JP3647235B2 - コンピュータインタフェース付き通信端末装置 - Google Patents

コンピュータインタフェース付き通信端末装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリンタ機能と通信機能を融合させた複合通信端末装置に関し、さらに詳しくは通常動作状態(送受信、オペレーション等)の場合以外の状態において、消費電力を極力低減させる低消費電力モードを有する通信端末装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、ファクシミリ装置とコンピュータとでプリンタを共用するようにした、いわゆる複合ファクシミリが開発されている。
【0003】
これは、ファクシミリ装置にコンピュータインターフェースを設け、プリンタ制御部を設けることによって、1組のプリンタでプリンタ機能とファクシミリ機能を実現させるものである。
【0004】
また近年、ファクシミリ装置において、低消費電力化が要請され、海外では消費電力の規格を制定し、管理する動きも出てきている。従来ファクシミリ装置は、常時給電されており、そのため消費電力が大きかった。
【0005】
しかし近年、常時給電の必要のないファクシミリ装置において、送受信時とオペレーション時以外の時間電力供給をしないシステムが考えられてきた。
【0006】
このような機能をもつ複合ファクシミリ装置は、オペレータがオペレーションをする場合と、ファクシミリ受信時、およびコンピュータインタフェースが活性化された場合に、メイン電源に起動信号を与え、電力を供給する仕組みとなっている。
【0007】
図10は、このような従来のファクシミリ装置の構成例を示すブロック図である。
【0008】
図10において、メイン制御部1aはファクシミリ装置全体の制御を司るものであり、通常通電モードにおいてメイン電源4aからの給電を受けるものである。また、回線制御部2aは、回線やハンドセットが接続され、回線に切り換え制御等を行うものである。オペレーションパネル(オペパネ)部3aは、オペレータがこのファクシミリ装置を制御するために各種の操作を行うものである。原稿読取部5aは、原稿を読み取るためのイメージセンサを含むものである。
【0009】
ワンチップマイコン6aは、低消費電力モードにおいて、ハンドセットオフフック、呼出信号(CI)、キー入力、原稿センサ等の各種起動要因を監視し、起動要因が生じた場合に、メイン電源4aを起動してメイン制御部1aへの給電を開始するように動作する。また、二次電池7aは、メイン電源4aの状態にかかわらず、ワンチップマイコン6aを駆動するためのものであり、メイン電源4aの起動状態で充電回路10aにより充電されるものである。
【0010】
コンピュータインタフェース部8aは、コンピュータを接続するものである。また、プリンタ9aは、各種情報の印字出力を行うものであり、それぞれメイン電源4aにより電力が供給される。
【0011】
このような構成のファクシミリ装置は、通常、画像送信時には原稿をイメージセンサ5aで読み取り、メイン制御部1aで読み取った画像を圧縮し、回線制御部2aを介して相手局に伝送する。伝送する相手局はオペパネ3aから入力する。
【0012】
また、画像受信時には、回線からの呼出信号(CI)を検出し、回線制御部2aは回線を相手機に接続させ、相手機からの画像情報を受信する。そして、受信した画像情報は伸長し、プリンタ部9aにより用紙にプリントアウトを行う。
【0013】
コンピュータインタフェース部8aは、コンピュータと接続され、データの送信および受信を行う。たとえば、本装置をプリンタとして使用する場合、コンピュータからのデータは、コンピュータインタフェース部8aより取り込まれ、メイン制御部1aにより解釈、イメージデータ化され、プリンタ部9aに送られ、用紙にプリントアウトされる。
【0014】
システム全体に電源を供給するメイン電源4aは、ワンチップマイコン6aによって制御される。ワンチップマイコン6aは、二次電池7aによって駆動され、メイン電源4aがOFF状態の場合においても動作可能となっている。
【0015】
ワンチップマイコン6aには、それぞれ回線制御部2aからハンドセットオフフックとCI検出の要因が、原稿読取部5aから原稿センサ出力が、オペパネ部3aからキー入力、コンピュータインタフェース部8aの活性化信号がメイン電源起動要因として入力されている。それぞれの入力要因の検出回路は、二次電池7aにより駆動されている。
【0016】
ファクシミリ装置は、送受信時とオペレーション時以外はスタンバイ状態として電力を消費する必要がなく、したがって、ワンチップマイコン6aは以上の要因を監視し、各要因が生じた時点でメイン電源4aをONさせ、メイン制御部1aを起動する。
【0017】
また、ワンチップマイコン6aは、メイン電源4aがON状態の場合、以上の要因を監視し、各要因がある一定時間生じない場合に、メイン電源4aをOFFさせる。さらに、ワンチップマイコン6aは、二次電池7aの電圧を監視しており、二次電池7aが放電するとメイン電源4aを起動させ、充電回路10aにより二次電池7aを充電する。
【0018】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来のファクシミリ装置では、そのスタンバイ状態での消費電力を低減できる。
【0019】
しかし、メイン電源4aの制御およびその起動要因の監視をワンチップマイコン6aが制御するため、従来のシステムにワンチップマイコン6aおよびその周辺回路が増設されるため、より回路規模が大きくなる。
【0020】
また、ワンチップマイコン6aの電源として二次電池7aを使用するため、それに伴う回路が追加され、これも回路規模の増加につながる。
【0021】
また、二次電池7aは充放電の繰り返しにより劣化するため、二次電池7aの交換等の可能性もある。
【0022】
本発明は、二次電池を使用せず、またワンチップマイコンシステム等の高価な回路の必要のない低消費電力モードを実現した通信端末装置を提供することを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明は、コンピュータインタフェースを有し、装置のスタンバイ状態で低消費電力モードを実現する通信端末装置であって、メイン電源とメイン制御部との間の電源ラインを開閉するスイッチ手段と、前記低消費電力モードにおいても前記メイン電源より給電を受け、所定の起動要因に基づいて、前記スイッチ手段をオン・オフ制御することにより、前記メイン制御部を低消費電力モードまたは通常電力モードに切り換え制御するハードウエア回路よりなる電力制御手段とを有し、前記電力制御手段は、前記コンピュータインタフェースからの信号の活性化を起動要因として前記スイッチ手段をオンして低消費電力モードから通常電力モードに切り換える場合に、前記コンピュータから入力された最初のデータを蓄積する蓄積手段と、当該装置が通常動作可能な状態に復帰するまでの間、前記コンピュータに次のデータの出力を待機するように指示するための指示信号送出手段とを有し、前記メイン電源の投入時に、前記電力制御手段の状態を強制的に制御して、前記メイン制御部を通常電力モードで起動させる初期状態確定手段を有し、前記電力制御手段は状態保持回路よりなり、前記初期状態確定手段は、回線からの呼出信号を監視するための回路に設けられる時定数回路よりなり、前記時定数回路は、前記メイン電源の投入から所定時間にわたり、前記状態保持回路への入力を保持することで、前記状態保持回路の状態を確定するものであることを特徴とするコンピュータインタフェース付き通信端末装置である。
【0028】
【発明の実施の形態および実施例】
まず、本発明における特徴的構成の概要について図1を参照して説明する。
【0029】
本発明においては、メイン電源からの電力をメイン制御部に供給するか、しないかを切り換えるスイッチ手段(リレー6)を設け、それをON/OFF制御するためにプリセット、クリア付きのDフリップフロップやS−Rラッチ回路等の状態保持回路を電源制御部11として使用する。
【0030】
電源制御部11は、メイン電源スイッチ15をオペレータがONした場合、および回線あるいはオペレーション等の外部トリガによってメイン電源5からの電力をメイン制御部1に供給するように制御する。
【0031】
電源制御部11は、メイン制御部1のメインCPU16からの信号により、メイン制御部1への電力供給をカットするように制御する。
【0032】
電源制御部11の状態保持回路およびそのトリガ発生手段は、メイン電源5から分割された電源経路により、メイン電源スイッチ15がONされている限り給電されており、メイン電源スイッチ15がONの状態で、回線あるいはオペレーション等の外部トリガがない場合、メイン制御部1への給電をカットし、消費電力を低減させる。
【0033】
また、コンピュータインタフェース部19の活性化によるメイン制御部1への電力供給時には、コンピュータからのデータが活性化信号と同時に送出されるため、このデータをラッチする手段を設け、コンピュータからの次のデータ出力を制御する信号を送出する手段を設ける。
【0034】
いずれの手段もメイン電源5から分割された電源経路により、メイン電源スイッチ15がONされている限り、給電されている。
【0035】
以下、本発明の第1実施例の構成と動作について詳細に説明する。
【0036】
この実施例では、ファクシミリ装置全体の制御を行うメイン制御部1、回線との接続の制御を行う回線制御部2、宛先の電話番号の入力等ファクシミリのオペレーションを行うためのオペレーションパネル部(オペパネ)3、原稿の読み取りを行うためのイメージセンサ4、コンピュータを接続するためのコンピュータインタフェース部(本実施例ではセントロインタフェースを使用する)19、システム全体に電源を供給するメイン電源5を含む。
【0037】
メイン制御部1の中には電源制御部11が設けられ、この電源制御部11によってメイン電源5からの電力をメイン制御部1の電源制御部11以外の領域に供給するか、しないかを制御する。また、メイン電源5とメイン制御部1との電源ライン間にはリレー6を設け、この制御を電源制御部11が行う。
【0038】
回線制御部2は、回線上の呼出信号を検出する、あるいは付属のハンドセットをオフフックすることによりアクティブとなり、CI信号(呼出信号)およびオフフック検出を行う検出回路12を有し、この検出回路12より、CI信号(呼出信号)およびオフフック検出の各起動要因が出力されている。
【0039】
回線制御部2の検出回路12は、メイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている。オペレーションパネル部3にはキー入力を検出する検出回路13を有し、この検出回路13からはキー入力による起動要因が出力されており、オペレーションパネル部3上のあるキーを押すことによりアクティブとなる。
【0040】
オペレーションパネル部3の検出回路13は、メイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている。
【0041】
原稿読取部4からは原稿センサの要因が出力されており、原稿読取部4に原稿がセットされた場合にアクティブとなる。
【0042】
原稿読取部4の原稿セットを検出する検出回路14は、メイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている。
【0043】
コンピュータインタフェース部19からはインタフェースの活性化要因が出力されており、コンピュータからのストローブ信号がアクティブになることにより、アクティブとなる。
【0044】
また、コンピュータからのデータは、ストローブ信号に同期して出力されるため、このデータを保持する8ビットのラッチ回路18を設ける。コンピュータインタフェース部19およびラッチ回路18はメイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている。
【0045】
コンピュータからの次データ出力を制御するためのBUSY信号は、電源制御部11により生成されメイン電源5が立ち上がり、全ての制御が可能となるまでアクティブ状態を保持する。
【0046】
上記のCI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ、コンピュータインタフェースの活性化の各要因は、ORゲート回路17によってORされ、起動要因として電源制御部11に入力される。
【0047】
このORゲート回路17は、メイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている。
【0048】
図2は、本実施例における電源制御部11の構成を示す回路図である。
【0049】
フリップフロップ21は、プリセット、クリア端子付きのDフリップフロップである。このDフリップフロップ21の電源は、メイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている(以後、この電源経路を電源+5Bとする)。また、Dフリップフロップ21の出力Qはトランジスタ23に接続され、リレー6の駆動に使用される。
【0050】
Dフリップフロップ21のクリア端子は、電源+5Bでプルアップされ、メイン制御部1のメインCPU16のI/Oポート出力に接続されている。
【0051】
Dフリップフロップ21のプリセット端子はCI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ、コンピュータインタフェース部19の活性化の各要因のORゲート出力に接続されている。
【0052】
図3は、回線制御部2のCI検出回路12を示す回路図である。図4は、図3に示す回路の各部A、B、CIにおける信号波形を示す説明図である。
【0053】
このCI検出回路12は、回線からの呼出信号を検出し、そのエネルギによって信号をデジタルに変換するもので、回線からのCI信号(16Hz)をホトカプラ31、32により検出する。この場合に回線側からのサイン波を双方向ツエナダイオード33でクリップし、これをトランジスタ34を介してCR充放電回路35に供給する。
【0054】
CR充放電回路35は、トランジスタがONすると放電し、CI信号が入力されている間はローレベルを保持する。また、CI信号が切れるとトランジスタはOFFし、このためCR充放電回路35はハイレベルになる。なお、このCR充放電回路35は後述するCR時定数回路として機能する。
【0055】
次に、電源制御部11における動作を図5(A)〜(C)および図6に基づいて説明する。
【0056】
(1)メイン電源スイッチ15がOFF状態の場合
メイン電源5がOFFであり、メイン制御部1はもとより電源制御部11にも給電されていない。
【0057】
(2)メイン電源スイッチがONに切り替わった場合(図5(A))
図2において、+5Bにはメイン電源スイッチ15のONと同時に給電が開始され、+5Bの電圧波形は上昇する。
【0058】
+5Bの電圧が立ち上がると、これをCI検出回路12のCR時定数回路(充放電回路35)が検出し、これより、ある時間(Tw)後にDフリップフロップ21のPR端子を“L”から“H”に立ち上げる。
【0059】
また、Dフリップフロップ21のクリア端子は、CPU16のI/Oポートに接続されているが、CPU16には給電されていない。また、このクリア端子は、+5Bでプルアップされているため、ディスエイブルとなっている。
【0060】
また、Dフリップフロップ21のプリセット端子は、起動要因のORゲートに接続されている。また、このプリセット端子は、+5Bでプルアップされているため、起動要因のトリガがアクティブにならない限り、ディスエイブルとなっている。
【0061】
電源立ち上げ時は、CI検出回路12の起動要因により出力Qがアクティブとなる。このため、リレー6が駆動され、メイン制御部1に電力が供給される。
【0062】
(3)メイン制御部1に給電開始後(図5(B))
メイン制御部1に給電開始後、メイン制御部1は各種の初期化処理等を行い、システムを立ち上げる。
【0063】
次いでCI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ、コンピュータインタフェース部19の活性化等の各要因を監視し、ファクシミリが動作状態になければならないかどうか判断する。
【0064】
メイン制御部1が上記各要因を監視し、そのトリガがある一定時間アクティブにならない場合、メイン制御部1は、自ら給電を切る制御を行う。すなわち、メインCPU16のI/Oポートより、電源制御部11のDフリップフロップ21のクリア端子に“L”レベル信号を与える。
【0065】
Dフリップフロップ21のQ出力はインアクティブとなり、リレー6をOFFしてメイン制御部1への給電をストップする。これにより、低消費電力モードとなる。しかし、メイン電源5は、電源+5Bに給電を続けている。
【0066】
(4)起動トリガ信号で給電開始(5(C))
上述した図5(B)において、システムがスタンバイ状態に入った時点で、CI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ等の各要因のいずれかがアクティブになると、その要因はORゲート回路17によりORされ、Dフリップフロップ21のプリセット端子に入力される。Dフリップフロップ21のQ出力は、プリセット入力によりアクティブとなり、リレー6を駆動させ、メイン制御部1への給電が開始される。
【0067】
給電されたメインシステムは、各要因のいずれがアクティブになったか判断し、以後処理を進める。
【0068】
(5)コンピュータインタフェース部19の活性化による起動(図6)
上述した図5(B)において、システムがスタンバイ状態に入った時点で、コンピュータインタフェース部19が活性化される。つまり、コンピュータからのデータがストローブ信号に同期して入力されると、コンピュータインタフェース部19では8ビットのラッチ回路18により、このデータをラッチする。ストローブ信号は起動要因として電源制御部11に入力され、他の各要因とORされ、これによりメイン制御部1への給電が開始される。
【0069】
電源制御部11のDフリップフロップ21のQ出力は、コンピュータインタフェース部19に入力されストローブ信号の活性化と同時にBUSY信号として出力される。このBUSY信号は、メイン制御部1が処理可能となるまでアクティブ状態を保持し、コンピュータからの次データを制御する。
【0070】
メイン制御部1は、処理可能になった時点でまずコンピュータインタフェース部19の8ビットラッチ回路18のデータを読み出し、コンピュータからの次データを受け付けるため、BUSY信号制御をメイン制御に切り換え、BUSY信号をインアクティブとし、コンピュータからの次データを受け付ける。処理終了後は、5(B)にシーケンスを移行する。
【0071】
次に、本発明の第2実施例について説明する。なお、本実施例の全体構成は図1に示すものと共通であるものとし、同一要素には同一の符号を用いて説明する。
【0072】
図7は、本実施例における電源制御部11の構成を示す回路図である。
【0073】
この実施例における電源制御部11は、上述したDフリップフロップ21の代わりに、2つのNAND回路61A、61BよりなるS−Rラッチ回路61を設けたものである。
【0074】
S−Rラッチ回路61の電源は、メイン電源ライン7においてリレー6の外側から供給されており、電源メインスイッチ15がONされた状態で常時給電されている。S−Rラッチ回路61の出力Qはトランジスタ63に接統され、リレー6の駆動に使用される。
【0075】
S−Rラッチ回路61のリセット端子は、電源+5Bでプルアップされ、メイン制御部1のメインCPU16のI/Oポート出力に接統されている。
【0076】
S−Rラッチ回路61のセット端子は、CI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ、コンピュータインタフェース部19の活性化の各要因のORゲート回路17の出力に接続されている。
【0077】
また、本実施例におけるCI検出回路12の構成および動作は、図3および図4に示すものと共通であるので、説明は省略する。
【0078】
次に、電源制御部11における動作を図8(A)〜(C)および図9に基づいて説明する。
【0079】
(1)メイン電源スイッチがOFF状態の場合
メイン電源がOFFであり、メイン制御部1はもとより電源制御部11にも給電されていない。
【0080】
(2)メイン電源スイッチがONに切り替わった場合(図8(A))
図6において、+5Bにはメイン電源スイッチ15のONと同時に給電が開始され、+5Bの電圧波形は上昇する。
【0081】
+5Bの電圧が立ち上がると、これをCI検出回路12の時定数回路(CR充放電回路35)が検出し、これより、ある時間(Tw)後に、S−Rラッチ回路61のセット端子を“L”から“H”に立ち上げる。S−Rラッチ回路61のリセット端子は、CPU16のI/Oポートに接続されているが、CPU16には給電されていない。また、このリセット端子は、+5Bでプルアップされているため、ディスエイブルとなっている。
【0082】
S−Rラッチ回路61のセット端子は、起動要因のORゲートに接続されている。また、このセット端子は、+5Bでプルアップされているため、起動要因のトリガがアクティブにならない限りディスエイブルとなっている。
【0083】
S−Rラッチ回路61のセット端子は、+5Bでプルアップされているため、電源立ち上げ時にCI検出回路12の出力により出力Qがアクティブとなる。このため、リレー6が駆動され、メイン制御部1に電力が供給される。
【0084】
(3)メイン制御部1に給電開始後(図8(B))
メイン制御部1に給電開始後、メイン制御部1は各種の初期化処理等を行い、システムを立ち上げる。次いでCI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ等の各要因を監視し、ファクシミリが動作状態になければならないかどうか判断する。
【0085】
メイン制御部1が上記各要因を監視し、そのトリガがある一定時間アクティブにならない場合、メイン制御部1は、自ら給電を切る制御を行う。すなわち、メインCPU16のI/Oポートより電源制御部11のS−Rラッチ回路61のクリア端子に“L”レベル信号を与える。
【0086】
S−Rラッチ回路61のQ出力はインアクティブとなり、リレー6をOFFしてメイン制御部1への給電をストップする。これにより、低消費電力モードとなる。しかし、メイン電源15は、電源+5Bに給電を続けている。
【0087】
(4)起動トリガ信号で給電開始(図8(C))
上述した図8(B)において、システムがスタンバイ状態に入った時点で、CI信号、オフフック検出、キー入力、原稿センサ等の各要因のいずれかがアクティブになると、その要因はORゲート回路17によりORされ、S−Rラッチ回路61のセット端子に入力される。
【0088】
S−Rラッチ回路61のQ出力は、セット入力によりアクティブとなり、リレー6を駆動させ、メイン制御部1への給電が開始される。
【0089】
給電されたメインシステムは、各要因のいずれがアクティブになったか判断し、以後処理を進める。そして、処理終了後は、図8(B)にシーケンスを移行する。
【0090】
(5)コンピュータインタフェース部19の活性化による給電(図9)
上述した図8(B)において、システムがスタンバイ状態に入った時点で、コンピュータインタフェース部19が活性化される。つまり、コンピュータからのデータがストローブ信号に同期して入力されると、コンピュータインタフェース部19では8ビットのラッチによりこのデータをラッチする。ストローブ信号は起動要因として電源制御部11に入力され、他の各要因とORされ、これによりメイン制御部1への給電が開始される。
【0091】
電源制御部11のS−Rラッチ回路61のQ出力は、コンピュータインタフェース部19に入力され、ストローブ信号の活性化と同時にBUSY信号として出力される。
【0092】
BUSY信号は、メイン制御部1が処理可能となるまでアクティブ状態を保持し、コンピュータからの次データを制御する。
【0093】
メイン制御部1は、処理可能になった時点でまずコンピュータインタフェース部19の8ビットラッチのデータを読み出し、コンピュータからの次データを受け付けるため、BUSYの制御をメイン制御部1に切り替え、BUSYをインアクティブとし、コンピュータからの次データを受け付ける。
【0094】
以上のように本発明の実施例では、メイン電源1からの電力をメイン制御部1に供給するか、しないかのスイッチ手段(リレー6)を設け、それをON/OFF制御するために状態保持手段(Dフリップフロップ21、S−Rラッチ回路61)を使用し、この状態保持手段は、メイン電源スイッチ15をオペレータがONした場合、および回線あるいはオペレーション等の外部トリガによってメイン電源5からの電力をメイン制御部1に供給するように制御する。
【0095】
また、状態保持手段は、メイン制御部1のメインCPUからの信号により、メイン制御部1への電力供給をカットするように制御する。さらに、状態保持手段およびそのトリガ発生手段は、メイン電源5から分割された電源経路により、メイン電源スイッチ15がONされている限り給電されており、メイン電源スイッチ15がON状態で、回線あるいはオペレーション、コンピュータインタフェースの活性化等の外部トリガがない場合、メイン制御部1への給電をカットし、消費電力を低減させる。
【0096】
以上のような構成により、二次電池を使用せずまたワンチップマイコンシステム等の高価な回路の必要のない低消費電力モードを実現したコンピュータインタフェース付きファクシミリ装置を提供することができる。
【0097】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、メイン電源とメイン制御部との間の電源ラインを開閉するスイッチ手段と、低消費電力モードにおいても前記メイン電源より給電を受け、所定の起動要因に基づいて、前記スイッチ手段をオン・オフ制御することにより、メイン制御部を低消費電力モードまたは通常電力モードに切り換え制御するハードウエア回路よりなる電力制御手段と設けたことから、二次電池を使用せず、またワンチップマイコンシステム等の高価な回路の必要のない低消費電力モードを実現したコンピュータインタフェース付き通信端末装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例におけるファクシミリ装置野構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施例における電源制御部の構成を示す回路図である。
【図3】上記実施例におけるCI検出回路の構成を示す回路図である。
【図4】図3に示すCI検出回路の動作を示すタイミングチャートである。
【図5】上記第1実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図6】上記第1実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図7】本発明の第2実施例における電源制御部の構成を示す回路図である。
【図8】上記第2実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図9】上記第2実施例の動作を示すタイミングチャートである。
【図10】従来のファクシミリ装置の構成例を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…メイン制御部、
2…回線制御部、
3…オペレーションパネル部、
4…原稿読取部、
5…メイン電源、
6…リレー、
7…メイン電源ライン、
11…電源制御部、
12…CI検出回路、
15…メイン電源スイッチ、
16…CPU、
17…ORゲート回路、
18…ラッチ回路、
19…コンピュータインタフェース部、
21…Dフリップフロップ、
61…S−Rラッチ回路。

Claims (4)

  1. コンピュータインタフェースを有し、装置のスタンバイ状態で低消費電力モードを実現する通信端末装置であって、
    メイン電源とメイン制御部との間の電源ラインを開閉するスイッチ手段と、
    前記低消費電力モードにおいても前記メイン電源より給電を受け、所定の起動要因に基づいて、前記スイッチ手段をオン・オフ制御することにより、前記メイン制御部を低消費電力モードまたは通常電力モードに切り換え制御するハードウエア回路よりなる電力制御手段とを有し、
    前記電力制御手段は、前記コンピュータインタフェースからの信号の活性化を起動要因として前記スイッチ手段をオンして低消費電力モードから通常電力モードに切り換える場合に、
    前記コンピュータから入力された最初のデータを蓄積する蓄積手段と、当該装置が通常動作可能な状態に復帰するまでの間、前記コンピュータに次のデータの出力を待機するように指示するための指示信号送出手段とを有し、
    前記メイン電源の投入時に、前記電力制御手段の状態を強制的に制御して、前記メイン制御部を通常電力モードで起動させる初期状態確定手段を有し、
    前記電力制御手段は状態保持回路よりなり、前記初期状態確定手段は、回線からの呼出信号を監視するための回路に設けられる時定数回路よりなり、前記時定数回路は、前記メイン電源の投入から所定時間にわたり、前記状態保持回路への入力を保持することで、前記状態保持回路の状態を確定するものであることを特徴とするコンピュータインタフェース付き通信端末装置。
  2. 請求項1において、
    前記所定の起動要因としては、前記コンピュータインタフェースからの信号活性化の他に、回線からの信号の活性化、オペレータによる操作部からの信号の活性化、および各種センサからの信号の活性化を含むことを特徴とするコンピュータインタフェース付き通信端末装置。
  3. 請求項において、
    前記状態保持回路は、フリップフロップ回路であることを特徴とするコンピュータインタフェース付き通信端末装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項において、
    前記メイン制御部によって電力制御手段を制御し、通常電力モードから低消費電力モードへの切り換えを行うことを特徴とするコンピュータインタフェース付き通信端末装置。
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