフェイス部4の中央部にはウェハ搬送体50が設けられている。このウェハ搬送体50は,第4の処理装置群G4に属するエクステンション・クーリング装置41,エクステンション装置42,周辺露光装置51及び露光装置(図示せず)に対してアクセスできるように構成されている。
【0038】
本発明の実施の形態にかかるベーキング装置34〜37,44〜47については,何れの装置も同様の構成を有しているので,ベーキング装置34を例にとって説明する。ベーキング装置34は,図4に示すようにウェハWが載置される例えば円盤状の加熱板60と,同じ加熱板60を異なる温度で発熱可能なヒータ61と,ヒータ61の温度をPID制御に従って制御する温度制御手段62と,PID制御の制御パラメータの設定を異なる温度(各種加熱処理の目標温度)ごとに変更するPID制御パラメータ変更手段63とを備えている。
【0039】
加熱板60には,温度センサ64が取り付けられている。ヒータ61は,加熱板60内に内蔵されると共に,電源制御部65からの給電により発熱する。温度センサ64は温度制御手段62に接続され,電源制御部65は温度制御手段62に接続されている。そして温度センサ64からの検出信号に基づいて温度制御手段62が操作量を算出し,この操作量が電源制御部65に送信されてヒータ61,ひいては加熱板60を例えば0〜350℃の範囲内で発熱させるように制御する。このため,レジスト塗布後にウェハWを例えば200℃で加熱処理するプリベーク(PREBAKE)と,露光処理後にウェハWを例えば90℃で加熱処理するポスト・エクスポージャ・ベーク(PEB)と,現像処理後にウェハWを例えば300℃で加熱処理するポストベーク(POBEBAKE)とを,1台のベーキング装置34で全て行える構成となっている。
【0040】
図5は,ベーキング装置34の制御系を示すブロック線図である。例えば図5に示すように,先ず温度制御手段62に,目標温度rを入力するための入力ライン66が接続されている。入力ライン66に加算点67が設けられている。この加算点67に温度センサ64からの検出信号(観測温度y)を帰還するためのフィードバックライン68が接続されている。そして,入力ライン66に接続された分岐点69からライン70,71,72が分岐している。ライン70に比例要素演算子75が,ライン71に積分要素演算子76が,ライン72に微分要素演算子77がそれぞれ設けられている。このように,温度制御手段62の内部では,目標温度rと観測温度yとの間の偏差eを比例要素,積分要素及び微分要素の3つの要素の分けて取り扱い,各要素の演算処理を行う構成となっている。演算子78が,ライン70〜72が合流する加算点79に対してライン80を介して接続されている。さらに,演算子78はライン61を介して電源制御部65に接続され,電源制御部65はライン82を介してヒータ61に接続されている。これにより,各要素の演算処理の結果が加算点79で合算され,これに演算子78で係数が乗じられて操作量uが算出され,電源制御部65に出力される。最後に電源制御部65でヒータ61に供給する電力量vが決定されるようになっている。
【0041】
入力ライン83はPID制御パラメータ変更手段63に接続されている。PID制御パラメータ変更手段63は,ライン84により比例要素演算子75に,ライン85により積分要素演算子76に,ライン86により微分要素演算子77に,ライン87により演算子78にそれぞれ接続されている。
【0042】
演算に用いられる積分時間TIは積分要素演算子76に,微分時間TDは微分要素演算子77に,比例動作係数(比例ゲイン)KPは演算子78にそれぞれ設定されており,これらの各制御パラメータを用いて演算処理が行われる。ここで,各演算子75〜78では,各制御パラメータが書き換え可能となっている。即ち,予め実験等で,各種加熱処理の目標温度rに対する最適な各制御パラメータのデータを調べておき,これらをPID制御パラメータ変更手段63に記憶させておく。加熱処理の際,PID制御パラメータ変更手段63に入力ライン83から目標温度rが入力されると,PID制御パラメータ変更手段63が,この目標温度rに基づいて記憶したデータの中から最適な各制御パラメータを選出し,各制御パラメータを適宜変更するようになっている。
【0043】
その他,ベーキング装置34には,ウェハWを搬入出する際にウェハWを昇降する3つの昇降ピン90が設けられており,それらの昇降ピン90は,図示しない駆動機構によって,加熱板60を貫通している貫通孔91内を昇降自在となっている。さらに加熱板60上には,ウェハWを加熱板60の上面からわずかに離して支持するためのプロキシミティピン92が設置されている。そのため,ウェハW下面と加熱板60上面との間に微少な空間が形成され,ウェハW下面が加熱板60上面と直接接触するのが避けられ,この間に塵などがある場合でもウェハ下面が汚れたり,傷ついたいりすることがないようになっている。
【0044】
次いで,本発明の実施の形態にかかるクーリング装置30,40,43については,何れの装置も同様の構成を有しているので,クーリング装置30を例にとって説明する。クーリング装置30は,図6に示すようにウェハWが載置される冷却板100と,冷却板100を所定の温度に調整するペルチェ素子101と,ペルチェ素子101に電力を供給する電源制御部102と,電源制御部102に操作量を送信してペルチェ素子101の温度をPID制御に従って制御する温度制御手段103と,冷却板100に取り付けられた温度センサ104と,冷却対象となるウェハWを冷却板100に載置した後の温度センサ104によって検出された冷却板100の温度に基づいて,PID制御の制御パラメータの設定を変更するPID制御パラメータ変更手段105とを備えている。PID制御パラメータ変更手段105は,ウェハWを所定の温度として例えば23℃に冷却処理できるように,制御パラメータの設定変更を行う。
【0045】
図7は,クーリング装置30の制御系を示すブロック線図である。例えば図7に示すように,温度制御手段103は,比例要素演算子106,積分要素演算子107,微分要素演算子108,演算子109を有し,先に説明した温度制御手段62と同様にPID制御を行う。積分時間TI´は積分要素演算子107に,微分時間TD´は微分要素演算子108に,比例動作係数(比例ゲイン)KP´は演算子109にそれぞれ設定されており,これらの各制御パラメータを用いて演算処理が行われる。また,PID制御パラメータ変更手段105と温度センサ104との間をライン110で接続し,温度センサ104からの検出信号(観測温度y´)をPID制御パラメータ変更手段105に送るようになっている。なお,図5及び図7中において,略同一の機能及び構成を有する構成要素については,同一符号を付することにより,重複説明を省略する。
【0046】
その他,クーリング装置30には,ペルチェ素子101の熱を放熱させるための流路111が設けられている。この流路111は冷却板100内を通り,図示しない冷却水供給機構から供給された冷却水を流すようになっている。また,先のベーキング装置34と同様に3本の昇降ピン90が,貫通孔91内を昇降自在であり,冷却板100上にプロキシミティピン92が設置されている。
【0047】
次に,以上のように構成されたベーキング装置34及びベーキング装置34の加熱処理後で行われるクーリング装置30の作用について,塗布現像処理装置1で行われるウェハWの塗布現像処理の一例に基づいて説明する。
【0048】
先ず,ウェハ搬送体7がカセットCから未処理のウェハWを1枚取りだし,第3の処理装置群G3に属するアライメント装置32に搬入する。次いで,アライメント装置32にて位置合わせの終了したウェハWは,主搬送装置13によって,アドヒージョン装置31,クーリング装置30,レジスト塗布装置15又17に順次搬送され,所定の処理が施される。その後,ベーキング装置34に搬送され,レジスト中の残留溶剤を蒸発させる。
【0049】
ここで,ウェハWの加熱処理について説明する。まず温度制御手段62による加熱板60の温度制御について説明すると,図5に示したように,加熱板60の目標温度rが入力ライン66により入力される。また,目標温度rはPID制御パラメータ変更手段63にも入力され,この目標温度rに基づいて,PID制御パラメータ変更手段63は,各演算子75〜78の各制御パラメータを設定する。
【0050】
一方,加熱板60の温度が温度センサ64により検出され,フィードバックライン68を通って検出信号(観測温度y)が加算点67にまで送られる。この加算点67では上記した目標温度rと検出信号(観測温度y)との間で引き算が行われ,目標温度rと検出信号(観測温度y)との間の差が偏差eとして算出される。こうして得た偏差eは,比例成分p,積分成分i及び微分成分dの3つの成分に分けられ,各ライン70〜72を通って各演算子75〜77に送られる。各演算子75〜77では積分時間TI,微分時間TDなどの各制御パラメータを用いて演算処理が行われ,加算点79に送られる。この加算点79では上記各演算子75〜77で演算処理した結果が合算され,更に演算子78で比例動作係数KPが乗じられて下記の式(3)で表される操作量uが算出される。
【0051】
【数7】
【0052】
但し,式中
【0053】
【数8】
【0054】
は偏差eの積分成分を示し,「de/dt」は偏差eの微分成分を示す。
【0055】
この操作量uを時間の関数として捉え,時間に関する関数u(t)として表すと次の式(4)のようになる。
【0056】
【数9】
【0057】
但し,式中「e(t)」は時間tにおける偏差を,
【0058】
【数10】
【0059】
は偏差eの積分成分を示し,「de(t)/dt」は時間tにおける偏差e(t)の微分成分を示す。
【0060】
このようにして得られた操作量u(t)はライン81を介して電源制御部65に送られる。電源制御部65では,この操作量(t)に基づいて電力量v(t)をライン82を介してヒータ61に供給し,ヒータ61では,この電力量v(t)に基づいて,対応する熱量を加熱板60に供給する。
【0061】
こうして,時間がt0,t1,t2,t3…と時間が経過する毎に操作量u(t0),u(t1),u(t2),u(t3)…を電源制御部65に送り,電源制御部65ではこれらの操作量に基づいてヒータ61を発熱させ,加熱板60を加熱する。その温度は温度センサ64により検出され,常に目標温度rとのずれである偏差eに基づいて加熱板60の温度が目標温度rになるようにフィードバック制御が行われる。
【0062】
次に,加熱板60による加熱処理を,図8に基づいて説明する。図8では,横軸を加熱時間[s(秒)],縦軸を加熱板60の温度[℃]とした。図8に示すグラフ線mのように,まず目標温度rが温度制御手段62に入力され,ウェハWが載置される前からヒータ61による加熱が行われて加熱板60を目標温度に維持する(時間t0〜t1)。
【0063】
次いで,23℃(常温)のウェハWが加熱板60に載置される。このウェハWにより加熱板60から熱量が奪われて温度が低下する(時間t1〜t2)ものの,最適な各制御パラメータが設定されている温度制御手段62では,ヒータ61を適正に温度制御することができ,加熱板60の温度低下を最小限に留める。その後もヒータ61の温度制御を行い,大幅な過加熱が起きないようにして加熱板60の温度を上昇させる(時間t2〜t3)。その後,目標温度rを少し上回ると,ヒータ61の発熱作用を弱めて目標温度r付近に到達させる(時間t3〜t4)。こうして,加熱板60の温度を目標温度rに安定させる。
【0064】
次いで,加熱処理されて高温状態になったウェハWは,クーリング装置30に搬送され,23℃に冷却処理される。ここで,ウェハWの冷却処理について説明する。まず温度制御手段103による冷却板100の温度制御は,先に説明した温度制御手段62とほぼ同様の手順で行われ,下記の式(5)で表される操作量u´が算出される。
【0065】
【数11】
【0066】
但し,式中
【0067】
【数12】
【0068】
は偏差e´の積分成分を示し,「de´/dt」は時間tにおける偏差e´の微分成分を示す。
【0069】
この操作量u´を時間の関数として捉え,時間に関する関数u´(t)として表すと次の式(6)のようになる。
【0070】
【数13】
【0071】
但し,式中「e´(t)」は時間tにおける偏差を,
【0072】
【数14】
【0073】
は偏差eの積分成分を示し,「de´(t)/dt」は時間tにおける偏差e(t)の微分成分を示す。
【0074】
このようにして得られた操作量u´(t)はライン81を介して電源制御部102に送られ,電源制御部102は,この操作量(t)に基づいて電力量v(t)をライン82を介してペルチェ素子101に供給する。そしてペルチェ素子101が冷却板100を冷却する。
【0075】
PID制御パラメータ変更手段105には温度センサ104からの検出信号(観測温度y´)が入力され,この検出信号(観測温度y´)に基づいて,PID制御パラメータ変更手段105は,各演算子106〜109の各制御パラメータを設定する。
【0076】
PID制御パラメータ変更手段105による設定変更は以下のようにして行われる。例えば図9に示すグラフnのように,先ず冷却板100は,23℃(常温)に維持されている(時間t0〜t1)。その後,加熱処理されたウェハWが載置されると,このウェハWにより冷却板100に熱量が与えられて温度が上昇し,ピーク温度TPに達する(時間t1〜t2)。ここで,予め実験等により,ピーク温度TPに対する冷却処理前のウェハ初期温度の関係を調べておき,その関係をテーブル化させてPID制御パラメータ変更手段105の記憶部(図示せず)に記憶させておく。そうすれば,ウェハWが載置された後でピーク温度TPを検出することにより,ウェハ初期温度を予測することができる。さらに,この予測したウェハ温度に応じて,これも予め実験等で調べておいた最適な各制御パラメータを,PID制御パラメータ変更手段105が各演算子106〜109に設定することになる。
【0077】
次いで,冷却板100による冷却処理を図10に基づいて説明する。図10では,横軸を冷却時間[s],縦軸を冷却板100の温度[℃]とした。図10に示すグラフ線nのように,ウェハWを冷却板100に載置する。ウェハWを冷却板100に載置した際ときの,このウェハWによって冷却板100が昇温してピーク温度TPに達した際のこのピーク温度TPに基づいて,PID制御の制御パラメータの設定を変更する。最適な各制御パラメータが設定されている温度制御手段103では,ペルチェ素子101を適正に温度制御することができ,大幅な過冷却が起きないようにして冷却板100の温度を低下させることができる(時間t2〜t3)。その後,ボトム温度TBに達すると,ペルチェ素子101による冷熱作用を弱めて冷却板100の温度を上昇させる(時間t3〜t4)。こうして,冷却板100の温度を23℃に安定させる。
【0078】
次いで,冷却処理されて常温になったウェハWは,エクステンション装置33,周辺露光装置51,露光装置(図示せず),ベーキング装置34,クーリング装置30,現像処理装置16又は18,ベーキング装置34,クーリング装置30に順次搬送され,所定の処理が施される。
【0079】
ベーキング装置34において,露光後及び現像後の加熱処理でも,それぞれ固有の目標温度rが温度制御手段62に入力されることになり,レジスト塗布後の加熱処理と同様に短いリカバリータイムで加熱板60の温度を目標温度rに安定させる。また,クーリング装置30において,ポスト・エクスポージャ・ベーク後及びポストベーク後の冷却処理でも,それぞれピーク温度TPを読み取り,プリベーク後の冷却処理のときと同様に短いリカバリータイムで冷却板100の温度を23℃に安定させる。
【0080】
かかるベーキング装置34によれば,PID制御パラメータ変更手段63によって,異なる温度ごとにPID制御の各制御パラメータの設定を変更するので,温度制御手段62は,各種加熱温度に対応して適切に温度制御することができる。従って,ウェハWを加熱処理する際の温度に関わらず,過度特性が改善され,リカバリータイムを短縮することができる。従って,スループットを向上させることが可能となる。また,温度制御の安定性が増し,ウェハWを均一に加熱して面内均一性を向上させることができる。
【0081】
一方,クーリング装置30によれば,冷却対象となるウェハWを冷却板100に載置した後のピーク温度TPに基づいてPID制御の各制御パラメータの設定を変更することができるので,冷却板100に載置される際のウェハ温度の如何に関わらず,温度制御手段103は,ペルチェ素子101の温度,ひいては冷却板100の温度を最適に制御することができる。そして冷却対象となるウェハWが想定した温度外の温度であっても,常に適切な制御パラメータの下で効率よく冷却することができる。従って,ウェハ初期温度に関わらず,過度特性が改善され,リカバリータイムを短縮することができる。その結果,スループットを向上させることができる。
【0082】
さらに温度制御手段62,103に積分要素や微分要素までを加味したPID制御を採用しているので,定常偏差(オフセット)や熱的振動が抑えられて,より高精度な温度制御を行うことができる。
【0083】
なお,塗布現像処理装置1のウェハWの搬送経路は,自由に設定することができ,ベーキング装置35〜37,44〜47で各種加熱処理を行ったり,クーリング装置40,44で各種冷却処理を行うことが可能である。また,基板は,上記ウェハWのような円盤状のみならず,LCD基板のような方形の基板であっても良い。
【0084】
【実施例】
次に,本発明の実施の形態にかかるベーキング装置34を用いてウェハWの加熱処理を行い,各制御パラメータとリカバリータイム及び面内均一性等の特性について調べた。
【0085】
ベーキング装置34において,パターン1では,KP=2.8,TI=80,TD=15と各制御パラメータを設定し,パターン2では,KP=2.8,TI=80,TD=7と各制御パラメータを設定し,パターン3では,KP=4.0,TI=49,TD=12と各制御パラメータを設定して加熱処理を行う。これらパターン1〜3において,加熱板60の温度を90℃,120℃,150℃,180℃と順次変化させて,リカバリータイム,オーバーシュート量,加熱板60の面内均一性及びウェハWの面内均一性の特性がそれぞれどのように変化するのか調べた。それらの結果を図11〜18に示す。
【0086】
図11及び図12はリカバリータイムの特性を,図13及び図14はオーバーシュート量の特性を,図15及び図16はウェハWの面内均一性の特性を,図17及び図18は加熱板60の面内均一性の特性をそれぞれ示した表及びグラフである。図12中のグラフ線a1,図14中のグラフ線a2,図16中のグラフ線a3,図18中のグラフ線a4は,パターン1でのそれぞれの特性を示している。図12中のグラフ線b1,図14中のグラフ線b2,図16中のグラフ線b3,図18中のグラフ線b4は,パターン2でのそれぞれの特性を示している。図12中のグラフ線c1,図14中のグラフ線c2,図16中のグラフ線c3,図18中のグラフ線c4は,パターン3でのそれぞれの特性を示している。
【0087】
かかるベーキング装置34では,パターン1〜3をPID制御パラメータ変更手段63に記憶させておく。そして,例えば目標温度rが120℃のときにはパターン1に従い,目標温度rが180℃のときにはパターン2に従って,PID制御パラメータ変更手段63が,温度制御手段62の各制御パラメータを設定する。そうすれば,目標温度rが120℃のときには,リカバリータイムを30秒,オーバーシュートを0.2℃,ウェハ面内の温度のばらつき3σ(標準偏差σの3倍)を0.85℃,加熱板60の温度のばらつき3σ(標準偏差σの3倍)を0.26℃にそれぞれ抑え,目標温度rが180℃のときには,リカバリータイムを44秒,オーバーシュートを0.5℃,ウェハ面内の温度のばらつき3σ(標準偏差σの3倍)を1.63℃,加熱板60の温度のばらつき3σ(標準偏差σの3倍)を0.77℃にそれぞれ抑えることができる。仮に温度制御手段62の各制御パラメータをパターン1で固定してしまうと,目標温度rが180℃のときには,リカバリータイムが61秒となってしまう。このように,目標温度rに応じて各制御パラメータを変更することにより,リカバリータイム,ウェハWの面内均一性等の特性を良好なものとすることが確認できる。
【0088】
次に,本発明の実施の形態にかかるクーリング装置30を用いてウェハWの冷却処理を行い,リカバリータイムの特性について調べた。
【0089】
冷却処理の第1の実施例として,ウェハ初期温度が低温域(90℃,120℃)でのリカバリータイムを測定した。なお,条件を以下のように設定した。周囲温度を23℃,冷却水量を3リットル/min,プロキシミティギャップを0.10mm,ベーキング装置34からクーリング装置30に搬送するのにかかる搬送時間を6秒,各制御パラメータをKP=2,A=0.8,TI=5,TD=1と設定し,冷却水温度が15℃と25℃のときの2つのケースについて調べた。その結果を図19に示す。ここで,Aは,積分動作を有効とする範囲を限定してオーバーシュートを未然に防止するための定数である。単位は,[℃]である。
【0090】
図19に示すように,上記の各制御パラメータを選定することにより,ウェハ初期温度が低温域(90℃,120℃)でのリカバリータイムを30秒以下に短縮することができる。
【0091】
さらに,冷却処理の第2の実施例として,各制御パラメータの設定をKP=2,A=1,TI=5,TD=2に変更し,ウェハ初期温度が90℃,120℃,150℃,200℃でのリカバリータイムを測定した。その結果を図20に示す。
【0092】
図20に示すように,上記の各制御パラメータを選定することにより,リカバリータイムを短縮することができる。例えば,ウェハ初期温度が90℃,120℃のときには,第1の実施例の各制御パラメータの設定で温度制御を行い,ウェハ初期温度が150℃,200℃のときには,第2の実施例の各制御パラメータの設定で温度制御を行うようにすると良い。これにより,ウェハ初期温度に応じてリカバリータイムの短縮を図ることができる。
【0093】
また,ウェハ初期温度が200℃,250℃の時のピーク温度TP及びピーク温度TPに到達するのにかかる到達時間(先の図10では,時間t1〜t2に相当)を測定した。その結果を図21に示す。
【0094】
図21に示すように,ピーク温度TPとウェハ初期温度との関係をテーブル化し,これをPID制御パラメータ変更手段105に記憶させておく。冷却処理の際に,ピーク温度TPから予測したウェハ初期温度に応じて,最適な各制御パラメータを選定することができる。もちろん,到達時間との関係も記憶させておいても良い。
【0095】
【発明の効果】
請求項1〜4の発明によれば,冷却板に載置される際の基板温度の如何に関わらず,過度特性が改善され,リカバリータイムを短縮することができる。従って,スループットを向上させることができる。特に請求項2,4では,PID制御を採用しているので,定常偏差(オフセット)等が抑えられて,より高精度な温度制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるベーキング装置及びクーリング装置を備えた塗布現像処理装置の平面図である。
【図2】図1の塗布現像処理装置の正面図である。
【図3】図1の塗布現像処理装置の背面図である。
【図4】本発明の実施の形態にかかるベーキング装置の内部構造の断面図である。
【図5】図4のベーキング装置の制御系を示したブロック線図である。
【図6】本発明の実施の形態にかかるクーリング装置の内部構造の断面図である。
【図7】図6のクーリング装置の制御系を示したブロック線図である。
【図8】加熱板の温度特性を示すグラフである。
【図9】冷却板の温度特性を示すグラフ線の要部を拡大して示したグラフである。
【図10】冷却板の温度特性を示すグラフである。
【図11】本発明の加熱処理の実施例において,リカバリータイムの特性を示す表である。
【図12】図11の表に基づいて作成したリカバリータイムの特性を示すグラフである。
【図13】本発明の加熱処理の実施例において,オーバーシュート量の特性を示す表である。
【図14】図13の表に基づいて作成したオーバーシュート量の特性を示すグラフである。
【図15】本発明の加熱処理の実施例において,ウェハのばらつき3σの特性を示す表である。
【図16】図15の表に基づいて作成したウェハのばらつき3σの特性を示すグラフである。
【図17】本発明の加熱処理の実施例において,加熱板のばらつき3σを示す表である。
【図18】図17の表に基づいて作成した加熱板のばらつき3σの特性を示すグラフである。
【図19】本発明の冷却処理の第1の実施例において,リカバリータイムの特性を示す表である。
【図20】本発明の冷却処理の第2の実施例において,リカバリータイムの特性を示す表である。
【図21】ウェハ初期温度に対するピーク温度及び到達時間との関係を示す表である。
【図22】従来の加熱板の温度特性を示すグラフである。
【図23】従来の冷却板の温度特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1 塗布現像処理装置
34,35,36,37,44,45,46,47 ベーキング装置
30,40,43 クーリング装置
60 加熱板
61 ヒータ
62,103 温度制御手段
63,105 PID制御パラメータ変更手段
100 冷却板
101 ペルチェ素子
104 温度センサ
W ウェハ
Claims (4)
- 基板を冷却処理する装置であって,
基板が載置される冷却板と,
前記冷却板を所定の温度に調整する冷却温度調整体と,
前記冷却温度調整体の温度を伝達関数に従って制御する温度制御手段と,
前記冷却板に取り付けられた温度センサと,
冷却対象となる基板を前記冷却板に載置した後の前記温度センサによって検出された冷却板の温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータの設定を変更する制御パラメータ変更手段とを備えていることを特徴とする,冷却処理装置。 - 基板を冷却処理する装置であって,
基板が載置される冷却板と,
前記冷却板を所定の温度に調整する冷却温度調整体と,
前記冷却温度調整体の温度を次の関係式(2)
で表される伝達関数に従って制御する温度制御手段と,
前記冷却板に取り付けられた温度センサと,
冷却対象となる基板を前記冷却板に載置した後の前記温度センサによって検出された冷却板の温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータ中の比例動作係数,積分時間又は微分時間のうちの少なくとも何れか一つの設定を変更する制御パラメータ変更手段とを備えていることを特徴とする,冷却処理装置。 - 基板を冷却板に載置し,該冷却板の温度を伝達関数に従って制御して該基板を所定の温度に冷却処理する方法であって,
前記基板を前記冷却板に載置したときの,この基板によって前記冷却板が昇温してピーク温度に達した際の該ピーク温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータの設定を変更する工程とを有していることを特徴とする,冷却処理方法。 - 基板を冷却処理する方法であって
基板を冷却板に載置する工程と,
前記冷却板の温度を次の関係式(2)
で表される伝達関数に従って制御し,基板を所定の温度に冷却処理する工程と,
前記基板を前記冷却板に載置した際ときの,この基板によって前記冷却板が昇温してピーク温度に達した際の該ピーク温度に基づいて,前記伝達関数の制御パラメータ中の比例動作係数,積分時間又は微分時間のうちの少なくとも何れか一つの設定を変更する工程とを有していることを特徴とする,冷却処理方法。
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