JPH1014899A - 身体組成推計装置及び身体組成推計方法 - Google Patents

身体組成推計装置及び身体組成推計方法

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JPH1014899A
JPH1014899A JP8176448A JP17644896A JPH1014899A JP H1014899 A JPH1014899 A JP H1014899A JP 8176448 A JP8176448 A JP 8176448A JP 17644896 A JP17644896 A JP 17644896A JP H1014899 A JPH1014899 A JP H1014899A
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JP
Japan
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subject
resistance
estimating
extracellular fluid
intracellular
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Application number
JP8176448A
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English (en)
Inventor
Yasuyuki Kubota
康之 久保田
Tetsuya Ishii
徹哉 石井
Masashi Kuriwaki
真史 栗脇
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
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Publication date
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    • A61BDIAGNOSIS; SURGERY; IDENTIFICATION
    • A61B5/00Measuring for diagnostic purposes; Identification of persons
    • A61B5/48Other medical applications
    • A61B5/4869Determining body composition
    • A61B5/4872Body fat

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 体水分分布や体脂肪の状態や血液のヘマトク
リット値等の身体組成の推計精度の向上を図る。 【解決手段】 信号出力回路5は、被験者の体にマルチ
周波数電流Ibを投入する。電流検出回路6は、被験者
の体を流れるマルチ周波数電流Ibを検出する。電圧検
出回路7は、被験者の手足間の電圧Vpを検出する。C
PU10は、検出された電流Ibと電圧Vpとに基づい
て、生体電気インピーダンスを測定し、測定された生体
電気インピーダンスに基づいて、被験者の体の細胞外液
抵抗及び細胞内液抵抗を算出する。そして、算出された
細胞外液抵抗及び/又は細胞内液抵抗に基づいて、被験
者の体の細胞外液量、細胞内液量、体水分量、体脂肪
率、マトクリット値等を推計し、推計結果を表示器9に
表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、生体電気インピ
ーダンス法に基づいて、被験者の体水分分布(細胞外液
量、細胞内液量、体水分量(体液量)等)や体脂肪の状
態(体脂肪率、脂肪重量、除脂肪重量等)や血液のヘマ
トクリット値を推計するための身体組成推計装置及び身
体組成推計方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、人間や動物の身体組成を評価する
目的で、生体の電気特性に関する研究が行われている。
生体の電気特性は、組織又は臓器の種類によって著しく
異なっており、例えば、ヒトの場合、血液の電気抵抗率
は150Ω・cm前後であるのに対して、骨や脂肪の電
気抵抗率は1〜5kΩ・cmもある。この生体の電気特
性は、生体電気インピーダンス(Bioelectric Impedanc
e)と呼ばれ、生体の体表面に装着された複数の電極間
に微小電流を流すことにより測定される。このようにし
て得られた生体電気インピーダンスから被験者の体水分
分布(細胞外液量、細胞内液量、これらの総和たる体水
分量(体液量)等)や、体脂肪の状態(体脂肪率、脂肪
重量、除脂肪重量等)を推計する方法を生体電気インピ
ーダンス(Bioelectric Impedance)法という(「身体
組成の評価法としての生体電気インピーダンス法」,Bau
mgartner, R.N., etc.著、「生体電気インピーダンスと
その臨床応用」,医用電子と生体工学,金井寛著,20(3) J
un 1982、「インピーダンス法による体肢の水分分布の
推定とその応用」,医用電子と生体工学,波江野誠等著,2
3(6) 1985、「インピーダンス法による膀胱内尿量の長
時間計測」,人間工学,口ノ町康夫等著,28(3) 1992 等参
照)。
【0003】生体電気インピーダンスは、生体中のイオ
ンによって搬送される電流に対する生体の抵抗(レジス
タンス)と、細胞膜、組織界面、あるいは非イオン化組
織によって作り出される様々な種類の分極プロセスと関
連したリアクタンスとから構成される。リアクタンスの
逆数である容量(キャパシタンス)は、電圧よりも電流
に時間的遅れをもたらし、位相のズレ(フェーズシフ
ト)を作り出すが、この値はレジスタンスに対するリア
クタンスの比率の逆正接角(アークタンジェント)、す
なわち、電気位相角として幾何学的に定量できる。これ
ら生体電気インピーダンスZ、リアクタンスX及び電気
位相角φは、周波数に依存している。
【0004】ここで、生体の組織を構成する細胞につい
て言及すると、図15に示すように、細胞1,1,…
は、細胞膜2,2,…によって取り囲まれてなっている
が、細胞膜2,2,…は、電気的には容量(キャパシタ
ンス)の大きなコンデンサと見ることができる。したが
って、生体電気インピーダンスは、図16に示すよう
に、細胞外液抵抗1/Yeのみからなる細胞外液インピ
ーダンスと、細胞内液抵抗1/Yiと細胞膜容量Cmとの
直列接続からなる細胞内液インピーダンスとの並列合成
インピーダンスと考えることができる。そこで、上記生
体電気インピーダンス法を用いて被験者の体水分分布や
体脂肪の状態を推計する従来の身体組成推計装置では、
手足の表面電極間に流すべき正弦波交流電流の周波数
を、電気位相角φが最大になる時の周波数(特性周波
数)である略50kHzに固定し、被験者の生体電気イ
ンピーダンスを測定して、細胞外液インピーダンスと細
胞内液インピーダンスとの並列合成インピーダンスを
得、得られた並列合成インピーダンスに基づいて、被験
者の体水分分布や体脂肪の状態を推計していた。ところ
で、生体の組織は、容量成分を含む電気的等価回路で表
されるとは言え、体液測定装置の推計精度を高めるため
には、測定される生体電気インピーダンスは、純粋に抵
抗(レジスタンス)でなければならない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、生体電
気インピーダンス(Bioelectric Impedance)法を利用
する上記従来の身体組成推計装置にあっては、いずれ
も、手足の表面電極間に流すべき正弦波交流電流の周波
数を特性周波数である略50kHzに固定していたた
め、測定される生体電気インピーダンスは、同図に示す
ように、細胞膜の容量成分を含むこととなり、また、細
胞外液抵抗と細胞内液インピーダンスとの並列合成イン
ピーダンスとしてしか測定されないので、このことが、
体水分分布や体脂肪の状態の推計値の精度向上を阻む要
因となっていた。
【0006】この発明は、上述の事情に鑑みてなされた
もので、体水分分布や体脂肪の状態や血液のヘマトクリ
ット値の推計精度の向上を図ることのできる身体組成推
計装置及び身体組成推計方法を提供することを目的とし
ている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の身体組成推計装置は、生体電気イン
ピーダンス法に基づいて、被験者の体脂肪の状態又は体
水分分布を推計する身体組成推計装置であって、マルチ
周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプロー
ブ電流を上記被験者の体に投入して該被験者の体の電気
インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定
手段と、該生体電気インピーダンス測定手段によって測
定された上記電気インピーダンスに基づいて、上記被験
者の体の細胞外液抵抗を算出する抵抗算出手段と、該抵
抗算出手段によって算出された上記細胞外液抵抗に基づ
いて、上記被験者の体の細胞外液量を推計する体液推計
手段とを備えてなることを特徴としている。
【0008】また、請求項2記載の身体組成推計装置
は、生体電気インピーダンス法に基づいて、被験者の体
脂肪の状態又は体水分分布を推計する身体組成推計装置
であって、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成し
た各周波のプローブ電流を上記被験者の体に投入して該
被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
ンピーダンス測定手段と、該生体電気インピーダンス測
定手段によって測定された上記電気インピーダンスに基
づいて、上記被験者の体の細胞外液抵抗又は細胞内液抵
抗を算出する抵抗算出手段と、上記被験者の身長データ
を入力するための身長データ入力手段と、上記抵抗算出
手段によって算出された上記被験者の体の細胞外液抵抗
又は細胞内液抵抗と、上記身長データ入力手段から入力
された上記被験者の身長データとに基づいて、上記被験
者の体の細胞外液量、又は細胞内液量を推計する体液推
計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0009】また、請求項3記載の身体組成推計装置
は、請求項2記載の身体組成推計装置であって、上記体
液推計手段は、上記被験者の体の細胞外液量又は細胞内
液量が、上記被験者の身長データの2乗に比例し、上記
被験者の体の細胞外液抵抗又は細胞内液抵抗に反比例す
る関係として与えられる身体組成推計式を用いて、上記
被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量を推計すること
を特徴としている。
【0010】また、請求項4記載の発明に係る身体組成
推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成
した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被
験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イン
ピーダンス測定手段と、該生体電気インピーダンス測定
手段によって測定された上記電気インピーダンスに基づ
いて、上記被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗
を算出する抵抗算出手段と、上記被験者の身長に関する
データを入力するための身長データ入力手段と、上記被
験者の体液量が、式(1)によって与えられる身体組成
推計式を用いて、上記被験者の体液量を推計する体液推
計手段とを備えてなることを特徴としている。
【数5】 TBW=a12Ye+b12Yi+c1 (1) TBW:被験者の体液量 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a1,b1,c1:定数
【0011】また、請求項5記載の発明に係る身体組成
推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成
した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被
験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イン
ピーダンス測定手段と、生体電気インピーダンス測定手
段によって測定された上記電気インピーダンスに基づい
て、上記被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を
算出する抵抗算出手段と、上記被験者の身長データを入
力するための身長データ入力手段と、上記被験者の体の
脂肪重量が、式(2)によって与えられる身体組成推計
式を用いて、上記被験者の体の脂肪重量を推計する脂肪
重量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【数6】 FAT=a22Ye+b22Yi+c2 (2) FAT:被験者の体の脂肪重量 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a2,b2,c2:定数
【0012】また、請求項6記載の発明に係る身体組成
推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成
した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被
験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イン
ピーダンス測定手段と、該生体電気インピーダンス測定
手段によって測定された上記電気インピーダンスに基づ
いて、上記被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗
を算出する抵抗算出手段と、上記被験者の身長データを
入力するための身長データ入力手段と、上記被験者の体
の除脂肪重量が、式(3)によって与えられる身体組成
推計式を用いて、上記被験者の体の除脂肪重量を推計す
る除脂肪重量推計手段とを備えてなることを特徴として
いる。
【数7】 LBM=a32Ye+b32Yi+c3 (3) LBM:被験者の体の除脂肪重量 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a3,b3,c3:定数
【0013】また、請求項7記載の発明に係る身体組成
推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成
した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被
験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イン
ピーダンス測定手段と、該生体電気インピーダンス測定
手段によって測定された上記電気インピーダンスに基づ
いて、上記被験者の体の細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗
を算出する抵抗算出手段と、上記被験者の身長データ及
び体重データを入力するための身長体重データ入力手段
と、上記被験者の体密度が、式(4)によって与えられ
る身体組成推計式を用いて、上記被験者の体密度を推計
する体密度推計手段とを備えてなることを特徴としてい
る。
【数8】 Db=a4(W/H2)Ye+b4(W/H2)Yi+c4 (4) Db:被験者の体密度 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a4,b4,c4:定数
【0014】また、請求項8記載の発明に係る身体組成
推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成
した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被
験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イン
ピーダンス測定手段と、該生体電気インピーダンス測定
手段によって測定された上記電気インピーダンスに基づ
いて、上記被験者の体の細胞外液抵抗を算出する抵抗算
出手段と、該抵抗算出手段によって算出された上記細胞
外液抵抗に基づいて、上記被験者の血液のヘマトクリッ
ト値を推計するヘマトクリット値推計手段とを備えてな
ることを特徴としている。
【0015】また、請求項9記載の身体組成推計装置
は、請求項1,2,3又は4記載の身体組成推計装置で
あって、一般健常者の体の正常状態における細胞外液
量、細胞内液量又は体液量を、正常細胞外液量、正常細
胞内液量又は正常体液量として予め記憶する記憶手段
と、該記憶手段から読み出された上記正常細胞外液量、
正常細胞内液量又は正常体液量と、上記体液推計手段に
よって推計された上記被験者の現在の細胞外液量、細胞
内液量又は体液量との差分を演算する演算手段と、該演
算手段の演算結果に基づいて、上記被験者の細胞外液、
細胞内液、又は体液の現在の状態を表示装置に表示させ
る表示制御手段とを付加してなることを特徴としてい
る。
【0016】また、請求項10記載の身体組成推計装置
は、請求項1,2,3又は4記載の身体組成推計装置で
あって、一般健常者の体の正常状態における細胞外液
量、細胞内液量又は体液量の除脂肪重量に対する割合
を、正常細胞外液量−除脂肪重量比、正常細胞内液量−
除脂肪重量比又は正常体液量−除脂肪重量比として予め
記憶する記憶手段と、該記憶手段から読み出された上記
正常細胞外液量−除脂肪重量比、正常細胞内液量−除脂
肪重量比又は正常体液量−除脂肪重量比と、上記体液推
計手段によって推計された上記被験者の現在の細胞外液
量、細胞内液量又は体液量の当該被験者の体の除脂肪重
量に対する割合である細胞外液量−除脂肪重量比、細胞
内液量−除脂肪重量比又は体液量−除脂肪重量比との差
分を演算する演算手段と、該演算手段の演算結果に基づ
いて、上記被験者の細胞外液、細胞内液、又は体液の現
在の状態を表示装置に表示させる表示制御手段とを付加
してなることを特徴としている。
【0017】また、請求項11記載の身体組成推計装置
は、請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9又は1
0記載の身体組成推計装置であって、上記生体電気イン
ピーダンス測定手段は、上記被験者の体に投入される上
記プローブ電流の各周波毎に、該被験者の体の生体電気
インピーダンス又は生体電気アドミッタンスを測定し、
測定された各周波毎の上記生体電気インピーダンス又は
生体電気アドミッタンスに基づいて、最小二乗法の演算
手法を駆使して、インピーダンス軌跡又はアドミッタン
ス軌跡を求め、求められた該インピーダンス軌跡又はア
ドミッタンス軌跡から、上記被験者の体の周波数0時、
又は周波数0時及び無限大時の生体電気インピーダンス
又は生体電気アドミッタンスを算出すると共に、上記抵
抗算出手段は、上記生体電気インピーダンス測定手段に
よって算出された被験者の体の周波数0時、又は周波数
0時及び無限大時の生体電気インピーダンス又は生体電
気アドミッタンスに基づいて、上記被験者の体の細胞外
液抵抗又は/及び細胞内液抵抗を算出することを特徴と
している。
【0018】また、請求項12記載の身体組成推計装置
は、請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9,10
又は11記載の身体組成推計装置であって、上記被験者
の性別データを入力するための性別データ入力手段を備
えてなり、上記体液推計手段、上記脂肪重量推計手段、
上記除脂肪重量推計手段、上記体密度推計手段又は上記
ヘマトクリット値推計手段は、上記性別データ入力手段
から入力された上記被験者の性別データを加味して、上
記被験者の体液、脂肪重量、除脂肪重量、体密度又はヘ
マトクリット値を推計することを特徴としている。
【0019】また、請求項13記載の発明に係る身体組
成推計方法は、マルチ周波のプローブ電流を被験者の体
に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを測定
し、該測定により得られた電気インピーダンスに基づい
て、上記被験者の体の細胞外液抵抗を算出し、該算出に
より得られた細胞外液抵抗に基づいて、上記被験者の体
の細胞外液量を推計することを特徴としている。
【0020】また、請求項14記載の発明に係る身体組
成推計方法は、マルチ周波のプローブ電流を被験者の体
に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを測定
し、該測定により得られた電気インピーダンスに基づい
て、上記被験者の体の細胞外液抵抗又は細胞内液抵抗を
算出し、該算出により得られた細胞外液抵抗又は細胞内
液抵抗と、上記被験者の身長データとに基づいて、上記
被験者の体の細胞外液量、又は細胞内液量を推計するこ
とを特徴としている。
【0021】また、請求項15記載の身体組成推計方法
は、請求項14記載の身体組成推計方法であって、上記
被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量が、上記被験者
の身長データの2乗に比例し、上記被験者の体の細胞外
液抵抗又は細胞内液抵抗に反比例する関係として与えら
れる身体組成推計式を用いて、上記細胞外液量又は上記
細胞内液量を推計することを特徴としている。
【0022】さらにまた、請求項16記載の発明に係る
身体組成推計方法は、マルチ周波のプローブ電流を被験
者の体に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを
測定し、該測定により得られた電気インピーダンスに基
づいて、上記被験者の体の細胞外液抵抗を算出し、該算
出により得られた細胞外液抵抗に基づいて、上記被験者
の血液のヘマトクリット値を推計することを特徴として
いる。
【0023】
【作用】この発明の構成において、生体電気インピーダ
ンス測定手段は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、
生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して
被験者の体の電気インピーダンスを測定する。また、抵
抗算出手段は、生体電気インピーダンス測定手段によっ
て測定された被験者の体の電気インピーダンスに基づい
て、被験者の生体組織の細胞外液抵抗や細胞内液抵抗を
求める。そして、求められた細胞外液抵抗や細胞内液抵
抗に基づいて、請求項1,2,3又は4記載の構成で
は、体液推計手段は、被験者の細胞外液量等の体水分分
布を推計し、また、請求項5記載の構成では、脂肪重量
推計手段は、被験者の体の脂肪重量を推計し、また、請
求項6記載の構成では、除脂肪重量推計手段は、被験者
の体の除脂肪重量を推計し、また、請求項7記載の構成
では、体密度推計手段は、被験者の体の体密度を推計
し、また、請求項8記載の構成では、ヘマトクリット値
推計手段は、被験者の体のヘマトクリット値を推計す
る。それ故、この発明の構成によれば、細胞外液抵抗と
細胞内液抵抗とは、互いに分離された状態で、かつ、細
胞膜の容量成分が除かれて、正確に求められ、求められ
た細胞外液抵抗や細胞内液抵抗に基づいて、一段と実情
に即した正確な細胞外液量等の体水分分布や、脂肪重量
等の体脂肪の状態や、体密度や、ヘマトクリット値に関
する推計値を簡便に得ることができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して、この発明
の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用い
て具体的に行う。 ◇前提説明 この発明の実施例装置及び方法では、後述する各種の身
体組成推計式が利用される。そこで、まず、これらの推
計式が導出された経緯について説明する。最初に、細胞
外液量Ve、細胞内液量Vi及び体水分量TBW等の推計
式の導出方法について述べる。透析の際の除水による被
験者の細胞外液量Ve及び細胞内液量Viの変化を考える
上で、簡単のために、人体を円柱に例えてみる。図12
に示すような円柱モデルにおいて、被験者の細胞外液量
Veの占める断面積Se、細胞内液量Viの占める断面積
Si、身長Hとの間には、式(5)及び式(6)に示す
関係がある。
【0025】
【数9】 Ve=HSe …(5)
【0026】
【数10】 Vi=HSi …(6)
【0027】また、細胞外液抵抗1/Ye及び細胞内液
抵抗1/Yiは、それぞれ、式(7)、式(8)によっ
て与えられる。
【0028】
【数11】 1/Ye=ρeH/Se …(7) ρe:被験者の細胞外液の抵抗率
【0029】
【数12】 1/Yi=ρiH/Si …(8) ρi:被験者の細胞内液の抵抗率
【0030】したがって、式(5)及び式(7)より式
(9)が、式(6)及び式(8)より式(10)が導き
出される。
【0031】
【数13】 Ve=ρeH2Ye …(9)
【0032】
【数14】 Vi=ρiH2Yi …(10)
【0033】したがって、細胞外液の抵抗率ρe、細胞
内液の抵抗率ρiには、個人差がないと考えると、細胞
外液抵抗1/Ye、細胞内液抵抗1/Yiは、それぞれ、
細胞外液量Ve、細胞内液量Viを示す指標であると考え
ることができる。ここで、被験者の除脂肪重量LBM
は、細胞外液と細胞内液とその他の部分(骨組織等)と
からなっているとすると、除脂肪重量LBMは、式(1
1)で与えられると考えられる。
【0034】
【数15】 LBM=Ve+Vi+c1 =ρeH2Ye+ρiH2Yi+c3 …(11)
【0035】そこで、多数の被験者について、身長Hを
測定し、かつ、細胞外液抵抗1/Ye及び細胞内液抵抗
1/Yiを、後に詳述するような方法によって測定し、
一方、除脂肪重量LBMについては、例えば、DXA等
のX線を用いる方法によって精密に測定して、これらの
結果から重回帰分析によって、式(11)の回帰定数で
ある、ρe、ρi及び定数c3の値を求めた。この結果、
ρe=0.3077[kgΩ/cm2]、ρi=0.86
30[kgΩ/cm2]、c3=8.964[kg]と定
められた。したがって、除脂肪重量LBM[kg]は、
身長H[cm]、細胞外液抵抗の逆数Ye[S]及び細
胞内液抵抗の逆数Yi[S]を用いて、式(12)によ
って与えられる。
【0036】
【数16】 LBM=0.3077H2Ye+0.8630H2Yi+8.964 …(12)
【0037】なお、式(12)に従って、生体電気イン
ピーダンス法(BIA)によって求められた除脂肪重量
LBM(BIA)と、DXAによって求めたれ除脂肪重量L
BM(DXA)との間の相関関係を調べたところ、図13に
示すように、高い相関が認められた。また、式(12)
の第1項、第2項はそれぞれ、細胞外液量Ve[k
g]、細胞内液量Vi[kg]を表すので、細胞外液量
Ve、細胞内液量Viは、それぞれ、式(13)、式(1
4)によって与えられる。
【0038】
【数17】 Ve=0.3077H2Ye …(13)
【0039】
【数18】 Vi=0.8630H2Yi …(14)
【0040】また、体水分量TBW[kg]は、細胞外
液量Veと細胞内液量Viとの和であるので、式(15)
によって与えられる。
【0041】
【数19】 TBW=Ve+Vi =0.3077H2Ye+0.8630H2Yi …(15)
【0042】次に、被験者の血液のヘマトクリット値H
ctの推定式の導出方法について述べる。ヘマトクリッ
ト値Hctは、全血量のうち血球の占める割合を体積%
で表したものであり、通常は、採血を行って測定する。
この出願に係る発明者らが、多数の被験者について、透
析の期間中に採血によってヘマトクリット値Hctを調
べ、かつ、同時に細胞外液抵抗1/Yeを測定したとこ
ろ、ヘマトクリット値Hct[%]と細胞外液抵抗の逆
数Ye[S]との間に非常に高い相関が確認された。す
なわち、回帰分析により、ヘマトクリット値Hct
[%]は、細胞外液抵抗の逆数Ye[S]を用いて、式
(16)により与えられることがわかった。
【0043】
【数20】 Hct=−12640Ye+49.45 …(16)
【0044】なお、この式(16)によって表される回
帰直線は、、図14に示すような直線となる。この後、
細胞外液抵抗の逆数Yeと、同時に採血によって測定し
たヘマトクリット値Hctとの関係を複数プロットした
ところ、同図に示すような結果が得られた。
【0045】◇第1実施例 図1は、この発明の第1実施例である身体組成推計装置
の電気的構成を示すブロック図、図2は、同装置の使用
状態を模式的に示す模式図、図3は、人体のインピーダ
ンス軌跡を示す図、図4は、組織内細胞の電気的等価回
路図、図5は、周波数無限大時の組織内細胞の電気的等
価回路図、図6は、同装置の動作処理手順を示すフロー
チャート、図7は、同装置における表示器の表示例を示
す図、図8は、同動作を説明するためのタイミングチャ
ート、また、図9は、同装置における表示器の別の表示
例を示す図である。この例の身体組成推計装置4は、被
験者の体水分分布(細胞外液量、細胞内液量、体水分
量)や体脂肪率等を測定し、測定結果を表示する装置に
係り、図1及び図2に示すように、被験者の体Eに測定
信号としてマルチ周波数電流Ibを流すための信号出力
回路5と、被験者の体Eを流れるマルチ周波数電流Ib
を検出するための電流検出回路6と、被験者の手足間の
電圧Vpを検出するための電圧検出回路7と、体水分分
布測定モード又は体脂肪測定モードを選択するモード選
択キーを有した入力装置としてのキーボード8と、出力
装置としての表示器9と、各種制御・各種演算処理を行
うCPU(中央処理装置)10と、CPU10の処理プ
ログラムを記憶するROM11と、各種データを一時記
憶するデータ領域及びCPU10の作業領域が設定され
るRAM12と、測定時に被験者の手甲部Haや足甲部
Leの皮膚表面に導電可能に貼り付けられる4個の表面
電極Hp,Hc,Lp,Lcとから概略構成されている。
【0046】まず、上記キーボード8は、被験者の身
長、測定時間等を入力するためのテンキーや機能キー、
体水分分布測定モード又は体脂肪測定モードを選択する
モード選択キー、及び操作者(又は被験者)が測定開始
/測定終了を指示するための開始/終了スイッチ等を有
して構成されている。キーボード8から供給される操作
データ及び身長データは、図示せぬキーコード発生回路
でキーコードに変換されてCPU10に供給される。C
PU10は、コード入力された各種操作信号及び身長デ
ータをRAM12のデータ領域に一時記憶する。また、
体水分分布測定モードにおいては、全測定時間Tw、測
定間隔t、及び後述する測定信号Iaの掃引回数(繰返
回数)Nが入力され、全測定時間Twは、例えば、透析
をモニターするのに充分な時間を考慮して、4.5時
間、5時間、5.5時間、6時間、6.5時間、7時間
の中から、また、測定間隔tは、10分、20分、30
分の中から任意に選択できるようになっている。これに
より、全測定時間Twの間、被験者の体水分分布(細胞
外液量、細胞内液量、体水分量)の経時変化が測定され
る。このように、与えられたいくつかの時間の中から選
択する代わりに、操作者が、キーボード8を用いて自由
に時間Tw,tを設定できるようにしても良い。また、
体脂肪測定モードにおいては、全測定期間Tf及び掃引
回数Nが入力される。
【0047】上記信号出力回路5は、PIO(パラレル
・インタフェース)51、測定信号発生器52及び出力
バッファ53から構成されている。測定信号発生器52
は、所定の掃引周期で、PIO51を介してCPU10
から信号発生指示信号SGが供給されると、周波数が、
例えば1kHz〜400kHzの範囲で、かつ、15k
Hzの周波数間隔で段階変化する測定信号(電流)Ia
を、所定の掃引回数Nに亘って、繰り返し生成して、出
力バッファ53に入力する。出力バッファ53は、入力
される測定信号Iaを定電流状態に保ちながら、マルチ
周波数電流Ibとして表面電極Hcに送出する。この表
面電極Hcは、測定時、被験者の手甲部Haに導電可能
に貼り付けられ、これにより、500〜800μAの範
囲にあるマルチ周波数電流Ibが被験者の体Eを流れる
ことになる。なお、体水分分布測定モードにおいては、
信号発生指示信号SGの供給周期は、操作者がキーボー
ド8を用いて設定した測定間隔tに一致する。
【0048】上記電流検出回路6は、I/V変換器(電
流/電圧変換器)61、BPF(バンドパスフィルタ)
62、A/D変換器63及びサンプリングメモリ64か
ら概略構成されている。I/V変換器61は、被験者の
体E、すなわち被験者の手甲部Ha(図2)に貼り付け
られた表面電極Hcと足甲部Leに貼り付けられた表面
電極Lcとの間を流れるマルチ周波数電流Ibを検出し
て電圧Vbに変換し、変換により得られた電圧VbをB
PF62に供給する。BPF62は、入力された電圧V
bのうち、略1kHz〜800kHzの帯域の電圧信号
のみを通して、A/D変換器63に供給する。A/D変
換器63は、CPU10が発行するデジタル変換指示に
従って、アナログの入力電圧Vbをデジタルの電圧信号
Vbに変換した後、デジタル化された電圧信号Vbを電
流データVbとして、サンプリング周期毎、測定信号I
aの周波数毎にサンプリングメモリ64に格納する。ま
た、サンプリングメモリ64は、SRAMから構成さ
れ、測定信号Iaの周波数毎に一時格納されたデジタル
の電圧信号Vbを、CPU10の求めに応じて、CPU
10に送出する。
【0049】電圧検出回路7は、差動増幅器71、BP
F(バンドパスフィルタ)72、A/D変換器73及び
サンプリングメモリ74から構成されている。差動増幅
器71は、被験者の体E、すなわち被験者の手甲部Ha
に貼り付けられた表面電極Hpと足甲部Leに貼り付け
られた表面電極Lpとの間の電圧(電位差)を検出す
る。BPF72は、入力された電圧Vpのうち、略1k
Hz〜800kHzの帯域の電圧信号のみを通して、A
/D変換器73に供給する。A/D変換器73は、CP
U10が発行するデジタル変換指示に従って、アナログ
の入力電圧Vpをデジタルの電圧信号Vpに変換した
後、デジタル化された電圧信号Vpを電圧データVpと
して、サンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎に
サンプリングメモリ74に格納する。また、サンプリン
グメモリ74は、SRAMから構成され、測定信号Ia
の周波数毎に一時格納されたデジタルの電圧信号Vp
を、CPU10の求めに応じて、CPU10に送出す
る。なお、CPU10は、2つのA/D変換器63,7
3に対して同一のタイミングでデジタル変換指示を行
う。
【0050】ROM11は、CPU10の処理プログラ
ムとして、主プログラムの他、例えば、生体電気インピ
ーダンス算出サブプログラム、インピーダンス軌跡算出
サブプログラム、周波数0時インピーダンス決定サブプ
ログラム、周波数無限大時インピーダンス決定サブプロ
グラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、細胞外液量
推計サブプログラム、細胞内液量推計サブプログラム、
体水分量推計サブプログラム、除脂肪重量推計サブプロ
グラム、細胞外液量−除脂肪重量比算出サブプログラ
ム、細胞内液量−除脂肪重量比算出サブプログラム、体
水分量−除脂肪重量比算出サブプログラム、細胞外液量
偏差算出サブプログラム、細胞内液量偏差算出サブプロ
グラム、体水分量偏差算出サブプログラム、脂肪重量推
計サブプログラム、体脂肪率推計サブプログラム等を格
納する。また、ROM11には、予め統計的に処理され
た一般健常者の体の正常状態における細胞外液量、細胞
内液量及び体液量を、それぞれ除脂肪重量で除した数値
が、正常細胞外液量−除脂肪重量比、正常細胞内液量−
除脂肪重量比及び正常体液量−除脂肪重量比としてそれ
ぞれ予め設定登録されている。
【0051】ここで、生体電気インピーダンス算出サブ
プログラムには、サンプリングメモリ64,74に記憶
された周波数毎の電流データ及び電圧データを順次読み
出して、各周波数についての被験者の生体電気インピー
ダンスを算出する手順が記載されている。「従来の技
術」欄で説明したように、細胞膜2,2,…は、容量の
大きなコンデンサとみることができるため、外部から印
加された電流は、周波数の低いときには、図15に実線
A,A,…で示すように、細胞外液3のみを流れる。し
かし、周波数が高くなるにつれて、細胞膜2,2,…を
通って流れる電流が増え、周波数が非常に高くなると、
同図に破線B,B,…で示すように、細胞1,1,…内
を通って流れるようになる。
【0052】インピーダンス軌跡算出サブプログラムに
は、生体電気インピーダンス算出サブプログラムの稼働
により得られた各周波数についての被験者の生体電気イ
ンピーダンスに基づいて、最小二乗法の演算手法に従っ
て、周波数0から周波数無限大までのインピーダンス軌
跡を算出する処理手順が書き込まれている。「従来の技
術」欄では、人体の組織内細胞を単純な電気的等価回路
(図16)で表したが、実際の人体の組織では、いろい
ろな大きさの細胞が不規則に配置されているので、実際
の人体のインピーダンス軌跡は、図3に実線Dで示すよ
うに、中心が実軸より上がった円弧となり、電気的等価
回路は、図4に示すように、時定数τ=Cmk/Yikが分
布している分布定数回路で表される。なお、同図におい
て、1/Yeは細胞外液抵抗、1/Yikは各細胞の細胞
内液抵抗、Cmkは各細胞の細胞膜容量を示す。
【0053】周波数0時インピーダンス決定サブプログ
ラム、周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラ
ムには、それぞれ、インピーダンス軌跡算出サブプログ
ラムの稼働により得られたインピーダンス軌跡に基づい
て、それぞれ、周波数0時、無限大時の被験者の生体電
気インピーダンスを決定する手法が手順を追って書き込
まれている。細胞内液抵抗算出サブプログラムには、周
波数0時インピーダンス決定サブプログラム及び周波数
無限大時インピーダンス決定サブプログラムの稼働によ
り得られた両インピーダンスに基づいて、細胞内液抵抗
を算出する算出式が記述されている。周波数0では、測
定される生体電気インピーダンスは、細胞外液抵抗と等
価となるので、周波数0時インピーダンス決定サブプロ
グラムにおいて得られたインピーダンスが求めるべき細
胞外液抵抗となる。また、周波数無限大では、図3に示
すように、細胞膜が容量性能力を失い、測定される生体
電気インピーダンスは、細胞内液抵抗と細胞外液抵抗と
の合成抵抗と等価(図5)になる。したがって、周波数
0時及び無限大時の生体電気インピーダンスから、細胞
内液抵抗が正確に算出される。
【0054】また、細胞外液量推計サブプログラムに
は、周波数0時インピーダンス決定サブプログラムの稼
働により得られた細胞外液抵抗と、キーボード8を介し
て入力された被験者の身長とに基づいて、被験者の細胞
外液量を推計する手順が記述されている。。この細胞外
液量推計サブプログラムには、求められた細胞外液抵抗
1/Yeと被験者の身長Hとに基づいて、上述した式
(13)を内容とする細胞外液量の算出手順が書き込ま
れている。ここで、式(13)は、(H,Ye)に関す
る細胞外液量Veの回帰式であり、多数の被験者につい
て予め標本調査を実施した結果得られたものである。
【0055】また、細胞内液量推計サブプログラムに
は、細胞内液抵抗算出サブプログラムの稼働により得ら
れた細胞内液抵抗と、キーボード8を介して入力された
被験者の身長とに基づいて、被験者の細胞内液量を推計
する手順が記述されている。この細胞内液量推計サブプ
ログラムには、求められた細胞内液抵抗1/Yiと被験
者の身長Hとに基づいて、上述した式(14)を内容と
する細胞内液量の算出手順が書き込まれている。ここ
で、式(14)も、(H,Yi)に関する細胞内液量Vi
の回帰式であり、多数の被験者について予め標本調査を
実施した結果得られたものである。
【0056】また、体水分量推計サブプログラムには、
細胞外液量推計サブプログラムによって得られた被験者
の細胞外液量と、細胞内液量推計サブプログラムによっ
て得られた被験者の細胞内液量との和を求めることによ
って、体液量を算出する手順が記述されている。すなわ
ち、体水分量TBWは、上述した式(15)によって与
えられる。
【0057】また、除脂肪重量推計サブプログラムに
は、周波数0時インピーダンス決定サブプログラムによ
り得られた細胞外液抵抗と、細胞内液抵抗算出サブプロ
グラムにより得られた細胞内液抵抗と、キーボード8を
介して入力された被験者の身長とに基づいて、被験者の
除脂肪重量LBMを推計する手順が記述されている。こ
の除脂肪重量推計サブプログラムには、求められた細胞
外液抵抗1/Ye及び細胞内液抵抗1/Yi並びに被験者
の身長Hとに基づいて、上述した式(12)を内容とす
る細胞内液量の算出手順が書き込まれている。ここで、
式(12)は、(H,Yi)と(H,Yi)とに関する除
脂肪重量LBMの重回帰式であり、多数の被験者につい
て予め標本調査を実施した結果得られたものである。
【0058】細胞外液量−除脂肪重量比算出サブプログ
ラムには、細胞外液量推計サブプログラムにより得られ
た細胞外液量Veと除脂肪重量推計サブプログラムによ
り得られた除脂肪重量LBMとに基づいて、すなわち、
式(12)及び式(13)より、細胞外液量−除脂肪重
量比(Ve/LBM)を算出する。同様にして、細胞内
液量−除脂肪重量比算出サブプログラムには、式(1
2)及び式(14)より、体水分量−除脂肪重量比算出
サブプログラムには、式(12)及び式(15)より、
それぞれ、細胞内液量−除脂肪重量比(Vi/LB
M)、体水分量−除脂肪重量比(TBW/LBM)を算
出するための手順が記述されている。また、細胞外液量
偏差算出サブプログラムには、細胞外液量−除脂肪重量
比算出サブプログラムにより得られた、被験者の細胞外
液量−除脂肪重量比(Ve/LBM)と、ROM11に
予め設定登録されている正常細胞外液量−除脂肪重量比
(Ves/LBMs)とに基づいて、両者の差である細胞
外液量−除脂肪重量比偏差Δ(Ve/LBM)を算出
し、さらに、この細胞外液量−除脂肪重量比偏差Δ(V
e/LBM)に基づいて、被験者の現在の細胞外液量偏
差ΔVeを求める手順が記述されている。すなわち、細
胞外液量偏差ΔVeは、式(17)によって与えられ
る。
【0059】
【数21】 ΔVe=LBM{(Ve/LBM)−(Ves/LBMs)} …(17)
【0060】同様にして、細胞内液量偏差算出サブプロ
グラムには、被験者の細胞内液量−除脂肪重量比(Vi
/LBM)と正常細胞内液量−除脂肪重量比(Vis/L
BMs)との差である細胞内液量−除脂肪重量比偏差Δ
(Vi/LBM)に基づいて現在の細胞内液量偏差ΔVi
を、体水分量偏差算出サブプログラムには、被験者の体
水分量−除脂肪重量比(TBW/LBM)と正常体水分
量−除脂肪重量比(TBWs/LBMs)との差である体
水分量−除脂肪重量比偏差Δ(TBW/LBM)に基づ
いて体水分量偏差ΔTBWをそれぞれ算出する手順が記
述されている。すなわち、細胞内液量偏差ΔVi、体水
分量偏差ΔTBWは、それぞれ、式(18)、式(1
9)によって与えられる。
【0061】
【数22】 ΔVi=LBM{(Vi/LBM)−(Vis/LBMs)} …(18)
【0062】
【数23】 ΔTBW=LBM{(TBW/LBM)−(TBWs/LBMs)} …(19)
【0063】また、脂肪重量推計サブプログラムには、
周波数0時インピーダンス決定サブプログラムにより得
られた細胞外液抵抗と、細胞内液抵抗算出サブプログラ
ムにより得られた細胞内液抵抗と、キーボード8を介し
て入力された被験者の身長とに基づいて、被験者の脂肪
重量FATを推計する手順が記述されている。この脂肪
重量推計サブプログラムには、求められた細胞外液抵抗
1/Ye及び細胞内液抵抗1/Yi並びに被験者の身長H
とに基づいて、式(20)を内容とする細胞内液量の算
出手順が書き込まれている。ここで、式(20)は、
(H,Yi)と(H,Yi)とに関する脂肪重量FATの
重回帰式であり、多数の被験者について予め標本調査を
実施した結果得られたものである。
【0064】
【数24】 FAT=a22Ye+b22Yi+c2 …(20)
【0065】ここで、細胞外液抵抗の逆数Ye、細胞内
液抵抗の逆数Yi、身長Hは、それぞれ、[S]、
[S]、[cm]で表現される。また、a4,b2は回帰
係数であり、単位は共に、[kgΩ/cm2]、また、
2は定数であり、単位は[kg]である。
【0066】また、体脂肪率推計サブプログラムには、
除脂肪重量推計サブプログラムにより得られた除脂肪重
量LBMと、脂肪重量推計サブプログラムにより得られ
た脂肪重量FATに基づいて、被験者の体脂肪率%FA
Tを算出する手順が記述されている。すなわち、式(1
2)及び式(20)より、体脂肪率%FATは式(2
1)によって与えられる。
【0067】
【数25】 %FAT=100FAT/(FAT+LBM) …(21)
【0068】RAM12のデータ領域には、さらに、生
体電気インピーダンス算出サブプログラム等により得ら
れた被験者の生体電気インピーダンスを周波数毎に格納
する生体電気インピーダンス記憶領域と、細胞内液抵抗
算出サブプログラムにより得られた細胞内液抵抗等を格
納する抵抗値記憶領域と、キーボード8を介して入力さ
れた被験者の身長データ等を格納する身長データ記憶領
域と、細胞外液量推計サブプログラムにより得られた細
胞外液量等の数値を格納する体液記憶領域と、体脂肪率
推計サブプログラムにより得られた体脂肪率等の数値を
記憶する体脂肪記憶領域等が設定される。
【0069】CPU10は、装置各部を制御する他、R
OM11に記憶された処理プログラムをRAM12を用
いて順次実行することにより、被験者の体水分分布(細
胞外液量、細胞内液量、体液量等)や体脂肪率等を推計
する。表示器9は、例えば、カラー表示が可能な液晶表
示パネルからなり、キーボード8からの入力データやC
PU10の演算結果、例えば、細胞外液量−除脂肪重量
比、細胞内液量−除脂肪重量比、体水分液量−除脂肪重
量比に関するトレンドグラフや、細胞外液量偏差、細胞
内液量偏差、体水分量偏差、体脂肪率、インピーダンス
軌跡、細胞外液抵抗、細胞内液抵抗、被験者の身長等を
表示する。
【0070】次に、この例の動作について説明する。ま
ず、測定に先だって、図2に示すように、2個の表面電
極Hc,Hpを被験者の手甲部Haに、2個の表面電極
Lp,Lcを被験者の同じ側の足甲部Leにそれぞれ導
電クリームを介して貼り付ける(このとき、表面電極H
c,Lcを、表面電極Hp,Lpよりも人体の中心から遠
い部位に取り付ける)。上記構成の身体組成推計装置4
を、例えば、透析時のモニタとして用いる場合には、操
作者(又は被験者自身)が身体組成推計装置4のキーボ
ード8を操作して、モード設定キーを操作して、体水分
分布測定モードを設定し、さらに、被験者の身長を入力
すると共に、測定開始から測定終了までの全測定時間T
wや測定間隔等t(図8)や掃引回数Nを設定する。こ
の例では、全測定時間Twは、透析をモニターするのに
充分な時間を考慮して、7時間が選択され、また、測定
間隔tは、30分が選択されたとする。キーボード8か
ら入力されたデータ及び設定値は、RAM12に記憶さ
れる。
【0071】次に、操作者(又は被験者自身)が、透析
開始の時刻に合わせてキーボード8の開始/終了スイッ
チをオンにすると、これより、CPU10は、図6に示
す処理の流れに従って、動作を開始する。まず、ステッ
プSP10において、CPU10は、信号出力回路5の
測定信号発生器52に、信号発生指示信号SGを発行す
る。測定信号発生器52は、CPU10から信号発生指
示信号SGを受け取ると、駆動を開始して、全測定時間
の間、所定の掃引周期で、周波数が、1kHz〜400
kHzの範囲で、かつ、15kHzの周波数間隔で段階
変化する測定信号Iaを繰り返し生成して、出力バッフ
ァ53に入力する。出力バッファ53は、入力される測
定信号Iaを定電流状態(500〜800μAに範囲の
一定値)に保ちながら、マルチ周波数電流Ibとして表
面電極Hcに送出する。これにより、定電流のマルチ周
波数電流Ibが、表面電極Hcから被験者の体Eを流
れ、測定が開始される。
【0072】マルチ周波数電流Ibが被験者の体Eに供
給されると、電流検出回路6のI/V変換器61におい
て、表面電極Hc,Lcが貼り付けられた手足間を流れ
るマルチ周波数電流Ibが検出され、アナログの電圧信
号Vbに変換された後、BPF62に供給される。BP
F62では、入力された電圧信号Vbの中から1kHz
〜800kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許さ
れて、A/D変換器63へ供給される。A/D変換器6
3では、供給されたアナログの電圧信号Vbが、デジタ
ルの電圧信号Vbに変換され、電流データVbとして、
所定のサンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎に
サンプリングメモリ64に格納される。サンプリングメ
モリ64では、格納されたデジタルの電圧信号VbがC
PU10の求めに応じて、CPU10に送出される。一
方、電圧検出回路7の差動増幅器71において、表面電
極Hp,Lpが貼り付けられた手足間で生じた電圧Vp
が検出され、BPF72に供給される。BPF72で
は、入力された電圧信号Vpの中から1kHz〜800
kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許されて、A
/D変換器73へ供給される。A/D変換器73では、
供給されたアナログの電圧信号Vpが、デジタルの電圧
信号Vpに変換され、電圧データVpとして、所定のサ
ンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリ
ングメモリ74に格納される。サンプリングメモリ74
では、格納されたデジタルの電圧信号VpがCPU10
の求めに応じて、CPU10に送出される。CPU10
は、プローブ電流Iaの掃引回数が、指定された掃引回
数N繰り返す。
【0073】そして、掃引回数が指定の回数になると、
CPU10は、測定を停止する制御を行った後、ステッ
プSP11へ進み、これより、まず、生体電気インピー
ダンス算出サブプログラムを起動して、両サンプリング
メモリ64,74に格納された周波数毎の電流データ及
び電圧データを順次読み出して、各周波数についての被
験者の生体電気インピーダンス(掃引回数N回の平均
値)を算出する。なお、生体電気インピーダンスの算出
には、その成分(抵抗及びリアクタンス)の算出も含ま
れる。次に、CPU10は、インピーダンス軌跡算出サ
ブプログラムを起動して、生体電気インピーダンス算出
サブプログラムにより得られた各周波数についての被験
者の生体電気インピーダンス及びその成分(抵抗及びリ
アクタンス)に基づいて、最小二乗法を用いるカーブフ
ィッティングの手法に従って、周波数0から周波数無限
大までのインピーダンス軌跡を算出する。このようにし
て算出されたインピーダンス軌跡は、図9(a),
(b)に示すように、中心が実軸より上がった円弧とな
る。
【0074】次に、CPU10は、周波数0時インピー
ダンス決定サブプログラム及び周波数無限大時インピー
ダンス決定サブプログラムに従って、インピーダンス軌
跡算出サブプログラムにより得られたインピーダンス軌
跡に基づいて、それぞれ、周波数0時及び無限大時の被
験者の生体電気インピーダンスを求める。つまり、イン
ピーダンス軌跡の円弧が、図中X軸と交わる点が、それ
ぞれ周波数0Hzと無限大の時の生体電気インピーダン
スになる。ここで、周波数0Hz時の生体電気インピー
ダンスが、求める細胞外液抵抗となる。次に、CPU1
0は、細胞内液抵抗算出サブプログラムに従って、周波
数0時インピーダンス決定サブプログラム及び周波数無
限大時インピーダンス決定サブプログラムにより得られ
た両インピーダンスに基づいて、細胞内液抵抗を算出す
る。
【0075】(a)体水分分布測定モード時 次にステップSP12へ進み、CPU10は、モード設
定フラグを見て現在のモードが体水分分布測定モードで
あるか体脂肪測定モードであるかを調べる。いまは、操
作者(又は被験者自身)によって、体水分分布測定モー
ドが設定されているので、CPU10は、ステップSP
13へ進み、まず、細胞外液量推計サブプログラムを起
動する。CPU10は、細胞外液量推計サブプログラム
の処理手順に従って、周波数0時インピーダンス決定サ
ブプログラムの稼働により得られた細胞外液抵抗と、キ
ーボード8を介して入力された被験者の身長とを、式
(13)に代入することによって、被験者の細胞外液量
を推計する。また、CPU10は、細胞内液量推計サブ
プログラムの処理手順に従って、細胞内液抵抗算出サブ
プログラムの稼働により得られた細胞内液抵抗と、キー
ボード8を介して入力された被験者の身長とを、式(1
4)に代入して、被験者の細胞内液量を推計する。そし
て、CPU10は、体液量推計サブプログラムの処理手
順に従って、細胞外液量推計サブプログラムによって得
られた被験者の細胞外液量と、細胞内液量推計サブプロ
グラムによって得られた被験者の細胞内液量とを、式
(15)に代入して、体水分量を推計する。
【0076】次に、CPU10は、除脂肪重量推計サブ
プログラムの処理手順に従って、周波数0時インピーダ
ンス決定サブプログラムにより得られた細胞外液抵抗1
/Yeと、細胞内液抵抗算出サブプログラムにより得ら
れた細胞内液抵抗1/Yiと、キーボード8を介して入
力された被験者の身長Hとを、式(12)に代入して、
被験者の除脂肪重量LBMを推計する。そして、CPU
10は、細胞外液量−除脂肪重量比算出サブプログラム
に従って、細胞外液量推計サブプログラムにより得られ
た細胞外液量Veと除脂肪重量推計サブプログラムによ
り得られた除脂肪重量LBMとに基づいて、細胞外液量
−除脂肪重量比(Ve/LBM)を算出する。また、細
胞内液量−除脂肪重量比算出サブプログラム、体水分量
−除脂肪重量比算出サブプログラムに従って、それぞ
れ、細胞内液量−除脂肪重量比(Vi/LBM)、体水
分量−除脂肪重量比(TBW/LBM)を算出する。
【0077】次に、CPU10は、細胞外液量偏差算出
サブプログラムに従って、細胞外液量−除脂肪重量比算
出サブプログラムにより得られた、被験者の細胞外液量
−除脂肪重量比(Ve/LBM)と、ROM11に予め
設定登録されている正常細胞外液量−除脂肪重量比(V
es/LBMs)と、除脂肪重量比算出サブプログラムに
より得られた被験者の除脂肪重量LBMとを、式(1
7)に代入して、被験者の現在の細胞外液量偏差ΔVe
を求める。また、CPU10は、細胞内液量偏差算出サ
ブプログラムに従って、被験者の細胞内液量−除脂肪重
量比(Vi/LBM)と、正常細胞内液量−除脂肪重量
比(Vis/LBMs)と、除脂肪重量LBMとを、式
(18)に代入して、被験者の現在の細胞内液量偏差Δ
Viを求め、体水分量偏差算出サブプログラムに従っ
て、被験者の体水分量−除脂肪重量比(TBW/LB
M)と、正常体水分量−除脂肪重量比(TBWs/LB
Ms)と、除脂肪重量LBMとを、式(19)に代入し
て、被験者の現在の体水分量偏差ΔTBWを求める。
【0078】そして、CPU10は、算出された被験者
の体水分分布等(細胞外液量、細胞内液量、体水分量、
除脂肪重量、細胞外液量−除脂肪重量比、細胞内液量−
除脂肪重量比、体水分液量−除脂肪重量比、細胞外液量
偏差、細胞内液量偏差、体水分量偏差等)を測定時点に
おける数値としてRAM12に記憶すると共に、ステッ
プSP14へ進み、図7に示すように、表示器9を制御
して、細胞外液量−除脂肪重量比、細胞内液量−除脂肪
重量比、体水分液量−除脂肪重量比の値が表示器9に表
示されたトレンドグラフ(この例では、透析開始からの
経過時間を横軸とし、細胞外液量−除脂肪重量比、細胞
内液量−除脂肪重量比、体水分液量−除脂肪重量比の各
値を縦軸とする折れ線グラフ)上にプロットされるよう
にし、また、細胞外液量偏差、細胞内液量偏差、体水分
量偏差、細胞外液量、細胞内液量、体水分量、除脂肪重
量を現在のデータとしてこれらの数値を表示器9に表示
させる。なお、例えば、細胞外液量に関するデータは赤
色で、細胞内液量に関するデータは青色で、体水分量に
関するデータは緑色でそれぞれ色分けして表示させるよ
うにする。
【0079】この後、ステップSP15へ進み、CPU
10は、全測定時間Tw(図8)が経過したか否かを判
断する。この判断において、全測定時間Tw(この例で
は、7時間)が経過したとの結論が得られれば、以後の
測定処理を終了するが、いま、最初の測定が終了したば
かりなので、全測定時間Twがいまだ経過していないと
判断され、ステップSP16へ進み、測定間隔に相当す
る時間t(同図)が経過するのを待つ。なお、この待ち
時間の間も、表示器9のトレンドグラフ画面は、表示さ
れている。そして、測定間隔に相当する時間t(この例
では、30分)が経過すると、ステップSP10へ戻
り、2回目の測定を開始する。そして、上述の処理を、
全測定時間Twが経過するまで、すなわち、透析終了時
まで繰り返す。
【0080】(b)体脂肪測定モード時 次に、体脂肪率の測定を希望する場合には、まず、測定
に先だって、操作者(又は被験者自身)が身体組成推計
装置4のキーボード8を操作して、モード設定キーを操
作して、体脂肪測定モードを設定し、さらに、被験者の
身長を入力すると共に、全測定時間Tf、及び掃引回数
Nを設定する。次に、キーボード8の開始/終了スイッ
チを押下すると、これより、CPU10は、上述した測
定演算処理(ステップSP10及びステップSP11)
を実行する。そして、ステップSP12へ進み、CPU
10は、モード設定フラグを見て、現在のモードが体水
分分布測定モードであるか体脂肪測定モードであるかを
調べる。今度は、体脂肪測定モードが選択されているの
で、ステップSP17へ進み、CPU10は、除脂肪重
量推計サブプログラムを起動する。
【0081】CPU10は、除脂肪重量推計サブプログ
ラムの処理手順に従って、周波数0時インピーダンス決
定サブプログラムにより得られた細胞外液抵抗1/Ye
と、細胞内液抵抗算出サブプログラムにより得られた細
胞内液抵抗1/Yiと、キーボード8を介して入力され
た被験者の身長Hとを、式(12)に代入して、被験者
の除脂肪重量LBMを推計する。次に、CPU10は、
脂肪重量推計サブプログラムに従って、周波数0時イン
ピーダンス決定サブプログラムにより得られた細胞外液
抵抗1/Yeと、細胞内液抵抗算出サブプログラムによ
り得られた細胞内液抵抗1/Yiと、キーボード8を介
して入力された被験者の身長Hとを式(20)に代入し
て、被験者の脂肪重量FATを推計する。そして、CP
U10は、体脂肪率推計サブプログラムに従って、除脂
肪重量推計サブプログラムにより得られた除脂肪重量L
BMと、脂肪重量推計サブプログラムにより得られた脂
肪重量FATを式(21)に代入して、体脂肪率%FA
Tを算出する。
【0082】最後に、CPU10は、算出された被験者
の体脂肪率等をRAM12に記憶すると共に、ステップ
SP18において、図9に示すように、被験者の体脂肪
率、インピーダンス軌跡、細胞外液抵抗、被験者の身長
等を表示器9に表示させる。そして、当該一連の処理を
終了する。
【0083】このように、上記構成によれば、生体の抵
抗を細胞外液抵抗と細胞内液抵抗とに分けて求めること
ができ、しかも、細胞膜の容量成分を含まない状態で、
正確に求めることができ、この算出結果に基づいて、細
胞外液量、細胞内液量、体液量、体脂肪率等について、
一段と実情に近い推計を簡便に行うことができる。ま
た、細胞外液量等に関する推計値を得るために必要な人
体特徴データは、身長データ入力手段から入力される身
長データのみで事足り、例えば、被験者が成人であれ
ば、体重等のように特に変動する量ではないために、特
に改めて測定を要しない場合が多いので、測定を一段と
迅速かつ簡便に行うことができる。また、例えば、透析
の際の除水によって体重が変動して、測定値の信頼性が
低下するような事態を防ぐことができる。また、インピ
ーダンス軌跡算出サブプログラムにより、最小二乗法の
演算手法を駆使して、インピーダンス軌跡を求め、求め
られた軌跡から、周波数0時及び無限大時の生体電気イ
ンピーダンスを求め、求められた生体電気インピーダン
スに基づいて、細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出す
るので、高周波投入時の浮遊容量や外来ノイズの影響を
回避でき、また、人体への直流の直接投入を回避でき
る。それ故、測定精度が向上する。また、体水分分布測
定モードにおいて、細胞外液量−除脂肪重量比、細胞内
液量−除脂肪重量比、体液量−除脂肪重量比の現在の値
が、表示器9においてトレンド表示され、かつ、被験者
の現在の細胞外液量、細胞内液量、体液量の正常状態か
らの差が表示されるので、例えば、透析の際に除水量
を、細胞外液、細胞内液のそれぞれについて、最適に制
御することができる。また、この際、被験者の体格の差
異の影響を補正する必要はない。
【0084】◇第2実施例 図10は、この発明の第2実施例である身体組成推計装
置の動作処理手順を示すフローチャートである。この第
2実施例の身体組成推計装置が、上述の第1実施例と大
きく異なるところは、第1実施例の身体組成推計装置に
おいては、体水分分布測定モード及び体脂肪測定モード
の2つの測定モードの選択が可能な構成であるのに対し
て、さらに、被験者の血液のヘマトクリット値を測定す
るためのヘマトクリット値測定モードが付加された構成
とした点である。また、これに伴って、ROM11に
は、CPU10がヘマトクリット値を算出するために必
要な手順が記述されたヘマトクリット値算出サブプログ
ラムが格納されている。また、キーボード8のモード選
択キーからは、体水分分布測定モード、体脂肪測定モー
ド及びヘマトクリット値測定モードの3つの測定モード
の選択が可能なように構成されている。なお、これ以外
の点では、第1実施例と略同一の構成(図1)であるの
で、この第2実施例においても、同図を用いて説明す
る。
【0085】ヘマトクリット値算出サブプログラムに
は、周波数0時インピーダンス決定サブプログラムによ
り得られた細胞外液抵抗1/Yeに基づいて、被験者の
血液のヘマトクリット値を推計する手順が記述されてい
る。すなわち、上述した式(16)を内容とするヘマト
クリット値Hctの算出手順が書き込まれている。ここ
で、式(16)は、細胞外液抵抗の逆数Yeに関するヘ
マトクリット値Hctの回帰式であり、多数の被験者に
ついて予め標本調査を実施した結果得られたものであ
る。
【0086】次に、図10を参照して、この例の動作に
ついて説明する。この例の処理の流れは、ステップSP
10からステップSP12まで、及び体水分分布を測定
するステップSP13からステップSP16までの処理
は、第1実施例で述べたと略同様であるので、その説明
を省略する。次に、ヘマトクリット値Hctの測定を希
望する場合には、まず、測定に先だって、操作者(又は
被験者自身)が身体組成推計装置4のキーボード8を操
作して、モード設定キーを操作して、ヘマトクリット値
測定モードを設定し、さらに、全測定時間Th、及び掃
引回数Nを設定する。次に、キーボード8の開始/終了
スイッチを押下すると、これより、CPU10は、上述
した測定演算処理(ステップSP10及びステップSP
11)を実行する。そして、ステップSP12へ進み、
CPU10は、モード設定フラグを見て、現在のモード
が体水分分布測定モードであるか否かを調べる。ここで
は、体水分分布測定モードは選択されていないので、ス
テップSP201へ進み、CPU10は、再びモード設
定フラグを見て、現在のモードが体脂肪測定モードであ
るかヘマトクリット値測定モードであるかを調べる。今
度は、ヘマトクリット値測定モードが選択されているの
で、ステップSP202へ進み、CPU10は、ヘマト
クリット値算出サブプログラムを起動する。
【0087】CPU10は、ヘマトクリット値算出サブ
プログラムの処理手順に従って、周波数0時インピーダ
ンス決定サブプログラムにより得られた細胞外液抵抗1
/Yeを式(16)に代入して被験者の血液のヘマトク
リット値Hctを推計する。そして、CPU10は、算
出された被験者の血液のヘマトクリット値HctをRA
M12に記憶すると共に、ステップSP202におい
て、被験者の血液のヘマトクリット値Hct等を表示器
9に表示させる。
【0088】上記構成によれば、上述した第1実施例の
効果に加えて、被験者の血液のヘマトクリット値を、採
血することなく、簡単かつ正確に求めることができる。
それ故、例えば、貧血の診断等を簡単かつ手軽に行うこ
とができる。
【0089】◇第3実施例 図11は、この発明の第3実施例である身体組成推計装
置の動作処理手順を示すフローチャートである。この第
3実施例の身体組成推計装置が、上述の第1実施例の身
体組成推計装置と大きく異なるところは、第1実施例と
異なる体水分分布及び体脂肪の算出のアルゴリズムが採
用される点である。すなわち、この例の身体組成推計装
置は、細胞外液抵抗1/Ye及び細胞外液抵抗1/Yeを
求めた後、一旦、これらの抵抗値に基づいて被験者の体
密度Dbを求め、この体密度Dbに基づいて、体水分布
のうちの体水分量及び体脂肪の算出を行うよう構成され
ている。また、これに伴い、キーボード8からは、被験
者の身長Hと共に体重Wも入力され、これら、身長H、
体重W、細胞外液抵抗1/Ye及び細胞外液抵抗1/Ye
に基づいて、被験者の体密度Dbが求められる。また、
ROM11には、CPU10が被験者の体密度を算出す
るために必要な手順が記述された体密度算出サブプログ
ラムが格納されている。
【0090】体密度算出サブプログラムには、周波数0
時インピーダンス決定サブプログラムにより得られた細
胞外液抵抗1/Ye及び細胞内液抵抗算出サブプログラ
ムにより得られた細胞内液抵抗1/Yi、並びにキーボ
ード8を介して入力された被験者の身長H及び体重Wに
基づいて、被験者の体密度Dbを推計する手順が記述さ
れている。すなわち、式(22)を内容とする体密度D
bの算出手順が書き込まれている。ここで、式(22)
は、(H,W,Ye)と(H,W,Yi)とに関する被験
者の体密度Dbの重回帰式であり、多数の被験者につい
て予め標本調査を実施した結果得られたものである。
【0091】
【数26】 Db=a4(W/H2)Ye+b4(W/H2)Yi+c4 …(22)
【0092】ここで、体密度Db、細胞外液抵抗の逆数
Ye、細胞内液抵抗の逆数Yi、身長H,体重Wは、それ
ぞれ、[g/cc]、[S]、[S]、[cm]、[k
g]で表現される。また、a4,b4は回帰係数であり、
単位は共に、[mΩ/cm]、また、c4は定数であ
り、単位は[g/cc]である。
【0093】また、体脂肪率推計サブプログラムには、
体密度算出サブプログラムによって得られた被験者の体
密度Dbに基づいて、体脂肪率%FATを算出するため
の算出式が記述されている。すなわち、式(23)を内
容とする体密度Dbの算出手順が書き込まれている。こ
こで、式(23)は、従来から用いられている体脂肪率
%FATの計算式である。
【0094】
【数27】 %FAT=100・(4.570/Db−4.142) …(23)
【0095】また、脂肪重量推計サブプログラムには、
体脂肪率推計サブプログラムによって求められた被験者
の体密度Dbと、キーボード8を介して入力された被験
者の体重Wに基づいて、脂肪重量FATを推計する計算
式が記述されている。すなわち、式(24)を内容とす
る脂肪重量FATの算出手順が書き込まれている。
【0096】
【数28】 FAT=W・%FAT/100 …(24)
【0097】また、除脂肪重量推計サブプログラムに
は、脂肪重量推計サブプログラムによって求められた被
験者の脂肪重量FATと、キーボード8を介して入力さ
れた被験者の体重Wに基づいて、除脂肪重量LBMを推
計する計算式が記述されている。すなわち、式(25)
を内容とする除脂肪重量LBMの算出手順が書き込まれ
ている。
【0098】
【数29】 LBM=W−FAT …(25)
【0099】また、体水分量推計サブプログラムには、
除脂肪重量推計サブプログラムによって求められた被験
者の除脂肪重量LBMに基づいて、体水分量TBWを推
計する計算式が記述されている。すなわち、式(26)
を内容とする体水分量TBWの算出手順が書き込まれて
いる。ここで、式(26)は、従来から用いられている
体水分量TBWの計算式である。
【0100】
【数30】 TBW=0.732・LBM …(26)
【0101】なお、この例では、体水分量TBWは式
(26)によって、算出されるが、細胞外液量Ve及び
細胞内液量Viは、第1実施例の場合と同様に、式(1
3)、式(14)によって算出される。また、細胞外液
量−除脂肪重量比算出サブプログラムには、細胞外液量
推計サブプログラムにより得られた細胞外液量Veと除
脂肪重量推計サブプログラムにより得られた除脂肪重量
LBMとに基づいて、すなわち、式(13)及び式(2
5)より、細胞外液量−除脂肪重量比(Ve/LBM)
を算出する算出式が記述されている。同様に、細胞内液
量−除脂肪重量比算出サブプログラムには式(14)及
び式(25)より、体水分量−除脂肪重量比算出サブプ
ログラムは式(25)及び式(26)より、それぞれ、
細胞内液量−除脂肪重量比(Vi/LBM)、体水分量
−除脂肪重量比(TBW/LBM)を算出する算出式が
記述されている。また、細胞外液量偏差算出サブプログ
ラムには、細胞外液量−除脂肪重量比算出サブプログラ
ムにより得られた、被験者の細胞外液量−除脂肪重量比
(Ve/LBM)と、ROM11に予め設定登録されて
いる正常細胞外液量−除脂肪重量比(Ves/LBMs)
とに基づいて、両者の差である細胞外液量−除脂肪重量
比偏差Δ(Ve/LBM)を算出し、さらに、この細胞
外液量−除脂肪重量比偏差Δ(Ve/LBM)に基づい
て、被験者の現在の細胞外液量偏差ΔVeを求める算出
式が記述されている。この細胞外液量偏差ΔVeの算出
式は、第1実施例で用いた式(17)と同一の算出式と
なる。同様にして、細胞内液量偏差算出サブプログラム
には、被験者の細胞内液量−除脂肪重量比(Vi/LB
M)と正常細胞内液量−除脂肪重量比(Vis/LBM
s)との差である細胞内液量−除脂肪重量比偏差Δ(Vi
/LBM)に基づいて現在の細胞内液量偏差ΔViを、
体水分量偏差算出サブプログラムは、被験者の体水分量
−除脂肪重量比(TBW/LBM)と正常体水分量−除
脂肪重量比(TBWs/LBMs)との差である体水分量
−除脂肪重量比偏差Δ(TBW/LBM)に基づいて体
水分量偏差ΔTBWをそれぞれ算出する算出式が記述さ
れている。細胞内液量偏差ΔVi、体水分量偏差ΔTB
Wの算出式も、それぞれ、第1実施例で用いた式(1
8)、式(19)と同一となる。
【0102】次に、図11を参照して、この例の動作に
ついて説明する。CPU10は、ステップSP11にお
いて、細胞外液抵抗1/Ye及び細胞内液抵抗1/Yiを
計算した後ステップSP301へ進み、体密度算出サブ
プログラムを起動する。そして、体密度算出サブプログ
ラムの処理手順に従って、算出された細胞外液抵抗1/
Ye及び細胞内液抵抗1/Yi、並びにキーボード8から
入力された被験者の身長H及び体重Wを式(22)に代
入して体密度Dbを求める。
【0103】次に、CPU10は、ステップSP12へ
進み、体水分分布測定モードの時は、ステップSP13
へ進む。ここで、CPU10は、まず、細胞外液量Ve
及び細胞内液量Viを、それぞれ、式(13)、式(1
4)によって算出する。そして、ステップSP301に
おいて算出した被験者の体密度Dbに基づいて、式(2
3)により体脂肪率%FATを求め、さらに、式(2
4)によって脂肪重量FATを、式(25)によって除
脂肪重量LBMをそれぞれ求めた後、式(26)によっ
て、体水分量TBWを算出する。また、CPU10は、
式(13)及び式(25)によって細胞外液量−除脂肪
重量比(Ve/LBM)を、式(14)及び式(25)
によって細胞内液量−除脂肪重量比(Vi/LBM)
を、式(25)及び式(26)によって体水分量−除脂
肪重量比(TBW/LBM)をそれぞれ算出する。次
に、CPU10は、式(17)によって細胞外液量偏差
ΔVeを、式(18)によって細胞内液量偏差ΔViを、
式(19)によって体水分量偏差ΔTBWをそれぞれ算
出する。そして、ステップSP14へ進み、CPU10
は、表示器9を制御して、細胞外液量−除脂肪重量比、
細胞内液量−除脂肪重量比、体水分液量−除脂肪重量比
の値が表示器9の画面上にプロットされ、トレンドグラ
フとして表示されるようにする。また、細胞外液量偏
差、細胞内液量偏差、体水分量偏差、細胞外液量、細胞
内液量、体水分量、除脂肪重量を現在のデータとしてこ
れらの数値を表示器9に表示させる。
【0104】ステップSP12において、体脂肪測定モ
ードであった時は、ステップSP17へ進み、CPU1
0は、ステップSP301において算出した被験者の体
密度Dbに基づいて、式(23)により体脂肪率%FA
Tを算出する。そして、CPU10は、算出された被験
者の体脂肪率等をRAM12に記憶し、さらにステップ
SP18において、図9に示すように、被験者の体脂肪
率、インピーダンス軌跡、細胞外液抵抗、被験者の身長
等を表示器9に表示させる。
【0105】このように、上記構成によれば、生体の抵
抗を細胞外液抵抗と細胞内液抵抗とに分けて求めること
ができ、しかも、細胞膜の容量成分を含まない状態で、
正確に求めることができ、この算出結果に基づいて、細
胞外液量、細胞内液量、体液量、体脂肪率等について、
一段と実情に近い推計を簡便に行うことができる。ま
た、求められた細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗に基づい
て被験者の体密度を求めることができ、この体密度に基
づいて、体脂肪率や体水分量を求めることができる。そ
れ故、求められた体水分量と、細胞外液抵抗と細胞内液
抵抗とのうちどちらか一方との差を求めることにより、
他方を求めることもできる。また、インピーダンス軌跡
算出サブプログラムにより、最小二乗法の演算手法を駆
使して、インピーダンス軌跡を求め、求められた軌跡か
ら、周波数0時及び無限大時の生体電気インピーダンス
を求め、求められた生体電気インピーダンスに基づい
て、細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出するので、高
周波投入時の浮遊容量や外来ノイズの影響を回避でき、
また、人体への直流の直接投入を回避できる。それ故、
測定精度が向上する。また、体水分分布測定モードにお
いて、細胞外液量−除脂肪重量比、細胞内液量−除脂肪
重量比、体液量−除脂肪重量比の現在の値が、表示器9
においてトレンド表示され、かつ、被験者の現在の細胞
外液量、細胞内液量、体液量の正常状態からの差が表示
されるので、例えば、透析の際に除水量を、細胞外液、
細胞内液のそれぞれについて、最適に制御することがで
きる。また、この際、被験者の体格の差異の影響を補正
する必要はない。
【0106】以上、この発明の実施例を図面により詳述
してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるもの
ではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があってもこの発明に含まれる。例えば、各種身体
組成推計式の回帰係数等の数値は、上述の実施例のもの
に限定されない。すなわち、所定の範囲内での数値の変
動や精度上の有効桁数の変動等は許容される。また、上
述の実施例では、4個の表面電極Hc,Hp,Lc,L
pのうち、2個の表面電極Hc,Hpを被験者Eの手甲
部Haに、残り2個の表面電極Lc,Lpを被験者Eの
足甲部Leに、貼り付けるようにしたが、これに限ら
ず、例えば、4個とも片足に取り付けるようにしても良
い。また、測定信号(電流)Iaの周波数範囲は、1k
Hz〜400kHzに限定されない。同様に、周波数の
数も複数である限り任意である。また、生体電気インピ
ーダンスを算出する代わりに、生体電気アドミッタンス
を算出するようにしても良く、これに伴い、インピーダ
ンス軌跡を算出する代わりに、アドミッタンス軌跡を算
出するようにしても良い。また、上述の実施例では、最
小二乗法によるカーブフィッティングの手法を用いて、
周波数0時及び無限大時の生体電気インピーダンスを求
めるようにしたが、これに限らず、浮遊容量や外来ノイ
ズの影響を他の手段により回避できる場合には、例え
ば、2周波数(5kHz以下の低周波と、200kHz
以上の高周波)の測定信号を生成して被験者に投入し、
被験者の体の低周波時の生体電気インピーダンスを周波
数0時の生体電気インピーダンスとみなすと共に、被験
者の体の高周波時の生体電気インピーダンスを周波数無
限大時の生体電気インピーダンスとみなすようにしても
良い。また、表示器9のトレンドグラフ上に、正常細胞
外液量−除脂肪重量比、正常細胞内液量−除脂肪重量比
及び正常体液量−除脂肪重量比を時間的に一定の直線
(水平線)として表示されるようにしても良い。また、
上述の実施例では、1つの画面上に、細胞外液量−除脂
肪重量比、細胞内液量−除脂肪重量比及び体液量−除脂
肪重量比をまとめて表示させたが、切替操作によって別
々に表示させるようにしても良い。また、表示器9のト
レンドグラフを折れ線グラフに代えて棒グラフとしても
良い。また、出力装置は、表示器に限らず、プリンタを
用いても良い。
【0107】また、上述の第1実施例及び第2実施例に
おいては、体水分量TBWを、細胞外液量Ve及び細胞
内液量Viの和として算出し、また、上述の第3実施例
においては、体水分量TBWを、まず、体密度Dbを求
めてから、所定の手順に従って算出したが、この体水分
量TBWを、別の方法によって直接算出するようにして
も良い。例えば、多数の被験者について、分布体積法等
により体水分量TBWを測定し、同時に生体電気インピ
ーダンス法により細胞外液抵抗1/Ye及び細胞内液抵
抗1/Yiを測定し、体水分量TBWを細胞外液抵抗1
/Ye及び細胞内液抵抗1/Yiで重回帰分析することに
よって、式(15)に対応する身体組成推計式を求め、
この身体組成推計式に従って体水分量TBWを算出する
ようにしても良い。この場合は、例えば、細胞内液量V
iは、体水分量TBWと細胞外液量Veとの差として算出
するようにしても良い。それ故、細胞内液抵抗1/Yi
を求める必要はないので、周波数0時の生体電気インピ
ーダンスのみ測定すれば足りる。また、これに伴い、例
えば、測定信号Iaの周波数を、1kHz〜100kH
zの範囲で変化させ、BPF62,72を、略1kHz
〜200kHzの帯域の電圧信号のみを通すように設定
するようにしても良い。また、各種身体組成推計式を、
例えば、被験者の年齢や性別等を加味した推計式として
も良い。
【0108】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1,2,3
又は4記載の発明は、生体電気インピーダンス測定手段
が、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周
波のプローブ電流を被験者の体に投入して被験者の体の
電気インピーダンスを測定し、測定された被験者の体の
電気インピーダンスに基づいて、抵抗算出手段が、被験
者の生体組織の細胞外液抵抗や細胞内液抵抗を求め、求
められた細胞外液抵抗や細胞内液抵抗に基づいて、体液
推計手段が、被験者の細胞外液量等の体水分分布を推計
する構成としたので、生体の抵抗を細胞外液抵抗と細胞
内液抵抗とに分けて求めることができ、しかも、細胞膜
の容量成分を含まない状態で正確に求めることができ
る。この正確な算出結果に基づいて、体水分布(細胞外
液量、細胞内液量、体液量)についての推計が行われる
ので、一段と実情に近い推計値を簡便に得ることができ
る。
【0109】同様に、請求項5記載の発明によれば、脂
肪重量について、また、請求項6記載の発明によれば、
除脂肪重量について、また、請求項7記載の発明によれ
ば、体密度について、また、請求項8記載の発明によれ
ば、ヘマトクリット値について、それぞれ、一段と実情
に近い推計値を簡便に得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1実施例である身体組成推計装置
の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同身体組成推計装置の使用状態を模式的に示す
模式図である。
【図3】人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図4】組織内細胞の電気的等価回路図である。
【図5】周波数無限大時の組織内細胞の電気的等価回路
図である。
【図6】同身体組成推計装置の動作処理手順を示すフロ
ーチャートである。
【図7】同身体組成推計装置における表示器の表示例を
示す図である。
【図8】同身体組成推計装置の動作を説明するためのタ
イミングチャートである。
【図9】同身体組成推計装置における表示器の別の表示
例を示す図である。
【図10】この発明の第2実施例である身体組成推計装
置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図11】この発明の第3実施例である身体組成推計装
置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図12】細胞外液量、細胞内液量を推計するための身
体組成推計式の導出方法を説明するための説明図であ
る。
【図13】除脂肪重量を推計するための身体組成推計式
の導出方法を説明するための特性図である。
【図14】ヘマトクリット値を推計するための身体組成
推計式の導出方法を説明するための説明図である。
【図15】人体の組織内細胞を模式的に示す模式図であ
る。
【図16】組織内細胞の電気的等価回路図である。
【符号の説明】
4 体液測定装置 5 信号出力回路(生体電気インピーダンス算出手
段の一部) 52 測定信号発生器 53 出力バッファ 6 電圧検出回路(生体電気インピーダンス算出手
段の一部) 61 I/V変換器 62 BPF 63 A/D変換器 64 サンプリングメモリ 7 電圧検出回路(生体電気インピーダンス算出手
段の一部) 71 差動増幅器 72 BPF 73 A/D変換器 74 サンプリングメモリ 8 キーボード(人体特徴データ入力手段) 10 CPU(生体電気インピーダンス算出手段、
抵抗算出手段、体液推計手段) 11 ROM 12 RAM Hc,Hp,Lc,Lp 表面電極 E 被験者の体 Ha 被験者の手甲部 Le 被験者の足甲部 Ia 測定信号 Ib マルチ周波数電流(マルチ周波のプローブ電
流) Vp 被験者の手足間の電圧

Claims (16)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 生体電気インピーダンス法に基づいて、
    被験者の体脂肪の状態又は体水分分布を推計する身体組
    成推計装置であって、 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波の
    プローブ電流を前記被験者の体に投入して該被験者の体
    の電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダン
    ス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗を算出する抵抗算出手段と、 該抵抗算出手段によって算出された前記細胞外液抵抗に
    基づいて、前記被験者の体の細胞外液量を推計する体液
    推計手段とを備えてなることを特徴とする身体組成推計
    装置。
  2. 【請求項2】 生体電気インピーダンス法に基づいて、
    被験者の体脂肪の状態又は体水分分布を推計する身体組
    成推計装置であって、 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波の
    プローブ電流を前記被験者の体に投入して該被験者の体
    の電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダン
    ス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗又は細胞内液抵抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長データを入力するための身長データ入
    力手段と、 前記抵抗算出手段によって算出された前記被験者の体の
    細胞外液抵抗又は細胞内液抵抗と、前記身長データ入力
    手段から入力された前記被験者の身長データとに基づい
    て、前記被験者の体の細胞外液量、又は細胞内液量を推
    計する体液推計手段とを備えてなることを特徴とする身
    体組成推計装置。
  3. 【請求項3】 前記体液推計手段は、前記被験者の体の
    細胞外液量又は細胞内液量が、前記被験者の身長データ
    の2乗に比例し、前記被験者の体の細胞外液抵抗又は細
    胞内液抵抗に反比例する関係として与えられる身体組成
    推計式を用いて、前記被験者の体の細胞外液量又は細胞
    内液量を推計することを特徴とする請求項2記載の身体
    組成推計装置。
  4. 【請求項4】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長に関するデータを入力するための身長
    データ入力手段と、 前記被験者の体液量が、式(1)によって与えられる身
    体組成推計式を用いて、前記被験者の体液量を推計する
    体液推計手段とを備えてなることを特徴とする身体組成
    推計装置。 【数1】 TBW=a12Ye+b12Yi+c1 (1) TBW:被験者の体液量 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a1,b1,c1:定数
  5. 【請求項5】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長データを入力するための身長データ入
    力手段と、 前記被験者の体の脂肪重量が、式(2)によって与えら
    れる身体組成推計式を用いて、前記被験者の体の脂肪重
    量を推計する脂肪重量推計手段とを備えてなることを特
    徴とする身体組成推計装置。 【数2】 FAT=a22Ye+b22Yi+c2 (2) FAT:被験者の体の脂肪重量 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a2,b2,c2:定数
  6. 【請求項6】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長データを入力するための身長データ入
    力手段と、 前記被験者の体の除脂肪重量が、式(3)によって与え
    られる身体組成推計式を用いて、前記被験者の体の除脂
    肪重量を推計する除脂肪重量推計手段とを備えてなるこ
    とを特徴とする身体組成推計装置。 【数3】 LBM=a32Ye+b32Yi+c3 (3) LBM:被験者の体の除脂肪重量 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a3,b3,c3:定数
  7. 【請求項7】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗及び細胞内液抵抗を算出する抵抗算出手段
    と、 前記被験者の身長データ及び体重データを入力するため
    の身長体重データ入力手段と、 前記被験者の体密度が、式(4)によって与えられる身
    体組成推計式を用いて、前記被験者の体密度を推計する
    体密度推計手段とを備えてなることを特徴とする身体組
    成推計装置。 【数4】 Db=a4(W/H2)Ye+b4(W/H2)Yi+c4 (4) Db:被験者の体密度 W:被験者の体重 H:被験者の身長 Ye:細胞外液抵抗の逆数 Yi:細胞内液抵抗の逆数 a4,b4,c4:定数
  8. 【請求項8】 マルチ周波のプローブ電流を生成し、生
    成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該
    被験者の体の電気インピーダンスを測定する生体電気イ
    ンピーダンス測定手段と、 該生体電気インピーダンス測定手段によって測定された
    前記電気インピーダンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗を算出する抵抗算出手段と、 該抵抗算出手段によって算出された前記細胞外液抵抗に
    基づいて、前記被験者の血液のヘマトクリット値を推計
    するヘマトクリット値推計手段とを備えてなることを特
    徴とする身体組成推計装置。
  9. 【請求項9】 一般健常者の体の正常状態における細胞
    外液量、細胞内液量又は体液量を、正常細胞外液量、正
    常細胞内液量又は正常体液量として予め記憶する記憶手
    段と、 該記憶手段から読み出された前記正常細胞外液量、正常
    細胞内液量又は正常体液量と、前記体液推計手段によっ
    て推計された前記被験者の現在の細胞外液量、細胞内液
    量又は体液量との差分を演算する演算手段と、 該演算手段の演算結果に基づいて、前記被験者の細胞外
    液、細胞内液、又は体液の現在の状態を表示装置に表示
    させる表示制御手段とを付加してなることを特徴とする
    請求項1,2,3又は4記載の身体組成推計装置。
  10. 【請求項10】 一般健常者の体の正常状態における細
    胞外液量、細胞内液量又は体液量の除脂肪重量に対する
    割合を、正常細胞外液量−除脂肪重量比、正常細胞内液
    量−除脂肪重量比又は正常体液量−除脂肪重量比として
    予め記憶する記憶手段と、 該記憶手段から読み出された前記正常細胞外液量−除脂
    肪重量比、正常細胞内液量−除脂肪重量比又は正常体液
    量−除脂肪重量比と、前記体液推計手段によって推計さ
    れた前記被験者の現在の細胞外液量、細胞内液量又は体
    液量の当該被験者の体の除脂肪重量に対する割合である
    細胞外液量−除脂肪重量比、細胞内液量−除脂肪重量比
    又は体液量−除脂肪重量比との差分を演算する演算手段
    と、 該演算手段の演算結果に基づいて、前記被験者の細胞外
    液、細胞内液、又は体液の現在の状態を表示装置に表示
    させる表示制御手段とを付加してなることを特徴とする
    請求項1,2,3又は4記載の身体組成推計装置。
  11. 【請求項11】 前記生体電気インピーダンス測定手段
    は、前記被験者の体に投入される前記プローブ電流の各
    周波毎に、該被験者の体の生体電気インピーダンス又は
    生体電気アドミッタンスを測定し、測定された各周波毎
    の前記生体電気インピーダンス又は生体電気アドミッタ
    ンスに基づいて、最小二乗法の演算手法を駆使して、イ
    ンピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡を求め、求め
    られた該インピーダンス軌跡又はアドミッタンス軌跡か
    ら、前記被験者の体の周波数0時、又は周波数0時及び
    無限大時の生体電気インピーダンス又は生体電気アドミ
    ッタンスを算出すると共に、 前記抵抗算出手段は、前記生体電気インピーダンス測定
    手段によって算出された被験者の体の周波数0時、又は
    周波数0時及び無限大時の生体電気インピーダンス又は
    生体電気アドミッタンスに基づいて、前記被験者の体の
    細胞外液抵抗又は/及び細胞内液抵抗を算出することを
    特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,7,8,9
    又は10記載の身体組成推計装置。
  12. 【請求項12】 前記被験者の性別データを入力するた
    めの性別データ入力手段を備えてなり、前記体液推計手
    段、前記脂肪重量推計手段、前記除脂肪重量推計手段、
    前記体密度推計手段又は前記ヘマトクリット値推計手段
    は、前記性別データ入力手段から入力された前記被験者
    の性別データを加味して、前記被験者の体液、脂肪重
    量、除脂肪重量、体密度又はヘマトクリット値を推計す
    ることを特徴とする請求項1,2,3,4,5,6,
    7,8,9,10又は11記載の身体組成推計装置。
  13. 【請求項13】 マルチ周波のプローブ電流を被験者の
    体に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを測定
    し、 該測定により得られた電気インピーダンスに基づいて、
    前記被験者の体の細胞外液抵抗を算出し、該算出により
    得られた細胞外液抵抗に基づいて、前記被験者の体の細
    胞外液量を推計することを特徴とする身体組成推計方
    法。
  14. 【請求項14】 マルチ周波のプローブ電流を被験者の
    体に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを測定
    し、該測定により得られた電気インピーダンスに基づい
    て、前記被験者の体の細胞外液抵抗又は細胞内液抵抗を
    算出し、該算出により得られた細胞外液抵抗又は細胞内
    液抵抗と、前記被験者の身長データとに基づいて、前記
    被験者の体の細胞外液量、又は細胞内液量を推計するこ
    とを特徴とする身体組成推計方法。
  15. 【請求項15】 前記被験者の体の細胞外液量又は細胞
    内液量が、前記被験者の身長データの2乗に比例し、前
    記被験者の体の細胞外液抵抗又は細胞内液抵抗に反比例
    する関係として与えられる身体組成推計式を用いて、前
    記細胞外液量又は前記細胞内液量を推計することを特徴
    とする請求項14記載の身体組成推計方法。
  16. 【請求項16】 マルチ周波のプローブ電流を被験者の
    体に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを測定
    し、 該測定により得られた電気インピーダンスに基づいて、
    前記被験者の体の細胞外液抵抗を算出し、該算出により
    得られた細胞外液抵抗に基づいて、前記被験者の血液の
    ヘマトクリット値を推計することを特徴とする身体組成
    推計方法。
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