JP3641295B2 - 走査光学系 - Google Patents
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Description
【0001】
【技術分野】
本発明は、走査光学系に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
レーザビームプリンタ、レーザスキャナ、バーコードリーダ等においては、走査光学系が不可欠であり、半導体レーザから出射したレーザ光は、ポリゴンミラー等の光偏向器に入射して主走査方向に走査され、走査された光束は、被走査面上における光束(スポット)の移動速度を一定にするfθレンズを介して、被走査面、例えば感光体上に結像される。
【0003】
このfθレンズについては従来、特に主走査方向の像面湾曲を補正するため、各種の提案がされているが、いずれも複数枚のレンズを用い、あるいは(及び)非球面を用いて、像面湾曲を補正するものであった。しかし、レンズ枚数を増加する程、コストが高く、また非球面はその形成が困難である。
【0004】
また、このfθレンズについては従来、少ない構成枚数で像面湾曲の補正をするには、トーリック面等を主走査断面で非球面化することが必要になる。しかし、トーリック面をさらに非球面化するのは、加工が困難であり、加工機等による制約を受けることになる。
【0005】
さらに、このfθレンズについては従来、特に主走査方向の像面湾曲を補正するため、各種の提案がされているが、副走査断面の像面湾曲の補正については軽視されており、十分な考慮が払われていない。また、少ない構成枚数で、副走査方向の像面湾曲の補正をすることは困難であり、仮に、面形状を複雑にして自由度を増しても、量産性に欠けるという問題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、非球面を有する走査レンズを用いることなく走査光学系の主走査方向の像面湾曲を補正することができる走査光学系を得ることを目的とする。
【0007】
また本発明は、特殊な非球面等の複雑なレンズ形状を有する走査レンズを用いることなく特に副走査方向の像面湾曲を補正することができる走査光学系を得ることを目的とする。
【0008】
【発明の概要】
本発明者は、走査レンズに主走査方向の適当な屈折率分布を与えると、像面(被走査面)における主走査方向の像面湾曲を補正することができることを見出した。第1の態様による本発明は、光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、走査レンズが、少なくとも主走査方向に像面湾曲補正のための屈折率分布を持つ正レンズを有することを特徴としている。
【0009】
主走査方向の屈折率分布は、具体的には、光軸から離れるに従って屈折率が低くなる分布とすると、好ましい像面湾曲の補正効果が得られる。
このような屈折率分布型のレンズ自体は、既に知られており、本発明は、屈折率分布型レンズ自体の製造方法は問わない。
【0010】
第2の態様による本発明は、走査レンズに主走査方向の適当な屈折率分布を与えると、像面(被走査面)における主走査方向の像面湾曲を補正することができ、かつ、この屈折率分布は、レンズ形状とは独立して設定できるため、主走査断面、副走査断面ともに、像面湾曲補正のための自由度が高まることに着目してなされたものである。
すなわち、第2の態様による本発明は、光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、走査レンズが、少なくとも主走査方向に屈折率分布を持つ正レンズを有し、かつこの正レンズの少なくとも一面はアナモフィック面からなることを特徴としている。
この本発明によると、屈折率分布による主走査断面の像面湾曲の補正と、アナモフィック面による副走査断面の像面湾曲補正とを独立して行なうことができる。
【0011】
主走査方向の屈折率分布は、具体的には、光軸から離れるに従って屈折率が低くなる分布とすると、好ましい像面湾曲の補正効果が得られる。
このような屈折率分布型のレンズ自体は、既に知られており、本発明は、屈折率分布型レンズの製造方法は問わない。
【0012】
アナモフィック面は、具体的には、例えば、正レンズの射出面に、主走査断面の曲率半径より副走査断面の曲率半径が小さい正のパワーを持つトーリック面を形成して構成することができる。このようなトーリック面によれば、光偏向器の面倒れ補正を行なうことができる。
【0013】
正レンズは、副走査断面に関しては、その副走査断面の曲率半径が光軸からの高さに応じて変化するようにし、かつ、その曲率半径の変化は、光軸からの高さが増すに従って負のパワーを付加する方向とすることが好ましい。このように曲率半径を変化させることにより、副走査断面における像面湾曲を補正することができる。
【0014】
第3の態様による本発明は、走査レンズに副走査方向の適当な屈折率分布を与えると、像面(被走査面)における副走査面の像面湾曲を補正することができることに着目して成されたものである。すなわち、第3の態様による本発明は、光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、走査レンズは、副走査方向に像面湾曲補正のための屈折率分布を有する単一レンズからなり、かつ、この単一レンズの少なくとも一面はトーリック面からなることを特徴としている。
【0015】
副走査方向の屈折率分布は、具体的には、屈折率が光軸を通る主走査断面からの副走査方向の距離が大きくなるに従って低くなる分布とすると、好ましい副走査方向の像面湾曲の補正効果が得られる。
このような屈折率分布型のレンズ自体は、既に知られており、本発明は、屈折率分布型レンズの製造方法は問わない。
【0016】
【発明の実施例】
以下図示実施例について本発明を説明する。
[実施例1]
図1は、第1の態様による本発明の第1の実施例を示す。図1には、光偏向器として回転軸11を中心に回動するポリゴンミラー12を図示している。半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、ポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)20を介して被走査面16に走査される。被走査面16は、例えばレーザビームプリンタの場合、感光体ドラムである。なお、この実施例では、像面湾曲補正用のレンズ、つまり副走査方向Z(図1の紙面に垂直な方向)に主走査方向と異なるパワーを持つレンズは、用いていない。
【0017】
単fθレンズ20は、主走査方向Y(紙面上において図1の光軸Oと直交する方向)に屈折率分布を有するもので、その屈折率は、光軸O部分が最も高く、光軸Oから遠ざかるにつれて、徐々に屈折率が低下する性質を備えている。図8は、このような屈折率分布の例を誇張して示したものであって、光軸部分の屈折率をn0 とすると、光軸からの高さyが増加するに従って、屈折率が低下している。このように屈折率分布をもつ媒質、つまり均質でない媒質内では、光の性質の一つである直進性が失われることはよく知られている。この現象を利用した光学製品も種々生産されており、セルフォックレンズ(商品名;日本板硝子(株)製)はその代表的なものである。本発明は、この性質をfθレンズに適用し、像面湾曲の補正に利用することに特徴がある。
【0018】
図7は、表1に示すレンズデータ(形状)のレンズについて、光軸Oからの距離をy、Aを屈折率分布定数としたとき、屈折率nを、次式のように表わし、かつAを変化させたときの像面湾曲の変化を調べた結果を示している。
n=n0 +Ay2 (n0 は光軸O部分の屈折率)
【0019】
表1のRはレンズ各面の主走査断面における曲率半径、Dはレンズ厚もしくはレンズ間隔、Nは波長780nmに対する屈折率を示す。図7の縦軸はy、横軸は像面湾曲の大きさを示している。この図から、屈折率分布を持たない均質なレンズ(A=0)では、像面湾曲はアンダーになるが、負の屈折率分布、つまり光軸Oから遠ざかるに従い、低くなる屈折率分布を持つレンズは、像面湾曲をオーバー側に補正することが分かる。この例では、Aが−4×10-6〜−6×10-6のとき、最も好ましい像面湾曲の補正ができる。勿論、最も好ましい屈折率分布定数Aは、レンズ形状や配置によって異なり、また他のレンズとの合成の像面湾曲を補正するべく、この屈折率分布定数Aを決定することもできる。
【0020】
【表1】
【0021】
表2は、実施例1の具体的な数値データである。図2はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図3は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。図2及び図3の縦軸Yは主走査方向の位置を示しており、図2の横軸は理想像高からの偏差(mm)、図3の横軸は相対的な焦点位置(mm)を示している。
【0022】
表中、R はレンズ各面の主走査断面における曲率半径、RZは同副走査断面における曲率半径、D はレンズ厚もしくはレンズ間隔、N は波長780nmに対する屈折率を示す。
【0023】
【表2】
【0024】
*単fθレンズ20の屈折率Nは、次の式で表わされる分布特性を持つ(すなわち、A=−6.0×10-6、yは光軸Oからの距離)。
N=1.55−6.0×10-6×y2
なお屈折率分布は光軸に対して回転対称である。
【0025】
前述のように、この実施例では、副走査方向の像面湾曲補正をしていないため、図3に示すように、サジタル(副走査方向)Sの像面湾曲は大きいが、メリディオナル(主走査方向)Mの像面湾曲はよく補正されている。
【0026】
[実施例2]
図4は第1の態様による本発明の第2の実施例を示す。この第2の実施例では、コリメートレンズ14とポリゴンミラー12の間にシリンドリカルレンズ15が設けられている。したがって、半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、シリンドリカルレンズ15によって主走査方向Yに長い線像とされてポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、単fθレンズ20を介して被走査面16に走査される。
【0027】
図5はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図6は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。Rz は、副走査方向の曲率半径である。この実施例では、単fθレンズ20の後方に、副走査方向にパワーを持つ補正レンズ21を設け、副走査断面の像面湾曲を補正するとともに、面倒れ補正の効果を持たせている。この補正レンズ21は、その第1面(表3の第3面、ポリゴンミラー12側の面)が副走査方向に回転軸を持つトーリック面からなっている。
【0028】
【表3】
【0029】
*単fθレンズ20の屈折率Nは、次の式で表わされる分布特性を持つ(すなわち、A=−6.0×10-6、yは光軸Oからの距離)。
N=1.55−6.0×10-6×y2
屈折率分布は光軸を中心とする回転対称である。
【0030】
前述のように、この実施例では、補正レンズ21により副走査方向の像面湾曲補正をしているため、図6に示すように、サジタル(副走査方向)S、メリディオナル(主走査方向)Mの像面湾曲ともによく補正されている。
【0031】
以上のように、第1の態様による本発明によれば、走査レンズが、屈折率分布を持たせた正レンズを有するので、少ないレンズ構成で安価に主走査方向の像面湾曲を補正することができる。
【0032】
図9、図10は、第2の態様による本発明による走査光学系の基本構成を示すもので、光学要素の基本配置自体は、以下の第3、第4、第5の実施例において共通である。第2の態様による本発明による走査光学系では、半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、シリンドリカルレンズ15によって主走査方向Yに長い線像とされてポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、第2の態様による本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)120を介して被走査面16に走査される。第2の態様による本発明は、単fθレンズ120の屈折率分布によって、主走査方向Yの像面湾曲を補正するとともに、該120の形状によって、主走査方向Yと直交する副走査方向Zの像面湾曲及び面倒れを補正する点に特徴がある。
【0033】
[実施例3]
表5は、第2の態様による本発明の実施例3の具体的な数値データである。図11はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図12は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。図11及び図12の縦軸Yは主走査方向の位置を示しており、図11の横軸は理想像高からの偏差(mm)、図12の横軸は相対的な焦点位置(mm)を示している。
【0034】
表中、R はレンズ各面の主走査断面における曲率半径、RZは同副走査断面における曲率半径、D はレンズ厚もしくはレンズ間隔、N は波長780nmに対する屈折率を示す。
【0035】
【表5】
【0036】
*単fθレンズ120は、次の式で表わされる屈折率分布特性を持つ。
N=1.55−5.0×10-6×y2
(すなわち、A=−5.0×10-6、yは光軸Oからの距離)
なお屈折率分布は光軸に対して回転対称である。
【0037】
この実施例では、単fθレンズ120の第2面120bが正のパワーを持つトーリック面からなっている。図11のfθ特性、図12の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。特に主走査方向の像面湾曲はよく補正されている。
【0038】
[実施例4]
表6は、第2の態様による本発明の第4の実施例の数値データである。図13、図14は、この数値データの走査光学系のfθ特性と像面湾曲を示すグラフである。図13のfθ特性、図14の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。特に像面湾曲は、主走査方向、副走査方向ともよく補正されている。
【0039】
【表6】
【0040】
*単fθレンズ120は、次の式で表わされる屈折率分布特性を持つ
N=1.55−6.0×10-6×y2
屈折率分布は光軸を中心とする回転対称である。
【0041】
この実施例では、単fθレンズ120の第1面120aを主走査断面が正で副走査断面が負のパワーを持つトーリック面、第2面120bを主走査断面、副走査断面ともに正のパワーを持つトーリック面としている。図13のfθ特性、図14の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。特に像面湾曲は、主走査方向、副走査方向ともよく補正されている。これは、第1面120a、第2面120bをともにアナモフィック面から構成したことによる効果である。
[実施例5]
表7は、第2の態様による本発明の第5の実施例の数値データである。図15、図16は、この数値データの走査光学系のfθ特性と像面湾曲を示すグラフである。
【0042】
【表7】
【0043】
*単fθレンズ120は、次の式で表わされる屈折率分布特性を持つ。
N=1.55−5.0×10-6×y2
屈折率分布は光軸を中心とする回転対称である。
【0044】
この実施例では、単fθレンズ120の第2面120bが正のパワーを持つトーリック面からなっている。さらに、第1面120a及び第2面120bはともに、副走査断面の曲率半径が、光軸からの高さの関数として、次式で示される面となっている。このため、図15のfθ特性、図16の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。
【0045】
以上のように、第2の態様による本発明によれば、走査レンズの屈折率分布による主走査断面の像面湾曲の補正と、アナモフィック面による副走査断面の像面湾曲補正とを独立して行なうことができ、従って、単レンズであっても、主走査断面、副走査断面の像面湾曲の補正を良好に行なうことができる。
【0046】
[実施例6]
図17、図18は、第3の態様による本発明による走査光学系の第6の実施例の基本構成を示している。第3の態様による本発明による走査光学系では、半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、シリンドリカルレンズ15によって主走査方向Yに長い線像とされてポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、第3の態様による本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)220を介して被走査面16に走査される。第3の態様による本発明は、本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)220の屈折率分布によって、主走査方向Yと直交する副走査方向Zの像面湾曲を補正する点に特徴がある。
【0047】
すなわち、単fθレンズ220は、副走査方向Zに屈折率分布を有するもので、その屈折率は、光軸O部分が最も高く、光軸Oから副走査方向に遠ざかるにつれて、徐々に屈折率が低下する性質を備えている。図24は、このような屈折率分布の例を誇張して示したものであって、光軸部分の屈折率をn0 とすると、光軸からの高さZが増加するに従って、屈折率が低下している。このように屈折率分布をもつ媒質、つまり均質でない媒質内では、光の性質の一つである直進性が失われることはよく知られている。この現象を利用した光学製品も種々生産されており、セルフォックレンズ(商品名;日本板硝子(株)製)はその代表的なものである。本発明は、この性質をfθレンズに適用し、副走査方向の像面湾曲の補正に利用することを特徴としている。
【0048】
図21、図22は、走査レンズ(fθレンズ)220の一般的な形状例であり、主走査方向Yには正のパワーを持っている。このことは、光軸部分のレンズ厚さが最も厚く、光軸から離れるに従ってレンズ厚は減少することを意味する。つまり、主走査方向に関しては、走査レンズの周辺部を通る光線のレンズ通過長は、中心部を通る光線のレンズ通過長より短い。一方、屈折率分布を有するレンズ中を光が進む場合、該レンズ中を通過する距離が長い程、屈折率分布の影響を大きく受ける。このため、走査レンズが主走査方向に正のパワーを有する場合、該レンズが副走査方向に屈折率分布を有すると、副走査方向の像面湾曲をオーバー側に補正することができる。つまり、走査レンズが主走査方向にパワーを持つということは凸形状であるから、レンズの中心と周辺を通る光線の通過長に差が生じ、この通過長の差によって副走査方向の像面湾曲を補正できるわけである。通過長に差がないと、像面は単に光軸方向にシフトするだけになる。
【0049】
図23は、表8に示すレンズデータ(形状)のレンズについて、光軸Oからの副走査方向の距離をZ、Aを屈折率分布定数としたとき、屈折率nを、次式のように表わし、かつAを、▲1▼0、▲2▼−0.60×10ー4、▲3▼−1.19×10-4と変化させたときの副走査方向の像面湾曲の変化を調べた結果を示している。
n=n0 +Az2 (n0 は光軸O部分の屈折率;この例では1.55)
▲1▼;n=1.55(屈折率分布なし)(Rz=−41.813)
▲2▼;n=1.55−0.60×10ー4z2 (Rz=−45.700)
▲3▼;n=1.55−1.19×10ー4z2 (Rz=−50.400)
【0050】
表8のRはレンズ各面の主走査断面における曲率半径、Rzは副走査断面の曲率半径、Dはレンズ厚もしくはレンズ間隔、Nは波長780nmに対する屈折率を示す。図23から、屈折率分布を持たない均質なレンズ(A=0)では、像面湾曲はアンダーになるが、負の屈折率分布、つまり光軸Oから遠ざかるに従い、低くなる屈折率分布を持つレンズは、像面湾曲をオーバー側に補正することが分かる。この例では、Aが−1.19×10-4のとき、最も好ましい副走査方向の像面湾曲の補正ができる。勿論、最も好ましい屈折率分布定数Aは、レンズ形状や配置によって異なり、また他のレンズとの合成の像面湾曲を補正するべく、この屈折率分布定数Aを決定することもできる。
【0051】
【表8】
*Rzは、焦点位置を一致させるために括弧内のように変化させている。
【0052】
表9は、第3の態様による本発明の第6の実施例の具体的な数値データである。図19はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図20は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。図19及び図20の縦軸Yは主走査方向の位置を示しており、図19の横軸は理想像高からの偏差(mm)、図20の横軸は相対的な焦点位置(mm)を示している。なお、図20と図23では、横軸の縮尺が異なる。
【0053】
表中、R はレンズ各面の主走査断面における曲率半径、RZは同副走査断面における曲率半径、D はレンズ厚もしくはレンズ間隔、N は波長780nmに対する屈折率を示す。
【0054】
【表9】
【0055】
*単fθレンズ220は、副走査方向に次式で表わされる屈折率分布特性を持つ。
N=1.55−1.19×10-4×z2
(すなわち、A=−1.19×10-4、zは光軸Oからの距離)
なお屈折率分布は光軸に対して回転対称である。
また単fθレンズ220の第1面220aは回転対称非球面、第2面220bはトーリック面である。
**は回転対称非球面
K=1.9540、A4=-8.85481 ×10-8、A6= 7.32774 ×10-12
但し、回転対称非球面は、次式で定義される。
x=Ch2/{1+[1-(1+K)C2h2]1/2}+A4h4+A6h6+A8h8+・・・
(Cは曲率(1/r)、hは光軸からの高さ、Kは円錐係数)
【0056】
以上のように、第3の態様による本発明によれば、走査レンズに副走査方向の屈折率分布を与えたので、レンズ形状を複雑化することなく、副走査方向の像面湾曲の補正を行なうことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、非球面を有する走査レンズを用いることなく走査光学系の主走査方向の像面湾曲を良好に補正することができる。また本発明によれば、走査レンズのレンズ形状を複雑化することなく副走査方向の像面湾曲の補正を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の態様による本発明による走査光学系の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】図1の走査光学系によるfθ特性を示すグラフ図である。
【図3】図1の走査光学系における像面湾曲を示すグラフ図である。
【図4】第1の態様による本発明による走査光学系の第2の実施例を示す平面図である。
【図5】図4の走査光学系によるfθ特性を示すグラフ図である。
【図6】図4の走査光学系における像面湾曲を示すグラフ図である。
【図7】表1に示すレンズデータ(形状)のレンズについて、光軸Oからの距離をy、Aを屈折率分布定数としたとき、Aを変化させたときの像面湾曲の変化を調べたグラフ図である。
【図8】屈折率分布を有する正レンズの屈折率分布の例を誇張して示すグラフ図である。
【図9】第2の態様による本発明による走査光学系の実施例を示す主走査断面図である。
【図10】同副走査断面図である。
【図11】第2の態様による本発明の走査光学系の第3の実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図12】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図13】第2の態様による本発明の走査光学系の第4の実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図14】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図15】第2の態様による本発明の走査光学系の第5の実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図16】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図17】第3の態様による本発明による走査光学系の第6の実施例を示す主走査断面図である。
【図18】同副走査断面図である。
【図19】図17の走査光学系の具体的な数値実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図20】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図21】走査レンズの主走査方向の一般的な形状例を示す平面図である。
【図22】同副走査方向の一般的な形状例を示す正面図である。
【図23】副走査方向の異なる屈折率分布による、副走査方向の像面湾曲の例を示すグラフ図である。
【図24】屈折率分布を有する正レンズの屈折率分布の例を誇張して示すグラフ図である。
【符号の説明】
12 ポリゴンミラー(偏向器)
13 半導体レーザ(レーザ光源)
16 被走査面
20 単fθレンズ
【技術分野】
本発明は、走査光学系に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】
レーザビームプリンタ、レーザスキャナ、バーコードリーダ等においては、走査光学系が不可欠であり、半導体レーザから出射したレーザ光は、ポリゴンミラー等の光偏向器に入射して主走査方向に走査され、走査された光束は、被走査面上における光束(スポット)の移動速度を一定にするfθレンズを介して、被走査面、例えば感光体上に結像される。
【0003】
このfθレンズについては従来、特に主走査方向の像面湾曲を補正するため、各種の提案がされているが、いずれも複数枚のレンズを用い、あるいは(及び)非球面を用いて、像面湾曲を補正するものであった。しかし、レンズ枚数を増加する程、コストが高く、また非球面はその形成が困難である。
【0004】
また、このfθレンズについては従来、少ない構成枚数で像面湾曲の補正をするには、トーリック面等を主走査断面で非球面化することが必要になる。しかし、トーリック面をさらに非球面化するのは、加工が困難であり、加工機等による制約を受けることになる。
【0005】
さらに、このfθレンズについては従来、特に主走査方向の像面湾曲を補正するため、各種の提案がされているが、副走査断面の像面湾曲の補正については軽視されており、十分な考慮が払われていない。また、少ない構成枚数で、副走査方向の像面湾曲の補正をすることは困難であり、仮に、面形状を複雑にして自由度を増しても、量産性に欠けるという問題があった。
【0006】
【発明の目的】
本発明は、非球面を有する走査レンズを用いることなく走査光学系の主走査方向の像面湾曲を補正することができる走査光学系を得ることを目的とする。
【0007】
また本発明は、特殊な非球面等の複雑なレンズ形状を有する走査レンズを用いることなく特に副走査方向の像面湾曲を補正することができる走査光学系を得ることを目的とする。
【0008】
【発明の概要】
本発明者は、走査レンズに主走査方向の適当な屈折率分布を与えると、像面(被走査面)における主走査方向の像面湾曲を補正することができることを見出した。第1の態様による本発明は、光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、走査レンズが、少なくとも主走査方向に像面湾曲補正のための屈折率分布を持つ正レンズを有することを特徴としている。
【0009】
主走査方向の屈折率分布は、具体的には、光軸から離れるに従って屈折率が低くなる分布とすると、好ましい像面湾曲の補正効果が得られる。
このような屈折率分布型のレンズ自体は、既に知られており、本発明は、屈折率分布型レンズ自体の製造方法は問わない。
【0010】
第2の態様による本発明は、走査レンズに主走査方向の適当な屈折率分布を与えると、像面(被走査面)における主走査方向の像面湾曲を補正することができ、かつ、この屈折率分布は、レンズ形状とは独立して設定できるため、主走査断面、副走査断面ともに、像面湾曲補正のための自由度が高まることに着目してなされたものである。
すなわち、第2の態様による本発明は、光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、走査レンズが、少なくとも主走査方向に屈折率分布を持つ正レンズを有し、かつこの正レンズの少なくとも一面はアナモフィック面からなることを特徴としている。
この本発明によると、屈折率分布による主走査断面の像面湾曲の補正と、アナモフィック面による副走査断面の像面湾曲補正とを独立して行なうことができる。
【0011】
主走査方向の屈折率分布は、具体的には、光軸から離れるに従って屈折率が低くなる分布とすると、好ましい像面湾曲の補正効果が得られる。
このような屈折率分布型のレンズ自体は、既に知られており、本発明は、屈折率分布型レンズの製造方法は問わない。
【0012】
アナモフィック面は、具体的には、例えば、正レンズの射出面に、主走査断面の曲率半径より副走査断面の曲率半径が小さい正のパワーを持つトーリック面を形成して構成することができる。このようなトーリック面によれば、光偏向器の面倒れ補正を行なうことができる。
【0013】
正レンズは、副走査断面に関しては、その副走査断面の曲率半径が光軸からの高さに応じて変化するようにし、かつ、その曲率半径の変化は、光軸からの高さが増すに従って負のパワーを付加する方向とすることが好ましい。このように曲率半径を変化させることにより、副走査断面における像面湾曲を補正することができる。
【0014】
第3の態様による本発明は、走査レンズに副走査方向の適当な屈折率分布を与えると、像面(被走査面)における副走査面の像面湾曲を補正することができることに着目して成されたものである。すなわち、第3の態様による本発明は、光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、走査レンズは、副走査方向に像面湾曲補正のための屈折率分布を有する単一レンズからなり、かつ、この単一レンズの少なくとも一面はトーリック面からなることを特徴としている。
【0015】
副走査方向の屈折率分布は、具体的には、屈折率が光軸を通る主走査断面からの副走査方向の距離が大きくなるに従って低くなる分布とすると、好ましい副走査方向の像面湾曲の補正効果が得られる。
このような屈折率分布型のレンズ自体は、既に知られており、本発明は、屈折率分布型レンズの製造方法は問わない。
【0016】
【発明の実施例】
以下図示実施例について本発明を説明する。
[実施例1]
図1は、第1の態様による本発明の第1の実施例を示す。図1には、光偏向器として回転軸11を中心に回動するポリゴンミラー12を図示している。半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、ポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)20を介して被走査面16に走査される。被走査面16は、例えばレーザビームプリンタの場合、感光体ドラムである。なお、この実施例では、像面湾曲補正用のレンズ、つまり副走査方向Z(図1の紙面に垂直な方向)に主走査方向と異なるパワーを持つレンズは、用いていない。
【0017】
単fθレンズ20は、主走査方向Y(紙面上において図1の光軸Oと直交する方向)に屈折率分布を有するもので、その屈折率は、光軸O部分が最も高く、光軸Oから遠ざかるにつれて、徐々に屈折率が低下する性質を備えている。図8は、このような屈折率分布の例を誇張して示したものであって、光軸部分の屈折率をn0 とすると、光軸からの高さyが増加するに従って、屈折率が低下している。このように屈折率分布をもつ媒質、つまり均質でない媒質内では、光の性質の一つである直進性が失われることはよく知られている。この現象を利用した光学製品も種々生産されており、セルフォックレンズ(商品名;日本板硝子(株)製)はその代表的なものである。本発明は、この性質をfθレンズに適用し、像面湾曲の補正に利用することに特徴がある。
【0018】
図7は、表1に示すレンズデータ(形状)のレンズについて、光軸Oからの距離をy、Aを屈折率分布定数としたとき、屈折率nを、次式のように表わし、かつAを変化させたときの像面湾曲の変化を調べた結果を示している。
n=n0 +Ay2 (n0 は光軸O部分の屈折率)
【0019】
表1のRはレンズ各面の主走査断面における曲率半径、Dはレンズ厚もしくはレンズ間隔、Nは波長780nmに対する屈折率を示す。図7の縦軸はy、横軸は像面湾曲の大きさを示している。この図から、屈折率分布を持たない均質なレンズ(A=0)では、像面湾曲はアンダーになるが、負の屈折率分布、つまり光軸Oから遠ざかるに従い、低くなる屈折率分布を持つレンズは、像面湾曲をオーバー側に補正することが分かる。この例では、Aが−4×10-6〜−6×10-6のとき、最も好ましい像面湾曲の補正ができる。勿論、最も好ましい屈折率分布定数Aは、レンズ形状や配置によって異なり、また他のレンズとの合成の像面湾曲を補正するべく、この屈折率分布定数Aを決定することもできる。
【0020】
【表1】
【0021】
表2は、実施例1の具体的な数値データである。図2はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図3は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。図2及び図3の縦軸Yは主走査方向の位置を示しており、図2の横軸は理想像高からの偏差(mm)、図3の横軸は相対的な焦点位置(mm)を示している。
【0022】
表中、R はレンズ各面の主走査断面における曲率半径、RZは同副走査断面における曲率半径、D はレンズ厚もしくはレンズ間隔、N は波長780nmに対する屈折率を示す。
【0023】
【表2】
【0024】
*単fθレンズ20の屈折率Nは、次の式で表わされる分布特性を持つ(すなわち、A=−6.0×10-6、yは光軸Oからの距離)。
N=1.55−6.0×10-6×y2
なお屈折率分布は光軸に対して回転対称である。
【0025】
前述のように、この実施例では、副走査方向の像面湾曲補正をしていないため、図3に示すように、サジタル(副走査方向)Sの像面湾曲は大きいが、メリディオナル(主走査方向)Mの像面湾曲はよく補正されている。
【0026】
[実施例2]
図4は第1の態様による本発明の第2の実施例を示す。この第2の実施例では、コリメートレンズ14とポリゴンミラー12の間にシリンドリカルレンズ15が設けられている。したがって、半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、シリンドリカルレンズ15によって主走査方向Yに長い線像とされてポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、単fθレンズ20を介して被走査面16に走査される。
【0027】
図5はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図6は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。Rz は、副走査方向の曲率半径である。この実施例では、単fθレンズ20の後方に、副走査方向にパワーを持つ補正レンズ21を設け、副走査断面の像面湾曲を補正するとともに、面倒れ補正の効果を持たせている。この補正レンズ21は、その第1面(表3の第3面、ポリゴンミラー12側の面)が副走査方向に回転軸を持つトーリック面からなっている。
【0028】
【表3】
【0029】
*単fθレンズ20の屈折率Nは、次の式で表わされる分布特性を持つ(すなわち、A=−6.0×10-6、yは光軸Oからの距離)。
N=1.55−6.0×10-6×y2
屈折率分布は光軸を中心とする回転対称である。
【0030】
前述のように、この実施例では、補正レンズ21により副走査方向の像面湾曲補正をしているため、図6に示すように、サジタル(副走査方向)S、メリディオナル(主走査方向)Mの像面湾曲ともによく補正されている。
【0031】
以上のように、第1の態様による本発明によれば、走査レンズが、屈折率分布を持たせた正レンズを有するので、少ないレンズ構成で安価に主走査方向の像面湾曲を補正することができる。
【0032】
図9、図10は、第2の態様による本発明による走査光学系の基本構成を示すもので、光学要素の基本配置自体は、以下の第3、第4、第5の実施例において共通である。第2の態様による本発明による走査光学系では、半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、シリンドリカルレンズ15によって主走査方向Yに長い線像とされてポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、第2の態様による本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)120を介して被走査面16に走査される。第2の態様による本発明は、単fθレンズ120の屈折率分布によって、主走査方向Yの像面湾曲を補正するとともに、該120の形状によって、主走査方向Yと直交する副走査方向Zの像面湾曲及び面倒れを補正する点に特徴がある。
【0033】
[実施例3]
表5は、第2の態様による本発明の実施例3の具体的な数値データである。図11はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図12は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。図11及び図12の縦軸Yは主走査方向の位置を示しており、図11の横軸は理想像高からの偏差(mm)、図12の横軸は相対的な焦点位置(mm)を示している。
【0034】
表中、R はレンズ各面の主走査断面における曲率半径、RZは同副走査断面における曲率半径、D はレンズ厚もしくはレンズ間隔、N は波長780nmに対する屈折率を示す。
【0035】
【表5】
【0036】
*単fθレンズ120は、次の式で表わされる屈折率分布特性を持つ。
N=1.55−5.0×10-6×y2
(すなわち、A=−5.0×10-6、yは光軸Oからの距離)
なお屈折率分布は光軸に対して回転対称である。
【0037】
この実施例では、単fθレンズ120の第2面120bが正のパワーを持つトーリック面からなっている。図11のfθ特性、図12の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。特に主走査方向の像面湾曲はよく補正されている。
【0038】
[実施例4]
表6は、第2の態様による本発明の第4の実施例の数値データである。図13、図14は、この数値データの走査光学系のfθ特性と像面湾曲を示すグラフである。図13のfθ特性、図14の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。特に像面湾曲は、主走査方向、副走査方向ともよく補正されている。
【0039】
【表6】
【0040】
*単fθレンズ120は、次の式で表わされる屈折率分布特性を持つ
N=1.55−6.0×10-6×y2
屈折率分布は光軸を中心とする回転対称である。
【0041】
この実施例では、単fθレンズ120の第1面120aを主走査断面が正で副走査断面が負のパワーを持つトーリック面、第2面120bを主走査断面、副走査断面ともに正のパワーを持つトーリック面としている。図13のfθ特性、図14の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。特に像面湾曲は、主走査方向、副走査方向ともよく補正されている。これは、第1面120a、第2面120bをともにアナモフィック面から構成したことによる効果である。
[実施例5]
表7は、第2の態様による本発明の第5の実施例の数値データである。図15、図16は、この数値データの走査光学系のfθ特性と像面湾曲を示すグラフである。
【0042】
【表7】
【0043】
*単fθレンズ120は、次の式で表わされる屈折率分布特性を持つ。
N=1.55−5.0×10-6×y2
屈折率分布は光軸を中心とする回転対称である。
【0044】
この実施例では、単fθレンズ120の第2面120bが正のパワーを持つトーリック面からなっている。さらに、第1面120a及び第2面120bはともに、副走査断面の曲率半径が、光軸からの高さの関数として、次式で示される面となっている。このため、図15のfθ特性、図16の像面湾曲は、単fθレンズとしては、ともによく補正されている。
【0045】
以上のように、第2の態様による本発明によれば、走査レンズの屈折率分布による主走査断面の像面湾曲の補正と、アナモフィック面による副走査断面の像面湾曲補正とを独立して行なうことができ、従って、単レンズであっても、主走査断面、副走査断面の像面湾曲の補正を良好に行なうことができる。
【0046】
[実施例6]
図17、図18は、第3の態様による本発明による走査光学系の第6の実施例の基本構成を示している。第3の態様による本発明による走査光学系では、半導体レーザ13から出射されたレーザ光は、コリメートレンズ14により平行光束とされ、シリンドリカルレンズ15によって主走査方向Yに長い線像とされてポリゴンミラー12に入射し、該ミラー周面の各反射面12Rで反射されて走査され、第3の態様による本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)220を介して被走査面16に走査される。第3の態様による本発明は、本発明の特徴とする屈折率分布を持つ単fθレンズ(正レンズ)220の屈折率分布によって、主走査方向Yと直交する副走査方向Zの像面湾曲を補正する点に特徴がある。
【0047】
すなわち、単fθレンズ220は、副走査方向Zに屈折率分布を有するもので、その屈折率は、光軸O部分が最も高く、光軸Oから副走査方向に遠ざかるにつれて、徐々に屈折率が低下する性質を備えている。図24は、このような屈折率分布の例を誇張して示したものであって、光軸部分の屈折率をn0 とすると、光軸からの高さZが増加するに従って、屈折率が低下している。このように屈折率分布をもつ媒質、つまり均質でない媒質内では、光の性質の一つである直進性が失われることはよく知られている。この現象を利用した光学製品も種々生産されており、セルフォックレンズ(商品名;日本板硝子(株)製)はその代表的なものである。本発明は、この性質をfθレンズに適用し、副走査方向の像面湾曲の補正に利用することを特徴としている。
【0048】
図21、図22は、走査レンズ(fθレンズ)220の一般的な形状例であり、主走査方向Yには正のパワーを持っている。このことは、光軸部分のレンズ厚さが最も厚く、光軸から離れるに従ってレンズ厚は減少することを意味する。つまり、主走査方向に関しては、走査レンズの周辺部を通る光線のレンズ通過長は、中心部を通る光線のレンズ通過長より短い。一方、屈折率分布を有するレンズ中を光が進む場合、該レンズ中を通過する距離が長い程、屈折率分布の影響を大きく受ける。このため、走査レンズが主走査方向に正のパワーを有する場合、該レンズが副走査方向に屈折率分布を有すると、副走査方向の像面湾曲をオーバー側に補正することができる。つまり、走査レンズが主走査方向にパワーを持つということは凸形状であるから、レンズの中心と周辺を通る光線の通過長に差が生じ、この通過長の差によって副走査方向の像面湾曲を補正できるわけである。通過長に差がないと、像面は単に光軸方向にシフトするだけになる。
【0049】
図23は、表8に示すレンズデータ(形状)のレンズについて、光軸Oからの副走査方向の距離をZ、Aを屈折率分布定数としたとき、屈折率nを、次式のように表わし、かつAを、▲1▼0、▲2▼−0.60×10ー4、▲3▼−1.19×10-4と変化させたときの副走査方向の像面湾曲の変化を調べた結果を示している。
n=n0 +Az2 (n0 は光軸O部分の屈折率;この例では1.55)
▲1▼;n=1.55(屈折率分布なし)(Rz=−41.813)
▲2▼;n=1.55−0.60×10ー4z2 (Rz=−45.700)
▲3▼;n=1.55−1.19×10ー4z2 (Rz=−50.400)
【0050】
表8のRはレンズ各面の主走査断面における曲率半径、Rzは副走査断面の曲率半径、Dはレンズ厚もしくはレンズ間隔、Nは波長780nmに対する屈折率を示す。図23から、屈折率分布を持たない均質なレンズ(A=0)では、像面湾曲はアンダーになるが、負の屈折率分布、つまり光軸Oから遠ざかるに従い、低くなる屈折率分布を持つレンズは、像面湾曲をオーバー側に補正することが分かる。この例では、Aが−1.19×10-4のとき、最も好ましい副走査方向の像面湾曲の補正ができる。勿論、最も好ましい屈折率分布定数Aは、レンズ形状や配置によって異なり、また他のレンズとの合成の像面湾曲を補正するべく、この屈折率分布定数Aを決定することもできる。
【0051】
【表8】
*Rzは、焦点位置を一致させるために括弧内のように変化させている。
【0052】
表9は、第3の態様による本発明の第6の実施例の具体的な数値データである。図19はこの数値データの走査光学系のfθ特性を示し、図20は同メリディオナル(主走査方向)Mとサジタル(副走査方向)Sの像面湾曲を示すグラフである。図19及び図20の縦軸Yは主走査方向の位置を示しており、図19の横軸は理想像高からの偏差(mm)、図20の横軸は相対的な焦点位置(mm)を示している。なお、図20と図23では、横軸の縮尺が異なる。
【0053】
表中、R はレンズ各面の主走査断面における曲率半径、RZは同副走査断面における曲率半径、D はレンズ厚もしくはレンズ間隔、N は波長780nmに対する屈折率を示す。
【0054】
【表9】
【0055】
*単fθレンズ220は、副走査方向に次式で表わされる屈折率分布特性を持つ。
N=1.55−1.19×10-4×z2
(すなわち、A=−1.19×10-4、zは光軸Oからの距離)
なお屈折率分布は光軸に対して回転対称である。
また単fθレンズ220の第1面220aは回転対称非球面、第2面220bはトーリック面である。
**は回転対称非球面
K=1.9540、A4=-8.85481 ×10-8、A6= 7.32774 ×10-12
但し、回転対称非球面は、次式で定義される。
x=Ch2/{1+[1-(1+K)C2h2]1/2}+A4h4+A6h6+A8h8+・・・
(Cは曲率(1/r)、hは光軸からの高さ、Kは円錐係数)
【0056】
以上のように、第3の態様による本発明によれば、走査レンズに副走査方向の屈折率分布を与えたので、レンズ形状を複雑化することなく、副走査方向の像面湾曲の補正を行なうことができる。
【0057】
【発明の効果】
以上のように、本発明によれば、非球面を有する走査レンズを用いることなく走査光学系の主走査方向の像面湾曲を良好に補正することができる。また本発明によれば、走査レンズのレンズ形状を複雑化することなく副走査方向の像面湾曲の補正を良好に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の態様による本発明による走査光学系の第1の実施例を示す平面図である。
【図2】図1の走査光学系によるfθ特性を示すグラフ図である。
【図3】図1の走査光学系における像面湾曲を示すグラフ図である。
【図4】第1の態様による本発明による走査光学系の第2の実施例を示す平面図である。
【図5】図4の走査光学系によるfθ特性を示すグラフ図である。
【図6】図4の走査光学系における像面湾曲を示すグラフ図である。
【図7】表1に示すレンズデータ(形状)のレンズについて、光軸Oからの距離をy、Aを屈折率分布定数としたとき、Aを変化させたときの像面湾曲の変化を調べたグラフ図である。
【図8】屈折率分布を有する正レンズの屈折率分布の例を誇張して示すグラフ図である。
【図9】第2の態様による本発明による走査光学系の実施例を示す主走査断面図である。
【図10】同副走査断面図である。
【図11】第2の態様による本発明の走査光学系の第3の実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図12】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図13】第2の態様による本発明の走査光学系の第4の実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図14】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図15】第2の態様による本発明の走査光学系の第5の実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図16】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図17】第3の態様による本発明による走査光学系の第6の実施例を示す主走査断面図である。
【図18】同副走査断面図である。
【図19】図17の走査光学系の具体的な数値実施例のfθ特性を示すグラフ図である。
【図20】同像面湾曲を示すグラフ図である。
【図21】走査レンズの主走査方向の一般的な形状例を示す平面図である。
【図22】同副走査方向の一般的な形状例を示す正面図である。
【図23】副走査方向の異なる屈折率分布による、副走査方向の像面湾曲の例を示すグラフ図である。
【図24】屈折率分布を有する正レンズの屈折率分布の例を誇張して示すグラフ図である。
【符号の説明】
12 ポリゴンミラー(偏向器)
13 半導体レーザ(レーザ光源)
16 被走査面
20 単fθレンズ
Claims (11)
- 光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、上記走査レンズは、少なくとも主走査方向に像面湾曲補正のための屈折率分布を持つ正レンズを有することを特徴とする走査光学系。
- 請求項1において、上記屈折率分布は、光軸から離れるに従って屈折率が低くなる分布である走査光学系。
- 光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、上記走査レンズは、少なくとも主走査方向に屈折率分布を持つ正レンズを有し、かつこの正レンズの少なくとも一面はアナモフィック面からなることを特徴とする走査光学系。
- 請求項3において、上記屈折率分布は、光軸から離れるに従って屈折率が低くなる分布である走査光学系。
- 請求項3または4において、上記アナモフィック面は、上記正レンズの射出面に形成された、主走査断面の曲率半径より副走査断面の曲率半径が小さい正のパワーを持つトーリック面からなっている走査光学系。
- 請求項3または4において、上記正レンズの副走査断面の曲率半径が光軸からの高さに応じて変化する走査光学系。
- 請求項6において、副走査断面の曲率半径の変化は、光軸からの高さが増すにつれて負のパワーを付加する方向である走査光学系。
- 請求項3ないし7のいずれか1項において、走査レンズは、単レンズからなっている走査光学系。
- 光源からの光束を光偏向器を介して主走査方向に偏向させ、この光束を走査レンズを介して被走査面上に結像させる走査光学系において、上記走査レンズは、副走査方向に像面湾曲補正のための屈折率分布を有する単一レンズからなり、かつ、この単一レンズの少なくとも一面はトーリック面からなることを特徴とする走査光学系。
- 請求項9において、上記副走査方向の屈折率分布は、光軸を通る主走査断面からの副走査方向の距離が大きくなるに従って屈折率が低くなる分布である走査光学系。
- 請求項9または10において、屈折率分布を有するレンズは、主走査断面では正のパワーを持っている走査光学系。
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