JP3644286B2 - ワイヤハーネスの配索方法および該方法で形成されたワイヤハーネスの配索構造 - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤハーネスの配索方法および該方法で形成されたワイヤハーネスの配索構造に関し、詳しくは、自動車のエンジンルーム内において、エンジンとダッシュパネルとの間の空間で、該空間にはエンジンに隣接してオルタネータおよびスタータが位置し、上記空間に配索されてくるワイヤハーネスを分岐し、分岐した支線を上記オルタネータ、スタータおよびアース接続するものにおいて、オルタネータに接続する支線がダッシュパネルに接触して異音が発生したのを、ダッシュパネルへの接触を防止して異音の発生を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記したエンジンルーム内におけるエンジンとダッシュパネルとの間の空間に配索されてくるワイヤハーネスは、図3および図4に示す配索構造となっている。図3はエンジン1を後方に位置するダッシュパネル側から見た正面図であり、図4は図3を上方から見た平面図である。図3、図4中において、1はエンジン(具体的にはエンジンボデー)、2はエンジンルームと室内とを仕切るダッシュパネル、3はエンジン1の後面側に隣接配置されるオルタネータ、4はスタータである。よって、エンジン1とダッシュパネル2に挟まれた空間Sにはオルタネータ3とスタータ4とがエンジン1より突出している。
【0003】
上記空間SにワイヤハーネスW/Hが配索されてきて、ダッシュパネル2とオルタネータ3とに挟まれた位置で3本の支線に分岐されている。第1支線5はアース接続用で、その端末にアース端子6が接続され、該アース端子6はエンジン1(エンジンボデー)にボルト7で締め付け固定してアース接続している。第2支線8はオルタネータ接続用で、図4に示すように、ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pよりダッシュパネル2側に湾曲させた状態で、該第2支線8の端末をオルタネータ3と接続している。第3支線9はスタータ接続用で、その端末をスタータ4と接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記オルタネータ接続用の第2支線8は電線太さが8sqと非常に大きな太線であり、ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pからオルタネータ3との接続位置まで、ダッシュパネル2側に湾曲させて第2支線8の先端をオルタネータ3と接続させている。第2支線8は太線であるため小さな曲率で湾曲させにくく、よって、上記ダッシュパネル2側への湾曲はアール50〜40mmとなり、該湾曲部8aの頂点部分8bがダッシュパネル2に接触して干渉している。そのため、自動車走行時に振動が発生すると、ダッシュパネルと干渉する接触部分で異音が発生し、かつ、接触により第2支線8に擦れが生じて損傷を受け易い問題もある。
【0005】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、オルタネータ接続用の支線がダッシュパネルと干渉して接触しないようにすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、自動車のエンジンルーム内において、エンジンとダッシュパネルとの間の空間で、該空間にエンジン側よりオルタネータおよびスタータが突出している位置において、上記空間に配索されてくるワイヤハーネスを分岐し、分岐した各支線をそれぞれ上記オルタネータ、スタータおよびアース接続するものであって、
上記アース接続される第1支線と、上記オルタネータに接続される第2支線とを、ワイヤハーネスの分岐位置から離れた位置で連結材で互いに固定しておき、
上記第2支線をオルタネータに接続した後に、上記第1支線端末のアース端子をエンジンボデーにボルト締めで固定し、該ボルト締め時による第1支線の引っ張りで、上記第2支線を上記ダッシュパネルより遠ざかる方向に引っ張って、ダッシュパネルと第2支線の接触を防止しているワイヤハーネスの配索方法を提供している。
【0007】
上記第1支線と第2支線とを固定する上記連結材としてテープまたは締結バンドを用いており、ワイヤハーネスの分岐位置から30mm〜50mmの範囲の連結材で固定している。具体的には、テープを用いた場合には、分岐位置から固定先端位置までハーフラップ巻して第1支線と第2支線とを固定することが好ましいが、固定先端位置を部分的にテープ巻き固定してもよい。また、締結バンドを用いる場合は固定先端位置に締結バンドを取り付けて第1支線と第2支線とを固定している。なお、上記アース接続される第1支線端末のアース端子は必ずしもエンジンボデーにアース接続する必要はなく、車体パネルに対してボルト止めしてアース接続してもよい。
【0008】
本発明方法の特徴は、まず、オルタネータ接続用の第2支線をオルタネータに接続した後に、アース接続用の第1支線をボルト締め時にボルト締めで強制的に引っ張り、この引っ張りにより第2支線をダッシュパネル側より遠ざけることにある。即ち、オルタネータ接続用の第2支線の分岐位置を当初から連結材の位置まで先にずらせておいて、分岐位置から第2支線端末までの寸法を短くしておけばダッシュパネルに接触することを防止できるが、その場合、太い電線からなる第2支線を小さい曲率で湾曲させなければならず、この曲げが容易でないため、第2支線をオルタネータと接続しにくくなる。よって、第2支線をオルタネータと接続する時は大きな曲率で曲げることができるようにしておき、その後、第1支線をアース接続する時に強制的に第2支線を引っ張って、第2支線を小さく曲率とし、ダッシュパネルより遠ざけて接触させないようにしている。
このように、第1支線のアース端子をボルト止め固定する時に、第1支線を固定側に引っ張っると、連結材で固定された第2支線がダッシュパネル側から離れる方向に引っ張られ、よって、オルタネータ接続用の第2支線がダッシュパネルと干渉して接触するのを防止できる。
【0009】
さらに、本発明は、上記方法により形成されたワイヤハーネスの配索構造を提供している。該構造では、上記のように、オルタネータ接続用の第2支線がダッシュパネルと干渉して接触することが防止できるため、自動車走行時の振動で異音が発生するのを防止でき、かつ、ダッシュパネルとの接触で第2支線が損傷を受けるのも防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施形態を図面を参照して説明する。
実施形態を示す図1および図2は、それぞれ、従来の第3図および第4図と対応するものである。従来例の第3図および第4図と同一部材は同一符号を付す。
【0011】
エンジンルーム内において、エンジン1とダッシュパネル2との間の空間Sに、エンジン1の後面側に隣接配置されるオルタネータ3、スタータ4が突出しておりエンジン1とダッシュパネル2に空間に配索されてくるワイヤハーネスW/Hは、オルタネータ3とダッシュパネル2との間の空間位置で3本の支線に分岐される。即ち、分岐位置Pよりアース接続用の第1支線5、オルタネータ接続用の第2支線8、スタータ接続用の第3支線9に分岐される。この分岐位置Pに達するまで、ワイヤハーネスW/Hはテープ巻きで結束され、かつ、コルゲートチーブ等で外装されている。
【0012】
分岐位置Pで分岐された3本の支線のうち、アース接続用の第1支線5とオルタネータ接続用の第2支線8とは、分岐位置Pから更に固定位置P’まで連結材となるテープ20によりハーフラップ巻きして一体化している。この分岐位置Pから固定位置P’までの寸法Lは30mm〜50mmである。
【0013】
上記ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pとダッシュパネル2までの間の寸法Tは約50mmである。
【0014】
なお、オルタネータ3に接続される第2支線8は8sqの太線である等、他の構成は従来例と同様である。
【0015】
上記3本の支線端末とスタータ4、オルタネータ3およびアース接続の手順は、まず、第2支線8の端末をオルタネータ3と接続する。この時、第2支線8は第1支線5と共に分岐位置Pから屈曲してダッシュパネル2側へと大きな曲率(R=50〜40mm)で曲がった後にオルタネータ3と接続できる。よって、太線からなる第2支線8を無理なく湾曲でき、オルタネータ3との接続をスムーズに行うことができる。しかしながら、この状態では、分岐位置Pとダッシュパネル2までの寸法Tが50mmであるため、第2支線8の湾曲部の頂点8bはダッシュパネル2と接触した状態である。
【0016】
上記のように第2支線8をオルタネータ3に接続した後に、第1支線5の端末のアース端子6をエンジン1(エンジンボデー)に設けたボルト孔1aの位置に合うように引っ張って、アース端子6の孔6aと上記ボルト孔1aとを合わせる。この状態で、ボルト7を孔6aに通してボルト孔1aに締め付けていくことにより、第1支線5は強制的に矢印で示す如く、エンジン1側へと引っ張られていくこととなる。
【0017】
第1支線5がエンジン1側へ引っ張られると、該第1支線5とテープ20で固定位置P’まで一体化された第2支線8もエンジン1側へと引っ張られ、第2支線8は固定位置P’から第1支線5と分岐する状態となる。このように、固定位置P’から分岐した状態となる第2支線8はエンジン1側へと引っ張られため、ダッシュパネル2側への湾曲部8aも最小曲率の30mmと小さくなりながら、ダッシュパネル2から遠ざかり、湾曲部の頂点8bとダッシュパネル2の間に約20mmの隙間があくこととなる。これにより、第2支線8がダッシュパネル2と接触しないようにすることができる。
【0018】
ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pから分岐する第3支線9とスタータ4との接続は、第3支線9がダッシュパネル2に接触しないため、第3支線9とスタータ4との接続時期はいつでもよく、最初に第3支線9とスタータ4とを接続しても良いし、最後に接続してもよく、また、第2支線8をオルタネータ3に接続後に第3支線9をスタータ4と接続してもよい。重要なのは、第1支線5のアース端子6をボルト7を用いてアース接続する前に第2支線8をオルタネータ3に接続しておくことである。
【0019】
また、上記実施形態では、分岐位置Pから固定位置P’までテープ20をハーフラップ巻きしているが、固定位置P’で締結バンドを巻き付けて第1支線5と第2支線8とを一体化してもよい。あるいは、締結バンドに変えてテープを固定位置P’に部分巻きしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、オルタネータと接続する支線をアース接続する支線とワイヤハーネスの分岐位置よりも更に先まで連結材を用いて一体化しているため、オルタネータに支線を接続後に、アース端子をボルト締め接続すると、このボルト締めの力で一体化したオルタネータ接続用の支線がダッシュパネルから遠ざかる方向に強制的に引っ張られ、よって、ダッシュパネルとの干渉を防止することができる。このダッシュパネルとオルタネータ接続用支線との干渉が防止されることにより、異音の発生が防止できると共にオルタネータ接続用支線の損傷発生も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す正面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 従来例を示す正面図である。
【図4】 図3の平面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 ダッシュパネル
3 オルタネータ
4 スタータ
5 第1支線
6 アース端子
7 ボルト
8 第2支線
9 第3支線
20 連結材(テープ)
W/H ワイヤハーネス
P 分岐位置
P’ 第1支線と第2支線の固定位置
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤハーネスの配索方法および該方法で形成されたワイヤハーネスの配索構造に関し、詳しくは、自動車のエンジンルーム内において、エンジンとダッシュパネルとの間の空間で、該空間にはエンジンに隣接してオルタネータおよびスタータが位置し、上記空間に配索されてくるワイヤハーネスを分岐し、分岐した支線を上記オルタネータ、スタータおよびアース接続するものにおいて、オルタネータに接続する支線がダッシュパネルに接触して異音が発生したのを、ダッシュパネルへの接触を防止して異音の発生を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】
上記したエンジンルーム内におけるエンジンとダッシュパネルとの間の空間に配索されてくるワイヤハーネスは、図3および図4に示す配索構造となっている。図3はエンジン1を後方に位置するダッシュパネル側から見た正面図であり、図4は図3を上方から見た平面図である。図3、図4中において、1はエンジン(具体的にはエンジンボデー)、2はエンジンルームと室内とを仕切るダッシュパネル、3はエンジン1の後面側に隣接配置されるオルタネータ、4はスタータである。よって、エンジン1とダッシュパネル2に挟まれた空間Sにはオルタネータ3とスタータ4とがエンジン1より突出している。
【0003】
上記空間SにワイヤハーネスW/Hが配索されてきて、ダッシュパネル2とオルタネータ3とに挟まれた位置で3本の支線に分岐されている。第1支線5はアース接続用で、その端末にアース端子6が接続され、該アース端子6はエンジン1(エンジンボデー)にボルト7で締め付け固定してアース接続している。第2支線8はオルタネータ接続用で、図4に示すように、ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pよりダッシュパネル2側に湾曲させた状態で、該第2支線8の端末をオルタネータ3と接続している。第3支線9はスタータ接続用で、その端末をスタータ4と接続している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記オルタネータ接続用の第2支線8は電線太さが8sqと非常に大きな太線であり、ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pからオルタネータ3との接続位置まで、ダッシュパネル2側に湾曲させて第2支線8の先端をオルタネータ3と接続させている。第2支線8は太線であるため小さな曲率で湾曲させにくく、よって、上記ダッシュパネル2側への湾曲はアール50〜40mmとなり、該湾曲部8aの頂点部分8bがダッシュパネル2に接触して干渉している。そのため、自動車走行時に振動が発生すると、ダッシュパネルと干渉する接触部分で異音が発生し、かつ、接触により第2支線8に擦れが生じて損傷を受け易い問題もある。
【0005】
本発明は上記した問題に鑑みてなされたもので、オルタネータ接続用の支線がダッシュパネルと干渉して接触しないようにすることを課題としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明は、自動車のエンジンルーム内において、エンジンとダッシュパネルとの間の空間で、該空間にエンジン側よりオルタネータおよびスタータが突出している位置において、上記空間に配索されてくるワイヤハーネスを分岐し、分岐した各支線をそれぞれ上記オルタネータ、スタータおよびアース接続するものであって、
上記アース接続される第1支線と、上記オルタネータに接続される第2支線とを、ワイヤハーネスの分岐位置から離れた位置で連結材で互いに固定しておき、
上記第2支線をオルタネータに接続した後に、上記第1支線端末のアース端子をエンジンボデーにボルト締めで固定し、該ボルト締め時による第1支線の引っ張りで、上記第2支線を上記ダッシュパネルより遠ざかる方向に引っ張って、ダッシュパネルと第2支線の接触を防止しているワイヤハーネスの配索方法を提供している。
【0007】
上記第1支線と第2支線とを固定する上記連結材としてテープまたは締結バンドを用いており、ワイヤハーネスの分岐位置から30mm〜50mmの範囲の連結材で固定している。具体的には、テープを用いた場合には、分岐位置から固定先端位置までハーフラップ巻して第1支線と第2支線とを固定することが好ましいが、固定先端位置を部分的にテープ巻き固定してもよい。また、締結バンドを用いる場合は固定先端位置に締結バンドを取り付けて第1支線と第2支線とを固定している。なお、上記アース接続される第1支線端末のアース端子は必ずしもエンジンボデーにアース接続する必要はなく、車体パネルに対してボルト止めしてアース接続してもよい。
【0008】
本発明方法の特徴は、まず、オルタネータ接続用の第2支線をオルタネータに接続した後に、アース接続用の第1支線をボルト締め時にボルト締めで強制的に引っ張り、この引っ張りにより第2支線をダッシュパネル側より遠ざけることにある。即ち、オルタネータ接続用の第2支線の分岐位置を当初から連結材の位置まで先にずらせておいて、分岐位置から第2支線端末までの寸法を短くしておけばダッシュパネルに接触することを防止できるが、その場合、太い電線からなる第2支線を小さい曲率で湾曲させなければならず、この曲げが容易でないため、第2支線をオルタネータと接続しにくくなる。よって、第2支線をオルタネータと接続する時は大きな曲率で曲げることができるようにしておき、その後、第1支線をアース接続する時に強制的に第2支線を引っ張って、第2支線を小さく曲率とし、ダッシュパネルより遠ざけて接触させないようにしている。
このように、第1支線のアース端子をボルト止め固定する時に、第1支線を固定側に引っ張っると、連結材で固定された第2支線がダッシュパネル側から離れる方向に引っ張られ、よって、オルタネータ接続用の第2支線がダッシュパネルと干渉して接触するのを防止できる。
【0009】
さらに、本発明は、上記方法により形成されたワイヤハーネスの配索構造を提供している。該構造では、上記のように、オルタネータ接続用の第2支線がダッシュパネルと干渉して接触することが防止できるため、自動車走行時の振動で異音が発生するのを防止でき、かつ、ダッシュパネルとの接触で第2支線が損傷を受けるのも防止できる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、発明の実施形態を図面を参照して説明する。
実施形態を示す図1および図2は、それぞれ、従来の第3図および第4図と対応するものである。従来例の第3図および第4図と同一部材は同一符号を付す。
【0011】
エンジンルーム内において、エンジン1とダッシュパネル2との間の空間Sに、エンジン1の後面側に隣接配置されるオルタネータ3、スタータ4が突出しておりエンジン1とダッシュパネル2に空間に配索されてくるワイヤハーネスW/Hは、オルタネータ3とダッシュパネル2との間の空間位置で3本の支線に分岐される。即ち、分岐位置Pよりアース接続用の第1支線5、オルタネータ接続用の第2支線8、スタータ接続用の第3支線9に分岐される。この分岐位置Pに達するまで、ワイヤハーネスW/Hはテープ巻きで結束され、かつ、コルゲートチーブ等で外装されている。
【0012】
分岐位置Pで分岐された3本の支線のうち、アース接続用の第1支線5とオルタネータ接続用の第2支線8とは、分岐位置Pから更に固定位置P’まで連結材となるテープ20によりハーフラップ巻きして一体化している。この分岐位置Pから固定位置P’までの寸法Lは30mm〜50mmである。
【0013】
上記ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pとダッシュパネル2までの間の寸法Tは約50mmである。
【0014】
なお、オルタネータ3に接続される第2支線8は8sqの太線である等、他の構成は従来例と同様である。
【0015】
上記3本の支線端末とスタータ4、オルタネータ3およびアース接続の手順は、まず、第2支線8の端末をオルタネータ3と接続する。この時、第2支線8は第1支線5と共に分岐位置Pから屈曲してダッシュパネル2側へと大きな曲率(R=50〜40mm)で曲がった後にオルタネータ3と接続できる。よって、太線からなる第2支線8を無理なく湾曲でき、オルタネータ3との接続をスムーズに行うことができる。しかしながら、この状態では、分岐位置Pとダッシュパネル2までの寸法Tが50mmであるため、第2支線8の湾曲部の頂点8bはダッシュパネル2と接触した状態である。
【0016】
上記のように第2支線8をオルタネータ3に接続した後に、第1支線5の端末のアース端子6をエンジン1(エンジンボデー)に設けたボルト孔1aの位置に合うように引っ張って、アース端子6の孔6aと上記ボルト孔1aとを合わせる。この状態で、ボルト7を孔6aに通してボルト孔1aに締め付けていくことにより、第1支線5は強制的に矢印で示す如く、エンジン1側へと引っ張られていくこととなる。
【0017】
第1支線5がエンジン1側へ引っ張られると、該第1支線5とテープ20で固定位置P’まで一体化された第2支線8もエンジン1側へと引っ張られ、第2支線8は固定位置P’から第1支線5と分岐する状態となる。このように、固定位置P’から分岐した状態となる第2支線8はエンジン1側へと引っ張られため、ダッシュパネル2側への湾曲部8aも最小曲率の30mmと小さくなりながら、ダッシュパネル2から遠ざかり、湾曲部の頂点8bとダッシュパネル2の間に約20mmの隙間があくこととなる。これにより、第2支線8がダッシュパネル2と接触しないようにすることができる。
【0018】
ワイヤハーネスW/Hの分岐位置Pから分岐する第3支線9とスタータ4との接続は、第3支線9がダッシュパネル2に接触しないため、第3支線9とスタータ4との接続時期はいつでもよく、最初に第3支線9とスタータ4とを接続しても良いし、最後に接続してもよく、また、第2支線8をオルタネータ3に接続後に第3支線9をスタータ4と接続してもよい。重要なのは、第1支線5のアース端子6をボルト7を用いてアース接続する前に第2支線8をオルタネータ3に接続しておくことである。
【0019】
また、上記実施形態では、分岐位置Pから固定位置P’までテープ20をハーフラップ巻きしているが、固定位置P’で締結バンドを巻き付けて第1支線5と第2支線8とを一体化してもよい。あるいは、締結バンドに変えてテープを固定位置P’に部分巻きしてもよい。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明より明らかなように、本発明によれば、オルタネータと接続する支線をアース接続する支線とワイヤハーネスの分岐位置よりも更に先まで連結材を用いて一体化しているため、オルタネータに支線を接続後に、アース端子をボルト締め接続すると、このボルト締めの力で一体化したオルタネータ接続用の支線がダッシュパネルから遠ざかる方向に強制的に引っ張られ、よって、ダッシュパネルとの干渉を防止することができる。このダッシュパネルとオルタネータ接続用支線との干渉が防止されることにより、異音の発生が防止できると共にオルタネータ接続用支線の損傷発生も防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態を示す正面図である。
【図2】 図1の平面図である。
【図3】 従来例を示す正面図である。
【図4】 図3の平面図である。
【符号の説明】
1 エンジン
2 ダッシュパネル
3 オルタネータ
4 スタータ
5 第1支線
6 アース端子
7 ボルト
8 第2支線
9 第3支線
20 連結材(テープ)
W/H ワイヤハーネス
P 分岐位置
P’ 第1支線と第2支線の固定位置
Claims (3)
- 自動車のエンジンルーム内において、エンジンとダッシュパネルとの間の空間で、該空間にエンジン側よりオルタネータおよびスタータが突出している位置において、上記空間に配索されてくるワイヤハーネスを分岐し、分岐した各支線をそれぞれ上記オルタネータ、スタータおよびアース接続するものであって、
上記アース接続される第1支線と、上記オルタネータに接続される第2支線とを、ワイヤハーネスの分岐位置から離れた位置で連結材で互いに固定しておき、
上記第2支線をオルタネータに接続した後に、上記第1支線端末のアース端子をエンジンボデーにボルト締めで固定し、該ボルト締め時による第1支線の引っ張りで、上記第2支線を上記ダッシュパネルより遠ざかる方向に引っ張って、ダッシュパネルと第2支線の接触を防止しているワイヤハーネスの配索方法。 - 上記第1支線と第2支線とを固定する上記連結材はテープまたは締結バンドからなり、ワイヤハーネスの分岐位置から30mm〜50mmの範囲を連結材で固定している請求項1に記載のワイヤハーネスの配索方法。
- 請求項1または請求項2の方法により形成されたワイヤハーネスの配索構造。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP03473599A JP3644286B2 (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | ワイヤハーネスの配索方法および該方法で形成されたワイヤハーネスの配索構造 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP03473599A JP3644286B2 (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | ワイヤハーネスの配索方法および該方法で形成されたワイヤハーネスの配索構造 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP3644286B2 true JP3644286B2 (ja) | 2005-04-27 |
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ID=12422589
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JP03473599A Expired - Fee Related JP3644286B2 (ja) | 1999-02-12 | 1999-02-12 | ワイヤハーネスの配索方法および該方法で形成されたワイヤハーネスの配索構造 |
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JP (1) | JP3644286B2 (ja) |
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---|---|---|---|---|
JP3815456B2 (ja) | 2003-04-09 | 2006-08-30 | トヨタ自動車株式会社 | ハイブリッド車両における高圧電線の配策構造 |
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1999
- 1999-02-12 JP JP03473599A patent/JP3644286B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP2000236174A (ja) | 2000-08-29 |
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