JP3639645B2 - 戸車 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、戸、殊に引戸の下端面に取り付けて戸の開閉を円滑に行わせる戸車に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
戸車を引戸の下端面に取り付け、車輪を敷居の溝に嵌め込んで戸車を走行させることで引戸の開閉を行うことは周知である。
【0003】
そして、引戸の開閉を円滑にするため、戸車の取り付け位置の調整が行われ、この取り付け位置の調整には戸の上下方向と戸の走行方向に対して直角な戸の厚み方向(以下、厚み方向という)とがある。
【0004】
戸車の車輪の上下方向の位置の調整が可能な戸車は従来から知られているが、厚み方向の位置調整が行える戸車は存在せず、従って、引き戸を取り付ける際には、熟練した職人が、戸の開閉が円滑に行えるように戸車の取付位置を敷居の溝に合わせて正確に計って取り付けていた。また、使用中に立て付けが悪くなると、一旦戸を外して戸車を止めているネジを外して戸車の取付位置を厚み方向に変えることで調整していた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、従来の戸車を取り付けるには熟練を要し、未熟な人にはその調整が難しかった。また、使用中に立て付けが悪くなると、一旦戸を外して戸車の取付位置を変えねばならず、その作業が大変面倒であるばかりか、調節に時間がかかるなどの問題点があった。
【0006】
本発明は、上記問題に鑑みてなされたもので、戸車の車輪の厚み方向の位置が調整でき、且つ、戸を立て付けたまま調整できる戸車にすることを課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明の戸車は、幅方向の二枚の側壁と走行方向の二枚の端壁とからなる下面が開放された外ケースに、車輪を下端面から突出させた状態で装着した内ケースが幅方向に移動可能に内装され、前記内ケースを貫通してその両端を前記外ケースの両端壁に形成した厚み方向へ延びる長孔にそれぞれ遊嵌させるとともに前記一方の端壁に操作部を露出させた作動杆を設け、前記作動杆には前記外ケースと前記内ケースとの間の部分に前記外ケースの側壁に内接する偏心カムが設けられ、前記作動杆を操作して前記偏心カムを回転させることにより前記内ケースの幅方向の位置を調節可能とすることで前記課題の解決手段とした。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を添付図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1乃至図7は、本発明の戸車の実施の形態を示すもので、戸車1は、主に金属や硬質合成樹脂材料からなる箱形の外ケース5と、この外ケース5に内装される金属や硬質合成樹脂材料からなる箱形の内ケース6と、外ケース5と内ケース6とに回転可能に緩嵌された車輪7と、内ケース6の幅方向の位置を調整操作する作動杆8と、内ケース6の上下方向の位置を調整操作する調節ねじ9とから構成される。
【0010】
そして、外ケース5は、二枚の対向する幅方向の側壁11,11と、これら側壁11,11の両側縁に連続する端壁12、端壁13と、これら側壁11,11、端壁12、端壁13の上部を塞ぐ天壁14とからなる薄型の箱状に形成され、内部は中空部10となって下端面15は開放されている。
【0011】
前記側壁11,11にはその端壁13側に寄った箇所に垂直に延びて下端面15に開放された第一摺動溝孔17,17が対向してそれぞれ形成されている。また、端壁12と端壁13の上部には対向する位置にそれぞれ幅方向へ延びる長孔23,24が穿設されているとともに、端壁12の長孔23の下方には幅方向へ延びる長孔25が穿設されている。更に、天壁14には端壁13より突出形成された舌片26を有し、この舌片26の基端に沿って端壁13の上端は厚み方向へ延びるガイド孔27が穿設されている。
【0012】
内ケース6は、二枚の対向する側壁18,18と、これら二枚の側壁18,18の両側縁に連続する端壁19,端壁20と、これら側壁18,18、端壁19、端壁20の上部を塞ぐ天壁21とからなる薄型の箱体に形成され、その下端面22は開放されている。また、端壁19および端壁20は外ケース5の端壁12および端壁13よりも幅狭く形成されているとともに、側壁18,18も外ケース5の側壁11,11よりも幅狭く形成されて、外ケース5よりも全体が小さな箱体になっている。そして、端壁19を外ケース5の端壁12側に、端壁20を端壁13側に、位置させて外ケース5の中空部10に内装し、外ケース5に対し幅方向に移動可能な状態としたものである。
【0013】
前記天壁21は端壁20より突出形成された舌片状のガイド28を有し、外ケース5の前記ガイド孔27に挿入されて、内ケース6の幅方向の移動を案内するようになっている。更に、二つの側壁18,18には端壁20側の下端の角部から斜め上方へ延びて下端面22に開放される第二摺動溝孔29,29が対向してそれぞれ形成されている。更に、端壁19と端壁20の上部には外ケース5の端壁12および端壁13の長孔23,24と対応する位置に孔30,30がそれぞれ形成されているとともに、端壁19の孔30の下方には端壁12の長孔25と対応する位置に雌ねじ孔31が穿設されている。
【0014】
車輪7は、車37とこの車37の両側に突出形成された車軸38,38とからなり、車軸38,38は内ケース6に設けられた第二摺動溝孔29,29と外ケース5に設けられた第一摺動溝孔17,17とに緩嵌して、第一摺動溝孔17と第二摺動溝孔29との両方に摺動しながら上下動する。
【0015】
作動杆8は断面円形の棒状体で、内ケース6の端壁19と端壁20とに形成された孔30,30を貫通緩嵌してその両端は外ケース5の端壁12と端壁13とに形成された長孔23,24に遊嵌されているとともに、それぞれ長孔23,24から突出している。
【0016】
そして、外ケース5の端壁12形成された第一の長孔23から突出した作動杆8の端部にはドライバーを差し込む溝を有する操作部32を備え、また、他方の第一の長孔24から突出した端部には座金33を係止させて作動杆8の抜け止めとしての機能を果たすとともに、この座金33と端壁13との間に圧縮コイルばねからなるばね34を介在させ、更に、作動杆8には外ケース5の端壁12と内ケース6の端壁19との間の部分と端壁13と端壁20との間の部分とにそれぞれ偏心カム35,35が設けられている。
【0017】
従って、端壁12に露出している操作部32を介してこの作動杆8を回動させるとこの二つの偏心カム35,35は作動杆8の回転とともに回転して中心から最も遠いカム面36,36が両側の外ケース5の側壁11,11のいずれかに当ることにより作動杆8とともに内ケース6をカム35,35の当接側とは逆の方向へ移動させる。本実施の形態ではこのとき、ガイド28がガイド孔27を摺動して内ケース6の幅方向の移動を案内する。即ち、作動杆8を回動させることにより車輪7の幅方向への位置調整ができるようになっている。
【0018】
調節ねじ9は端壁12の長孔25に遊嵌してその先端部は内ケース6の端壁19の雌ねじ孔31に螺合しているとともに、ねじ杆には固定板39が備えられている。そして、この調節ねじ9は前記固定板39とドライバーを差し込む溝を有する頭部40とで端壁12を緩く挟んで、調節ねじ9を回したとき自身が前進・後退の動きをしないようになっている。
【0019】
従って、調節ねじ9をねじ込む方向へ回すと内ケース6が端壁12側へ移動するとともに、車輪7の車軸38,38は第一摺動溝孔17,17と第二摺動溝孔29,29とに緩嵌しているので、これら摺動溝孔17,29に導かれながら摺動して車輪7を上方へ移動させる。また、調節ねじ9をねじ外す方向へ回すと内ケース6が端壁13側へ移動するとともに、車軸38,38は前記摺動溝孔17,19に導かれながら車輪7を下方へ移動させる。即ち、調節ねじ9を回すことにより車輪7の上下方向の位置調整ができるようになっている。
【0020】
尚、外ケース5の端壁12と内ケース6の端壁19との間には圧縮コイルばるからなるばね41が介在されて、内ケース6の端壁12または13側への移動に協働するようになっている。
【0021】
以上のように構成した本実施の形態の戸車1は、図3に示すように戸2の走行方向の側面3の下端部と戸2の下端面4とが直交する戸2の角部に外ケース5の端壁12と下端面15とを露出させた状態で取付ネジ(図示せず)で戸2に取り付けられ、この状態で外ケース5の端壁12に露出させた作動杆8の頭部32の溝にドライバーを差し込んで作動杆8を回すことにより内ケース6の幅方向の位置を変化させることにより戸2を立て付けた状態のままで厚み方向の位置調整が行われる。
【0022】
例えば、図4の端壁12側から見た縦断面図に示されるように、作動杆8を図示反時計方向へ回転させると、偏心カム35,35のカム面36,36が外ケース5の左側の側壁11に当接することにより車輪7を装着した内ケース6は右側へ移動する。また、図5の端壁12側から見た縦断面図に示されるように、作動杆8を図示反時計方向へ回動させてカム面36,36を外ケース5の右側の側壁11に当接させると内ケース6は左側へ移動する。このように作動杆8を回して内ケース6の車輪7を戸2の厚み方向の適切な箇所に移動させて位置調整するものであるが、このとき作動杆8に圧接しているばね34が働いて車輪7は調整された適切な位置に安定する。
【0023】
また、車輪7の上下方向の位置調整を行うときは、調節ねじ9を回して戸車1を戸1が円滑に開閉されるように適切な位置に調節するのである。更に、使用中に立て付けが悪くなったときは、戸2を外すことなく作動杆8と調節ねじ9とを回して適切な位置調整が行えるものである。
【0024】
【発明の効果】
以上のように本発明の戸車は、箱形の外ケースに箱形の内ケースが内装され、内ケースを貫通して両端を外ケースの長孔に遊嵌させ、偏心カムを有する作動杆を外ケースの一方の端壁に露出させた操作部を介して操作することにより、偏心カムを外ケースの側壁に当接させて車輪が装着された内ケースを厚み方向に移動可能とし、作動杆と調節ねじの操作部が露出する戸車の端壁側を戸の走行方向の側面に露出して戸の走行方向の側面から下面に至る角部に設置することにより、作動杆の簡単な操作で戸を立て付けた状態で容易に車輪の厚み方向の位置調整が行えるようにしたので、戸車の取り付け調整に熟練を必要とせず、慣れない人でも良好な立て付けが簡単に行えるものである。また、使用中に立て付けが悪くなっても、引き戸を外すことなく作動杆を操作するだけで良好な状態に調整することができ、調整時間が短縮されて便利な戸車である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の分解斜視図である。
【図2】前記実施の形態の縦断面図である。
【図3】本発明の実施の形態の取付位置を示す斜視図である。
【図4】図3の内ケースが右側に移動したときのA−A線に沿う断面図である。
【図5】図3の内ケースが左側に移動したときのA−A線に沿う断面図である。
【図6】前記実施の形態の戸車の左側面図である。
【図7】前記実施の形態の戸車の右側面図である。
【符号の説明】
1 戸車
5 外ケース
6 内ケース
7 車輪
8 作動杆
11 側壁
13 端壁
15 下端面
17 第一摺動溝孔
18 側壁
32 操作部
35 偏心カム
Claims (1)
- 幅方向の二枚の側壁と走行方向の二枚の端壁とからなる下面が開放された外ケースに、車輪を下端面から突出させた状態で装着した内ケースが幅方向に移動可能に内装され、前記内ケースを貫通してその両端を前記外ケースの両端壁に形成した幅方向へ延びる長孔にそれぞれ遊嵌させるとともに前記一方の端壁側に操作部を露出させた作動杆を設け、前記作動杆には前記外ケースと前記内ケースとの間の部分に前記外ケースの側壁に内接する偏心カムが設けられ、前記作動杆を操作して前記偏心カムを回転させることにより前記内ケースの幅方向の位置を調節可能としたことを特徴とする戸車。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP23474795A JP3639645B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 戸車 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23474795A JP3639645B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 戸車 |
Publications (2)
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JPH0960399A JPH0960399A (ja) | 1997-03-04 |
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Family
ID=16975728
Family Applications (1)
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JP23474795A Expired - Fee Related JP3639645B2 (ja) | 1995-08-21 | 1995-08-21 | 戸車 |
Country Status (1)
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Families Citing this family (2)
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JP5767553B2 (ja) * | 2011-10-07 | 2015-08-19 | 三協立山株式会社 | 戸車を収めたケース及びこれを取り付けたサッシ |
-
1995
- 1995-08-21 JP JP23474795A patent/JP3639645B2/ja not_active Expired - Fee Related
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