JP3640069B2 - ゴミ侵入防止雨樋 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、屋根に取り付けて、落下する雨水中に存在するゴミが雨樋内に入り込むのを防止するためのゴミ侵入防止雨樋の改良に関する発明である。
【0002】
【従来の技術】
従来の雨樋は、実用新案出願公開昭61−1234136号の公開公報に記載されている「網状の蓋付雨樋」の考案のように、雨樋の上部に多数の孔が形成されている網状の雨樋蓋を取り付けて、雨水とともに雨樋に流れ落ちるゴミが雨樋の中に流れ落ちるのを防止する構造である。
【0003】
また、本願出願人が、平成12年6月23日付けで特許出願(特願2000−188700号)したゴミ侵入防止雨樋の発明がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の前記「網状の蓋付雨樋」等は、「網状の蓋」には多数の孔が形成されていいる為に、その孔を通り雨樋の中に微細なゴミ等は、雨水とともに前記孔を通り雨樋中に流入してしまい、長年使用していると微細なゴミが堆積してしまうとの問題が発生する。
【0005】
また、雨樋に堆積した堆積ゴミが除去するために定期的に除去するための清掃が必要となり、手間暇がかかるとの欠点がある。
【0006】
そこで、本発明は、長年使用していても微細なゴミが雨樋の中に堆積することがなく、長期間使用していても雨樋にゴミが堆積することがなく、また、堆積したゴミを除去する定期的な清掃をする必要のない雨樋を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本願発明は、上記の課題を解決するために、
前後左右壁材3a、3c、3d、3oからなり横断面が略正方形状で中空の四角筒で、上部には左右上端が内方にコ字状に屈曲している雨樋2を取り付け、前記前壁材3aの中央部には開口部3bを形成するとともに前記開口部3bの下部には上端が折り返されているくの字形状のガイド部材3eを取り付けた本体3と、前記本体3の上部に取り付けられ左右取付部4a、4dを設けた上飾り4aの下方に前記上飾りより小さく中飾り4bが、前記中飾り4bの下方には前記中飾りより更に小さい下飾り4cを段差状に連設するとともに針金10を前記左右取付部4a、4d及び前記本体3の後壁材3oに穿設されている挿通孔3kに挿通させて取り付けたコ字状の飾り部4と、中央部には平坦部5kを、前記平坦部5kの上部には折り返されて折返部5jを、前記平坦部5kの下方にはL字状に湾曲する垂下部5gを設け、前記垂下部5gの左右側には左右突出部5h、5iを、前記平坦部5kの左右側には凹状の左右溝部5e、5fを、前記左右溝部5e、5fの外側には左右起立部5c、5dを連設したプレート5bの前記平坦部5kの上面で左右起立部5c、5d内及び折返し部5j内に金網5を装着させたプレート5bを前記雨樋2から落下した雨水を受けとめるためにプレート5bの上端部は後壁材3oの内面の上部に固定してあるとともにプレート5bの下端は前壁材3aに形成してある開口部3bの下部に固定してある前記くの字形状のガイド部材3eの近接位置に、前記プレート5bの下端と前記ガイド部材3e上端の間に間隙3nを形成し、間隙3nが金網5aに覆われるように固定し、本体3の内部に傾斜させて取り付けた受け板5と、
前記開口部3bの下方に流入口3mを設けて取り付けたガイド部材3eの下方の前記流入口3mの下方に鋲7、7により前記本体3の前壁材3aに取り付け、雨水13と雨水中に含まれているゴミ14とを分別するくの字形状の分別板6とからなることを特徴とするゴミ侵入防止雨樋1の構成とした。
【0008】
【実施例】
以下に、添付図面に基づいて本発明であるゴミ侵入防止雨樋を詳細に説明する。図1は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋の正面図である。
【0009】
図1に示すように、本発明であるゴミ侵入防止雨樋1は、上部には雨樋2が固定され、中央部には開口部3bが形成されているとともに開口部3bの下方にガイド部材3eがあり、下部には段差部3f及び排出部3jが形成されている本体3と、本体3の上部に取り付けられている飾り部4と、本体3の内部に傾斜させて取り付けられていて金網5a及びプレート5bとからなる受け板と、前記開口部3bの下に取り付けられている分別板6とからなる。
【0010】
本体3の上端には飾り部4が取り付けられている。飾り部4は、図4に示すように、コ字状の形状をしていて、飾り部4は、上飾り4aと中飾り4bと下飾り4cとからなる。上飾り4aの下方に中飾り4bが連設され、中飾り4bの下方には下飾り4cが連設されている。
【0011】
図1に示すように、上飾り4aが上下幅及び横幅が最も大きく、中飾り4bが上飾り4aよりは小さく、下飾り4cは中飾り4bよりは更に小さく、上飾り4aと中飾り4bと下飾り4cは段差状に連設されている。
【0012】
本体3は、横断面が略正方形状で中空の四角筒である。そして、本体3の上部には正面が平坦に形成されている前壁材3aがある。そして、中央部には開口部3bが形成されていて、開口部3bの内方には金網5aが取り付けられている。開口部3bの左側には左壁材3cがあり、右には右壁材3dがある。
【0013】
開口部3bの下方にはガイド部材3eが設けられていて、ガイド部材3eの下方には流入口3mが形成され、流入口3mの下方には分別板6が固定されている。分別板6は鋲7、7により本体3に固定されている。
【0014】
そして、本体3の下部は段差状に形成されている段差部3fが連設されている。即ち、上から下に上傾斜部3g、起立部3h、下傾斜部3iの順に形成されていて、段差部3fを形成している。段差部3fの下方には、雨水を排出する排出部3jが連設されている。そして、本体3の上部には雨樋2が固定されている。
【0015】
図2は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋の背面図である。図2に示すように、飾り部4の上飾り4aの上部の左方には左取付部4dが設けてあるとともに、右方には右取付部4eが設けてある。
【0016】
左右取付部4d、4eには、針金10が挿通することができる挿通孔4g、4fが形成されている。針金10は、後壁材3oの上端部に形成されている挿通孔3kに挿通されている。
【0017】
図3は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋の左側面図である。図3に示すように、横断面形状が略正方形状の本体3の上部には、断面形状が略U字形の雨樋2が取り付けられている。雨樋の左上端はコ字状に内方に屈曲し、雨樋の右上端もまたコ字状に内方に屈曲している。
【0018】
図3に示すように、飾り部4は、前壁材3aの上端及び雨樋2のコ字状に屈曲している上に接合されている。雨樋2は、雨樋2のコ字状に屈曲されている左上端及び右上端を前係止片8及び後係止片9が覆い被さるようにした本体3の上部に係止されている。
【0019】
針金10は、雨樋2の右上端及び本体3の前壁材3aの上端に取り付けられている飾り部4を揺動しないように安定させるための針金である。針金10は、後壁材3oの上部に穿設されている挿通孔3kに挿通されている。
【0020】
前壁材3aの下部には、鋲7により分別板6が固定されている。分別板6は、くの字形状をしていて外方に突出している。分別板6は、雨水と雨水中に含まれているゴミとを分別するためのものである。
【0021】
図4は本発明であるゴミ侵入防止雨樋の平面図、図5は本発明であるゴミ侵入防止雨樋の底面図である。図4に示すように、飾り部4は、コ字状に形成されていて、飾り部4のコーナには三角形状の左取付部4d及び右取付部4eがある。
【0022】
雨樋2には、雨樋2に降った雨水が本体3内に落下するための円形状の落下口2eが穿設されている。また、図3及び図5に示すように、排出部3jはL字形である。符号3lは、本体3から流れてくる雨水が流れ出るための流出口である。
【0023】
図6は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋の縦断面図である。図6に示すように、本体3には開口部3bが形成されていて、本体3の内部には雨樋2に降った雨水を受けるための受け板5が傾斜して設置してある。
【0024】
受け板5の上端部は、後壁材3oの内面の上部に固定されている。即ち、雨樋2の左方の位置に固定されている。そして、受け板5の下端は、前壁材3aに形成されている開口部3bの下部に固定されているくの字形状のガイド部材3eの近接位置にあるように、本体3内に固定されている。
【0025】
開口部3bの下方に固定されているくの字形状のガイド部材3eの下方には、くの字形状の分別板6が固定されていて、ガイド部材3eの表面にガイドされて流れ落ちる雨水が流入する流入口3mが形成されている。
【0026】
流入口3mは開口部3bの一部であり、開口部3bの下部がガイド部材3eにより仕切られてできている流入口である。くの字形状のガイド部材3eの上端は折り返されている。これは、雨水の流れをスムーズにガイドできるようにするためである。
【0027】
図7は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋を構成する受け板をプレートと金網を分離させた状態の斜視図である。図7に示すように、受け板5は、金網5aとプレート5bからなる。
【0028】
図7に示すように、金網5aは、長方形状に形成されている。金網5aは金属製であるが、必要に応じて合成樹脂製、布製でもよい。金網5aを装着させるプレート5bは、略長方形状である。
【0029】
プレート5bの中央部には平坦部5kがあり、平坦部5kの上部は折り返されて折返し部5jがある。平坦部5kの下方には、垂下部5gがL字状に湾曲して形成されている。また、垂下部5gの左側には左突出部5hが突出しているとともに、右側には右突出部5iが突出している。
【0030】
平坦部5kの左側には凹状の左溝部5eが、平坦部5kの右側には凹状の右溝部5fが平坦部5kに形成されている。そして、左溝部5eの外側には左起立部5cが連設されていて、右溝部5fの外側には右起立部5dが連設されている。金網5aは、プレート5bの平坦部5k上面で左右起立部5c、5d内及び折返し部5j内に装着する。
【0031】
図8は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋を住宅の屋根に取り付けた状態を示した図である。図8に示すように、本願発明であるゴミ侵入防止雨樋1は、屋根12に降った雨水が流れ落ちる屋根12の下端に設置する。排出部3jには、排水管11を接続する。
【0032】
図9は、本発明であるゴミ侵入防止雨樋に雨水が流れ落ちる状態を示した縦断面図である。図9に示すように、雨樋2内に屋根12から流れ落ちてくるゴミ14を含んだ雨水13は、雨樋2に形成されている落下口2eから受け板5上に落下する。
【0033】
ゴミ14を含んだ雨水13が、受け板5の上面に固定されている金網5a上に落下すると、受け板5は傾斜しているので受け板5の下部の方向に流れ落ちる。ゴミ14を含んだ雨水13は、矢印15及び矢印16に示すようにガイド部材3eの方向に流れ落ちる。
【0034】
そして、雨水13の大半は、プレート5bの下方にL字形に形成されている垂下部5gにガイドされて、ガイド部材3eと垂下部5g間に形成されている間隙3nから矢印16aに示すように落下する。
【0035】
雨水13中に含まれているゴミ14は、矢印15、15a、15bに示すように、間隙3n及び流入口3mから流入することなく、本体3外に落下して行く。間隙3nに流入しなかった雨水13aは、ガイド部材3eにガイドされて排出部3j内に落下し、ゴミ14が除去された雨水17と一緒になり、流出口3lから矢印18に示すように排水管11に流れ出る。
【0036】
雨樋2から受け板5の金網5a上に落下した雨水13は、金網5aにより飛散することが無くなる。雨水13と雨水13中にあるゴミ14は、分別板6により分けられて、ゴミ14のみが開口部3bの下部から本体3外に落下する。
【0037】
【発明の効果】
本発明は以上の構成であるから、大雨時の雨水であってもガイド部材の表面を流れて排出部に導かれるために、溢れ出て雨水受けから流出して地表に落下することがない。
【0038】
雨水に混入している微細なゴミであっても、受け板の表面を流れている間に、受け板から雨水を受ける排出部に入る前に排除されるために、雨水を受ける排出部内の底面に堆積することがない。
【0039】
また、微細なゴミでも、雨水受け内に侵入することが困難であるために、雨水受け内に堆積することがなく、長年に亘り屋根に取り付けて使用していても、頻繁に雨水受け内の清掃をする必要がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋の正面図である。
【図2】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋の背面図である。
【図3】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋の左側面図である。
【図4】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋の平面図である。
【図5】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋の底面図である。
【図6】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋の縦断面図である。
【図7】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋を構成する網と受け板とを示した斜視図である。
【図8】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋を取り付けた状態を示した図である。
【図9】 本発明であるゴミ侵入防止雨樋に雨水が流れ落ちる状態を示した縦断面図である。
【符号の説明】
1 ゴミ侵入防止雨樋
2 雨樋
2a 雨水雨樋
2b 雨樋内
2c 上端
2d 上端
2e 落下口
3 本体
3a 前壁材
3b 開口部
3c 左壁材
3d 右壁材
3e ガイド部材
3f 段差部
3g 上傾斜部
3h 起立部
3i 下傾斜部
3j 排出部
3k 挿通孔
3l 流出口
3m 流入口
3n 間隙
3o 後壁材
3p 右壁面
4 飾り部
4a 上飾り
4b 中飾り
4c 下飾り
4d 左取付部
4e 右取付部
4f 挿通孔
4g 挿通孔
5 受け板
5a 金網
5b プレート
5c 左起立部
5d 右起立部
5e 左溝部
5f 右溝部
5g 垂下部
5h 左突出部
5i 右突出部
5j 折返し部
5k 平坦部
6 分別板
7 鋲
8 前係止片
9 後係止片
10 針金
11 排水管
12 屋根
13、13a 雨水
14 ゴミ
15〜15b 矢印
16〜16b 矢印
17 雨水
18 矢印
Claims (1)
- 前後左右壁材からなり横断面が略正方形状で中空の四角筒で、上部には左右上端が内方にコ字状に屈曲している雨樋を取り付け、前記前壁材の中央部には開口部を形成するとともに前記開口部の下部には上端が折り返されているくの字形状のガイド部材を取り付けた本体と、前記本体の上部に取り付けられ左右取付部を設けた上飾りの下方に前記上飾りより小さく中飾りが、前記中飾りの下方には前記中飾りより更に小さい下飾りを段差状に連設するとともに針金を前記左右取付部及び前記本体の後壁材に穿設されている挿通孔に挿通させて取り付けたコ字状の飾り部と、中央部には平坦部を、前記平坦部の上部には折り返されて折返部を、前記平坦部の下方にはL字状に湾曲する垂下部を設け、前記垂下部の左右側には左右突出部を、前記平坦部の左右側には凹状の左右溝部を、前記左右溝部の外側には左右起立部を連設したプレートの前記平坦部の上面で左右起立部内及び折返し部内に金網を装着させたプレートを前記雨樋から落下した雨水を受けとめるためにプレートの上端部は後壁材の内面の上部に固定してあるとともにプレートの下端は前壁材に形成してある開口部の下部に固定してある前記くの字形状のガイド部材の近接位置に、前記プレートの下端と前記ガイド部材上端の間に間隙を形成し、間隙が金網に覆われるように固定し、本体の内部に傾斜させて取り付けた受け板と、前記開口部の下方に流入口を設けて取り付けたガイド部材の下方の前記流入口の下方に鋲により前記本体の前壁材に取り付け、雨水と雨水中に含まれているゴミとを分別するくの字形状の分別板とからなることを特徴とするゴミ侵入防止雨樋。
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