JP3637875B2 - ドア開閉装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドア開閉装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図4及び図5に示すように、ドアaの一側を、開口部bの一側縁に配設した回動アームcの先端に軸dにより回動可能に連結するとともに、ドアaの他側を、開口部bの上縁に配設したガイドレールeに沿って移動自在の移動体fに軸gにより回動可能に連結して、これら回動アームcと移動体fとによりドアaを開閉可能に支持するドア開閉装置がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記ドア開閉装置は手動を前提としたものであって、ドアの開閉を自動で行なうものはなかった。また、手動式においても、ドアを全閉位置に保持するためのスプリング式のロック(図示せず)を必要とし、構成が複雑で安価に提供できなかった。本発明は上記問題点を解決するためになされたもので、ドアの開閉を自動化することが可能であり、かつ、ドアを全閉位置に保持するためのスプリング式のロック等が不要で、安価なドア開閉装置を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するための請求項1に記載のドア開閉装置は、ドアの一側を、開口部の一側縁に配設した回動アームの先端に軸により回動可能に連結するとともに、ドアの他側を、開口部の上縁に配設したガイドレールに沿って移動自在の移動体に軸により回動可能に連結して、これら回動アームと移動体とによりドアを開閉可能に支持するドア開閉装置において、前記ガイドレール内にリニアモータを一体に組み込み、該リニアモータの可動子と前記移動体とを連結する一方、前記ドアと前記回動アームのドア閉時に相互に重なり合う部位には、両者間に磁気吸引力を発生させる磁気吸引手段を配設し、全閉位置にあるドアを手で押すことにより起動するアシスト起動により前記リニアモータを起動させてドアの開閉を自動化したことを特徴とする。
【0005】
【作用及び発明の効果】
請求項1に記載のドア開閉装置によれば、ドア閉時には、全閉位置手前からドアと回動アーム間に発生する磁気吸引力により、ドアを全閉位置に閉めきることができる。したがって、移動体を駆動することでは従来不可能であった全閉位置へのドアの閉めきりが可能となる結果、移動体を駆動することによるドア開閉の自動化が可能になる。また、磁気吸引手段による磁気吸引力によりドアを全閉位置に確実に保持できるため、従来のスプリング式のロック等が不要となり、安価なドア開閉装置を提供できる。
【0006】
【発明の実施の形態】
本発明の1実施形態について添付図面を参照して説明する。図1はドア開閉装置1の全体正面図、図2はドア開閉装置1の開閉機構を示した説明図である。ドア開閉装置1は、開口部21を開閉するドア2、回動軸3、回動アーム4、ガイドレール5、該ガイドレール5内を移動する移動体7及びガイドレール5内に一体に組み込まれたリニアモータ8等から構成される。
【0007】
回動軸3は、開口部21の一側縁に立設され、上端部と下端部にそれぞれ回動アーム4が水平に取り付けられている。各回動アーム4の先端には軸9によりドア2の一側が回動自在に連結されている。
【0008】
ガイドレール5は、開口部21の上縁に配設されている。ガイドレール5内には走行ローラ6を備える移動体7が移動自在に装入されている。また、ガイドレール5内には、リニアモータ8が一体に組み込まれている。リニアモータ8の可動子13と移動体7が連結されている。該移動体7には、ガイドレール5の下面から突出させた軸10によりドア2の他側が回動自在に連結されている。ガイドレール5の上部には、リニアモータ8のコントローラ14が配設されている。
【0009】
また、回動軸3の上端部に取り付けられた回動アーム4の下面には、複数の永久磁石15が取り付けられている。ドア2の上端面には、ドア2の閉時に回動アーム4と重なり合う位置に、前記永久磁石15と対向させて複数の永久磁石16が永久磁石15と吸引し合うように取り付けられている。
【0010】
上記ドア開閉装置1は、ガイドレール5の真下でドア2と回動アーム4が一直線上に重なり合ったとき、ドア2により開口部21が全閉されるようになっている。この状態では図2に示すように、回動アーム4の軸9の位置は、機構上死点かつ思案点となっているので、リニアモータ8により移動体7を図示右方に駆動しても、回動アーム4は時計方向にも反時計方向にも回動することができない。
【0011】
従って、ドア2を開く場合は、永久磁石15,16の磁気吸引力に抗してドア2の左端部を押して(引く場合は作動が反対になる)、軸10を中心にドア2を時計方向に回転させると、移動体7及びこれに連結されたリニアモータ8の可動子13がガイドレール5内を右方に移動しながら、回動アーム4が反時計方向に回動して、軸9の位置がガイドレール5の真下から手前に移動する。これ以後は、リニアモータ8の可動子13の開方向への移動をセンサが検知して、リニアモータ8が起動し、可動子13及び該可動子13に連結された移動体7(軸10)を右方に移動する。
【0012】
上記回動アーム4の反時計方向の回動に基づく軸9の回動移動と、ガイドレール5内の移動体7の移動に伴う軸10の直線移動との複合動作により、ドア2は右端部が手前側に移動するとともに、左端部が図2に示す軌跡を描いて移動し、ドア2がガイドレール5と直交して開口部21が全開する。ドア2が全開位置に移動するとリニアモータ8が停止する。
【0013】
設定時間経過後、今度はリニアモータ8が移動体7(軸10)を上記と逆方向へ駆動する。ドア2は、開動作と逆の動作で移動して開口部21を閉じる。この際、全閉位置の手前では、図3に示すように回動アーム4の下面に設けた永久磁石15とドア2の上端面に設けた永久磁石16が接近し、互いの磁気吸引力により付勢されて回動アーム4とドア2がガイドレール5の真下に引き込まれ、一直線上に重なり合ってドア2を全閉位置に閉めきることができる。
【0014】
上記のように、回動アーム4とドア2に取り付けた永久磁石15,16による磁気吸引力によりドア2を全閉位置に閉めきるため、ドア開閉を自動化することができ、かつ、磁気吸引力によりドアを全閉位置に確実に保持できるため、スプリング式のロック等が不要で安価なドア開閉装置を提供できる。また、ガイドレール5内にリニアモータ8を一体に組み込んで、該リニアモータ8の可動子13と移動体7を連結し、全閉位置にあるドア2を手で押すことによりリニアモータ8が起動して移動体7をガイドレール5内で移動させることにより開口部21を開き、移動体7を逆方向へ移動させて開口部21を閉じ、ドア2を全閉位置に閉めきることができるアシスト起動の自動ドアとすることができる。
【0015】
尚、上述の実施形態では回動アーム4とドア2の両方に永久磁石15,16を取り付けるようにしたものを示したが、何れか一方を鋼板等の磁性体としてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 ドア開閉装置の全体を示した正面図である。
【図2】 ドア開閉装置の開閉機構を示した説明図である。
【図3】 全閉位置付近のドアと回動アームの作動を示した説明図である。
【図4】 従来例を示した正面図である。
【図5】 従来例の開閉機構の説明図である。
【符号の説明】
1...ドア開閉装置
2...ドア
3...回動軸
4...回動アーム
5...ガイドレール
7...移動体
8...リニアモータ
9...軸
10...軸
13...可動子
15,16...永久磁石(磁気吸引手段)
21...開口部
Claims (1)
- ドアの一側を、開口部の一側縁に配設した回動アームの先端に軸により回動可能に連結するとともに、ドアの他側を、開口部の上縁に配設したガイドレールに沿って移動自在の移動体に軸により回動可能に連結して、これら回動アームと移動体とによりドアを開閉可能に支持するドア開閉装置において、
前記ガイドレール内にリニアモータを一体に組み込み、該リニアモータの可動子と前記移動体とを連結する一方、前記ドアと前記回動アームのドア閉時に相互に重なり合う部位には、両者間に磁気吸引力を発生させる磁気吸引手段を配設し、全閉位置にあるドアを手で押すことにより起動するアシスト起動により前記リニアモータを起動させてドアの開閉を自動化したことを特徴とするドア開閉装置。
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