JP2001154017A - 光学フィルム及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置 - Google Patents
光学フィルム及びそれを用いた偏光板、液晶表示装置Info
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Abstract
期保存性に優れた光学フィルム及びそれを用いた偏光
板、液晶表示装置の提供。 【解決手段】 樹脂フィルムを4枚重ねた状態でJIS
−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−Z
−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺激
値から求められるb*値が0〜3であることを特徴とす
る光学フィルム。
Description
それを用いた偏光板、液晶表示装置に関し、更に詳しく
は偏光板用の保護フィルム用光学フィルム及びそれを用
いた偏光板、液晶表示装置に関する。
ボネート等の光学フィルムは、透明性に優れ、かつ屈折
率の異方性の小さな膜を容易に作製することができるた
め偏光板用の保護フィルムなどの光学用途に広く使用さ
れている。
長時間曝露されると黄変するという欠点を有している。
液晶表示の場合、偏光板は過酷な耐湿性及び耐熱性が要
求される。
収剤を添加したものが開示されている。例えばセルロー
スエステルフィルムでは、予めセルロースエステル溶液
中にUV吸収剤を混入し、この溶液を用いてキャスティ
ングして、セルロースエステルフィルムとする方法、あ
るいは特開昭61−98301号に記載されているよう
なUV吸収剤溶液を、セルロースエステルフィルム上に
塗布あるいは浸漬してUV吸収性を付与し黄変を防止す
ることが開示されている。
条件下、例えば温度80℃、RH90%以上の雰囲気下
に100時間程度経時した場合、前記の方法で製造され
たセルロースエステルフィルムでは、ブリードアウト現
象により光学特性が劣化し、黄変してUV吸収性能が著
しく劣化する。
号、6−130226号、6−235819号では、ベ
ンゾフェノン、ベンゾトリアゾール系UV吸収剤をセル
ロースエステルフィルム中に添加することで、過酷な条
件下でもフィルムの劣化、着色を防止する方法が提示さ
れている。
光板保護用フィルムに使用する場合、偏光板の両側にセ
ルロースエステルフィルムを配する。1組の液晶ディス
プレイには2枚の偏光板を用いるため、4枚のセルロー
スエステルフィルムが使用される。
セルロースフィルムは数枚積層すると黄色みを帯びるこ
とがある。
V吸収剤は低分子量の化合物であるため、これらをセル
ロースエステルフィルムに多量に添加すると、相分離を
起こして、セルロースエステルフィルムの透明性や機械
的強度を低下させる原因となる。さらにセルロースエス
テルフィルムの乾燥時に揮散、熱分解する又はセルロー
スエステルフィルム表面にUV吸収剤がブリードアウト
するため、その後の塗布工程において良好な塗布を行う
ことができず、偏光板用保護フィルムとして十分な性能
を満たすことができないという問題を有していた。
明の課題は、偏光板用保護フィルムとして良好な色みと
長期保存性に優れた光学フィルム及びそれを用いた偏光
板、液晶表示装置を提供することにある。
の構成により達成される。
S−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−
Z−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺
激値から求められるb*値が0〜3であることを特徴と
する光学フィルム。
S−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−
Z−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺
激値から求められるYellow Indexが0〜5
であることを特徴とする光学フィルム。
S−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−
Z−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺
激値から求められるYellow Indexが0〜5
であることを特徴とする前記1に記載の光学フィルム。
特徴とする前記1に記載の光学フィルム。
0〜3.0であることを特徴とする前記1〜4の何れか
1項に記載の光学フィルム。
る前記1〜5の何れか1項に記載の光学フィルム。
前記1〜6の何れか1項に記載の光学フィルム。
ことを特徴とする前記1〜7の何れか1項に記載の光学
フィルム。
g/m2含有することを特徴とする前記1〜8の何れか
1項に記載の光学フィルム。
収剤の分子量が400以上であることを特徴とする前記
1〜9の何れか1項に記載の光学フィルム。
(1)で表される化合物であることを特徴とする前記1
〜10の何れか1項に記載の光学フィルム。
置換、無置換の炭素数1〜20のアルキル基、R3、R4
はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、Lは炭素数1〜4
のアルキレン基を表す。
ルムであることを特徴とする前記1〜11の何れか1項
に記載の光学フィルム。
であることを特徴とする前記1〜12の何れか1項に記
載の光学フィルム。
光学フィルムを用いたことを特徴とする偏光板。
光学フィルムまたは前記14に記載の偏光板を用いたこ
とを特徴とする液晶表示装置。
本発明の樹脂フィルムとしては特に制限はないが、ポリ
カーボネート、セルローストリアセテート、セルロース
アセテートフタレート、セルロースアセテートブチレー
ト等のセルロースエステルフィルムが好ましく用いら
れ、特に好ましくはセルロースエステルフィルムであ
る。
4枚重ねた状態でJIS−Z−8720で規定する標準
光Cの下で、JIS−Z−8729の方法で10度視野
XYZ系における三刺激値から求められるb*値は0〜
3.0、Yellow Indexが0〜5.0であ
り、偏光板用保護フィルムとして使用可能である。
る標準光Cとは、昼光で照明される物体色を表示する場
合に用いられる標準光である。フィルムの黄色みの指標
となるb*値は、好ましくは0〜1.9、さらに好まし
くは0〜1.7、Yellow Indexは2.0〜
3.2、さらに好ましくは2.0〜3.0であるとき、
劣化性、ブリードアウト、耐光性の点において、偏光板
用保護フィルムとして最適となる。
枚であるため、偏光板保護に使用されるセルロースエス
テルフィルムは4枚であり、4枚重ねた時のb*、Ye
llow Indexの値が重要である。また、反射型
液晶表示装置には、偏光板を1枚使用するものもある
が、この場合一度入射した光が偏光板を通ってから反射
板で反射され、もう一度偏光板を通って人の目に入るた
め、やはり4枚重ねた時のb*、Yellow Ind
exの値が重要となる。そのため、本発明のb*、Ye
llow Indexの値は4枚重ねた時の値で規定す
ることが好ましい。
することが好ましい。青色染料として、アントラキノン
系染料、アゾ染料、トリフェニルメタン染料、キノンイ
ミン染料等のドープの溶剤に溶解するブルー染料を使用
することができる。特にアントラキノン系染料は、セル
ロースエステルとの相溶性がよいことから好ましい。
の1位〜8位までの位置に任意の置換基で置換すること
ができる。好ましい置換基としては、置換されてもよい
アミノフェニル基、ヒドロキシ基、ニトロ基、アミノ基
または水素原子を表す。これら置換基をRと表し、Rの
位置を付帯文字で対応させてR1〜R8と表す。R1〜
R8の少なくとも一つは、置換されてもよいアミノフェ
ニル基であることが好ましい。
フェニル基上の1位〜5位までの位置に対応してf1〜
f5で表す。f1、f2、f3、f4およびf5は水素
原子、ハロゲン原子、アルコキシ基、置換されてもよい
アルキル基、アリルオキシ基、アラルコキシ基、ヒドロ
キシアルキル基、シクロヘキシルスルホンアミド基など
が挙げられる。
げるが、本発明はこれらに限定されるものではない。具
体的化合物 (1)1,4−ジフェニルアミノアントラキノン (2)1,4−ジ(2,4,6−トリメチルフェニル)
アントラキノン (3)1,4−ジ(2,4−ジエチル−4−メチルフェ
ニル)アントラキノン (4)1,4−ジ(2,4,6−トリメチル−4−シク
ロヘキシルスルホンアミドフェニル)アントラキノン (5)1−メトキシフェニルアミノ−4−ヒドロキシ−
5−メトキシフェニルアミノ−8−ヒドロキシアントラ
キノン (6)1,4−ジ(2,4,6−トリプロピルシクロヘ
キシルスルホンアミドフェニル)アントラキノン (7)1−エトキシフェニルアミノ−4−ヒドロキシ−
5−メトキシフェニルアミノ−8−ヒドロキシアントラ
キノン (8)1,4−ジ(2,4,6−トリメトキシフェニル
アミノ)アントラキノン (9)1,4−ジ(2,4,6−トリエチルフェニル)
アントラキノン (10)1,4−ジ(2,4−ジイソプロポキシ−4−
メチルフェニル)アントラキノン (11)1,4−ジ(2,4,6−トリクロロ−4−シ
クロヘキシルスルホンアミドフェニル)アントラキノン (12)1−(2,4,6−トリメトキシフェニルアミ
ノ)−4−ヒドロキシ−5−(2,4,6−トリメトキ
シフェニルアミノ)−8−ヒドロキシアントラキノン (13)1,4−ジ(2,4,6−トリプロピルシクロ
ヘキシルスルホンアミドフェニル)アントラキノン (14)1,5−ジメトキシフェニルアミノ−4,8−
ジヒドロキシアントラキノン また、本発明の青色染料は、光学フィルムの黄色みを抑
え、光学フィルムの酸化を防止しすることができる。光
学フィルムへの青色染料の添加量は、光学フィルムの透
明性を維持するため1〜5000μg/m2が好まし
く、特に10〜1000μg/m2であることが好まし
い。
剤は、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール系UV吸
収剤を使用することができる。ベンゾフェノン系UV吸
収剤は、例えば特開平6−118233号に記載のベン
ゾフェノン系UV吸収剤を用いることができる。また、
ベンゾトリアゾール系UV吸収剤は、例えば特開平6−
130226号及び6−235819号に記載の下記一
般式(2)で表されるベンゾトリアゾール系UV吸収剤
を使用することができる。
3、R4及びR5は同一又は異ってもよく、水素原子、ハ
ロゲン原子(塩素、臭素、沃素、フッ素等の各原子)、
ニトロ基、ヒドロキシル基、アルキル基(例えば、メチ
ル、エチル、n−プロピル、iso−プロピル、アミノ
プロピル、n−ブチル、sec−ブチル、tert−ブ
チル、クロロブチル、n−アミル、iso−アミル、ヘ
キシル、オクチル、ノニル、ステアリルアミドブチル、
デシル、ドデシル、ペンタデシル、ヘキサデシル、シク
ロヘキシル、ベンジル、フェニルエチル、フェニルプロ
ピルなど)、アルケニル基(例えば、ビニル、アリル、
メタアリル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニ
ル、オクタデセニル等の各基)、アリール基(例えばフ
ェニル、4−メチルフェニル、4−エトキシフェニル、
2−ヘキソキシフェニル、3−ヘキソキシフェニルな
ど)、アルコキシ基(例えば、メトキシ、エトキシ、プ
ロポキシ、ブトキシ、クロロブトキシ、デコキシ、ジア
ミノフェノキシ、エトキシ、ペンタデコキシ、オクタデ
コキシ等の各基)、アシルオキシ基(例えば、カルボメ
トキシ、カルボブトキシ、カルボヘキソキシ、カルボペ
ンタデコキシなど)、アリールオキシ基(例えば、フェ
ノキシ、4−メチルフェノキシ、2−プロピルフェノキ
シ、3−アミルフェノキシ等の各基)、アルキルチオ基
(例えば、メチルチオ、エチルチオ、t−ブチルチオ、
t−オクチルチオ、ベンジルチオ等の各基)、アリール
チオ基(例えば、フェニルチオ、メチルフェニルチオ、
エチルフェニルチオ、メトキシフェニルチオ、エトキシ
フェニルチオ、ナフチルチオ等の各基)、モノ又はジア
ルキルアミノ基(例えば、N−エチルアミノ、N−t−
オクチルアミノ、N,N−ジエチルアミノ、N,N−ジ
−t−ブチルアミノ等の各基)、アシルアミノ基(例え
ば、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ、メタンスルホ
ニルアミノ等の各基)、酸素又は窒素を含む5又は6員
の複素環基(例えば、ピペリジノ、モルホリノ、ピロリ
ジノ、ピペラジノ等の各基)を示し、R4とR5は閉環し
て炭素原子からなる5又は6員環を形成してもよい。
る置換基は、炭素数5〜36が好ましく、アルキル基は
炭素数1〜18であることが好ましい。
下に示すが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。 (1)2−(2′−ヒドロキシ−5′−t−ブチルフェ
ニル)−ベンゾトリアゾール (2)2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−
ブチルフェニル)−ベンゾトリアゾール (3)2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−ブチル−
5′−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾー
ル (4)2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−
ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール (5)2−(2′−ヒドロキシ−5′−イソオクチルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール (6)2−(2′−ヒドロキシ−5′−n−オクチルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール (7)2−(2′−ヒドロキシ−3′,5′−ジ−t−
アミルフェニル)−ベンゾトリアゾール (8)2−(2′−ヒドロキシ−5′−ドデシルフェニ
ル)−ベンゾトリアゾール (9)2−(2′−ヒドロキシ−5′−ヘキサデシルフ
ェニル)−ベンゾトリアゾール (10)2−(2′−ヒドロキシ−3′−t−アミル−
5′−ベンゾフェニル)−ベンゾトリアゾールル)−ベ
ンゾトリアゾール (11)オクチル−3−[3−tert−ブチル−4−
ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベンゾトリアゾ
ール−2−イル)フェニル]プロピオネート (12)2−エチルヘキシル−3−[3−tert−ブ
チル−4−ヒドロキシ−5−(5−クロロ−2H−ベン
ゾトリアゾール−2−イル)フェニル]プロピオネート (13)2−(2H−ベンゾトリアゾール−2−イル)
−6−(直鎖、側鎖ドデシル)−4−メチルフェノール また、特開平6−118233号に記載の下記一般式
(3)で表されるベンゾフェノン系UV吸収剤を用いる
ことができる。
ロゲン原子またはアルキル基、アルケニル基、アルコキ
シ基及びフェニル基を表し、これらのアルキル基、アル
ケニル基及びフェニル基は置換基を有していてもよい。
Aは水素原子、アルキル基、アルケニル基、フェニル
基、シクロアルキル基、アルキルカルボニル基、アルキ
ルスルホニル基又は−CO(NH)n−1・D基を表
し、Dはアルキル基、アルケニル基又は置換基を有して
いてもよいフェニル基を表す。m及びnは1または2を
表す。
炭素数24までの直鎖又は分岐の脂肪族基を表し、アル
コキシ基としては、例えば炭素数18までのアルコキシ
基を表し、アルケニル基としては例えば炭素数16まで
のアルケニル基で、アリル基、2−ブテニル基などを表
す。又、アルキル基、アルケニル基、フェニル基への置
換原子、置換基としては、ハロゲン原子、例えばクロロ
原子、ブロム原子、フッ素原子など、ヒドロキシル基、
フェニル基(このフェニル基には、アルキル基又はハロ
ゲン原子などを置換していてもよい)などが挙げられ
る。
ノン系UV吸収剤の具体的化合物例を示すが、本発明は
これらに限定されるものではない。
剤は、分子量は400以上が好ましく、より好ましくは
1000〜1500である。本発明の光学フィルムが含
有するUV吸収剤の分子量が400以上の場合、光学フ
ィルム製膜時におけるUV吸収剤の揮散、分解、ブリー
ドアウトを起こさず、長期に亘り安定した耐光性を保つ
光学フィルムを得ることができる。
合物の種類、使用条件などにより一様ではないが、通常
は光学フィルム1m2当り、0.2g〜2.0gが好ま
しく、0.4g〜1.5gがさらに好ましく、0.6g
〜1.0gが特に好ましい。
て使用するとき、光学フィルム上に防眩、反射防止を目
的とした表面加工を施すことがある。該光学フィルムを
用いることにより、UV吸収剤のブリードアウトを防止
することができ、フィルム表面への塗布性を良好に保つ
ことが可能となる。
されるようなビスベンゾトリアゾリルフェノール化合物
であることも可能である。
ぞれ、水素原子、置換、無置換の炭素数1〜20のアル
キル基、R3、R4はそれぞれ水素原子、ハロゲン原子、
Lは炭素数1〜4のアルキレン基を表す。
ハロゲン原子、例えばクロロ原子、ブロム原子、フッ素
原子など、ヒドロキシル基、フェニル基(このフェニル
基には、アルキル基又はハロゲン原子などを置換してい
てもよい)等が挙げられる。
トリアゾリルフェノール化合物の具体例としては、例え
ば以下のものが挙げられる。 1)RUVA−100/110(大塚化学) 2)RUVA−206(大塚化学) 3)Tinuvin−360(チバ、スペシャルティケ
ミカルズ) 4)アデカスタブLA−31(旭電化) 5)アデカスタブLA−31RG(旭電化) 本発明の光学フィルムに含有されるUV吸収剤は、ベン
ゾトリアゾールを2量体以上有するUV吸収剤も使用可
能である。
式(2)の化合物において、R1、R2、R3、の何れか
に、例えばメチルメタアクリレート(MMA)又はスチ
レン、セルロース等の樹脂化合物を1分子以上重合した
UV吸収剤を使用することも可能である。
塚化学)、PUVA−50M(大塚化学)等が挙げられ
る。
ては、セルロースアセテートフィルム、セルロースアセ
テートブチレートフィルム、セルロースアセテートプロ
ピオネートフィルムなどが挙げられ、特に重合度250
〜400、結合酢酸量が54〜62%のセルローストリ
アセテートフィルムが好ましい。
皮膜の柔軟性、耐湿性などの向上のために可塑剤を添加
してもよい。その具体例としては、例えばトリフェニル
ホスフェート、ジエチルフタレート、エチルフタリルエ
チルグリコレート、メチルフタリルエチルグリコレート
などが挙げられる。これらの可塑剤の使用量は、セルロ
ーストリアセテートに対して質量比で通常1〜20%が
用いられるが、膜の柔軟性を損なわない点から、2〜1
5%最小量を用いるのが好ましい。
剤としては、例えばメタノール、エタノール、n−プロ
ピルアルコール、iso−プロピルアルコール、ブタノ
ールなどの低級アルコール類、シクロヘキサンジオキサ
ン類、メチレンクロライドのような低級脂肪族炭化水素
塩化物類などを用いることができる。
イド70〜95質量%、その他の溶剤は30〜5質量%
が好ましい。又セルロースエステルの濃度は10〜50
質量%が好ましい。溶剤を添加しての加熱温度は、使用
溶剤の沸点以上で、かつ該溶剤が沸騰しない範囲の温度
が好ましく例えば60℃以上、80〜110℃の範囲に
設定するのが好適である。又、圧力は設定温度におい
て、溶剤が沸騰しないように定められる。
ルロースエステルを含む)を容器から取り出すか、また
は容器から溶液又はドープ(セルロースエステルを含
む)をポンプ等で抜きだして熱交換器などで冷却し、こ
れを製膜してセルロースエステルフィルムを得る。
造方法は特に制限はなく、当業界で一般に用いられてい
る製造方法でよく、例えば米国特許2,492,978
号、同2,739,070号、同2,739,069
号、同2,492,977号、同2,336,310
号、同2,367,603号、同2,492,978
号、同2,607,704号、英国特許64,071
号、同735,892号、特公昭45−9074号、同
49−4554号、同49−5614号、同60−27
562号、同61−39890号、同62−4208号
等に記載の方法を参考にすることができる。
さは、10〜500μmであることが好ましく、特に3
0〜200μmであることが好ましい。
マット剤として微粒子を加えてもよい。
合物の例として、二酸化珪素、二酸化チタン、酸化アル
ミニウム、酸化ジルコニウム、炭酸カルシウム、炭酸カ
ルシウム、タルク、クレイ、焼成カオリン、焼成ケイ酸
カルシウム、水和ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウ
ム、ケイ酸マグネシウム及びリン酸カルシウムを挙げる
ことができる。微粒子はケイ素を含むものが濁度が低く
なる点で好ましく、特に二酸化ケイ素が好ましくい。
ルR972、R972V、R974、R812、20
0、200V、300、R202、OX50、TT60
0(以上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販され
ており、使用することができる。酸化ジルコニウムの微
粒子は、例えば、アエロジルR976及びR811(以
上日本アエロジル(株)製)の商品名で市販されてお
り、使用することができる。
素樹脂及びアクリル樹脂を挙げることができる。シリコ
ーン樹脂が好ましく、特に三次元の網状構造を有するも
のが好ましく、例えば、トスパール103、同105、
同108、同120、同145、同3120及び同24
0(以上東芝シリコーン(株)製)の商品名で市販され
ており、使用することができる。
ジルR972Vが光学フィルムの濁度を低く保ちなが
ら、摩擦係数をさげる効果が大きいため特に好ましい。
光板用保護フィルム部材として使用する際には、該フィ
ルムと偏光膜などを貼り合わせる必要が生じてくるが、
その手段としていわゆる易接着処理を行っても良い。例
えばアルカリケン化処理やコロナ放電処理、火炎処理等
を施したり易接着層を塗設するなどが挙げられる。なか
でもアルカリケン化処理と易接着層の塗設が有効である
が、アルカリケン化処理としては水酸化ナトリウムや水
酸化カリウム溶液で下記のような条件で行われる。 (アルカリケン化処理条件) アルカリ液濃度:2〜4mol/l アルカリ液温度:40〜70℃ 処理時間:20〜300秒。
OM(Mは水素原子又はカチオンを表す。)基を有する
高分子化合物、親水性セルロース誘導体、ポリビニルア
ルコール誘導体、天然高分子化合物、親水性ポリエステ
ル誘導体、ポリビニル誘導体等の親水性高分子化合物を
含有する層を含むものであり、特に好ましい態様は偏光
板用保護フィルム側に−COOM基を有する高分子化合
物を含有する層を設け、それに隣接させて偏光膜側に他
の親水性高分子化合物(親水性セルロース誘導体、ポリ
ビニルアルコール誘導体、天然高分子化合物、親水性ポ
リエステル誘導体、ポリビニル誘導体)を主たる成分と
して含む親水性層を設ける方法が挙げられる。
好ましいものは−COOM基を含む酢酸ビニル−マレイ
ン酸共重合体であり、これを単独又は2種以上併用して
用い、好ましい重量平均分子量は500〜500,00
0程度のものである。
しくは、親水性セルロース誘導体(例えば、メチルセル
ロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシセル
ロース等)、ポリビニルアルコール誘導体(例えば、ポ
リビニルアルコール、酢酸ビニル−ビニルアルコール共
重合体、ポリビニルアセタール、ポリビニルホルマー
ル、ポリビニルベンザール等)、天然高分子化合物(例
えば、ゼラチン、カゼイン、アラビアゴム等)、親水性
ポリエステル誘導体(例えば、部分的にスルホン化され
たポリエチレンテレフタレート等)、ポリビニル誘導体
(例えば、ポリ−N−ビニルピロリドン、ポリアクリル
アミド、ポリビニルインダゾール、ポリビニルピラゾー
ル等)が挙げられ、単独あるいは2種以上併用して用い
られる。
M(Mは水素原子又はカチオンを表す。)基を含有する
ものが好ましく、更には、−COOM基含有の酢酸ビニ
ル−マレイン酸共重合体であることが好ましい。そして
該−COOM基含有高分子化合物は、単独で又は2種以
上併用して用いられ、好ましくは重量平均分子量約50
0〜500,000程度のものが用いられる。
光板用保護フィルム部材として使用する際などには、保
護フィルムとして必要な機能を付与することができる。
例えば偏光板用部材のうち表面で用いる場合にはクリア
ハード加工を施すことが好ましい。クリアハード加工と
しては例えば紫外線や電子線のような活性線照射により
架橋反応などを経て硬化する樹脂を主たる成分として含
む層を設けて耐擦傷性等の耐久性を付与する方法が挙げ
られる。このうちでも紫外線硬化性ポリオールアクリレ
ート系樹脂を用いてクリアハード加工を行う方法が最も
好ましい。
ムには帯電防止加工を施すのも好ましい。具体的には、
イオン導電性物質や導電性微粒子を含有する層を設ける
ことによって行う。イオン導電性物質の例としてはイオ
ン性高分子化合物を挙げることができ、また導電性微粒
子の例としては導電性を有する金属酸化物が挙げられ
る。
ムには、これに取扱い易さを付与するためのブロッキン
グ防止加工やギラツキ防止のための防眩加工を施すのも
好ましく、具体的には酸化珪素、酸化チタン、酸化鉄、
アルミナ、炭酸カルシウム、酸化亜鉛などの無機微粒子
粉末やベンゾグアナミンなどの有機微粒子粉末を添加す
る方法がある。
光板用保護部材として用いる場合の偏光板とは、偏光子
を含む偏光膜に本発明に係る偏光板用保護フィルムを貼
り合わせた部分を含むものをいい、また該部分のほか位
相差板を含んでいてもよい。
この接着剤としては、例えばポリビニルアルコール、ポ
リビニルブチラール等のポリビニルアルコール系接着剤
やブチルアルコール等のビニル系ラテックスを用いるこ
とができる。偏光板の主たる構成要素である偏光膜と
は、一定方向の偏波面の光だけを通す素子であり、現在
知られている代表的な偏光膜は、ポリビニルアルコール
系偏光膜で、これはポリビニルアルコール系フィルムに
ヨウ素を染色させたものと二色性染料を染色させたもの
があるが、ポリビニルアルコール水溶液を製膜し、これ
を一軸延伸させて染色するか、染色した後一軸延伸して
から、好ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行ったも
のを用いる。
子として使用している装置のことであり、以下に例をあ
げるがいずれの液晶表示方式であっても特に制限なく使
用することができる。
ねじれ(ツイステッド)ネマティック液晶を用いてお
り、その主流となっている表示方式は大別して、STN
(スーパー・ツイステッド・ネマティック)液晶を用い
る複屈折モードと、TN(ツイステッド・ネマティッ
ク)液晶を用い、能動素子を用いるTFT−LCDやM
IM−LCDなどと呼ばれる旋光モードとに分けること
ができる。複屈折モードに基づく液晶表示装置は、液晶
性分子のねじれ角度が90度以上のSTN液晶を用いる
もので、急峻な電気特性を持つため、薄膜トランジスタ
やダイオードなどのような能動素子を用いる必要がな
く、単純なマトリックス状の電極構造でも時分割駆動に
より大容量の表示が実現するとの利点がある。
どの旋光モードに基づく液晶表示装置では、液晶分子の
配列状態が90度ねじれるTN液晶を用いており、この
表示方式では、応答速度が速く(およそ数十ミリ秒)、
容易に白黒表示が得られ、また高い表示コントラストを
示す等の利点があるところから、他の方式の液晶表示装
置に比較して最も有力な方式であるといわれている。
するが、本発明の実施態様はこれらに限定されるもので
はない。
加し、下記のドープ組成物を調製した。
し、撹伴しながら完全に溶解した。次にこのドープを濾
過し、冷却して33℃に保ち2つのドラムにはられた回
転する長さ6m(有効長5.5m)のエンドレスステン
レスバンド上に均一に流延し、剥離が可能になるまで溶
媒を蒸発させたところで、ステンレスバンド上から剥離
後、多数のロールで搬送させながら乾燥を終了させ膜厚
80μmのフィルムを得た。
LA−31(旭電化)のUV吸収剤を使用した以外は実
施例1と同様にしてセルロースアセテートフィルムを作
製した。
id Blue 1(東京化成)を10-3質量部添加し
た以外は実施例1と同様にしてセルロースアセテートフ
ィルムを作製した。
スブルーRR(Bayer社)を10-3質量部添加した
以外は実施例1と同様にしてセルロースアセテートフィ
ルムを作製した。
外は実施例1と同様にしてセルロースアセテートフィル
ムを作製した。
(2)を10-3質量部添加した以外は実施例1と同様に
してセルロースアセテートフィルムを作製した。
と同様にしてセルロースアセテートフィルムを作製し
た。
オクトキシベンゾフェノンのUV吸収剤を使用した以外
は実施例1と同様にしてセルロースアセテートフィルム
を作製した。
−P(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ)のUV吸収
剤を使用した以外は実施例1と同様にしてセルロースア
セテートフィルムを作製した。
1と同様にしてセルロースアセテートフィルムを作製し
た。
ートフィルムについて下記の方法によりその特性を評価
した。 1)劣化性 1)ブリードアウト 80℃、90%RHの高温高湿雰囲気下に1000時間
放置後、フィルムの表面を観察することによりブリード
アウトの有無を評価した。 ◎:フィルム表面にブリードアウトがまったくない、 ○:フィルム表面に部分的なブリードアウトがかすかに
わかる、 △:フィルム表面に全面的なブリードアウトがかすかに
わかる、 ×:フィルム表面に全面的なブリードアウトがはっきり
わかる。
高湿雰囲気下に1000時間放置後、分光光度計を用い
て320nm〜400nmの分光吸収特性を測定し、2
5℃、56%RH雰囲気下に同様に放置された前記作製
したフィルム試料との320nm〜400nmの範囲の
最大変化度ΔT(%)を評価した。 ◎:変化度2%未満 :変化度2〜5%未満 △:変化度5〜11%未満 ×:変化度11%以上。
−K−7219のアンダーグラス暴露試験方法に従い、
1ヶ月日光に暴露した後、JIS−Z−8720で規定
する標準光Cの下で、JIS−Z−8729の方法に従
って10度視野XYZ系における三刺激値から求められ
るYellow Indexの変化量を評価した。 ◎:変化度0.3%未満、 :変化度0.3〜0.5%未満、 △:変化度0.5〜1%未満 ×:変化度1%以上 上記結果を表1、2に示した。
過酷な条件下においても分光吸収特性が変化せず、ブリ
ードアウトも起こらなかった。それに対し、比較例のフ
ィルムでは、劣化性及び/又は耐光性の発生において劣
るものであった。
過酷な条件下においても分光吸収特性が変化せず、ブリ
ードアウトも起こらなかった。それに対し、比較例のフ
ィルムでは、劣化性及び/又はブリードアウトの発生に
おいて劣るものであった。 アルカリケン化処理 ケン化工程 2mol/リットル−NaOH 40℃ 90秒 水洗工程 水 30℃ 45秒 中和工程 10質量%HCl 30℃ 45秒 水洗工程 水 30℃ 45秒 上記の条件でセルローストリアセテートベースをケン化
→水洗→中和→水洗の順に行い、ついで80℃で乾燥を
行った。
素1kg、ホウ酸4kgを含む水溶液100kgに浸漬
し50℃で6倍に延伸して偏光膜を作った。この偏光膜
の両面にアルカリケン化処理を行ったセルローストリア
セテートフィルム試料を完全ケン化型ポリビニルアルコ
ール5%水溶液を粘着剤として各々貼り合わせ偏光板を
作製した。
テートフィルムを、上記方法でアルカリケン化処理し、
偏光板を作製した。
A−1529HM(NEC製)の偏光板を剥がし、液晶
セルを挟むようにして、前記作製した偏光板2枚を偏光
板の偏光軸がもとと変わらないように互いに直交するよ
うに貼り付け、15型TFT型カラー液晶ディスプレイ
を作製した。
から作製された偏光板を貼り付けた液晶ディスプレイと
実施例1、5、6、7のセルロースアセテートフィルム
から作製された偏光板を貼り付けた液晶ディスプレイを
5台並べて置き、この液晶ディスプレイ上にJIS−X
−9201高精細カラーディジタル標準画像に基づいて
作製されたSCID画像(CD−ROM 日本規格協会
製)の自転車の画像を表示し、解像度、鮮鋭度を以下の
通り評価した。 ◎:比較例1と比べて明らかに解像度、鮮鋭度が向上し
ているのがわかる、 ○:比較例1と比べて解像度、鮮鋭度が向上しているの
がわかる、 △:比較例1と比べて解像度、鮮鋭度と同等
Indexが0〜5の範囲にあるセルロースエステル
フィルムを偏光板の保護フィルムとして用いた偏光板を
使った液晶ディスプレイは、画面の色みが気にならず、
コントラストに優れた高画質のディスプレイが得られる
ことが分かった。
いた偏光板、液晶表示装置は偏光板用保護フィルムとし
て良好な色みと長期保存性に優れた効果を有する。
Claims (15)
- 【請求項1】 樹脂フィルムを4枚重ねた状態でJIS
−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−Z
−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺激
値から求められるb*値が0〜3であることを特徴とす
る光学フィルム。 - 【請求項2】 樹脂フィルムを4枚重ねた状態でJIS
−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−Z
−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺激
値から求められるYellow Indexが0〜5で
あることを特徴とする光学フィルム。 - 【請求項3】 樹脂フィルムを4枚重ねた状態でJIS
−Z−8720で規定する標準光Cの下で、JIS−Z
−8729の方法で10度視野XYZ系における三刺激
値から求められるYellow Indexが0〜5で
あることを特徴とする請求項1に記載の光学フィルム。 - 【請求項4】 前記b*値が0〜1.7であることを特
徴とする請求項1に記載の光学フィルム。 - 【請求項5】 前記Yellow Indexが2.0
〜3.0であることを特徴とする請求項1〜4の何れか
1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項6】 UV吸収剤を含有することを特徴とする
請求項1〜5の何れか1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項7】 青色染料を含有することを特徴とする請
求項1〜6の何れか1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項8】 青色染料がアントラキノン染料であるこ
とを特徴とする請求項1〜7の何れか1項に記載の光学
フィルム。 - 【請求項9】 アントラキノン染料を1〜1000μg
/m2含有することを特徴とする請求項1〜8の何れか
1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項10】 樹脂フィルム中に含有されるUV吸収
剤の分子量が400以上であることを特徴とする請求項
1〜9の何れか1項に記載の光学フィルム。 - 【請求項11】 前記UV吸収剤が下記の一般式(1)
で表される化合物であることを特徴とする請求項1〜1
0の何れか1項に記載の光学フィルム。 【化1】 〔式中、R1、R2は、それぞれ、水素原子、置換、無置
換の炭素数1〜20のアルキル基、R3、R4はそれぞれ
水素原子、ハロゲン原子、Lは炭素数1〜4のアルキレ
ン基を表す。〕 - 【請求項12】 光学フィルムが偏光板用の保護フィル
ムであることを特徴とする請求項1〜11の何れか1項
に記載の光学フィルム。 - 【請求項13】 光学フィルムがセルロースエステルで
あることを特徴とする請求項1〜12の何れか1項に記
載の光学フィルム。 - 【請求項14】 請求項1〜13の何れか1項に記載の
光学フィルムを用いたことを特徴とする偏光板。 - 【請求項15】 請求項1〜13の何れか1項に記載の
光学フィルムまたは請求項14に記載の偏光板を用いた
ことを特徴とする液晶表示装置。
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