JP3645538B2 - バルク包装方法及びバルク包装用セパレートシート - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガラスびんなどの物品のバルク包装方法、及び、これに用いるセパレートシートに関する。
【0002】
【従来の技術】
バルク包装は、パレット上にガラスびんなどの物品を隣接して多数並べた層を、セパレートシートを介して複数段重ね、最上段の上面にトップフレームを載せ、パレットからトップフレームにかけてバンドを巻いて締め付け一体化し、最後に全体をフィルムで包み込むように被覆する包装方法である。
【0003】
図1はバルク包装で包装されたバルク包装体の一例である。パレット1の上にセパレートシート2を載せ、その上にガラスびん5を隣接して隙間なく並べ(図1は外側のガラスびんのみ図示しその間にあるものを省略している)、更にその上にセパレートシート2を介してガラスびん5を同様にして複数段積み重ね、最上段にセパレートシート2とトップフレーム3を載せる。そして、パレット1に設けられた穴1aを貫通して、図示のように、トップフレーム3にかけて複数本のバンド4を巻いて全体を締め付け固定する。最後に全体をフィルム(図示せず)で被覆する。
【0004】
パレットは通常プラスチック製又は木製で厚い四角板状に形成され、側面にバンドを通すため又はフォークリフトの爪を入れるための穴1aを有する。セパレートシートは通常厚さ2〜4mm程度の厚紙又はプラスチック板で、四角形に形成されている。トップフレームは通常四角いプラスチック板で軽量化のために多数の孔が設けられた多孔体である。バンドは通常ポリエステルなどの樹脂製を用いる。フィルムは通常シュリンクフィルム又はストレッチフィルムを用い、包装体全体に被覆・密着させる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来のセパレートシートは、単なる四辺形(正方形又は長方形)に形成されていた。セパレートシートをパレット上又は並べた物品上にセットする場合、確実に所定の位置にセットすることは困難で、どうしても1〜2mm程度の誤差がでる。図4は誤差をもってパレット1上にセットされたセパレートシート2の説明図である。誤差をもってセットされたセパレートシート2は一部の外周部2aがパレット1の外周から突出する。この状態でバンドを掛けると、図5に示すように、セパレートシート2の外周部の一部がバンド4によって裂き曲げられて損傷部2bとなってしまう。損傷部2bが発生すると、バルクデパレタイザーでバルク包装からガラスびんなどの物品を取り出す際に物品の倒れなどのトラブルが発生しやすく、また、当然ながらセパレートシートの寿命が短くなる。このような損傷部はセパレートシートが厚紙製であろうとプラスチック製であろうと生じていた。特に、プラスチック製のものは厚紙製に比べて寿命が長い(数多く反復使用が可能である)が高価であるため、損傷部が発生して使用できなくなることによって大きな損失となってしまう。
【0006】
本発明は、セパレートシートが多少の誤差をもってセットされたとしても、バンドによって損傷を受けないセパレートシートを開発することを課題としてなされたものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、パレット上に多数の物品を隣接して並べた層をセパレートシートを介して複数段積み重ね、その最上部にトップフレームを載置し、更にパレットからトップフレームにかけて全体をバンドで巻いて締め付け一体化するバルク包装方法において、前記セパレートシートとして、外周の前記バンドに対応する位置に、前記バンドの幅よりも広い幅で外周がやや内側に引っ込んだ凹部を形成したものを用いることを特徴とするバルク包装方法である。
【0008】
また本発明は、パレット上に多数の物品を隣接して並べた層をセパレートシートを介して複数段積み重ね、その最上部にトップフレームを載置し、更にパレットからトップフレームにかけて全体をバンドで巻いて締め付け一体化するバルク包装方法に使用するセパレートシートであって、外周の前記バンドに対応する位置に、前記バンドの幅よりも広い幅で外周がやや内側に引っ込んだ凹部を形成したことを特徴とするセパレートシートである。
【0009】
本発明においては、セパレートシートの外周のバンドに対応する位置に凹部を設けたので、セパレートシートが多少誤差をもってセットされ、外周の一部が所定の位置より外側に突出したとしても、バンドを掛ける部分は凹部となっているために、バンドとセパレートシート外周とが干渉せず、セパレートシートに損傷部が発生しない。
【0010】
【発明の実施の形態】
図2、3は実施例のセパレートシート21に関する。セパレートシート21は厚紙製でもプラスチック製でもよい。セパレートシート21の平面形状は四辺形であるが、外周のパンド4(バンド4の位置を鎖線で表している。)に対応する位置に凹部22を設けている。この場合はバンドが縦横各3本ずつであるので、凹部22はセパレートシート21の各辺に各3カ所ずつ設けてある。凹部22は外周から引込量tだけ引っ込んでいる。引込量tは1〜3mmが好ましいが、更に好ましくは2mm程度である。これは、セパレートシートのセット誤差が通常1〜2mm程度だからである。凹部22の幅(好ましくは有効幅w、すなわち引込量tが確保されている部分の幅)はバンド4の幅よりも広くなっている。凹部22の両端は、図3に示すように、R形状によって滑らかになっていることが望ましい。
【0011】
バルク包装において、セパレートシート21は従来のセパレートシートと全く同様に使用すればよい。
【0012】
【発明の効果】
本発明において、セパレートシートの外周のバンドに対応する位置に凹部を設けたので、セパレートシートが多少誤差をもってセットされ、外周の一部が所定の位置より外側に突出したとしても、バンドを掛ける部分は凹部となっているために、バンドとセパレートシート外周とが干渉せず、セパレートシートに損傷部が発生しない。したがって、バルクデパレタイザーでバルク包装からガラスびんなどの物品を取り出す際に物品の倒れなどのトラブルの発生が防止でき、またセパレートシートの寿命が長くなってコストダウンを実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】バルク包装の説明図である。
【図2】実施例のセパレートシート21の平面図である。
【図3】図2の要部拡大図である。
【図4】誤差をもってパレット1上にセットされたセパレートシート2の説明図である。
【図5】損傷部2bの説明図である。
【符号の説明】
1 パレット
1a 穴
2 セパレートシート
2a 外周部
2b 損傷部
3 トップフレーム
4 バンド
5 ガラスびん
21 セパレートシート
22 凹部
Claims (4)
- パレット(1)上に多数の物品を隣接して並べた層をセパレートシート(21)を介して複数段積み重ね、その最上部にトップフレーム(3)を載置し、更にパレット(1)からトップフレーム(3)にかけて全体をバンド(4)で巻いて締め付け一体化するバルク包装方法において、前記セパレートシート(21)として、外周の前記バンド(4)に対応する位置に、前記バンド(4)の幅よりも広い幅で外周がやや内側に引っ込んだ凹部(22)を形成したものを用いることを特徴とするバルク包装方法
- パレット(1)上に多数の物品を隣接して並べた層をセパレートシート(21)を介して複数段積み重ね、その最上部にトップフレーム(3)を載置し、更にパレット(1)からトップフレーム(3)にかけて全体をバンド(4)で巻いて締め付け一体化するバルク包装方法に使用するセパレートシートであって、外周の前記バンド(4)に対応する位置に、前記バンド(4)の幅よりも広い幅で外周がやや内側に引っ込んだ凹部(22)を形成したことを特徴とするバルク包装用セパレートシート
- 請求項1のバルク包装方法において、前記凹部(22)の引込量tが1〜3mmであることを特徴とするバルク包装方法
- 請求項2のセパレートシートにおいて、前記凹部(22)の引込量tが1〜3mmであることを特徴とするバルク包装用セパレートシート
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