JP2007079602A - 光走査用レンズ・光走査装置および画像形成装置 - Google Patents

光走査用レンズ・光走査装置および画像形成装置 Download PDF

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Abstract

【課題】レンズ内部に屈折率分布を有するにも拘わらず、光学特性上問題のない光走査用レンズを実現する。
【解決手段】光偏向器20により偏向される光束を被走査面40近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズ30であって、プラスチック成形により形成され、光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、Δn(x)が極大値を有する。
【選択図】図1

Description

この発明は、光走査用レンズ・光走査装置および画像形成装置に関する。
レーザプリンタ、デジタル複写装置等に関連して広く知られた光走査装置は、光源側からの光束を光偏向器により偏向させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面に向けて集光し、被走査面上に光スポットを形成して光走査を行う。
近来、走査結像光学系あるいは「走査結像光学系の一部」としてプラスチック製の光走査用レンズが使用されるようになってきている。
プラスチック製の光走査用レンズはプラスチック成形により形成され、大量生産が容易で安価に製造できる。従って、プラスチック製の光走査用レンズの使用は、走査結像光学系ひいては光走査装置のコストを低減化する上で有効である。また、プラスチック製の光走査用レンズは、プラスチック成形により、非球面に代表される特殊なレンズ面形状を容易に形成できるため、走査結像光学系の簡易化(レンズ枚数の少数化)や光学性能の向上を図ることができる。
このようなプラスチック製の光走査用レンズの問題点の1つとして、形成された光走査用レンズの内部に屈折率分布が生じる問題がある。
プラスチック成形では、熱溶融したプラスチック材料を金型内に射出して成形し、金型内で冷却させるが、金型内で成形されたプラスチックは金型に接している部分から冷却が始まるため、プラスチック中心部は周辺部に比して相対的に冷却が遅い。このためプラスチック内部に密度の不均一な分布(冷却の速い部分の密度が、冷却の遅い部分の密度に対して相対的に高くなる)を生じ、形成されたレンズの内部で屈折率が均一にならない。形成されたレンズでは、その表面部分の密度が中心部の密度よりも高くなるので、レンズ内に生じる屈折率の分布は一般にレンズ中心部で屈折率が低く、レンズ表面に近いほど屈折率が高くなる。
プラスチックレンズ内の「屈折率分布」を後述する方法で測定してみると、レンズ光軸方向、主走査方向、副走査方向について見ると、各方向とも略2次曲線的な変化になっている。
プラスチック製の光走査用レンズは、内部の屈折率を均一として設計されるので、レンズ内に屈折率分布があると設計通りの性能を発揮できない。即ち、具体的には、偏向光束の結像位置が設計上の位置からずれる「デフォーカス」を生じ、偏向光束のビームウエスト位置が被走査面に対して変化し、光スポット径が増大する。
上記の如きレンズ内部の屈折率分布を軽減させるのに、例えば、成形後のプラスチックを金型もろとも恒温室に入れ、ゆっくりと時間(例えば、10数時間)をかけて冷却を行うことが考えられるが、このような方法では当然に光走査用レンズの生産性が悪くなり、生産コストも高くなるので、プラスチック製の光走査用レンズの低コスト性という利点を生かせない。
屈折率分布:Δn(x)の測定方法としては特許文献1記載のものが知られている。
特開平11−044641号公報
この発明は、レンズ内部に比較的大きな屈折率分布を有するにも拘わらず、光学特性上問題のない光走査用レンズの実現を課題とする。
この発明の光走査用レンズは「光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズ」であって、プラスチック成形により形成され、光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に屈折率分布:Δn(x)が存在する。
「走査結像光学系」は上記の如く、光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる光学系であり、1枚のレンズとして構成することも、複数枚のレンズとして構成することも、1枚以上のレンズと結像機能を持つ鏡面(凹面・凸面)との組合せとして構成することもできる。
「光走査用レンズ」は、走査結像光学系の構成要素として用いられるレンズであり、走査結像光学系中に1枚以上が配備される。走査結像光学系が1枚のレンズで構成される場合には「光走査用レンズ自体が走査結像光学系」である。
光走査用レンズの材料となるプラスチック材料としては、アクリル系樹脂(PMMA、脂環状アクリル)、PC(ポリカーボネート)、ポリオレフィン樹脂(通常ポリオレフィンと脂環状ポリオレフィン)等を用いることができる。
これら樹脂材料をプラスチック成形してレンズを形成した場合、アクリル系樹脂は「光弾性定数が小さく複屈折が生じ難い」という長所を有する。PCは「高屈折率で吸湿率も小さく、レンズの光学特性が環境変動に影響され難い」という長所を有する。ポリオレフィン系樹脂は「吸湿率も小さく、複屈折も生じ難い」という長所を有する。
プラスチック成形の過程でレンズ内に生じる屈折率分布の観点からすると、上記材料は何れも屈折率分布を生じるが、中でもポリオレフィン系樹脂では屈折率分布の発生が顕著である。この発明の光走査用レンズは、ポリオレフィン系樹脂を材料とする場合に効果が顕著である。
上記「光束が通過するレンズ領域」は、光偏向器により偏向された光束が「偏向に伴い光走査用レンズを通過する領域」である。具体的には、主走査方向に関しては「被走査面上の有効書込幅に対応して、レンズ上での偏向光束が通過する範囲」を言い、副走査方向に対しては「光源の射出角のぶれや、偏光器の面倒れを考慮した領域」を指す。副走査方向における「光束が通過するレンズ領域」は、レーザプリンタ等の走査光学系では通常、光軸を含み主走査方向に平行な面を中心として±2mm程度とするのがよい。勿論、有効書込幅やビームスポット径などの光学的な仕様が変われば、それに応じて「光束が通過するレンズ領域」の大きさも変わる。
上記レンズ領域内に存在する屈折率分布:Δn(x)の定義は後述する。
請求項1記載の光走査装置は「光束が通過するレンズ領域内に存在する屈折率分布:Δn(x)が極大値を有する」ことを特徴とする。
ここに「Δn(x)が極大値を有する」とは、Δn(x)を「光束が通過するレンズ領域内」で変数:xの3次以上(実用的には4次以上10次以下の偶数次)の多項式で近似したときに「dn/dx=0、且つ、d2n/dx2<0」となる領域を有することを意味する。以下の説明においても同様である。
請求項2記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内に存在する屈折率分布:Δn(x)が、極大値と極小値とを有する」ことを特徴とする。
「Δn(x)が極小値を有する」とは、Δn(x)を「光束が通過するレンズ領域内」で変数:xの3次以上(実用的には4次以上10次以下の偶数次)の多項式で近似したときに「dn/dx=0、且つ、d2n/dx2>0」となる領域を有することを意味する。以下の説明においても同様である。
請求項3記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内における屈折率分布:Δn(x)の、上記レンズ領域内における極大値:LMAX[Δn(x)]、最小値:min[Δn(x)]が、条件:
(1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
を満たす領域を有する」ことを特徴とする。
請求項4記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)の、上記レンズ領域内における極大値:LMAX[Δn(x)]、最大値:max[Δn(x)]、最小値:min[Δn(x)]が条件:
(2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
を満たす領域を有する」ことを特徴とする。
請求項5記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内で、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、Δn(x)が極大値を有する」ことを特徴とする。
「副走査断面」は、光走査用レンズに対する「主走査方向に直交する仮想的な平断面」を言う。同様に、「光軸を含み主走査方向に平行な平断面」は「主走査断面」と称する。
請求項6記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)が極大値と極小値とを有する」ことを特徴とする。
請求項7記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、最小値:min[Δn(x)]が、条件:
(1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
を満たす」ことを特徴とする。
請求項8記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、最大値:max[Δn(x)]、最小値:min[Δn(x)]が条件:
(2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
を満たす」ことを特徴とする。
請求項9記載の光走査用レンズは「光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、最大値:max[Δn(x)]、最小値:min[Δn(x)]が条件:
(1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
(2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
を満たす」ことを特徴とする。
この発明の光走査装置は「光源側からの光束を偏向反射面を持つ光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光して被走査面の等速的な光走査を行う光走査装置」である。
「光源」としては、各種の固体レーザやガスレーザ、LED等を用いることができるが、最も好適なものは「半導体レーザ」である。
「被走査面」は、実体的には感光媒体(例えば光導電性の感光体等)の感光面である。
請求項10記載の光走査装置は「走査結像光学系の少なくとも一部として、請求項1または2または3または4記載の光走査用レンズを搭載した」ことを特徴とする。
請求項11記載の光走査装置は「走査結像光学系の少なくとも一部として、請求項5または6または7または8または9記載の光走査用レンズを搭載した」ことを特徴とする。
これら請求項10または11記載の光走査装置において「光走査用レンズが走査結像光学系を構成する」ことができる(請求項12)。
この発明の画像形成装置は「感光媒体の感光面に光走査装置による光走査を行って潜像を形成し、潜像を可視化して画像を得る画像形成装置」であって、感光媒体の感光面の光走査を行う光走査装置として、請求項10または11または12記載のものを用いたことを特徴とする(請求項13)。
請求項13記載の画像形成装置において、感光媒体を光導電性の感光体とし、感光面の均一帯電と光走査装置の光走査とにより形成される静電潜像をトナー画像として可視化するように構成することができる(請求項14)。トナー画像は、シート状の記録媒体(転写紙や「OHPシート(オーバヘッドプロジェクタ用のプラスチックシート」等)に定着される。
請求項13記載の画像形成装置では、感光媒体として例えば「銀塩写真フィルム」を用いることもできる。この場合、光走査装置による光走査により形成された潜像は通常の銀塩写真プロセスの現像手法で可視化できる。このような画像形成装置は例えば「光製版装置」あるいは「光描画装置」として実施できる。
請求項14記載の画像形成装置は、具体的にはレーザプリンタやレーザプロッタ、デジタル複写装置、ファクシミリ装置等として実施できる。
以上に説明したように、この発明によれば、新規な光走査用レンズ・光走査装置および画像形成装置を実現できる。
この発明の光走査用レンズは、レンズ内部に比較的大きな屈折率分布を有するにも拘わらず、実用的に問題のない光学特性を発揮する。従って、このような光走査用レンズを搭載した光走査装置を用いる画像形成装置では、良好な画像形成を実現できる。
図1は光走査装置の実施の1形態を説明図的に示している。
「光源」である半導体レーザ10から放射された発散性の光束は、カップリングレンズ12により以後の光学系に適した光束形態(「平行光束」等)に変換され、アパーチュア14の開口を通過して「ビーム整形」され、シリンダレンズ16により副走査方向に集束されつつミラー18により反射され、「光偏向器」である回転多面鏡20の偏向反射面近傍に主走査方向に長い線像として結像する。
偏向反射面により反射された光束は、回転多面鏡20の等速回転に伴い等角速度的に偏向しつつ「走査結像光学系」を構成する光走査用レンズ30に入射し、同レンズ30の作用により被走査面(実体的には「光導電性の感光体の感光面」等)40近傍に集光され、被走査面40上に光スポットを形成する。この光スポットにより被走査面40が主走査される。被走査面の実体をなす感光面が副走査方向(図面に直交する方向)へ送られ、上記光走査が繰り返されることにより潜像の書込みが行われる。上記光スポットによる主走査は、走査結像光学系30の等速化特性の作用により等速化される。
この実施の形態においては「光走査用レンズ30自体が走査結像光学系を構成」している。走査結像光学系が複数の光学素子(副数枚のレンズやレンズと凹面鏡の組合せ等)で構成される場合には、その中に1枚もしくは副数枚の光走査用レンズを含めることができる。
光走査用レンズ30は「プラスチック材料の成形」で形成されたものである。
光走査用レンズ30は、光束が通過する領域(主走査方向に関しては、図の有効書込幅:Wに対応する領域)内に「屈折率分布」を有する。
この屈折率分布を、図2に即して説明する。
図2において、符号1はプラスチック成形で形成された光走査用レンズを示している。図2は「屈折率分布」を説明するための図であり、光走査用レンズ1は「この発明の光走査用レンズ」とは屈折率の分布状態が異なる。
図2(a)は、光走査用レンズ1を前述の「主走査断面」により仮想的に切断したときの仮想切断面上における屈折率の分布を「等高線表示」で表している。レンズの内部ほど屈折率は低い。
図2(c)は、光走査用レンズ1を「光軸を含む副走査断面」で仮想的に切断したときの仮想切断面上における屈折率の分布を「等高線表示」で示している。ここでも、レンズの内部ほど屈折率は低い。
ここで、図2(c)に示すようにx方向、y方向を設定し、図面に直交する方向にz方向を設定する。y方向は「光軸方向」、x方向は「副走査方向」、従ってz方向は「主走査方向」になる。
主走査方向の任意の位置:zにおいて副走査断面を考え、この副走査断面内における各位置(x,y)における絶対屈折率:nをn(x,y)と表す。
絶対屈折率:n(x,y)の「y軸方向」の平均を、x軸方向におけるレンズの肉厚をd(x)として、
演算:[∫n(x,y)dy]/d(x)
で定義する。積分は「レンズの肉厚:d(x)」にわたって行う。
上記演算の結果に対し「適当な基準値」を設定し、この設置値と上記演算結果との差を取ると、上記「光軸と副走査方向に平行なxy断面における2次元の絶対屈折率の値をy軸方向に平均化し、x軸方向に対する1次元の相対屈折率として表現したもの」が得られる。これが屈折率分布:Δn(x)である。
図2(e)に示されているのは、この屈折率分布:Δn(x)である。
なお、図2の(b)は、演算:[∫n(y,z)dy]/d(z)(d(z)は主走査方向の「光束の通過する領域の長さ」)の結果に対して、上記と同様の操作を加えたものを示しており、(d)は演算:[∫n(x,y)dx]/d(y)(d(y)はレンズ厚さ)の結果に対し、上記と同様の操作を加えたものを示している。
図2(e)に示す如く、図2の光走査用レンズ1の屈折率分布:Δn(x)には極大が無い。この点で、光走査用レンズ1は「この発明の光走査用レンズ」とは異なるのである。
上述のように、屈折率分布:Δn(x)は副走査方向の座標変数:xの関数であり、一般に、xの多項式「A+Bx2+Cx3+Dx4+・・」で表すことができる。光走査用レンズの形状が光軸に関して副走査方向に対称的であり、屈折率の分布も光軸に関して副走査方向に対称的であると考えられることから、屈折率分布は、前述の如く「4次以上10次以下の偶数次」の多項式、即ち「a+bx2+cx4+dx6+ex8+fx10」で実用的には十分に表現できる。
次ぎに、屈折率分布:Δn(x)が「光走査用レンズの光学特性に与える影響」を説明する。
この目的のため、屈折率分布:Δn(x)を次ぎのように2次近似で表す。
Δn(x)=n0+n1・x+Δn・x2+δ(x)
この式の右辺においてδ(x)は「2次近似に伴う残差」である。右辺の各項のうちで「光学性能に大きく影響を与える」のは2次の係数:Δnである。1次の係数:n1は、前述の対称性の考えに従い「おとす」ことができ、従って、上記式は、次ぎのように表すことができる。
Δn(x)≒n0+Δn・x2
これから、2次の係数:Δnを算出することができる。
上の式において、2次の係数:Δnは「レンズパワー」として作用する。
2次係数:Δnがレンズ作用に及ぼす影響を、図3を参照して説明する。
図3で、符号LNはレンズ、符号E,Fはその前側および後側主点、符号Pは物点、符号Qは像点を示す。記号:fはレンズLNの設計上の焦点距離(即ち、レンズ内の屈折率が均一であるとしたときの焦点距離)、記号:S,S’は設計上の物体距離および像距離である。
上述の如く、屈折率分布は「レンズの作用をする」とみなせるので「屈折率分布に等価なレンズ」を考えることができる。
光偏向器の偏向面から被走査面までの距離(共役距離)を、図1に示すようにLとし、走査レンズ30の横倍率をβ、Δn(x)の2次係数をΔn、レンズ肉厚をtとすると、デフォーカス量:ΔS’は近似的に次のように表せる。
ΔS′≒{β/(β―1)・L}2・(2Δn・t)
即ち、デフォーカス量:ΔS’と2次係数:Δnは近似的に比例関係にある。
光走査用レンズ30が正のパワーを持つと、上記の如く「レンズ中心部に比べて周辺部の屈折率が高くなる」場合、屈折率分布は凹レンズと等価に作用し、被走査面上に集光すべき光スポットの実際の集光位置を「設計上の位置よりも光偏向器から遠ざかる方向にずらす」ように作用する。
図4において、縦軸は光スポット径、横軸はデフォーカス量(光スポットの結像位置(集光位置)と被走査面位置の差)を示している。縦軸は被走査面としての感光面と合致している。
光走査用レンズ内部に屈折率分布がなく「屈折率がいたるところ均一である」ときは、デフォーカス量と光スポット径の関係は破線で示すように、被走査面位置(デフォーカス量:0の位置、実際は感光体面)で光スポット径が最小になるが、屈折率分布が存在すると、デフォーカス量と光スポット径の関係は「実線で示す」ようになり、被走査面上における光スポット径は「ビーム太り」により設計上の大きさ(破線と縦軸の交点)よりも大きくなってしまう。
上記の如く、デフォーカス量:ΔS’と2次係数:Δnは近似的に比例関係にあるから、デフォーカス量;ΔS’を小さくするには、2次係数:Δnを小さくすればよい。
上述の式:
Δn(x)≒n0+Δn・x2
は「放物線」を表し、2次係数:Δnが小さいほど、変数:xの変化に対する屈折率分布の変化率が小さい。換言すれば、レンズ内における屈折率の分布が「均一に近い」ほどデフォーカス量は小さいのであり、これは当然のことである。
説明を先に進める前に、特許文献1記載の「屈折率分布:Δn(x)の測定方法」を説明しておく。以下に説明する測定方法は、発明者らにより提案されたものである。
図5は、上記測定方法を実施する「マッハツェンダ型の干渉計を基本構成とする屈折率分布測定装置」を説明図的に示している。
可干渉性の光であるレーザ光束がレーザ光源1Aから放射され、ビームエキスパンダ3により「光束径を拡大された平行光束」となり、ビームスプリッタ5に入射する。ビームスプリッタ5は入射してくるレーザ光束を2分割する。即ち、ビームスプリッタ5によって直角に曲げられて参照波aとなるレーザ光束と、ビームスプリッタ5を直進的に透過して反射ミラー9に反射された後、被検物Aとしての「位相物体」を透過して被検波bとなる他方のレーザ光束とに分割する。
参照波aと被検波bとは「それぞれの強度が略1:1となる」ように分割される。反射ミラー7はピエゾ素子等による電気・位置変位変換素子19により支持され、位相シフト法による干渉縞解析を行うため、参照波aの光路長を波長オーダで変更できるように配置されている。
参照波aは反射ミラー7で反射されてビームスプリッタ11に達する。被検波bは反射ミラー9で反射され、被検物Aを透過してビームスプリッタ11に達する。ビームスプリッタ11は参照波aと被検波bを合流させて合流光束(a+b)とし、この合流光束を2分割する。電気・位置変位変換素子19は、合流される参照波aと被検波bの光路長間に「mを整数としてmπ/2の位相差」ができるように調整される。ビームスプリッタ11で分割された一方の合流光束は結像レンズ13に入射し、干渉縞検出器15の撮像面に(参照波aと被検波bとの)干渉縞を結像する。干渉縞検出器15には「干渉縞と直交する方向に配置されたリニアCCDやアレイ状のセンサ」を用いる。ビームスプリッタ11で分割された他方の合流光束は結像レンズ31を経てモニター用のCCDカメラ23の撮像面に干渉縞を結像する。
被検物Aの屈折率は空気の屈折率とはかなり相違しており、被検物Aの入射側面と射出側面とが平行でない限り、被検物Aを透過した被検波bは、被検物Aの形状に応じて不規則に収束・発散する。干渉縞検出器15の受光面上で干渉縞を結像させるには被検波bは「略平行な光束」となっていなければならない。そこで、被検物Aの形状に拘らず、被検物Aを透過した被検波bが略平行な光束となるようにするため以下のようにする。
即ち、被検物Aを、被検波bの光路上に設けられたセル21内に設置し、セル21内に「屈折率を被検物Aの屈折率と略等しく調合」された試液Bを満たす。
セル21の両端、即ち、被検波bの入射窓25と射出窓27には、互いに平行でそれぞれに面精度が高いオプチカルフラット28,29が取り付けられ、セル内は液密にシールドされる。
従って、被検物Aと試液Bで充填されたセル21は「全体として均一な屈折率の物体」となり、入射面と射出面とが平行なので、セル21内を透過した被検波bは略平行な光束となって射出される。このとき、被検物A内の屈折率の分布が不均一であると、セル21から射出した被検波bの波面は「屈折率分布に応じた曲面形状」となる。干渉縞検出器15の受光面に結像する干渉縞は、上記曲面形状の検出波bと平面波である参照波aとの干渉により生じるものであり、これを周知の干渉縞解析で解析することにより、被検波bの曲面形状を測定することができる。
干渉縞像は干渉縞検出器15で検出され、光電変換されて電気的な画像信号となり、A/D変換器33でデジタル信号化されて演算装置17に入力される。
演算装置17は、干渉縞像の解析によって透過波面(被検波bの波面形状)の計測演算を行う透過波面計測部35を含んでいる。即ち、この演算装置17はパーソナルコンピュータ等「CPUを有し、ハードディスク等にインストールされたプログラムにしたがって各種の演算処理を行うもの」である。
被検物Aとしての光走査用レンズの屈折率分布は以下の如くに計測される。
光走査用レンズは、外形形状と屈折率データの設計値が分かっていることが望ましい。屈折率分布の計測において、外形形状で必要なデータは光軸方向の肉厚であるが、結果は肉厚に反比例する量として求められるので、光軸方向の肉厚を与える場合、与えた肉厚に誤差があっても結果に対する誤差としての影響は小さい。
屈折率データは、屈折率が、被検物と略等しい最適な試液Bを選択するときに用いるが、計測誤差としての影響は小さい。
被検物Aとして光走査用レンズをセル21内にセットし、レーザ光源1からのコヒーレント光を照射して、前述の如く干渉縞検出器15上に干渉縞像を結像させる。干渉縞検出器15が出力する干渉縞像の画像信号を演算処理装置17に取り込み、演算処理装置内部の透過波面計測部35により「干渉縞像の解析」を行い、透過波面:WF(x)を計測する。x軸は干渉縞と直交する方向、即ち、干渉縞検出器15にリニアCCDを用いた場合、その長手方向がx軸となるが、光走査用レンズに関して先に説明したx方向(副走査方向)に対応させる。
被検物である光走査用レンズの光軸方向の肉厚:d(x)は、光走査用レンズの設計データ等により予め求めておく。
上記の如く、干渉縞検出器15のリニアCCDの出力に基づき、透過波面計測部18により透過波面:WF(x)を計測したら、リニアCCDの任意の位置をx=0として基準の透過波面:WF(0)を求め、次式:
Δn(x)={WF(x)−WF(0)}・λ/d(x)
によりΔn(x)を算出する。
このようにして、任意の測定断面について屈折率分布:Δn(x)を算出することができる。測定断面の(主走査方向(z方向)へ)の変更はリニアCCDをz方向へ変位させることにより行われる。
上述の測定方式で、Δn(x)は「光軸方向の厚み方向に積算された透過波面」から算出されるので、図2(d)に示す如き「光軸方向の屈折率の分布状態」は把握できないが、それを光軸方向に積算した平均的なデータ:Δn(x)でも、光走査用レンズの光学特性を把握するには十分である。またΔn(x)は1次元であるため評価項目として管理し易い利点がある。上の式で、Δn(x)はxのみの関数であるが、(x,z)を変数とする2次元計測も可能である。
上記により算出したΔn(x)は前述の如く、多項式即ち「a+bx2+cx4+dx6+ex8+fx10」で実用的には十分に表現することができる。
そして、各係数a、b、c等を(最小2乗法等で)求めれば、x軸上の位置の座標:xの位置における屈折率分布:Δn(x)を直ちに求めることができる。
上記の如き測定方法で、プラスチック成形により形成された光走査用レンズの内部の屈折率分布:Δn(x)の非破壊測定が可能になった。
発明者はこのような測定を通じ、光走査用レンズの屈折率分布:Δn(x)が、光走査用レンズの製造条件、就中「加熱されて金型内に注入されて成形された樹脂の冷却条件」により種々に変化することを見出した。
成形後、金型を常温室内に放置して自然冷却すると、光走査用レンズの型抜きが可能な程度までの冷却は1〜数分で完了し、冷却時間が短いため、製造の効率もよいが、このような冷却方法であると図2に示したような「放物線状」の屈折率分布が生じる。
成形後、光走査用レンズを金型から取り出して(あるいは金型に入れたまま)恒温室に入れ、10数時間をかけて徐々に冷却すると、光走査用レンズ内に生じる屈折率分布は極めて小さくなる。しかしこの冷却方法では製造の効率が悪い。
成形後、光走査用レンズを金型から取り出して(あるいは金型に入れたまま)恒温室にいれ、室内の温度を徐々に落とし、10〜60分程度かけて冷却を行うと屈折率分布に「極大」が現れることが見出された。
このように「屈折率分布:Δn(x)が極大を有する」点が、この発明の光走査用レンズの特徴である。
図2に即して説明した従来の屈折率分布形状では、一般的に「中心ほど屈折率が小さくなる2次曲線」となるので、2次の係数:Δnの大きさがそのままデフォーカス量の増大につながってしまう。デフォーカス量低減のためには、屈折率分布:Δn(x)における最大値:max[Δn(x)]と最小値:min[Δn(x)])の差:max[Δn(x)]-min[Δn(x)]を小さくすればよいが、このためには、上記の如く、冷却に長時間を要し、加工上・コスト上の問題を無視できない。
これに対し、この発明の光走査用レンズのように、屈折率分布:Δn(x)が極大値をもっていると、上記max[Δn(x)]-min[Δn(x)]自体は大きくても、デフォーカス量として影響を与える2次係数:Δnは小さくてすむ。
以下、具体的な実施例を挙げる。
以下の、実施例1〜4の光走査用レンズは、図1に示す光走査装置の光走査用レンズ30としての使用を前提としている。
実施例1〜4のうち、実施例1〜3は「極大を有する屈折率分布:Δn(x)として典型的なもの」をシミュレーションにより生成したものである。
実施例1
図6に、実施例1の光走査用レンズの屈折率分布(シミュレーション)を示す。
図の縦軸は屈折率分布:Δn(x)を示す。横軸は光走査用レンズの「短手方向位置」即ち、副走査方向の位置であり前述したx方向である。6図に示されている屈折率分布:Δn(x)は「光走査用レンズの光軸を含む副走査断面」上におけるものである。従って、横軸の原点は光軸に合致する。横軸のスケールは「副走査方向の有効径(光束が通過する領域)を1に規格化」して表しており、実長としては±2mm程度(スケール上で±1)を想定している。
曲線6−1は、実施例1の光走査用レンズにおける上記屈折率分布:Δn(x)を示している。曲線6−1は横軸の原点位置に極大値:LMAX[Δn(x)]=0.16×10-5を有する。また、横軸の±0.6の近傍に極小値:0を有する。この極小値はまた、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]である。Δn(x)の最大値:max[Δn(x)]は横軸の±1の部分の値で0.71×10-5である。
曲線6−2は曲線6−1を前述の2次式「Δn(x)≒n0+Δn・x2」で近似したものであり、このとき2次係数:Δn=0.1である。
曲線6−0は、実施例1の光走査用レンズの光学性能から要求される、屈折率分布形状を表す曲線である。即ち、実施例1の光走査用レンズを実際の使用する状況において「許容されるデフォーカスに対応する2次の係数:Δn」を求め、このように求められた係数:Δnを用いて「Δn(x)≒n0+Δn・x2」を表したものである。なお、n0=0、Δn=0.1である。「実施例1の光走査用レンズの光学性能から要求される、屈折率分布形状を表す曲線(即ち、上記曲線6−3)」は勿論、光学仕様によって変わる。ここで示したのは、屈折率分布の最大値:max[Δn(x)]=0.4×10-5の場合である。
曲線6−0と曲線6−2とを比較すれば明らかなように、実施例1の光走査用レンズはそのレンズ内に、実際には曲線6−1で示されるような大きな屈折率の不均一「0.71×10-5」を有するにも拘わらず、実際に光学特性(デフォーカス)を決定付ける曲線6−2は「光走査用レンズの光学性能から要求される屈折率分布形状」である曲線6−0と実質的に同じであり、実施例1の光走査用レンズはレンズ内における「屈折率分の大きさ」にも拘わらず、光走査用レンズとして必要な光学特性を備えている。
屈折率分布:Δn(x)の最大値・最小値の差について見ると、光学特性上の曲線6−0を満足すべきレンズに比して、1.8(=0.71/0.4)倍、最大値・最小値の差が大きい成形品であっても、デフォーカス量は曲線6−0を満足すべきレンズと同等であり、換言すれば、屈折率分布:Δn(x)の最大値・最小値の差に関する許容量を1.8倍緩くできたことになる。
実施例1では、条件(1)、(2)の値は、
LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]=0.16×10-5
{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}=4.4
である。
実施例2
図7に、実施例2の光走査用レンズの屈折率分布(シミュレーション)を示す。
図7は、実施例1に関する図6に倣って描かれており、曲線7−1、7−2、7−0がそれぞれ、図6における曲線6−1、6−2、6−0に対応する。
実施例2でも曲線7−2と曲線7−0における2次の係数:Δnの値は0.1
である。条件(1)、(2)の値は、
LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]=2.2×10-5
{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}=0.66
と高い極大値を有し、屈折率分布における最大値・最小値の差の比率は8.4(=3.4/0.4)となる。即ち、光学特性上の曲線7−0を満足すべきレンズに比して、8.4倍だけ、屈折率分布:Δn(x)の最大値・最小値の差に関する許容量を緩くできたことになる。
実施例3
図8に、実施例3の光走査用レンズの屈折率分布(シミュレーション)を示す。
図8も、実施例1に関する図6に倣って描かれており、曲線8−1、8−2、8−0がそれぞれ、図6における曲線6−1、6−2、6−0に対応する。
実施例3では曲線8−2と曲線8−0における2次の係数:Δnの値は3.0である。条件(1)、(2)の値は、
LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]=1.0×10-5
{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}=14.5
であり、屈折率分布における最大値・最小値の差の比率は1.2(=14.5/12)
となる。即ち、光学特性上の曲線8−0を満足すべきレンズに比して、屈折率分布:Δn(x)の最大値・最小値の差に関する許容量を20%程度緩くできたことになる。
上記実施例1〜3を勘案すると、パラメータ:LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]の範囲は設計上及び加工上、条件(1)に示すように、
0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
が好ましい。
下限値:0.1×10-5を下回ると極大値が小さくなるため「デフォーカス量低減の効果」が小さく、計測誤差も無視できなくなる。上限値:4×10-5を上回ると加工がコスト上難しくなるだけでなく、例えば肉厚:5mmのレンズでも波面収差が約0.3λとなり、波面収差劣化に伴うビーム太りの懸念も生じてくる。
上記実施例2では、有効径の範囲を相対値で±1としたが、有効径の範囲を0.8に設定すると、レンズ内部に屈折率分布は生じていても2次の係数:Δnは「実質的に殆ど無」くデフォーカスを生ぜず、さらに望ましい。この場合、
{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}≒1
となる。従って、パラメータ:{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)
]-min[Δn(x)]}の望ましい範囲は、条件(2)に示すように
1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
となる。上限値:15(実施例3がこれに近い)より大きくなると、極大を持たせたことによるデフォーカス量低減の効果が殆ど見られなくなる。
更に、有効径の範囲を±0.5と設定し直すと「極小値となる領域」が存在しない。この場合には僅かながら「逆方向にデフォーカス量を発生」する。この場合でも、条件(1)の範囲:
0.1×10-5 < LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)] <4×10-5
を満足すれば、性能上の問題はない。
しかし「極大値と極小値の両方が存在」する方が、デフォーカス量低減の効果が大きいことはいうまでもない。
レンズ内に生じる屈折率の分布は「冷却速度に依存」する。図2を参照すると明らかなように、光走査用レンズは一般に、主走査方向に長い短冊状である。そして光軸方向の肉厚は光軸から離れるに従い減少する傾向を有するのが一般であり、副走査方向(x方向)の幅は主走査方向に一定である。
換言すると、成形したプラスチックが冷却されるとき、熱の移動が生じ易いのは副走査方向と肉厚方向であり、主走査方向の熱移動は起こり難い。
このため、レンズ内部の屈折率の分布は図2(b)に示すように、主走査方向においては比較的小さい。また、主走査方向の周辺部では一般にレンズ肉厚が減少することを考えると、デフォーカスの原因となる2次の係数:Δnは、主走査方向において光軸から周辺部に向かうに従い減少していくものと考えられる。
このように考えると、屈折率分布:Δn(x)が極大値や極大値と極小値を有すること、条件(1)および/または(2)を満足すべきことは、光走査用レンズの主走査方向の有効領域(光束の通過する領域)の全域に渡って満足することは必ずしも必要ではない。
即ち、主走査方向における光軸近傍の領域(例えば、光軸両側の2〜5mm)の範囲で「屈折率分布:Δn(x)が極大値や極大値と極小値を有すること、条件(1)および/または(2)を満足する」のみでも実用上の問題は無い。さらに、屈折率分布:Δn(x)の主走査方向の変化が連続かつ緩慢であることを考えると「光束が通過するレンズ領域内で、主走査方向中心付近における1副走査断面」において、屈折率分布:Δn(x)が極大値や極大値と極小値を有し、条件(1)および/または(2)を満足すれば、そのような光走査用レンズは、デフォーカスに関しては何ら問題無く使用可能であることになる。
このように、主走査方向中心付近における1副走査断面でのみ光走査用レンズの適否を検査できると、量産検査工程において特に有効である。
因みに、上述の実施例1〜3に関して図6〜図8に示した屈折率分布の曲線6−1,曲線7−1,曲線8−1は何れも「光軸を含む副走査断面」におけるものである。
実施例4
図9に、実施例4の光走査用レンズの屈折率分布を、実施例1に関する図6に倣って示す。
図9におけるグラフ線9Aは、実施例4の光走査用レンズの「光軸を含む副走査断面」における屈折率分布の「実測値」を示している。この実測値を前述の多項式「a+bx2+cx4+dx6+ex8+fx10」を用いて表した曲線が、図9に鎖線で示す曲線9−1であって、図6における曲線6−1に相当するものである。
曲線9−1は、LMAX[Δn(x)]=0.215、min[Δn(x)]=0.03、{max[Δn(x)]=0.69を有する。従って、条件(1)、(2)の値は、
LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]=0.19×10-5
{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}=3.47
また、曲線9−2は、曲線9−1を2次式「Δn(x)≒n0+Δn・x2」で近似したものであり、このとき2次係数:Δn=0.1である。
実施例4の光走査用レンズの材料樹脂はポリオレフィン樹脂であり、成形後、金型から取り出した光走査用レンズを恒温室に入れ、略1時間かけて徐々に冷却した。実施例4は、シミュレーションとして生成された実施例1の屈折率分布に近く、実施例1と略同様の効果を有する。
因みに、シミュレーションを示した実施例1〜3の光走査用レンズは、実施例4の光走査用レンズの製造に用いた金型を用い、ポリオレフィン樹脂を材料とすることが前提とされている。
上に図1,図6〜図9に即して説明した実施例1〜4の光走査用レンズは、光偏向器20により偏向される光束を被走査面40近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズ30であって、プラスチック成形により形成され、光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、Δn(x)が極大値を有する(請求項1)。
また、屈折率分布:Δn(x)は極大値と極小値とを有し(請求項2)、光束が通過するレンズ領域内における屈折率分布:Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]と最小値:min[Δn(x)]が、条件:
(1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
を満たす領域を有し(請求項3)、上記極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最大
値:max[Δn(x)]、上記最小値:min[Δn(x)]が条件:
(2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
を満たす領域を有する(請求項4)。
また、光束が通過するレンズ領域内で、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)が極大値を有し(請求項5)、さらに、Δn(x)が極大値と極小値とを有し(請求項6)、プラスチック成形により形成され、該Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が、条件:
(1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
を満たし(請求項7)、該Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最大値:max[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が条件:
(2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
を満たす(請求項8)。
さらに、実施例1〜4の光走査用レンズは、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布:Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、最大値:max[Δn(x)]、最小値:min[Δn(x)]が条件:
(1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
(2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
/{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
を満たす(請求項9)。
従って、図1に示す光走査装置における光走査用レンズ30として、実施例1〜4の任意の1のものを用いた光走査装置は、光源10側からの光束を偏向反射面を持つ光偏向器20により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系30により被走査面40上に光スポットとして集光して被走査面40の等速的な光走査を行う光走査装置において、走査結像光学系の少なくとも一部として、請求項1または2または3または4記載の光走査用レンズを搭載したものであり(請求項10)、走査結像光学系の少なくとも一部として、請求項5または6または7または8または9記載の光走査用レンズを搭載したものである(請求項11)。そして、光走査用レンズ30が走査結像光学系を構成する(請求項12)。
なお、この発明の光走査装置は所謂「マルチビーム走査装置」として実施することも可能である。
最後に、図10を参照して画像形成装置の実施の1形態を説明する。
この画像形成装置は「レーザプリンタ」である。
レーザプリンタ100は感光媒体111として「円筒状に形成された光導電性の感光体」を有している。感光媒体111の周囲には、帯電手段としての帯電ローラ112、現像装置113、転写ローラ114、クリーニング装置115が配備されている。帯電手段としては周知の「コロナチャージャ」を用いることもできる。
また、レーザ光束LBによる光走査装置117が設けられ、帯電ローラ112と現像装置113との間で「光走査による露光」を行うようになっている。
図9において、符号116は定着装置、符号118はカセット、符号119はレジストローラ対、符号120は給紙コロ、符号121は搬送路、符号122は排紙ローラ対、符号123はトレイ、符号Pは記録媒体としての転写紙を示している。
画像形成を行うときは、光導電性の感光体である感光媒体111が時計回りに等速回転され、その表面が帯電ローラ112により均一帯電され、光走査装置117の光走査による露光を受けて静電潜像が形成される。形成された静電潜像は所謂「ネガ潜像」であって画像部が露光されている。
この静電潜像は現像装置113により反転現像され、感光媒体111上にトナー画像が形成される。
転写紙Pを収納したカセット118は、画像形成装置100本体に着脱可能であり、図の如く装着された状態において、収納された転写紙Pの最上位の1枚が給紙コロ120により給紙される。給紙された転写紙Pは先端部をレジストローラ対119に銜えられる。レジストローラ対119は、感光媒体111上のトナー画像が転写位置へ移動するのにタイミングをあわせて、転写紙Pを転写部へ送りこむ。送りこまれた転写紙Pは、転写部においてトナー画像と重ね合わせられ、転写ローラ114の作用によりトナー画像を静電転写される。トナー画像を転写された転写紙Pは定着装置116へ送られ、定着装置116においてトナー画像を定着され、搬送路121を通り、排紙ローラ対122によりトレイ123上に排出される。トナー画像が転写された後の感光媒体111の表面はクリーニン
グ装置115によりクリーニングされ、残留トナーや紙粉等が除去される。
なお、転写紙に代えて前述のOHPシート等を用いることもでき、トナー画像の転写は、中間転写ベルト等の「中間転写媒体」を介して行うようにすることもできる。光走査装置117として、上記各実施例に示した光走査用レンズ30を搭載した図1の如き光走査装置を用いることにより良好な画像形成を実行することができる。
従って、この画像形成装置は、感光媒体111の感光面に光走査装置117による光走査を行って潜像を形成し、潜像を可視化して画像を得る画像形成装置であって、感光媒体の感光面の光走査を行う光走査装置117として、前述の請求項10または11または12記載のものを用いることができるものである(請求項13)。
そして、この画像形成装置は、感光媒体111が光導電性の感光体であり、感光面の均一帯電と光走査装置の光走査とにより形成される静電潜像が、トナー画像として可視化される(請求項14)。
この発明の光走査装置の実施の1形態を説明するための図である。 光走査用レンズ内部の屈折率の分布を説明するための図である。 光走査用レンズ内の屈折率分布の、光学特性への影響を説明するための図である。 光走査用レンズ内に存在する屈折率分布の影響による光スポットのスポット径の増大を説明するための図である。 レンズ内の屈折率分布の測定方法を説明するための図である。 実施例1における屈折率分布の様子を示す図である。 実施例2における屈折率分布の様子を示す図である。 実施例3における屈折率分布の様子を示す図である。 実施例4における屈折率分布の様子を示す図である。 画像形成装置の実施の1形態を説明するための図である。
符号の説明
10 半導体レーザ(光源)
20 回転多面鏡(光偏向器)
30 光走査用レンズ
40 被走査面

Claims (14)

  1. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、Δn(x)が極大値を有することを特徴とする光走査用レンズ。
  2. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、Δn(x)が極大値と極小値とを有することを特徴とする光走査用レンズ。
  3. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、上記レンズ領域内におけるΔn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が、条件:
    (1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
    を満たす領域を有することを特徴とする光走査用レンズ。
  4. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内において、レンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、該Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最大値:max[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が条件:
    (2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
    /{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
    を満たす領域を有することを特徴とする光走査用レンズ。
  5. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内で、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x) とするとき、Δn(x)が極大値を有することを特徴とする光走査用レンズ。
  6. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、Δn(x)が極大値と極小値とを有することを特徴とする光走査用レンズ。
  7. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、該Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が、条件:
    (1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
    を満たすことを特徴とする光走査用レンズ。
  8. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、該Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最大値:max[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が条件:
    (2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
    /{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
    を満たすことを特徴とする光走査用レンズ。
  9. 光偏向器により偏向される光束を被走査面近傍に集光させる走査結像光学系に用いられる光走査用レンズであって、プラスチック成形により形成され、
    光束が通過するレンズ領域内の、主走査方向中心付近における1副走査断面においてレンズ内部に存在する屈折率分布をΔn(x)とするとき、該Δn(x)の極大値:LMAX[Δn(x)]、Δn(x)の最大値:max[Δn(x)]、Δn(x)の最小値:min[Δn(x)]が条件:
    (1) 0.1×10-5<LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]<4×10-5
    (2) 1≦{max[Δn(x)]-min[Δn(x)]}
    /{LMAX[Δn(x)]-min[Δn(x)]}<15
    を満たすことを特徴とする光走査用レンズ。
  10. 光源側からの光束を偏向反射面を持つ光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光して上記被走査面の等速的な光走査を行う光走査装置において、
    走査結像光学系の少なくとも一部として、請求項1または2または3または4記載の光走査用レンズを搭載したことを特徴とする光走査装置。
  11. 光源側からの光束を偏向反射面を持つ光偏向器により等角速度的に偏向させ、偏向光束を走査結像光学系により被走査面上に光スポットとして集光して上記被走査面の等速的な光走査を行う光走査装置において、
    走査結像光学系の少なくとも一部として、請求項5または6または7または8または9記載の光走査用レンズを搭載したことを特徴とする光走査装置。
  12. 請求項10または11記載の光走査装置において、
    光走査用レンズが走査結像光学系を構成することを特徴とする光走査装置。
  13. 感光媒体の感光面に光走査装置による光走査を行って潜像を形成し、上記潜像を可視化して画像を得る画像形成装置であって、
    感光媒体の感光面の光走査を行う光走査装置として、請求項10または11または12記載の光走査装置を用いたことを特徴とする画像形成装置。
  14. 請求項13記載の画像形成装置において、
    感光媒体が光導電性の感光体であり、感光面の均一帯電と光走査装置の光走査とにより形成される静電潜像が、トナー画像として可視化されることを特徴とする画像形成装置。
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