JP3250949B2 - 戸車装置 - Google Patents

戸車装置

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JP3250949B2
JP3250949B2 JP28334695A JP28334695A JP3250949B2 JP 3250949 B2 JP3250949 B2 JP 3250949B2 JP 28334695 A JP28334695 A JP 28334695A JP 28334695 A JP28334695 A JP 28334695A JP 3250949 B2 JP3250949 B2 JP 3250949B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、建物の開口部に
装備された引違い戸、障子などの建具に取付けられて使
用する戸車装置であって、戸車の高さ調整機構および見
込調整機構の二つの機構を備えており、建具の建付け調
整が的確に行える戸車装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来におけるこの種の調整可能な戸車装
置は、そのほとんどが戸車の高さ調整ができる機構のみ
を備え、そのうえ戸車は自動的に傾倒するように構成さ
れた戸車装置である。
【0003】たとえば図8に示すように、取付枠の前後
の端壁の中央に縦長溝が設けられ、この縦長溝に揺動枠
の端壁に突設されている突起が嵌挿され、揺動枠は取付
枠に対し、突起を中心として自由に揺動し、ローラを傾
倒させることができる。またローラは可動枠に軸支し、
可動枠は頂壁に近い隅角部の側壁が揺動枠の側枠に軸支
し、可動枠の擺動を可能にしてローラの出没を自在に形
成し、かつ前記軸支点と反対側の頂壁に調整ネジを螺着
し、先端を揺動体の頂壁に当接させ、ローラの突出量を
調整可能に形成した戸車装置が、実公昭58−1085
8号公報に開示されている。
【0004】次に図9に示すように、内枠は両側板を当
接板で連結し、全体が縦形のコ字状に形成し、側板間に
ローラを軸支する。内枠は下端隅角部をコ字状の外枠に
調節支点ピンによって擺動自在に軸支され、外枠の両端
にはホルダーが密嵌され、ホルダーの一側にスプリング
孔が設けられ、その上方に係合部が両側に突設され、ま
た正面中央には調節孔が貫設されている。
【0005】さらに外枠の側板には、上方に係合孔、下
方に支持孔が設けられ、その一方の内側に調節板が配設
されている。そして調節孔から上下調節ビスを調節板に
螺挿して内枠の当接板に当接させ、ローラの突出量を調
節するとともに、外枠は取付枠の側板に突設した支持部
に支持孔を対応させ、取付枠の側板とスプリング孔にス
プリングを介在させ外枠を取付枠の支持部側の側板に圧
接し、外枠は取付枠内でスプリングに抗して傾倒させる
ことができる戸車装置が、実公昭59−11174号公
報に開示されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前項で挙げた公知の戸
車装置は、各例ともにローラの高さ調節機構と、ローラ
の傾倒機構とを備えた戸車装置であり、ローラの高さ調
節はできるが、見込方向の調節はできない、すなわちロ
ーラは外力によって傾倒する形態であるので、意図して
見込方向の調節、たとえば建具のそりなどによって建具
同志が衝合したとき、その衝合度合を調節することは不
可能であり、建具の正確な建付け調整ができないという
問題点がある。
【0007】またローラが傾倒して滑動する場合、凸状
のレールであればそれ程不都合はないが、凹状の戸溝上
を滑動する場合は、ローラの滑動が不安定であり、しか
もローラの滑動によって、ローラまたは戸溝は偏在によ
り摩耗して損傷するという弊害があるなどの問題点があ
る。
【0008】この発明は、上述の問題点を考慮し発明さ
れたものであり、請求項1記載の発明は、ローラの高さ
調整機構およびローラの見込調整機構の双方が装備さ
れ、高さ調節は勿論、見込調節もでき、建具のそりなど
建付け調整が簡単かつ的確に行え、またローラを水平移
動可能に構成することによって、建具の摺動を円滑かつ
安定化させ、特に戸溝の場合は、ローラおよび戸溝の偏
在摩耗を未然に防ぎ、さらに調整操作が簡便に行える戸
車装置を提供することが主たる目的である。
【0009】請求項2、3記載の発明は、請求項1記載
の発明の目的に加え、戸車装置における取付枠、可動
枠、支持枠の形態を特定し、取付枠に対し可動枠および
支持枠を円滑かつ的確に可動させ、ローラの高さ調節お
よび見込調節を容易に行える戸車装置を提供することが
目的である。
【0010】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の発明の目的に加え、戸車装置における取付枠
と可動枠の形態を特定し、可動枠が取付枠に対し正確に
直立水平に可動でき、ローラの見込調整操作が円滑かつ
的確に行える戸車装置を提供することが目的である。
【0011】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
または4記載の発明の目的に加え、戸車装置における可
動枠と支持枠の形態を特定し、支持枠が可動枠からみだ
りに脱落することがなく、長期にわたって係合状態を維
持し、円滑に可動できる戸車装置を提供する目的であ
る。
【0012】請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4または5記載の発明の目的に加え、戸車装置にお
ける高さ調整ビス、見込調整ビスの配置を特定し、的確
に高さ調整機能、見込調整機能が果たせる戸車装置を提
供することが目的である。
【0013】
【課題を解決するための手段】前記の目的を達成するた
め、この発明のうち請求項1記載の発明は、戸車装置が
取付枠1、可動枠2、支持枠3、ローラ4、覆枠5から
構成され、取付枠1に対し可動枠2は直立水平に可動で
きるように取付枠1内に配設され、また可動枠2に対し
ローラ4を軸支した支持枠3は上下に可動できるように
可動枠2内に配設され、取付枠1と可動枠2との間に見
込調整ビス7、また可動枠2と支持枠3との間に高さ調
整ビス9をそれぞれ取付枠1の一側から長手方向、すな
わち水平的に装設した戸車装置を主な構成とするもので
ある。
【0014】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成に加え、取付枠1の頂部16内側、すなわち天
井部分全体に長手方向に対し傾斜するガイド溝17を数
条刻設し、取付枠1に内装される可動枠2は、取付枠1
よりも細幅であり、その上面に前記ガイド溝17に嵌入
できるガイド突部28を数個突設し、かつ可動枠2の内
側深部には傾斜する斜面部35が形成され、支持枠3の
端部にもこの斜面部35と対接する傾斜部41を形成し
た戸車装置である。
【0015】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明の構成に加え、取付枠1の頂部16内側、すなわち天
井部分の前後端に長手方向に対し傾斜するガイド溝17
を刻設し、取付枠1に内装される可動枠2は、取付枠1
よりも細幅であり、その上面前後端に前記ガイド溝17
に嵌入できるガイド突部28を突設し、かつ可動枠2の
内側深部には斜面部35が形成され、支持枠3の端部に
もこの斜面部35と対接する傾斜部41を形成した戸車
装置である。
【0016】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の発明の構成に加え、取付枠1は下端が開口す
る箱形形状であり、取付枠1の下端に装着させる覆枠5
は、中央に支持枠嵌入用の孔部46を設け、この孔部4
6の両外側の内面に、取付枠1の頂部16に配したガイ
ド溝17と同一角度のガイド溝47を配設し、一方可動
枠2の両側下端にも前記ガイド溝47に嵌入できるガイ
ド突部39を設け、可動枠2と覆枠5とを嵌入係合さ
せ、覆枠5を取付枠1の下端に固定した戸車装置であ
る。
【0017】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
または4記載の発明の構成に加え、可動枠2の両側に側
板37を突設し、この側板37間に支持枠3が上下に滑
動できるように装設し、側板37に可動枠2の深部に設
けた斜面部35と同一方向に傾斜するガイド孔38を穿
設するとともに、支持枠3の傾斜部41の側面に前記ガ
イド孔38に嵌入し滑動できる係合突部45を突設し、
可動枠2と支持枠3とを係着させた戸車装置である。
【0018】請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4または5記載の発明の構成に加え、取付枠1の一
端壁15に調整ビス孔19、20を上下に設け、可動枠
2にはこのビス孔19、20に対応する個所にビス7、
9に螺合できる調節座板8、10をそれぞれ内装し、高
さ調整ビス9は先端が支持枠3の上方に配設した当板1
1に当接し、可動枠2に設置した一方の調節座板10に
螺合させ、また見込調整ビス7は可動枠2に設置した他
方の調節座板8に螺通するとともに、ビス7の鍔部12
は取付枠1の端壁15内を水平に滑動できるように装備
した戸車装置である。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、この発明の戸車装置の実施
の形態のついて、図面を参照しながら具体的に説明す
る。
【0020】この発明の戸車装置は、図1に示すよう
に、大別して取付枠1、可動枠2、支持枠3、ローラ
4、覆枠5とから構成され、これらの部材はポリアミ
ド、ポリアセタール、ポリプロピレン、ポリプチレンテ
レフタレートなどの合成樹脂を用いて一体射出成形手段
によって造型し、各部材を組合せて戸車装置を完成させ
る。
【0021】取付枠1は、下端が開口する箱形に成形さ
れ、両側に側壁14、両端に端壁15が配置され、頂部
16の内側すなわち天井部分の全面にわたって、長手方
向に対し傾斜する凹溝状のガイド溝17が刻設され、ガ
イド溝17の上側頂部16には、建具の框に取付けるた
め固定ピン13を挿通することができる挿通孔18が貫
設されている。
【0022】また、一側の端壁15には挿通孔18の下
側に高さ調整ビス9が挿通できる調整ビス孔19、およ
びその下側に見込調整ビス7が挿通できる調整ビス孔2
0が並設されている。この調整ビス孔19、20はそれ
ぞれ横長円形に形成され、ビス7、9の移動に支障をき
たさないようになっている。また見込調整ビス用の調整
ビス孔20は孔の中途に見込調整ビス7の鍔部12が嵌
入できる凹溝21、および側壁14にかけて見込調整ビ
ス7の縦断面形状に合致した凹孔22、ならびに調節座
板8が嵌合できる凹溝23が穿設されている。
【0023】側壁14に穿設する凹溝23の設置位置
は、取付枠1の嵌入側の側壁14に可動枠2が密接した
とき、すなわち図4における下辺に可動枠2が接したと
き、可動枠2に設けた嵌入部34と合致する個所に設け
る。取付枠1の両端壁15の下部における凹窪部分の両
側隅角部に覆枠5を固定するための係合突部24が外方
に向けて突設されている。
【0024】可動枠2は、全体が縦形のコ字状に形成さ
れ、一方の支柱25は太く他方の支柱26は細く形成さ
れ、この支柱25、26の上端には連結体27が架橋状
に設けられ、連結体27の表面には前記取付枠1の頂部
16内面に刻設されたガイド溝17に対応し、ガイド溝
17に嵌入できる凸条状のガイド突部28を長手方向に
対し傾斜する形態に設置する。
【0025】支柱25には取付枠1の端壁15に設けた
高さ調整ビス用の調整ビス孔19、および見込調整ビス
用の調整ビス孔20に対応するビス挿入凹孔29、30
が、支柱25を貫通する状態に設けられ、かつビス挿入
凹孔29、30は側面に開口する凹部31、32が連設
されている。凹部31には高さ調整ビス9と螺合係止で
きる調節座板10を側面から嵌入するための嵌入部3
3、また凹部32には見込調整ビス7と螺合係止された
調節座板8を側面から嵌入するための嵌入部34が凹設
されている。
【0026】さらに、支柱26と連結体27との隅角部
には傾斜する斜面部35を内設し、また支柱25の下端
内側には円弧状に刻設された円弧部36を設け、かつ斜
面部35、円弧部36を両側から囲む側板37が突設さ
れ、支持枠3の内装を容易にし、そして側板37の斜面
部35に接する個所に斜面部35と合致する長孔状のガ
イド孔38を両側板37に穿設し、かつ支柱25、26
の下端面には連結体27の表面に刻設したガイド突部2
8と同一形状のガイド突部39が突設されている。
【0027】支持枠3は、内部にローラ4を収納できる
収納部40を円弧状に凹設した箱体から形成され、一端
に前記可動枠2の斜面部35に対応し、支持枠3が上下
に滑動できる形態の傾斜部41を形成し、その反対側上
部には高さ調整ビス9の先端が当接するための垂直面が
形成され、この表面に当板11が嵌挿できる凹部42を
形成して当板11を装備させる。
【0028】また支持枠3の両側の側壁43にはローラ
4を取付けるための車軸6を挿通する軸孔44が穿設さ
れ、この軸孔44に車軸6を挿入しローラ4を回動自在
に軸支するとともに、傾斜部41に接する個所両面に前
記可動枠2に設けたガイド孔38に嵌入し滑動できる係
合突部45が突設されている。
【0029】覆枠5は長方体から形成され、中央にロー
ラ4を軸支した支持枠嵌入用の孔部46が設けられ、こ
の孔部46の両外側には取付枠1の頂部16内側に刻設
されたガイド溝17と同一形状であって、可動枠2の支
柱25、26のガイド突部39と係合する傾斜状のガイ
ド溝47が刻設されている。またガイド溝47の外方端
には、取付枠1の端壁15下端両側に設けた係合突部2
4と係止するフック状の係止突片48が突設されてい
る。
【0030】ローラ4は、円形で中央に車軸6を挿通で
きる透孔49が穿設され、円周面は戸溝上を滑動するの
に都合よく平坦状に形成されている。また逆U字状のレ
ール上を滑動する場合は、ローラ4の円周面をU字状に
両側縁を突出させたローラを使用すればよい。
【0031】なお、ローラ4は必ずしも合成樹脂製でな
くとも金属製であってもよい。また戸車装置における車
軸6、見込調整ビス7、調節座板8、高さ調整ビス9、
調節座板10、当板11、座板12、固定ピン13はと
もに金属製の部品を使用するのが好適である。
【0032】この戸車装置の組立ては、まずローラ4を
支持枠3の収納部40に収納し、車軸6を軸孔44に挿
通してローラ4を回動自在に軸支する。また一方支持枠
3の上部に設置した凹部42に、高さ調整ビス9が当接
する当板11を嵌入させて固定する。
【0033】この状態の支持枠3を可動枠2の側板37
間に嵌入する。この際支持枠3の傾斜部41と可動枠2
の斜面部35とが対接するように押圧嵌入し、ガイド孔
38に係合突部45を嵌入係合させることによって、可
動枠2内を支持枠3が上下に摺動でき、かつ脱却できな
いように組付ける。
【0034】次に可動枠2の高さ調整ビス用のビス挿入
凹孔29の凹部31に調節座板10を嵌入させ固定し、
ビス挿入凹孔29に高さ調整ビス9を挿入し、調節座板
10を螺通して支持枠3の当板11に当接させ、図2に
示す状態に組付ける。
【0035】そして可動枠2を取付枠1の下端の開口部
から嵌入し、可動枠2の連結体27に刻設されたガイド
突部28を取付枠1の頂部16内面に刻設したガイド溝
17に嵌入噛合させるとともに、見込調整ビス7に調節
座板8に螺合させた状態で、取付枠1の側壁14に設け
た凹溝23に調節座板8、凹溝21に見込調整ビス7の
鍔部12、および凹孔22に見込調整ビス7をそれぞれ
あてがい、押圧して全体を嵌入することによって、可動
枠2を取付枠1内に装備する。なお見込調整ビス7の配
置は、調整座板8と凹溝23とは密嵌状態で調節座板8
の脱落が不可能であり、また凹溝21と鍔部12および
見込調整ビス7と凹孔22は遊嵌状態であるのが好まし
い。
【0036】最後に可動枠2の支柱25、26の下面に
刻設したガイド突部39と、覆枠5の両端側に凹設した
ガイド溝47とが嵌入噛合させ、同時に孔部46からロ
ーラ4を突出させるとともに、両端に設けた係止突片4
8を取付枠1の端壁15下端に設けた係合突部24に係
止固定して戸車装置を完成させる。
【0037】この組立てられた戸車装置の建具への取付
けは、図5に示すように、取付枠1は頂部16に貫設し
た挿通孔18に固定ピン13を挿通して、建具の下框に
取付け固定して使用する。
【0038】戸車装置の調整操作は、取付枠1の端壁1
5に設けた高さ調整ビス用のビス孔19に螺着された、
高さ調整ビス9を操作して支持枠3の進退を図り、支持
枠3の当板11を押圧、または後退によって、可動枠2
に加わる自重の荷重により支持枠3を可動枠2の斜面部
35に沿って上下に摺動させ、ローラ4の高さ調節を行
う。
【0039】また取付枠1の端壁15に設けた見込調整
ビス用の調整ビス孔20に螺着されている見込調整ビス
7を操作し、可動枠2の左右の摺動を図り、可動枠2は
ガイド溝17およびガイド溝47に沿って左右に可動す
ることによって、ローラ4は直立水平に移動し、建具の
見込方向における建付け調節を行うものである。
【0040】図6に示した可動枠2の変形例は、連結体
27の表面に突設したガイド突部28は、連結体27の
前後端側のみに配設し、その中間部に開口部50を設け
た形態であり、この形態の戸車装置は可動枠2と支持枠
3との嵌合深度を大きく採ることができるので、ローラ
4の変化量を大きくした戸車装置に仕上げることができ
る。また薄型の戸車装置に好適である。
【0041】また図7に示すように、可動枠2の連結体
27上に突設するガイド突部28を単一条に形成し、取
付枠1の頂部16内面に刻設するガイド溝17も単一条
に形成し組合せることも可能である。この形態の取付枠
1および可動枠2は成形が簡便に行うことができ、成形
上有利な形態である。
【0042】
【発明の効果】この発明の戸車装置は、以上説明したと
おりの構成であり、この構成によって下記の効果を奏す
る。
【0043】この発明のうち請求項1記載の発明は、取
付枠に対し可動枠を直立水平可動可能に設け、可動枠に
対し支持枠を上下可動可能に設け、取付枠と可動枠との
間に見込調整ビス、可動枠と支持枠との間に高さ調整ビ
スを取付枠の一側に配したので、高さ調整および従来例
と異なった可動機構を採ることによって、建具のそりな
どによる建具の見込調節を簡単かつ的確に行うことがで
き、しかもローラが直立水平可動するから、調整操作を
建具の一側面で行うことができるので、操作が簡便に行
える効果がある。
【0044】請求項2記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加え、取付枠の頂部内側の全面にガイド溝を
設置し、取付枠よりも細幅の可動枠の上面にガイド突部
を設け、可動枠の内側深部に斜面部、支持枠の端部にも
傾斜部を形成して、各枠を嵌入対接したから、可動枠は
取付枠の頂面全域で誘導されるので、容易に直立水平に
作動させることができ、見込調整操作が円滑かつ的確に
行え、また支持枠は可動枠の斜面部に沿って誘導される
ので、上下作動が円滑に行える効果がある。
【0045】請求項3記載の発明は、請求項1記載の発
明の効果に加え、取付枠の頂部内側の前後端にガイド溝
を設け、取付枠よりも細幅の可動枠の上面にガイド突部
を設け、可動枠の内側深部に斜面部、支持枠の端部にも
傾斜部を形成して、各枠を嵌入対接したから、可動枠は
取付枠の頂面の一部に設置したガイド突部であっても直
立水平に誘導することができ、しかも構造を簡素化でき
るので、成形が簡便に行える効果がある。
【0046】請求項4記載の発明は、請求項1、2また
は3記載の発明の効果に加え、中央に支持枠嵌入用の孔
部を設け、孔部の両外側に取付枠のガイド溝と同一角度
のガイド溝を設けた覆枠を取付枠の下端に固定し、かつ
可動枠の下端にもガイド突部を設けて対接したから可動
枠は上下面で同一条件のもとで誘導されるので、可動枠
は正確に直立水平に作動させることができる効果があ
る。
【0047】請求項5記載の発明は、請求項1、2、3
または4記載の発明の効果に加え、可動枠の側板間に支
持枠を上下自在に装設し、側板に斜面部と同一方向のガ
イド孔を設け、支持枠の傾斜部の側面にも係合突部を設
けて係合させたから、支持枠が可動枠からみだりに脱落
することがないので、長期にわたって係合状態を維持
し、円滑に作動させることができる効果がある。
【0048】請求項6記載の発明は、請求項1、2、
3、4または5記載の発明の効果に加え、可動枠の調整
ビス孔に二個の調節座板を配し、高さ調整ビスは支持枠
の当板に当接して一方の調節座板に螺合し、見込調整ビ
スは可動板に配した他方の調節座板に螺通するととも
に、ビスの鍔部を取付枠の端壁内で水平に滑動できるよ
うに配したから、ビスによる高さ調整および見込調整の
各操作が簡便に行え、かつ的確に高さ調整機能、見込調
整機能が果たせる効果があるなど、この発明の効果はき
わめて顕著である。
【図面の簡単な説明】
【図1】戸車装置の分解斜視図である。
【図2】同上戸車装置の可動枠と支持枠との嵌装状態を
示す斜視図である。
【図3】同上戸車装置における縦断面図である。
【図4】同上戸車装置の図3におけるIV−IV断面図であ
る。
【図5】同上戸車装置を建具に取付けた一部断面で示す
使用状態図である。
【図6】同上戸車装置における可動枠の変形例を示す斜
視図である。
【図7】同上戸車装置における可動枠の他の変形例を示
す斜視図である。
【図8】公知の戸車装置の側面図である。
【図9】他の公知の戸車装置の横断面図である。
【符号の説明】
1 取付枠 2 可動枠 3 支持枠 4 ローラ 5 覆枠 7 見込調整ビス 8 調節座板(見込調整用) 9 高さ調整ビス 10 調節座板(高さ調整用) 11 当板 12 鍔部 15 端壁 16 頂部 17 ガイド溝(取付枠) 19 調整ビス孔(高さ調整用) 20 調整ビス孔(見込調整用) 28 ガイド突部(可動枠) 35 斜面部 37 側板 38 ガイド孔 39 ガイド突部(可動枠) 41 傾斜部 45 係合突部 46 孔部 47 ガイド溝(覆枠)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−82150(JP,A) 特開 平6−299755(JP,A) 特開 平9−60399(JP,A) 特開 昭56−108477(JP,A) 実開 昭63−169684(JP,U) 実開 昭55−138264(JP,U) 実開 昭55−76359(JP,U) 実開 平7−14068(JP,U) 実開 平7−35677(JP,U) 実公 昭51−9157(JP,Y1) 実公 昭58−10858(JP,Y2) 実公 昭59−11174(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05D 15/06 102 - 115

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 取付枠1に対し可動枠2を直立水平可動
    可能に内設し、かつ可動枠2に対しローラ4を軸支した
    支持枠3を上下可動可能に内設するとともに、取付枠1
    と可動枠2との間に見込調整ビス7、また可動枠2と支
    持枠3との間に高さ調整ビス9をそれぞれ取付枠1の一
    側から長手方向に配設したことを特徴とする戸車装置。
  2. 【請求項2】 取付枠1の頂部16内側の全面に傾斜状
    のガイド溝17を数条設け、取付枠1よりも細幅の可動
    枠2の上面に前記ガイド溝17に嵌入可能なガイド突部
    28を数個設け、かつ可動枠2の内側深部に斜面部35
    を形成するとともに、支持枠3の端部にも前記斜面部3
    5と対接する傾斜部41を形成してなる請求項1記載の
    戸車装置。
  3. 【請求項3】 取付枠1の頂部16内側の前後端に傾斜
    状のガイド溝17を設け、取付枠1よりも細幅の可動枠
    2の上面前後端に前記ガイド溝17に嵌入可能なガイド
    突部28を設け、かつ可動枠2の内側深部に斜面部35
    を形成するとともに、支持枠3の端部にも前記斜面部3
    5と対接する傾斜部41を形成してなる請求項1記載の
    戸車装置。
  4. 【請求項4】 取付枠1は下端が開口する箱形に形成
    し、一方中央に支持枠嵌入用の孔部46を設け、孔部4
    6の両外側の内面に取付枠1に配したガイド溝17と同
    一角度のガイド溝47を配設した覆枠5を取付枠1の下
    端に固定するとともに、可動枠2の両側下端にも前記ガ
    イド溝47に嵌入可能なガイド突部39を設けてなる請
    求項1、2または3記載の戸車装置。
  5. 【請求項5】 可動枠2の両側には側板37を突設し、
    該側板37の間に支持枠3を上下に滑動可能に装設する
    とともに、側板37に斜面部35と同一方向にガイド孔
    38を穿設し、支持枠3の傾斜部41側面に前記ガイド
    孔38に嵌入し滑動可能な係合突部45を突設してなる
    請求項1、2、3または4記載の戸車装置。
  6. 【請求項6】 取付枠1の一端壁15に調整ビス孔1
    9、20を上下に設け、可動枠2には前記ビス孔19、
    20に対応する個所にビス7、9に螺合可能な調節座板
    8、10を内装し、高さ調整ビス9は先端が支持枠3の
    上方に配した当板11に当接し、可動枠2に設置した調
    節座板10に螺合させ、見込調整ビス7は可動枠2に配
    設した調節座板8に螺通するとともに、ビス7の鍔部1
    2は取付枠1の端壁15内を水平に滑動可能に装備して
    なる請求項1、2、3、4または5記載の戸車装置。
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