JP3645914B2 - 車両における変速操作装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は,自動二輪車等の車両における変速操作装置に関し,特に,その機械式の摩擦クラッチを経て動力源からの動力をギヤ変速手段に伝達するようにしたものに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来,自動二輪車のシフト操作を簡略化すべく,クラッチのオン・オフ操作に連動するスイッチの出力信号に基づいてサーボモータを駆動し,このサーボモータにより自動的にシフトチェンジ操作を行わせるものが公知である(例えば,実開昭61−14242号公報参照)。
【0003】
また,クラッチレバーの操作荷重を軽減すべく,エンジンの吸気管に発生する負圧あるいはオイルポンプにより発生する油圧をプレッシャプレートに作用させてクラッチのオン・オフ操作を補助するものも公知である(例えば,特開昭58−152938号公報参照)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら,従来人力により行っていたシフトチェンジをサーボモータを用いて行うものでは,シフトチェンジのための操作力の軽減は達成されるものの,クラッチ操作とアクセル戻し操作の後にチェンジ操作が必要であり,操作の煩雑さが依然として存在していた。
【0005】
また,エンジンの吸入負圧を利用したものでは,充分な駆動力を得ようとすると装置全体の寸法が大型化する不都合があり,油圧を用いたものにおいては,構造が複雑化してコストが嵩む不都合がある。
【0006】
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので,従来装置の上記問題を解決することができ,しかも的確なタイミングで変速操作を行い得るようにした構造簡単な,車両における変速操作装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために,請求項1の発明は,駆動側と被動側の摩擦板相互を軸方向に圧接させることで動力伝達を可能とした摩擦クラッチを介して動力源からギヤ変速手段への動力伝達のオン・オフを行うようにし,また回転力を複数のシフトフォークの直線的な動きに変換するカムを有する変速作動子を回転変位させることで前記ギヤ変速手段の変速段を選択的に確立し得るようにした車両における変速操作装置において,前記摩擦クラッチのオン・オフ作動子は,これに加わる回転力を摩擦板相互間の圧接・離間力に変換するカム面を有して回転可能に設けられ,該オン・オフ作動子及び前記ギヤ変速手段の変速作動子に対して共通に設けられるモータと,変速操作開始を検出する変速開始検出手段の出力信号に基づいて該共通のモータを回転制御し且つそのモータの一連の回転動作を,シフトポジションと動力源の回転数とに基づいて決められるタイミングを以て前記オン・オフ作動子および前記変速作動子順次回転動作に変換させる制御装置とを備えたことを特徴とし,また請求項2の発明は,駆動側と被動側の摩擦板相互を軸方向に圧接させることで動力伝達を可能とした摩擦クラッチを介して動力源からギヤ変速手段への動力伝達のオン・オフを行うようにし,また回転力を複数のシフトフォークの直線的な動きに変換するカムを有する変速作動子を回転変位させることで前記ギヤ変速手段の変速段を選択的に確立し得るようにした車両における変速操作装置において,前記摩擦クラッチのオン・オフ作動子は,これに加わる回転力を摩擦板相互間の圧接・離間力に変換するカム面を有して回転可能に設けられ,該オン・オフ作動子及び前記ギヤ変速手段の変速作動子に対して共通に設けられるモータと,変速操作開始を検出する変速開始検出手段の出力信号に基づいて該共通のモータを回転制御し且つそのモータの一連の回転動作を,シフトポジションと動力源の回転数とに基づいて決められる該モータの回転速度及び駆動タイミングを以て,前記オン・オフ作動子および前記変速作動子の順次回転動作に変換させる制御装置とを備えたことを特徴とする。
【0008】
また請求項の発明は,請求項1又は2の発明の前記特徴に加えて,前記制御装置は,前記共通のモータに対する作動制御と,該モータの出力軸と前記各作動子との間の伝動経路に設けられて,該出力軸をオン・オフ作動子又は変速作動子に選択的に切換接続する切換接続手段に対する作動制御とを行うことを特徴とする。
【0009】
【実施例】
先ず,本発明の実施例を説明する前に,その実施例と類似構造の参考例について,図1〜図8に基づいて説明する。
【0010】
図1に示すように,自動二輪車Vの車体フレームは前端にヘッドパイプ1を有する左右一対のメインフレームFを備え,これら左右のメインフレームFは図示せぬ複数のクロスメンバで相互に結合される。ヘッドパイプ1に支持したフロントフォーク2の下端には前輪Wfが軸支され,そのフロントフォーク2の上端には操向ハンドル3が設けられる。メインフレームFには内部に後述の走行用モータMのコントローラ等を収納したボックス4が載置され,このボックス4の下方から後方に沿設されたシートフレーム5の上部にシート6が支持される。メインフレームFの後端にはスイングアーム7の前端がピボット8で上下揺動自在に支持され,そのスイングアーム7の後端には後輪Wrが軸支される。
【0011】
メインフレームFの下部に固設した前後一対のブラケット9,10には,走行用モータMとギヤ変速手段であるミッション11を備えたパワーユニットPが支持される。走行用モータM,ミッション11,およびメインフレームFの下端に設けたブラケット12,13,14には籠状のバッテリフレーム15が吊設され,その内部には前記走行用モータMの駆動用電源としての複数個のバッテリ16が支持される。ミッション11の出力軸に設けた駆動スプロケット17と後輪Wrに設けた従動スプロケット18はチェン19で接続され,これにより走行用モータMの駆動力が後輪Wrに伝達される。また,メインフレームFには前記パワーユニットPおよびバッテリ16等を覆うカウリング23が設けられ,その側面にはステップ20とチェンジペダル21が配設される。チェンジペダル21にはメインスイッチ22が設けられ,シフトチェンジを行うべくチェンジペダル21を踏み込むと前記メインスイッチ22が閉成してシフトチェンジ操作の開始を検出する。
【0012】
図3に示すように,前記走行用モータMは直流ブラシレスモータであって,ミッションケース31の前部に取付けられたモータハウジング32と,その左側面を覆うカバープレート33とを備える。走行用モータMは,モータハウジング32とカバープレート33にそれぞれボールベアリング34,35で支持した回転軸36と,この回転軸36に固着した回転子37と,モータハウジング32の内部においてカバープレート3に固着した固定子38を備え,更に回転軸36の左端には前記回転子37の位相を検出する回転子位置センサ39が設けられる。
【0013】
カバープレート33に装着した導風ダクト40の内部にはカバープレート33と一体に形成した冷却フィン41が配設され,回転軸36に設けた冷却ファン42によりモータハウジング32の内部に導入される冷却風により,前記冷却フィン41や他の高温部が冷却される。前記走行用モータMはスロットルグリップ24にコントローラ25を介して接続され,所定の回転数で駆動される。
【0014】
モータハウジング32から右側に突出する回転軸36の右端はミッションケース31とクラッチハウジング43により覆われた空間内に延出し,その先端には後述のクラッチ52に駆動力を伝達するための駆動ギヤ44が固着される。
【0015】
図4に示すように,クラッチハウジング43に内部に突出するミッション11の入力軸51に装着されるクラッチ52は,前記入力軸51にニードルベアリング53を介して相対回転自在に支持されたクラッチアウタ54を備え,その外周には前記駆動ギヤ43に噛合する従動ギヤ55が一体に固着される。入力軸51の右端にはクラッチアウタ54の内部に位置するようにクラッチセンタ56がスプライン結合され,クラッチアウタ54の内周とクラッチセンタ56の外周により画成される空間には,クラッチアウタ54に軸方向摺動自在に支持した複数の駆動側摩擦板としてのクラッチディスク57と,クラッチセンタ56に軸方向摺動自在に支持した複数の被動側摩擦板としてのクラッチプレート58が交互に配設される。
【0016】
クラッチアウタ54の内部には,クラッチセンタ56のボス部に案内されてクラッチスプリング59で右方向に付勢されたプレッシャプレート60が摺動自在に支持され,このプレッシャプレート60の外周部とクラッチセンタ56の外周部とにより前記クラッチディスク57とクラッチプレート58が挟圧される。プレッシャプレート60側面に突設した複数のボスに固着されたリフタプレート61は,クラッチハウジング43に軸方向摺動自在且つ前記入力軸51と同軸に支持されたリフタロッド62に,レリーズベアリング63を介して接続される。
【0017】
図5を併せて参照すると明らかなように,電動手段であるモータ64を有するギヤハウジング65がクラッチハウジング43に着脱自在に装着され,そのモータ64の出力軸に形成した駆動ギヤ66は,中間軸67に設けた第1中間ギヤ68,第2中間ギヤ69を介してカムシャフト70に設けた従動ギヤ71に噛合する。カムシャフト70はクラッチハウジング43に前記リフタロッド62と直交するように支持され,その先端に設けたカム面72がリフタロッド62の右端に当接する。したがって,モータ64を駆動してカムシャフト70を回転させると,そのカム面72に押圧されてリフタロッド63が左方向に押圧され,レリーズベアリング63およびリフタプレート61を介してプレッシャプレート60を左方向に押圧する。その結果,クラッチディスク57とクラッチプレート58の面圧が除去されてクラッチアウタ54からクラッチセンタ56への動力伝達が遮断され,それまで係合状態にあったクラッチ52が非係合状態となる。なお,符号73,74は,従動ギヤ71の回動限を検知するリミットスイッチである。
【0018】
図6に示すように,ギヤ変速手段であるミッション11を収納するミッションケース31には,右端に前記クラッチ52を備えた入力軸51がボールベアリング81とローラベアリング82を介して支持され,その後方には左端に前記駆動スプロケット17を備えた出力軸83が2個のボールベアリング84,85を介して平行に支持される。入力軸51と出力軸83の間には所望の変速段を選択的に確立すべく,複数のギヤ列G1 〜G6 が設けられる。前記チェンジペダル21はシフトドラム駆動機構86を介してシフトドラム87に接続され,そのシフトドラム87の外周に形成したカムとしての3本のカム溝881 ,882 ,883 には,ガイド軸89に摺動自在に支持した3個のシフトフォーク901 ,902 ,903 に設けたピン911 ,912 ,913 が係合するとともに,そのシフトフォーク901 ,902 ,903 の先端は前記ギヤ列G1 〜G6 の所定のギヤに相対回転自在に係合する。したがって,チェンジペダル21を踏んでシフトドラム87を回転させると,シフトフォーク901 ,902 ,903 が軸方向に摺動して所望の変速段が選択的に確立される。シフトドラム87の右端には該シフトドラム87の回転角すなわちシフトポジションを検出するためのポテンショメータよりなるシフトポジション検出手段92が接続される。
【0019】
図7は制御装置101の回路構成を示すブロック図であって,この制御装置101には走行用モータMの回転数を検出する回転数検出手段102,自動二輪車Vの車速を検出する車速検出手段103,および前記シフトポジション検出手段92の出力信号がそれぞれ入力され,それらの出力信号に基づいてクラッチ52をオン・オフするモータ64の駆動が制御される。
【0020】
制御装置101は走行用モータMの回転数Neと微分手段104により演算したNeの時間変化率が入力される加算手段105を備え,この加算手段105の出力信号Ne1 と,車速検出手段103の出力信号Vをシフトポジション検出手段92の出力信号に基づいて目標回転数Ne2 (シフトチェンジ完了後の走行用モータMの回転数)に変換する倍率変換手段106の出力信号とが,比較手段107において比較されてモータ64をPD制御するための回転数の偏差ΔNeが演算される。そして,モータ64を駆動する出力ドライバー108には,前記比較手段107が出力する偏差ΔNeが前記リミットスイッチ73,74を介して入力されるとともに,シフトポジション検出手段92の出力信号に基づいてレリーズ信号発生手段109が出力するワンショットパルス信号が入力される。
【0021】
次に,前述の構成を備えた参考例の作用を説明する。
【0022】
走行用モータMの駆動力は回転軸36に設けた駆動ギヤ44に噛合する従動ギヤ55を介してクラッチアウタ54に伝達され,クラッチ52の係合時には前記クラッチアウタ54の回転がクラッチディスク57,クラッチプレート58,クラッチセンタ56を介してミッション11の入力軸51に伝達される。入力軸51の回転はシフトドラム87の位置に応じて結合されるいずれかのギヤ列G1 〜G6 により出力軸83に伝達され,そこから駆動スプロケット17,チェン19,従動スプロケット18を介して後輪Wrに伝達される。
【0023】
さて,シフトチェンジを行うべくチェンジペダル21が踏み込まれると,メインスイッチ22がオンしてモータ64によるクラッチ52の操作が開始される。
【0024】
図8のタイミングチャートを併せて参照すると明らかなように,例えば一定速度で走行中に1速から2速にシフトアップする場合,チェンジペダル21の踏み込みによりシフトドラム87が回転を開始すると,シフトポジション検出手段92の出力信号に基づいてレリーズ信号発生手段109がワンショットパルス信号を出力する。ワンショットパルス信号を受けた出力ドライバー109は時刻t1 から時刻t2 までモータ64を所定速度で逆転させてクラッチ52の係合を解除し,その間にシフトドラム87が回転して1速の変速段を解除する。
【0025】
また前記時刻t1 から時刻t2 までの間には,回転数検出手段102が出力する走行用モータMの回転数Neと微分手段104が演算したNeの微分値が加算手段105で加算されてNe1 が求められる一方,車速検出手段103が出力する車速Vとシフトポジション検出手段92が出力するシフトポジション(すなわち,シフト完了後のシフトポジションにおける変速比)に基づいて倍率変換手段106がシフト完了後の走行用モータMの目標回転数Ne2 を求め,これらNe1 とNe2 の偏差ΔNeが比較手段107において演算される。
【0026】
このようにして偏差ΔNeが演算されると,その偏差ΔNeに応じた速度でモータ64を正転させてクラッチ52を係合させ,その間にシフトドラム87は更に回転して2速の変速段が確立される。すなわち,走行用モータMの実際の回転数に対応するNe1 とシフト完了後の目標回転数Ne2 との偏差ΔNeが大きい時には,クラッチ52を素早く係合させることにより走行用モータMの回転数を目標回転数Ne2 まで速やかに低下させ,また逆に前記偏差ΔNeが小さい場合にはクラッチ52をゆっくりと係合させて走行用モータMの回転数を目標回転数Ne2 まで緩やかに低下させる。その結果,偏差ΔNeの大小にかかわらずシフト完了後の走行用モータMの回転数が目標回転数Ne2 に略等しくなり,シフトチェンジの際に発生するショックを軽減することができる。なお,前記偏差ΔNeを求める際に目標回転数Ne2 と実回転数Neの微分成分の偏差(PD制御の微分成分)を考慮しているのは,目標回転数Ne2 と実回転数Neの偏差(PD制御の比例成分)のみを使用すると,図8におけるNeのグラフに鎖線(B)で示すようなオーバーシュートが発生して収束性が悪化する可能性があるためである。
【0027】
而して,従来のオートクラッチ車では,チェンジペダルの踏み込みストロークの前半によりクラッチの係合を解除し,後半によりシフトチェンジを行うため,全体としてチェンジペダルの踏み込みストロークを大きく設定する必要があったが,この参考例によれば,チェンジペダル21の僅かな動きを感知して自動的にクラッチ52の係合を解除し,シフトチェンジが行われると同時に適切なタイミングで自動的にクラッチ52を再係合させているため,チェンジペダルの踏み込みストロークを小さくし得るのみならず,,チェンジペダル21の踏み込みストローク,すなわち該ペダル21を戻す前にシフトチェンジとクラッチ52の再係合を完了させることができ,車両の加減速を迅速に行うことが可能となる。しかも従来のオートクラッチ車では,クラッチを係合させる際にアクセルを戻す操作を行わないと,走行用モータMの回転数Neが図8に鎖線(A)で示すように吹き上がってクラッチの係合時にショックが発生する問題があるが,本参考例によればクラッチ52の操作時間が極めて短く(従来は時刻t1 から 3 までなのに対し,本参考例では時刻t1 から 4 まで)なって回転数Neの上昇が極力防止される結果,シフトチェンジの際にアクセルの操作が不要になって運転が容易になる。また,走行用モータMの回転数を目標値に制御することもできる。
【0028】
次に,図9〜11に基づいて本発明の実施例を説明する。
【0029】
9〜11に示すように,この実施例は,前記参考例をベースとしたものにおいて,特にクラッチ52およびシフトドラム87の駆動を共通のモータ64により行うようにしたもので,前述の参考例における第1中間ギヤ68と中間軸67の間に第1電磁クラッチ131を備えている。前記中間軸67と平行に配設した他の中間軸132には,前記第1中間ギヤ68に噛合する第3中間ギヤ133と斜歯ギヤよりなる第4中間ギヤ134が設けられ,この第4中間ギヤ134をシフトドラム87の回転軸135に設けた斜歯ギヤよりなる従動ギヤ136に噛合させている。そして,前記中間軸132と第3中間ギヤ133との間には第2電磁クラッチ137が介装される。而してカムシャフト70は本発明のオン・オフ作動子を構成し,シフトドラム87は本発明の変速作動子を構成する。また第1電磁クラッチ131及び第2電磁クラッチ137は,モータ64の出力軸をオン・オフ作動子(カムシャフト70)又は変速作動子(シフトドラム87)に選択的に切換接続する本発明の切換接続手段を構成しており,制御装置101に接続される。
【0030】
この施例において,図示しないシフトチェンジ操作子に対しシフト操作がなされると,該操作子即ち変速開始検出手段からの電気信号に基づいてクラッチ52の係合を解除すべくモータ64が駆動されるが,その際に先ず第1電磁クラッチ131のみが係合してカムシャフト70が駆動され,クラッチ52の係合が解除される。続いて,第1電磁クラッチ131の係合が解除されて第2電磁クラッチ137が係合し,所望の変速段を確立すべくモータ64の駆動力によりシフトドラム87が回転する。その後,第2電磁クラッチ137の係合が解除されて第1電磁クラッチ131が係合するとともに,モータ64が逆転してクラッチ52が再び係合し,シフトチェンジが完了する。このとき,モータ64の回転数および駆動タイミング(即ち第1電磁クラッチ131及び第2電磁クラッチ137の作動タイミング)は,前記参考例と同様にシフトポジションと走行用モータMの回転数に基づいて制御される。
【0031】
而して,この施例によれば,クラッチ52のモータ64がシフトドラム87を駆動するモータに兼用されるので,構造の簡略化とコストの低減が可能ある。
【0032】
以上,本発明の実施例を詳述したが,本発明は前記実施例に限定されるものではなく,特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく,種々の小設計変更を行うことが可能である。
【0033】
例えば,変速開始検出手段として,チェンジペダル21により作動するメインスイッチ22に代えて手元スイッチ等を用いることができる。また,実施例では走行用モータMを動力源とする自動二輪車Vを例示したが,走行用モータMに代えて通常の内燃機関を用いることも可能であり,内燃機関の吹き上がりによる排気騒音の防止および燃料消費率の向上にも有効に活用することができる。
【0034】
【発明の効果】
以上のように請求項1,2の各発明によれば,速操作子への変速操作開始に合わせて摩擦クラッチのオフ・オン操作,変速作動子の変速シフト操作とを,共通のモータの回転に連動させつつ,シフトポジション及び動力源回転数を加味した適切なタイミングで自動制御することが可能となって,クラッチ操作およびシフト操作の何れをも,シフトさせようとする変速段と動力源の実際の回転状態に合わせてタイミングよく且つ短時間で自動的に実行可能となり,これにより,シフトチェンジの際のショックを効果的に軽減しながらシフトチェンジを迅速に行うことができる。しかも共通1個のモータがクラッチ用電動手段と変速シフト用電動手段とに共用できるため,それら電動手段を別々のアクチュエータで構成した場合と比べて構造の簡素化とコストの低減が可能となる。
【0035】
また特に請求項の発明によれば,上記のようにモータをクラッチ用と変速シフト用に兼用しても,切換接続手段に対する切換制御により,クラッチのオン・オフ作動子と変速作動子との相互干渉を効果的に回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例によるクラッチ操作装置を備えた自動二輪車の全体側面図
【図2】自動二輪車のパワーユニットの各部を示す図3,図4,図6の配置図
【図3】図2のA部分図
【図4】図2のB部分図
【図5】図4の5−5線断面図
【図6】図2のC部分図
【図7】前記参考例の制御装置の回路構成を示すブロック図
【図8】前記参考例の作用を説明するタイムチャート
【図9】本発明の実施例を示す図4対応断面図
【図10】本発明の実施例を示す図6対応断面図
【図11】前記実施例の制御装置の回路構成を示すブロック図
【符号の説明】
M・・・走行用モータ(動力源)
11・・ミッション(ギヤ変速手段)
43・・クラッチハウジング
52・・クラッチ
57・・クラッチディスク(駆動側摩擦板)
58・・クラッチプレート(被動側摩擦板)
64・・モータ
70・・カムシャフト(オン・オフ作動子)
72・・カム面
87・・シフトドラム(変速作動子)
881 ,882 ,883 ・・カム溝(カム)
901 ,902 ,903 ・・シフトフォーク
101・・制御装置
131,137・・第1,第2電磁クラッチ(切換接続手段)

Claims (3)

  1. 駆動側と被動側の摩擦板(57,58)相互を軸方向に圧接させることで動力伝達を可能とした摩擦クラッチ(52)を介して動力源(M)からギヤ変速手段(11)への動力伝達のオン・オフを行うようにし,また回転力を複数のシフトフォーク(901 ,902 ,903 )の直線的な動きに変換するカム(881 ,882 ,883 )を有する変速作動子(87)を回転変位させることで前記ギヤ変速手段(11)の変速段を選択的に確立し得るようにした車両における変速操作装置において,
    前記摩擦クラッチ(52)のオン・オフ作動子(70)は,これに加わる回転力を摩擦板(57,58)相互間の圧接・離間力に変換するカム面(72)を有して回転可能に設けられ,
    該オン・オフ作動子(70)及び前記ギヤ変速手段(11)の変速作動子(87)に対して共通に設けられるモータ(64)と,
    変速操作開始を検出する変速開始検出手段の出力信号に基づいて該共通のモータ(64)を回転制御し且つそのモータ(64)の一連の回転動作を,シフトポジションと動力源(M)の回転数とに基づいて決められるタイミングを以て前記オン・オフ作動子(70)および前記変速作動子(87)の順次回転動作に変換させる制御装置(101)とを備えたことを特徴とする,車両における変速操作装置。
  2. 駆動側と被動側の摩擦板(57,58)相互を軸方向に圧接させることで動力伝達を可能とした摩擦クラッチ(52)を介して動力源(M)からギヤ変速手段(11)への動力伝達のオン・オフを行うようにし,また回転力を複数のシフトフォーク(90 1 ,90 2 ,90 3 )の直線的な動きに変換するカム(88 1 ,88 2 ,88 3 )を有する変速作動子(87)を回転変位させることで前記ギヤ変速手段(11)の変速段を選択的に確立し得るようにした車両における変速操作装置において,
    前記摩擦クラッチ(52)のオン・オフ作動子(70)は,これに加わる回転力を摩擦板(57,58)相互間の圧接・離間力に変換するカム面(72)を有して回転可能に設けられ,
    該オン・オフ作動子(70)及び前記ギヤ変速手段(11)の変速作動子(87)に対して共通に設けられるモータ(64)と,
    変速操作開始を検出する変速開始検出手段の出力信号に基づいて該共通のモータ(64)を回転制御し且つそのモータ(64)の一連の回転動作を,シフトポジションと動力源(M)の回転数とに基づいて決められる該モータ(64)の回転速度及び駆動タイミングを以て,前記オン・オフ作動子(70)および前記変速作動子(87)の順次回転動作に変換させる制御装置(101)とを備えたことを特徴とする,車両における変速操作装置。
  3. 記制御装置(101)は,前記共通のモータ(64)に対する作動制御と,該モータ(64)の出力軸と前記各作動子(70,87)との間の伝動経路に設けられて,該出力軸をオン・オフ作動子(70)又は変速作動子(87)に選択的に切換接続する切換接続手段(131,137)に対する作動制御とを行うことを特徴とする,請求項1又は2に記載の車両における変速操作装置。
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