JP3637494B2 - 偏光板 - Google Patents
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Description
一般に自動車などの計器表示に用いられる液晶表示の場合、偏光板は過酷な耐湿性及び耐熱性が要求される。
以下、本発明について詳述する。
得られた処理試料については、波長400nm以下の透過率を測定し、紫外部域に於ける未処理試料との透過率の差を求めた。未処理試料に対して透過率の変化量が2%未満(好ましくは1.5%未満)であれば経時劣化の少ないことを意味する。さらに該試料がJIS Z 8720に規定する標準の光Cの下で、JIS Z 8729の方法に従って10度視野XYZ系における三刺激値から求められるa値、b値の変化量が各々0.1未満、0.3未満であることである。
ここで言うJIS Z 8720の標準の光Cとは、昼光で照明される物体色を表示する場合に用いられる標準光である。
本発明に係るセルロースエステルフィルム中には平均粒径0.1μm以下の金属酸化物が含有される。金属酸化物としてはZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO3、V2O5等が挙げられる。
これら金属酸化物の製法は既知の方法を使用することができる。
本発明に係るセルロースエステルフィルムとしては、セルロースアセテート、セルロースアセテートブチレート、セルロースアセテートプロピオネートなどが挙げられ、特に重合度250〜400、結合酢酸量が54〜62%のセルローストリアセテートが好ましい。
金属酸化物の分散方法としては例えばセルロースエステルフィルムをバインダーとし、濃度5〜10重量%を溶剤としてメチレンクロライド70〜95%、低級アルコール30〜5%、金属酸化物5〜20%でサンドグラインダーによりガラスビーズをメディアとして分散する。この分散液を前記のセルロースエステル溶液に添加することによりドープを調製する。
本発明に使用される特定の−COOM基含有共重合体化合物は下記一般式で示される。
本発明において使用される保護フィルムは、セルローストリアセテートが主であるが、セルロースジアセテート,セルロースアセテートブチレート,セルロースプロピオネートなどのセルロースエステル,ポリカーボネート,ポリエチレンテレフタレート,ポリアクリレートなども適用できる。厚みは特に制限はないが、機能上および取扱い易さから10〜500μm、特に30〜300μmが好ましい。
本発明のセルロースエステルフィルムには、下記一般式〔1〕または一般式〔2〕で表される化合物を組み合わせて用いることができる。
(1−1) 2-(2′-ヒドロキシ-5′-t-ブチルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−2) 2-(2′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-t-ブチルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−3) 2-(2′-ヒドロキシ-3′-t-ブチル-5′-メチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
(1−4) 2-(2′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-t-ブチルフェニル)-5-クロロベンゾトリアゾール
(1−5) 2-(2′-ヒドロキシ-5′-イソオクチルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−6) 2-(2′-ヒドロキシ-5′-n-オクチルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−7) 2-(2′-ヒドロキシ-3′,5′-ジ-t-アミルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−8) 2-(2′-ヒドロキシ-5′-ドデシルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−9) 2-(2′-ヒドロキシ-5′-ヘキサデシルフェニル)-ベンゾトリアゾール
(1−10) 2-(2′-ヒドロキシ-3′-t-アミル-5′-ベンゾフェニル)-ベンゾトリアゾール
以下に一般式〔2〕で表されるベンゾフェノン系化合物の具体例を示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
添加方法としては、予め有機溶剤(例えばメタノール、メチレンクロライドなど)に溶解したものを本発明に係るセルローストリアセテートなどのドープ組成中に添加してもよく、直接添加してもよい。
<実施例>
実施例1
下記組成の分散液1、ドープ組成物1を調製した。
(分散液1)
酸化亜鉛超微粒子(住友セメント製) 60重量部
セルローストリアセテート(酢化度61.0%) 60 〃
メチレンクロライド 430 〃
メタノール 90 〃
(ドープ組成物1)
セルローストリアセテート(酢化度61.0%) 100重量部
トリフェニルホスフェート 12 〃
上記分散液 10 〃
メチレンクロライド 430 〃
メタノール 90 〃
上記ドープ組成物1を密閉容器に投入し、加圧下で80℃に保温し撹伴しながら完全に溶解
次にこのドープを濾過し、冷却して33℃に保ち2つのドラムにはられた回転する長さ6m(有効長5.5m)のエンドレスステンレスバンド上に均一に流延し、剥離が可能になるまで溶媒を蒸発させたところで、ステンレスバンド上から剥離後、多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ膜厚80μmのフィルムを得た。
このようにして得られたセルローストリアセテートフィルムを各々10cm平方の大きさに切りとり、80℃、90%RHの高温高湿雰囲気下に1000時間放置後、分光光度計を用いて保護フィルム単体の透過率の分光吸収特性を測定し波長320nmおよび400nmに於ける透過率を25℃、56%RH雰囲気下に放置した試料と比較し、変化度を評価した。
例示化合物(P−1) 10重量部
水 20 〃
メタノール 400 〃
アセトン 600 〃
また上記セルローストリアセテートフィルムを保護膜とし、次の方法で作った偏光板フィルムの両面にアクリル系粘着剤で接着させ偏光板を作った。
厚さ120μmのフィルムのポリビニルアルコールフィルムを沃素1重量部、沃化カリウム2重量部、ホウ酸4重量部を含む水溶液に浸積し50℃で4倍に延伸し偏光板フィルムを得た。
次に上記で作成したセルローストリアセテートフィルムの一部に、温度60℃、濃度8wt%の水酸化ナトリウム水溶液に5分間浸漬し、水洗してケン化処理層を形成させ接着性の比較試料(試料No.3)とし、同様の方法で偏光板を作成した。
得られた各偏光板を各々5cm×7cmのサイズに切断した。得られた切断片を各々6cm×8cmのガラス板の中央部にアクリル系粘着剤で仮粘着し、次いでこれらを押圧して各片とガラス板の気泡を完全に除去するようにして各切断片をガラス板に粘着した。
紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系の下記化合物を添加し、下記のドープ組成物を調整し実施例1と同じ方法で膜厚80μmのフィルムを得た。
セルローストリアセテート(酢化度61.0%) 100重量部
トリフェニルホスフェート 15重量部
2,2′-ジヒドロキ-4,4′-ジメトキシベンゾフェノン
(例示化合物2-5) 10重量部
メチレンクロライド 430重量部
メタノール 90重量部
実施例1と同様な方法で80μmTACベースを作成した。
こうして作成した試験片を80℃、95%RHにセットした恒温恒湿オーブン内に互いに重ならないように垂直に配して支持枠に1000時間固定した後、各片について下記の測定を行った。
(A)保護フィルム単体と偏光板の透過率変化度
(B)偏光膜と保護フィルムの接着性
(C)偏光度の変化度
○・・・変化度2%以下
△・・・ 〃 2〜5%
×・・・ 〃 5〜11%
××・・ 〜 11%
○・・・膜の浮き上がり部分が周辺1mm以下
△・・・膜の浮き上がり部分が周辺1〜5mmの範囲
×・・・膜の浮き上がり部分が周辺5mm以上
P=(HO−H90/HO+H90)×100
(式中Pは偏光度、HOは平均平行透過率、H90は平均直行透過率を示す。)
○・・・湿熱処理前の測定値(43%)との差±2%以内
△・・・ 〃 ±2%〜5%
×・・・ 〃 ±5%〜11%
××・・ 〃 ±11%以上
さらに本発明に係るセルロースアセテートフィルム表面に、親水性バインダーを含有する接着処理層を設けた本発明の試料は、偏光膜との接着性が優れ、ケン化処理層を省略することができる。
下記組成の分散液2、ドープ組成物2を調製した。
(分散液2)
酸化チタン(出光興産製グレードIT-S) 120重量部
セルローストリアセテート(酢化度61.0%) 60 〃
メチレンクロライド 550 〃
メタノール 30 〃
n−ブタノール 60 〃
(ドープ組成物2)下記のドープ組成物2を実施例1と同様の方法で調製した。
セルローストリアセテート(酢化度61.0%) 100重量部
トリフェニルホスフェート 12 〃
上記分散液2 8 〃
メチレンクロライド 550 〃
メタノール 30 〃
n−ブタノール 60 〃
更に実施例1と同様な方法で偏光板を作成し、保護フィルム単体のUV吸収特性並びに偏光板のUV吸収特性と偏光フィルムとセルロースアセテートとの間の接着性を評価した。
なお、接着性については、実施例1と同様に上記で得られた本発明に係るセルロースアセテートフィルムの試料の片面にケン化処理層を設けた試料と、親水性バインダーを含む接着層を塗布した試料を作成した。
例示化合物(P−6) 5重量部
酢酸エチル 500 〃
アセトン 500 〃
又、比較例2として以下を作成した。
比較例2
紫外線吸収剤としてベンゾフェノン系の下記化合物を添加し、下記のドープ組成物を調整し実施例1と同じ方法で膜厚80μmのフィルムを得た。
セルローストリアセテート(酢化度61.0%) 100重量部
トリフェニルホスフェート 12重量部
(例示化合物2-9) 10重量部
メチレンクロライド 550重量部
メタノール 30重量部
n-ブタノール 60重量部
実施例2と同様な方法で80μmTACベースを作成した。
得られた試料について実施例1と同様の方法で評価した。
得られた結果を下記の表2に示した。
2 エンドレスステンレスバンド
3 第二流延口
4 剥離位置
Claims (3)
- ZnO、TiO2、SnO2、Al2O3、In2O3、SiO2、MgO、BaO、MoO、V2O5から選ばれる少なくとも一種であって、平均粒径が0.1μm以下の金属酸化物粒子を含有するセルロースエステルフィルムを有することを特徴とする偏光板。
- 前記セルロースエステルフィルムが溶液流延法により製造されたことを特徴とする請求項1に記載の偏光板。
- 温度80℃、RH90%の雰囲気下に1000時間放置後のフィルムが、400nm以下の波長における透過率の変化量が2%未満であって、かつJIS Z 8720で規定する標準の光Cの下で、JIS Z 8729の方法に従って10度視野XYZ系における三刺激値から求められるa値、b値の変化量が各々0.1未満、0.3未満であることを特徴とする請求項1又は2いずれかに記載の偏光板。
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