JP3640305B2 - ホース接続構造及びその製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えばシャワーヘッドなどの吐水器具及び給水栓や湯水混合栓など給水金具にホースを接続するための合成樹脂製継手が一体成形されたホース接続構造及びその製造方法に関する。
詳しくは、金型内に装填されたホースの接続端部に、この金型内に注入された溶融樹脂により筒状キャップを、該ホースの切断面が被覆されるようにインサート成形したホース接続構造及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種のホース接続構造及びその製造方法として、実開昭63−86494号公報に開示される如く、内層と外層との間にブレード(補強糸)が螺旋状に巻き付けられた補強層を一体化した積層ホースの接続端部が、金型内に装填され、そこに溶融樹脂を高圧で注入することにより、該積層ホースの切断面とホース接続端部の外周面及び内周面に沿って筒状キャップがインサート成形され、その結果としてホース切断面に露出する積層境界部分から内層と外層との間へ水などが浸入するのを防止したものがある。
更に、例えば実開昭63−6296号公報に開示される如く、内層と外層との間に帯状補強材と線状補強材を螺旋状に巻き付けて一体化した積層ホースの接続端部の内側に、インサートパイプを嵌入した状態で金型内に装填され、そこに溶融樹脂を高圧で注入することにより、該積層ホースの切断面とホース接続端部の外周面に沿って筒状キャップがインサート成形され、その結果としてホース切断面から内層と外層との間へ水などが浸入するのを防止したものがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし乍ら、このような従来のホース接続構造及びその製造方法では、インサート成形時においてホース接続端部を金型内に装填しただけで移動可能なため、金型内に溶融樹脂が極めて高い圧力で注入されると、特にホース接続端部の先端側が変形し易く、更に溶融樹脂の注入は金型内が充満した時点で停止されず、充満後も供給し続けて高圧な状態を維持するため、ホース接続端部が高圧な溶融樹脂により金型外へ向けて押し戻され、このようにホース接続端部が樹脂注入方向へ変形したり押し戻されたままの状態で筒状キャップが硬化する。
このような成形時のホース変形やホース抜けが発生した不良品は、筒状キャップ内の適正位置にホース接続端部が変形せずに埋め込まれた良品に比べて、ホース接続端部と筒状キャップの連結強度が著しく劣り、ホース切断面の積層境界部分から補強層へ水などが浸入するのを完全に防止できず、それによりホースが失透したり剥離するなどのトラブルが発生し易いという問題がある。
しかも、インサート成形後は、製品をカッターなどで切断しなければ、筒状キャップ内におけるホース接続端部の位置が目視で確認できないため、ホース変形やホース抜けが発生した不良品を検出するためには、製品の中から確率的にサンプル抽出した製品を総て切断しなければならず、その検出作業が面倒であるばかりでなく、不良品が完全に発見できないという問題がある。
また、前者の場合には、ホース接続端部の内周面に沿って筒状キャップの内筒部が突出してアンダーカットになるため、インサート成形時においてホース接続端部の内側にインサートコアピンを挿入した場合には、インサート成形後にホース接続端部の内側からインサートコアピンを抜くことができず、成形が極めて困難となるという問題がある。
上述した多くのトラブルから現在まで実用化されずに至っている。
【0004】
本発明のうち請求項1記載の発明は、補強層が中空構造でも流体が浸入するのを完全に防止することを目的としたものである。
請求項2記載の発明は、インサート成形時におけるホース変形やホース抜けを防止しながら成形後におけるホース接続端部の位置を簡単に確認することを目的としたものである。
請求項3記載の発明は、請求項2に記載の発明の目的に加えて、ホースと筒状キャップとの接着強度を高い状態に維持することを目的としたものである。
請求項4記載の発明は、請求項2または3に記載の発明の目的に加えて、ホース変形防止機能及びホース抜け防止機能を更に向上させることを目的としたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、本発明のうち請求項1記載の発明は、筒状キャップ1に透視孔1aを開設し、ホースHが内層Haと外層Hbの間に補強材Hcからなる補強層Hdを積層した積層ホースであり、そのホース接続端部H1の補強層Hd及び外層Hcを取り除いて内層Haを露出させることを特徴とするものである。
請求項2記載の発明は、金型A,Bの内面にホース接続端部H1へ向けて押圧部2aを突設し、インサート成形時には、この押圧部2aでホース接続端部H1を移動不能に支持しながら溶融樹脂Rを注入して筒状キャップ1を形成し、インサート成形後には、筒状キャップ1から押圧部2aを抜いて該筒状キャップ1に透視孔1aを開設したことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発明の構成に、前記ホース接続端部H1の内周面に沿ってインサートパイプPを挿入した状態で金型A,B内に装填する構成を加えたことを特徴とする。
請求項4記載の発明は、請求項2または3記載の発明の構成に、前記金型A,B内へ溶融樹脂Rを注入するためのゲートGが、筒状キャップ1の根元側に配置され、このゲートGから溶融樹脂Rをホース接続端部H1の先端側へ向けて注入させた構成を加えたことを特徴とする。
【0006】
【作用】
請求項1の発明は、ホース接続端部H1の補強層Hd及び外層Hcが取り除かれて露出した内層Haに溶融樹脂Rを注入することにより、溶融樹脂Rが内層Haの切断面及び外周面から補強層Hdの切断面と外層Hcの切断面及び外周面に亘って被覆し、これらの接触面積が格段に広くなるものである。
請求項2の発明は、金型A,B内にホース接続端部H1を押圧部2aで移動不能に支持しながら溶融樹脂Rを注入することにより、溶融樹脂Rが高い圧力で注入されてもホース接続端部H1を固定したまま硬化され、更にインサート成形された筒状キャップ1から押圧部2aを抜いて透視孔1aが開設されることにより、この透視孔1aを通じて筒状キャップ1内のホース接続端部H1が目視可能となる。
請求項3の発明は、請求項2記載の構成に対して、前記ホース接続端部H1の内周面に沿ってインサートパイプPを挿入した状態で金型A,B内に装填する構成を追加したので、インサートパイプPを挟んでホース接続端部H1の外側に筒状キャップ1がインサート成形されることにより、ホースHを屈曲してもホース接続端部H1がインサートパイプPで保形固定されて変形しない。
請求項4の発明は、請求項2または3記載の構成に対して、前記金型A,B内へ溶融樹脂Rを注入するためのゲートGが、筒状キャップ1の根元側に配置され、このゲートGから溶融樹脂Rをホース接続端部H1の先端側へ向けて注入させた構成を追加したので、筒状キャップ1の根元側に配置されたゲートGから溶融樹脂Rをホース接続端部H1の先端側へ向けて注入させることにより、ホース接続端部H1がめくれ難くなると共に逆方向のホース押し戻しが軽減される。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例を図面に基づいて説明する。
この実施例は、図1〜図3に示す如くホースHが、内層Haと外層Hbとの間に補強層Hcとしてブレード(補強糸)を螺旋状に巻き付け一体化した積層ホース(ブレードホース)であり、その接続端部H1の内側にインサートコアピンCを嵌入した状態で、対向して分離可能に支持された一対の金型A,B内に装填し、そこに溶融樹脂Rを高圧で注入することにより、該内層Haから外層Hbに至るホース切断面H2と外層Hbの外周面H3とに沿って筒状キャップ1が形成される場合を示すものである。
【0008】
図示例の場合には、図1及び図2に示す如く上記金型A,Bに、異なる形状のキャビティA1,A2,B1,B2を夫々2個ずつ対向して凹設し、これらにホースHの反対側に位置する両端の接続端部H1,H1を夫々装填させてインサート成形することにより、二つの筒状キャップ1,1が同時に一体成形される。
【0009】
上記金型A,Bの内面には、ホース接続端部H1へ向けて押圧部2aを突設する。
本実施例には、金型A,Bに各ホース接続端部H1へ向けて貫通孔3を開設し、この貫通孔3の内部に、異種ホースHの厚さに対応して突出長さが異なる押圧ピン2を交換自在に挿入すると共に移動不能に支持することにより、該押圧ピン2の先端に形成された押圧部2aを、該金型A,B内へ突出させている。
【0010】
そして、インサート成形時には、金型A,B内に突出した押圧部2aで、該金型A,B内に装填されたホース接続端部H1を移動不能に押圧しながら溶融樹脂Rを注入して筒状キャップ1を形成し、インサート成形後には、この筒状キャップ1から押圧部2aを抜いて、該筒状キャップ1に透視孔1aを開設する。
【0011】
図示例の場合には、図1(a)及び図1(b)に示す如く、金型A,Bの外側からインサートコアピンCへ向けて貫通孔3が、キャビティA1,A2,B1,B2の対向する位置に4本開穿され、これら貫通孔3…内に押圧ピン2…を夫々インサートコアピンCへ向けて移動不能に支持している。
【0012】
更に上記金型A,Bには、その中へ溶融樹脂Rを注入するためのゲートGが、前記筒状キャップ1の根元側に配置され、このゲートGから溶融樹脂Rをホース接続端部H1の先端側へ向けて注入させる。
【0013】
図示例の場合にはゲートGが、可動側又は固定側の金型A,Bのどちらか一方、例えば図2に示す如く、一方の金型Bに凹設したキャビティB1,B2の周壁のみに、上記押圧ピン2a,2aの挿通方向と交差して対向する位置に夫々一対ずつ配置されている。
【0014】
次に、斯かるホース接続構造の製造方法を手順に従って説明する。
先ず、ホース接続端部H1内にインサートコアピンCの先端部を、その外周面に表示された位置決め線C1まで挿入する。
【0015】
そして、インサートコアピンCの基端部C2を、分離したどちらか一方の金型A,Bに対して移動不能にセットし、これら金型A,Bを接近移動させることにより、その所定位置にホース接続端部H1が装填される。
【0016】
図示例の場合には、金型A,Bに凹設された一組のキャビティA1,A2,B1,B2に、ホースHの両端に位置する接続端部H1,H1を同時に装填している。
【0017】
この状態で、金型A,BのキャビティA1,A2,B1,B2内に突出した押圧部2a,2aで、インサートコアピンC,Cとの間にホース接続端部H1,H1を移動不能に押圧し、ゲートG…からキャビティA1,A2,B1,B2内へ溶融樹脂Rを注入する。
【0018】
それにより、溶融樹脂Rが高い圧力で注入されてもホース接続端部H1,H1は移動せずに固定されたまま溶融樹脂Rが硬化し、筒状キャップ1,1がインサート成形される。
その結果、インサート成形時におけるホース変形やホース抜けを防止できる。
【0019】
更に本実施例の場合には、上記ゲートG…が筒状キャップ1の根元側に配置され、このゲートG…から溶融樹脂Rがホース接続端部H1,H1の先端側へ向けて注入される。
【0020】
それにより、ホース接続端部H1,H1がめくれ難くなると共に逆方向のホース押し戻しが軽減される。
その結果、ホース変形防止機能及びホース抜け防止機能を更に向上できる。
【0021】
またインサート成形後、本実施例の場合には金型A,Bを分離移動すれば、これと連動して、一体成形された筒状キャップ1,1から押圧部2a…が抜け、該筒状キャップ1,1に透視孔1a…が開設される。
【0022】
それにより、この透視孔1a…を通じて筒状キャップ1,1内のホース接続端部H1,H1が目視可能となる。
その結果、インサート成形後におけるホース接続端部の位置を簡単に確認できる。
【0023】
このように一体成形された筒状キャップ1,1は、金型A,Bを分離移動してからインサートコアピンCを引き抜くことにより成形工程が完了する。
そして、各筒状キャップ1の外形状は、ホースHを接続する器具に合わせて設計される。
【0024】
その具体例としては、例えば図3に示す如く、異なる形状の筒状キャップ1,1の外周に袋ナットN1,N2を嵌挿して螺着させることにより、例えばシャワーヘッドなどの吐水器具Dに接続するための継手構造と、給水栓や湯水混合栓など給水金具Eに接続するための継手構造となる場合を示しているが、これに限定されず、例えば実開昭63−86494号公報の第3図に記載されるような先端外周面にネジ筒を一体成形したり、第4図に記載されるような先端外周面に環状溝を刻設した差込筒を一体成形しても良い。
【0025】
一方、図4及び図5と、図6及び図7に示すものは、夫々が本発明の他の実施例である。
【0026】
図4及び図5のものは、前記ホースHが内層Haと外層Hbの間に補強材Hcからなる補強層Hdを積層した積層ホースであり、そのホース接続端部H1の補強層Hd及び外層Hbを取り除いて内層Haを露出させると共に、この内層Haを押圧部2aで移動不能に押圧しながら溶融樹脂Rを注入した構成が、前記図1〜図3に示した実施例とは異なり、それ以外の構成は図1〜図3に示した実施例と同じものである。
【0027】
この実施例の場合には積層ホースHが、不透明な内層Haと透明な外層Hbとの間に補強材Hcとして、少なくとも表面が金属色に光る断面矩形の帯状補強材Hc1と、断面円形の線状補強材Hc2を螺旋状に巻き付けて一体化したフォーランホースであり、不透明な内層Haを残して帯状補強材Hc1及び線状補強材Hc2と透明な外層Hbを取り除いている。
【0028】
従って、図4及び図5に示すものは、ホース接続端部H1の補強層Hd及び外層Hcが取り除かれて露出した内層Haを押圧部2aで移動不能に押圧しながら溶融樹脂Rを注入することにより、溶融樹脂Rが内層Haの切断面及び外周面から補強層Hdの切断面と外層Hcの切断面及び外周面に亘って被覆し、これらの接触面積が格段に広くなると共に、これらホース切断面H2と外層Hbの外周面H3とに沿って筒状キャップ1がインサート成形される。
【0029】
その結果、前記図1〜図3に示した実施例よりも補強層Hdが中空構造でも、該補強層Hdに流体が浸入するのを完全に防止できるという利点がある。
【0030】
図6及び図7のものは、前記ホース接続端部H1の内周面に沿ってインサートパイプPを挿入した状態で金型A,B内に装填した構成が、前記図1〜図3又は図4及び図5に示した実施例とは異なり、それ以外の構成は図1〜図3又は図4及び図5に示した実施例と同じものである。
【0031】
インサートパイプPは、一体成形する筒状キャップ1の軸方向寸法と略同じか又はそれより長く形成して、筒状キャップ1を一体成形する位置に配置するか、或いはその軸方向前後へ夫々突出させることが好ましい。
更にインサートパイプPの外周面には、ホース接続端部H1の位置決め線C1が表示されると共に、必要に応じて、インサート成形後に筒状キャップ1からインサートパイプPが抜け難くするために凹部などの抜け止め手段P1を設ける方が好ましい。
【0032】
なお、図示例の場合には積層ホースHが、図4及び図5に示したフォーランホースであるが、図1〜図3に示したブレードホースでも良い。
【0033】
従って、図6及び図7に示すものは、インサートパイプPを挟んでホース接続端部H1の外側に筒状キャップ1がインサート成形される。
それにより、ホースHを屈曲してもホース接続端部H1がインサートパイプPで保形固定されて変形しない。
【0034】
その結果、前記図1〜図3又は図4及び図5に示した実施例よりもホースHと筒状キャップ1との接着強度を高い状態に維持できるという利点がある。
【0035】
尚、前示実施例では、ホースHがブレードホースか又はフォーランホースの積層ホースである場合を示したが、これに限定されず、それ以外の単層構造でも良い。
更に、金型A,Bに開設された貫通孔3の内部に押圧ピン2を挿入して移動不能に支持することにより、該押圧ピン2の先端に形成された押圧部2aを突出させたが、これに限定されず、図示せぬが例えば貫通孔3を開設することなく金型A,Bの内面に押圧部2aを一体成形するか又は別個に成形した押圧部2aを固着しても良い。
また、金型A,Bに凹設された一組のキャビティA1,A2,B1,B2に、ホースHの両端に位置する接続端部H1,H1を同時に装填することにより、二つの筒状キャップ1,1が同時に一体成形される場合を示したが、これに限定されず、ホースHの片側に位置する接続端部H1のみを装填して一つの筒状キャップ1のみを一体成形しても良い。
【0036】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のうち請求項1記載の発明は、ホース接続端部H1の補強層Hd及び外層Hcが取り除かれて露出した内層Haに溶融樹脂Rを注入することにより、溶融樹脂Rが内層Haの切断面及び外周面から補強層Hdの切断面と外層Hcの切断面及び外周面に亘って被覆し、これらの接触面積が格段に広くなるので、補強層が中空構造でも流体が浸入するのを完全に防止できる。
【0037】
請求項2の発明は、金型A,B内にホース接続端部H1を押圧部2aで移動不能に支持しながら溶融樹脂Rを注入することにより、溶融樹脂Rが高い圧力で注入されてもホース接続端部H1を固定したまま硬化され、更にインサート成形された筒状キャップ1から押圧部2aを抜いて透視孔1aが開設されることにより、この透視孔1aを通じて筒状キャップ1内のホース接続端部H1が目視可能となるので、インサート成形時におけるホース変形やホース抜けを防止しながら成形後におけるホース接続端部の位置を簡単に確認できる。
従って、インサート成形時にホース接続端部が移動可能な従来の製造方法に比べ、筒状キャップ内の適正位置にホース接続端部が変形せずに埋め込まれた良品を製造でき、ホース切断面の積層境界部分から補強層へ水などの流体が浸入するのを完全に防止して、ホースが失透したり剥離するなどのトラブルが発生しない。
しかも製品を切断しなければ筒状キャップ内におけるホース接続端部の位置が目視で確認不能な従来の製造方法に比べ、ホース変形やホース抜けが発生した不良品を検出するために、製品の中から確率的にサンプル抽出した製品を総て切断する必要が無く、その検出作業が極めて容易になると共に、不良品が完全な発見も可能となる。
また、ホース接続端部の内周面に沿って筒状キャップの内筒部が突出する従来の製造方法に比べ、アンダーカットにならないから、インサート成形後にホース接続端部の内側からインサートコアピンを抜くことができて、成形が極めて容易となる。
【0038】
請求項3の発明は、請求項2の発明の効果に加えて、インサートパイプPを挟んでホース接続端部H1の外側に筒状キャップ1がインサート成形されることにより、ホースHを屈曲してもホース接続端部H1がインサートパイプPで保形固定されて変形しないので、ホースと筒状キャップとの接着強度を高い状態に維持できる。
【0039】
請求項4の発明は、請求項2または3の発明の効果に加えて、筒状キャップ1の根元側に配置されたゲートGから溶融樹脂Rをホース接続端部H1の先端側へ向けて注入させることにより、ホース接続端部H1がめくれ難くなると共に逆方向のホース押し戻しが軽減されるので、ホース変形防止機能及びホース抜け防止機能を更に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例を示すホース接続構造のインサート成形時における縦断側面図であり、(a)は吐水器具に接続するための筒状キャップが一体成形される場合を示し、(b)は給水金具に接続するための筒状キャップが一体成形される場合を示している。
【図2】 図1の拡大横断平面図である。
【図3】 吐水器具と給水金具に接続した状態を示す縮小縦断正面図である。
【図4】 本発明の他の実施例を示すホース接続構造のインサート成形時における縦断側面図であり、(a)は吐水器具に接続するための筒状キャップが一体成形される場合を示し、(b)は給水金具に接続するための筒状キャップが一体成形される場合を示している。
【図5】 吐水器具と給水金具に接続した状態を示す縮小縦断正面図である。
【図6】 本発明の他の実施例を示すホース接続構造のインサート成形時における縦断側面図であり、(a)は吐水器具に接続するための筒状キャップが一体成形される場合を示し、(b)は給水金具に接続するための筒状キャップが一体成形される場合を示している。
【図7】 吐水器具と給水金具に接続した状態を示す縮小縦断正面図である。
【符号の説明】
A,B 金型 H ホース(積層ホース)
H1 ホース接続端部 H2 ホース切断面
Ha 内層 Hb 外層
Hc 補強材 Hd 補強層
G ゲート P インサートパイプ
R 溶融樹脂 1 筒状キャップ
1a 透視孔 2a 押圧部
Claims (4)
- 金型(A,B)内に装填されたホース(H)の接続端部(H1)に、この金型(A,B)内に注入された溶融樹脂(R)により筒状キャップ(1)を、該ホース(H)の切断面(H2)が被覆されるようにインサート成形したホース接続構造において、
前記筒状キャップ(1)に透視孔(1a)を開設し、前記ホース(H)が内層(Ha)と外層(Hb)の間に補強材(Hc)からなる補強層(Hd)を積層した積層ホースであり、そのホース接続端部(H1)の補強層(Hd)及び外層(Hc)を取り除いて内層(Ha)を露出させることを特徴とするホース接続構造。 - 金型(A,B)内に装填されたホース(H)の接続端部(H1)に、この金型(A,B)内に注入された溶融樹脂(R)により筒状キャップ(1)を、該ホース(H)の切断面(H2)が被覆されるようにインサート成形したホース接続構造の製造方法において、
前記金型(A,B)の内面にホース接続端部(H1)へ向けて押圧部(2a)を突設し、インサート成形時には、この押圧部(2a)でホース接続端部(H1)を移動不能に支持しながら溶融樹脂(R)を注入して筒状キャップ(1)を形成し、インサート成形後には、筒状キャップ(1)から押圧部(2a)を抜いて該筒状キャップ(1)に透視孔(1a)を開設したことを特徴とするホース接続構造の製造方法。 - 前記ホース接続端部(H1)の内周面に沿ってインサートパイプ(P)を挿入した状態で金型(A,B)内に装填する請求項2記載のホース接続構造の製造方法。
- 前記金型(A,B)内へ溶融樹脂(R)を注入するためのゲート(G)が、筒状キャップ(1)の根元側に配置され、このゲート(G)から溶融樹脂(R)をホース接続端部(H1)の先端側へ向けて注入させた請求項2または3記載のホース接続構造の製造方法。
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