JP3646052B2 - 排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置 - Google Patents

排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3646052B2
JP3646052B2 JP2000283111A JP2000283111A JP3646052B2 JP 3646052 B2 JP3646052 B2 JP 3646052B2 JP 2000283111 A JP2000283111 A JP 2000283111A JP 2000283111 A JP2000283111 A JP 2000283111A JP 3646052 B2 JP3646052 B2 JP 3646052B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
compressed air
air
windshield
nozzle
tank
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2000283111A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002087219A (ja
Inventor
衛 近藤
Original Assignee
望月 義嗣
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 望月 義嗣 filed Critical 望月 義嗣
Priority to JP2000283111A priority Critical patent/JP3646052B2/ja
Publication of JP2002087219A publication Critical patent/JP2002087219A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3646052B2 publication Critical patent/JP3646052B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60SSERVICING, CLEANING, REPAIRING, SUPPORTING, LIFTING, OR MANOEUVRING OF VEHICLES, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B60S1/00Cleaning of vehicles
    • B60S1/02Cleaning windscreens, windows or optical devices
    • B60S1/54Cleaning windscreens, windows or optical devices using gas, e.g. hot air

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本願発明は、排気ガス等の、内燃機関から排出される熱エネルギーを利用して、車のフロントガラス、サイドガラス及びリアガラス、更にはドアミラー等に付着した雨滴等の水滴を飛散させ、また、結露等を防止、解消するための、温風式エアーワイパー装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
自動車のフロントガラス等には、保安部品として、雨滴等の水滴を払うための機械式ワイパー装置が装備されており、ワゴン車等一部の自動車では、フロントガラスに加えて、リアガラス等にも機械式ワイパーが装備されている。かかる機械式ワイパー装置は、電気モーターの回転運動を利用し、ワイパーブレードをガラス上で円弧状に往復運動させ、ガラスに付着した水滴を扇形状に払うものである。
【0003】
このような従来の機械式ワイパー装置では、自動車の運転に支障がないとはいえ、ある一定の扇形範囲内の水滴しか払うことができず、例えばフロントガラスの隅部に付着した水滴は払うことができないという課題や、ワイパー自体が視界内を移動するので、対向車や歩行者等の動体を認識するために、運転者に強いられる負担が大きくなるという課題がある。したがって、運転者に対して、更に広く、良好な視界を確保・提供するとともに、運転者が動体を認識するうえでの負担を低減して、特に雨天又は降雪時の走行安全性を高めるため、種々の改善が提案されてきた。
【0004】
まず、上記した機械式ワイパー装置の作用を補足するものとして、撥水性のフッ素コーティング剤をフロントガラスに塗布し、フロントガラスに付着した水滴を「はじく」方法がある。一般のカー用品店においては、多種多様の撥水性コーティング剤が入手可能であり、手軽にフロントガラスにコーティング膜を形成し得る。撥水性コーティング膜をフロントガラスの表面に形成すると、雨水等は、形成された撥水性コーティング膜にはじかれて球状の水滴となり、自動車を高速で走行させたときには、フロントガラスに当たる風圧によって後方に吹き飛ばされ、飛散する。
【0005】
したがって、運転者は、フロントガラスの全面に渡って良好な視界を確保することが可能となり、しかも、フロントガラスに対して充分な風圧がかかる状態、すなわち、高速走行時には、機械式ワイパー装置を併用する必要もないので、動体に対する監視負担も低減する。
【0006】
しかしながら、このように撥水性コーティング膜をフロントガラスに形成したとしても、その作用は、所詮は雨水等をはじいて水滴化するだけであるため、フロントガラスに対して十分な風圧がかかっていない状態、例えば自動車の低速走行時等では、水滴化した雨水を吹き飛ばすことができず、運転者に対して良好な視界を確保、提供するには、機械式ワイパー装置を併用しなければならなかった。
【0007】
また、リアガラスやドアミラー等のように、自動車の高速走行時にも十分な風圧がかかり難い部分では、例え撥水性コーティング膜を形成していても、水滴化した雨水等が吹き飛ばされず、上記効果を得ることは困難であった。また撥水性コーティング膜は恒久的なものではなく、保安部品として車に装備される機械式ワイパー装置とは異なり、その効果を持続するためには、一定期間毎に再コーティングを行う必要があった。
【0008】
近年になって、上記した機械式ワイパー装置の作用を補足し、更には、フロントガラス等に撥水性コーティング膜を形成した場合にも生じていた課題を解決するために、いわゆるエアーワイパー装置が提案された。エアーワイパー装置は、エアーコンプレッサー(空気圧縮装置)を用いて圧縮空気を製造し、これをノズルからフロントガラス等に噴射して、圧縮空気の空気圧によって水滴を吹き飛ばし、飛散させるものである。
【0009】
この結果、機械式ワイパー装置とエアーワイパー装置を組み合わせたり、更には、フロントガラス等に撥水性コーティング膜を形成したうえで、エアーワイパー装置を併用することが提案されている。実際に、例えば以下のようなエアーワイパー装置が提案されている。
【0010】
(1)特開平6ー99791号公報又は特開平10ー211869号公報に記載された装置
特開平6ー99791号公報等には、エアーワイパー装置であって、(イ)自動車等のバッテリーより電力を送風機に送り、そして、(ロ)その送風機により作られた圧縮空気を送風管(エアーホース)等で吹き出し口まで送り、そこから自動車のガラス等、除水が必要な部分に圧縮空気を吹き付ける、という構成のエアーワイパー装置が記載されている。
【0011】
(2)特開平6ー156204号公報に記載された装置
特開平6ー156204号公報には、エアーワイパー装置であって、(イ)車体内に設置された圧縮空気供給手段と、(ロ)フロントガラスの下端縁に沿って所定間隔毎に設置され、圧縮空気供給手段から送られた空気をフロントガラス外表面に沿って下方から上方に噴射する、首振り動作しない第1のノズル部と、首振り動作可能な第二のノズル部と、そして、(ハ)この第2のノズル部を首振り動作させる首振り駆動手段とから構成される、エアーワイパー装置が記載されている。
【0012】
特開平6ー156204号公報の装置では、フロントガラスの結露を防止、解消するために、上記構成に加えて、(ニ)補助ガラスと、ヒーター及び小型モーターからなる温風供給手段を配置し、(ホ)フロントガラスと補助ガラスとの間隙に、温風供給手段から温風を送風する、という構成も記載されている。すなわち、圧縮空気をフロントガラスに噴射するとともに、圧縮空気の流れに、圧縮空気供給手段とは別個独立して設けられた温風供給手段からの温風を乗せてフロントガラスに噴射しようというものである(同公報第4頁右欄「0019」欄参照)。
【0013】
(3)特開平7ー52755号公報に記載された装置
特開平7ー52755号公報には、エアーワイパー装置であって、フロントガラス等に撥水性コーティング膜を形成する技術と併用するエアーワイパー装置であって、(イ)撥水性コーティング膜が形成されたフロントガラス等に、(ロ)その表面の内側から外側に向かって気流が形成されるように、一定の角度で配置された噴射ノズルと、(ハ)噴射ノズルに圧縮空気を供給するエアーコンプレッサーと、そして、(ニ)エアーコンプレッサーとその駆動電源間に介装される電源スイッチとから構成される、エアーワイパー装置が記載されている。
【0014】
特開平7ー52755号公報の装置では、フロントガラス等に撥水性コーティング膜を自動的に形成するために、上記構成に加えて、(ホ)撥水性コーティング液を収容する液剤タンクと、(ヘ)フロントガラス等の全面又は所用範囲に渡って撥水性コーティング液がコーティングされるように、フロントガラス等の表面に向かって所定角度で配置された液体噴射ノズルと、(ト)液剤タンク内の撥水性コーティング液を液体噴射ノズルに供給するポンプと、そして、(チ)このポンプとその駆動電源間に介装される第2電源スイッチとを装備させる構成も記載されている。
【0015】
(4)特開平9ー309410号公報に記載された装置
特開平9ー309410号公報には、降雪によってフロントガラス上に圧雪塊が生じるのを防ぐためのエアーワイパー装置であって、(イ)夏期に使用する、クーラーのエアーコンプレッサーによる圧縮された空気を、(ロ)バルブによって切り替え、(ハ)冬期には降雪の際にスノーワイパーとして使用する、という構成のエアーワイパー装置が記載されている。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
上記のように、種々の構成のエアーワイパー装置が提案され、それ単独により、或いは、機械式ワイパー装置及び/又はフロントガラス等に形成された撥水性コーティング膜と併用することにより、運転者に対し、更に広く、かつ、良好な視界を確保・提供するとともに、運転者が動体を認識するうえでの負担を低減して、特に雨天又は降雪時の走行安全性を高めるための改善が行われてきた。しかしながら、これら従来のエアーワイパー装置にもまた、以下のような改善されるべき課題点が残されている。
【0017】
前記(1)のエアーワイパー装置は、フロントガラス等の表面近傍に空気の流れを作り出し、雨水や降雪に際して、フロントガラス等に雨水や雪が付着し難くするとともに、雨水や雪が付着してしまったときには、これを吹き飛ばして飛散させることが可能であり、特にフロントガラス等に撥水性コーティング膜を形成する技術と併用すれば、効果的である。
【0018】
しかし、単に圧縮空気をフロントガラス等に噴射するだけであるから、フロントガラス等に生じた結露を解消するのは困難である。また、特にフロントガラス等に付着した雨水等が少量である場合、圧縮空気を噴射するだけでこれを吹き飛ばすのは困難であり、機械式ワイパー装置と併用する必要がある。また、特に降雪時において、いったんフロントガラス等に雪が付着すると、もはや圧縮空気の噴射だけでこれを吹き飛ばすことは困難となり、吹き飛ばされずにフロントガラス等の上に残った雪は固まって氷塊化し、機械式ワイパー装置を併用しても、これを除去するのは困難となる。
【0019】
前記(2)のエアーワイパー装置は、2種類のノズル部を配置しているが、第2のノズル部として、首振り可能なノズル部を採用することによって、ノズルから噴射される圧縮空気をフロントガラスの全面に行き渡らせようとするものである。またこのエアーワイパー装置では、補助ガラスと温風供給手段を配置することにより、フロントガラスの結露を防止、解消するという効果も達成しようとするものである。
【0020】
しかし、フロントガラスの結露を防止、解消するためには、フロントガラスの内側に補助ガラスを配置し、更に、本来のエアーワイパー用の圧縮空気の噴射系とは別個独立した、温風供給手段及びその噴射ノズルを配置なければならないために、コストが高くなってしまうという課題がある。特に補助ガラスには、自動車を構成する部品として、フロントガラスと同等の性能や強度が求められることから、コストの問題は無視できないものと考えられる。加えて、ヒーターと小型モーターからなる温調手段では、温風の温度や噴射量におのずと限度があるため、例えば降雪時等の、フロントガラスの外面、フロントガラスと補助ガラスとの間隙、補助ガラスの外面の温度差が大きくなることが予想される場合には、結露の防止、解消という、所定の効果を達成することが困難になる可能性がある。
【0021】
前記(3)のエアーワイパー装置は、エアーワイパー装置を、積極的に、フロントガラス等に撥水性のコーティング膜を形成する技術と併用するものである。このエアーワイパー装置自体は、前記(1)のエアーワイパー装置等と本質的に同様である。したがって、前記したような、(1)の装置と同様の課題を有している。
前記(4)の装置では、エアーワイパー用のエアーコンプレッサーとして、現在市販されている自動車の大部分が標準的に装備しているクーラー用のエアーコンプレッサーを使用するということ以外は、例えば前記(1)のエアーワイパー装置等と本質的に同様である。したがって、前記したような、(1)の装置と同様の課題を有している。
【0022】
本願発明は、上記したような、これまで提案されたエアーワイパー装置が有する課題を解決し、圧縮空気の噴射系のみで、他に別個独立した空気供給系や、フロントガラス等の内側に補助的なガラスを配置する等、コスト高を招きやすい、装置・手段をできるだけ追加することなしに、雨水等に対しては、これがフロントガラス等に付着し難くするとともに、付着したものについてはこれを吹き飛ばして飛散し、又は付着量が少量である場合には蒸発させ、降雪時においては、例えば駐車している間に雪が積もってしまった自動車を運転する場合等、フロントガラス等に雪が付着していても、これを吹き飛ばして飛散し、又は融雪することのできる、これまでに提案されたものとは異なった、新規なエアーワイパー装置を提供すべく成されたものである。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、ガソリン等を燃料とする、内燃機関を動力源とする自動車や、内燃機関と電力により駆動されるモーターを動力源とする、いわゆるハイブリッド・カー等から、多大な熱エネルギーを有しながらも排出されている排気ガスや冷却水に着眼することにより、前記目的を達成した温風式エアーワイパー装置である。
【0024】
すなわち、本願請求項1に記載した温風式エアーワイパー装置は、以下の(1)から(11)の各装置からなるものである。
(1)車体内に配置され、エンジンにより駆動され、又は、車載バッテリーにより駆動するモータにより駆動される、空気圧縮用のエアーコンプレッサー装置、(2)前記エアーコンプレッサー装置から供給される圧縮空気を一時的に蓄積する、圧縮空気タンク、(3)前記圧縮空気タンク内の圧力が、少なくとも所定圧力を超えた場合に作動し、該タンク内の圧力が当該所定圧力以上に上昇することを防止する圧力制限装置、(4)フロントガラス、サイドガラス、リアガラス及びサイドミラーの近傍にそれぞれ1以上配置され、前記圧縮空気タンクから供給される圧縮空気を前記ガラス及びミラーに噴射する、圧縮空気噴射ノズル、(5)前記圧縮空気用のエアーコンプレッサー装置と前記圧縮空気タンク、そして前記圧縮空気タンクと前記圧縮空気噴射ノズルを連結し、圧縮空気を圧縮空気噴射ノズルに供給する、圧縮空気供給管、(6)前記圧縮空気供給管に装備され、エンジンから排出される排気ガスの有する熱エネルギー、又は、エンジン冷却水の有する熱エネルギーを利用して、圧縮空気を加熱する、熱交換装置、そして、(7)前記圧縮空気供給管に装備され、前記圧縮空気噴射ノズルへの圧縮空気の供給量を調節する、圧縮空気噴射量調節装置、の各装置からなり、(8)前記圧縮空気供給管は、前記圧縮空気タンクから前記圧縮空気噴射ノズルに至る経路で少なくとも4本に分岐され、それぞれがフロントガラス、サイドガラス、リアガラス又はサイドミラーの近傍に配置された前記圧縮空気噴射ノズルと連結され、そして分岐された圧縮空気供給管のそれぞれが前記圧縮空気調節装置を装備し、(9)前記圧縮空気噴射量調節装置は、それぞれ、前記圧縮空気供給管の内部に配置され、かつ、その移動又は回転により圧縮空気供給管を閉塞し又は解放する調節コマ又は円盤と、該調節コマ又は円盤を移動又は回転する駆動手段とからなり、(10)前記圧縮空気噴射ノズルは、(10a)前記圧縮空気供給管と耐圧性を有する柔軟なチューブで連結され、断面の一部が多角形状又は円弧形状である固定台座の該多角形状又は円弧形状の部分に設けられた角度調調節用穴に固定具によりスライド可能に固定されたノズルと、該ノズルを前記固定台座上の前記多角形状又は前記円弧形状の部分でスライドさせる駆動手段とからなり、又は、(10b)前記圧縮空気供給間に固定され、圧縮空気の噴射角度と噴射幅がそれぞれ異なる第1及び第2の噴射口と第1又は第2噴射口に圧縮空気を送気する第1及び第2送気穴を備えたノズルと、連通穴を有し、前記第1又は第2送気穴の一方を連通させると同時に他方を遮断するスライド可能に取り付けられた平板と、該平板をスライドさせる駆動手段とからなり、そして、(11)前記エアコンプレッサー装置の駆動、前記圧縮空気噴射量調節装置の駆動手段及び前記圧縮空気噴射ノズルの駆動手段は、車内から制御される。
【0025】
本願請求項2に記載した装置は、前記請求項1に記載した温風式エアーワイパー装置に係るものであり、前記エアーコンプレッサー装置の駆動は、更に、車外に配置した水滴センサーによって制御されることを特徴とする。
【0026】
そして、本願請求項3に記載した装置は、前記請求項1に記載した温風式エアーワイパー装置に係るものであり、前記圧縮空気噴射量調節装置による、前記圧縮空気噴射ノズルからの圧縮空気噴射量の調節は、更に、車外に配置した水滴センサーによって制御されることを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、本願発明の温風式エアーワイパー装置を、図面に記載した一実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、本願発明の温風式エアーワイパー装置の一実施形態について、その構成を説明するための図であり、通常のガソリン燃焼式乗用自動車のボンネット部からフロントガラスまでを、上部から観察した様子(概略)である。なお、図1においては、温風式エアーワイパー装置を説明するために、自動車のボンネットや走行部品等は省略してある。
【0029】
図1において、1は、エンジンによって駆動される、空気圧縮用のエアーコンプレッサー装置であり、2は、エアーコンプレッサー装置1から供給される圧縮空気を一時的に蓄積する、圧縮空気タンクであり、3は、圧縮空気タンク2内の圧力が、所定圧力を超えた場合に作動して、該タンク内の圧力が前記所定圧力以上に上昇することを防止する、圧力制限装置であり、4は、自動車のフロントガラス近傍に配置され、圧縮空気タンク2から供給された圧縮空気をフロントガラスに噴射する、圧縮空気噴射ノズルであり、5は、エアーコンプレッサー装置1と圧縮空気タンク2、そして圧縮空気タンク2と圧縮空気噴射ノズル4を連結し、圧縮空気を圧縮空気噴射ノズル4に供給する、圧縮空気供給管であり、6は、エンジンから排出される排気ガスの有する熱エネルギーを利用して、圧縮空気を加熱する、圧縮空気供給管5に装備された熱交換装置であり、そして、7は、圧縮空気噴射ノズル4への圧縮空気の供給量を調節するために、圧縮空気供給管5に装備された圧縮空気噴射量調節装置である。
【0030】
図1の温風式エアーワイパー装置では、エンジン101の回転軸に連結されたプーリー102が、前記エアーコンプレッサー装置1の回転軸に取り付けられたプーリー103とVベルト104で連結されており、エンジン101の回転に伴って常時回転する。そして、エンジン101の回転力が伝達されると、エアーコンプレッサー装置1は、不図示の空気取入口から取り入れた空気を、圧縮して圧縮空気タンク2に送気する。
【0031】
圧縮空気用エアーコンプレッサー装置1のプーリー103は、電磁スイッチのオン、オフによってその回転軸と連結され、又は切り離されるようにすることが好ましい。かかる構成とすれば、電磁スイッチがオンにされた場合にのみ、プーリー103をエアーコンプレッサー装置1の回転軸と連結し、本願発明の温風式エアーワイパー装置を作動させることが可能になる。この結果、温風式エアーワイパー装置を使用しないときには、エンジンに余分な負荷をかけないようにすることができる。、
【0032】
圧縮空気タンク2は、エアーコンプレッサー装置1から送気された圧縮空気を一時的に蓄積するものである。エアーコンプレッサー装置1で圧縮された空気を、直接、フロントガラス等に噴射する構成とすると、エアーコンプレッサー装置1からの圧縮空気圧力が、該装置本体回転軸の回転数の変動にともなって変動した場合、最終的に噴射される圧縮空気の量等が変動してしまい、水滴を吹き飛ばして飛散させることが困難となる。そこで、本願発明では、圧縮空気を、いったん圧縮空気タンク2に一時的に蓄積しておくことで、圧縮空気噴射ノズルに対する圧縮空気の供給を安定化し、フロントガラス等への圧縮空気の噴射量変動を防止するものである。
【0033】
圧縮空気タンク2には、所定の耐圧性が要求されるため、好ましくは金属や硬質プラスチック等の、強度に優れた部材を用いて一体成型したものを用いたうえで、保安部品として圧力制限装置3を装備する。圧力制限装置3は、圧縮空気タンク2内の圧力が少なくとも所定圧力を超えた場合に作動し、圧縮空気タンク2内に蓄積された圧縮空気の一部を外部に放出することにより、該タンク内の圧力を下げる、という機能によって、圧縮空気タンク2内の圧力が所定圧力以上に高まることを防止するものである。
【0034】
この装置を装備することにより、エアーコンプレッサー装置1、圧縮空気タンク2をはじめとして、本願発明の温風式エアーワイパー装置の各構成装置が、設計にあたって想定した所定圧力以上の圧力負荷にさらされることを防止し、各装置が破損したり、動作不良を起こすことを予防できるのである。圧力制限装置3は、その作動によって圧縮空気タンク2から圧縮空気を外部に逃がすものであるが、不意に圧縮空気がエンジンルーム内に噴射されることを防止するために、例えば圧縮タンク2の裏側(路面方向)に配置すると良い。
【0035】
圧力制限装置3としては、例えば、内部圧力が所定値を超えると作動して、圧縮空気タンク2を大気に連通し、逆に、該圧力が所定値以下に下がると作動を停止して、圧縮タンク2を密閉する、機械式の圧力弁を例示することができる。また、圧縮空気タンク2の内部に圧力センサーを配置し、センサー出力をマイクロチップで処理して、その出力値により、エアーコンプレッサー装置1の駆動及び停止のためのメインスイッチ(前記した電磁式スイッチ等)を制御するようにしておき、圧縮空気タンク2内の圧力が所定値以上となると、エアーコンプレッサーの駆動を停止し、一方で、圧縮空気タンク2内の圧力が、所定値以下になると、作動を停止したエアーコンプレッサー装置1を再び駆動するような、フィードバック型のスイッチング回路を装備しても良い。圧力センサーを配置した場合には、その出力を運転席のコントロールパネル内に表示するように構成することもできる。
【0036】
圧縮空気タンク2に蓄積された圧縮空気は、圧縮空気供給管5により、熱交換装置6及び圧縮空気噴射量調整装置7を経由して、最終的にはフロントガラス105の下近傍に配置された圧縮空気噴射ノズル4から、フロントガラスに対して噴射される。
圧縮空気供給管5に装備される熱交換装置6は、内燃機関であるエンジン101から排気ガスや冷却水という形で排出される熱エネルギーを利用して、圧縮空気を加熱するものである。かかる熱交換装置6としては、例えば図2及び図3にその一形態を示したような、排気ガスが有している熱エネルギーを利用して圧縮空気を加熱するものを例示できる。
【0037】
図2において、Aは、排気ガスをエンジンから触媒(マフラー)に導くエキゾーストパイプ106と熱交換装置6の様子を正面から観察したものであり、Bは、これらの様子を上方から観察したものである。高温の排気ガスはエキゾーストパイプ106の内部を通過し、該パイプ自体を加熱するが、熱は該パイプと接触配置された熱交換装置6に伝達され、熱交換装置を通過する圧縮空気を加熱する。図2に示した熱交換装置では、エキゾーストパイプ106との接触面積を大きくするために、Bに示したとおり、圧縮空気入口107から熱交換装置6に入った圧縮空気は、エキゾーストパイプ106から熱を奪った後、圧縮空気出口108から出て圧縮空気噴射ノズル4に向かう。
【0038】
図3において、Aは、エキゾーストパイプ106と熱交換装置6の様子を正面から観察したものであり、Bは、これらの様子を上方から観察したものである。高温の排気ガスはエキゾーストパイプ106の内部を通過し、該パイプ自体を加熱するが、熱は該パイプに対してコイル状に接触配置された熱交換装置6に伝導し、熱交換装置を通過する圧縮空気を加熱する。図3に示した熱交換装置でも、エキゾーストパイプ106との接触面積が大きくなるように工夫されているが、この形態では更に、圧縮空気の流れが一方的で、図2に示した形態に比較してスムースである。
【0039】
つまり、Bに示したように、圧縮空気供入口107から熱交換装置6に供給された圧縮空気は、エキゾーストパイプ106から熱を奪った後、流れの方向を変えることなく、圧縮空気出口108から出て圧縮空気噴射ノズル4に向かうのである。したがって図3に示した熱交換装置の形態は、エキゾーストパイプ106との接触面積を充分に確保しつつ、その内部を通過する圧縮空気の流れ方向を大きく変えることがないという点で、好ましい形態である。
【0040】
圧縮空気噴射量調整装置7は、熱交換装置6により加熱された圧縮空気の、それより下流側に連結された圧縮空気供給管5に流れ込む量、いいかえれば、その下流に連結された圧縮空気噴射ノズル4からの噴射量を調節するものである。圧縮空気噴射量調整装置7としては、例えば図4及び図5に示したような形態の、圧縮空気供給管5を閉塞、又は、解放して、圧縮空気供給管5の実質的な断面積を変化させ、そこを流れる圧縮空気量を調整するものを例示できる。
【0041】
図4において、109は、図面矢印方向(左右方向)に移動することで、その先端部で圧縮空気の入口110及び圧縮空気の出口111を閉塞し、又は、解放する調節コマである。この調節コマ109を、不図示の駆動手段によって図面左方向に移動すると、圧縮空気入口110及び出口111は閉塞され、圧縮空気噴射ノズル4からの圧縮空気の噴射は停止する。この位置から、調節コマ109を徐々に図面右方向に移動すると、その移動に伴って圧縮空気入口110及び出口111は徐々に解放され、圧縮空気噴射ノズル4からの圧縮空気の噴射量は徐々に増加する。
【0042】
図5において、112は、その面積が圧縮空気供給管5の断面積と概ね同一で、常にその外縁部の一部が圧縮空気供給管5の内縁部の一部と接触している円板である。円板112の回転軸は、圧縮空気供給管を貫通し、回転板123に固定されている。この回転板123を不図示の回転手段によって回転させることで、円板112を圧縮空気供給管5の内部で回転させて、圧縮空気供給管5の実質的な断面積を変化させ、圧縮空気噴射ノズル4からの圧縮空気の噴射量を調節するのである。Bは、圧縮空気供給管5を閉塞して、圧縮空気噴射ノズル4への圧縮空気の供給を停止した状態から、円板112をおよそ45度回転させた状態を示している。なお、Bに記載した113は、円板112の回転動を、最大でおよそ90度に制限するための抑止突起であり、Aでは図示していない。
【0043】
図4及び図5に記載した形態の圧縮空気噴射量調節装置では、調節コマ109の移動や円板112の回転を制御することによって、圧縮空気噴射ノズルからの圧縮空気の噴射を開始し、停止させ、更にはその噴射量の増減を制御する。したがって、運転席等に、調節コマ109の移動や円板112の回転を制御し得るように、スイッチ類を配置すれば、運転者は自信の判断により、噴射量を調節することが可能になる。なお、上記形態の圧縮空気噴射量調節装置によれば、無限段階に圧縮空気の噴射量を調節し得るが、例えば調節コマ109の移動や円板112の回転を3ないし4ステップに制限し、閉塞(噴射停止)、噴射量少(弱)、噴射量中そして解放(強)等というように制御しても良い。
【0044】
圧縮空気噴射量調節装置7で流量が調節された圧縮空気は、最終的に圧縮空気噴射ノズル4から噴射される。圧縮空気噴射ノズル4は、例えば図6に示したような形状のノズルであり、充分な強度を確保する等の目的のため、プラスチック等で一体成形して製造したものである。図6において、Aは、圧縮空気噴射ノズル4を正面から観察した様子を示すものであり、Bは、同ノズルを側面から観察した様子を示す図である。
【0045】
また図中、114は、圧縮空気の噴射口であり、115は、圧縮空気噴射ノズルを圧縮空気供給管5に取り付けるための台座部である。圧縮空気の噴射口114は、後述するように、圧縮空気を広い範囲に噴射するため、その開口は幅広の長方形状としてある。また台座部115には、ネジを切る等して、圧縮空気供給管に設けた穴から台座部115内部に挿入したうえで、圧縮空気の圧力で容易に離脱しないようにしっかりネジ等で固定する。
【0046】
図7は、本願発明の温風式エアーワイパー装置により、圧縮空気をフロントガラス105に噴射する場合の概略を示す図であり、自動車の側面から観察した様子を示している。圧縮空気供給管5には、フロントガラス105の傾斜角を考慮し、圧縮空気が適度な角度をもってフロントガラスに噴射されるように圧縮空気噴射ノズル4が固定されている。
【0047】
また図8は、図7に示した圧縮空気の噴射の様子をフロントガラス105の正面から観察した様子を示す図であり、圧縮空気噴射ノズル4として、合計5個のノズル(4aから4e)をフロントガラス105の下近傍に配置した様子を示す図である。各ノズルは、全て同一の寸法・形状であり、配置した5個のノズルは、その各々から噴射される圧縮空気の流れが、隣接するノズルから噴射される圧縮空気の流れと一部重複するような寸法・形状の圧縮空気噴射口を形成したうえで、等間隔で配置してある。
【0048】
圧縮空気噴射ノズル4を複数個使用する場合、図8に示した例とは異なり、噴射される圧縮空気の噴射角度や広がりがノズル毎に異なるものとなるように、寸法や形状の異なる2種以上のノズルを使用したり、或いは、同一寸法・形状のノズルの、圧縮空気供給管への取り付け角度を変えることもできる。図9に示した例では、合計9個の同一寸法・形状の圧縮空気噴射ノズル(4aから4i)を、図8と同様にフロントガラス105の下近傍に配置した様子を示す図である。
【0049】
図8の例と異なるのは、圧縮空気噴射ノズルのうち、4a、4c、4e、4g及び4iの5個のノズルは、フロントガラス105の比較的上方に対して圧縮空気を噴射するような角度で固定されており、4b、4d、4f及び4hの4個のノズルは、フロントガラス105の比較的下方に対して圧縮空気を噴射するような角度で固定されている点である。このように、噴射する圧縮空気の角度や広がりは、複数のノズル間で均一にする必要はなく、運転者のドライビングポジション等に基づいて変更すると良い。
【0050】
圧縮空気噴射ノズル4は、自動車が走行したときに生じる空気の流れを考慮してガラス等の近傍に配置する。例えばフロントガラス105に対しては、自動車が前進すると、下から上方向に向かう空気の流れが発生するため、その下近傍にノズルを配置する。これとは逆に、リアガラスでは、自動車が前進すると上から下方向に向かう空気の流れが発生するため、その上近傍、すなわち自動車の屋根にノズルを配置すると良い。サイドガラスでは、下から上に、斜めに向かう空気の流れが発生するため、前方斜め下にノズルを配置すると良い。
【0051】
図10は、圧縮空気噴射ノズル4を圧縮空気供給管5と直接固定せずに、固定台座に固定することにより、フロントガラス105に対する圧縮空気の噴射角度を自由に調節可能としたものであり、Aは、正面から観察した様子を、Bは、側面から観察した様子を示すものである。図中、116は、圧縮空気噴射ノズルの固定台座であり、117は、圧縮空気供給管5の一部を形成する、耐圧性を有する柔軟なチューブであり、118は、ノズルの固定具であり、119は、角度調節用穴である。
【0052】
図10に示した形態では、固定台座116は断面が7角形であり、その右肩部分に設けられた角度調節用穴119の範囲内で、圧縮空気噴射ノズル4の取り付け角度を3段階の角度から選択して固定可能である。また、圧縮空気噴射ノズルの角度を変えた場合に、圧縮空気供給管5からの圧縮空気の供給に支障がないように、柔軟なチューブ117を使用している。この構成によれば、必要に応じて圧縮空気噴射ノズル4の取り付け角度を3段階で変更することができるが、固定台座の形状を変更することにより、より多段階の変更も可能である。
【0053】
例えば、固定台座116の断面右肩部分を多角形状ではなく、円弧状にすれば、無限段階の変更が可能となる。更に、モータ等の駆動手段によって、圧縮空気噴射ノズル4を固定台座上でスライドさせて取り付け角度を変更し得るように構成し、該駆動手段の駆動スイッチを運転席等に配置すれば、自動車の運転者が必要に応じて圧縮空気の噴射角度を自由に変更できるようになる。
【0054】
図11は、図10に示したのとは異なる構成によって、フロントガラス105に対する圧縮空気の噴射角度を2段階で自由に切り替えるようにしたものである。Aは、圧縮空気噴射ノズル4を正面から観察した様子を示すものであり、Bは、同ノズルを側面から観察した様子を示す図である。図中、114aは、圧縮空気の第1噴射口であり、114bは、圧縮空気の第2噴射口であり、120aは、圧縮空気を第1の噴射口114aに送気する第1送気穴であり、120bは、圧縮空気を第2の噴射口114bに送気する第2送気穴であり、そして、122は、連通穴121を有する平板である。
【0055】
図11に示した形態の圧縮空気噴射ノズル4では、平板122を矢印の方向にスライドさせることにより、送気穴120a又は送気穴120bの一方のみを第1送気穴120a又は第2送気穴120bに連通し、他方を遮断する。そして、第1噴射口114aと第2噴射口114bは、圧縮空気噴射ノズル4の中心軸から傾斜して形成されており、しかも、開口部の横幅が異なるものである。このため、圧縮空気噴射ノズル4自体を圧縮空気供給管5に固定している場合であっても、前記平板122のスライドにより、フロントガラス105への圧縮空気の噴射角度はもとより、圧縮空気の広がりの幅までも、114aと114bの間で二者択一的に切り替えることができる。
図10や図11に示した形態以外にも、例えば圧縮空気ノズル4を固定した圧縮空気供給管自体を回転させる等しても、圧縮空気の噴射角度は変更することができる。
【0056】
以上、図面に基づいて本願発明の温風式エアーワイパー装置を説明してきたが、上記説明は本願発明の一実施形態についての説明にすぎず、本願発明はかかる形態に限定されるものではない。
本願発明の温風式エアーワイパー装置における圧縮空気の噴射系では、エアーコンプレッサー装置が最上流側に、そして圧縮空気噴射ノズルが最下流側に位置し、その間に圧縮空気タンク、熱交換装置及び圧縮空気噴射量調節装置が存在する。図1の形態では、上流側から順に、圧縮空気タンク、熱交換装置及び圧縮空気噴射量調節装置を配置したが、熱交換装置と圧縮空気噴射量調節装置の配置は、逆にすることもできる。
【0057】
前記したエアーコンプレッサー装置の電磁式スイッチを、ボンネット上部等、車外に配置した水滴センサーの出力に連動させ、該センサーが雨や雪等を感知すると、自動的に電磁スイッチをオンにして、圧縮空気タンクへの圧縮空気の蓄積を開始するように構成することができる。このように、エアーコンプレッサー装置の電磁スイッチを、車外に配置した水滴センサーからの信号によってオンとなるように構成したり、運転席からオンにできるように構成した場合には、スイッチオンによりエアーコンプレッサー装置を駆動せしめた後、圧縮空気噴射量調節装置において、一定の時間は圧縮空気供給管を閉塞し、圧縮空気タンク内に圧縮空気が蓄積されるように自動的制御することが好ましい。
【0058】
むろん、この場合にも、運転席に配置した電磁スイッチにより、エアーコンプレッサー装置の駆動を運転者の判断によって停止したり、圧縮空気タンクに圧縮空気が蓄積される前に噴射を開始するように構成することもできる。
また、水滴センサーからの信号が降水量等を反映できるものである場合には、その信号に応じてフロントガラスへの圧縮空気の噴射量を自動的に増減するよう、圧縮空気噴射量調節装置を制御することもできる。
【0059】
更に、圧縮空気噴射調節装置を経時手段と連動せしめて、圧縮空気が連続的に噴射され、又は、一定間隔毎に噴射されるように構成することもできる。いずれにしても、エアーコンプレッサー装置の電磁スイッチや圧縮空気噴射量調節装置のスイッチは、自動制御のみとすることなく、運転席にも設けておき、運転者の判断による制御が優先されるようにしておくことが好ましい。
【0060】
エアーコンプレッサー装置は、上記形態以外にも、自動車に搭載したバッテリーによって駆動される、モーターを駆動源とするものであっても良い。上記説明したようなエンジン駆動方式では、バッテリーに負荷を与えないため、特にアイドリングや低速走行時等の、ダイナモによる発電量が少ない状態において温風式エアーワイパー装置を連続使用しても、比較的安定した状態でエアーコンプレッサー装置を駆動でき、バッテリーの放電等のトラブルを招きにくい、というメリットがある。
【0061】
一方、後者のバッテリー駆動方式では、コンプレッサー装置の駆動及び停止等を電気的に行い得るから、前者のようにプーリーと回転軸を連結するための装置・部品が不要となり、該装置・部品のメンテナンスが不要で、しかも駆動及び停止を制御することが比較的容易である、というメリットや、エンジンの回転数に関係なく、エアーコンプレッサー装置を駆動できる、というメリットがある。
【0062】
エアーコンプレッサー装置は、長時間、連続駆動するうちに、本体温度が上昇する。これを放置すると、装置の寿命を縮めることにもなるため、自動車の走行により、エアーコンプレッサーに外部からの空気が接してその温度上昇を抑制するように、例えばボンネット又はフロントグリルに空気取り入れ口を設けるとともに、エアーコンプレッサーを、前記空気取り入れ口からの空気流が当たる場所に配置すると良い。また、車内には、エンジンを冷却するためのラジエーターが装備されているが、その冷却水を、エアーコンプレッサー本体の周りをも循環させて、温度上昇を防止するようにしても良い。
【0063】
更に、エアーコンプレッサー装置は、その空気取入口に、エアーフィルターを装備することが好ましい。これにより、塵や埃等がエアーコンプレッサー装置に侵入することを防止できる。また例えば、圧縮空気タンク、又は、圧縮空気供給管における、エアーコンプレッサー装置から圧縮空気タンクに到るまでの地点には、圧縮空気の逆流防止弁を配置すして、いったん圧縮空気タンクに送気された圧縮空気が、該タンク内部の圧力の上昇に伴って逆流する等して、エアーコンプレッサー装置が破損することを防止すると良い。
【0064】
本願発明の温風式エアーワイパー装置は、温風をフロントガラス等に噴射する点に特徴を有するものである。前記説明では、エンジンの排気ガスが有する熱エネルギーを利用して、圧縮空気を加熱する構成を説明したが、自動車の運転によって高温になるエンジンを冷却するための冷却水の有する熱エネルギーを利用することもできる。エンジン冷却水は、通常、ウォーターポンプによって強制循環する間に、フロントグリル全面に配置されたラジエーターによって冷却される。したがって、圧縮空気供給管をラジエーターに接触させることにより、圧縮空気を加熱することが可能である。
【0065】
また本願発明の温風式エアーワイパー装置は、フロントガラスのみならず、サイドガラス、リアガラス、更にはドアミラーに対して加熱された圧縮空気を噴射するように構成することができる。例えばサイドガラス用に構成する場合には、図1における圧縮空気噴射量調節装置7の下流側で圧縮空気供給管を分岐し、サイドガラス斜め下近傍に配置した圧縮空気噴射ノズルに連結すれば良い。
【0066】
特に、サイドガラスやリアガラス等への圧縮空気の噴射にあたっては、フロントガラスへの噴射と比較して、圧縮空気供給管をエキゾーストパイプと接触させる面積を大きくすることが可能である。また、サイドガラスやドアミラーに対して圧縮空気を噴射する場合には、ドアのヒンジ部分には、柔軟性と耐圧性を有するチューブで構成した圧縮空気供給管を通すことによって、ドアの開閉に支障がないようにする。
【0067】
上記のように、サイドガラス、リアガラス、更にはドアミラーに対して圧縮空気を噴射する場合には、前記流路系をに代えて、図1における圧縮空気噴射量調節装置7の上流側で圧縮空気供給管を分岐し、圧縮空気が、複数の圧縮空気噴射量調節装置を通過した後にノズルに到達するように構成することも可能である。このように、圧縮空気噴射量調節装置は、複数配置することができるが、この場合には、フロントガラス及びサイドガラス等への圧縮空気の噴射量を、それぞれ別個独立に制御することが可能となる。
【0068】
すなわち、本願発明の温風式エアーワイパー装置において、圧縮空気供給管を途中で分岐して、例えばフロントガラスとサイドガラスに対して圧縮空気を噴射するように構成した場合には、圧縮空気噴射量調節装置を、圧縮空気タンクから前記分岐に到る前までに配置すれば、フロントガラスとサイドガラスに噴射される圧縮空気量を一度に制御することになるが、前記分岐からフロントガラスに対する圧縮空気噴射ノズルに到るまでの間と、前記分岐からサイドガラスに対する圧縮空気噴射ノズルに到るまでの間の2カ所に圧縮空気噴射量調節装置を配置すれば、例えば豪雨等の天候に際して、圧縮空気の供給量が不十分となった場合等に、まず運転者にとってより重要なフロントガラスに対して充分な噴射量を確保したうえで、余力分をサイドガラスへの噴射に回す、等といった調節が可能になる。
【0069】
また、調節装置の数を増やせば、運転席側のサイドガラスへの供給量と、助手席側のサイドガラスへの供給量を運転者の判断によって変更する等ということも可能となる。更には、各ガラス又は左右のミラーへの噴射量をそれぞれ別個に配置した圧縮空気噴射量調節装置を経由して行う構成では、例えばドアやサイドガラスの開閉動作等にともない、開かれたドアのサイドガラスへの圧縮空気の噴射等を一時的に停止して、自動車の搭乗者に圧縮空気が噴射される等ということを防止することも可能になる(単一の圧縮空気噴射量調節装置のみを配置した場合でも、全圧縮空気の噴射を停止して、搭乗者に圧縮空気が噴射されるのを防止することは可能である)。
【0070】
なお、配置する圧縮空気噴射ノズルの数等は、雨水等を飛散するガラス部の面積に応じて適宜決定すれば良く、例えば面積の小さいドアミラーのミラー部分に圧縮加熱空気を噴射しようするのであれば、左右各1個の圧縮空気噴射ノズル装置を配置すれば充分である。
【0071】
本願発明の温風式エアーワイパー装置は、常用されるものではない。したがって、使用していない間に、圧縮空気噴射ノズルから雨水等が侵入したり、或いは、圧縮空気供給管の内部で結露が生じること等が予想される。このようにして圧縮空気供給管に水が溜まり、なんらかの理由でエアーコンプレッサー装置に流れ込む等すると、その装置寿命を縮める可能性もあるため、圧縮空気供給管や圧縮空気タンクには、かかる水をトラップするための小容量の液体タンクと、該タンクにトラップされた水を外部に廃棄するためのドレーンを取り付けておくと良い。また更には、各圧縮空気噴射ノズルに、圧縮空気噴射時にはその圧力によって自動的に開き、圧縮空気の噴射を停止すると、バネ等の力によって自動的に閉まる蓋を取り付けることも好ましい。
【0072】
【発明の効果】
本願発明の温風式エアーワイパー装置は、フロントガラス等の表面近傍に空気の流れを作り出し、雨水や降雪に際して、フロントガラス等に雨水や雪が付着し難くするとともに、雨水や雪が付着してしまったときには、これを吹き飛ばして飛散させることが可能である。特に、近年になって広く使用されるようになったフロントガラス等に撥水性コーティング膜を形成する技術と併用すれば、上記効果をより向上することができる。
【0073】
しかも本願の装置は、単に圧縮空気をフロントガラス等に噴射するものでははなく、エンジンから排出される排気ガスやエンジン冷却水が有する熱エネルギーを利用して加熱した圧縮空気を噴射するものであるから、フロントガラス等に生じた結露を解消したり、吹き飛ばして飛散させるのが困難な少量の雨水等を蒸発させたり、降雪時において、いったんフロントガラス等に付着した雪を融雪することもできる。
【0074】
本願発明の温風式エアーワイパー装置は、フロントガラス等に噴射する圧縮空気そのものを加熱するものである。この結果、従来提案されていた、補助ガラスと温風供給手段を圧縮空気の供給系とは別個独立して配置する装置と比較して、構成が容易であるためにコストを低くできると同時に、充分な温度と量の圧縮空気を供給可能として、例えば降雪時等の、フロントガラスの外面と内面の温度差が大きくなる状況下でも、結露の防止、解消、そして融雪という、所定の効果を確実に達成するものである。
【0075】
このように、本願発明の温風式エアーワイパー装置を、例えば前記した撥水性コーティング膜を形成する技術と併用すれば、機械式ワイパー装置を頻繁に併用しなくとも、水滴の除去等を効果的に行い得る。この結果、機械式ワイパー装置の使用頻度を大幅に減少させて、当該装置に装備されているゴムブレードがフロントガラスと接触・摩擦して劣化するのを防止することも可能である。
【0076】
したがって、機械式ワイパー装置だけを使用する場合に比べ、ゴムブレードの交換頻度を減少させ、自動車の保守管理に要するコストを低下することにもつながる。また、機械式ワイパー装置の使用頻度を減少できるのであるから、そのゴムブレードがフロントガラスに接触・摩擦することによって、フロントガラスに細かい擦り傷等が生じるのも防ぐことができる。
【0077】
上記効果に加え、エンジンからの排気ガスが有する熱エネルギーを利用する本願発明の温風式エアーワイパー装置の形態では、排気ガス自体の温度を低下させることができる。この結果、排気ガス中のNox物質に代表される、環境汚染を引き起こす有害物質を分解したり、除去するための触媒やフィルター装置等が、排気ガスの熱エネルギーで短時間に劣化してしまう、という弊害も解決し得る、という効果をも達成するものである。
【0078】
以上に説明したように、本願発明の温風式エアーワイパー装置では、これまで提案されたエアーワイパー装置が有する課題を解決し、圧縮空気の噴射系のみで、他に別個独立した空気供給系や、フロントガラス等の内側に補助的なガラスを配置する等、コスト高を招きやすい、装置・手段を追加することなしに、雨水等に対しては、これがフロントガラス等に付着し難くするとともに、付着したものについてはこれを吹き飛ばして飛散し、又は付着量が少量である場合には蒸発させ、降雪時においては、例えば駐車している間に雪が積もってしまった自動車を運転する場合等、フロントガラス等に雪が付着していても、これを吹き飛ばして飛散し、又は融雪することのできる、これまでに提案されたものとは異なった、新規なエアーワイパー装置であり、これにより、運転者に対して、更に広く、かつ、良好な視界を確保・提供するとともに、運転者が動体を認識するうえでの負担を低減して、特に雨天又は降雪時の走行安全性を高めるための改善するという効果を達成するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、本願発明の温風式エアーワイパー装置を構成する各装置の概要を説明するための図である。
【図2】図2は、熱交換装置の一実施形態を示した図である。
【図3】図3は、熱交換装置の他の一実施形態を示した図である。
【図4】図4は、圧縮空気噴射量調節装置の一実施形態を示した図である。
【図5】図5は、圧縮空気噴射量調節装置の他の一実施形態を示した図である。
【図6】図6は、圧縮空気噴射ノズルの一実施形態を示した図である。
【図7】図7は、フロントガラスに対して圧縮空気を噴射する様子を側面から観察した図である。
【図8】図8は、フロントガラスに対して合計5個のノズルで圧縮空気を噴射する様子を観察した図である。
【図9】図9は、フロントガラスに対して合計9個のノズルで圧縮空気を噴射する様子を観察した図である。
【図10】図10は、噴射角度を3段階で調節し得る、圧縮空気噴射ノズルの一実施形態を示した図である。
【図11】図11は、噴射角度を2段階で調節し得る、圧縮空気噴射ノズルの一実施形態を示した図である。
【符号の説明】
1 エアーコンプレッサー装置
2 圧縮空気タンク
3 圧力制限装置
4 圧縮空気噴射ノズル
5 圧縮空気供給管
6 熱交換手段
7 圧縮空気噴射量調節装置
101 エンジン
102 エンジンに取り付けられたプーリー
103 エアーコンプレッサー装置に取り付けられたプーリー
104 Vベルト
105 フロントガラス
106 エキゾーストパイプ
107 圧縮空気入口
108 圧縮空気出口
109 調節コマ
110 圧縮空気入口
111 圧縮空気出口
112 円板
113 抑止突起
114 圧縮空気噴射口
115 台座部
116 固定台座
117 圧縮空気供給管(耐圧性を有する柔軟なチューブ)
118 固定具
119 角度調節用穴
120 送気穴
121 連通穴
122 平板
123 回転板

Claims (3)

  1. 温風式エアーワイパー装置であって、
    (1)車体内に配置され、エンジンにより駆動され、又は、車載バッテリーにより駆動するモータにより駆動される、空気圧縮用のエアーコンプレッサー装置、
    (2)前記エアーコンプレッサー装置から供給される圧縮空気を一時的に蓄積する、圧縮空気タンク、
    (3)前記圧縮空気タンク内の圧力が、少なくとも所定圧力を超えた場合に作動し、該タンク内の圧力が当該所定圧力以上に上昇することを防止する圧力制限装置、
    (4)フロントガラス、サイドガラス、リアガラス及びサイドミラーの近傍にそれぞれ1以上配置され、前記圧縮空気タンクから供給される圧縮空気を前記ガラス及びミラーに噴射する、圧縮空気噴射ノズル、
    (5)前記圧縮空気用のエアーコンプレッサー装置と前記圧縮空気タンク、そして前記圧縮空気タンクと前記圧縮空気噴射ノズルを連結し、圧縮空気を圧縮空気噴射ノズルに供給する、圧縮空気供給管、
    (6)前記圧縮空気供給管に装備され、エンジンから排出される排気ガスの有する熱エネルギー、又は、エンジン冷却水の有する熱エネルギーを利用して、圧縮空気を加熱する、熱交換装置、そして、
    (7)前記圧縮空気供給管に装備され、前記圧縮空気噴射ノズルへの圧縮空気の供給量を調節する、圧縮空気噴射量調節装置
    の各装置からなり、
    (8)前記圧縮空気供給管は、前記圧縮空気タンクから前記圧縮空気噴射ノズルに至る経路で少なくとも4本に分岐され、それぞれがフロントガラス、サイドガラス、リアガラス又はサイドミラーの近傍に配置された前記圧縮空気噴射ノズルと連結され、そして分岐された圧縮空気供給管のそれぞれが前記圧縮空気調節装置を装備し、
    (9)前記圧縮空気噴射量調節装置は、それぞれ、前記圧縮空気供給管の内部に配置され、かつ、その移動又は回転により圧縮空気供給管を閉塞し又は解放する調節コマ又は円盤と、該調節コマ又は円盤を移動又は回転する駆動手段とからなり、
    (10)前記圧縮空気噴射ノズルは、
    (10a)前記圧縮空気供給管と耐圧性を有する柔軟なチューブで連結され、断面の一部が多角形状又は円弧形状である固定台座の該多角形状又は円弧形状の部分に設けられた角度調調節用穴に固定具によりスライド可能に固定されたノズルと、該ノズルを前記固定台座上の前記多角形状又は前記円弧形状の部分でスライドさせる駆動手段とからなり、又は、
    (10b)前記圧縮空気供給間に固定され、圧縮空気の噴射角度と噴射幅がそれぞれ異なる第1及び第2の噴射口と第1又は第2噴射口に圧縮空気を送気する第1及び第2送気穴を備えたノズルと、連通穴を有し、前記第1又は第2送気穴の一方を連通させると同時に他方を遮断するスライド可能に取り付けられた平板と、該平板をスライドさせる駆動手段とからなり、
    そして、
    (11)前記エアコンプレッサー装置の駆動、前記圧縮空気噴射量調節装置の駆動手段及び前記圧縮空気噴射ノズルの駆動手段は、車内から制御される。
  2. 前記エアーコンプレッサー装置の駆動は、更に、車外に配置した水滴センサーによって制御されることを特徴とする、請求項1の温風式エアーワイパー装置。
  3. 前記圧縮空気噴射量調節装置による、前記圧縮空気噴射ノズルからの圧縮空気噴射量の調節は、更に、車外に配置した水滴センサーによって制御されることを特徴とする、請求項1の温風式エアーワイパー装置。
JP2000283111A 2000-09-19 2000-09-19 排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置 Expired - Fee Related JP3646052B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000283111A JP3646052B2 (ja) 2000-09-19 2000-09-19 排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000283111A JP3646052B2 (ja) 2000-09-19 2000-09-19 排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002087219A JP2002087219A (ja) 2002-03-27
JP3646052B2 true JP3646052B2 (ja) 2005-05-11

Family

ID=18767522

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2000283111A Expired - Fee Related JP3646052B2 (ja) 2000-09-19 2000-09-19 排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3646052B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011079542A1 (zh) * 2009-12-31 2011-07-07 Li Changzhi 一种汽车倒车镜面及前门窗玻璃除水装置

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2433874A (en) * 2006-01-04 2007-07-11 Kevin Parsons Vehicle windscreen clearing device
JP5522398B2 (ja) * 2010-11-02 2014-06-18 株式会社デンソー 車両ガラスの氷結体解凍装置
FR3026031B1 (fr) * 2014-09-23 2017-06-09 Valeo Systemes Dessuyage Dispositif de protection d'un capteur optique
JP6830475B2 (ja) * 2016-03-16 2021-02-17 株式会社小糸製作所 車輌用撮像装置
CN106627495A (zh) * 2017-02-14 2017-05-10 辽宁石油化工大学 节能型雨刷器
CN108583512B (zh) * 2018-06-26 2024-04-09 株洲联诚集团控股股份有限公司 一种机车用雨刮器安全控制系统
JP2020121605A (ja) * 2019-01-29 2020-08-13 京セラ株式会社 カメラ清浄装置および制御方法
CN109774659A (zh) * 2019-03-18 2019-05-21 傅皇政 一种新型雨刮系统及汽车产品
IT202000011689A1 (it) * 2020-05-20 2021-11-20 Ferrari Spa Tergicristallo pneumatico per un elemento trasparente di un veicolo

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2011079542A1 (zh) * 2009-12-31 2011-07-07 Li Changzhi 一种汽车倒车镜面及前门窗玻璃除水装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002087219A (ja) 2002-03-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5486139A (en) Exterior windshield surface blower
JP3646052B2 (ja) 排気ガス又はエンジン冷却水の熱エネルギーを利用した温風式エアーワイパー装置
JPH05507896A (ja) 自動車、飛行機、機関車等の風防ガラス用清浄装置
US7972203B2 (en) Windshield saver
JP4363576B2 (ja) 車両用サイドミラーの雨滴除去装置
US20110117830A1 (en) Utilizing gaseous flow to redirect particulate matter
US5852846A (en) Windshield airstream deflector for vehicles
JPH10250481A (ja) 電動格納式ドアミラー装置
CN111824068A (zh) 汽车后视镜清洗系统及清洗方法
JP2001026258A (ja) 自動車用空気ワイパー装置
KR200391955Y1 (ko) 미러표면 습기제거용 아웃사이드미러 구조
CN216805378U (zh) 车辆雨雪清除系统及具该系统的车辆
JPH0752755A (ja) エアーワイパー及び撥水剤液コーティング装置
JPH01208248A (ja) 自動車用水滴等除去装置
JPH06156204A (ja) 車両用エアワイパー
JPS6322755A (ja) 窓用水滴除去装置を備えた自動車用サイドミラー
KR19980038832A (ko) 자동차 전면유리창 성애 제거장치
CN116788209A (zh) 车辆雨雪清除方法、车辆雨雪清除系统及具该系统的车辆
JPH0150620B2 (ja)
JPH0150619B2 (ja)
KR20240015420A (ko) 자동차용 사이드미러
KR960009507B1 (ko) 자동차의 선회기류 경사분출식 빗물방호장치
JP2001206203A (ja) 車両用ウインドウプレートの付着物除去装置
JPH0224248A (ja) 積層噴流式ウインド洗浄装置
KR20050092896A (ko) 자동차용 와이핑 장치

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040330

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040518

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20040810

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040915

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20041027

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20041027

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20041130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050118

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20050207

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090210

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100210

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110210

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120210

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130210

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140210

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees