JP3421697B2 - 緩衝包装材及び集合包装体 - Google Patents

緩衝包装材及び集合包装体

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JP3421697B2
JP3421697B2 JP01626997A JP1626997A JP3421697B2 JP 3421697 B2 JP3421697 B2 JP 3421697B2 JP 01626997 A JP01626997 A JP 01626997A JP 1626997 A JP1626997 A JP 1626997A JP 3421697 B2 JP3421697 B2 JP 3421697B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は緩衝包装材及び集合
包装体に関し、特に、被包装部材として自動車の窓ガラ
ス等の略板状の自動車部品を多段に積み重ねて包装する
ための緩衝包装材、及びこの緩衝包装材を用いて複数の
自動車部品を積み重ねて包装してなる集合包装体に関す
るものである。
【0002】
【従来の技術】現地組立方式の自動車の輸送に際して
は、その車体をその構成部品(以下、自動車部品とい
う。)毎に分けて梱包するようにしている。この場合、
例えば、トランクリッドやフロント(リア)ガラス等の
略板状の自動車部品の梱包方法としては、それぞれを傷
が付かないよう包装用シート材で包み、これを多数重ね
合わせて梱包するという方法が最も簡易な方法として考
えられる。
【0003】ところが、このような方法では、包装作業
に多くの手間がかかるとともに、包装された自動車部品
同士が包装用シート材を通して接触したり、運搬時に自
動車部品の周縁部が周辺設備等に当たったりして自動車
部品が傷つくといった場合があり、輸送保管時の取扱作
業を慎重に行わなければならず、また場合によって取扱
中の不手際による不良品の発生が多いという問題があ
る。
【0004】また、このような問題に対する対応策とし
て、自動車部品を、その全体を一体成形した合成樹脂発
泡体製の収納容器に個別に収納し、これらをまとめて梱
包するという方法が考えられるが、この方法では、自動
車部品の梱包にかかるコスト、自動車部品を1つ1つ収
納容器に収納する手間の問題があり、この梱包方法は実
用的なものではない。
【0005】そこで、このような問題点を解決したもの
として、例えば、特開平6−156539号公報には、
自動車のフロント(リア)ガラス等の板状の自動車部品
を、段ボール製の梱包箱内に複数枚ずつ積み重ねて梱包
する方法が開示されている。この方法では、複数の板状
自動車部品を所定の間隔を隔てて積み重ねるのに、発泡
スチロール又は積層段ボールからなる方形ブロック状体
の一面に複数条のスリットを櫛歯状に設けたパッキンを
用いている。つまり、このパッキンを、段ボール製の梱
包箱内の底面、天井面、及び側面に各々あてがい、板状
自動車部品の上下,左右の各周縁部を、各パッキンの各
々のスリットに挿嵌させるようにしており、これによっ
て、複数枚のガラス板は、相互間に適当な隙間が設けら
れた状態で梱包箱内に緩衝的に保持される。
【0006】また、実公平3−50043号公報には、
複数の板状の自動車部品を所定の間隔を設けて多段に積
み重ねた状態で包装する緩衝包装体が開示されている。
この緩衝包装体は、位置決め用凹部及び凸部を有する方
形の枠体と、この枠体を支持する基台枠とを組み合わせ
て構成されている。上記枠体は、平板状自動車部品より
ひとまわり大きな形状を有し、合成樹脂発泡体から構成
したものである。この枠体の上面内側部は、この枠体上
に配置される平板状自動車部品の周縁部が収容されるよ
う上面外側部より1段低くなっており、この上面内側部
で自動車部品の周縁部を支持するようになっている。ま
た、上記枠体の内周縁には、該枠体の下側に位置する平
板状自動車部品の上面周縁部に当接する当接部が形成さ
れている。そして、平板状自動車部品を該枠体を用いて
積み重ねた状態では、該自動車部品の周縁部をその下側
枠体の上面内側部と、その上側枠体の当接部とで挟持し
て自動車部品を固定するようになっている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、特開平6−
156539号公報記載の梱包方法では、段ボール製梱
包箱の底面,天井面,及び側面にパッキンを各々あてが
い、複数の板状自動車部品をその上下,左右の各周縁部
を各パッキンの各々のスリットに挿嵌させて梱包してい
るので、各パッキンには板状自動車部品の表面と平行な
方向への横ずれを防ぐ働きはほとんどなく、この横ずれ
は専ら段ボール製梱包箱の強度に依存している。このた
め梱包体としての強度が不十分であり、梱包体の取扱に
十分な注意が必要とされるという問題がある。
【0008】また、実公平3−50043号公報に開示
の梱包方法では、板状自動車部品の梱包に、位置決め用
凹部及び凸部を有する合成樹脂発泡体製枠体を用いてい
るので、集合梱包体としての強度には問題はないが、自
動車部品の周縁部にゴム材等が取り付けられている場
合、自動車部品の周縁部と枠体との接触部分では、ゴム
の可塑剤と合成樹脂発泡体とが化学反応を起こして自動
車部品が溶けたり、自動車部品に発泡体が付着したりす
るという問題がある。さらには、自動車部品周縁のゴム
部材が梱包用枠体との圧接により変形するという問題が
ある。このように自動車部品がその周縁部にゴム部材を
取り付けたものである場合は、特開平6−156539
号公報記載の梱包方法においても、自動車部品周縁のゴ
ム部材がパッキンと接触することとなるため、上記と同
様、自動車部品周縁のゴム部材が梱包用枠体との圧接に
より変形するという問題がある。
【0009】例えば、現地組立方式の自動車では、現地
での組立をできるだけ簡単なものとするため、図10
(a)に示すような2ドアタイプの自動車200の後部
両側の窓ガラス部材50は、図10(b)窓ガラス本体
51の周縁部に車体との間でシール材となるゴム部材5
2を取りつけた状態で輸送するようにしている。このた
め、このようなゴム部材を取りつけた車両用窓ガラス
は、上述した従来の方法で梱包した場合、その周縁のゴ
ム部材と梱包用枠体とが接触することとなり、これらの
接触部分では、ゴム部材の可塑剤と合成樹脂発泡体とが
化学反応を起こしてゴム部材が溶けたり、このゴム部材
に発泡体が付着したりするという問題、さらには、自動
車部品のゴム部材が梱包用枠体との圧接により変形する
という問題が生ずることとなる。
【0010】本発明は、上記のような問題点を解決する
ためになされたものであり、その周縁部に変形しやすい
付属部材や、合成樹脂発泡体との反応が生じる可能性の
ある付属部材が取り付けられている自動車部品を、該付
属部品と包装用部材との接触による変形や破損を招くこ
となく包装することができる緩衝包装材及びこれを用い
た集合包装体を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】この発明(請求項1)に
係る緩衝包装材は、略板状の被包装部材を所定の隙間を
設けて複数段に積み重ねた状態で包装するための、該積
み重ねられた各被包装部材の上下に位置するよう配置さ
れる緩衝包装材であって、相対向する一対の縦辺と横辺
とからなる略H型の平面形状を有し、その上側に配置さ
れる他の緩衝包装材を支持する、該略H型の一対の縦辺
を構成する一対の支持杆と、該両支持杆を連結する、該
略H型の横辺を構成する連結杆とから構成される緩衝包
装材本体と、該緩衝包装材本体の上記連結杆の表面側に
形成され、該緩衝包装材本体上に載置された被包装部材
の周縁部以外の部分と当接してこれを支持する弾性変形
可能な支持体部と、該緩衝包装材本体の上記連結杆の
面側に形成され、該緩衝包装材本体の下側に位置する被
包装部材の周縁部以外の部分と当接する弾性変形可能な
当接部とを備え、上記支持杆,連結杆,支持体部,及び
当接部を、型内発泡成形により一つの成形体として一体
的に形成されており、上記被包装部材を多段に積み重ね
た包装状態で、上記支持体部及び当接部が該被包装部材
の自重及び上記包装による締付けにより弾性変形して、
該支持体部及び当接部と被包装部材との間に生じた圧接
力により該被包装部材を固定保持する構成となっている
ものである。
【0012】この発明(請求項2)は、上記請求項1記
載の緩衝包装材において、上記略板状の被包装部材を、
全体が緩く湾曲した、その周縁部にゴム製部材が取り付
けられた自動車用窓ガラスとし、上記支持体部を、該自
動車用窓ガラスの凹状に湾曲した内側面の形状に応じた
形状の、該窓ガラスとの接触面を有するものとしたもの
である。
【0013】
【0014】この発明(請求項)は、上記請求項
載の緩衝包装材において、上記連結杆を、その両側面か
ら上記支持杆と平行に伸びる一対の補強杆を有するもの
とし、該両補強杆を、上記両支持杆を2辺とする長方形
内にて、上記支持杆と平行な方向に、上記連結杆の側部
から上記両支持杆の端の位置に対応する位置まで伸びる
よう配置したものである。
【0015】この発明(請求項)に係る集合包装体
は、パレット部材上に複数の略板状の被包装部材を、請
求項1記載の緩衝包装材をその上下に配置して、上記複
数の被包装部材間の間隔が所定間隔となるよう、多段に
積み重ねて包装してなるものである。
【0016】この発明(請求項)は、上記請求項
載の集合包装体において、上記略板状の被包装部材を、
全体が緩く湾曲した、その周縁部にゴム製部材が取り付
けられた自動車用窓ガラスとし、上記支持体部を、該自
動車用窓ガラスの凹状に湾曲した内側面の形状に応じた
形状の、該窓ガラスとの接触面を有するものとしたもの
である。
【0017】
【0018】この発明(請求項)は、上記請求項4ま
たは請求項に記載の集合包装体において、各々略板状
の被包装部材を、その上下に請求項1記載の緩衝包装材
を配置し、多段に積み重ねてなる、複数の被包装,緩衝
材積層体を、パレット部材上に配置された包装用段ボー
ル箱内に、上記被包装,緩衝材積層体の積層方向が相互
に平行となり、かつ上記パレット部材,及び上記包装用
段ボール箱の底面と垂直な方向となるよう、収納し、上
記複数の被包装,緩衝材積層体の最上段の緩衝包装材上
に、該複数の最上段の緩衝包装材に跨がるよう単数又は
複数の中空棒状体を配置し、バンド部材を、該中空棒状
体内,及び上記パレット部材の運搬具挿入孔内を通し
て、上記複数の被包装,緩衝材積層体の配列方向に沿っ
た部分と、上記被包装,緩衝材積層体の積層方向に沿っ
た部分とがつながるようにかけ渡し、該バンド部材によ
り、上記包装用段ボール箱内に収納された上記複数の被
包装,緩衝材積層体を、上記パレット部材に固定したも
のである。
【0019】この発明(請求項)は、上記請求項
載の集合包装体において、上記連結杆を、その両側面か
ら上記支持杆と平行に伸びる一対の補強杆を有するもの
とし、該両補強杆を、上記両支持杆を2辺とする長方形
内にて、上記支持杆と平行な方向に、上記連結杆の側部
から上記両支持杆の端の位置に対応する位置まで伸びる
よう配置したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て説明する。図1は、本発明の一実施の形態による緩衝
包装材の構造を説明するための斜視図であり、図2は、
この緩衝包装材を用いて被包装部材である自動車用窓ガ
ラス部材を挟み込んだ状態を示す斜視図、図3(a)
は、上側の緩衝包装材と自動車用窓ガラス部材との圧接
部分を斜線領域で示し、図3(b)は、下側の緩衝包装
材と自動車用窓ガラス部材との圧接部分を斜線領域で示
している。さらに、図4,及び図5は、上下2つの緩衝
包装材の間に自動車用窓ガラス部材を配置した状態を示
す平面図,及び断面図であり、図5(a)は図4のVa
−Va線断面の構造を示し、図5(b)は図4のVb−
Vb線断面の構造を示している。
【0021】図において、100は本実施の形態の緩衝
包装材であり、これは被包装部材を所定の間隔を設けて
多段に積み重ねた状態で包装するための、該積み重ねら
れた被包装部材の上下に位置するよう配置されるもので
ある。ここで、上記被包装部材は、図10(b)に示す
ような、そのガラス本体51の周縁に、車体との間のシ
ール材としてゴム部材52が取り付けられた自動車用窓
ガラス部材(以下、単に自動車部品ともいう。)50で
ある。この自動車用窓ガラス部材50にはその前縁部分
には、これを車体に固定するためのプラスチック製固定
具53が取り付けられており、この固定具53の、車内
側には固定用突起53a,53bが形成されている。
【0022】この緩衝包装材100は、その上側に配置
される他の緩衝包装材を支持する緩衝包装材本体(以
下,包装材本体と略記する。)と、該包装材本体の表面
側に形成され、該包装材本体上に載置された自動車部品
50の周縁部以外の部分と当接してこれを支持する弾性
変形可能な部品支持体部151〜155と、該包装材本
体の裏面側に形成され、該包装材本体の下側に位置する
自動車部品50の周縁部以外の部分と当接する弾性変形
可能な当接部160とを備えている。そして、この緩衝
包装材100は、上記自動車部品50を多段に積み重ね
た包装状態で、上記部品支持体部151〜155及び当
接部160が該自動車部品の自重及び包装による締付け
により弾性変形して、該部品支持体部及び当接部と自動
車部品との間に生じた圧接力により該自動車部品を固定
保持する構成となっている。
【0023】以下、上記緩衝包装材100について詳述
する。なお、説明の都合上、図2〜図5では、上側の緩
衝包装材の参照符号を100a2 ,下側の緩衝包装材の
参照符号を100a1 とする。
【0024】この緩衝包装材100は、型内発泡成形
体,つまり合成樹脂を型枠内で発泡させて一体成形した
ものからなる。その包装材本体は、相対向する一対の縦
辺と横辺とからなる略H型の平面形状を有し、その上側
に配置される他の緩衝包装材を支持する、該H型の一対
の縦辺を構成する一対の前支持杆110,後支持杆12
0と、該両支持杆を連結する、該略H型の横辺を構成す
る連結杆130とから構成されており、該連結杆130
は、表面側に上記部品支持体部151〜155を有し、
その裏面側に上記当接部160を有している。また、上
記連結杆130は、その両側面から上記前,後の支持杆
110,120と平行に延びる一対の補強杆161,1
62を有し、該両補強杆161,162は、上記両支持
杆を2辺とする長方形内にて、上記支持杆と平行な方向
に、上記連結杆130の側部から上記両支持杆の端の位
置に対応する位置まで伸びるよう配置されている。
【0025】上記前支持杆110の両端部及び中央部に
は、その上に積み重ねられた他の緩衝包装材の前支持杆
を支持する側端支持部111,113,及び中央支持部
112が形成され、それぞれの包装材支持部111,1
13,112の上面側には、その上側の緩衝包装材の前
支持杆110の包装材支持部が載置される載置面111
a,113a,112aが形成されている。また、これ
らの載置面の一部には、位置決め用凸部111b,11
3b,112bが形成されている。また、上記前支持杆
110の表面側には、上記自動車部品50の前端縁部,
つまり固定具53の湾曲形状に対応した形状の隆起部1
15が形成されており、該隆起部115の表面には、自
動車部品50の固定具53の内側面に形成された固定用
突起53a,53bを挿入可能な位置決め用孔115
a,115bが形成されている。
【0026】また、上記各支持部111,113,11
2の裏面側には、例えば図3(b)に示すように、下側
の緩衝包装材100a1 の前支持杆110の支持部の載
置面111a,113a,112aと当接する当接面1
11c,113c,112cが形成されている。これら
の当接面の一部には、上記各載置面111a,113
a,112a上の位置決め用凸部111b,113b,
112bと嵌合する位置決め用凹部111d,113
d,112dが形成されている。
【0027】上記後支持杆120の両端部及び中央部に
は、その上に積み重ねられた他の緩衝包装材の支持杆を
支持する側端支持部121,123,及び中央支持部1
22が形成され、それぞれの包装材支持部121,12
3,122の上部には、その上側の緩衝包装材の後支持
杆120の包装材支持部が載置される載置面121a,
123a,122aが形成されている。また、これらの
載置面の一部には、位置決め用凸部121b,123
b,122bが形成されている。
【0028】また、上記各支持部121,123,12
2の裏面側には、例えば図3(b)に示すように、下側
の緩衝包装材100a1 の後支持杆120の支持部の載
置面121a,123a,122aと当接する当接面1
21c,123c,122cが形成されている。これら
の当接面の一部には、上記各載置面121a,123
a,122a上の位置決め用凸部121b,123b,
122bと嵌合する位置決め用凹部121d,123
d,122dが形成されている。
【0029】そして上記連結杆130の中央部には、そ
の両側面から上記前,後支持杆110,120と平行な
方向に延びる補強杆161及び162が形成されてい
る。この連結杆130の、補強杆161,162と前支
持杆110との間の部分には、その両側に、上記自動車
部品50をこれとの間で生ずる圧接力により固定する第
1,第2の部品支持体部151及び152が形成されて
おり、その上面が上記自動車部品50の窓ガラス部分5
1と接触する部品接触面151a,152aとなってい
る。また、上記補強杆161及び162の根元部から連
結杆130の側部に跨がる部分には、上記自動車部品5
0をこれとの間で生ずる圧接による摩擦力により固定す
る第3,第4の部品支持体部153,154が形成され
ており、その上面が上記自動車部品50の窓ガラス部分
51と接触する部品接触面153a,154aとなって
いる。さらに、上記連結杆130の、補強杆161,1
62と後支持杆120との間の部分には、上記自動車部
品50をこれとの間で生ずる圧接による摩擦力により固
定する第5の部品支持体部155が形成されており、そ
の上面が上記自動車部品50の窓ガラス部分51と接触
する部品接触面155aとなっている。
【0030】ここで、上記各部品支持体部151〜15
5の部品接触面151a〜155aは、上記自動車用窓
ガラス部材50の湾曲形状に対応した形状となってお
り、緩衝包装材100上に、自動車用窓ガラス部材50
を位置決めして載せた状態では、各部品支持体部151
〜155の部品接触面151a〜155aが上記湾曲し
た窓ガラスの内側面とほぼ完全に接触するようになって
いる。
【0031】また、上記補強杆161の先端側上面は、
上記第3の部品支持体部153の部品接触面153aよ
り一段低くなっており、これにより自動車用窓ガラス部
材50の周縁に取り付けられたゴム部材52を逃がすた
めのスペースが形成されている。同様に、上記補強杆1
62の先端側上面には、上記自動車用窓ガラス部材50
のゴム部材52を逃がすための部材逃げ溝162aが形
成されており、この補強杆162の先端上面162b
は、上記部品支持体部154の部品接触面154aより
高い位置に位置している。
【0032】また、上記各部品支持体部151〜155
の裏面、上記連結杆130の裏面における、部品支持体
部151から部品支持体部153を経て部品支持体部1
55に跨がる部分、及び部品支持体部152から部品支
持体部154を経て部品支持体部155に跨がる部分
は、上記前,後支持杆110,120の裏面の当接面1
11c〜113c,121c〜123cと同一平面内に
含まれており、これらの部分が、上記包装材本体の裏面
側における当接部160の当接面160aとなってい
る。そして上記連結杆130の裏面の、該当接面160
a以外の部分は、これより一段低くなっており、自動車
用窓ガラス部材50とは接触しないようになっている。
【0033】特に、上記補強杆161,162の裏面側
先端部分には、自動車用窓ガラス部材50の周縁部に取
り付けられているゴム部材52を逃がすための切り欠き
部161b,162cが形成されており、ゴム部材52
と緩衝包装材100とが接触しないようにしてある。な
お、緩衝包装材100の裏面側の、ゴム部材52が配置
される部分であっても、ゴム部材52を逃がすためのス
ペースを設けていないところがあるが、これは、自動車
用窓ガラス部材50が外側に出っ張るよう湾曲している
ため、前,後支持杆110,120の裏面部分では、特
にゴム部材52の逃げスペースを形成しなくても緩衝包
装材100とゴム部材52とが接触しないためである。
【0034】ここで、前支持杆110の各包装材支持部
111〜113の載置面111a〜113aと、後支持
杆120の各包装材支持部121〜123の載置面12
1a〜123aとは同一平面内にあって、緩衝包装材1
00の上側の基準面を形成しており、前支持杆110の
各包装材支持部111〜113の当接面111c〜11
3cと、後支持杆120の各包装材支持部121〜12
3の当接面121c〜123cとは同一平面内にあっ
て、緩衝包装材の下側の基準面を形成している。
【0035】また、上記前支持杆110の各包装材支持
部111〜113の前側面111e〜113eは同一平
面内にあって、緩衝包装材100の前側の基準面を形成
しており、後支持杆120の各包装材支持部121〜1
23の後側面121e〜123eは同一平面内にあっ
て、緩衝包装材100の後側の基準面を形成している。
【0036】さらに、前支持杆110の包装材支持部1
11の側面111f及び後支持杆120の支持部121
の側面121f、並びに補強杆161の先端面161c
は、同一平面内にあって、緩衝包装材100の右横側の
基準面を形成しており、前支持杆110の包装材支持部
113の側面113f及び後支持杆120の包装材支持
部123の側面123f、並びに補強杆162の先端面
162dは、同一平面内にあって、緩衝包装材100の
左横側の基準面を形成している。そして、上記緩衝包装
材100は、その上下,前後,左右の基準面により囲ま
れた領域が所定の直方体となるようになっている。
【0037】このため、図7に示すように、被包装部材
(自動車部品)50を、その上下に上記緩衝包装材10
0を配置し、多段に積み重ねてなる被包装,緩衝材集合
体100a、あるいはこの被包装,緩衝材集合体100
aを複数個1列に並べたものも直方体形状となり、これ
らは、直方体形状の梱包用箱内にぴったりと収容される
こととなる。
【0038】また、このような緩衝包装材100の外形
寸法は、通常自動車部品の輸送に用いられる直方体形状
のコンテナの大きさに基づいて設定されている。例え
ば、自動車部品の輸送用コンテナには、20フィートコ
ンテナや40フィートコンテナが用いられるが、いずれ
も長さが異なるだけで、間口,つまり荷物の搬入口の大
きさは一定の寸法に設定されている。このため、緩衝包
装材の寸法は、緩衝包装材を用いて複数の被包装部材を
包装してなる集合包装体をコンテナ内に収容した時の、
緩衝包装材の方向及び上記コンテナ間口の大きさを考慮
して設定されている。
【0039】また、上記緩衝包装材は、図2に示すよう
にこれを上下に積み重ねたときの、下側緩衝包装材10
0a1 の表面側の部品支持体部151〜155における
部品接触面151a〜155aと、上側緩衝包装材10
0a2 の裏面側の部品当接部160の当接面160aと
の間の最小寸法が、上記自動車用窓ガラス部材50のガ
ラス部材51の厚さより若干小さくなるようになってい
る。
【0040】なお、131〜133は、上記連結杆13
0の表面側に形成された凹部であり、該凹部底面の中央
部分には開口131a〜133aが形成されている。こ
れらの凹部131〜133及び開口131a〜133a
は、緩衝包装材100を構成する合成樹脂発泡材の量を
削減するために設けられている。また、140は上記連
結杆130の表面の後支持杆120近傍部分に形成され
た突出部であり、これは、後支持杆120と連結杆13
0との接続部分の補強材となるとともに、自動車用窓ガ
ラス部材50を配置する際の位置決めの目安となるもの
であり、その表面140aは上記各部品支持部151〜
155の部品接触面151a〜155aより低くなって
おり、自動車用窓ガラス部材50にはほとんど接触しな
いようになっている。さらに、141は、上記連結杆1
30の裏面の、ほぼ上記突出部140に対応する部分に
形成された凹部であり、上記開口等と同様、緩衝包装材
100に使用する合成樹脂発泡材の量を削減のために設
けられている。
【0041】次に、上記緩衝梱包部材100を用いて上
記自動車用窓ガラス部材50を包装する方法を図6〜図
9を用いて説明する。なお、図6〜図8では、緩衝包装
材100の形状については概略的なものとしている。
【0042】図6に示すように、木製パレット1上に梱
包用段ボール箱2を載せ、この梱包箱2内に、上記緩衝
包装材100を用いて上記自動車用窓ガラス部材50を
積み重ねる。ここでは、上記梱包用段ボール箱2として
は、上記緩衝包装材100を横方向には3つ並べて、縦
方向には11段積み重ねて収容できる大きさを有し、上
面が開口し、前面壁2bが開閉可能に形成されたものを
用意する。この梱包用段ボール箱2の両側壁の上部には
梱包用バンド部材21,22を通すための開口2a1 ,
2a2 が形成されている。また、この梱包用段ボール箱
2の蓋として、図9に示す蓋部材2cを用意する。
【0043】具体的には、1段目の緩衝包装材100a
1 をこの段ボール箱2の前面壁2bを開けた状態で、ま
ず横方向に3つ並べて配置する。そして各緩衝包装材1
00a1 上に順次自動車用窓ガラス部材50を載せる。
このとき自動車用窓ガラス部材50と緩衝包装材100
a1 との位置合わせは、このガラス部材50の前縁部分
の突起53a,53bを緩衝包装材100a1 の位置決
め用孔115a,115bに嵌め込むこと等により行
う。
【0044】次に、各ガラス部品を載せた1段目の緩衝
包装材100a1 上に2段目の緩衝包装材100a2 を
配置する。この際、1段目の緩衝包装材100a1 の包
装材支持部111〜113,121〜123上の位置決
め用凸部111b〜113b,121b〜123bに、
2段目の緩衝包装材100a2 の包装材支持部111〜
113,121〜123の下面の位置決め用凹部111
d〜113d,121d〜123dを嵌め合わせる。続
いて、自動車用窓ガラス部材50を各2段目の緩衝包装
材100a2 上に配置する。その後は、上記と同様にし
て、各段の自動車用窓ガラス部材50の配置と緩衝包装
材100の配置とを交互に行って、11段目の緩衝包装
材100a11を配置したところで、自動車用窓ガラス部
材50の箱詰め作業を完了する。図7は、このように箱
詰め作業が完了した状態での、縦1列分の緩衝包装材1
00a1 ,100a2 ,100a3 ,・・・,100a
11と自動車用窓ガラス部材50a1 ,50a2 ,50a
3 ,・・・,50a10とからなる被包装,緩衝材積層体
100aを示している。
【0045】次に、図8に示すように、横方向に並ぶ3
つの最上段の緩衝梱包部材100a11上に、これらに跨
がるよう四角形の筒状部材、例えば角棒状紙製スリーブ
12a,12bを2本平行に配置する。この際、一方の
スリーブ12aは第1,第2の部品支持体部151,1
52と第3,第4の部品支持体部153,154との間
に配置し、他方のスリーブ12bは、第3,第4の部品
支持体部153,154と第5の部品支持体部155と
の間に配置する。
【0046】そして、PPバンド等のバンド部材21
を、上記各スリーブ12a内,及び上記パレット部材1
の運搬具挿入孔(フォークリフトの爪を挿入するための
孔)1a内を通して、上記複数の被包装,緩衝材積層体
100aの配列方向に沿った部分と、その積層方向に沿
った部分とがつながるようにかけ渡し、上記バント部材
21をバンド結束具21aにより結束する。また、バン
ド部材22を、上記各スリーブ12b内,及び上記パレ
ット部材1の運搬具挿入孔1b内を通して、上記と同様
にかけ渡して、このバンド部材22をバンド結束具22
aにより結束する。
【0047】これにより、上記梱包用段ボール箱2内に
積み重ねられた緩衝包装材100a1 ,・・・,100
a11を、被包装部材である自動車用窓ガラス部材50と
ともにパレット部材1に固定する。
【0048】さらに、図8に示すように、上記梱包用段
ボール箱2の前側壁2bを閉じ、該梱包用段ボール箱2
の上部開口部分2aにその蓋部材2cを被せ、さらに、
その蓋部材2cをバンド部材23及び結束具23aを用
いて図9に示すように固定して、自動車用窓ガラス部材
50の集合梱包体10を形成する。
【0049】この集合梱包体10は、フォークリフト等
によりコンテナに積み込まれて、目的地まで輸送される
こととなる。
【0050】このような構成の緩衝包装材100では、
包装材本体の表面側に形成され、該包装材本体上に載置
された自動車用窓ガラス部材50の周縁部以外の部分と
当接する弾性変形可能な部品支持体部151〜155
と、該包装材本体の裏面側に形成され、該包装材本体の
下側に位置する自動車用窓ガラス部材50の周縁部以外
の部分と当接する弾性変形可能な当接部160とを備え
たので、上記自動車用窓ガラス部材50を緩衝包装材1
00を用いて多段に積み重ねた包装状態では、上記部品
支持体部151〜155及び当接部160が、該自動車
用窓ガラス部材50の自重及び包装による締付けにより
弾性変形して、該部品支持体部151〜155及び当接
部160と自動車用窓ガラス部材50の周縁部以外の部
分(ガラス部分)51との間に圧接による摩擦力が生
じ、この摩擦力により該自動車用窓ガラス部材50が固
定保持されることとなる。このため、自動車用窓ガラス
部材50のようにその周縁部に、変形しやすく合成樹脂
発泡体との間で化学反応が生じるゴム部材52が取り付
けられている自動車部品であっても、これを、該ゴム部
材52と緩衝包装材100との接触による変形や破損を
招くことなく集合包装体として輸送できるという効果が
ある。
【0051】また、上記部品支持部151〜155を、
該自動車用窓ガラス部材の、凹状に湾曲した内側面の形
状に応じた、窓ガラス部分51との部品接触面151a
〜155aを有する構造としたので、上記自動車用窓ガ
ラス部材50を多段に積み重ねた包装状態では、上記部
品接触面151a〜155aが、上記湾曲した窓ガラス
部分51の内面に密着することとなり、自動車用窓ガラ
ス部材50をその湾曲を利用して確実に固定保持するこ
とができる。
【0052】さらに、上記包装材本体を、その上側に配
置される緩衝包装材100を支持する前後一対の支持杆
110,120と、該両支持杆を連結する、部品支持体
部151〜155及び当接部160を一部に有する連結
杆130とからなる構造としたので、緩衝包装材を構成
する材料、例えば合成樹脂発泡体等の使用量を極力少な
くすることができる。また、上記支持杆,連結杆,部品
支持体部,及び当接部を型内発泡成形により1つの成形
体として一体的に成形した構造としたので、複雑な構造
の緩衝包装材100を簡単に作製することができる。
【0053】また、上記連結杆130に補強杆161,
162を、上記両支持杆110,120を2辺とする長
方形内にて、上記支持杆と平行な方向に、上記連結杆の
側部から上記両支持杆の端の位置に対応する位置まで延
びるよう形成したので、上記実施の形態の集合包装体1
0のように緩衝包装材100をその外形寸法に合った梱
包箱2内に収納したものでは、上記補強杆161,16
2の先端が梱包箱2の内壁あるいは隣接する他の緩衝包
装材の補強杆161,162と当接することとなり、上
記連結杆130の、これと垂直な横方向の揺れを抑制す
ることができ、緩衝包装材100の補強がなされるとと
もに、梱包箱内での自動車用窓ガラス部材50の位置ず
れや緩衝包装材100の破損を防止することができる。
【0054】また、複数の自動車用窓ガラス部材50を
複数の緩衝包装材100を用いて積み重ねてなる被包
装,緩衝材積層体100aを、上記パレット部材1上に
配置された包装用段ボール箱2内に一列に並べて収納
し、最上段の緩衝包装材100a11上に、これらに跨が
るようスリーブ12a,12bを配置し、バンド部材2
1,22を、パレット部材1,被包装,緩衝材積層体1
00a,及びスリーブ12a,12bにかけ渡して、被
包装,緩衝材積層体100aをパレット部材1上に固定
するようにしたので、自動車用窓ガラス部材50を保持
する緩衝包装材100がパレット部材1にこれと一体的
に固定保持されることとなる。これによりパレット部材
1上に積み重ねられた緩衝包装材100及び自動車用窓
ガラス部材50をパレット部材1と一体として取り扱う
ことができ、集合包装体1のコンテナ等への積み込みや
積み出しの作業が非常に簡単になる。
【0055】なお、上記実施の形態では、自動車用窓ガ
ラス部材50と当接してこれを支持する部品支持体部1
51〜155を連結杆130の表面側に5箇所設け、ま
た連結杆130の裏面側に上記自動車用窓ガラス部材5
0と当接する当接部160を設けたが、この部品支持体
部151〜155や当接部160の個数や配設位置は上
記実施の形態のものに限定されるものではなく、例え
ば、上記部品支持体部の配設部分は、場合によっては3
か所でも4か所でもよい。
【0056】また、上記実施の形態では、上記緩衝包装
材100を、前後の支持杆110,120とこれらを連
結する連結杆130とからなる、平面略H型形状として
いるが、緩衝包装材は、被包装部材をその周縁部以外の
部分で支持できる構造であれば、その形状は上記実施の
形態のものに限定されるものではない。
【0057】また、上記実施の形態では、自動車の後部
左側の窓ガラス部材を包装する緩衝包装材の構造につい
てのみ示したが、自動車の後部右側の窓ガラス部材を包
装する緩衝包装材の構造は、上記実施の形態のものとは
全く対称なものとなる点のみ異なり、その他の点は全く
同一である。
【0058】さらに、上記実施の形態では、自動車部品
として、湾曲した窓ガラス部分を有する自動車用窓ガラ
ス部材50を示したが、被包装部材である自動車用窓ガ
ラス部材は、窓ガラス部分がほぼ平板状のものであって
もよく、また被包装部材は、自動車用窓ガラス部材50
に限るものでもない。
【0059】
【発明の効果】以上のように本発明(請求項1)に係る
緩衝包装材によれば、相対向する一対の縦辺と横辺とか
らなる略H型の平面形状を有し、その上側に配置される
他の緩衝包装材を支持する、該略H型の一対の縦辺を構
成する一対の支持杆と、該両支持杆を連結する、該略H
型の横辺を構成する連結杆とから構成される緩衝包装材
本体と、該緩衝包装材本体の上記連結杆の表面側に形成
され、該緩衝包装材本体上に載置された被包装部材の周
縁部以外の部分と当接してこれを支持する弾性変形可能
な支持体部と、該緩衝包装材本体の上記連結杆の裏面側
に形成され、該緩衝包装材本体の下側に位置する被包装
部材の周縁部以外の部分と当接する弾性変形可能な当接
部とを備え、上記支持杆,連結杆,支持体部,及び当接
部は、型内発泡成形により一つの成形体として一体的に
形成されており、上記被包装部材を多段に積み重ねた包
装状態で、上記支持体部及び当接部が、該被包装部材の
自重及び包装による締付けにより弾性変形して、該支持
体部及び当接部と被包装部材との間に生じた圧接力によ
り該被包装部材を固定保持する構成としたので、被包装
部材の上下の緩衝包装材が、該被包装部材の周縁部以外
の部分と接触して被包装部材を保持することとなり、こ
れによりその周縁部に変形しやすい付属部材や、合成樹
脂発泡体との反応が生じる可能性のある付属部材が取り
付けられている自動車部品を、該付属部品と緩衝包装材
との接触による変形や破損を招くことなく、集合包装体
として輸送することができ、かつ、緩衝包装材を構成す
る材料、例えば合成樹脂発泡体等の使用量を極力少なく
することができる。さらに、上記支持杆,連結杆,支持
体部,及び当接部を型内発泡成形により1つの成形体と
して一体的に成形したことにより、複雑な構造の緩衝包
装材を簡単に作製することができる効果がある。
【0060】本発明(請求項2)によれば、上記請求項
1記載の緩衝包装材において、上記略板状の被包装部材
を、全体が緩く湾曲した、その周縁部にゴム製部材が取
り付けられた自動車用窓ガラスとし、上記支持体部を、
該自動車用窓ガラスの、凹状に湾曲した内側面の形状に
応じた、該窓ガラスとの当接面を有する構造としたの
で、上記被包装部材を多段に積み重ねた包装状態では、
上記支持体部の当接面が上記湾曲した自動車用窓ガラス
の内面に密着することとなり、自動車用窓ガラスをその
湾曲を利用して確実に固定保持することができる。
【0061】
【0062】この発明(請求項)によれば、上記請求
記載の緩衝包装材において、上記連結杆に補強杆
を、上記両支持杆を2辺とする長方形内にて、上記支持
杆と平行な方向に、上記連結杆の側部から上記両支持杆
の端の位置に対応する位置まで延びるよう形成したの
で、例えば、緩衝包装材をその外形寸法に合った梱包箱
内に収納した場合、あるいは緩衝包装材を支持杆と平行
に並べて、所定の梱包箱内に収納した場合、上記補強杆
の先端が梱包箱の内壁あるいは隣接する緩衝包装材の補
強杆と当接することとなり、上記連結杆と垂直な横方向
の揺れを抑制することができ、緩衝包装材の補強がなさ
れることとなる。
【0063】本発明(請求項)によれば、被包装部材
の集合包装体を、パレット部材上に複数の略板状の被包
装部材を、請求項1記載の緩衝包装材をその上下に配置
して、上記複数の被包装部材間の間隔が所定間隔となる
よう、多段に積み重ねて包装してなる構成としたので、
上記請求項1と同様、その周縁部に変形しやすい付属部
材や、合成樹脂発泡体との反応が生じる可能性のある付
属部材が取り付けられている自動車部品を、該付属部品
と緩衝包装材との接触による変形や破損を招くことな
く、集合包装体として輸送できるという効果がある。
【0064】本発明(請求項)によれば、上記請求項
記載の集合包装体において、上記略板状の被包装部材
を、全体が緩く湾曲した、その周縁部にゴム製部材が取
り付けられた自動車用窓ガラスとし、上記支持体部を、
該自動車用窓ガラスの、凹状に湾曲した内側面の形状に
応じた、該窓ガラスとの当接面を有する構造としたの
で、多段に積み重ねられた被包装部材の上下に位置する
緩衝包装材の支持体部の当接面が上記湾曲した自動車用
窓ガラスの内面に密着することとなり、自動車用窓ガラ
スをその湾曲を利用して確実に固定保持することができ
る。
【0065】
【0066】本発明(請求項)によれば、上記請求項
4または請求項に記載の集合包装体において、各々略
板状の被包装部材を、その上下に請求項1記載の緩衝包
装材を配置し、多段に積み重ねてなる、複数の被包装,
緩衝材積層体を、パレット部材上に配置された包装用段
ボール箱内に、上記被包装,緩衝材積層体の積層方向が
相互に平行となり、かつ上記パレット部材,及び上記包
装用段ボール箱の底面と垂直な方向となるよう、収納
し、上記複数の被包装,緩衝材積層体の最上段の緩衝包
装材上に、該複数の最上段の緩衝包装材に跨がるよう単
数又は複数の中空棒状体を配置し、バンド部材を、該中
空棒状体内,及び上記パレット部材の運搬具挿入孔内を
通して、上記複数の被包装,緩衝材積層体の配列方向に
沿った部分と、上記被包装,緩衝材積層体の積層方向に
沿った部分とがつながるようにかけ渡し、該バンド部材
により、上記包装用段ボール箱内に収納された上記複数
の被包装,緩衝材積層体を、上記パレット部材に固定し
たので、被包装部材を保持する緩衝包装材がパレット部
材にこれと一体的に固定されることとなり、パレット部
材上に積み重ねられた被包装部材及び緩衝包装材をパレ
ット部材と一体として取り扱うことができ、集合包装体
のコンテナ等への積み込みや積み出しの作業が非常に簡
単になる。
【0067】この発明(請求項)によれば、上記請求
記載の集合包装体において、上記連結杆に補強杆
を、上記両支持杆を2辺とする長方形内にて、上記支持
杆と平行な方向に、上記連結杆の側部から上記両支持杆
の端の位置に対応する位置まで延びるよう形成したの
で、例えば、緩衝包装材をその外形寸法に合った梱包箱
内に収納した場合、あるいは緩衝包装材を支持杆と平行
に並べて、所定の梱包箱内に収納した場合、上記補強杆
の先端が梱包箱の内壁あるいは隣接する緩衝包装材の補
強杆と当接することとなり、上記連結杆と垂直な横方向
の揺れを抑制することができる。これにより緩衝包装材
の補強がなされ、上記連結杆と垂直な横方向の揺れが抑
制されることとなり、このため、梱包箱内での被包装部
材の位置ずれや緩衝包装材の破損を防止することができ
る効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による緩衝包装材の構
造を説明するための斜視図である。
【図2】 上記緩衝包装材を2つ用いて、ゴム部材付き
自動車用窓ガラス部材を挟み込んだ状態を示す斜視図で
ある。
【図3】 上記緩衝包装材を2つ用いて、ゴム部材付き
自動車用窓ガラス部材を挟み込んだ状態における、上下
の緩衝包装材と自動車用窓ガラス部材との接触部分を示
す図であり、図3(a)は、上側の緩衝包装材と上記自
動車用窓ガラス部材との接触部分を斜線領域で示し、図
3(b)は、下側の緩衝包装材と自動車用窓ガラス部材
との接触部分を斜線領域で示している。
【図4】 図2に示すように上下2つの緩衝包装材によ
り自動車用窓ガラス部材を挟み込んだ状態を示す平面図
である。
【図5】 図2に示すように上下2つの緩衝包装材によ
り自動車用窓ガラス部材を挟み込んだ状態を示す断面図
であり、図5(a)は図4のVa−Va線断面の構造を
示し、図5(b)は図4のVb−Vb線断面の構造を示
している。
【図6】 上記緩衝包装材を用いて自動車用窓ガラス部
材を梱包箱内に積み重ねていく様子を示す図である。
【図7】 上記自動車用窓ガラス部材をその上下に上記
緩衝包装材を配置して多段に積み重ねてなる被包装,緩
衝材積層体を示す斜視図である。
【図8】 上記梱包箱内に並べて収納した3つの被包
装,緩衝材積層体を、バンド部材を用いてパレット部材
に固定する様子を示す図である。
【図9】 上記自動車用窓ガラス部材を梱包箱内に収納
し、これをパレット部材に固定した後、梱包箱に蓋部材
を被せてこの蓋部材をバンド部材により固定した状態を
示す図である。
【図10】 一般的な2ドアタイプの自動車を示す図で
あり、図10(a)は該自動車の車体を示す側面図、図
10(b)は、該車体に装着されている、周縁部にゴム
部材を取り付けた自動車用窓ガラス部材を示す平面図で
ある。
【符号の説明】
1 木製パレット 1a,1b 運搬具挿入孔 2 梱包用段ボール箱 2a 段ボール箱上部開口 2a1 ,2a2 側壁開口 2b 段ボール箱前面壁 2c 段ボール蓋 10 集合包装体 12a,12b スリーブ 21,22,23 梱包用バンド部材 21a,22a,23a バンド結束具 50 自動車用窓ガラス部材(被包装部材) 51 車窓用ガラス 52 ゴム部材 100、100a1 ,100a2 ,100a3 ,100
a11 緩衝包装材 100a 被包装,緩衝材積層体 110 前支持杆 111〜113,121〜123 包装材支持部 111a〜113a,121a〜123a 載置面 111b〜113b,121b〜123b 位置決め用
凸部 111c〜113c,121c〜123c 当接面 111d〜113d,121d〜123d 位置決め用
凹部 120 後支持杆 130 連結杆 151〜155 部品支持体部 151a〜155a,接触面 160 当接部 160a 当接面 161,162 補強杆
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B65D 85/68 B65D 81/06 102A (72)発明者 白石 強 東京都港区芝5丁目33番8号三菱自動車 工業株式会社内 (72)発明者 松尾 雄介 兵庫県姫路市上大野5−5−2 (72)発明者 福山 拓 奈良県北葛城郡王寺町久度4−5−27 (56)参考文献 特開 平1−226567(JP,A) 実開 昭56−81074(JP,U) 実公 昭41−10479(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 57/00

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 略板状の被包装部材を所定の隙間を設け
    て複数段に積み重ねた状態で包装するための、該積み重
    ねられた各被包装部材の上下に位置するよう配置される
    緩衝包装材であって、相対向する一対の縦辺と横辺とからなる略H型の平面形
    状を有し、 その上側に配置される他の緩衝包装材を支持
    する、該略H型の一対の縦辺を構成する一対の支持杆
    と、該両支持杆を連結する、該略H型の横辺を構成する
    連結杆とから構成される緩衝包装材本体と、 該緩衝包装材本体の上記連結杆の表面側に形成され、該
    緩衝包装材本体上に載置された被包装部材の周縁部以外
    の部分と当接してこれを支持する弾性変形可能な支持体
    部と、 該緩衝包装材本体の上記連結杆の裏面側に形成され、該
    緩衝包装材本体の下側に位置する被包装部材の周縁部以
    外の部分と当接する弾性変形可能な当接部とを備え、上記支持杆,連結杆,支持体部,及び当接部は、型内発
    泡成形により一つの成形体として一体的に形成されてお
    り、 上記被包装部材を多段に積み重ねた包装状態で、上記支
    持体部及び当接部が該被包装部材の自重及び上記包装に
    よる締付けにより弾性変形して、該支持体部及び当接部
    と被包装部材との間に生じた圧接力により該被包装部材
    を固定保持する構成となっていることを特徴とする緩衝
    包装材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の緩衝包装材において、 上記略板状の被包装部材は、全体が緩く湾曲した、その
    周縁部にゴム製部材が取り付けられた自動車用窓ガラス
    であり、 上記支持体部は、該自動車用窓ガラスの凹状に湾曲した
    内側面の形状に応じた形状の、該窓ガラスとの接触面を
    有するものであることを特徴とする緩衝包装材。
  3. 【請求項3】 請求項記載の緩衝包装材において、上記連結杆は、その両側面から上記支持杆と平行に伸び
    る一対の補強杆を有し、 該両補強杆は、上記両支持杆を2辺とする長方形内に
    て、上記支持杆と平行な方向に、上記連結杆の側部から
    上記両支持杆の端の位置に対応する位置まで伸びるよう
    配置されている ことを特徴とする緩衝包装材。
  4. 【請求項4】 パレット部材上に複数の略板状の被包装
    部材を、請求項1記載の緩衝包装材をその上下に配置し
    て、上記複数の被包装部材間の間隔が所定間隔となるよ
    う、多段に積み重ねて包装してなることを特徴とする集
    合包装体。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の集合包装体において、 上記略板状の被包装部材は、全体が緩く湾曲した、その
    周縁部にゴム製部材が取り付けられた自動車用窓ガラス
    であり、 上記支持体部は、該自動車用窓ガラスの凹状に湾曲した
    内側面の形状に応じた形状の、該窓ガラスとの接触面を
    有するものである ことを特徴とする集合包装体。
  6. 【請求項6】 請求項4または請求項5に記載の集合包
    装体において、各々略板状の被包装部材を、その上下に請求項1記載の
    緩衝包装材を配置し、多段に積み重ねてなる、複数の被
    包装,緩衝材積層体を、パレット部材上に配置された包
    装用段ボール箱内に、上記被包装,緩衝材積層体の積層
    方向が相互に平行となり、かつ上記パレット部材,及び
    上記包装用段ボール箱の底面と垂直な方向となるよう、
    収納し、 上記複数の被包装,緩衝材積層体の最上段の緩衝包装材
    上に、該複数の最上段の緩衝包装材に跨がるよう単数又
    は複数の中空棒状体を配置し、バンド部材を、該中空棒
    状体内,及び上記パレット部材の運搬具挿入孔内を通し
    て、上記複数の被包装,緩衝材積層体の配列方向に沿っ
    た部分と、上記被包装,緩衝材積層体の積層方向に沿っ
    た部分とがつながるようにかけ渡し、 該バンド部材により、上記包装用段ボール箱内に収納さ
    れた上記複数の被包装,緩衝材積層体を、上記パレット
    部材に固定した ことを特徴とする集合包装体。
  7. 【請求項7】 請求項6記載の集合包装体において、上記連結杆は、その両側面から上記支持杆と平行に伸び
    る一対の補強杆を有し、 該両補強杆は、上記両支持杆を2辺とする長方形内に
    て、上記支持杆と平行な 方向に、上記連結杆の側部から
    上記両支持杆の端の位置に対応する位置まで伸びるよう
    配置されている ことを特徴とする集合包装体。
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