JP3280618B2 - 熱処理装置 - Google Patents

熱処理装置

Info

Publication number
JP3280618B2
JP3280618B2 JP07597098A JP7597098A JP3280618B2 JP 3280618 B2 JP3280618 B2 JP 3280618B2 JP 07597098 A JP07597098 A JP 07597098A JP 7597098 A JP7597098 A JP 7597098A JP 3280618 B2 JP3280618 B2 JP 3280618B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
heat treatment
transfer function
temperature
processed
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP07597098A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH11274047A (ja
Inventor
英一 白川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electron Ltd
Original Assignee
Tokyo Electron Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electron Ltd filed Critical Tokyo Electron Ltd
Priority to JP07597098A priority Critical patent/JP3280618B2/ja
Publication of JPH11274047A publication Critical patent/JPH11274047A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3280618B2 publication Critical patent/JP3280618B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Temperature (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば写真製版技
術を用いて半導体素子を製造する半導体製造システム内
に組み込まれる加熱装置や冷却装置などの熱処理装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、写真製版技術を用いた半導体
製造システムでは、一つのシステム内にレジスト塗布ユ
ニットや、乾燥ユニット、加熱ユニットなどの各種処理
ユニットを組み込み、これら各種処理ユニット間を順次
移動させながら一連の処理を施すようになっている。
【0003】図13は典型的な熱処理ユニット200の
垂直断面図である。
【0004】この熱処理ユニット200では、半導体ウ
エハ(以下、単に「ウエハ」という)Wは熱処理盤20
1の上面上に載置され、このウエハWは熱処理盤201
から放出される熱により熱処理される。この熱処理盤2
01には図示しないヒータが組み込まれており、このヒ
ータから供給される熱により熱処理盤201が加熱され
る。そしてウエハWは熱処理時の熱処理温度の変動によ
る影響を受けやすいため、熱処理盤201の温度管理は
正確に行わなければならない。そのため、熱処理盤20
1には温度を検出するためのセンサ(図示省略)が取り
付けられており、このセンサを介して制御装置が前記ヒ
ータのオン・オフを切り換えることにより熱処理盤20
1の温度を制御するようになっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な構造の熱処理盤201では熱処理盤201上にウエハ
Wが載置されているか否かとは無関係に温度を常に一定
に保つような構造になっているため、多数のウエハWに
ついて連続的に熱処理を行うと、熱処理盤201の温度
制御に支障を来す場合がある。
【0006】即ち、電源投入後温度が安定した熱処理盤
201上にウエハWを載置すると、このウエハWにより
熱処理盤201表面から熱量が奪われて温度が低下する
ため、センサで温度低下を認識した制御装置がヒータへ
の電力量を増加させて加熱を開始する。このとき、この
加熱により温度が上昇途中にある熱処理盤201上か
ら、既に熱処理を完了したウエハWが離間されると、熱
処理盤201への加熱量が過剰になり、熱処理盤201
の温度が上がり過ぎるという問題がある。
【0007】図14は従来の熱処理ユニット200の熱
処理盤201の温度が変化する様子を示したタイミング
チャートである。この図10に示したように、電源投入
後温度が安定した時間t0 〜t4 の状態では、温度セン
サで検出した熱処理盤201の温度がT1 以下になると
ヒータの電源がオンになり(時間t0 〜t1 、t2 〜t
3 )、一方、温度がT1 より高くなるとヒータの電源が
オフになり、熱処理盤201の温度はほぼ一定に維持さ
れる。時間t4 になって熱処理盤201上にウエハWが
載置されると、このウエハWにより熱量が奪われるた
め、熱処理盤201の温度は急激に低下する(t4 〜t
5 )。
【0008】ここで、熱処理盤201の温度がT1 を下
回る時間t5 〜t7 の間ヒータの電源はオンのまま維持
されて加熱されるが、時間t6 になると熱処理盤201
上からウエハWが取り除かれる。そのため、熱量を吸収
するウエハWがなくなった分熱容量が小さくなり、熱処
理盤201は昇温されやすくなるが、時間t6 以降も時
間t5 〜t6 と同じ割合で加熱され、時間t7 になるま
で加熱が継続される。熱処理盤201の温度がT1 にな
る時間t7 になるとヒータの電源がオフになり、加熱が
停止するが、時間t6 〜t7 で多量の熱量がウエハWを
載置していない状態の熱処理盤201に供給されるた
め、この間に与えられた熱量が時間t7以降に熱処理盤
201の表面に現れ、熱処理盤201の温度が非常に高
い温度になるまで昇温してしまう。そのため時間t8
後続のウエハWを熱処理盤201に載置する際には非常
に高温となっており、後続のウエハWに対して高温熱処
理による悪影響が生じる。そして同様に更に後続のウエ
ハWについても時間t10〜t11で供給され、蓄積された
熱量が時間t11以降の熱処理盤201の温度を非常に高
温にするので、時間t12〜t14に熱処理されるウエハW
も高温に晒される。そして、一旦温度が上がり過ぎた熱
処理盤201を所定温度にまで冷却するには多大な時間
がかかるため、処理効率が低下して製造コストが上昇す
るという問題がある。
【0009】本発明は、このような課題を解決するため
になされたものである。
【0010】即ち、本発明の目的は、熱処理盤を効率良
く温度制御できる熱処理装置を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、請求項1記載の本発明の熱処理装置は、被処理基板
が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被処理基板
を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温度になる
ように第1伝達関数に従って制御する第1温度制御手段
と、先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達
関数の内部変数の値を記憶する手段と、先行する被処理
基板が離間してから後続の被処理基板が載置されるまで
の間、第2伝達関数に従って前記熱処理盤を過加熱しな
いように前記目標温度に制御する第2温度制御手段と、
後続の被処理基板が載置される時に、前記記憶した内部
変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を具
備する。
【0012】請求項記載の本発明の熱処理装置は、被
処理基板が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被
処理基板を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温
度になるように第1伝達関数に従って制御する第1温度
制御手段であって、前記被処理基板が前記熱処理盤から
離間される直前の温度と前記目標温度との偏差を求め、
前記偏差が小さくなるように前記第1伝達関数の係数値
を修正する第1温度制御手段と、先行する被処理基板が
離間されるときの前記第1伝達関数の内部変数の値を記
憶する手段と、先行する被処理基板が離間してから後続
の被処理基板が載置されるまでの間、第2伝達関数に従
って前記熱処理盤を過加熱しないように前記目標温度に
制御する第2温度制御手段と、後続の被処理基板が載置
されるときに、前記記憶した内部変数の値で前記第1伝
達関数を初期化する手段と、を具備する。
【0013】請求項記載の本発明の熱処理装置は、被
処理基板が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被
処理基板を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温
度になるように第1伝達関数に従って制御する第1温度
制御手段と、先行する被処理基板が離間されるときの前
記第1伝達関数の内部変数の値を記憶する手段と、先行
する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が載置
されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理盤を
過加熱しないように前記目標温度に制御する第2温度制
御手段であって、前記後続の被処理基板が前記熱処理盤
に載置される直前の温度と前記目標温度との偏差を求
め、前記偏差が小さくなるように前記第2伝達関数の係
数値を修正する第2温度制御手段と、後続の被処理基板
が載置されるときに、前記記憶した内部変数の値で前記
第1伝達関数を初期化する手段と、を具備する。
【0014】請求項記載の本発明の熱処理装置は、被
処理基板が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被
処理基板を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温
度になるように第1伝達関数に従って制御する第1温度
制御手段であって、前記被処理基板が前記熱処理盤から
離間される直前の温度と前記目標温度との偏差を求め、
前記偏差が小さくなるように前記第1伝達関数の係数値
を修正する第1温度制御手段と、先行する被処理基板が
離間されるときの前記第1伝達関数の内部変数の値を記
憶する手段と、先行する被処理基板が離間してから後続
の被処理基板が載置されるまでの間、第2伝達関数に従
って前記熱処理盤を過加熱しないように前記目標値に制
御する第2温度制御手段であって、前記後続の被処理基
板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記目標温
度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記第
2伝達関数の係数値を修正する第2温度制御手段と、後
続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内部
変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を具
備する。
【0015】請求項記載の本発明の熱処理装置は、被
処理基板が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被
処理基板を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温
度になるように次の関係式(1)
【数13】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
制御する第1温度制御手段と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の比例要素(KP ・z)
の値を記憶する第1記憶部と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の積分要素
【数14】 の値を記憶する第2記憶部と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の微分要素{KP ・TD
・dz/dt}の値を記憶する第3記憶部と、先行する
被処理基板が離間してから後続の被処理基板が載置され
るまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理盤を過加
熱しないように前記目標温度に制御する第2温度制御手
段と、後続の被処理基板が載置される時に、前記記憶部
に記憶した各内部変数(比例要素、積分要素及び微分要
素)の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を具
備する。
【0016】
【0017】請求項記載の本発明の熱処理装置は、被
処理基板が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被
処理基板を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温
度になるように次の関係式(1)
【数17】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
制御する第1温度制御手段であって、前記被処理基板が
前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記目標温度
との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記第1
伝達関数の各係数値(比例動作係数、積分時間、及び微
分時間)を修正する第1温度制御手段と、先行する被処
理基板が離間される時の前記第1伝達関数の比例要素
(KP ・z)の値を記憶する第1記憶部と、先行する被
処理基板が離間される時の前記第1伝達関数の積分要素
【数18】 の値を記憶する第2記憶部と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の微分要素{KP ・TD
・dz/dt}の値を記憶する第3記憶部と、先行する
被処理基板が離間してから後続の被処理基板が載置され
るまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理盤を過加
熱しないように前記目標温度に制御する第2温度制御手
段と、後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶
した内部変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段
と、を具備する。
【0018】請求項記載の本発明の熱処理装置は、被
処理基板が載置される熱処理盤と、前記熱処理盤上に被
処理基板を順次搬送する手段と、前記熱処理盤が目標温
度になるように次の関係式(1)
【数19】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
制御する第1温度制御手段と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の比例要素(KP ・z)
の値を記憶する第1記憶部と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の積分要素
【数20】 の値を記憶する第2記憶部と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の微分要素{KP ・TD
・dz/dt}の値を記憶する第3記憶部と、先行する
被処理基板が離間してから後続の被処理基板が載置され
るまでの間、次の関係式(2)
【数21】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP ´は比例
動作係数(比例ゲイン)、TI ´は積分時間、TD ´は
微分時間をそれぞれ表す。}で表される第2伝達関数に
従って前記熱処理盤を過加熱しないように前記目標温度
に制御する第2温度制御手段であって、前記後続の被処
理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記目
標温度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前
記第2伝達関数の係数値(比例動作係数、積分時間、及
び微分時間)を修正する第2温度制御手段と、後続の被
処理基板が載置されるときに、前記記憶した内部変数
(比例要素、積分要素及び微分要素)の値で前記第1伝
達関数を初期化する手段と、を具備する。請求項記載
の本発明の熱処理装置は、被処理基板が載置される熱処
理盤と、前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手
段と、前記熱処理盤が目標温度になるように次の関係式
(1)
【数22】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
制御する第1温度制御手段であって、前記被処理基板が
前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記目標温度
との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記第1
伝達関数の各係数値(比例動作係数、積分時間、及び微
分時間)を修正する第1温度制御手段と、先行する被処
理基板が離間される時の前記第1伝達関数の比例要素
(KP ・z)の値を記憶する第1記憶部と、先行する被
処理基板が離間される時の前記第1伝達関数の積分要素
【数23】 の値を記憶する第2記憶部と、先行する被処理基板が離
間される時の前記第1伝達関数の微分要素{KP ・TD
・dz/dt}の値を記憶する第3記憶部と先行する
被処理基板が離間してから後続の被処理基板が載置され
るまでの間、次の関係式(2)
【数24】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP ´は比例
動作係数(比例ゲイン)、TI ´は積分時間、TD ´は
微分時間をそれぞれ表す。}で表される第2伝達関数に
従って前記熱処理盤を過加熱しないように前記目標温度
に制御する第2温度制御手段であって、前記後続の被処
理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記目
標温度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前
記第2伝達関数の係数値(比例動作係数、積分時間、及
び微分時間)を修正する第2温度制御手段と、後続の被
処理基板が載置されるときに、前記記憶した内部変数の
値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を具備す
る。
【0019】請求項1の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0020】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0021】請求項2の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0022】
【0023】
【0024】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0025】更に、第1温度制御手段が、熱処理後の被
処理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0026】請求項の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0027】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0028】更に、第2温度制御手段が、前記後続の被
処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0029】請求項の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0030】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0031】更に、第1温度制御手段が熱処理後の被処
理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0032】また更に、第2温度制御手段が前記後続の
被処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0033】請求項の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0034】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0035】更に、第1温度制御手段として積分要素や
微分要素まで加味したPID制御を採用しているので、
目標温度との間の定常偏差(オフセット)や熱的振動が
抑えられて、より高精度の温度制御を行うことができ
る。
【0036】請求項7の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0037】
【0038】
【0039】
【0040】
【0041】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0042】更に、第1温度制御手段が、熱処理後の被
処理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0043】また更に、第1温度制御手段として積分要
素や微分要素まで加味したPID制御を採用しているの
で、目標温度との間の定常偏差(オフセット)や熱的振
動が抑えられて、より高精度の温度制御を行うことがで
きる。
【0044】請求項の熱処理装置では、複数の被処理
基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板が載
置されている期間と、載置されていない期間の2つの期
間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段で温
度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度制御
する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数が被
処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状態に
対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理盤の
過加熱が防止される。
【0045】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0046】更に、第2温度制御手段が、前記後続の被
処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0047】また更に、第1温度制御手段及び第2温度
制御手段として積分要素や微分要素まで加味したPID
制御を採用しているので、目標温度との間の定常偏差
(オフセット)や熱的振動が抑えられて、より高精度の
温度制御を行うことができる。請求項の熱処理装置で
は、複数の被処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上
に被処理基板が載置されている期間と、載置されていな
い期間の2つの期間に分け、載置されている期間は第1
温度制御手段で温度制御し、非載置の期間は第2温度制
御手段で温度制御する。この第2温度制御手段では伝達
関数の各係数が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい
熱処理盤の状態に対応しているので、昇温が緩やかに行
われ、熱処理盤の過加熱が防止される。
【0048】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0049】更に、第1温度制御手段が熱処理後の被処
理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0050】また更に、第2温度制御手段が前記後続の
被処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0051】加えて、第1温度制御手段及び第2温度制
御手段として積分要素や微分要素まで加味したPID制
御を採用しているので、目標温度との間の定常偏差(オ
フセット)や熱的振動が抑えられて、より高精度の温度
制御を行うことができる。
【0052】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態の詳細を
図面に基づいて説明する。
【0053】図1は本発明の一実施形態に係るレジスト
塗布ユニット(COT)を備えた半導体ウエハ(以下、
「ウエハ」という)の塗布現像処理システム1全体を示
した平面図である。
【0054】この塗布現像処理システム1では、被処理
体としてのウエハWをウエハカセットCRで複数枚、例
えば25枚単位で外部からシステムに搬入・搬出した
り、ウエハカセットCRに対してウエハWを搬入・搬出
したりするためのカセットステーション10と、塗布現
像工程の中で1枚ずつウエハWに所定の処理を施す枚葉
式の各種処理ユニットを所定位置に多段配置した処理ス
テーション11と、この処理ステーション11に隣接し
て設けられる露光装置(図示せず)との間でウエハWを
受け渡しするためのインタフェース部12とが一体的に
接続されている。このカセットステーション10では、
カセット載置台20上の位置決め突起20aの位置に、
複数個例えば4個までのウエハカセットCRが、夫々の
ウエハ出入口を処理ステーション11側に向けてX方向
(図1中の上下方向)一列に載置され、このカセット配
列方向(X方向)およびウエハカセッ卜CR内に収納さ
れたウエハWのウエハ配列方向(Z方向;垂直方向)に
移動可能なウエハ搬送体21が各ウエハカセットCRに
選択的にアクセスする。
【0055】このウエハ搬送体21はθ方向に回転自在
であり、後述するように処理ステーション11側の第3
の処理ユニット群G3 の多段ユニット部に配設されたア
ライメントユニット(ALIM)やイクステンションユ
ニット(EXT)にもアクセスできる。
【0056】処理ステーション11には、ウエハ搬送装
置を備えた垂直搬送型の主ウエハ搬送機構22が設けら
れ、その周りに全ての処理ユニットが1組または複数の
組に亙って多段に配置されている。
【0057】図2は上記塗布現像処理システム1の正面
図である。
【0058】第1の処理ユニット群G1 では、カップC
P内でウエハWをスピンチャックに載せて所定の処理を
行う2台のスピンナ型処理ユニット、例えばレジスト塗
布ユニット(COT)および現像ユニット(DEV)が
下から順に2段に重ねられている。第2の処理ユニット
群G2 では、2台のスピンナ型処理ユニット、例えばレ
ジスト塗布ユニット(COT)および現像ユニット(D
EV)が下から順に2段に重ねられている。これらレジ
スト塗布ユニット(COT)は、レジスト液の排液が機
構的にもメンテナンスの上でも面倒であることから、こ
のように下段に配置するのが好ましい。しかし、必要に
応じて適宜上段に配置することももちろん可能である。
【0059】図3は上記塗布現像処理システム1の背面
図である。
【0060】主ウエハ搬送機構22では、筒状支持体4
9の内側に、ウエハ搬送装置46が上下方向(Z方向)
に昇降自在に装備されている。筒状支持体49はモータ
(図示せず)の回転軸に接続されており、このモータの
回転駆動力によって、前記回転軸を中心としてウエハ搬
送装置46と一体に回転し、それによりこのウエハ搬送
装置46はθ方向に回転自在となっている。なお筒状支
持体49は前記モータによって回転される別の回転軸
(図示せず)に接続するように構成してもよい。ウエハ
搬送装置46には、搬送基台47の前後方向に移動自在
な複数本の保持部材48が配設されており、これらの保
持部材48は各処理ユニット間でのウエハWの受け渡し
を可能にしている。
【0061】また、図1に示すようにこの塗布現像処理
システム1では、5つの処理ユニット群G1 、G2 、G
3 、G4 、G5 が配置可能であり、第1および第2の処
理ユニット群G1 、G2 の多段ユニットは、システム正
面(図1において手前)側に配置され、第3の処理ユニ
ット群G3 の多段ユニットはカセットステーション10
に隣接して配置され、第4の処理ユニット群G4 の多段
ユニットはインタフェース部12に隣接して配置され、
第5の処理ユニット群G5 の多段ユニットは背面側に配
置されることが可能である。
【0062】図3に示すように、第3の処理ユニット群
3 では、ウエハWを保持台(図示せず)に載せて所定
の処理を行うオーブン型の処理ユニット、例えば冷却処
理を行うクーリングユニット(COL)、レジストの定
着性を高めるためのいわゆる疏水化処理を行うアドヒー
ジョンユニット(AD)、位置合わせを行うアライメン
トユニット(ALIM)、イクステンションユニット
(EXT)、露光処理前の加熱処理を行うプリベーキン
グユニット(PREBAKE)および露光処理後の加熱
処理を行うポストベーキングユニット(Post Exposure
Bake 以下「PEB」と記す)が、下から順に例えば8
段に重ねられている。第4の処理ユニット群G4 でも、
オーブン型の処理ユニット、例えばクーリングユニット
(COL)、イクステンション・クーリングユニット
(EXTCOL)、イクステンションユニット(EX
T)、クーリングユニッ卜(COL)、プリベーキング
ユニット(PREBAKE)およびポストベーキングユ
ニット(PEB)が下から順に、例えば8段に重ねられ
ている。
【0063】このように処理温度の低いクーリングユニ
ット(COL)、イクステンション・クーリングユニッ
ト(EXTCOL)を下段に配置し、処理温度の高いプ
リベーキングユニット(PREBAKE)、ポストベー
キングユニット(PEB)およびアドヒージョンユニッ
ト(AD)を上段に配置することで、ユニット間の熱的
な相互干渉を少なくすることができる。もちろん、ラン
ダムな多段配置としてもよい。
【0064】図1に示すように、インタフェース部12
では、奥行方向(X方向)は前記処理ステーション11
と同じ寸法を有するが、幅方向(Y方向)はより小さな
サイズである。このインタフェース部12の正面部に
は、可搬性のピックアップカセットCRと、定置型のバ
ッファカセットBRとが2段に配置され、他方背面部に
は周辺露光装置23が配設され、さらに中央部にはウエ
ハ搬送体24が設けられている。このウエハ搬送体24
は、X方向、Z方向に移動して両カセットCR、BRお
よび周辺露光装置23にアクセスする。
【0065】ウエハ搬送体24は、θ方向にも回転自在
であり、処理ステーション11側の第4の処理ユニット
群G4 の多段ユニットに配設されたイクステンションユ
ニット(EXT)や、隣接する露光装置側のウエハ受渡
し台(図示せず)にもアクセスできる。
【0066】また塗布現像処理システム1では、既述の
如く主ウエハ搬送機構22の背面側にも図1中破線で示
した第5の処理ユニット群G5 の多段ユニットを配置で
きるが、この第5の処理ユニット群G5 の多段ユニット
は、案内レール25に沿ってY方向へ移動可能である。
従って、この第5の処理ユニット群G5 の多段ユニット
を図示の如く設けた場合でも、前記案内レール25に沿
って移動することにより、空間部が確保されるので、主
ウエハ搬送機構22に対して背後からメンテナンス作業
が容易に行える。
【0067】次に、図4及び図5につき処理ステーショ
ン11において第3および第4の組G3 ,G4 の多段ユ
ニットに含まれているベーキングユニット(PREBA
KE)、(PEB)、クーリングユニット(COL)、
(EXTCOL)のような熱処理ユニットの構成および
作用を説明する。
【0068】図4および図5は、本実施形態に係る熱処
理ユニットの構成を示す平面図および断面図である。な
お、図5では、図解のために水平遮蔽板55を省略して
ある。
【0069】この熱処理ユニットの処理室50は両側壁
53と水平遮蔽板55とで形成され、処理室50の正面
側(主ウエハ搬送機構24側)および背面側はそれぞれ
開口部50A,50Bとなっている。遮蔽板55の中心
部には円形の開口56が形成され、この開口56内には
円盤状の熱処理盤58が載置台として設けられる。
【0070】熱処理盤58には例えば3つの孔60が設
けられ、各孔60内には支持ピン62が遊嵌状態で挿通
されており、半導体ウエハWのローディング・アンロー
ディング時には各指示ピン62が熱処理盤58の表面よ
り上に突出または上昇して主ウエハ搬送機構22の保持
部材48との間でウエハWの受け渡しを行うようになっ
ている。
【0071】熱処理盤58の外周囲には、円周方向にた
とえば2゜間隔で多数の通気孔64を形成したリング状
の帯板からなるシャッタ66が設けられている。このシ
ャッタ66は、通常は熱処理盤58より下の位置に退避
しているが、加熱処理時には図5に示すように熱処理盤
58の上面よりも高い位置まで上昇して、熱処理盤58
とカバー体68との間にリング状の側壁を形成し、図示
しない気体供給系より送り込まれるダウンフローの空気
や窒素ガス等の不活性ガスを通気孔64より周方向で均
等に流入させるようになっている。
【0072】カバー体68の中心部には加熱処理時にウ
エハW表面から発生するガスを排出するための排気口6
8aが設けられ、この排気口68aに排気管70が接続
されている。この排気管70は、装置正面側(主ウエハ
搬送機構22側)のダクト53(もしくは54)または
図示しないダクトに通じている。
【0073】遮蔽板55の下には、遮蔽板55、両側壁
53および底板72によって機械室74が形成されてお
り、室内には熱処理盤支持板76、シャッタアーム7
8、支持ピンアーム80、シャッタアーム昇降駆動用シ
リンダ82、支持ピンアーム昇降駆動用シリンダ84が
設けられている。
【0074】図4に示すように、ウエハWの外周縁部が
載るべき熱処理盤58の表面位置に複数個たとえば4個
のウエハW案内支持突起部86が設けられている。
【0075】また、熱処理盤58上面のウエハW載置部
分には図示しない小突起が複数設けられており、ウエハ
Wの下面がこれら小突起の頂部に載置される。そのため
ウエハW下面と熱処理盤58上面との間に微小な隙間が
形成され、ウエハW下面が熱処理盤58上面と直接接触
するのが避けられ、この間に塵などがある場合でもウエ
ハW下面が汚れたり、傷ついたりすることがないように
なっている。
【0076】また後述するように、熱処理盤58内部に
はニクロム線などで形成されたヒータHが内蔵されてお
り、このヒータHに電流を流すことにより発生する熱で
熱処理盤58を所定温度に維持するようになっている。
【0077】図6は本実施形態に係る熱処理ユニットの
制御系を図示したブロック図である。図6に示したよう
に、熱処理盤58内に設けられたヒータH、熱処理盤5
8の温度を検出する温度センサSt、熱処理ユニットに
ウエハWを搬送する主ウエハ搬送機構22の駆動系11
0、及び、熱処理盤58上にウエハWが載置されている
か否かを検知するウエハセンサSwが制御部120と接
続されており、この制御部120により統括的に制御さ
れている。
【0078】図7は本実施形態に係る熱処理ユニットの
制御部120内部の基本的な構成を示したブロック線図
である。
【0079】図7に示すように、この制御部120には
第1温度制御機構121及び第2温度制御機構122の
二種類の温度制御機構が内蔵されている。このうち第1
温度制御機構121は、熱処理ユニットに電源を投入し
てから熱処理盤58の温度が安定するまでの装置立ち上
げ時と、複数のウエハWについて連続的に熱処理を行う
場合のウエハWが熱処理盤58上に載置されている間の
熱処理盤58について温度制御を行う。一方、第2温度
制御機構は122は、複数のウエハWについて連続的に
熱処理を行う場合に、先行するウエハWが熱処理盤58
上から離間されたあと後続のウエハWが熱処理盤58上
に載置されるまでの、ウエハW非載置間の熱処理盤58
について温度制御を行う。
【0080】これらの第1温度制御機構121と第2温
度制御機構122とはドライバ126に接続された切換
え装置123〜125を介して並列的に接続されてお
り、ドライバ126からの信号により、入力側ライン1
27、出力側ライン128及びフィードバックライン1
29の各々と、第1温度制御機構121及び第2温度制
御機構122との間の接続関係を切り換えるようになっ
ている。
【0081】図7に示すように、第1温度制御機構12
1の内部は、目標温度と観測温度との間の偏差を比例要
素、積分要素及び微分要素の3つの要素に分けて取り扱
う、いわゆるPID制御を行う機構になっている。
【0082】即ち、入力信号は比例要素演算子130、
積分要素演算子131及び微分要素演算子132の3つ
の演算子に分けられ、それぞれの演算子により各要素の
演算処理が行われる。演算に用いられる比例動作係数
(比例ゲイン)KP 、積分時間TI 、微分時間TD など
の各係数はこれらの演算子130〜133に設定されて
おり、これらの各係数値を用いて演算処理が行われる。
【0083】なお、これらの演算子130〜133で
は、これらの各計数値は書き換え可能になっており、い
わゆる学習機能を備えた装置では、目標温度と実際に熱
処理盤58を測定して得た観測温度との偏差eに基づい
て、より正確な値に書き替えていくようにすることも可
能である。
【0084】また、これらの演算子130〜133には
データを記憶するメモリM1 〜M4がそれぞれ接続され
ており、演算子130〜133で演算処理の結果得た、
比例要素、積分要素及び微分要素といった内部変数の値
を時間データと対応させた状態で記憶するようになって
いる。これらメモリM1 〜M4 のそれぞれは上記ドライ
バ126と接続されており、このドライバ126にはウ
エハセンサSwが接続されている。
【0085】ウエハセンサSwは熱処理盤58上にウエ
ハWが載置されているか否かを検出するものであり、こ
のウエハセンサSwを介してドライバ126が熱処理盤
58上にウエハWが載置されているか否かを認識できる
ようになっている。このウエハセンサSwとしては機械
式、光電式などさまざまな既知のものを使用できるが、
主ウエハW搬送機構22への動作信号により代用させる
ことも可能である。
【0086】ウエハセンサSwにより熱処理盤58上の
状態を認識したドライバ126からメモリM1 〜M4
信号が送られると、このメモリM1 〜M4 内に記憶され
た内部変数のうち、任意の時間の内部変数が演算子13
0〜133側に入力され、この内部変数に基づいて熱処
理盤58の制御状態が再現される。即ち、過去の任意の
状態を熱処理盤58上に再現できるようになっている。
【0087】第2温度制御機構122もいわゆるPID
制御を行う機構になっており、比例動作係数(比例ゲイ
ン)KP ´、積分時間TI ´及び微分時間TD ´の各係
数は演算子134〜136に設定されており、これらの
各係数値を用いて演算処理が行われる。
【0088】なお、図7では第1温度制御機構121と
第1温度制御機構122とをそれぞれ全く別個の制御機
構として描いたが、各係数値を比例動作係数(比例ゲイ
ン)KP 、積分時間TI 及び微分時間TD から、比例動
作係数(比例ゲイン)KP ´、積分時間TI ´及び微分
時間TD ´へと変更することにより一つの制御機構で二
通りに用いることも可能である。
【0089】次に、この制御部120による熱処理盤5
8の温度制御の方法について説明する。まず、熱処理ユ
ニットの装置立ち上げ時や熱処理盤58上にウエハWが
載置されている状態の、第1温度制御機構121が作動
する場合について説明する。図7に示すように、熱処理
盤58の目標温度(r)はライン127により入力され
る。入力された目標温度(r)は切換装置123に入
る。本実施形態に係る熱処理ユニットでは、立ち上げ時
や熱処理盤58上にウエハWが載置されている状態で、
ドライバ126の指示に基づいて切換装置123〜12
5がライン127〜129と第1温度制御機構121と
を接続する状態になる。そのため、切換装置123に入
った目標温度(r)はライン137側に送られ、交点1
38まで送られる。
【0090】一方、熱処理盤58の温度は温度センサS
tにより検出され、ライン129を通って観測量Yが検
出信号として送られる。上記したように、切換装置12
4に入った検出信号(観測量y)はライン137側に送
られ、交点138まで送られる。この交点138では上
記した目標温度(r)と検出信号(観測量y)との間で
引き算が行われ、目標温度(r)と検出信号(観測量
y)との間の差が偏差(e)として算出される。こうし
て得た偏差(e)はライン140を経由して交点141
に送られ、この交点141で比例成分(p)、積分成分
(i)及び微分成分(d)の3つの成分に分けられ、各
ライン142〜144を通って各演算子130〜132
に送られる。各演算子130〜132では積分時間
I 、微分時間TD などの各係数を用いて演算処理が行
われ、交点145に送られる。この交点145では上記
各演算子130〜132で演算処理した結果が合算さ
れ、更に演算素子133で係数KP が乗じられて下記の
式(3)で表される操作量uが算出される。
【0091】
【数25】 但し、式中
【数26】 は偏差eの積分成分を示し、「de/dt」は偏差eの
微分成分を示す。
【0092】この操作量uを時間の関数として捉え、時
間に対する関数u(t)として表すと次の式(4)のよ
うになる。
【0093】
【数27】 但し、式中「e(t)」は時間tにおける偏差を、
【数28】 は偏差eの積分成分を、「de(t)/dt」は時間t
における偏差e(t)の微分成分をそれぞれ示す。
【0094】このようにして得た操作量u(t)は切換
装置125に送られ、ライン128を介して熱処理盤5
8内に取り付けられたヒータHへと送られる。ヒータH
ではこの操作量u(t)に基づいて、対応する熱量を熱
処理盤58に供給する。
【0095】以上のような制御は装置の立上時とウエハ
Wが熱処理盤58上に載置されている間常に行われてお
り、t0 、t1 、t2 、t3 、…と時間が経過する毎に
操作量u(t0 )、u(t1 )、u(t2 )、u
(t3 )…をヒータHに送る。ヒータHではこれらの操
作量に基づいて熱処理盤58を加熱し、その温度は温度
センサStにより検出され、常に目標温度とのずれであ
る偏差に基づいて熱処理盤の温度が目標温度になるよう
にフィードバック制御が行われる。
【0096】このようなPID制御型のフィードバック
制御の様子は第2温度制御機構122においても全く同
様であるが、PID制御の各係数(KP 、TI 、TD
の値が上記第1温度制御機構121とは異なる。その点
を表すため、第2温度制御機構122では各係数を(K
P ´、TI ´、TD ´)のように示してある。これらの
各係数(KP ´、TI ´、TD ´)の値は、熱処理盤5
8上にウエハWが載置されていない状態に合わせて設定
されており、ウエハWが載置された状態の熱処理盤58
に合わせて設定された上記第1温度制御機構121に比
べ、熱容量の小さい熱処理盤58に合わせて設定されて
いる。
【0097】次に、上記第1温度制御機構121と上記
第2温度制御機構122との間で温度制御機構を切り換
える際の動作について説明する。
【0098】熱処理ユニットに電源投入後熱処理盤58
の温度が安定するまでの間と、熱処理盤58上にウエハ
Wが載置されて熱処理が施されている間は、上記の第1
温度制御機構121により温度制御がなされる。
【0099】一方、熱処理が完了した1枚目のウエハW
が主ウエハ搬送機構22により熱処理盤58から取り外
され、2枚目のウエハWが熱処理盤58上に載置される
までの間のように、熱処理盤58上にウエハWが載置さ
れていない状態の間は上記第2温度制御機構122によ
り、比較的緩やかな加熱により熱処理盤58の温度制御
がなされる。
【0100】先行するウエハWが熱処理されて離間さ
れ、後続のウエハWが載置されるまでの制御は次のよう
に行われる。
【0101】先行するウエハWが熱処理盤58から離間
される時の時間をt10とし、後続のウエハWが熱処理盤
58に載置される時の時間をt20とすると、時間t10
のヒータHへの制御量は上式(4)で与えられるu(t
10)で表される。
【0102】
【数29】 式(5)中のe(t10)、
【数30】 及びde(t10)/dtは、それぞれ時間t10における
偏差の比例成分、積分成分、及び微分成分であり、これ
らの値は、それぞれ対応するメモリM1 、M2 、及びM
3 に、対応する時間t10とともに記憶される。
【0103】次いで時間t20までの間は第2温度制御機
構122により熱処理盤58の大幅な過加熱が起きない
ように温度制御される。そして時間t20になり、後続の
ウエハWが載置されたことをウエハセンサSwが検知す
ると、ウエハセンサSwからドライバ126に検知信号
が送られる。ドライバ126はメモリM1 、M2 、及び
3 に信号を送り、時間t10における各成分e
(t10)、
【数31】 及びde(t10)/dtを各演算素子130〜132に
入力させる。これらの各成分が与えられた第1温度制御
機構121は時間t10における制御量u(t10)を算出
し、ヒータHに送る。この制御量u(t10)を受けたヒ
ータHは制御量u(t10)に基づいて熱量を供給するた
め、時間t20では、時間t10の状態が再現される。
【0104】次に、この熱処理ユニットをベーキングユ
ニット(PREBAKE)や乾燥ユニットなどの熱処理
ユニットとして用いる場合の操作について以下に説明す
る。まず、載置台20上にセットされたウエハカセット
CR内からウエハ搬送体21によりウエハWが取り出さ
れ、次いでウエハ搬送体21から主ウエハ搬送機構22
にウエハWが引き渡される。主ウエハ搬送機構22は受
け取ったウエハWをレジスト塗布ユニット(COT)内
に搬送、セットし、ここでウエハWにレジスト塗布を行
なう。次いで、このウエハWをレジスト塗布ユニット
(COT)内から主ウエハ搬送機構22がウエハWを取
り出し、上記熱処理ユニット内まで搬送し、熱処理盤5
8の上にウエハWをセットする。
【0105】一方、熱処理ユニットへの電源投入と同時
に熱処理盤58内のヒータHへの電力供給が開始され、
所定時間の後に熱処理盤58は所定の温度に維持され
る。
【0106】次にこの熱処理ユニットの熱処理盤58の
温度制御の仕方について説明する。図8は本実施形態に
係る熱処理盤58の制御の様子を示したタイミングチャ
ートである。
【0107】ヒータHの電源を投入するとヒータHによ
る加熱が開始され、熱処理盤58の温度が上昇する。こ
の電源投入時から熱処理盤58の上に一枚目のウエハW
が載置され、熱処理が完了して取り外されるまでの間
は、前記制御部120では切換装置123〜125が第
1温度制御機構121と各ライン127〜129とを接
続する状態となっており、この第1温度制御機構121
が熱処理盤58の温度制御を行う。
【0108】ヒータHの電源を投入した後暫くすると熱
処理盤58の温度が安定する(時間t0 〜t4 )。この
状態では、温度センサStで検出した熱処理盤58の温
度がT1 以下になるとヒータHの電源がオンになり(時
間t0 〜t1 、t2 〜t3 )、一方、温度がT1 より高
くなるとヒータHの電源がオフになり、熱処理盤58の
温度がほぼ一定に維持されるように制御される。
【0109】時間t4 になって熱処理盤58上に一枚目
のウエハWが載置されると、このウエハWにより熱量が
奪われるため、熱処理盤58の温度は急激に低下する
(t4〜t5 )。
【0110】熱処理盤58の温度が低下してT1 を下回
ると、ヒータHの電源がオンになる。このとき、熱処理
盤58の表面からはウエハWが熱量を吸収するので熱処
理盤58の温度はT1 を相当下回る状態になるので、暫
くはヒータHの電源がオンになったままの状態が維持さ
れる。この間加熱が継続して行われるため熱処理盤58
の温度は上昇し、適正な温度であるT2 付近に到達す
る。
【0111】一方、時間t6 になると、制御部120は
主ウエハ搬送機構22の駆動系110に信号を発して熱
処理盤58上から熱処理の終わったウエハWを運び出さ
せる。すると、ウエハセンサSwにより熱処理盤58上
からウエハWが離間されたことが検出され、信号を制御
部120に送る。制御部120では、ウエハセンサSw
からの信号はドライバ126に送られる。
【0112】ドライバ126は受け取った信号からウエ
ハWが離間されるときの時間t6 を認識し、この時間t
6 での比例成分e(t6 )、積分成分
【数32】 及び微分成分de(t6 )/dtをそれぞれ対応するメ
モリM1 、M2 及びM3からピックアップする。
【0113】熱処理盤58上にウエハWが載置されてい
ない時間t6 〜t7 の間は上記第2熱処理機構122に
より熱処理盤58の温度制御がなされ、大幅な過加熱が
起きないように制御される。
【0114】時間t7 になって後続のウエハWが熱処理
盤58上に載置されると、ウエハセンサSwが作動して
ウエハWの載置を制御部120のドライバ126に知ら
せる。ドライバは先程ピックアップしておいた時間t6
における比例成分e(t6 )、積分成分
【数33】 及び微分成分de(t6 )/dtをそれぞれ対応する演
算素子130〜132に入力する。すると、第1温度制
御機構121から時間t6 における制御量u(t6 )が
ヒータHに送られる。ヒータHはこの制御量u(t6
に基づいて発熱し、熱処理盤58に熱量を供給するた
め、時間t7 において時間t6 と同じ制御状態が再現さ
れる。
【0115】このように、本実施形態に係る熱処理ユニ
ットでは、装置の立ち上げから複数のウエハWについて
連続的に熱処理を施す一連の工程を、装置の立ち上げ時
及び熱処理盤58上にウエハWが載置されている期間
と、先行するウエハWが熱処理盤58から離間されたあ
と後続のウエハWが熱処理盤58上に載置されるまでの
熱処理盤58上にウエハWが載置されていない期間との
2つの期間に分け、前者の期間では第1温度制御機構1
21を用いて温度制御するとともに、後者の期間では第
2温度制御機構122を用いて温度制御するようにし
た。
【0116】このうち、第1温度制御機構121は熱処
理盤58上にウエハWが載置された、いわば熱容量が大
きくなった熱処理盤58を想定して比例動作係数(比例
ゲイン)KP 、積分時間TI 、及び微分時間TD の各係
数を設定してあるので、短い載置時間に効率よく温度制
御することができる。
【0117】一方、第2温度制御機構122は熱処理盤
58上にウエハWが載置されてない、熱容量が比較的小
さい熱処理盤58を想定して比例動作係数(比例ゲイ
ン)KP ´、積分時間TI ´、及び微分時間TD ´の各
係数を設定してある。そのため、ウエハW離間後にオー
バーシュートが発生して熱処理盤58が大幅に過加熱さ
れるという事態が未然に防止できるので、効率よく温度
制御することができる。また、この熱処理ユニットで
は、先行するウエハWが熱処理盤58から離間される時
の制御状態を比例成分、積分成分、及び微分成分という
内部変数の形で記憶させておき、後続のウエハWを熱処
理盤58に載置する際に上記記憶しておいた内部変数を
用いて上記第1温度制御機構121を初期化することに
より、先行するウエハWが熱処理盤58から離間される
時の制御状態を再現できるようにした。
【0118】そのため、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行するウエハWについて行った熱処理の履歴を
反映させることができ、より円滑な熱処理をすることが
できる。
【0119】(第2の実施形態)以下、図面を用いて本
発明に係る第2の実施形態について詳細に鋭明する。
【0120】なお、上記第1の実施形態と重複する内容
については説明を省略する。
【0121】図9は、本発明の第2の実施形態を示すブ
ロック線図である。図9において、151は比例
(P)、積分(I)及び微分(D)の演算を行うPID
調節手段、152はPID演算パラメータ設定手段で、
PID調節手段121に既知の比例(P)、積分(I)
及び微分(D)の演算パラメータPB、TI 、及びTD
を設定する。153はプロセスで、PID調節手段15
1からの操作信号MVが印加される。このプロセス15
3からの出力信号(プロセス値)PVは、PID調節手
段151の入力側に帰還されている。
【0122】154はニューラルネットワークで、人間
の脳のニューロンに対応した多数のユニットU11〜Umn
が複雑に接続し合って構成されており、各ユニットの動
作、及びユニット間の接続をうまく決めることで、入力
された信号を一定の規則で変換し、出力させ、パターン
認識機能を持つようにしたものである。
【0123】155はPID調節手段151によって制
御されている制御系(ここではプロセス153)からの
閉ループ応答波形を、ニューラルネットワーク154に
何度も人力させ、このニューラルネットワークに学習を
させる応答波形入力手段である。
【0124】156はPID調節計151に設定した既
知のPID演算パラメータ信号PB、TI 及びTD を入
力し、これらの設定した定数が適切か否かを示す教師信
号Tp1〜Tp6を出力する教師信号発生手段、157はニ
ューラルネットワーク154からの出力信号O1 〜O9
と、教師信号発生手段156からの教師信号Tp1〜Tp6
との比較結果を入力し、ニューラルネットワークを修正
する信号を出力するバックブロパゲーション手段であ
る。
【0125】158はニューラルネットワーク154か
らの信号と、教師信号発生手段156からの信号とを比
較する比較手段で、ここでの比較結果が、バックプロパ
ゲーション手段157に印加される。
【0126】159はニューラルネットワーク154か
らの信号に基づき、PID調節手段121に設定されて
いるPID演算パラメータを自動的に修正するパラメー
タ修正手段である。160はPID調節手段1の入力側
にステップ入力を与えるためのステップ入力手段で、ニ
ューラルネットワーク154を学習させるときに用いら
れる。
【0127】ニューラルネットワーク154、比較手段
158、バックブロパゲーション手段157からなるル
ープは、既知のパラメータの様々な値をPID調節手段
151に設定し、その時の応答波形を何回も繰り返して
二ュ一ラルネットワーク154に与えて学習させること
より、演算パラメータと応答波形との関係を学習させる
手段を構成している。
【0128】図10は、ニューラルネットワーク154
を構成しているニューロン(ユニット)の構成を示す図
である。他のユニットからの入力を受ける部分、この入
力を一定の規則で変換する部分、結果を出力する部分で
構成されている。
【0129】他のユニットとの結合部には、それぞれ可
変の重みWjmが付けられる。この重みは、結合の強さを
表している。この値を変えることによりネットワークの
構造を変えることができる。そしてネットワークの学習
とは、この値を変えることを意味している。ここで、重
みWは、正、ゼロ、負の値をとり、ゼロは結合の無いこ
とを意味している。
【0130】ニューラルネットワーク154において、
あるユ二ットが複数ユニットから入力を受けた場合、そ
の総和netj がユニットへの入力値となる。
【0131】この総和net,は、(6)式で表され
る。
【0132】 netj =ΣWjm・Om …(6) ユニットは、この人力の総和netを関数fに変換し、
(7)式に示される出力0j を送出する。
【0133】 0j =f(netj ) …(7) ここで、関数f(x)は、各ユニット毎に違っていても
よく、例えば、図11に示されるsigmoid関数が
使用される。
【0134】この関数は、微分可能な疑似線形関数で、
(8)式で表される。
【0135】 f(x)=1/{I+expK(−x+θ)}…(8) ただし、Kはゲイン、θはしきい値図9の装置におい
て、はじめにニューラルネットワーク154に演算パラ
メータと応答波形の関係を学習させるための動作を説明
する。
【0136】ここに示す制御系は、例えばプロセス特性
を無駄時間2秒、時定数10秒、ゲイン1の特性を持つ
ものとし、PID調節手段121のPID演算パラメー
タは、PB(比例帯)=50%、TI (積分時問)=1
0秒、TD (微分時問)=10秒が適切であることが経
験的に知られているものとする。
【0137】いま、PIDパラメータ設定手段152
は、PID調節手段151に対して、例えば、PB=3
0%、50%、200%、TI =6秒、10秒、40
秒、TD=6秒、10秒、40秒の中からランダムに、
PB、TI 、及びTD の組み合わせを選び、それらを設
定する。その後、PID調節手段151の人力側に設け
られているステップ入力手段160からステップ状に変
化するステップ信号を印加させる。
【0138】このステップ信号を受けたPID調節手段
151は、そこに設定されているPID演算パラメータ
に応じた操作信号MVをプロセス153に印加する。
【0139】この操作信号を受けたブロセス153から
は、例えば、図12のPVに示すような応答波形が得ら
れる。
【0140】応答波形入力手段155は、時間的に変化
するプロセス153からの応答波形を図12のX1 ,X
2 ,X3 のようにサンプリングし、破線で示すような希
望の応答波形と比較し、その差S1 ,S2 ,S3 を順次
ニューラルネットワーク154に入力する。
【0141】ニューラルネットワーク154は、これら
の入力信号を前記した(6)式〜(8)式に従って演算
し、例えば9個の出力O1 〜O9 を送出する。
【0142】この9個の出力は、O1 がPB良好、O2
がPB過小、O3 がPB過大、O4がTI 良好、O5
I 過小、O6 がTI 過大、O7 がTD 良好、O8 がT
D 過小、O9 がTD 過大に対応しているものとする。
【0143】ー方、教師信号発生手段156は、PID
パラメータ設定手段152からパラメータが与えられた
とき、それらの値が、当該システムの場合、前記O1
9のいずれに該当するか分かっているので、正解を教
師信号Tp1〜Tp9として出力する。すなわち、Tp1〜T
p3のいずれかを「1」、他は「0」とし、Tp4〜Tp6
いずれかを「1」、他は「0」とし、Tp7〜Tp9のいず
れかを「1」、他は「0」とする。
【0144】比較手段158は、ニューラルネットワー
ク154からの出力O1 〜O9 と、教師信号Tp1〜Tp6
とを比較し、その比較結果をバックブロパゲーション手
段157に印加する。バックプロパゲーション手段15
7は、比較結果、即ち、教師信号Tpjとニューラルネッ
トワークの出力Oj との2乗偏差Ep(9)式が最小に
なるように、ユニットに人る信号の結合の重みWjiを修
正する為の信号を、ニューラルネットワーク4に与え
る。
【0145】 Ep=(1/2)・(Tpj−Oj 2 …(9) 結合の重みWjiは、(10)式に従って次第に修正され
る。
【0146】 ΔWji(n+1)=ηδj i +αΔWji(n)…(10) ただし、 η:学習定数(例えばη=0.25) α:安定化定数(例えばα=0.9) n:学習回数 Oi :ユニットiから出る出力 δj :ユニットjへの入力の総和netj がEpに及ぼ
す影響に負の符号を付けたもので、 δj =−(dEp/dnetj ) なお、δj は中間層と最終層で異なっており、最終層の
場合(11)式で、また、中間層の場合は、(12)式
でそれぞれ表される。
【0147】 δj =(Tpj−Oj )f´j (netj )…(11) δj =f´(netj )ΣWkjδk …(12) ただし、 Wkj:次の層のユニットkへの結合 δk :次の層のユニットkのδ f´(x)=KOj (1−Oj ) …(13) なお、(13)式は、(8)式を用いて得られる。
【0148】次に、δj の誘導について説明する。
【0149】(14)式は、最終層の場合のδj の誘導
を示す式である。
【0150】 δj =−(dEp/dnetj ) =−(dEp/dOj )(dOj /dnetj ) =−(d/dOj ){1/2(Tpjj 2 }dOj /dnetj =(Tpj−Oj )f´(netj )…(14) よって、 (dOj d/dnetj )=f´(netj ) また、(15)式は、中間層の場合のδj の誘導を示す
式である。
【0151】 δj =−(dEp/dnetj ) =−(dEp/dOj )(dOj /dnetj ) =−{Σ(dEp/dnetj )(dnetk /dOj )}…(15) この式のカッコの中は、(dEP/dOj )をOj に接
続されている次の層のユニットのnetk へ与える影響
と、Epに与える影響に分割したことを表している。
【0152】ここで、 である。そして、 δk =−(dEp/dnetk )(dOj /dnetj ) =f´(netj ) であるから、 δj =f´(netj )Σδk kj 次の層のδk 及び次の層への結合Wkjが求まれば、δj
が演算できる。
【0153】すなわち、最終層から前の層に順次さかの
ぼって行けば、順次δk 、ΔWkjが計算できる。
【0154】このようにして、バックプロパゲーション
手段を含むループは、ニューラルネットワーク154を
構成してぃる各ュニットの結合の強さを順次修正する動
作を例えば、10.000回繰り返すことにより、ニュ
ーラルネットワーク154からの出力が正解を示すよう
に学習させる。
【0155】このようにして学習させた後では、ニュー
ラルネットワーク154に様々な応答波形が与えられた
場合、その応答波形を認識し、演算パラメータPB、T
I 及びTD をどの様に修正すべきかの出力が、ニューラ
ルネットワークから得られるようになる。
【0156】パラメータ修正手段159は、学習が完了
した後のニューラルネットワーク154からの信号を入
力する。
【0157】いま、一例として出力O1 (PB良好)=
0.221、出力O2 (PB過小)=0.983、出力
3 (PB過大)=0.025のような値がそれぞれ出
力されたものとする。この場合は、出力O2 の値が最も
大きいから、PBが過小であり、PBの値をもっと大き
くする必要があることを示している。
【0158】従って、パラメータ修正手段159は、こ
の信号を受け、PBを例えば、 PB=PB+kp (O2 −O1 ) のように修正する。ただし、kp は定数とする。
【0159】同様な修正は、TI 及びTD についても行
う。
【0160】なお、本発明は上記の実施形態の内容に限
定されるものではない。
【0161】例えば、上記実施形態では熱処理盤58上
にウエハWが載置されているか否かを認識するのにウエ
ハセンサSwを用いて検出する構成としたが、主ウエハ
搬送機構22の駆動信号から認識するようにすることも
可能である。
【0162】また、第1温度制御機構121や第2温度
制御機構122として基本的な構成のPID制御を用い
たが、より高度な構成のPID制御機構を用いることも
もちろん可能である。
【0163】更に、上記実施の形態ではウエハWについ
ての塗布現像処理システム1を例にして説明したが、本
発明はこれ以外の処理装置、例えば、LCD基板用処理
装置などにも適用できることは言うまでもない。
【0164】
【発明の効果】以上詳述したように、請求項1記載の本
発明によれば、複数の被処理基板に熱処理を施す工程を
熱処理盤上に被処理基板が載置されている期間と、載置
されていない期間の2つの期間に分け、載置されている
期間は第1温度制御手段で温度制御し、非載置の期間は
第2温度制御手段で温度制御する。この第2温度制御手
段では伝達関数の各係数が被処理基板が非載置の、熱容
量の小さい熱処理盤の状態に対応しているので、昇温が
緩やかに行われ、熱処理盤の過加熱が防止される。
【0165】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0166】請求項2記載の本発明によれば、複数の被
処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板
が載置されている期間と、載置されていない期間の2つ
の期間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段
で温度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度
制御する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数
が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状
態に対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理
盤の過加熱が防止される。
【0167】
【0168】
【0169】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0170】更に、第1温度制御手段が、熱処理後の被
処理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0171】請求項記載の本発明によれば、複数の被
処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板
が載置されている期間と、載置されていない期間の2つ
の期間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段
で温度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度
制御する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数
が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状
態に対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理
盤の過加熱が防止される。
【0172】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0173】更に、第2温度制御手段が、前記後続の被
処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0174】請求項記載の本発明によれば、複数の被
処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板
が載置されている期間と、載置されていない期間の2つ
の期間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段
で温度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度
制御する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数
が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状
態に対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理
盤の過加熱が防止される。
【0175】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0176】更に、第1温度制御手段が熱処理後の被処
理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0177】また更に、第2温度制御手段が前記後続の
被処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0178】請求項記載の本発明によれば、複数の被
処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板
が載置されている期間と、載置されていない期間の2つ
の期間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段
で温度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度
制御する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数
が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状
態に対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理
盤の過加熱が防止される。
【0179】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0180】更に、第1温度制御手段として積分要素や
微分要素まで加味したPID制御を採用しているので、
目標温度との間の定常偏差(オフセット)や熱的振動が
抑えられて、より高精度の温度制御を行うことができ
る。
【0181】請求項7記載の本発明によれば、複数の被
処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板
が載置されている期間と、載置されていない期間の2つ
の期間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段
で温度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度
制御する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数
が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状
態に対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理
盤の過加熱が防止される。
【0182】
【0183】
【0184】
【0185】
【0186】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0187】更に、第1温度制御手段が、熱処理後の被
処理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0188】また更に、第1温度制御手段として積分要
素や微分要素まで加味したPID制御を採用しているの
で、目標温度との間の定常偏差(オフセット)や熱的振
動が抑えられて、より高精度の温度制御を行うことがで
きる。
【0189】請求項記載の本発明によれば、複数の被
処理基板に熱処理を施す工程を熱処理盤上に被処理基板
が載置されている期間と、載置されていない期間の2つ
の期間に分け、載置されている期間は第1温度制御手段
で温度制御し、非載置の期間は第2温度制御手段で温度
制御する。この第2温度制御手段では伝達関数の各係数
が被処理基板が非載置の、熱容量の小さい熱処理盤の状
態に対応しているので、昇温が緩やかに行われ、熱処理
盤の過加熱が防止される。
【0190】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0191】更に、第2温度制御手段が、前記後続の被
処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0192】また更に、第1温度制御手段及び第2温度
制御手段として積分要素や微分要素まで加味したPID
制御を採用しているので、目標温度との間の定常偏差
(オフセット)や熱的振動が抑えられて、より高精度の
温度制御を行うことができる。請求項記載の本発明に
よれば、複数の被処理基板に熱処理を施す工程を熱処理
盤上に被処理基板が載置されている期間と、載置されて
いない期間の2つの期間に分け、載置されている期間は
第1温度制御手段で温度制御し、非載置の期間は第2温
度制御手段で温度制御する。この第2温度制御手段では
伝達関数の各係数が被処理基板が非載置の、熱容量の小
さい熱処理盤の状態に対応しているので、昇温が緩やか
に行われ、熱処理盤の過加熱が防止される。
【0193】また、先行する被処理基板が離間される直
前の熱処理盤の状態を内部変数というパラメーターを介
して記憶しておき、後続の被処理基板を熱処理盤上に載
置される直前に第1伝達関数を前記記憶した内部変数を
用いて初期化するので、後続の被処理基板を熱処理する
工程に先行する被処理基板の熱処理工程での履歴を反映
させることができ、より円滑な熱処理をすることができ
る。
【0194】更に、第1温度制御手段が熱処理後の被処
理基板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記
目標温度との偏差に基づいて前記第1伝達関数の係数値
を順次修正する学習機能を備えているので、第1温度制
御手段の制御精度を向上させることができる。
【0195】また更に、第2温度制御手段が前記後続の
被処理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前
記目標温度との偏差に基づいて前記第2伝達関数の係数
値を順次修正する学習機能を備えているので、第2温度
制御手段の制御精度を向上させることができる。
【0196】加えて、第1温度制御手段及び第2温度制
御手段として積分要素や微分要素まで加味したPID制
御を採用しているので、目標温度との間の定常偏差(オ
フセット)や熱的振動が抑えられて、より高精度の温度
制御を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る塗布現像処理システム
の全体構成を示す平面図である。
【図2】本発明の実施形態に係る塗布現像処理システム
の正面図である。
【図3】本発明の実施形態に係る塗布現像処理システム
の背面図である。
【図4】本発明の実施形態に係る熱処理ユニットの構成
を示す平面図である。
【図5】本発明の実施形態に係る熱処理ユニットの断面
図である。
【図6】本発明の実施形態に係る熱処理ユニットの制御
系を示したブロック図である。
【図7】本発明の実施形態に係る熱処理ユニットの制御
系を示したブロック線図である。
【図8】本発明の実施形態に係る熱処理ユニットの作動
状態を示したタイミングチャートである。
【図9】本発明の第2の実施形態に係る熱処理ユニット
の制御系を示したブロック線図である。
【図10】本発明の第2の実施形態に係るニューラルネ
ットワークのニューロンの構成を示す図である。
【図11】本発明の第2の実施形態に係るsigmoi
d関数を示す図である。
【図12】本発明の第2の実施形態に係る応答波形を示
す図である。
【図13】従来の熱処理ユニットの垂直断面図である。
【図14】従来の熱処理ユニットの作動状態を示したタ
イミングチャートである。
【符号の説明】
W ウエハ 58 熱処理盤 22 主ウエハ搬送機構 H ヒータ St 温度センサ Sw ウエハセンサ M1 〜M4 メモリ 110 駆動系 120 制御部 121 第1温度制御機構 122 第2温度制御機構
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 21/027 G05D 23/19

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように第1伝達関数に従
    って制御する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の内部変数の値を記憶する手段と、 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理
    盤を過加熱しないように前記目標温度に制御する第2温
    度制御手段と、 後続の被処理基板が載置される時に、前記記憶した内部
    変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を具
    備することを特徴とする熱処理装置。
  2. 【請求項2】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように第1伝達関数に従
    って制御する第1温度制御手段であって、前記被処理基
    板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記目標
    温度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記
    第1伝達関数の係数値を修正する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間されるときの前記第1伝達関
    数の内部変数の値を記憶する手段と、 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理
    盤を過加熱しないように前記目標温度に制御する第2温
    度制御手段と、 後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内
    部変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を
    具備することを特徴とする熱処理装置。
  3. 【請求項3】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように第1伝達関数に従
    って制御する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間されるときの前記第1伝達関
    数の内部変数の値を記憶する手段と、 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理
    盤を過加熱しないように前記目標温度に制御する第2温
    度制御手段であって、前記後続の被処理基板が前記熱処
    理盤に載置される直前の温度と前記目標温度との偏差を
    め、前記偏差が小さくなるように前記第2伝達関数の
    係数値を修正する第2温度制御手段と、 後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内
    部変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を
    具備することを特徴とする熱処理装置。
  4. 【請求項4】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように第1伝達関数に従
    って制御する第1温度制御手段であって、前記被処理基
    板が前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記目標
    温度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記
    第1伝達関数の係数値を修正する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間されるときの前記第1伝達関
    数の内部変数の値を記憶する手段と、 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理
    盤を過加熱しないように前記目標値に制御する第2温度
    制御手段であって、前記後続の被処理基板が前記熱処理
    盤に載置される直前の温度と前記目標温度との偏差を求
    め、前記偏差が小さくなるように前記第2伝達関数の係
    数値を修正する第2温度制御手段と、 後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内
    部変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を
    具備することを特徴とする熱処理装置。
  5. 【請求項5】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように次の関係式(1) 【数1】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
    作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
    間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
    制御する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の比例要素(KP ・z)の値を記憶する第1記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の積分要素 【数2】 の値を記憶する第2記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の微分要素{KP ・TD ・dz/dt}の値を記憶する
    第3記憶部と、 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理
    盤を過加熱しないように前記目標温度に制御する第2温
    度制御手段と、 後続の被処理基板が載置される時に、前記記憶部に記憶
    した各内部変数(比例要素、積分要素及び微分要素)の
    値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を具備する
    ことを特徴とする熱処理装置。
  6. 【請求項6】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように次の関係式(1) 【数5】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
    作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
    間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
    制御する第1温度制御手段であって、前記被処理基板が
    前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記目標温度
    との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記第1
    伝達関数の各係数値(比例動作係数、積分時間、及び微
    分時間)を修正する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の比例要素(KP ・z)の値を記憶する第1記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の積分要素 【数6】 の値を記憶する第2記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の微分要素{KP ・TD ・dz/dt}の値を記憶する
    第3記憶部と、 行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、第2伝達関数に従って前記熱処理
    盤を過加熱しないように前記目標温度に制御する第2温
    度制御手段と、 後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内
    部変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を
    具備することを特徴とする熱処理装置。
  7. 【請求項7】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、 前記熱処理盤が目標温度になるように次の関係式(1) 【数7】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
    作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
    間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
    制御する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の比例要素(KP ・z)の値を記憶する第1記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の積分要素 【数8】 の値を記憶する第2記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の微分要素{KP ・TD ・dz/dt}の値を記憶する
    第3記憶部と、 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、次の関係式(2) 【数9】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP ´は比例
    動作係数(比例ゲイン)、TI ´は積分時間、TD ´は
    微分時間をそれぞれ表す。}で表される第2伝達関数に
    従って前記熱処理盤を過加熱しないように前記目標温度
    に制御する第2温度制御手段であって、前記後続の被処
    理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記目
    標温度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前
    記第2伝達関数の係数値(比例動作係数、積分時間、及
    び微分時間)を修正する第2温度制 手段と、 後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内
    部変数(比例要素、積分要素及び微分要素)の値で前記
    第1伝達関数を初期化する手段と、を具備することを特
    徴とする熱処理装置。
  8. 【請求項8】 被処理基板が載置される熱処理盤と、 前記熱処理盤上に被処理基板を順次搬送する手段と、前
    記熱処理盤が目標温度になるように次の関係式(1) 【数10】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP は比例動
    作係数(比例ゲイン)、TI は積分時間、TD は微分時
    間をそれぞれ表す。}で表される第1伝達関数に従って
    制御する第1温度制御手段であって、前記被処理基板が
    前記熱処理盤から離間される直前の温度と前記目標温度
    との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前記第1
    伝達関数の各係数値(比例動作係数、積分時間、及び微
    分時間)を修正する第1温度制御手段と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の比例要素(KP ・z)の値を記憶する第1記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の積分要素 【数11】 の値を記憶する第2記憶部と、 先行する被処理基板が離間される時の前記第1伝達関数
    の微分要素{KP ・TD ・dz/dt}の値を記憶する
    第3記憶部と 先行する被処理基板が離間してから後続の被処理基板が
    載置されるまでの間、次の関係式(2) 【数12】 {式中、Yは操作量、zは制御動作信号、KP ´は比例
    動作係数(比例ゲイン)、TI ´は積分時間、TD ´は
    微分時間をそれぞれ表す。}で表される第2伝達関数に
    従って前記熱処理盤を過加熱しないように前記目標温度
    に制御する第2温度制御手段であって、前記後続の被処
    理基板が前記熱処理盤に載置される直前の温度と前記目
    標温度との偏差を求め、前記偏差が小さくなるように前
    記第2伝達関数の係数値(比例動作係数、積分時間、及
    び微分時間)を修正する第2温度制御手段と、 後続の被処理基板が載置されるときに、前記記憶した内
    部変数の値で前記第1伝達関数を初期化する手段と、を
    具備することを特徴とする熱処理装置。
JP07597098A 1998-03-24 1998-03-24 熱処理装置 Expired - Fee Related JP3280618B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07597098A JP3280618B2 (ja) 1998-03-24 1998-03-24 熱処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP07597098A JP3280618B2 (ja) 1998-03-24 1998-03-24 熱処理装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11274047A JPH11274047A (ja) 1999-10-08
JP3280618B2 true JP3280618B2 (ja) 2002-05-13

Family

ID=13591611

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP07597098A Expired - Fee Related JP3280618B2 (ja) 1998-03-24 1998-03-24 熱処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3280618B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3648150B2 (ja) * 1999-11-18 2005-05-18 東京エレクトロン株式会社 冷却処理装置及び冷却処理方法
TWI497226B (zh) * 2011-01-05 2015-08-21 Tokyo Electron Ltd Coating, developing device, coating, developing method and memory medium
JP6368686B2 (ja) * 2015-06-10 2018-08-01 東京エレクトロン株式会社 熱処理装置、熱処理装置の調整方法、及び、プログラム
JP7003759B2 (ja) * 2017-06-28 2022-01-21 東京エレクトロン株式会社 熱処理装置、熱処理装置の管理方法及び記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
JPH11274047A (ja) 1999-10-08

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8874254B2 (en) Temperature setting method of heat processing plate, temperature setting apparatus of heat processing plate, program, and computer-readable recording medium recording program thereon
EP0810633B1 (en) Coating film forming method and apparatus
JP3246891B2 (ja) 熱処理装置
KR101227765B1 (ko) 레지스트막을 열처리하기 위한 온도 제어 방법 및 그 장치
KR101314001B1 (ko) 온도 제어 방법, 온도 조절기 및 열처리 장치
JP4030787B2 (ja) 基板加熱方法、基板加熱装置及び塗布、現像装置
JP2002184671A (ja) 基板処理システム及び基板処理方法
JP2012038969A (ja) 熱処理方法及びその熱処理方法を実行させるためのプログラムを記録した記録媒体並びに熱処理装置
JPH10275755A (ja) レジスト塗布現像装置とレジスト塗布現像方法
JP2001143850A (ja) 基板の加熱処理装置,基板の加熱処理方法,基板処理装置及び基板処理方法
JP3280618B2 (ja) 熱処理装置
JP3755814B2 (ja) 熱処理方法及び熱処理装置
JP2002093687A (ja) 基板の熱処理方法及び基板の熱処理装置
JP3311984B2 (ja) 熱処理装置
JP3325833B2 (ja) 熱処理装置
JP3669897B2 (ja) 基板処理装置および基板処理方法
JP3552600B2 (ja) 基板処理装置
JP3504822B2 (ja) 基板処理装置および基板処理用露光装置
JP2003218015A (ja) 基板処理装置
JP2001102275A (ja) 加熱処理システムおよびそれに用いる加熱処理ユニット
JP3335905B2 (ja) 熱処理装置
JP3695677B2 (ja) 基板処理方法および装置
JP3325834B2 (ja) 熱処理装置及び熱処理方法
JP3793063B2 (ja) 処理方法及び処理装置
JPH11238674A (ja) 熱処理装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20020205

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees