JP4025438B2 - 身体組成推計装置 - Google Patents

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  • Measurement And Recording Of Electrical Phenomena And Electrical Characteristics Of The Living Body (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、身体組成推計方法、身体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録した記録媒体に係り、詳しくは、生体電気インピーダンス法に基づいて、被験者の体水分分布(細胞外液量、細胞内液量、体水分量(体液量)等)や体脂肪の状態(体脂肪率、脂肪重量、除脂肪重量等)などを推計するのに有用な身体組成推計方法、身体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、人間や動物の身体組成を評価する目的で、生体の電気特性に関する研究が行われている。生体の電気特性は、組織又は臓器の種類によって著しく異なっており、例えば、ヒトの場合、血液の電気抵抗率は150Ω・cm前後であるのに対して、骨や脂肪の電気抵抗率は1〜5kΩ・cmもある。この生体の電気特性は、生体電気インピーダンス(Bioelectric Impedance)と呼ばれ、生体の体表面に装着された複数の電極間に微小電流を流すことにより測定される。
このようにして得られた生体電気インピーダンスから被験者の体水分分布(細胞外液量、細胞内液量、これらの総和たる体水分量(体液量)等)や、体脂肪の状態(体脂肪率、脂肪重量、除脂肪重量等)などを推計する方法を生体電気インピーダンス法という(「身体組成の評価法としての生体電気インピーダンス法」, Baumgartner, R.N., etc.著、「生体電気インピーダンスとその臨床応用」, 医用電子と生体工学, 金井寛著, 20(3) Jun 1982、「インピーダンス法による体肢の水分分布の推定とその応用」, 医用電子と生体工学 ,波江野誠等著, 23(6) 1985、「インピーダンス法による膀胱内尿量の長時間計測」, 人間工学, 口ノ町康夫等著, 28(3) 1992 等参照)。
【0003】
生体電気インピーダンスは、生体中のイオンによって搬送される電流に対する生体の抵抗(レジスタンス)と、細胞膜、組織界面、あるいは非イオン化組織によって作り出される様々な種類の分極プロセスと関連した容量性リアクタンスとから構成される。リアクタンスの逆数である容量(キャパシタンス)は、電圧よりも電流に時間的遅れをもたらし、位相のズレ(フェーズシフト)を作り出すが、この値はレジスタンスに対するリアクタンスの比率の逆正接角(アークタンジェント)、すなわち、電気位相角として幾何学的に定量できる。これら生体電気インピーダンスZ、リアクタンスX及び電気位相角φは、周波数に依存している。一方、図14に示すように、生体の組織を構成する細胞1,1,…は、細胞膜2,2,…によって取り囲まれて成り立っており、この細胞膜2,2,…は、電気的には容量(キャパシタンス)の大きなコンデンサと見ることができる。
したがって、生体電気インピーダンスは、図15に示すように、細胞外液抵抗Reのみからなる細胞外液インピーダンスと、細胞内液抵抗Riと細胞膜容量Cmとの直列接続からなる細胞内液インピーダンスとの並列合成インピーダンスと考えることができる。
【0004】
ところで、従来の身体組成推計装置では、手足の表面電極間に流すべき正弦波交流電流の周波数を、電気位相角φが最大になる時の周波数(特性周波数)である略50kHzに固定した状態で、被験者の生体電気インピーダンスを測定する構成となっているため、細胞外液抵抗Reと、細胞内液抵抗Riとを分離して求めることができず、細胞外液インピーダンスと細胞内液インピーダンスとの並列合成インピーダンスに基づいて、被験者の体水分分布や体脂肪の状態を推計していたため、推計精度が余り良くないという欠点があった。
【0005】
そこで、この欠点を解消する手段として、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の電気インピーダンスを測定することで、細胞外液抵抗Reと、細胞内液抵抗Riとを分離して求め、求められた細胞外液抵抗Reと、細胞内液抵抗Riとに基づいて、被験者の体水分分布や体脂肪の状態を推計する身体組成推計装置が提供されている(この出願人の出願に係る特願平8−176448号等参照)。
特願平8−176448号に開示された身体組成推計方法においては、細胞外液量ECF(Extracellular Fluid)[g]及び細胞内液量ICF(Intracellular Fluid)[g]は、以下に示すように求められるとしている。即ち、細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFは、図15に示す等価回路(実際には、分布定数回路)に基づいて、それぞれ式(67)及び式(68)によって表される。また、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riは、プローブ電流の周波数0Hz時の生体電気インピーダンスR0及びプローブ電流の周波数無限大時の生体電気インピーダンスR∞により式(69)及び式(70)によって表される。そして、式(67)及び式(68)の定数a及びb(単位は[g・Ω/cm2])は、除脂肪重量LBMが細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFとにより式(71)で表されることから、式(71)の定数c(単位は[g・Ω/cm2])と共に、例えば、二重エネルギX線吸収法(DXA:Dual energy X-ray Absorptiometry)等に代表されるX線を使用する測定方法により多数の被験者について予め標本調査を実施して精密に測定した除脂肪重量LBMを従属変数として重回帰分析によって求めている。
【0006】
【数67】
ECF=aH2/Re……(67)
式(67)において、Re[Ω]は細胞外液抵抗、H[cm]は被験者の身長、a[g・Ω/cm2]は定数である。
【0007】
【数68】
ICF=bH2/Ri……(68)
式(68)において、Ri[Ω]は細胞内液抵抗、H[cm]は被験者の身長、b[g・Ω/cm2]は定数である。
【0008】
【数69】
e=R0……(69)
【0009】
【数70】
i=1/(1/R∞一1/R0)……(70)
【0010】
【数71】
LBM=aH2/Re+bH2/Ri+c……(71)
【0011】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記した特願平8−176448号に開示された従来の身体組成推計方法においては、式(67)及び式(68)に基づいて細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを求めるが、得られた結果の比ECF:ICFは、平均値で1:1や2:1である。ところが、生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている比ECF:ICFは1:2である。したがって、従来の身体組成推計方法により得られる比ECF:ICFと、生理学や解剖学、あるいは細胞学上の比ECF:ICFとは大きく異なっており、このため、生体電気インピーダンス法に基づいて推計された体水分分布(細胞外液量、細胞内液量、体水分量(体液量)等)や体脂肪の状態(体脂肪率、脂肪重量、除脂肪重量等)などのデータが、特に、生理学、解剖学、細胞学の分野で充分な信頼が得られないという問題があった。
【0012】
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、細胞外液量と細胞内液量との比が生理学、解剖学、細胞学で従来から提唱されている比と略等しくなり、信頼性が高い身体組成推計方法、身体組成推計装置及び身体組成推計プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
【0061】
請求項記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、式(105)又は式(106)を用いて、上記被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つを推計する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0062】
【数105】
Figure 0004025438
【0063】
【数106】
Figure 0004025438
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
A,B,Λ:定数
【0064】
請求項記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、式(107)、式(108)又は式(108)'、式(109)〜式(111)を用いて、上記被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つを推計する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0065】
【数107】
Figure 0004025438
【0066】
【数108】
Figure 0004025438
【0067】
【数109】
Figure 0004025438
【0068】
【数110】
ECF=AH2/Re……(110)
【0069】
【数111】
ICF=BH2/Ri……(111)
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
e:細胞外液抵抗
i:細胞内液抵抗
A,B,Λ:定数
【0070】
請求項記載の発明は、請求項又は記載の身体組成推計装置に係り、上記定数Λは、式(112)を用いて算出し直すことを特徴としている。
【0071】
【数112】
Figure 0004025438
式(112)において、Xは、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られる、被験者の体重、除脂肪重量、細胞外液量、細胞内液量、あるいはこれらの組み合わせを重回帰分析することにより求められる量である。
【0072】
請求項記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、式(113)〜式(115)を満足する上記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0073】
【数113】
Figure 0004025438
【0074】
【数114】
Figure 0004025438
【0075】
【数115】
Figure 0004025438
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
A,B,C,Λ:定数
【0076】
請求項記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、式(116)、式(117)又は式(117)'、式(118)〜式(121)を満足する上記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0077】
【数116】
Figure 0004025438
【0078】
【数117】
Figure 0004025438
【0079】
【数118】
Figure 0004025438
【0080】
【数119】
Figure 0004025438
【0081】
【数120】
ECF=AH2/Re……(120)
【0082】
【数121】
ICF=BH2/Ri……(121)
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
e:細胞外液抵抗
i:細胞内液抵抗
A,B,C,Λ:定数
【0083】
請求項記載の発明は、請求項乃至のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記定数A,B,C,Λは、男女別及び/又は年齢別に定められていることを特徴としている。
【0084】
請求項記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、それぞれ漸化式である式(122)〜式(124)を反復法により解いて上記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0085】
【数122】
Figure 0004025438
【0086】
【数123】
Figure 0004025438
【0087】
【数124】
Figure 0004025438
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
A,B,C:定数
【0088】
請求項記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、それぞれ漸化式である式(125)、式(125)、式(126)又は式(126)'、式(127)〜式(130)を反復法により解いて上記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0089】
【数125】
Figure 0004025438
【0090】
【数126】
Figure 0004025438
【0091】
【数127】
Figure 0004025438
【0092】
【数128】
Figure 0004025438
【0093】
【数129】
ECFn+1=AH2/Ren……(129)
【0094】
【数130】
ICFn+1=BH2/Rin……(130)
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
e:細胞外液抵抗
i:細胞内液抵抗
A,B,C,Λ:定数
【0095】
請求項記載の発明は、請求項乃至のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記定数Λは、上記被験者の体の筋肉の筋繊維の太さや筋膜の厚みと関係があり、ほぼ細胞内液を流れる電流が飽和する長さであることを特徴としている。
【0096】
請求項10記載の発明に係る身体組成推計装置は、マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、上記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、式(131)〜式(135)を用いて、上記被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つを推計する細胞外液量・細胞内液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0097】
【数131】
Figure 0004025438
【0098】
【数132】
Figure 0004025438
【0099】
【数133】
Figure 0004025438
【0100】
【数134】
ECF=AH2/Re……(134)
【0101】
【数135】
ICF=BH2/Ri……(135)
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
H:被験者の身長
R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
e:細胞外液抵抗
i:細胞内液抵抗
m:細胞膜抵抗
A,B:定数
【0102】
請求項11記載の発明は、請求項10記載の身体組成推計装置に係り、上記定数A,B及び細胞膜抵抗Rmは、男女別及び/又は年齢別に定められていることを特徴としている。
【0103】
請求項12記載の発明は、請求項10記載の身体組成推計装置に係り、上記細胞膜抵抗Rmは、細胞内液抵抗Riの関数であり、上記被験者の体の細胞外液量と細胞内液量との比ECF:ICFが1:2となるように、当該関数の定数が定められていることを特徴としている。
【0104】
請求項13記載の発明は、請求項乃至12のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記被験者の体重Wを入力するための体重入力手段と、式(136)を用いて、上記被験者の体の除脂肪重量LBMを推計する除脂肪重量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0105】
【数136】
LBM=a1W+ECF+ICF+d1……(136)
LBM:被験者の体の除脂肪重量
ECF:被験者の体の細胞外液量
ICF:被験者の体の細胞内液量
W:被験者の体重
1,d1:定数
【0106】
請求項14記載の発明は、請求項13記載の身体組成推計装置に係り、式(136)によって与えられた上記除脂肪重量LBMを上記被験者の体重Wから減ずることによって、上記被験者の体脂肪重量FATを算出する体脂肪重量算出手段を備えてなることを特徴としている。
【0107】
請求項15記載の発明は、請求項乃至14のいずれか1に記載の身体組成推計装置に係り、上記被験者の体重Wを入力するための体重入力手段と、式(137)を用いて、上記被験者の体の体液量TBWを推計する体液量推計手段とを備えてなることを特徴としている。
【0108】
【数137】
TBW=a3W+ECF+ICF+d3……(137)
TBW:被験者の体液量
W:被験者の体重
3,d3:定数
【0110】
【作用】
この発明の構成において、マルチ周波のプローブ電流を被験者の体に投入することにより、被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスが算出され、それに基づいて長さ定数Λを考慮した被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つが推計される。それ故、この発明の構成によれば、細胞外液量と細胞内液量との比が生理学、解剖学、細胞学で従来から提唱されている比と略等しくなり、信頼性が高くなる。
【0111】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して、この発明の実施の形態について説明する。説明は、実施例を用いて具体的に行う。
A.第1実施例
◇前提説明
この実施例では、後述する各種の身体組成推計式が利用される。そこで、まず、これらの推計式が導出された経緯について説明する。
最初に、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riの推計式の導出方法について述べる。
この実施例では、図2に示すように、2個の表面電極Hc,Hpを被験者Eの手甲部Haに、2個の表面電極Lp,Lcを被験者Eの同じ側の足甲部Leにそれぞれ導電クリームを介して貼り付けた(このとき、表面電極Hc,Lcを、表面電極Hp,Lpよりも人体の中心から遠い部位に取り付ける)後、身体組成推計装置4から被験者の体Eに測定信号としてマルチ周波数電流Ibを流し、検出されるマルチ周波数電流Ib及び被験者の手足間の電圧Vpに基づいて、被験者Eの体水分分布(細胞外液量、細胞内液量、体液量等)や体脂肪の状態(体脂肪率、脂肪重量、除脂肪重量等)を測定する。この場合、マルチ周波数電流Ibは、主に被験者の体Eの手足に流れるため、被験者の体Eの手足の筋肉の上記各種データ値に与える影響が大きい。手足の筋肉の細胞は、丸い形状ではなく、筋繊維の方向に長い形状であり、いわばケーブルのような形状を有している。
そこで、この実施例では、神経繊維の1点に印加された膜電位の変化が膜の電気的性質に従って神経繊維に沿ってその両側に広がっていく電気緊張性伝播(electrotonic spread)における電位変化(電気緊張電位;electrotonic potential)の性質が海底ケーブルの1点に印加された電位変化の性質に似ていることから、神経繊維の構造を比較的電気伝導度の小さい膜からできた管(細胞膜:絶縁被覆)の内部に比較的電気伝導度の良い液(細胞内原形質:銅線)が満たされ、これら全体が電解液(細胞外液:海水)に浸っているものと模式化し、海底ケーブルの理論を準用するケーブル理論(cable theory)を、手足の筋肉の細胞の形状と神経繊維の形状の類似性に着目して応用することにする。なお、ケーブル理論の詳細については、「生理学」(真島英信著、文光堂刊、pp.34〜41)を参照されたい。
【0112】
このケーブル理論を身体組成推計方法に応用すると、手足の筋肉の細胞の等価回路は図3となる。図3において、Iは手足の筋肉の細胞を流れる全電流、Vは長さLの手足の筋肉の細胞全体に印加される電圧、reは単位長さ当たりの細胞外液抵抗、riは単位長さ当たりの細胞内液抵抗、rmは単位長さ当たりの細胞膜抵抗、cmは単位長さ当たりの細胞膜容量、i(x)は手足の筋肉の細胞の中間点x=0から距離xだけ離れた位置において細胞外液に流れる電流、Ve(x)は中間点x=0から距離xだけ離れた位置における細胞外液の電位(Ve(0)=0)、Vi(x)は中間点x=0から距離xだけ離れた位置における細胞内液の電位(Vi(0)=0)である。
このような等価回路によれば、式(138)〜式(140)に示す微分方程式、即ち、細胞外液における電圧降下に関する微分方程式(式(138))、細胞内液における電圧降下に関する微分方程式((式139))及び細胞外液から細胞膜を経て細胞内液へ流れる電流に関する微分方程式(式(140))が成り立つ。
【0113】
【数138】
Figure 0004025438
【0114】
【数139】
Figure 0004025438
【0115】
【数140】
Figure 0004025438
式(140)において、gmは単位長さ当たりの細胞膜アドミッタンスであり、式(141)で表される。
【0116】
【数141】
Figure 0004025438
【0117】
式(138)及び式(139)から、式(142)が得られる。
【0118】
【数142】
Figure 0004025438
式(142)において、2i(x)は全電流Iで置き換えられると仮定している。
【0119】
一方、式(140)を変形すると、式(143)が得られる。
【0120】
【数143】
Figure 0004025438
【0121】
よって、式(143)をxについて微分した結果に式(142)を代入すると、式(144)が得られる。
【0122】
【数144】
Figure 0004025438
【0123】
式(144)を解くと、式(145)が得られる。式(145)において、λは式(146)で表される。また、式(145)において、C1及びC2は積分定数である。
【0124】
【数145】
Figure 0004025438
【0125】
【数146】
Figure 0004025438
【0126】
ここで、Iは式(147)で表されるから、式(145)は、x=0における対称性を考慮すると、式(148)となる。
【0127】
【数147】
Figure 0004025438
【0128】
【数148】
Figure 0004025438
【0129】
以上より、手足の筋肉の細胞の両端、即ち、x=−L/2及びx=L/2における細胞外液の電位Ve(±L/2)は、x=0からx=±L/2までの細胞外液に流れる電流i(x)の積分と、単位長さ当たりの細胞内抵抗reとの乗算により得られるから、式(149)で表される。
【0130】
【数149】
Figure 0004025438
【0131】
これにより、長さLの手足の筋肉の細胞全体に印加される電圧Vは、式(150)により求められる。
【0132】
【数150】
Figure 0004025438
【0133】
したがって、長さLの手足の筋肉の細胞全体の生体電気インピーダンスZは、式(151)により求められる。
【0134】
【数151】
Figure 0004025438
【0135】
ここで、λは、角周波数の関数λ(ω)であり、ω=0,ω=∞のときの極限値は、それぞれ式(152)及び式(153)で表されるから、マルチ周波数電流Ibの周波数0Hz時の生体電気インピーダンスR0及びマルチ周波数電流Ibの周波数無限大時の生体電気インピーダンスR∞は、式(151)に式(152)及び式(153)を代入すれば、それぞれ式(154)及び式(156)で表される。
【0136】
【数152】
Figure 0004025438
式(152)において、ω=0のときのλ(ω)の極限値をλ0とする。このλ0は、ケーブル理論における細胞膜の長さ定数(length constant)に対応しているので、これ以降長さ定数と呼ぶことにする。ここで、ケーブル理論において、長さ定数とは、電気緊張性伝播における膜電位変化が波及する程度を規定する定数である。これに対し、この発明において、長さ定数λ0は、被験者の体Eの手足の筋肉の筋繊維の太さや筋膜の厚み等と関係があり、ほぼ細胞内液を流れる電流が飽和する長さと考えられる。
【0137】
【数153】
Figure 0004025438
【0138】
【数154】
Figure 0004025438
式(154)において、ξは式(155)で表される。
【0139】
【数155】
Figure 0004025438
【0140】
【数156】
Figure 0004025438
【0141】
ここで、被験者の身長をH[cm]とすると、手足の筋肉の細胞全体の長さL、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riは、それぞれ式(157)〜式(159)で表される。式(157)〜式(159)において、kは同一の定数である。何故なら、被験者の身長Hが当該被験者の1つの手足の筋肉の細胞全体の長さLのk倍であるとすれば、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riも、単位長さ当たりの細胞外液抵抗re及び細胞内液抵抗riのk倍であるとみなすことができるからである。
【0142】
【数157】
Figure 0004025438
【0143】
【数158】
Figure 0004025438
【0144】
【数159】
Figure 0004025438
【0145】
ここで、式(154)及び式(156)に式(157)〜式(159)を変形して代入すると、マルチ周波数電流Ibの周波数0Hz時の生体電気インピーダンスR0及びマルチ周波数電流Ibの周波数無限大時の生体電気インピーダンスR∞は、それぞれ式(160)及び式(161)で表される。
【0146】
【数160】
Figure 0004025438
【0147】
【数161】
Figure 0004025438
【0148】
次に、式(160)及び式(161)を細胞外液抵抗Reについて解くと、式(162)となる。そこで、式(162)において、細胞内液抵抗Ri以外を中間変数αとする、即ち、中間変数αを式(163)で表し、式(161)に代入して細胞内液抵抗Riについて解くと、細胞内液抵抗Riは、式(164)で表される。
【0149】
【数162】
Figure 0004025438
【0150】
【数163】
Figure 0004025438
【0151】
【数164】
Figure 0004025438
【0152】
式(162)において細胞内液抵抗Ri以外を中間変数αに置き換えて得られるRe=αRiを変形して式(161)に代入すると、細胞外液抵抗Reは、式(165)で表される。
【0153】
【数165】
Figure 0004025438
【0154】
式(163)に式(155)及び式(157)を代入すると、中間変数αは、式(166)で表される。式(166)においては、後述する長さ定数λ0の算出式(182)の定数Cに(k/2)も含まれるものとしている。
【0155】
【数166】
Figure 0004025438
【0156】
以上説明したように、ケーブル理論を応用することにより、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riが求められるので、これらを式(167)及び式(168)に代入することにより、細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを求めることができる。式(167)及び式(168)は、上記特願平8−176448号に開示された身体組成推計式(上記式(67)及び式(68)参照)と同様である。なお、細胞内液抵抗Riについては、式(161)を細胞内液抵抗Riについて解いて得られた式(164)'から求めても良い。
【0157】
【数167】
ECF=AH2/Re……(167)
式(167)において、Re[Ω]は細胞外液抵抗、H[cm]は被験者の身長、A[g・Ω/cm2]は定数である。
【0158】
【数168】
ICF=BH2/Ri……(168)
式(168)において、Ri[Ω]は細胞内液抵抗、H[cm]は被験者の身長、B[g・Ω/cm2]は定数である。
【0159】
ここで、式(167)及び式(168)にそれぞれ式(164)〜式(166)を代入すると、細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFは、式(169)及び式(170)で表される。
【0160】
【数169】
Figure 0004025438
【0161】
【数170】
Figure 0004025438
【0162】
次に、長さ定数λ0の求め方について説明する。今、被験者の手足の筋肉の細胞を図4に示す円柱に例えてみる。図4において、直径2Aの円柱が細胞内液、直径2Bの円柱から細胞内液を除いた部分が細胞外液である。ここで、被験者の細胞内液の抵抗率をρi[Ω・cm]、被験者の細胞外液の抵抗率をρe[Ω・cm]とし、説明を簡単にするため、これらが等しいと仮定すると、単位長さ当たりの細胞内液抵抗ri及び細胞外液抵抗reは、それぞれ式(171)及び式(172)で表される。
【0163】
【数171】
Figure 0004025438
【0164】
【数172】
Figure 0004025438
【0165】
ここで、単位面積当たりの細胞膜抵抗をrmaとすると、単位長さ当たりの細胞膜抵抗rmは、式(173)で表される。
【0166】
【数173】
Figure 0004025438
【0167】
したがって、長さ定数λ0は、式(152)に式(171)〜式(173)を代入すると、式(174)で表される。
【0168】
【数174】
Figure 0004025438
【0169】
ところで、上記特開平8−176448号に人体全体を円柱に例えて開示されているように、図4に示す被験者の手足の筋肉の細胞において、細胞外液量ECFmと細胞外液量ECFmの占める断面積π(B2−A2)と細胞の長さLとの間、及び細胞内液量ICFmと細胞内液量ICFmの占める断面積πA2と細胞の長さLとの間には、それぞれ式(175)及び式(176)に示す関係がある。
【0170】
【数175】
Figure 0004025438
【0171】
【数176】
Figure 0004025438
【0172】
また、当該細胞における体液量TBW(Total Body Water)mは、細胞外液量ECFmと細胞内液量ICFmとの和であるから、体液量TBWmと体液量TBWmの占める断面積πB2と細胞の長さLとの間には、式(177)に示す関係がある。
【0173】
【数177】
Figure 0004025438
【0174】
したがって、式(175)〜式(177)を変形して式(174)に代入すると、長さ定数λ0は、式(178)で表される。
【0175】
【数178】
Figure 0004025438
【0176】
ここで、生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている細胞外液量ECFmと細胞内液量ICFmとの比は、1:2であるから、細胞外液量ECFm及び細胞内液量ICFmは、それぞれ式(179)及び式(180)で表される。
【0177】
【数179】
Figure 0004025438
【0178】
【数180】
Figure 0004025438
【0179】
したがって、式(178)に式(179)及び式(180)を代入すると、長さ定数λ0は、式(181)で表される。
【0180】
【数181】
Figure 0004025438
【0181】
式(181)を被験者の人体全体について考察すると、長さ定数λ0は、式(182)で表される。
【0182】
【数182】
Figure 0004025438
式(182)において、Cは上記した式(166)における定数(k/2)をも含めた定数である。
【0183】
なお、他の身体組成推計式については、この出願人の出願に係る特願平10−076004号に開示されているものに、上記式(167)及び式(168)又は式(169)及び式(170)により求められた細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを代入して利用する。例えば、被験者の体の除脂肪重量LBMを推計する身体組成推計式については式(183)を、被験者の体液量TBWを推計する身体組成推計式については式(184)を利用する。これらの身体組成推計式の導出の経緯については、上記特願平10−076004号を参照されたい。但し、上記特願平10−076004号においては、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riは、それぞれの逆数1/Ye及び1/Yiを用いている。
【0184】
【数183】
LBM=a1W+ECF+ICF+d1……(183)
LBM:被験者の体の除脂肪重量
W:被験者の体重
1,d1:定数
【0185】
【数184】
TBW=a3W+ECF+ICF+d3……(184)
TBW:被験者の体液量
W:被験者の体重
3,d3:定数
【0186】
図1は、この発明の第1実施例である身体組成推計装置の電気的構成を示すブロック図、図2は、同装置の使用状態を模式的に示す模式図、図5は、人体のインピーダンス軌跡を示す図、図6は、同装置の動作処理手順を示すフローチャート、図7は、同動作を説明するためのタイミングチャート、また、図8は、同装置における表示器の別の表示例を示す図である。
この例の身体組成推計装置4は、被験者の細胞外液量ECF、細胞内液量ICF、体液量TBW、除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT等を測定し、測定結果を表示する装置に係り、図1及び図2に示すように、被験者の体Eに測定信号としてマルチ周波数電流Ibを流すための信号出力回路5と、被験者の体Eを流れるマルチ周波数電流Ibを検出するための電流検出回路6と、被験者の手足間の電圧Vpを検出するための電圧検出回路7と、入力装置としてのキーボード8と、出力装置としての表示器9と、装置各部を制御すると共に、各種演算処理を行うCPU(中央処理装置)10と、CPU10の処理プログラムを記憶するROM11と、各種データを一時記憶するデータ領域及びCPU10の作業領域が設定されるRAM12と、測定時に被験者の手甲部Haや足甲部Leの皮膚表面に導電可能に貼り付けられる4個の表面電極Hp,Hc,Lp,Lcとから概略構成されている。
【0187】
まず、上記キーボード8は、被験者の身長や体重、性別を入力するためのテンキーや機能キー、体液量測定モード又は体脂肪測定モードの一方を選択するモード選択キー、及び操作者(又は被験者)が測定開始/測定終了を指示するための開始/終了スイッチ等を有して構成されている。キーボード8から供給される操作データ及び身長、体重、性別等のデータは、図示せぬキーコード発生回路でキーコードに変換されてCPU10に供給される。CPU10は、コード入力された各種操作信号及び身長等の各種データをRAM12のデータ領域に一時記憶する。
この例では、体脂肪測定モードにおいては、全測定期間Tf及び後述する測定信号Iaの掃引回数Nが入力される。また、体液量測定モードにおいては、全測定時間Tw、測定間隔t、及び掃引回数Nが入力され、全測定時間Twは、例えば、人工透析をモニタするのに充分な時間を考慮して、4.5時間、5時間、5.5時間、6時間、6.5時間、7時間の中から、また、測定間隔tは、10分、20分、30分の中から任意に選択できるようになっている。これにより、全測定時間Twの間、被験者の体液量TBWの経時変化が測定される。このように、与えられたいくつかの時間の中から選択する代わりに、操作者が、キーボード8を用いて自由に時間Tw,tを設定できるようにしても良い。
【0188】
上記信号出力回路5は、PIO(パラレル・インタフェース)51、測定信号発生器52及び出力バッファ53から構成されている。測定信号発生器52は、所定の掃引周期で、PIO51を介してCPU10から信号発生指示信号SGが供給されると、周波数が、例えば1kHz〜400kHzの範囲で、かつ、15kHzの周波数間隔で段階変化する測定信号(電流)Iaを、所定の掃引回数Nに亘って、繰り返し生成して、出力バッファ53に入力する。出力バッファ53は、入力される測定信号Iaを定電流状態に保ちながら、マルチ周波数電流Ibとして表面電極Hcに送出する。この表面電極Hcは、測定時、被験者の手甲部Haに導電可能に貼り付けられ、これにより、500〜800μAの範囲にあるマルチ周波数電流Ibが被験者の体Eを流れることになる。
なお、体液量測定モードにおいては、信号発生指示信号SGの供給周期は、操作者がキーボード8を用いて設定した測定間隔tに一致する。
【0189】
上記電流検出回路6は、I/V変換器(電流/電圧変換器)61、BPF(バンドパスフィルタ)62、A/D変換器63及びサンプリングメモリ64から概略構成されている。I/V変換器61は、被験者の体E、即ち、被験者の手甲部Ha(図2)に貼り付けられた表面電極Hcと足甲部Leに貼り付けられた表面電極Lcとの間を流れるマルチ周波数電流Ibを検出して電圧Vbに変換し、変換により得られた電圧VbをBPF62に供給する。BPF62は、入力された電圧Vbのうち、略1kHz〜400kHzの帯域の電圧信号のみを通して、A/D変換器63に供給する。
A/D変換器63は、CPU10が発行するデジタル変換指示に従って、アナログの入力電圧Vbをデジタルの電圧信号Vbに変換した後、デジタル化された電圧信号Vbを電流データVbとして、サンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリングメモリ64に格納する。また、サンプリングメモリ64は、SRAMから構成され、測定信号Iaの周波数毎に一時格納されたデジタルの電圧信号Vbを、CPU10の求めに応じて、CPU10に送出する。
【0190】
電圧検出回路7は、差動増幅器71、BPF(バンドパスフィルタ)72、A/D変換器73及びサンプリングメモリ74から構成されている。差動増幅器71は、被験者の体E、即ち、被験者の手甲部Haに貼り付けられた表面電極Hpと足甲部Leに貼り付けられた表面電極Lpとの間の電圧(電位差)を検出する。BPF72は、入力された電圧Vpのうち、略1kHz〜400kHzの帯域の電圧信号のみを通して、A/D変換器73に供給する。
A/D変換器73は、CPU10が発行するデジタル変換指示に従って、アナログの入力電圧Vpをデジタルの電圧信号Vpに変換した後、デジタル化された電圧信号Vpを電圧データVpとして、サンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリングメモリ74に格納する。また、サンプリングメモリ74は、SRAMから構成され、測定信号Iaの周波数毎に一時格納されたデジタルの電圧信号Vpを、CPU10の求めに応じて、CPU10に送出する。
なお、CPU10は、2つのA/D変換器63,73に対して同一のタイミングでデジタル変換指示を行う。
【0191】
ROM11は、CPU10の処理プログラムとして、主プログラムの他、例えば、生体電気インピーダンス算出サブプログラム、インピーダンス軌跡算出サブプログラム、周波数0Hz時インピーダンス決定サブプログラム、周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラム、中間変数算出サブプログラム、細胞外液抵抗算出サブプログラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、細胞外液量推計サブプログラム、細胞内液量推計サブプログラム、長さ定数算出サブプログラム、除脂肪重量推計サブプログラム、体脂肪重量推計サブプログラム、体脂肪率推計サブプログラム、体液量推計サブプログラム、体液量−除脂肪重量比算出サブプログラム、体液量偏差算出サブプログラム等を格納する。
また、ROM11には、予め統計的に処理された一般健常者の体の正常状態における体液量TBWSを、除脂肪重量LBMSで除した数値データも、正常体液量−除脂肪重量比(TBWS/LBMS)として予め設定登録されている。各種プログラムは、ROM11からCPU10に読み込まれ、CPU10の動作を制御する。なお、これらのサブプログラムを記録する記録媒体は、ROM11等の半導体メモリに限らず、FD(フロッピーディスク)やHD(ハードディスク)等の磁気ディスク、CD−ROM等の光ディスクに記録されていても良い。
【0192】
ここで、生体電気インピーダンス算出サブプログラムは、CPU10に、サンプリングメモリ64,74に記憶された周波数毎の電流データ及び電圧データを順次読み出させて、各周波数についての被験者の生体電気インピーダンスを算出させる処理手順が書き込まれている。「従来の技術」欄で説明したように、細胞膜2,2,…は、容量の大きなコンデンサとみることができるため、外部から印加された電流は、周波数の低いときには、図14に実線A,A,…で示すように、細胞外液3のみを流れる。しかし、周波数が高くなるにつれて、細胞膜2,2,…を通って流れる電流が増え、周波数が非常に高くなると、同図に破線B,B,…で示すように、細胞1,1,…内を通って流れるようになる。
インピーダンス軌跡算出サブプログラムには、CPU10に、生体電気インピーダンス算出サブプログラムの稼働により得られた各周波数についての被験者の生体電気インピーダンスに基づいて、最小二乗法の演算手法に従って、周波数0Hzから周波数無限大までのインピーダンス軌跡を算出させる処理手順が書き込まれている。「従来の技術」の欄では、人体の組織内細胞を単純な電気的等価回路(図15)で表したが、実際の人体の組織では、いろいろな大きさの細胞が不規則に配置されているので、実際の人体のインピーダンス軌跡は、図5に実線Dで示すように、中心が実軸(X軸)より上がった円弧となる。
【0193】
周波数0Hz時インピーダンス決定サブプログラム及び周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラムには、それぞれ、CPU10に、インピーダンス軌跡算出サブプログラムの稼働により得られたインピーダンス軌跡に基づいて、それぞれ、被験者の周波数0Hz時及び無限大時の生体電気インピーダンスR0及びR∞を決定させる手順が書き込まれている。
中間変数算出サブプログラムには、CPU10に、周波数0Hz時インピーダンス決定サブプログラム及び周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラムの稼働により得られた生体電気インピーダンスR0及びR∞と、キーボード8を介して入力された被験者の身長データHとに基づいて、中間変数αを算出させる算出式(34)が記述されている。なお、式(34)において、長さ定数λ0については、予め男女別に統計学上求められており、ROM11やRAM12に記憶されているものとする。例えば、長さ定数λ0は、男性の場合、46.3±2.0、女性の場合、21.8±1.0であるとする。
細胞外液抵抗算出サブプログラムには、CPU10に、周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラム及び中間変数算出サブプログラムの稼働により得られた生体電気インピーダンスR∞及び中間変数αに基づいて、細胞外液抵抗Reを算出させる算出式(165)が記述されている。細胞内液抵抗算出サブプログラムには、CPU10に、中間変数算出サブプログラム及び周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラムの稼働により得られた中間変数α及び生体電気インピーダンスR∞に基づいて、細胞内液抵抗Riを算出させる算出式(164)が記述されている。なお、この細胞内液抵抗算出サブプログラムには、CPU10に、周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラム及び細胞外液抵抗算出サブプログラムの稼働により得られた生体電気インピーダンスR∞及び細胞外液抵抗Reとに基づいて、細胞内液抵抗Riを算出させる算出式(164)'が記述されているとしても良い。
【0194】
細胞外液量推計サブプログラムには、CPU10に、細胞外液抵抗算出サブプログラムの稼働により得られた細胞外液抵抗Reと、キーボード8を介して入力された被験者の身長データHとに基づいて、被験者の細胞外液量ECFを推計させるための推計式(167)が記述されている。ここで、式(167)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた細胞外液量ECFの回帰式であり、定数Aは、男女別に、細胞外液量ECFをH2/Reの1つの説明変数で回帰分析することによって求められたものである。定数Aは、例えば、男性の場合、中心値356.5、範囲135〜577、女性の場合、中心値475.5、範囲286〜686であるとする。
細胞内液量推計サブプログラムには、CPU10に、細胞内液抵抗算出サブプログラムの稼働により得られた細胞内液抵抗Riと、キーボード8を介して入力された被験者の身長データHとに基づいて、被験者の細胞内液量ICFを推計させるための推計式(168)が記述されている。ここで、式(168)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた細胞内液量ICFの回帰式であり、定数Bは、男女別に、細胞内液量ICFをH2/Riの1つの説明変数で回帰分析することによって求められたものである。定数Bは、例えば、男性の場合、中心値427、範囲356〜497、女性の場合、中心値354、範囲311〜396であるとする。
【0195】
長さ定数算出サブプログラムには、CPU10に、細胞外液量推計サブプログラム及び細胞内液量推計サブプログラムの稼働により得られた細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFと、キーボード8を介して入力された被験者の身長データHとに基づいて、長さ定数λ0を推計させるための推計式(182)が記述されている。ここで、式(182)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた長さ定数λ0の回帰式であり、定数Cは、男女別に、長さ定数λ0を(ECF+ICF/H)0.25の1つの説明変数で回帰分析することによって求められたものである。定数Cは、例えば、男性の場合、11±50%、女性の場合、5.5±50%であるとする。この長さ定数算出サブプログラムは、上記したように、長さ定数λ0は予め統計学上求められてはいるが、この長さ定数λ0を用いて推計される除脂肪重量LBM等をより正確に推計するためのサブプログラムである。したがって、あまり精度が要求されない場合には、省略しても良い。除脂肪重量推計サブプログラムには、CPU10に、細胞外液量推計サブプログラム及び細胞内液量推計サブプログラムの稼働により得られた細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFと、キーボード8を介して入力された被験者の体重データWとに基づいて、被験者の除脂肪重量LBMを推計させるための推計式(183)が記述されている。
ここで、式(183)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた除脂肪重量LBMの重回帰式であり、定数a1,d1は、DXAで測定した除脂肪重量LBMをW,ECF,ICFの3つの説明変数で重回帰分析することによって求めたものである。
【0196】
体脂肪重量推計サブプログラムは、CPU10に、除脂肪重量推計サブプログラムの稼働により得られた除脂肪重量LBMを、キーボード8を介して入力された被験者の体重Wから減算させることによって、被験者の体脂肪重量FATを算出させるための手順が記述されている。。
体脂肪率推計サブプログラムには、CPU10に、除脂肪重量推計サブプログラム及び体脂肪重量推計サブプログラムの稼働により得られた除脂肪重量LBM及び体脂肪重量FATに基づいて、被験者の体脂肪率%FATを算出させるための手順(式(185))が記述されている。
【0197】
【数185】
%FAT=100FAT/(FAT+LBM)……(185)
【0198】
体液量推計サブプログラムには、CPU10に、細胞外液量推計サブプログラム及び細胞内液量推計サブプログラムの稼働により得られた細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFと、キーボード8を介して入力された被験者の体重データWとに基づいて、被験者の体液量TBWを推計させるための推計式(184)が記述されている。
ここで、式(184)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた体液量TBWの重回帰式であり、定数a3,d3は、DXAで測定した体液量TBWをW,ECF,ICFの3つの説明変数で重回帰分析することによって求められたものである。
【0199】
体液量−除脂肪重量比算出サブプログラムには、CPU10に、体液量推計サブプログラムの稼働により得られた体液量TBWと、除脂肪重量推計サブプログラムの稼働により得られた除脂肪重量LBMとに基づいて、被験者の体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)を算出させる手順が記述されている。
また、体液量偏差算出サブプログラムには、体液量−除脂肪重量比算出サブプログラムの稼働により得られた体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)と、ROM11に予め設定登録されている正常体液量−除脂肪重量比(TBWS/LBMS)とに基づいて、両者の差である体液量−除脂肪重量比偏差Δ(TBW/LBM)を算出し、さらに、この体液量−除脂肪重量比偏差Δ(TBW/LBM)に除脂肪重量LBMを乗ずることで与えられる体液量偏差ΔTBWを算出させる手順(式(186))が記述されている。
【0200】
【数186】
ΔTBW=LBM{(TBW/LBM)−(TBWS/LBMS)}……(186)
【0201】
RAM12のデータ領域には、例えば、生体電気インピーダンス算出サブプログラム等により得られた被験者の生体電気インピーダンスを周波数毎に格納する生体電気インピーダンス記憶領域と、キーボード8を介して入力された被験者の身長、体重、性別データ等を格納する身長、体重、性別データ記憶領域と、体脂肪率推計サブプログラムにより得られた体脂肪率等の数値を記憶する体脂肪記憶領域等が設定される。
【0202】
CPU10は、ROM11に記憶された各種処理プログラムの制御により、RAM12を用いて、被験者の除脂肪重量LBM、脂肪重量FAT、体液量TBW等を推計する処理を順次実行する。
表示器9は、例えば、カラー表示が可能な液晶表示パネルからなり、キーボード8からの入力データやCPU10の演算結果、例えば、体液量−除脂肪重量比に関するトレンドグラフや、体液量偏差、体脂肪率、インピーダンス軌跡(図8(a),(b)参照)、細胞外液抵抗、細胞内液抵抗、被験者の身長・体重等を表示する。
【0203】
次に、この例の動作について説明する。
まず、測定に先だって、図2に示すように、2個の表面電極Hc,Hpを被験者の手甲部Haに、2個の表面電極Lp,Lcを被験者の同じ側の足甲部Leにそれぞれ導電クリームを介して貼り付ける(このとき、表面電極Hc,Lcを、表面電極Hp,Lpよりも人体の中心から遠い部位に取り付ける)。上記構成の身体組成推計装置4を、例えば、透析時のモニタとして用いる場合には、操作者(又は被験者自身)が身体組成推計装置4のキーボード8を操作して、モード設定キーを操作して、体液量測定モードを設定し、さらに、被験者の身長H、体重W及び性別を入力すると共に、測定開始から測定終了までの全測定時間Twや測定間隔等t(図7)や掃引回数Nを設定する。この例では、全測定時間Twは、透析をモニタするのに充分な時間を考慮して、7時間が選択され、また、測定間隔tは、30分が選択されたとする。キーボード8から入力された身長H、体重W及び性別等のデータや設定値は、RAM12に記憶される。
【0204】
次に、操作者(又は被験者自身)が、透析開始の時刻に合わせてキーボード8の開始/終了スイッチをオンにすると、これより、CPU10は、図6に示す処理の流れに従って、動作を開始する。まず、ステップSP1において、CPU10は、信号出力回路5の測定信号発生器52に、PIO51を介して信号発生指示信号SGを供給する。測定信号発生器52は、CPU10から信号発生指示信号SGを受け取ると、駆動を開始して、全測定時間Twの間、所定の掃引周期で、周波数が、1kHz〜400kHzの範囲で、かつ、15kHzの周波数間隔で段階変化する測定信号Iaを繰り返し生成して、出力バッファ53に入力する。出力バッファ53は、入力される測定信号Iaを定電流状態(500〜800μAに範囲の一定値)に保ちながら、マルチ周波数電流Ibとして表面電極Hcに送出する。これにより、定電流のマルチ周波数電流Ibが、表面電極Hcから被験者の体Eを流れ、測定が開始される。
【0205】
マルチ周波数電流Ibが被験者の体Eに供給されると、電流検出回路6のI/V変換器61において、表面電極Hc,Lcが貼り付けられた手足間を流れるマルチ周波数電流Ibが検出され、アナログの電圧信号Vbに変換された後、BPF62に供給される。BPF62では、入力された電圧信号Vbの中から1kHz〜400kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許されて、A/D変換器63へ供給される。A/D変換器63では、供給されたアナログの電圧信号Vbが、デジタルの電圧信号Vbに変換され、電流データVbとして、所定のサンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリングメモリ64に格納される。サンプリングメモリ64では、格納されたデジタルの電圧信号VbがCPU10の求めに応じて、CPU10に送出される。
一方、電圧検出回路7の差動増幅器71において、表面電極Hp,Lpが貼り付けられた手足間で生じた電圧Vpが検出され、BPF72に供給される。BPF72では、入力された電圧信号Vpの中から1kHz〜400kHzの帯域の電圧信号成分のみが通過を許されて、A/D変換器73へ供給される。A/D変換器73では、供給されたアナログの電圧信号Vpが、デジタルの電圧信号Vpに変換され、電圧データVpとして、所定のサンプリング周期毎、測定信号Iaの周波数毎にサンプリングメモリ74に格納される。サンプリングメモリ74では、格納されたデジタルの電圧信号VpがCPU10の求めに応じて、CPU10に送出される。CPU10は、測定信号Iaの掃引回数が、指定された掃引回数Nになるまで上記処理を繰り返す。
【0206】
そして、掃引回数が指定の回数Nになると、CPU10は、測定を停止する制御を行った後、ステップSP2へ進み、これより、まず、生体電気インピーダンス算出サブプログラムを起動して、両サンプリングメモリ64,74に格納された周波数毎の電流データ及び電圧データを順次読み出して、各周波数についての被験者の生体電気インピーダンス(掃引回数N回の平均値)を算出する。なお、生体電気インピーダンスの算出には、その成分(抵抗及びリアクタンス)の算出も含まれる。次に、CPU10は、インピーダンス軌跡算出サブプログラムを起動して、生体電気インピーダンス算出サブプログラムにより得られた各周波数についての被験者の生体電気インピーダンス及びその成分(抵抗及びリアクタンス)に基づいて、最小二乗法を用いるカーブフィッティングの手法に従って、周波数0Hzから周波数無限大までのインピーダンス軌跡を算出する。このようにして算出されたインピーダンス軌跡は、図8(a),(b)に示すように、中心が実軸(X軸)より上がった円弧となる。
【0207】
次に、CPU10は、周波数0Hz時インピーダンス決定サブプログラム及び周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラムの制御に従って、インピーダンス軌跡算出サブプログラムにより得られたインピーダンス軌跡に基づいて、それぞれ、周波数0Hz時及び無限大時の被験者の生体電気インピーダンスR0及びR∞を求める。つまり、インピーダンス軌跡の円弧が、図8(a),(b)中X軸と交わる点が、それぞれ周波数0Hzと無限大の時の生体電気インピーダンスR0及びR∞になる。そして、CPU10は、算出した生体電気インピーダンスR0及びR∞をRAM12のデータ領域に記憶する。
次に、CPU10は、中間変数算出サブプログラムの制御により、式(166)を用いて、中間変数αを算出する処理を実行した後、細胞外液抵抗算出サブプログラムの制御により、式(165)を用いて、細胞外液抵抗Reを算出する処理、及び細胞内液抵抗算出サブプログラムの制御により、式(164)又は式(164)'を用いて、細胞内液抵抗Riを算出する処理を実行する。そして、CPU10は、算出した中間変数α、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗RiをRAM12のデータ領域に記憶する。
さらに、CPU10は、細胞外液量推計サブプログラムの制御により、式(167)を用いて、被験者の細胞外液量ECFを算出する処理を実行した後、細胞内液量推計サブプログラムの制御により、式(168)を用いて、被験者の細胞内液量ICFを算出する処理を実行する。さらに、CPU10は、長さ定数算出サブプログラムの制御により、式(182)を用いて、長さ定数λ0を算出する処理を実行する。
【0208】
(a)体液量測定モード時
次に、ステップSP3へ進み、CPU10は、図示せぬモード設定フラグを見て、現在のモードが体液量測定モードであるか体脂肪測定モードであるかを調べる。
いまは、操作者(又は被験者自身)によって、体液量測定モードが設定されているので、CPU10は、ステップSP4へ進み、まず、体液量推計サブプログラムの制御により、式(184)を用いて、被験者の体液量TBWを推計する処理を実行する。次に、CPU10は、除脂肪重量推計サブプログラムの制御により、式(183)を用いて、被験者の除脂肪重量LBMを推計し、この後、体液量−除脂肪重量比算出サブプログラムの制御により、体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)を算出し、最後に、体液量偏差算出サブプログラムの制御により、式(186)を用いて、被験者の現在の体液量偏差ΔTBWを算出する。
【0209】
上述の一連の算出処理が完了すると、CPU10は、算出された被験者の、細胞外液量ECF、細胞内液量ICF、体液量TBW、除脂肪重量LBM、体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)、体液量偏差ΔTBW等を測定時点における測定結果としてRAM12に記憶すると共に、ステップSP5へ進み、表示器9に画面表示されたトレンドグラフ(透析開始からの経過時間を横軸とし、体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)を縦軸とする折れ線グラフ)上に体液量−除脂肪重量比(TBW/LBM)の値をプロットし、また、細胞外液量ECF、細胞内液量ICF、体液量TBW、除脂肪重量LBM、体液量偏差ΔTBWを現在のデータとして画面表示する。
【0210】
この後、ステップSP6へ進み、CPU10は、全測定時間Tw(図7)が経過したか否かを判断する。この判断において、全測定時間Tw(この例では、7時間)が経過したとの結論が得られれば、以後の測定処理を終了するが、いま、最初の測定が終了したばかりなので、全測定時間Twがいまだ経過していないと判断され、ステップSP7へ進み、測定間隔に相当する時間t(同図)が経過するのを待つ。なお、この待ち時間の間も、表示器9のトレンドグラフ画面は、表示されている。そして、測定間隔に相当する時間t(この例では、30分)が経過すると、ステップSP1へ戻り、2回目の測定を開始する。そして、上述の処理を、全測定時間Twが経過するまで、すなわち、透析終了時まで繰り返す。
【0211】
(b)体脂肪測定モード時
一方、被験者が除脂肪重量LBM、体脂肪重量FAT、体脂肪率%FAT等の測定を希望する場合には、まず、測定に先だって、操作者(又は被験者自身)が身体組成推計装置4のキーボード8を操作して、モード設定キーを操作して、体脂肪測定モードを設定し、さらに、被験者の身長H、体重W及び性別を入力すると共に、全測定時間Tf、及び掃引回数Nを設定する。次に、キーボード8の開始/終了スイッチを押下すると、これより、CPU10は、上述した測定演算処理(ステップSP1及びステップSP2)を実行する。そして、ステップSP3へ進み、CPU10は、モード設定フラグを見て、現在のモードが体液量測定モードであるか体脂肪測定モードであるかを調べる。
今度は、体脂肪測定モードが選択されているので、ステップSP8へ進み、CPU10は、除脂肪重量推計サブプログラムの制御により、式(183)を用いて、被験者の除脂肪重量LBMを推計する。次に、CPU10は、体脂肪重量推計サブプログラムの制御により、被験者の脂肪重量FATを推計し、次いで、体脂肪率推計サブプログラムの制御により、式(185)を用いて、体脂肪率%FATを算出する。
【0212】
上述の一連の算出処理が完了すると、CPU10は、算出された被験者の除脂肪重量LBM、体脂肪重量FAT、体脂肪率%FAT等をRAM12に記憶すると共に、ステップSP9において、図8に示すように、被験者の除脂肪重量LBM、体脂肪重量FAT、体脂肪率%FAT等、インピーダンス軌跡、細胞外液抵抗、被験者の身長・体重等を表示器9に表示させる。そして、当該一連の処理を終了する。
【0213】
ここで、図9に、上記構成により求めた細胞外液量ECF、細胞内液量ICF及び体液量TBWを被験者の身長の2乗H2で除した値、ECF/H2、ICF/H2及びTBW/H2を年齢毎にプロットした図を示す。図9(a)が男性の場合、図9(b)が女性の場合を示しており、各図において、黒塗り◇印がECF/H2の値、黒塗り□印がICF/H2の値、△印がTBW/H2の値である。図9から、比ECF:ICFが生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている比1:2に略等しいことが分かる。ここで、細胞外液量ECF、細胞内液量ICF及び体液量TBWを被験者の身長の2乗H2で除したのは、肥満の有無を判定するのに用いられる体格を表す指数BMI(Body Mass Index)が被験者の体重をその身長の2乗H2で除しているので、それからの類推による。
【0214】
このように、上記構成によれば、ケーブル理論を応用して長さ定数λ0を導入することにより、上記構成により求めた細胞外液量ECFと細胞内液量ICFの比ECF:ICFが生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている比1:2に略等しくなる。したがって、信頼性が向上する。
【0215】
B.第2実施例
次に、この発明の第2実施例について説明する。
この第2実施例の構成が、上述の第1実施例のそれと大きく異なるところは、上述の第1実施例では、図6に示すステップSP2の処理において、細胞内液抵抗Ri、細胞外液抵抗Re、中間変数α、細胞外液量ECF、細胞内液量ICF及び長さ定数λ0を、それぞれ式(164)又は式(164)'、式(165)、式(166)、式(167)、式(168)及び式(182)に数値を代入して算出するようにしたが、この第2実施例では、図6に示すステップSP2の処理において、上記6つの方程式を満足する細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出したり、以下に示す6つの方程式(187)〜式(192)を反復法を用いて解いて細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出するようにした点である。ここで、反復法とは、ある定まった方法を次々と繰り返して方程式の解を求める方法をいい、適当な初期値に対して解が実用上収束するまで繰り返えされる。
【0216】
【数187】
Figure 0004025438
【0217】
【数188】
Figure 0004025438
【0218】
【数189】
Figure 0004025438
【0219】
【数190】
Figure 0004025438
【0220】
【数191】
Figure 0004025438
【0221】
【数192】
Figure 0004025438
【0222】
この場合、定数A[g・Ω/cm2]については、中心値500.2961で範囲300〜900であるとし、定数B[g・Ω/cm2]については、中心値468.1615で範囲400〜510であるとし、定数Cについては、中心値8.15で範囲7〜9であるとする。
また、これに伴って、ROM11には、上記した中間変数算出サブプログラム、細胞外液抵抗算出サブプログラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、細胞外液量推計サブプログラム、細胞内液量推計サブプログラム及び長さ定数算出サブプログラムに代えて、式(164)又は式(164)'、式(165)、式(166)、式(167)、式(168)及び式(182)を満足する細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出するサブプログラム又は、上記反復法により細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出するサブプログラムが格納されている。
CPU10は、図6に示すステップSP2において、上記いずれかのサブプログラムの制御により、細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出する。
なお、これ以外の点では、第1実施例と略同一の構成(図1)及び動作(図6)であるので、その説明を省略する。
【0223】
ここで、図10に、上記構成において、初期値を(ECF0+ICF0=0.6W)とし、n=3として上記反復法により求めた細胞外液量ECF、細胞内液量ICF及び体液量TBWを被験者の身長の2乗H2で除した値、ECF/H2、ICF/H2及びTBW/H2を年齢毎にプロットした図を示す。図10(a)が男性の場合、図10(b)が女性の場合を示しており、各図において、黒塗り◇印がECF/H2の値、黒塗り□印がICF/H2の値、△印がTBW/H2の値である。図10から、比ECF:ICFが生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている比1:2に略等しいことが分かる。ここで、初期値を(ECF0+ICF0=0.6W)としたのは、人体の体水分量TBW(=ECF+ICF)が平均的に体重Wの0.6であると言われていることによる。また、n=3としたのは、この値で実用上の精度として充分であるからである。
【0224】
このように、上記構成によれば、第1実施例のように、予め長さ定数λ0を求めておかなくても、細胞外液量ECF等を求めることができると共に、一度に解を得ることができるので、第1実施例で述べたと略同様の効果を得ることができる他、さらに処理時間を短縮することができる。
【0225】
C.第3実施例
次に、この発明の第3実施例について説明する。
この第3実施例の構成が、上述の第1及び第2実施例のそれと大きく異なるところは、上述の第1及び第2実施例では、組織内細胞の電気的等価回路を図3に示すものであるとしているにもかかわらず、細胞膜抵抗Rmの影響については特に考慮しなかった(長さ定数λ0に関する式(182)では単位面積当たりの細胞膜抵抗rmaが含まれているが、定数Cの中に含まれるとしている)が、第3実施例では、組織内細胞の電気的等価回路を図11に示すものであるとし、かつ、細胞膜抵抗Rmの影響についても考慮する点である。
そこで、まず、上述したように、細胞外液量ECFと細胞内液量ICFの比ECF:ICFは、生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている比1:2であることから、この実施例でも、比ECF:ICFは、1:2であると仮定する。次に、細胞膜抵抗Rmは、個人差がないものと仮定し、かつ、固定値であると仮定する。
次に、図11に示す等価回路図において、周波数0Hzで測定される生体電気インピーダンスR0は、細胞膜容量Cmを無視して良いから、その逆数は式(193)で表される。また、周波数無限大では、細胞膜が容量性能力を失い、測定される生体電気インピーダンスR∞の逆数は、式(194)で表される。
【0226】
【数193】
Figure 0004025438
【0227】
【数194】
Figure 0004025438
【0228】
したがって、式(193)及び式(194)を細胞内液抵抗Riについて解くと、細胞内液抵抗Riは、式(195)で表される。
【0229】
【数195】
Figure 0004025438
式(195)において、βは中間変数であり、式(196)で表される。
【0230】
【数196】
Figure 0004025438
【0231】
一方、細胞外液抵抗Reは、式(194)を変形すると、式(197)で表される。
【0232】
【数197】
Figure 0004025438
【0233】
なお、細胞外液量ECF、細胞内液量ICF、除脂肪重量LBM、体液量TBWについては、上記第1及び第2実施例と同様、それぞれ式(167)、式(168)、式(183)及び式(184)によって求めるものとする。但し、式(167)及び式(168)において、定数A及びBについては、後述するように、上記第1及び第2実施例の場合とは異なる。
【0234】
また、これに伴って、ROM11には、上記した中間変数算出サブプログラム、細胞外液抵抗算出サブプログラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、細胞外液量推計サブプログラム、細胞内液量推計サブプログラム及び長さ定数算出サブプログラムに代えて、新たに、中間変数算出サブプログラム、細胞外液抵抗算出サブプログラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、細胞外液量推計サブプログラム及び細胞内液量推計サブプログラムが格納されている。
新たな中間変数算出サブプログラムには、CPU10に、周波数0Hz時インピーダンス決定サブプログラム及び周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラムの稼働により得られた生体電気インピーダンスR0及びR∞と、細胞膜抵抗Rmとに基づいて、中間変数βを算出させる算出式(196)が記述されている。なお、式(196)において、細胞膜抵抗Rmは、予め男女別に統計学上求められており、ROM11やRAM12に記憶されているものとする。例えば、細胞膜抵抗Rmは、男性の場合、600±20%、女性の場合、400±20%であるとする。
新たな細胞内液抵抗算出サブプログラムには、CPU10に、中間変数算出サブプログラムの稼働により得られた中間変数βと、細胞膜抵抗Rmとに基づいて、細胞内液抵抗Riを算出させる算出式(195)が記述されている。新たな細胞外液抵抗算出サブプログラムには、CPU10に、周波数無限大時インピーダンス決定サブプログラム及び新たな細胞内液抵抗算出サブプログラムの稼働により得られた生体電気インピーダンスR∞及び細胞内液抵抗Riに基づいて、細胞外液抵抗Reを算出させる算出式(197)が記述されている。
【0235】
新たな細胞外液量推計サブプログラムには、CPU10に、細胞外液抵抗算出サブプログラムの稼働により得られた細胞外液抵抗Reと、キーボード8を介して入力された被験者の身長データHとに基づいて、被験者の細胞外液量ECFを推計させるための推計式(167)が記述されている。ここで、式(167)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた細胞外液量ECFの回帰式であり、定数Aは、男女別に、細胞外液量ECFをH2/Reの1つの説明変数で回帰分析することによって求められたものである。定数Aは、例えば、男性の場合、342.81±20%、女性の場合、371.16±20%であるとする。
新たな細胞内液量推計サブプログラムには、CPU10に、細胞内液抵抗算出サブプログラムの稼働により得られた細胞内液抵抗Riと、キーボード8を介して入力された被験者の身長データHとに基づいて、被験者の細胞内液量ICFを推計させるための推計式(168)が記述されている。ここで、式(168)は、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた細胞内液量ICFの回帰式であり、定数Bは、男女別に、細胞内液量ICFをH2/Riの1つの説明変数で回帰分析することによって求められたものである。定数Bは、例えば、男性の場合、44.733±20%、女性の場合、364.36±20%であるとする。
【0236】
CPU10は、図6に示すステップSP2において、上記各サブプログラムの制御により、式(195)〜式(197)、式(167)及び式(168)を用いて、細胞内液抵抗Ri、細胞外液抵抗Re、中間変数β、細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出する。
なお、これ以外の点では、第1実施例と略同一の構成(図1)及び動作(図6)であるので、その説明を省略する。
【0237】
ここで、図12及び図13に、上記構成において求めた細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを除脂肪組織量FFM(Fat-free Mass)で除した値、ECF/FFM及びICF/FFMを年齢毎にプロットした図を示す。図12が男性の場合、図13が女性の場合を示しており、各図において、黒塗り◇印がECF/FFMの値、黒塗り□印がICF/FFMの値である。図12及び図13から、比ECF:ICFが生理学や解剖学、あるいは細胞学で従来から提唱されている比1:2に略等しいことが分かる。
【0238】
このように、上記構成によれば、第1実施例で述べたと略同様の効果を得ることができる。
【0239】
以上、この発明の実施例を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
例えば、上述の第1実施例では、中間変数算出サブプログラム、細胞外液抵抗算出サブプログラム及び細胞内液抵抗算出サブプログラムの制御により、中間変数α、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riを算出した例を示したが、これに限定されない。例えば、式(169)及び式(170)に、中間変数α、細胞外液抵抗Re及び細胞内液抵抗Riを算出することなく、生体電気インピーダンスR0及びR∞、被験者の身長H、長さ定数λ0を代入することにより、細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを推計できる。そこで、中間変数算出サブプログラム、細胞外液抵抗算出サブプログラム、細胞内液抵抗算出サブプログラム、細胞外液量推計サブプログラム及び細胞内液量推計サブプログラムに代えて、式(169)により細胞外液量ECFを推計する新たな細胞外液量推計サブプログラムと、式(170)により細胞内液量ICFを推計する新たな細胞内液量推計サブプログラムをROM11に格納するように構成しても良い。同様に、上述の第2実施例においても、式(164)又は式(164)'、式(165)、式(166)、式(167)、式(168)及び式(182)を満足する細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出したり、上記した6つの式(188)〜式(192)を反復法を用いて解くのではなく、前者においては、式(169)、式(170)及び式(182)を満足する細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを算出するように構成し、後者においては、式(169)及び式(170)を漸化式に変形したものと式(192)との3つの式を反復法を用いて解くように構成しても良い。
【0240】
また、上述の第1及び第2実施例においては、長さ定数λ0は、式(182)に示すように、細胞外液量ECFと細胞内液量ICFとの和(ECF+ICF)に関する式で表す例を示したが、これに限定されない。長さ定数λ0と(ECF+ICF)との関係は統計学上のものに過ぎないから、(ECF+ICF)に限らず、被験者の体重Wや除脂肪重量LBM、あるいは細胞外液量ECF単独や細胞内液量ICF単独若しくはこれらの組み合わせ等、被験者の体格の指標となるものであればどのようなものでも良い。長さ定数λ0を式(198)で表すと共に、Xは、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られた、体重W、除脂肪重量LBM、細胞外液量ECF、細胞内液量ICF、あるいはこれらの組み合わせを重回帰分析することにより求めるようにしても良い。
【0241】
【数198】
Figure 0004025438
【0242】
さらに、上述の各実施例においては、長さ定数λ0、定数A、B、C、細胞膜抵抗Rmは、男女別に定められるとした例を示したが、これに限定されず、年齢別、あるいは男女別及び年齢別の両方で定められており、キーボード8に年齢を入力するための年齢入力機能が付加されていると構成しても良い。性別や年齢によって人体の組成が変化すると考えられているので、上記のように男女別や年齢別に定数を設定することにより、測定精度がより向上する。
また、上述の第3実施例においては、細胞膜抵抗Rmを固定値として定める例を示したが、これに限定されない。細胞膜は細胞内液に関係があると考えられているので、細胞膜抵抗Rmが細胞内液抵抗Riの関数であると仮定し、比ECF:ICFが1:2となるように、当該関数の定数を求める構成しても良い。
【0243】
さらに、上述の各実施例では、4個の表面電極Hc,Hp,Lc,Lpのうち、2個の表面電極Hc,Hpを被験者Eの手甲部Haに、残り2個の表面電極Lc,Lpを被験者Eの足甲部Leに、貼り付けるようにしたが、これに限らず、例えば、4個とも片足に取り付けるようにしても良い。
また、測定信号(電流)Iaの周波数範囲は、1kHz〜400kHzに限定されない。同様に、周波数の数も複数である限り任意である。また、生体電気インピーダンスを算出する代わりに、生体電気アドミッタンスを算出するようにしても良く、これに伴い、インピーダンス軌跡を算出する代わりに、アドミッタンス軌跡を算出するようにしても良い。
また、上述の各実施例では、最小二乗法によるカーブフィッティングの手法を用いて、周波数0Hz時及び無限大時の生体電気インピーダンスを求めるようにしたが、これに限らず、浮遊容量や外来ノイズの影響を他の手段により回避できる場合には、例えば、2周波数(5kHz以下の低周波と、200kHz以上の高周波)の測定信号を生成して被験者に投入し、被験者の体の低周波時の生体電気インピーダンスを周波数0Hz時の生体電気インピーダンスとみなすと共に、被験者の体の高周波時の生体電気インピーダンスを周波数無限大時の生体電気インピーダンスとみなすようにしても良い。
また、表示器9のトレンドグラフを折れ線グラフに代えて棒グラフとしても良い。また、出力装置は、表示器に限らず、プリンタを用いても良い。
【0244】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明の構成によれば、細胞外液量と細胞内液量との比が生理学、解剖学、細胞学で従来から提唱されている比1:2と略等しくなり、信頼性が向上する。また、この発明の別の構成によれば、処理時間を短縮することができる。さらに、この発明の別の構成によれば、被験者の性別や年齢に基づく人体の組成の違いに応じてきめ細かな測定ができるので、測定精度がより向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の第1の実施例である身体組成推計装置の電気的構成を示すブロック図である。
【図2】同身体組成推計装置の使用状態を模式的に示す模式図である。
【図3】この発明に応用されるケーブル理論による手足の筋肉の細胞の電気的等価回路図である。
【図4】長さ定数の求め方を説明するための説明図である。
【図5】人体のインピーダンス軌跡を示す図である。
【図6】同身体組成推計装置の動作処理手順を示すフローチャートである。
【図7】同身体組成推計装置の動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図8】同身体組成推計装置における表示器の表示例を示す図である。
【図9】同身体組成推計装置において求められた細胞外液量ECF、細胞内液量ICF及び体液量TBWを被験者の身長の2乗H2で除した値ECF/H2、ICF/H2及びTBW/H2を年齢毎にプロットした一例を示す図である。
【図10】この発明の第2の実施例である身体組成推計装置において求められた細胞外液量ECF、細胞内液量ICF及び体液量TBWを被験者の身長の2乗H2で除した値ECF/H2、ICF/H2及びTBW/H2を年齢毎にプロットした一例を示す図である。
【図11】この発明の第3の実施例である身体組成推計装置において採用する組織内細胞の電気的等価回路図である。
【図12】同身体組成推計装置において求められた男性の細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを除脂肪組織量FFMで除した値ECF/FFM及びICF/FFMを年齢毎にプロットした一例を示す図である。
【図13】同身体組成推計装置において求められた女性の細胞外液量ECF及び細胞内液量ICFを除脂肪組織量FFMで除した値ECF/FFM及びICF/FFMを年齢毎にプロットした一例を示す図である。
【図14】人体の組織内細胞を模式的に示す模式図である。
【図15】組織内細胞の電気的等価回路図である。
【符号の説明】
4 身体組成推計装置
5 信号出力回路(生体電気インピーダンス算出手段の一部)
6 電流検出回路(生体電気インピーダンス算出手段の一部)
7 電圧検出回路(生体電気インピーダンス算出手段の一部)
8 キーボード
10 CPU(生体電気インピーダンス算出手段)
11 ROM
12 RAM
52 測定信号発生器
53 出力バッファ
61 I/V変換器
62,72 BPF
63,73 A/D変換器
64,74 サンプリングメモリ
71 差動増幅器
Hc,Hp,Lc,Lp 表面電極
E 被験者の体
Ha 被験者の手甲部
Le 被験者の足甲部
Ia 測定信号
Ib マルチ周波数電流(マルチ周波のプローブ電流)
Vp 被験者の手足間の電圧

Claims (15)

  1. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    式(34)又は式(35)を用いて、前記被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つを推計する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    A,B,Λ:定数
  2. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    式(36)、式(37)又は式(37)'、式(38)〜式(40)を用いて、前記被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つを推計する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    e:細胞外液抵抗
    i:細胞内液抵抗
    A,B,Λ:定数
  3. 前記定数Λは、式(41)を用いて算出し直すことを特徴とする請求項又は記載の身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    式(41)において、Xは、多数の被験者について予め標本調査を実施した結果得られる、被験者の体重、除脂肪重量、細胞外液量、細胞内液量、あるいはこれらの組み合わせを重回帰分析することにより求められる量である。
  4. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    式(42)〜式(44)を満足する前記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    A,B,C,Λ:定数
  5. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    式(45)、式(46)又は式(46)'、式(47)〜式(50)を満足する前記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    e:細胞外液抵抗
    i:細胞内液抵抗
    A,B,C,Λ:定数
  6. 前記定数A,B,C,Λは、男女別及び/又は年齢別に定められていることを特徴とする請求項乃至のいずれか1に記載の身体組成推計装置。
  7. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    それぞれ漸化式である式(51)〜式(53)を反復法により解いて前記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    A,B,C:定数
  8. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    それぞれ漸化式である式(54)、式(55)、式(56)又は式(56)'、式(57)〜式(59)を反復法により解いて前記被験者の体の細胞外液量及び細胞内液量を算出する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    e:細胞外液抵抗
    i:細胞内液抵抗
    A,B,C,Λ:定数
  9. 前記定数Λは、前記被験者の体の筋肉の筋繊維の太さや筋膜の厚みと関係があり、ほぼ細胞内液を流れる電流が飽和する長さであることを特徴とする請求項乃至のいずれか1に記載の身体組成推計装置。
  10. マルチ周波のプローブ電流を生成し、生成した各周波のプローブ電流を被験者の体に投入して該被験者の体の周波数0Hz時及び周波数無限大時の生体電気インピーダンスを測定する生体電気インピーダンス測定手段と、
    前記被験者の身長Hを入力するための身長入力手段と、
    式(60)〜式(64)を用いて、前記被験者の体の細胞外液量又は細胞内液量の少なくとも1つを推計する細胞外液量・細胞内液量推計手段と
    を備えてなることを特徴とする身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    Figure 0004025438
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    H:被験者の身長
    R0:周波数0Hz時の生体電気インピーダンス
    R∞:周波数無限大時の生体電気インピーダンス
    e:細胞外液抵抗
    i:細胞内液抵抗
    m:細胞膜抵抗
    A,B:定数
  11. 前記定数A,B及び細胞膜抵抗Rmは、男女別及び/又は年齢別に定められていることを特徴とする請求項10記載の身体組成推計装置。
  12. 前記細胞膜抵抗Rmは、細胞内液抵抗Riの関数であり、前記被験者の体の細胞外液量と細胞内液量との比ECF:ICFが1:2となるように、当該関数の定数が定められていることを特徴とする請求項10記載の身体組成推計装置。
  13. 前記被験者の体重Wを入力するための体重入力手段と、式(65)を用いて、前記被験者の体の除脂肪重量LBMを推計する除脂肪重量推計手段とを備えてなることを特徴とする請求項乃至12のいずれか1に記載の身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    LBM:被験者の体の除脂肪重量
    ECF:被験者の体の細胞外液量
    ICF:被験者の体の細胞内液量
    W:被験者の体重
    1,d1:定数
  14. 式(65)によって与えられた前記除脂肪重量LBMを前記被験者の体重Wから減ずることによって、前記被験者の体脂肪重量FATを算出する体脂肪重量算出手段を備えてなることを特徴とする請求項13記載の身体組成推計装置。
  15. 前記被験者の体重Wを入力するための体重入力手段と、式(66)を用いて、前記被験者の体の体液量TBWを推計する体液量推計手段とを備えてなることを特徴とする請求項乃至14のいずれか1に記載の身体組成推計装置。
    Figure 0004025438
    TBW:被験者の体液量
    W:被験者の体重
    3,d3:定数
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