JP3636826B2 - 生体電気インピーダンス測定装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、生体電気インピーダンス法に基づいて、被験者の体脂肪の状態や体水分分布を推計するのに有用な生体電気インピーダンス測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人間や動物の身体組成を評価する目的で、生体の電気特性に関する研究が行われている。生体の電気特性は、組織又は臓器の種類によって著しく異なっており、例えば、ヒトの場合、血液の電気抵抗率は150Ω・cm前後であるのに対して、骨や脂肪の電気抵抗率は1〜5kΩ・cmもある。この生体の電気特性は、生体電気インピーダンスと呼ばれ、生体の体表面に装着された複数の電極間に微小電流を流すことにより測定される。このようにして得られた生体電気インピーダンスから被験者の体水分分布や体脂肪率、体脂肪量等を推計する方法を生体電気インピーダンス法という(「身体組成の評価法としての生体電気インピーダンス法」,Baumgartner, R.N., etc.著、「生体電気インピーダンスとその臨床応用」,医用電子と生体工学,金井寛著,20(3) Jun 1982、「インピーダンス法による体肢の水分分布の推定とその応用」,医用電子と生体工学,波江野誠等著,23(6) 1985、「インピーダンス法による膀胱内尿量の長時間計測」,人間工学,口ノ町康夫等著,28(3) 1992 等参照)。
【0003】
生体電気インピーダンスは、生体中のイオンによって搬送される電流に対する生体の抵抗(レジスタンス)と、細胞膜、組織界面、あるいは非イオン化組織によって作り出される様々な種類の分極プロセスと関連したリアクタンスとから構成される。リアクタンスの逆数であるキャパシタンスは、電圧よりも電流に時間的遅れをもたらし、位相のズレ(フェーズシフト)を作り出すが、この値はレジスタンスに対するリアクタンスの比率の逆正接角(アークタンジェント)、すなわち、電気位相角として幾何学的に定量できる。
【0004】
これら生体電気インピーダンスZ、レジスタンスR、リアクタンスX及び電気位相角φは、周波数に依存している。非常に低い周波数fLでは、細胞膜と組織界面の生体電気インピーダンスZは、電気を伝導するには高すぎる。したがって、電気は細胞外液を通してのみ流れ、測定される生体電気インピーダンスZは純粋にレジスタンスRである。
【0005】
次に、周波数が増加するにつれて、電流は細胞膜を貫通するようになり、リアクタンスXが高くなって位相角φを広げることになる。生体電気インピーダンスZの大きさは、Z2=R2+X2によって定義されるベクトルの値に等しい。リアクタンスX及び位相角φが共に最大になる時の周波数を臨界周波数fCといい、伝導導体である生体の1つの電気的特性値である。この臨界周波数fCを超えると、細胞膜と組織界面が容量性能力を失うようになり、これにつれてリアクタンスXが減少する。非常に高い周波数fHでは、生体電気インピーダンスZは再び純粋にレジスタンスRと等価になる。
【0006】
図11は、人体の電気的等価回路図(等価回路モデル)である。この図において、Cmは細胞膜容量を表し、Ri及びReはそれぞれ細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗を表している。低い周波数fLにおいては、電流は主に細胞外スペースを流れており、インピーダンスZは細胞外液抵抗Reに等しくなる。高い周波数fHにおいては、電流は細胞膜を完全に通るようになり、細胞膜容量Cmは実質的に短絡されているのと等価である。したがって、高い周波数fHでのインピーダンスZは、合成抵抗Ri・Re/(Ri+Re)に等しい。
以上説明した方法により、細胞内液抵抗Riと細胞外液抵抗Reとを求めることができ、これらに基づいて、被験者の体脂肪率、脂肪重量、除脂肪体重等の体脂肪の状態や体水分分布(細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和たる体内水分量)を推計でき、また、これらの抵抗Re,Riの変化により、体水分分布の変化を推計できる。このような各パラメータの測定・推計を任意に選択された複数の周波数の微小正弦波電流を生体に投入し、得られた信号をデジタル信号処理して行う生体電気インピーダンス測定装置としては、特表平6−506854号公報に記載のものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報記載の従来装置においては、装置構成が複雑であることの他、任意に選択された複数の周波数の微小正弦波電流を所定間隔毎に生体に投入し、得られた信号を処理しているため、全ての測定が終了するのに数秒かかってしまう。したがって、以下に示す理由により、呼吸や脈等の影響を受けやすい、という欠点があった。
【0008】
まず、呼吸の影響について説明する。
▲1▼上述したように、脂肪の抵抗率は著しく大きいことが知られているが、空気の電気インピーダンスも著しく大きい。
▲2▼生体電気インピーダンスは、上述したように、人体の体表面に装着された複数の電極間に微小電流を流すことにより測定されるが、電極は、通常、被験者の右手と右足にそれぞれ取り付けられるため、電流が右腕→右上半身→右下半身→右足と流れ、空気が多く含まれている右上半身(右肺)を通過している。
▲3▼生体電気インピーダンスは細胞膜容量Cm(図11参照)の影響を受けるが、この容量Cmが呼吸によって変化する。
【0009】
また、生体電気インピーダンスは、血行動態や代謝能等と関係しており、血流量との間にも密接な関係がある。すなわち、身体の血流量は、体内水分量の一部であり、心臓の拡張、収縮に応じて変化する。一方、生体電気インピーダンスは、身体の水分量に応じて変化する。したがって、心臓の拡張、収縮に応じて変化する血流量を考慮して、生体電気インピーダンスを測定しなければならない。
しかしながら、上述した生体電気インピーダンス測定装置では、生体電気インピーダンスと血流量との間に密接な関係があるにもかかわらず、血流量を考慮して測定していないため、脈の影響を受けている。
【0010】
そこで、脈や呼吸の影響を低減するために、脈や呼吸の周期よりも長い間連続して生体電気インピーダンスを測定することが考えられるが、たとえ微小電流(例えば、300μA)とはいえ、長時間(例えば、1sec以上)連続して人体に電流を流した場合、人体に悪影響を及ぼす恐れがある。つまり、正弦波信号を用いた場合には、正確な生体電気インピーダンスや体脂肪量、体内水分量を測定できないという問題があった。
【0011】
以上の問題を解決するためには、脈や呼吸の影響を受けないような非常に短かい時間で生体電気インピーダンスを測定する必要があるが、このために、正弦波の微小電流の代わりに多くの周波数成分を含んだインパルス状の微小電流を用いることが考えられる。しかしながら、この方法では、極短時間(例えば、0.1μsec程度)に電気エネルギーを集中させるため、高電圧を発生する回路が必要になるばかりか、たとえ極短時間であっても非常に大きなエネルギーが人体に投入されるので、やけど等の損傷ないし場合によっては生命の危険が生じてしまうため、実用的ではない。
【0012】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、簡単な構成ながら一段と安全正確に生体電気インピーダンスを測定でき、体脂肪や体水分分布の状態の測定に用いて好適な生体電気インピーダンス測定装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置は、長さが(2n−1)ビット(nは正の整数)の最長線形符号信号を生成し、生成した最長線形符号信号を測定信号として被験者の体の互いに隔たる所定の2箇所の表面部位に導電可能に付けた第1及び第2の電極を介して被験者の体に投入するための測定信号供給手段と、上記被験者の体に投入された上記測定信号の電流値を測定するための電流測定手段と、上記被験者の体の互いに隔たる所定の2箇所の表面部位に導電可能に付けた第3及び第4の電極を介して被験者の体の所定の表面部位間に生じる電圧値を測定するための電圧測定手段と、上記電流測定手段及び上記電圧測定手段によってそれぞれ測定された電流値及び電圧値を上記測定信号の少なくとも1周期毎に一時記憶するための記憶手段と、該記憶手段に上記測定信号の少なくとも1周期毎に記憶された電流値及び電圧値をフーリエ変換処理により、周波数毎の電流値及び電圧値に変換し、周波数毎に、上記生体の上記部位間の生体電気インピーダンスを算出し、得られた上記周波数毎の生体電気インピーダンスから求めるべき生体電気インピーダンス又は生体電気インピーダンスに基づく物理量を算出する演算手段と、該演算手段によって算出された結果を出力する出力手段とを備えてなることを特徴としている。
【0014】
また、請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、上記測定信号供給手段は、所定周期のクロックに応じて入力信号をシフトするn個(nは正の整数)のシフトレジスタと、複数個の論理回路とから構成され、各論理回路は、上記n個のシフトレジスタの少なくとも1つの出力信号又は他の論理回路の出力信号のうちのいずれか2つの論理和結果をいずれかのシフトレジスタへ入力することにより、長さが(2n−1)ビットの最長線形符号信号を生成し、生成した最長線形符号信号を測定信号として被験者の体の互いに隔たる所定の2箇所の表面部位に導電可能に付けた第1及び第2の電極を介して被験者の体に投入することを特徴としている。
【0015】
また、請求項3記載の発明は、請求項1記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、前記測定信号供給手段では、長さが(2n−1)ビット(nは正の整数)の最長線形符号信号はソフトウェアにより生成されることを特徴としている。
【0016】
また、請求項4記載の発明は、請求項2記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、前記測定信号供給手段では、前記n個(nは正の整数)のシフトレジスタと、前記複数個の論理回路とがソフトウェアにて構成されていることを特徴としている。
【0017】
また、請求項5記載の発明は、請求項1,2,3又は4記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、上記測定信号供給手段は、その周期が上記最長線形符号信号の周期の2p倍(pは正の整数)であり、そのデューティが50パーセントである矩形波信号によって上記最長線形符号信号を変調して得られた信号を上記測定信号として上記被験者の体に投入し、上記演算手段は、上記記憶手段に上記測定信号の少なくとも1周期毎に記憶された電流値及び電圧値を高速フーリエ変換処理により、周波数毎の電流値及び電圧値に変換することを特徴としている。
【0018】
また、請求項6記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、被験者の身長データ及び体重データを少なくとも含む被験者の人体特徴データを入力するための人体特徴データ入力手段を備え、上記演算手段は、周波数毎の生体電気インピーダンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を求め、得られたインピーダンス軌跡から、被験者の周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを算出し、算出された周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスに基づいて、被験者の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗を算出し、細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗と、上記人体特徴データ入力手段によって入力された被験者の人体特徴データとに基づいて、被験者の細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和たる体液量のうち、少なくとも一を推計することを特徴としている。
【0019】
また、請求項7記載の発明は、請求項1,2,3,4又は5記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、被験者の身長データ及び体重データを少なくとも含む被験者の人体特徴データを入力するための人体特徴データ入力手段を備え、上記演算手段は、上記周波数毎の生体電気インピーダンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を求め、得られたインピーダンス軌跡から、被験者の周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを算出し、算出された周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスに基づいて、被験者の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗を算出し、上記細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗と、上記人体特徴データ入力手段によって入力された被験者の人体特徴データとに基づいて、被験者の体脂肪率、脂肪重量及び除脂肪体重のうち、少なくとも一を推計することを特徴としている。
【0020】
また、請求項8記載の発明は、請求項1,2,3,4,5又は6記載の発明に係る生体電気インピーダンス測定装置であって、上記第1ないし第4の電極は、それぞれ対応する回路と同軸ケーブルで接続され、少なくとも第3及び第4の電極に接続される同軸ケーブルのシールド部は、上記第3の電極の電位と上記第4の電極の電位との中間の電位に保持されることを特徴としている。
【0021】
【作用】
この発明の構成では、測定信号として、多くの周波数成分を含むにもかかわらず、瞬時ではあるが被験者にとっては危険がない程度にエネルギーが分散し、しかも、周波数スペクトルの振幅が全周波数領域にわたって略フラットである最長線形符号信号を用いているので、体脂肪の状態や体内水分分布の測定において、生体を損傷することもなく、また、呼吸や脈による影響を取り除くことができ、全周波数領域にわたってS/Nの良い計測が可能となる。
さらに、測定信号は、シフトレジスタ及び複数個の論理回路のみから生成でき、構成が非常に簡単になる。
【0022】
また、この発明の別の構成では、矩形波信号によって最長線形符号信号を変調して得られた信号を測定信号として用いると共に、測定結果である電流値及び電圧値を高速フーリエ変換処理により、周波数毎の電流値及び電圧値に変換しているので、演算時間を大幅に短縮することができる。
【0023】
また、この発明の別の構成では、最小二乗法の演算手法を駆使して、周波数無限大時の生体電気インピーダンスが求められるので、浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、細胞膜の容量成分を含まず、純粋な細胞外液抵抗と細胞内液抵抗とを求めることができる。それゆえ、従来より一段と良好な測定再現性及び測定精度を実現できる。
【0024】
さらに、この発明の別の構成では、第1ないし第4の電極をそれぞれ対応する回路と同軸ケーブルで接続すると共に、少なくとも第3及び第4の電極に接続される同軸ケーブルのシールド部を第3の電極の電位と第4の電極の電位との中間の電位に保持したので、同軸ケーブルのシールド部とグランドとの間に出現する容量による測定信号の交流分の電圧降下を減少させることができ、これによってもS/Nの良好な測定精度を実現できる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
◇第1実施例
図1は、この発明の第1実施例である生体電気インピーダンス測定装置の電気的構成を示すブロック図、また、図2は、同装置の使用状態を模式的に示す模式図である。
この例の生体電気インピーダンス測定装置100は、図1及び図2に示すように、キーボード1と、被験者の体Bにプローブ電流Iaを測定信号として送出し、これにより被験者の体Bから得られる電圧電流情報をデジタル処理するための測定処理部2と、装置各部を制御すると共に、測定処理部2の処理結果に基づいて人体の生体電気インピーダンスや体脂肪、体内水分分布に関する各種数量を算出するためのCPU(中央演算処理装置)3と、このCPU3によって算出された被験者の体Bの生体電気インピーダンスや体脂肪量、体内水分量等を表示するための表示部4と、CPU3の処理プログラムを記憶するROM5と、各種データ(例えば、被験者の身長、体重、性別、細胞外液や細胞内液の量等)を一時記憶するデータ領域及びCPU3の作業領域が設定されるRAM6とから概略構成されている。
【0026】
上記キーボード1は、測定者が測定開始を指示するための測定開始スイッチや、被験者の身長、体重、性別及び年齢等の人体特徴項目を入力したり、全測定時間Tや測定間隔t等を測定目的に応じて設定/設定変更するための各種キーから構成されており、キーボード1から供給される各キーの操作データは、図示せぬキーコード発生回路でキーコードに変換されてCPU3に供給される。
【0027】
また、上記測定処理部2は、PIO(パレラル・インタフェース)71、測定信号発生器72、ローパスフィルタ(以下、LPFという)73、カップリングコンデンサ74及び身体の所定の部位に貼り付けられる電極Hcからなる出力処理回路と、同じく身体の所定の部位に貼り付けられる電極Hp,Lp,Lc、カップリングコンデンサ80a,80b,90、差動増幅器81、I/V変換器(電流/電圧変換器)91、アナログのアンチエリアシングフィルタからなるLPF82,92、A/D変換器83,93及びサンプリングメモリ(リングバッファ)84,94からなる入力処理回路とから構成されている。
【0028】
測定処理部2において、測定信号発生器71は、出力抵抗が発生する信号周波数のすべての領域にわたって10kΩ以上であり、全測定時間Tの間、所定の周期tで、PIO71を介してCPU3から信号発生指示信号が供給される度に、最長線形符号(maximal linear codes)系列(M系列)のプローブ電流Iaを所定回数繰り返し生成し、生成されたプローブ電流Iaを測定信号として、その高周波のノイズを除去するLPF73及び被験者の体Bに直流分が流れないように除去するカップリングコンデンサ74を介して、表面電極Hcに送出する。プローブ電流Iaの値は、例えば、500〜800μAである。また、信号発生指示信号の供給周期は、測定者がキーボード1を用いて設定した測定間隔tに一致する。さらに、この例では、プローブ電流(測定信号)Iaの繰返回数は、信号発生指示信号1回当たり、1〜256回である。この繰返回数も測定者がキーボード1を用いて任意に設定できるようにしても良い。繰返回数は、多いほど精度が高くなるが、微小電流とは言え、長時間連続して人体に流した場合、人体に悪影響を及ぼす虞があるので、1〜256回が好ましい。
【0029】
表面電極Hcは、図2に示すように、測定時、被験者の右の手甲部Hに導電可能に吸着方式により貼り付けられる。それゆえ、測定信号(プローブ電流)Iaは、被験者の右手の部分から体Bに入る。なお、カップリングコンデンサ74と表面電極Hcとの間は、図示せぬ同軸ケーブルで接続されており、同軸ケーブルのシールド部は接地されている。
【0030】
ここで、M系列信号について説明する。
M系列信号は、スペクトラム拡散通信方式やスペクトラム拡散測距システムにおいて一般的に用いられる符号信号であって、ある長さのシフトレジスタ又は遅延素子によって生成される符号系列のうち、最長のものをいう。長さが(2n−1)ビット(nは正の整数)のM系列信号を生成する2値のM系列信号発生器は、n段のシフトレジスタと、そのn段の状態の論理的結合をシフトレジスタの入力へ帰還する論理回路(排他的論理和回路)とから構成される。あるサンプル時刻(クロック時刻)におけるM系列信号発生器の出力及び各段の状態は、直前のサンプル時刻における帰還段の出力の関数である。なお、この実施例では、測定信号発生器71として、シフトレジスタが8段(n=8)のM系列信号発生器を用いている。また、シフトレジスタのシフトクロックの周波数を2MHzに設定している。
【0031】
「発明が解決しようとする課題」の欄で説明したように、インパルス信号を用いた場合には少ない時間間隔(0.1μsec程度)にエネルギーが集中するのに対して、M系列信号を用いたプローブ電流は、多くの周波数成分を含むにもかかわらず1msec程度にエネルギーが分散するため、生体を損傷することなく、また、脈や呼吸の周期より十分に短い時間間隔で発生するので、これらの影響を受けることもない。さらに、例えば、デューティ50%の矩形波信号の場合、周波数スペクトルの振幅は低周波では大きく、高周波で小さいので、S/Nの周波数特性が高周波領域で劣化するのに対して、M系列信号は、周波数スペクトルの振幅が全周波数領域にわたって略フラットであるので、S/Nの周波数特性も略フラットである。なお、M系列信号の詳細については、R. C. Dixon著、「スペクトラム拡散通信方式」(P56〜P89)を参照されたい。
【0032】
次に、入力処理回路について説明する。
図2に示すように、表面電極Hpは、被験者の右の手甲部Hに吸着方式により導電可能に貼り付けられ、一方、表面電極Lpは、右の足甲部Lに吸着方式により導電可能に貼り付けられる。図1に示すカップリングコンデンサ80a,80bと表面電極Hp,Lpとの間は、図3に示すように、それぞれ同軸ケーブルC1,C2で接続されると共に、同軸ケーブルC1,C2のシールド部は、シールドドライブ回路85によって表面電極Hpの電位と表面電極Lpの電位の中間の電位に保持されている。シールドドライブ回路85は、電圧フォロア86と、基準抵抗R0,R0とから構成されている。基準抵抗R0,R0は縦続接続され、一端がカップリングコンデンサ80aの一端と同軸ケーブルC1との接続点に、他端がカップリングコンデンサ80bの一端と同軸ケーブルC2との接続点に接続され、両基準抵抗R0,R0の接続点は電圧フォロア86の入力端に接続されている。電圧フォロア86の出力端は、2本の同軸ケーブルC1,C2のシールド部に接続されている。
【0033】
ここで、図4を参照して、シールドドライブ回路85を用いる理由について説明する。
表面電極Hp,Lpは、シールドドライブ回路85も同軸ケーブルC1,C2も用いず、通常のケーブルを介してカップリングコンデンサ80a,80bと接続した場合には、非常にインピーダンスが高い状態だが、同軸ケーブルC1,C2を用いてシールド部を接地すると、図4(a)に示すように、それぞれケーブルとグランドとの間に容量CHが出現する。表面電極Lpの電位は、同軸ケーブルC2を用いてシールド部を接地することにより、略0Vとなるが、表面電極Hpの電位は高いため、実質的には、図4(b)に示すように、表面電極Hp,Lp間に容量CHが介挿された状態となり、測定時に容量CHを介して測定電流の交流成分がグランドに流れ、表面電極Hp,Lp間で電圧降下が生じてしまう。
そこで、図3及び図4(c)に示すように、シールドドライブ回路85により、同軸ケーブルC1,C2のシールド部の電位VHPを表面電極Hpの電位VLPと表面電極Lpの電位の中間の電位{(VHP−VLP)/2}に保持すると、表面電極Hp,Lp間に容量CHが直列接続された状態となり、結果的に、図4(d)に示すように、表面電極Hp,Lp間には容量CH/2が接続されたことと同じになるから、表面電極Hp,Lp間における電圧降下も図4(b)の場合に比べて半分になる。
【0034】
このように構成すれば、ロスなく表面電極Hp,Lp間の電圧を測定でき、S/Nが良好な測定が可能となる。
なお、同軸ケーブルC1,C2を用いてシールド部を接地することにより、表面電極Hpとグランドに出現する容量と、表面電極Lpとグランドに出現する容量とは実際にはその値が若干異なるが、説明を簡単にするため同一の値としている。また、以上説明した現象は、表面電極Hc,Lcについても生じ得るが、表面電極Hc,Lcはインピーダンスが低いので、その影響が少なく、同軸ケーブルのシールド部は、接地しても良いし、シールドドライブ回路85でドライブしても良い。
【0035】
次に、図1に示す差動増幅器81は、2つの表面電極Hp,Lp間の電位(電位差)を検出する。すなわち、差動増幅器81は、上記プローブ電流Iaが被験者の体Bに投入されると、被験者の右手足間の電圧Vpを検出し、LPF82へ入力することになる。この電圧Vpは、表面電極Hpと表面電極Lpとの間における被験者の体Bの生体電気インピーダンスによる電圧降下である。
LPF82は、上記電圧Vpから高周波のノイズを除去し、A/D変換器83へ供給する。LPF82のカットオフ周波数は、A/D変換器83のサンプリング周波数の半分より低い。これにより、A/D変換器83によるA/D変換処理で発生する折り返し雑音が除去される。A/D変換器83は、CPU3からデジタル変換信号Sdが供給される度に、上記ノイズが除去された電圧Vpを所定のサンプリング周期でデジタル信号に変換し、デジタル化された電圧Vpをサンプリング周期毎にサンプリングメモリ84へ供給する。
【0036】
次に、表面電極Lcは、図2に示すように、被験者の右の足甲部Lに吸着方式により貼り付けられる。表面電極Hcとカップリングコンデンサ90(図1参照)との間は、図示せぬ同軸ケーブルで接続されており、同軸ケーブルのシールド部は接地されている。I/V変換器91は、2つの表面電極Hc,Lc間に流れる電流を検出して電圧に変換する。すなわち、I/V変換器91は、プローブ電流Iaが被験者の体Bに投入されると、被験者の右手足間を流れるプローブ電流Iaを検出し、電圧Vcに変換した後、LPF92へ供給する。
【0037】
LPF92は、入力された電圧Vcから高周波のノイズを除去し、A/D変換器93へ供給する。LPF92のカットオフ周波数は、A/D変換器93のサンプリング周波数の半分より低い。この場合も、A/D変換器93によるA/D変換処理で発生する折り返し雑音が除去される。A/D変換器93は、CPU3からデジタル変換信号Sdが供給される度に、上記ノイズが除去された電圧Vcを所定のサンプリング周期でデジタル信号に変換し、デジタル化された電圧Vcをサンプリング周期毎にサンプリングメモリ94へ供給する。
【0038】
CPU3は、ROM5に記憶された処理プログラムに従って、上述した測定処理部2による測定を開始し、所定のサンプリング周期で、検出電圧Vp,Vcを所定の回数サンプリングした後、測定を停止する制御を行う他、以下の処理を行う。すなわち、CPU3は、まず、サンプリングメモリ84,94に格納された、時間の関数である電圧Vp,Vcを逐次読み出してそれぞれフーリエ変換処理により、周波数の関数である電圧Vp(f),Vc(f)(fは周波数)に変換した後、平均化を行い、周波数毎の生体電気インピーダンスZ(f){=Vp(f)/Vc(f)}を算出する。
次に、CPU3は、得られた周波数毎の生体電気インピーダンスZ(f)に基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、図5に示されるようなインピーダンス軌跡Dを求め、得られたインピーダンス軌跡Dから、被験者の体Bの周波数0時の生体電気インピーダンスR0と、周波数無限大時の生体電気インピーダンスR∞とを算出し、算出結果から、被験者の体Bの細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とを算出する。
【0039】
「従来の技術」の欄では、人体の細胞内細胞を単純な電気的等価回路(図11参照)で表したが、実際の人体の組織では、色々な大きさの細胞が不規則に配置されているので、実際に近い電気的等価回路は、図6に示すように、時定数τ=Cmk・Rikを有する容量と抵抗との直列接続素子が分布している分布定数回路で表される(Reは細胞外液抵抗、Rikは各細胞の細胞内液抵抗、Cmkは各細胞の細胞膜容量である)。したがって、この実施例では、実際に近い電気的等価回路(図6参照)を採用して、細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とを求めることとしたので、人体のインピーダンス軌跡Dは、図5に示すように、中心が実軸より上がった円弧となる。
【0040】
次に、算出された細胞内液抵抗と細胞外液抵抗、及びキーボード1から入力された被験者の身長、体重、性別及び年齢等の人体特徴データ等に基づいて、予め処理プログラムの中に組み込まれてある身体組成推定式を駆使して、被験者の体Bの細胞内液、細胞外液、体脂肪率、脂肪重量、除脂肪体重、細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和たる体内水分量(体液量)の各量を算出する。そして、算出された各データを表示コントローラと表示器(例えばLCD)とからなる表示部4に表示する。
【0041】
上記構成の生体電気インピーダンス測定装置100を用いる場合には、まず、測定に先だって、図2に示すように、2個の表面電極Hc,Hpを被験者の右の手甲部Hに、2個の表面電極Lp,Lcを被験者の右の足甲部Lにそれぞれ吸着方式により貼り付ける(このとき、表面電極Hc,Lcを、表面電極Hp,Lpよりも人体の中心から遠い部位に貼り付ける)。次に、測定者(又は被験者自身)が、生体電気インピーダンス測定装置100のキーボード1を用いて、被験者の身長、体重、性別及び年齢等の人体特徴項目を入力すると共に、測定開始から測定終了までの全測定時間Tや測定間隔t等を設定する。キーボード1から入力されたデータ及び設定値は、RAM5に記憶される。
【0042】
次に、測定者(又は被験者自身)がキーボード1の測定開始スイッチをオンにすると、CPU3は、まず、所定の初期設定を行った後、測定処理部2の測定信号発生器72に信号発生指示信号を送出する。
これにより、測定信号発生器72が、M系列のプローブ電流Iaを所定回数繰り返し生成し、測定信号としてLPF73、カップリングコンデンサ74、図示せぬ同軸ケーブルを介して、被験者の手甲部Hに貼り付けられた表面電極Hc(図2参照)に送出するので、500〜800μAの測定信号Iaが、表面電極Hcから被験者の体Bを流れ、最初の測定が開始される。
【0043】
測定信号Iaが被験者の体Bに投入されると、測定処理部2の差動増幅器81において、電極Hp,Lpが貼り付けられた右手足間で生じた電圧Vpが検出され、LPF82を経て、A/D変換器83へ供給される。一方、I/V変換器91では、電極Hc,Lcが貼り付けられた右手足間を流れるプローブ電流Iaが検出され、電圧Vcに変換された後、LPF92を経てA/D変換器93へ供給される。このとき、CPU3からは、サンプリング周期毎にA/D変換器83,93に対してデジタル変換信号Sdが供給される。
A/D変換器83では、デジタル変換信号Sdの供給を受ける度に、電圧Vpをデジタル信号に変換し、サンプリングメモリ84へ供給する。サンプリングメモリ84は、デジタル化された電圧Vpを順次記憶する。一方、A/D変換器93では、デジタル変換信号Sdの供給を受ける度に、電圧Vcをデジタル信号に変換し、サンプリングメモリ94へ供給する。サンプリングメモリ94は、デジタル化された電圧Vcを順次記憶する。
【0044】
CPU3は、プローブ電流(測定信号)Iaの繰返回数が、予め設定された回数に達すると、測定を停止する制御を行った後、まず、サンプリングメモリ84,94に格納された、時間の関数である電圧Vp,Vcを逐次読み出してそれぞれフーリエ変換処理により、周波数の関数である電圧Vp(f),Vc(f)(fは周波数)に変換した後、平均化を行って、周波数毎の生体電気インピーダンスZ(f){=Vp(f)/Vc(f)}を算出する。
次に、CPU3は、算出された周波数毎の上記生体電気インピーダンスZ(f)に基づいて、最小二乗法の演算手法により、カーブフィッテイングを行い、図5に示されるようなインピーダンス軌跡Dを求め、得られたインピーダンス軌跡Dから、被験者の体Bの周波数0時の生体電気インピーダンスR0と、周波数無限大時の生体電気インピーダンスR∞(インピーダンス軌跡Dの円弧がX軸と交わる点のX座標値に相当)とを算出し、算出結果から、被験者の体Bの細胞内液抵抗と細胞外液抵抗とを算出する。
【0045】
そして、CPU3は、算出された細胞内液抵抗と細胞外液抵抗、及びキーボード1から入力された被験者の身長、体重、性別及び年齢等の人体特徴データ等に基づいて、予め処理プログラムの中に組み込まれてある身体組成推定式を駆使して、被験者の体Bの細胞内液、細胞外液、体脂肪率、脂肪重量、除脂肪体重、細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和たる体内水分量(体液量)の各量を算出する。そして、算出された各データをRAM6に記憶すると共に、表示部4に表示する。
次に、CPU3は、全測定時間Tが経過したか否かを判断し、経過したとの結論が得られれば、以後の測定処理を終了し、経過していなければ、測定間隔に相当する時間tが経過するのを待った後、再び同様の測定処理を開始する。そして、上述の処理を、全測定時間Tが経過するまで繰り返す。
【0046】
このように、この例の構成によれば、プローブ電流Iaとして、多くの周波数成分を含むにもかかわらず1msec程度にエネルギーが分散し、しかも、周波数スペクトルの振幅が全周波数領域にわたって略フラットなM系列信号を用いているので、体脂肪の状態や体内水分分布の測定において、生体を損傷することもなく、また、呼吸や脈による影響を取り除くことができ、全周波数領域にわたってS/Nの良い計測が可能である。さらに、測定信号は、シフトレジスタ及び複数個の論理回路のみから生成でき、構成が非常に簡単になる。
また、最小二乗法によるカーブフィッテイングの手法を用いて、周波数無限大時の生体電気インピーダンスが求められるので、浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、細胞膜の容量成分を含まず、純粋な細胞外液抵抗と細胞内液抵抗とを求めることができる。
【0047】
さらに、表面電極Hc,Hp,Lp,Lcと回路素子73,81,91との間に、カップリングコンデンサ74,80a,80b,90を介挿したので、生体に流れ込んだり、生体中に流れている電流の直流分をカットでき、生体にとっても装置にとっても安全である。
また、表面電極Hc,Hp,Lp,Lcと回路素子73,81,91との間に、同軸ケーブルを介挿すると共に、少なくとも表面電極Hp,Lpに接続される同軸ケーブルCのシールド部をシールドドライブ回路85(図3参照)によって表面電極Hpの電位VHPと表面電極Lpの電位VLPの中間の電位に保持したので、同軸ケーブルのシールド部とグランドとの間に出現する容量による測定信号の交流分の電圧降下を減少させることができ、これによってもS/Nの良好なプローブ電流Iaが検出できる。
【0048】
さらに、測定信号発生器71の出力抵抗を発生する信号周波数のすべての領域にわたって10kΩ以上とすると共に、LPF73と表面電極Hcとの間にカップリングコンデンサ74を介挿したので、表面電極Hcを実質的に定電流源とみなすことができ、生体電気インピーダンス(1kΩ程度)によってプローブ電流Iaの電流値が変化することがなく、生体に流れる電流の最大値が決まり、生体にとって安全である。
したがって、被験者の体脂肪の状態や体内水分分布を一段と正確にかつ安全に推計できる。
【0049】
◇第2実施例
次に、第2実施例について説明する。この第2実施例は、上記した第1実施例の構成のうち、図1に示す測定信号発生器72の構成のみが異なる。
すなわち、第1実施例では、測定信号発生器72は、(2n−1)ビットの長さのM系列信号を生成して、それをプローブ電流Iaとして出力したが、この第2実施例では、このM系列信号を矩形波信号によって変調し、その変調後の信号をプローブ電流Iaとして出力する。図7は、排他的論理和回路からなる変調器72aであり、M系列信号SM1を変調信号SM2で変調する。M系列信号SM1の長さは、第1実施例と同様、(2n−1)ビットであり、一方、変調信号SM2は、デューティ50%の矩形波信号であって、その周期は、M系列信号SM1の周期(2n−1)の2p倍である(pは正の整数)。M系列信号SM1と変調信号SM2のタイミングチャートの一例を図8に示す。この図の例では、n=8、p=2である。すなわち、M系列信号SM1の周期は、M系列信号発生器を構成するシフトレジスタのシフトクロックの周波数を第1実施例と同様、2MHzとすると、{(28−1)/(2×106)}=255/(2×106)=127.5μsec、変調信号SM2の周期は、127.5μsecの22倍で510μsecとなる。
【0050】
M系列信号SM1及び変調信号SM2を周波数軸上で表すと、それぞれ図9(a)及び(b)に示すようになる。これらの図において、fは上記変調信号SM2の基本周波数であり、1/(510×10-6)=1.96kHzである。したがって、図9(a)に示すスペクトラムの周波数0,2pf,2×2pf,3×2pf,・・・は、それぞれ0kHz,約7.84kHz,約15.7kHz,約23.5kHz,・・・となる。
また、図9(b)において、fは、スペクトラムの周波数間隔(一般的に、上記基本周波数に等しい)、(m1×m2×……×mk)は、M系列信号SM1の周期(2n−1)を約数の積で表したものであり、この例では、n=8、k=3、m1=3、m2=5、m3=17、すなわち、(28−1)=3×5×17=255である。よって、スペクトラムの周波数間隔fは、1.96×103/255=7.69Hzである。このスペクトラムの周波数間隔をWで表す。このようなM系列信号SM1及び変調信号SM2を図7に示す変調器72aに入力すると、周波数軸上における畳み込み積分となるので、変調後の信号のスペクトラムは、図9(c)のようになる。この図において、矢印で示したスペクトラムの周波数は、各スペクトラムの中心周波数に対して、Wだけ高い値であり、この部分にエネルギーが集中していることがわかる。つまり、各スペクトラムの中心周波数0×2pf,1×2pf,2×2pf,・・・に対して、W、すなわち、0×2pf+f,1×2pf+f,2×2pf+f,・・・、一般化すれば、q×2pf+f(q=0,1,2,・・・)に該当する周波数(q×2p+1)fにエネルギーが集中している。
【0051】
したがって、上記した周波数特性を有する変調後の信号を測定信号として被験者の体Bに投入し、得られた信号のうち、上記エネルギーが集中している周波数(q×2p+1)fのみを選択して高速フーリエ変換処理を施すことにより、計算回数が、すべてのスペクトラムについて高速フーリエ変換処理を施す場合の計算回数2P(2n−1)(2×P+m1+m2+……+mk)の1/2Pである(2n−1)(2×P+m1+m2+……+mk)回となり、計算時間が大幅に短縮できる。
【0052】
次に、この実施例における信号処理のタイミングについて説明する。上記したように、呼吸や脈の影響をできるだけ少なくして測定精度を上げるため及び人体への影響を最小限にするために、測定電流を極短時間被験者の体に流しつつ、複数回データを取り込んでその平均化を行う。この実施例では、256回のデータの取り込み及びその平均化を行うものとし、1回のデータ取り込み時間は、変調信号SM2の1周期分であり、データ取り込み間隔は、変調信号SM2の3周期分とする。すなわち、変調信号SM2の1周期は510μsecであるから、1回のデータ取り込み時間も510μsecであり、データ取り込み間隔は、510μsec×3=1530μsec、全測定時間は、(510+1530)μsec×256≒0.522secとなる。
したがって、測定電流を被験者の体に連続的に流している時間は約0.5secであり、呼吸や脈の影響をできるだけ少なくして測定精度を上げることができると共に、人体への影響を最小限にすることができる。
【0053】
以上説明した第1及び第2実施例の構成によれば、従来に比べて測定精度を上げることができるが、その測定精度を維持するために、以下に示す方法により定期的に校正を行う。
すなわち、図10に示すように、インピーダンス値が既知の2つの基準インピーダンス素子Z1,Z2に生体電気インピーダンス測定装置100の表面電極Hc,Hp,Lc,Lpを交互に接続した後、上記第1及び第2実施例と同様の測定手順でインピーダンスを測定し、上記既知のインピーダンス値Z1,Z2及び測定によって得られたインピーダンス値Z'1,Z'2とに基づいて校正を行う。インピーダンス素子200としては、理想的には、温度特性がフラットでそのインピーダンス値及びその周波数特性が人体の生体電気インピーダンスと等しいものを用いる必要があるが、実際には、例えば、温度特性の良い精度1%の酸化被膜抵抗素子(抵抗値;200Ω、500Ω)を用いる。
【0054】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこれらの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、算出する生体電気パラメータは、生体電気インピーダンス、インピーダンス軌跡、細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗に限らず、生体電気アドミッタンス、アドミッタンス軌跡、上記生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッタンス、細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗等の時間的変化量並びにこれらの一部であっても良く、このようにすれば、体脂肪率等の測定だけでなく、各種医療測定(例えば、透析の状態測定)への適用が期待できる。また、電極の取付箇所は、手や足に限定されない。
【0055】
また、M系列信号発生器を構成するシフトレジスタや論理回路は、ハードウェア構成であると、ソフトウェア構成であるとを問わない。
【0056】
また、上述の実施例では、LPF82及びA/D変換器83と、LPF92及びA/D変換器93とを用いた例を示したが、これらに代えて、縦続接続された1組のLPF及びA/D変換器又は1個のA/D変換器と、その入力端と出力端とに取り付けられた切換スイッチとを設けても良い。これにより、少なくともA/D変換器を1個にすることができ、構成をさらに簡単にできる。
さらに、上述の実施例では、人体特徴項目として、被験者の身長、体重、性別及び年齢等を入力する場合について述べたが、必要に応じて、性別、年齢等を省略しても良く、あるいは人種等の項目を付加しても良い。算出された人体の生体電気パラメータをプリンタに出力するようにしても良い。さらに、脈波センサや呼吸の周期を検出できるセンサを人体に貼り付け、各センサの出力信号により測定タイミングを設定するようにしても良い。
【0057】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の生体電気インピーダンス測定装置によれば、測定信号として、多くの周波数成分を含むにもかかわらず、瞬時ではあるが被験者にとっては危険がない程度にエネルギーが分散し、しかも、周波数スペクトルの振幅が全周波数領域にわたって略フラットである最長線形符号信号を用いているので、体脂肪量や体内水分量の測定において、生体を損傷することもなく、また、呼吸や脈による影響を取り除くことができ、全周波数領域にわたってS/Nの良い計測が可能となる。さらに、測定信号は、シフトレジスタ及び複数個の論理回路のみから生成でき、構成が非常に簡単になる。
すなわち、簡単な構成で一段と正確かつ安全に生体電気インピーダンス、体脂肪の状態、体水分分布を測定できる。
【0058】
また、最小二乗法によるカーブフィッテイングの手法を用いて、周波数無限大時の生体電気インピーダンスが求められるので、浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、細胞膜の容量成分を含まず、純粋な細胞外液抵抗と細胞内液抵抗とを求めることができる。
【0059】
また、この発明の別の構成では、矩形波信号によって最長線形符号信号を変調して得られた信号を測定信号として用いると共に、測定結果である電流値及び電圧値を高速フーリエ変換処理により、周波数毎の電流値及び電圧値に変換しているので、演算時間を大幅に短縮することができる。
【0060】
さらに、この発明の別の構成では、最小二乗法の演算手法を駆使して、周波数無限大時の生体電気インピーダンスが求められるので、浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、細胞膜の容量成分を含まず、純粋な細胞外液抵抗と細胞内液抵抗とを求めることができる。それゆえ、従来より一段と良好な測定再現性及び測定精度を実現できる。
【0061】
また、この発明の別の構成では、第1ないし第4の電極をそれぞれ対応する回路と同軸ケーブルで接続すると共に、少なくとも第3及び第4の電極に接続される同軸ケーブルのシールド部を第3の電極の電位と第4の電極の電位との中間の電位に保持したので、同軸ケーブルのシールド部とグランドとの間に出現する容量による測定信号の交流分の電圧降下を減少させることができ、これによってもS/Nの良好な測定精度を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1及び第2実施例である生体電気インピーダンス測定装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同生体電気インピーダンス測定装置の使用の状態を模式的に示す図である。
【図3】シールドドライブ回路の電気的構成の一例を示すブロック図である。
【図4】シールドドライブ回路の動作原理を説明するための図である。
【図5】人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図6】人体の組織内細胞の実際に近い電気的等価回路図である。
【図7】変調回路の電気的構成の一例を示すブロック図である。
【図8】上記変調回路の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】上記変調回路の動作を説明するためのスペクトラム図である。
【図10】同生体電気インピーダンス測定装置の校正を説明するための図である。
【図11】従来技術を説明するための図であり、組織内細胞の単純化された電気的等価回路図である。
【符号の説明】
1 キーボード(人体特徴データ入力手段)
3 CPU(演算手段)
4 表示部(出力手段)
72 測定信号発生器(測定信号供給手段の一部)
72a 変調器(測定信号供給手段の一部)
73 LPF(測定信号供給手段の一部)
81 差動増幅器(電圧測定手段の一部)
82 LPF(電圧測定手段の一部)
83 A/D変換器(電圧測定手段の一部)
84,94 サンプリングメモリ(記憶手段)
85 シールドドライブ回路
91 I/V変換器(電流測定手段の一部)
92 LPF(電流測定手段の一部)
100 生体電気インピーダンス測定装置
Hc,Hp,Lc,Lp 表面電極(第1〜第4の電極)

Claims (12)

  1. 長さが(2n−1)ビット(nは正の整数)の最長線形符号信号を生成し、生成した最長線形符号信号を測定信号として被験者の体の互いに隔たる所定の2箇所の表面部位に導電可能に付けた第1及び第2の電極を介して被験者の体に投入するための測定信号供給手段と、
    前記被験者の体に投入された前記測定信号の電流値を測定するための電流測定手段と、
    前記被験者の体の互いに隔たる所定の2箇所の表面部位に導電可能に付けた第3及び第4の電極を介して被験者の体の所定の表面部位間に生じる電圧値を測定するための電圧測定手段と、
    前記電流測定手段及び電圧測定手段によってそれぞれ測定された電流値及び電圧値を前記測定信号の少なくとも1周期毎に一時記憶するための記憶手段と、
    該記憶手段に前記測定信号の少なくとも1周期毎に記憶された電流値及び電圧値をフーリエ変換処理により、周波数毎の電流値及び電圧値に変換し、周波数毎に、前記生体の前記部位間の生体電気インピーダンスを算出し、得られた前記周波数毎の生体電気インピーダンスから求めるべき生体電気インピーダンス又は生体電気インピーダンスに基づく物理量を算出する演算手段と、
    該演算手段によって算出された結果を出力する出力手段と
    を備えてなることを特徴とする生体電気インピーダンス測定装置。
  2. 前記測定信号供給手段は、所定周期のクロックに応じて入力信号をシフトするn個(nは正の整数)のシフトレジスタと、複数個の論理回路とから構成され、各論理回路は、前記n個のシフトレジスタの少なくとも1つの出力信号又は他の論理回路の出力信号のうちのいずれか2つの論理和結果をいずれかのシフトレジスタへ入力することにより、長さが(2n−1)ビットの最長線形符号信号を生成し、生成した最長線形符号信号を測定信号として被験者の体の互いに隔たる所定の2箇所の表面部位に導電可能に付けた第1及び第2の電極を介して被験者の体に投入することを特徴とする請求項1記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  3. 前記測定信号供給手段では、長さが(2n−1)ビット(nは正の整数)の最長線形符号信号はソフトウェアにより生成されることを特徴とする請求項1記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  4. 前記測定信号供給手段では、前記n個(nは正の整数)のシフトレジスタと、前記複数個の論理回路とがソフトウェアにて構成されていることを特徴とする請求項2記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  5. 前記測定信号供給手段は、その周期が前記最長線形符号信号の周期の2p倍(pは正の整数)であり、そのデューティが50パーセントである矩形波信号によって前記最長線形符号信号を変調して得られた信号を前記測定信号として前記被験者の体に投入し、
    前記演算手段は、前記記憶手段に前記測定信号の少なくとも1周期毎に記憶された電流値及び電圧値を高速フーリエ変換処理により、周波数毎の電流値及び電圧値に変換することを特徴とする請求項1,2,3又は4記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  6. 被験者の身長データ及び体重データを少なくとも含む被験者の人体特徴データを入力するための人体特徴データ入力手段を備え、
    前記演算手段は、前記周波数毎の生体電気インピーダンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を求め、得られたインピーダンス軌跡から、被験者の周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを算出し、算出された周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスに基づいて、被験者の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗を算出し、前記細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗と、前記人体特徴データ入力手段によって入力された被験者の人体特徴データとに基づいて、被験者の細胞内液量、細胞外液量及びこれらの総和たる体液量のうち、少なくとも一を推計することを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  7. 被験者の身長データ及び体重データを少なくとも含む被験者の人体特徴データを入力するための人体特徴データ入力手段を備え、
    前記演算手段は、前記周波数毎の生体電気インピーダンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を求め、得られたインピーダンス軌跡から、被験者の周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを算出し、算出された周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスに基づいて、被験者の細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗を算出し、前記細胞内液抵抗及び細胞外液抵抗と、前記人体特徴データ入力手段によって入力された被験者の人体特徴データとに基づいて、被験者の体脂肪率、脂肪重量及び除脂肪体重のうち、少なくとも一を推計することを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  8. 前記第1ないし第4の電極は、それぞれ対応する回路と同軸ケーブルで接続され、少なくとも第3及び第4の電極に接続される同軸ケーブルのシールド部は、前記第3の電極の電位と前記第4の電極の電位との中間の電位に保持されることを特徴とする請求項1,2,,3,4,5又は6記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  9. 前記演算手段は、周波数毎の生体電気インピーダンスに基づいてインピーダンス軌跡を求め、得られたインピーダンス軌跡から、周波数0時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを算出することを特徴とする請求項1,2,3,4又は5記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  10. 前記測定信号供給手段は、測定信号をローパスフィルタ及び/又はカップリングコンデンサを介して被験者の体に投入することを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8又は9記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  11. 前記測定信号供給手段で生成される最長線形符号信号は、周波数スペクトルの振幅が全周波数領域にわたって略フラットであることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は10記載の生体電気インピーダンス測定装置。
  12. 前記測定信号供給手段で生成される最長線形符号信号の電流値は、500〜800μAであることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10又は11記載の生体電気インピーダンス測定装置。
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