JP3641959B2 - コアボーリングマシンのガイド用治具装置及びこのガイド用治具装置を用いた地下鉄筋コンクリートの切断方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コアボーリングマシンのガイド用治具装置及びこのガイド用治具装置を用いた地下鉄筋コンクリートの切断方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
既設地下構造物を改築しようとする場合、既設地下外壁または既設土留壁(以下、既設地下外壁部と称する)の全部または一部を撤去することが好ましい。この作業は従来では、一般にロックオーガによる破砕作業により行われていたが、オーガビットの損耗が著しく、騒音・振動の発生を伴い、敷地境界に近接している場合は、オーガーが境界からはみ出すために、全てを撤去することが出来なかった。
【0003】
ところで、最近の切断作業として、コアボーリングマシンが用いられるものがあり、このマシンによって地表側より多数のボーリング孔を重複して一列に形成することで、外壁部の複数のブロックに切り分けることを可能としている。
【0004】
図5は、地下に埋設されている既設外壁部1にコアボーリングマシンの削孔用チューブ2を差込んでその先端ビット2aにより切断している状態を示し、同図において1aは既に削孔されたボーリング孔であり、各ボーリング孔1aを重複して次のボーリング孔1aを順次連接して削孔することで、面状の切断面に形成される。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このような従来の長尺コアボーリングによる切断は、多数のボーリング孔を連接して面状の掘削切断面を形成するものであり、しかも個々のボーリング孔は長尺であるため、コアチューブの削孔時には隣接するボーリング孔と反対の側面に大きな負荷がかかったり、埋設鉄筋などによる削孔時の負荷抵抗の不均一により、先端が曲がり易かった。
【0006】
このため、図示のごとく隣接するボーリング孔との間に隙間d、すなわちボーリングされない部分を生じ、切断が不完全になり易いという問題があった。
【0007】
本発明方法は、以上の課題を解決するものであり、その目的は、削孔用チューブが、常に先行ボーリング孔に沿って平行に削孔され、完全な面状切断面が得られるようにしたコアボーリングマシンのガイド用治具装置及びこのガイド用治具装置を用いた地下鉄筋コンクリートの切断方法を提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
以上の目的を達成するため、本発明に係るコアボーリングマシンのガイド用治具装置は、削孔用チューブの先端付近表面に円周に沿って形成された溝に回転可能にはめ込まれたバンドプレートと、削孔用チューブとほぼ同径の鋼管の一部を縦割り状に切り欠くとともに、その切欠先端部両側にバンドプレート留め金具を取り付けたガイドチューブを備え、バンドプレートをバンドプレート留め金具に着脱可能に取り付けることで、削孔用チューブとガイドチューブを相対回転可能に平行配置したものであることを特徴とする。
また、本発明の地下鉄筋コンクリートの切断方法は、請求項1に記載のコアボーリングマシンのガイド用治具装置を用いて地下鉄筋コンクリートに、相互に一部重複して並列する複数のボーリング孔を削孔することで、前記コンクリートを切断する方法において、前記削孔用チューブの先端を、前記削孔用チューブに平行に配置されたガイドチューブに回転可能に連結し、削孔にあたり、前記ガイドチューブを既に削孔された先行ボーリング孔に挿入した状態で掘削を行うことを特徴とする地下鉄筋コンクリートの切断方法。
【0009】
従って本発明方法によれば、二番目のボーリング孔からは、ガイドチューブにより先行ボーリング孔をガイドとしてこれに平行に削孔されるため、大きな曲りや、ボーリング孔間の離れがなく、確実に切断することが出来る。
【0010】
また、本発明のガイド用治具装置は、削孔用チューブの先端付近表面に円周に沿って形成された溝に回転可能にはめ込まれたバンドプレートと、削孔用チューブとほぼ同径の鋼管の一部を縦割り状に切り欠くとともに、その先端部付近にバンドプレート留め金具を取り付けたガイドチューブを備え、バンドプレートをバンドプレート留め金具に着脱可能に取り付けることで、削孔用チューブとガイドチューブを相対回転可能に平行配置したものであることにより、削孔用チューブの回転を妨げることなく、削孔用チューブに平行してガイドチューブを配置することが出来る。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発明方法による地下外壁部の切断作業時の全体的な作業形態を示している。
【0012】
まず、地下連続壁及びこれと一体化された躯体外壁からなる地下外壁部10の切断に先立ち、外壁部10と連結している地下各階の梁・スラブ11を切断12し、仮外壁14により切断12部分を遮蔽し、また仮外壁14と外壁部10との間に泥水15を注入することで、切断準備状態となる。
【0013】
準備作業後は、地表部に長尺コアボーリングマシン16を配置し、その削孔用チューブ18を縦ガイド16aに沿って地下外壁部10に鉛直に挿入しつつ回転駆動することで、その先端ビット18aによる掘削作業がなされ、最初のボーリング孔20が形成され、その後はこの先行ボーリング孔20に隣接して壁厚方向に平行に多数のボーリング孔20を開口形成することで、地下外壁部10は紙面と直交する方向に切り分けられる。
【0014】
削孔用チューブ18の先端には図2,3に示すように、ガイド用治具装置22が着脱可能に設けられ、最初のボーリング孔17の削孔時に単独で用いられるが、二番目以降からはこのガイド用治具装置22を取付けて用いる。
【0015】
この治具装置22は、削孔用チューブ18の先端付近表面に円周に沿って形成された溝24に回転可能にはめ込まれるバンドプレート26と、削孔用チューブ18とほぼ同径の鋼管の一部を縦割り状に切り欠き、その切欠先端部両側にバンドプレート留め金具28を取り付けたガイドチューブ30とからなり、バンドプレート26の両端をバンドプレート留め金具28に着脱可能に取り付けることで、削孔用チューブ18とガイドチューブ30を相対回転可能に平行配置したもので、その断面はめがね形をなしている。
【0016】
そして、ガイドチューブ30を先行ボーリング孔20に差込んだ状態で削孔用チューブ18を外壁部に貫入することで、バンドプレート26を軸受として削孔用チューブ18は回転しつつ外壁部を削孔する一方、バンドプレート26に連結したガイドチューブ30は、先行ボーリング孔20を削孔ガイドとして削孔用チューブ18とともに下降し、これにより、先行ボーリング孔20と平行であって、めがね形に連通した後行ボーリング孔20が形成されることになる。
【0017】
なお、バンドプレート止め金具28は、図3に拡大して示すように、ヒンジ状をなし、脱着時には、そのヒンジピン28aを脱着するだけで、簡単に着脱操作できる。
【0018】
図4は、以上の治具装置22を用いた外壁部10の切断手順を示すもので、まず、最初は(a)に示すように、治具装置22を取外し、削孔用チューブ18単独で外壁部10の壁厚方向中心にNo.1ボーリング孔の削孔を行う。この場合、比較的浅い部分(a−a部分)では鉛直度が保たれるが、深度が深い部位(b−b)部分では負荷抵抗不均一により、その中心から右または左側に偏心して削孔される。
【0019】
次の、削孔時には治具装置22を取付け、No.1ボーリング孔にガイドチューブ30を差込んだ状態でNo.2ボーリング孔の削孔を行うことにより、No.2ボーリング孔はNo.1ボーリング孔をガイドとしてこれと平行かつ互いにめがね形に連通した孔に形成され、先端の曲げられた部分でも平行な孔となる。以後は、(c),(d)に示すように、左右にNo.3、No.4を順次形成することによって、外壁部10は長手方向に直交して切り分け可能となる。
【0020】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明による地下鉄筋コンクリートの切断方法にあっては、ガイド用治具装置のガイドチューブを先行ボーリング孔に差込みガイドすることで、常に先行ボーリング孔に沿って平行に削孔され、完全な面状切断面を得ることができる。
【0021】
また、本発明の切断用コアボーリングマシンのガイド用治具装置にあっては、簡単な構成により、以上の方法を達成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法による地下外壁部の切断作業時の作業形態を示す断面図である。
【図2】図1のA部における治具装置を取付けた削孔用チューブの平断面図、立面図及び断面図である。
【図3】図2のB部を拡大して示す平断面図及び断面図である。
【図4】(a)〜(d)は同治具装置を用いた削孔手順を示す縦断面図及びそのa−a線、b−b線における平断面図である。
【図5】従来の削孔用チューブを用いた切断時の不具合を示す断面図及び平断面図である。
【符号の説明】
10 地下外壁部
18 削孔用チューブ
18a 先端ビット
20 ボーリング孔
22 ガイド用治具装置
24 溝
26 バンドプレート
28 バンドプレート止め金具
30 ガイドチューブ
Claims (2)
- 削孔用チューブの先端付近表面に円周に沿って形成された溝に回転可能にはめ込まれたバンドプレートと、削孔用チューブとほぼ同径の鋼管の一部を縦割り状に切り欠くとともに、その切欠先端部両側にバンドプレート留め金具を取り付けたガイドチューブを備え、バンドプレートをバンドプレート留め金具に着脱可能に取り付けることで、削孔用チューブとガイドチューブを相対回転可能に平行配置したものであることを特徴とするコアボーリングマシンのガイド用治具装置。
- 請求項1に記載のコアボーリングマシンのガイド用治具装置を用いて地下鉄筋コンクリートに、相互に一部重複して並列する複数のボーリング孔を削孔することで、前記コンクリートを切断する方法において、
前記削孔用チューブの先端を、前記削孔用チューブに平行に配置されたガイドチューブに回転可能に連結し、削孔にあたり、前記ガイドチューブを既に削孔された先行ボーリング孔に挿入した状態で掘削を行うことを特徴とする地下鉄筋コンクリートの切断方法。
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- 1999-01-13 JP JP00684099A patent/JP3641959B2/ja not_active Expired - Fee Related
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