JP3641497B2 - マルチプレクス信号から点火ノイズを消去する回路装置 - Google Patents
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- H03G3/345—Muting during a short period of time when noise pulses are detected, i.e. blanking
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- Noise Elimination (AREA)
- Selective Calling Equipment (AREA)
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】
本発明は、ラジオ受信機例えばカーラジオにおいて、マルチプレクス信号から点火ノイズを消去する回路装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
内燃機関の点火火花は、ラジオ放送の受信を感知できる程度に妨害する広い周波数領域内の短い高周波インパルスを送出する。場合によっては交通無線ラジオデータ信号のデコーダを備えたステレオラジオ受信機では、マルチプレクス信号の中に短いインパルスの形の妨害が生じる。ラジオ受信機の従来のアナログ回路では、点火ノイズが生じる際、オーディオ信号の先行する振幅を短期間維持する方法が公知である。しかしながら、それには、マルチプレクス信号からパイロットトーンを除去することが必要である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、デジタル回路の長所を利用することによりマルチプレクス信号を変化しないで妨害除去を行う、デジタルラジオ受信機のための点火ノイズをマルチプレクス信号から消去する回路装置を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明により、マルチプレクス信号が、パイロットトーン周波数の倍数である標本化周波数で標本化されたデジタル信号として高域フィルタと２乗回路を介して導かれ、
高域フィルタでろ波され２乗されたマルチプレクス信号と、高域フィルタでろ波され２乗されたマルチプレクス信号の時間的な平均値とが相互に比較され、
前もって定められた基準より差が大きいとき、前もって定められた持続時間の制御信号が形成され、
制御信号の期間中に生じるマルチプレクス信号の標本値が、先行するパイロットトーン期間中に生じる標本値によって置き換えられるように、制御信号が補正回路を制御することにより解決される。
【０００５】
本発明の実施例では、２乗回路が絶対値形成のための回路から成るように構成されている。実施例の変形図において、１００Hzら１０００Hzの間の領域の遮断周波数を有する低域フィルタを用いると、時間的平均値が得られるようになっている。この構成により、点火ノイズは、マルチプレクス信号の振幅で、例えば多重通路の受信ノイズのような別のより頻繁に起こる影響から区別される。
【０００６】
本発明の回路装置の別の実施例では、高域フィルタと場合によっては２乗回路とにおける遅延時間の補償と、出力電圧とその時間的平均値との比較の際の遅延時間の補償を行う第１の遅延装置と、制御信号が供給される制御可能な切り換えスイッチと、パイロットトーンの１周期だけ遅延させる第２の遅延装置とから補正回路が形成されるように構成されている。この構成によって得られる妨害されない信号区間の繰返しが、点火ノイズの生じる前の先行する振幅の単なる記憶より、良好な補正効果をもたらす。
【０００７】
有利な実施例では、制御可能のスイッチが、第１の遅延装置を通過したマルチプレクス信号及び第２の遅延装置を通過したマルチプレクス信号が供給される切り換えスイッチであり、切り換えスイッチの出力側が、補正回路の出力側を形成し、第２の遅延装置の入力側に接続されている。
【０００８】
パイロットトーンの１周期よりも長いインパルス持続時間を有する点火ノイズが生じる場合、本発明の構成において、妨害されない信号区間の何回もの繰返しが可能である。
【０００９】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき図を用いて詳細に説明する。
【００１０】
図１において、本発明の実施例がブロック回路図で示されている。しかしながら、本発明の回路装置がブロックに相応する個々の回路を用いて実現することに限定されない。本発明の回路装置はむしろ特に有利には、高密度集積回路を用いて実現可能である。その際例えば、適当なプログラミングによりブロック回路図に示された処理を行うデジタル信号プロセッサを使用することができる。本発明の回路装置は、集積回路内の別の回路装置と共にラジオ受信機の主要部を形成する。
【００１１】
本発明の回路は、１にて示す個所に図示されていない復調器によってデジタルマルチプレクス信号ＭＰＸ１が供給される。デジタルマルチプレクス信号ＭＰＸ１は２２８ｋHzの標本化周波数を有し、つまり１９ｋHzのパイロットトーン周波数の倍数になっている。この整数倍の周波数は本発明の回路装置を容易に実現化するのに役立つ。点火ノイズを検出するために、高域フィルタ３、２乗回路４、低域フィルタ５、減算器６、閾値回路７、及び保持回路８から成る回路２が用いられる。
【００１２】
回路２は、第１の遅延装置１１、制御可能な切り換えスイッチ１２、及び第２の遅延装置１３から成る補正回路１０に制御信号Ｓを供給し、補正回路１０の出力側１４に、点火ノイズが消去されたマルチプレクス信号ＭＰＸ２が取り出される。
【００１３】
高域フィルタ３は、点火ノイズに対してマルチプレクス信号ＭＰＸ１の重要でない成分を抑圧するのに使用される。２乗回路４は、一方では２乗評価を行い、他方では整流を行い、高域フィルタでろ波されたマルチプレクス信号の絶対値形成を行う。
【００１４】
２乗回路４の出力信号は、一方で低域フィルタ５に達し、他方で減算器６の入力側に達する。有利には１次のＩＩＲフィルタであって、１００Hzから１０００Hzの間の領域の遮断周波数を有する低域フィルタを用いると、ある平均値が得られる。入力側９及び９´を介して、低域フィルタの増幅度と遮断周波数を決定する値が入力される。それにより、検知回路の感度の調整が可能である。その際、遮断周波数及び平均値形成において使用した標本値は次のように選択される。つまり、点火ノイズによって制限されない２乗回路４の出力信号の振幅変化は、低域フィルタによりさらに伝達され、引き続いての減算の際、補正されることにはならない。
【００１５】
しかしながら、低域フィルタ５の出力信号が追従しない点火ノイズが存在すると、減算器６で形成される差が大きくなり、閾値回路７の閾値を越えてしまい、例えば論理レベル１が保持回路８に送出される。保持回路８が入力側で１を検知すると、保持回路の出力側で１が発生される。標本値の数は、制御信号Ｓの持続時間が点火ノイズが生じる持続時間より長くなるように選択される。実際の実施例では１２の標本値が選択され、それは約５２μsの持続時間に相当し、つまりこれはパイロットトーンの周期に相応する。しかしながら、本発明の回路装置において、パイロットトーン周期に対して特定の比になる必要はない。
【００１６】
制御信号Ｓが値１をとっている間、保持回路８の入力側の状態は重要でない。前もって定められた時間の経過後に保持回路の入力側の状態は新たな応答を示し、もはやノイズが検出されなければ、保持回路８の出力側は０に変わる。
【００１７】
制御信号Ｓは切り換えスイッチ１２を次のように制御する。つまり、制御信号Ｓのレベルが０のとき、入力側１に供給されるマルチプレクス信号ＭＰＸ１は出力側１４に供給される。その際、回路内３から８における遅延時間を補償するために、単に遅延装置１１が使用されるだけである。制御信号Ｓがレベル１を有すると、遅延装置１３でパイロットトーンの周期だけ遅延されたマルチプレクス信号は、切り換えスイッチ１２を介して出力側１４に送られる。保持回路８の出力側に１が生じている限り、点火ノイズによって妨害されたマルチプレクス信号ＭＰＸ１の標本値は、妨害されずにパイロットトーン周期だけ先行する標本値によって置き換えられる。
【００１８】
【発明の効果】
本発明の回路装置によると、有利にも、マルチプレクス信号から、パイロットトーンのコストのかかる除去をする必要がなくなる。そのうえ、この構成により、パイロットトーンそれ自体も点火ノイズから解放することができ、さらに有利にも、ノイズ信号（点火ノイズも）の作用が受信されたノイズ信号の出力に比例することを考慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例のブロック回路図を示す。
【符号の説明】
１ 入力側
２ 点火ノイズ検出回路
３ 高域フィルタ
４ ２乗回路
５ 低域フィルタ
６ 減算器
７ 閾値回路
８ 保持回路
９、９´ 入力側
１０ 補正回路
１１ 遅延装置
１２ 切り換えスイッチ
１３ 遅延装置
１４ 出力側
ＭＰＸ１ マルチプレクス信号
ＭＰＸ２ マルチプレクス信号
【産業上の利用分野】
本発明は、ラジオ受信機例えばカーラジオにおいて、マルチプレクス信号から点火ノイズを消去する回路装置に関する。
【０００２】
【従来の技術】
内燃機関の点火火花は、ラジオ放送の受信を感知できる程度に妨害する広い周波数領域内の短い高周波インパルスを送出する。場合によっては交通無線ラジオデータ信号のデコーダを備えたステレオラジオ受信機では、マルチプレクス信号の中に短いインパルスの形の妨害が生じる。ラジオ受信機の従来のアナログ回路では、点火ノイズが生じる際、オーディオ信号の先行する振幅を短期間維持する方法が公知である。しかしながら、それには、マルチプレクス信号からパイロットトーンを除去することが必要である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、デジタル回路の長所を利用することによりマルチプレクス信号を変化しないで妨害除去を行う、デジタルラジオ受信機のための点火ノイズをマルチプレクス信号から消去する回路装置を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
上記課題は本発明により、マルチプレクス信号が、パイロットトーン周波数の倍数である標本化周波数で標本化されたデジタル信号として高域フィルタと２乗回路を介して導かれ、
高域フィルタでろ波され２乗されたマルチプレクス信号と、高域フィルタでろ波され２乗されたマルチプレクス信号の時間的な平均値とが相互に比較され、
前もって定められた基準より差が大きいとき、前もって定められた持続時間の制御信号が形成され、
制御信号の期間中に生じるマルチプレクス信号の標本値が、先行するパイロットトーン期間中に生じる標本値によって置き換えられるように、制御信号が補正回路を制御することにより解決される。
【０００５】
本発明の実施例では、２乗回路が絶対値形成のための回路から成るように構成されている。実施例の変形図において、１００Hzら１０００Hzの間の領域の遮断周波数を有する低域フィルタを用いると、時間的平均値が得られるようになっている。この構成により、点火ノイズは、マルチプレクス信号の振幅で、例えば多重通路の受信ノイズのような別のより頻繁に起こる影響から区別される。
【０００６】
本発明の回路装置の別の実施例では、高域フィルタと場合によっては２乗回路とにおける遅延時間の補償と、出力電圧とその時間的平均値との比較の際の遅延時間の補償を行う第１の遅延装置と、制御信号が供給される制御可能な切り換えスイッチと、パイロットトーンの１周期だけ遅延させる第２の遅延装置とから補正回路が形成されるように構成されている。この構成によって得られる妨害されない信号区間の繰返しが、点火ノイズの生じる前の先行する振幅の単なる記憶より、良好な補正効果をもたらす。
【０００７】
有利な実施例では、制御可能のスイッチが、第１の遅延装置を通過したマルチプレクス信号及び第２の遅延装置を通過したマルチプレクス信号が供給される切り換えスイッチであり、切り換えスイッチの出力側が、補正回路の出力側を形成し、第２の遅延装置の入力側に接続されている。
【０００８】
パイロットトーンの１周期よりも長いインパルス持続時間を有する点火ノイズが生じる場合、本発明の構成において、妨害されない信号区間の何回もの繰返しが可能である。
【０００９】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づき図を用いて詳細に説明する。
【００１０】
図１において、本発明の実施例がブロック回路図で示されている。しかしながら、本発明の回路装置がブロックに相応する個々の回路を用いて実現することに限定されない。本発明の回路装置はむしろ特に有利には、高密度集積回路を用いて実現可能である。その際例えば、適当なプログラミングによりブロック回路図に示された処理を行うデジタル信号プロセッサを使用することができる。本発明の回路装置は、集積回路内の別の回路装置と共にラジオ受信機の主要部を形成する。
【００１１】
本発明の回路は、１にて示す個所に図示されていない復調器によってデジタルマルチプレクス信号ＭＰＸ１が供給される。デジタルマルチプレクス信号ＭＰＸ１は２２８ｋHzの標本化周波数を有し、つまり１９ｋHzのパイロットトーン周波数の倍数になっている。この整数倍の周波数は本発明の回路装置を容易に実現化するのに役立つ。点火ノイズを検出するために、高域フィルタ３、２乗回路４、低域フィルタ５、減算器６、閾値回路７、及び保持回路８から成る回路２が用いられる。
【００１２】
回路２は、第１の遅延装置１１、制御可能な切り換えスイッチ１２、及び第２の遅延装置１３から成る補正回路１０に制御信号Ｓを供給し、補正回路１０の出力側１４に、点火ノイズが消去されたマルチプレクス信号ＭＰＸ２が取り出される。
【００１３】
高域フィルタ３は、点火ノイズに対してマルチプレクス信号ＭＰＸ１の重要でない成分を抑圧するのに使用される。２乗回路４は、一方では２乗評価を行い、他方では整流を行い、高域フィルタでろ波されたマルチプレクス信号の絶対値形成を行う。
【００１４】
２乗回路４の出力信号は、一方で低域フィルタ５に達し、他方で減算器６の入力側に達する。有利には１次のＩＩＲフィルタであって、１００Hzから１０００Hzの間の領域の遮断周波数を有する低域フィルタを用いると、ある平均値が得られる。入力側９及び９´を介して、低域フィルタの増幅度と遮断周波数を決定する値が入力される。それにより、検知回路の感度の調整が可能である。その際、遮断周波数及び平均値形成において使用した標本値は次のように選択される。つまり、点火ノイズによって制限されない２乗回路４の出力信号の振幅変化は、低域フィルタによりさらに伝達され、引き続いての減算の際、補正されることにはならない。
【００１５】
しかしながら、低域フィルタ５の出力信号が追従しない点火ノイズが存在すると、減算器６で形成される差が大きくなり、閾値回路７の閾値を越えてしまい、例えば論理レベル１が保持回路８に送出される。保持回路８が入力側で１を検知すると、保持回路の出力側で１が発生される。標本値の数は、制御信号Ｓの持続時間が点火ノイズが生じる持続時間より長くなるように選択される。実際の実施例では１２の標本値が選択され、それは約５２μsの持続時間に相当し、つまりこれはパイロットトーンの周期に相応する。しかしながら、本発明の回路装置において、パイロットトーン周期に対して特定の比になる必要はない。
【００１６】
制御信号Ｓが値１をとっている間、保持回路８の入力側の状態は重要でない。前もって定められた時間の経過後に保持回路の入力側の状態は新たな応答を示し、もはやノイズが検出されなければ、保持回路８の出力側は０に変わる。
【００１７】
制御信号Ｓは切り換えスイッチ１２を次のように制御する。つまり、制御信号Ｓのレベルが０のとき、入力側１に供給されるマルチプレクス信号ＭＰＸ１は出力側１４に供給される。その際、回路内３から８における遅延時間を補償するために、単に遅延装置１１が使用されるだけである。制御信号Ｓがレベル１を有すると、遅延装置１３でパイロットトーンの周期だけ遅延されたマルチプレクス信号は、切り換えスイッチ１２を介して出力側１４に送られる。保持回路８の出力側に１が生じている限り、点火ノイズによって妨害されたマルチプレクス信号ＭＰＸ１の標本値は、妨害されずにパイロットトーン周期だけ先行する標本値によって置き換えられる。
【００１８】
【発明の効果】
本発明の回路装置によると、有利にも、マルチプレクス信号から、パイロットトーンのコストのかかる除去をする必要がなくなる。そのうえ、この構成により、パイロットトーンそれ自体も点火ノイズから解放することができ、さらに有利にも、ノイズ信号（点火ノイズも）の作用が受信されたノイズ信号の出力に比例することを考慮することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の実施例のブロック回路図を示す。
【符号の説明】
１ 入力側
２ 点火ノイズ検出回路
３ 高域フィルタ
４ ２乗回路
５ 低域フィルタ
６ 減算器
７ 閾値回路
８ 保持回路
９、９´ 入力側
１０ 補正回路
１１ 遅延装置
１２ 切り換えスイッチ
１３ 遅延装置
１４ 出力側
ＭＰＸ１ マルチプレクス信号
ＭＰＸ２ マルチプレクス信号
Claims (5)
- ラジオ受信機例えばカーラジオにおいて、マルチプレクス信号から点火ノイズを消去する回路装置において、
マルチプレクス信号が、パイロットトーン周波数の倍数である標本化周波数で標本化されたデジタル信号として高域フィルタ（３）と２乗回路（４）を介して導かれ、
高域フィルタでろ波され２乗されたマルチプレクス信号と、高域フィルタでろ波され２乗されたマルチプレクス信号の時間的な平均値とが相互に比較され、
前もって定められた基準より差が大きいとき、前もって定められた持続時間の制御信号が形成され、
制御信号の期間中に生じるマルチプレクス信号の標本値が、先行するパイロットトーン周期中に生じる標本値によって置き換えられるように、制御信号が補正回路（２）を制御することを特徴とするマルチプレクス信号から点火ノイズを消去する回路装置。 - ２乗回路が絶対値形成のための回路から成ることを特徴とする請求項１に記載の回路装置。
- １００Hzから１０００Hzの間の領域の遮断周波数を有する低域フィルタを用いて、時間的平均値を得ることを特徴とする請求項１又は２に記載の回路装置。
- 高域フィルタ（３）と場合によっては２乗回路（４）とにおける遅延時間の補償と、出力電圧とその時間的平均値との比較の際の遅延時間の補償を行う第１の遅延装置（１１）と、制御信号が供給される制御可能な切り換えスイッチ（１２）と、パイロットトーンの１周期だけ遅延させる第２の遅延装置（１３）とから補正回路が形成されることを特徴とする請求項１から３までのいずれか１項記載の回路装置。
- 制御可能のスイッチが、第１の遅延装置（１１）を通過したマルチプレクス信号及び第２の遅延装置（１３）を通過したマルチプレクス信号が供給される切り換えスイッチ（１２）であり、切り換えスイッチ（１２）の出力側が、補正回路（１０）の出力側（１４）を形成し、第２の遅延装置（１３）の入力側に接続されていることを特徴とする請求項４に記載の回路装置。
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