JP3634923B2 - キャンデー用組成物及びそれを用いたキャンデーの製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
【0002】
本発明は、キャンデー用組成物及びそれを用いたキャンデーの製造方法に関する。
【0003】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】
【0004】
キャンデーは、通常砂糖と水飴を主原料とし、これを煮詰めて必要に応じ香料、色素、酸味料等を加え、混合、成形後、冷却固化することで製造される。
【0005】
近年、砂糖の過剰摂取にともなう虫歯の発生、糖尿病患者の増加、肥満の増加等への対応や、キャンデー本来の物性・食感等を改良する目的で糖アルコール類を含め数多くの素材がキャンデー用素材として開発紹介されている。
【0006】
特にマルチトールは砂糖に近い上品な甘さがあることや、虫歯の原因となりにくいこと、砂糖に比べてカロリーが低いこと等の理由から、無糖キャンデーや低カロリーキャンデー等に好適なことが知られている。
【0007】
例えば、(1)特公昭50−30703号公報には、マルチトールの歯ツキ等を改善する方法として、可溶性デンプン、デキストリン、グアーガム等の各種ガム類、ペクチン、デキストリン水素添加物等から選ばれる分子量が5000以上の親水性を有する有機高分子化合物をマルチトールの固形物に対して0.001〜20%添加する方法が紹介されている。
【0008】
更に、(2)特開平6−253773号公報は、(a)純度88重量%以上のマルチトール75〜85重量部、(b)分岐デキストリン還元物15〜25重量部から成ることを特徴とするキャンデー用マルチトール組成物が紹介されており、ここで使用する分岐デキストリン還元物とは、同公報請求項3に記載されているように、ソルビトール0.1〜1重量%、水素化2糖アルコール0.1〜2重量%、水素化3糖アルコール0.1〜2重量%、重合度4以上の水素化ポリオール95〜99.7重量%含むものである。
【0009】
しかし、上記の如くのキャンデー用組成物から成るキャンデーにはまだ多くの課題が残されていた。
【0010】
例えば、前記(1)は、添加する有機高分子化合物がデンプンやデキストリン等の場合には、老化等によってキャンデーに白い濁りを生じることが多いこと、デンプン臭が残ること、歯脆さが不足しがちなことや、ガム類やペクチンの場合には着色や苦味がある場合が多かった。
【0011】
また、前記(2)は、白濁の原因となるデンプンやデキストリン等を添加しないマルチトールキャンデーを提供するものであり、更に固化の際に体積変化も起こりにくく固化後のキャンデーの表面に凹みが生ずる率が低く、型枠からの外れかたが容易で滑らかであり、得られたキャンデーは歯脆さも改善されていたが、厳しい温度条件での安定性は必ずしも満足できるものではなかった。
【0012】
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明者等は、上記課題を解決するために、マルチトールと各種キャンデー用素材との組み合わせ物の性質を鋭意研究し本発明を完成するに至った。
【0014】
本発明の目的は、製造時の型枠からの外し易さが良好で、スタンピング方法等による成形が容易であり、固化前と固化後の体積変化が殆ど無いために成形しやすく、製造後のキャンデーが適度な歯脆さや、低い吸湿性、40〜60℃の高い温度での保型安定性等を有する良好な品質である等の、キャンデー製造時及び製造後の諸性質が改善されたキャンデー用組成物及びそれを用いたキャンデーの製造方法を提供することにある。
【0015】
即ち、本発明の課題を解決するための手段は、下記の通りである。
【0016】
第1に、固形物が、(a)ソルビトール1〜10重量%、マルチトール43〜67重量%、マルトトリイトール13〜25重量%、重合度4以上のオリゴ糖アルコール10〜30重量%から成る糖アルコール組成物70〜95重量部、及び(b)分岐デキストリン還元物5〜30重量部から成ることを特徴とするキャンデー用組成物。
【0017】
第2に、分岐デキストリン還元物が、ソルビトール0.1〜2.0重量%、水素化2糖アルコール0.1〜3.0重量%、水素化3糖アルコール0.1〜5.0重量%、重合度4以上の水素化ポリオール90.0〜99.7重量%から成ることを特徴とする上記第1記載のキャンデー用組成物。
【0018】
第3に、固形物が、(a)ソルビトール1〜10重量%、マルチトール43〜67重量%、マルトトリイトール13〜25重量%、重合度4以上のオリゴ糖アルコール10〜30重量%から成る糖アルコール組成物70〜95重量部、及び(b)分岐デキストリン還元物5〜30重量部から成るキャンデー用組成物を溶融し、次いで固化することを特徴とするキャンデーの製造方法。
【0019】
第4に、分岐デキストリン還元物が、ソルビトール0.1〜2.0重量%、水素化2糖アルコール0.1〜3.0重量%、水素化3糖アルコール0.1〜5.0重量%、重合度4以上の水素化ポリオール90.0〜99.7重量%から成ることを特徴とする上記第3記載のキャンデーの製造方法。
【0020】
以下に、本発明の内容を詳細に説明する。
【0021】
本発明に使用する糖アルコール組成物は、由来や製法は問われないが、市販の澱粉糖化物をラネーニッケル触媒や貴金属触媒の存在下で水素還元することにより調製することができ、その糖アルコール組成物の固形物がソルビトール1〜10重量%、マルチトール43〜67重量%、マルトトリイトール13〜25重量%、重合度4以上のオリゴ糖アルコール10〜30重量%から成る糖アルコール組成物が用いられ、更には、その糖アルコール組成物の固形物がソルビトール2〜5重量%、マルチトール62〜67重量%、マルトトリイトール13〜20重量%、重合度4以上のオリゴ糖アルコール10〜18重量%から成る糖アルコール組成物がキャンデー製造時の粘度も適度に低く取扱いが容易となり、また、得られたキャンデーの味質も優れ好ましい。
【0022】
そのような糖アルコール組成物は、例えば、還元澱粉糖化物PO−60(東和化成工業(株)製)や還元澱粉糖化物PO−40(東和化成工業(株)製)の商品名で市販されているものが容易に入手可能である。
【0023】
本発明に使用する分岐デキストリン還元物は、デンプンを酵素で液化した後、ブドウ糖や低分子のオリゴ糖の大部分をクロマト分離法や沈殿・ろ過法等の公知の方法によって分離、除去し、得られるデキストロース当量(DE)8〜16程度の市販の分岐デキストリンを水素加圧下で還元することによって製造できる。
【0024】
前記分岐デキストリン還元物の代表的な糖組成としては、ソルビトール0.1〜2.0重量%、水素化2糖アルコール0.1〜3.0重量%、水素化3糖アルコール0.1〜5.0重量%、重合度4以上の水素化ポリオール90.0〜99.7重量%が挙げられる。
【0025】
市販されている分岐デキストリンの例としては、参松工業(株)製の分岐デキストリンがあり、その特徴は、甘味が殆ど無く、デンブン臭等の異臭や異味が無く、比較的低粘度で老化しないこと等である。
【0026】
本発明のキャンデー用組成物は、前記東和化成工業(株)製の還元澱粉糖化物PO−60等の糖アルコール組成物70〜95重量部と、前記参松工業(株)製の分岐デキストリンの還元物5〜30重量部とを混合することにより調製される。
【0027】
糖アルコール組成物が70%未満で分岐デキストリン還元物が30%を超えた場合には、溶融したキャンデー用組成物の粘度が非常に高くなり、型流しができないかまたは困難であり、更に甘味も少ない等の理由で好ましくない。
【0028】
糖アルコール組成物が95%を超え、分岐デキストリン還元物5%未満の場合には、吸湿性及び熱安定性の改善等の分岐デキストリン還元物の添加効果が期待できず好ましくない。
【0029】
このようにして得られる本発明のキャンデー用組成物についての糖アルコール組成は、混合対象の糖アルコール組成物と、ソルビトール0.1〜2.0重量%、水素化2糖アルコール0.1〜3.0重量%、水素化3糖アルコール0.1〜5.0重量%、重合度4以上の水素化ポリオール90.0〜99.7重量%から成る分岐デキストリン還元物との混合比率により変動するが、キャンデーの調製に適した代表的なキャンデー用組成物の糖アルコール組成としては、ソルビトール約3重量%、水素化2糖アルコール約50重量%、水素化3糖アルコール約17重量%、重合度4以上の水素化ポリオール約30重量%であり、更に、上記重合度4以上の水素化ポリオールが、重合度4〜19の水素化ポリオール約47重量%及び重合度20以上の水素化ポリオール約53重量%であるものが好ましい。
【0030】
更に、本発明のキャンデー用組成物は、そのままキャンデー用素材として用いることができる他に、各種着色料や香料、果実等の糖類以外のキャンデー用材料とともにそのままキャンデー用素材として用いることもできるし、他の糖類や糖アルコール類等の各種キャンデー用材料とともに使用することもできる。
【0031】
本発明のキャンデー用組成物を用いてキャンデーを調製する際に使用できる糖類以外のキャンデー用材料としては、例えば、クエン酸、リンゴ酸等の各種酸味料、グリシン等の各種アミノ酸調味料、アスパルテーム、ステビオシド、サッカリン、レバウシドA、トリクロロスクロース等の高甘味度甘味料、各種ミント、ハーブ、メンソール等や各種生薬類、リンゴ、イチゴ、バナナ、メロン、オレンジ、グレープフルーツ、パイナップル、ピーチ等の各種フレーバー、コーヒーフレーバー、ココアフレーバー等の各種嗜好フレーバー、合成または天然の着色料等が挙げられる。
【0032】
また、キャンデーを調製する際に本発明のキャンデー用組成物とともに使用することが出来る糖類や糖アルコール類としては、例えば、エリスリトール、キシリトール、ソルビトール、マンニトール、ラクチトール、イソマルチトール、水素化グルコースシロップ、キシロオリゴ糖アルコール、蔗糖、乳糖、果糖、イソマルトース、マルトース、マルトオリゴ糖、マルトデキストリン、フラクトオリゴ糖、異性化糖、カップリングシュガー、ガラクトオリゴ糖等があり、これらは単独または二種以上混合して使用できる。
【0033】
本発明のキャンデー用組成物を用いたキャンデーの製造条件には、特別な制約はほとんど無く、クエン酸やリンゴ酸の存在下での70%濃度からの煮詰めや180℃前後に達温したのち冷却するなどの通常のキャンデーの製造条件を採用することができるが、本発明の組成物の成分が加水分解することにより性質が大きく変化することを避ける為に、極端に強い酸や極端に高い温度での長時間の保持は避けるのが賢明である。
【0034】
【実施例】
【0035】
以下に、実施例及び比較例を挙げて本発明の内容を更に具体的に説明するが、本発明の技術的範囲は、以下の実施例によって制限されるものではない。
【0036】
尚、以下%は、特に断らない限り全て重量%を表すものとする。
【0037】
【実施例1】
【0038】
糖アルコール組成物として還元澱粉糖化物PO−60[東和化成工業(株)製]を固形分で850gと、分岐デキストリン[参松工業(株)製]の還元物を固形物で150gとを2リットルのステンレス製容器に取り、水を加えて濃度75%に調節し、本発明のキャンデー用組成物−1を得た。この時に用いた還元澱粉糖化物PO−60、分岐デキストリンの還元物、及び得られた本発明のキャンデー用組成物−1の糖組成を、高速液体クロマトグラフィーで測定した。
【0039】
その結果を、表1に示す。
【0040】
【表1】
Figure 0003634923
【0041】
表1中、DP1とはソルビトール、DP2とはソルビトールにブドウ糖が1分子結合した糖アルコール、DP3とはソルビトールにブドウ糖が2分子結合した糖アルコール、DP4〜19はソルビトールにブドウ糖が3〜18分子結合した糖アルコール、≧DP20はソルビトールにブドウ糖が19分子以上結合した糖アルコールを意味し、以下の表中でも同様に意味する。
【0042】
次に、本発明のキャンデー用組成物−1の入ったステンレス容器を600wの電熱器にかけて緩やかに撹拌しながら180℃に加熱した後、約120℃まで放冷し、1個約2gの大きさのアルミニウム製型枠に流し込んで、成形、固化させた。流し込んでから約15分後、型枠を逆さにし、その外縁を捻じって固化物を型枠から外し、本発明に係るキャンデー(実施品1)を得た。
【0043】
実施品1の型外れは良好で、得られたキャンデーの水分は1.0%であり、透明で、表面は滑らかであり、噛んだ時歯脆さがあった。
【0044】
【実施例2】
【0045】
糖アルコール組成物として還元澱粉糖化物PO−60[東和化成工業(株)製]を固形分で800gと、分岐デキストリン[参松工業(株)製]の還元物を固形分で200gとを用いた以外は実施例1と同一の条件でキャンデー用組成物−2を得た。
【0046】
該キャンデー用組成物−2の糖組成を高速液体クロマトグラフィーで測定した結果は、表2の通りであった。
【0047】
【表2】
Figure 0003634923
【0048】
次に、キャンデー用組成物−2を用い、実施例1と同様にして、本発明に係るキャンデー(実施品2)を製造した。
【0049】
実施品2の型外れは良好で、得られたキャンデーの水分は1.1%で、歯脆さも良好であった。
【0050】
【実施例3】
【0051】
糖アルコール組成物として還元澱粉糖化物PO−60[東和化成工業(株)製]を固形分で700gと、分岐デキストリン[参松工業(株)製]の還元物を固形物で300gとを用いた以外は実施例1と同一の条件でキャンデー用組成物−3を得た。
【0052】
該キャンデー用組成物−3の糖組成を高速液体クロマトグラフィーで測定した結果は、表3の通りであった。
【0053】
【表3】
Figure 0003634923
【0054】
次に、キャンデー用組成物−3を用い、実施例1と同様にして、本発明に係るキャンデー(実施品3)を製造した。
【0055】
実施品3の型外れは良好で、得られたキャンデーの水分は1.2%で、歯脆さも良好であった。
【0056】
【実施例4】
【0057】
糖アルコール組成物として還元澱粉糖化物PO−40[東和化成工業(株)製]を固形分で800gと、分岐デキストリン[参松工業(株)製]の還元物を固形分で200gとを用いた以外は実施例1と同一の条件で、キャンデー用組成物−4を得た。
【0058】
ここで用いた還元澱粉糖化物PO−40、及び得られたキャンデー用組成物−4の糖組成を高速液体クロマトグラフィーで測定した結果は、表4の通りであった。
【0059】
【表4】
Figure 0003634923
【0060】
次に、キャンデー用組成物−4を用い、実施例1と同様にして、本発明に係るキャンデー(実施品4)を製造した。
【0061】
実施品4の製造の際の型外れは良好で、得られたキャンデーの水分は1.2%で、歯脆さも良好であった。
【0062】
【比較例1】
【0063】
実施例1で使用した還元澱粉糖化物PO−60[東和化成工業(株)製]の固形分1kgのみを、何ら加工することなく比較キャンデー用組成物−1として用いた。
【0064】
次に、比較キャンデー用組成物−1を用いる以外は実施例1と同様にして、キャンデー(比較品1)を得た。
【0065】
得られたキャンデーの水分は0.8%であった。
【0066】
【比較例2】
【0067】
糖アルコール組成物と分岐デキストリン還元物に代えて、砂糖[フジ製糖(株)製、グラニュー糖]600gと、水飴[日本食品化工(株)製、ハイマルトースシロップ]を固形分で400gを用いた以外は実施例1と同一の条件で、比較キャンデー用組成物−2(砂糖・水飴キャンデー用組成物)を得た。
【0068】
該比較キャンデー用組成物−2の糖組成を高速液体クロマトグラフィーで測定した結果は、表5の通りであった。
【0069】
【表5】
Figure 0003634923
【0070】
次に、比較キャンデー用組成物−2を用い、キャンデー製造時の加熱温度を155℃とする以外は、実施例1と同様にして、キャンデー(比較品2)を製造した。
【0071】
得られたキャンデーの水分は2.0%であった。
【0072】
【比較例3】
【0073】
純度95%のマルチトール[東和化成工業(株)製、アマルティMR(登録商標)]を固形分で790gと、分岐デキストリン[参松工業(株)製]の還元物を固形分で210gを用いた以外は実施例1と同一の条件で、比較キャンデー用組成物−3(キャンデー用マルチトール組成物)を得た。
【0074】
該比較キャンデー用組成物−3の糖組成を高速液体クロマトグラフィーで測定した結果は、表6の通りであった。
【0075】
【表6】
Figure 0003634923
【0076】
次に、比較キャンデー用組成物−3を用いる以外は、実施例1と同様にして、キャンデー(比較品3)を製造した。
【0077】
得られたキャンデーの水分は0.6%であった。
【0078】
【比較試験1】(吸湿試験)
【0079】
実施品1〜4及び比較品1〜3を用いて、以下の方法でキャンデーの吸湿試験を行った。
【0080】
恒温恒湿機(エタック社製、FX210P)を用いて相対湿度65%、温度30℃に調整し、その中に各キャンデーをそれぞれ1個づつ秤量瓶に入れたものを各5個を入れて、6時間後、24時間後、48時間後、72時間後におけるキャンデーの重量を各々測定し、次式により水分の重量変化率を求め、それぞれの平均値を計算した。
【0081】
重量変化率=(保存後のキャンデー重量/保存前のキャンデーの重量)×100−100
【0082】
比較品3は6時間後に結晶が析出しはじめた為、その後の測定を中止した。その他のキャンデーについて得られた重量変化率の平均値を表7に示した。尚、表7中の単位は%で示す。
【0083】
【表7】
Figure 0003634923
【0084】
全ての実施品は比較品に比べ重量変化率が低く、吸湿しにくかった。
【0085】
【比較試験2】(熱安定性試験)
【0086】
実施品1〜4及び比較品1〜3を用いて、以下の方法でキャンデーの熱安定性比較試験を行った。
【0087】
各キャンデーを、製造直後にポリエステル(外側)/アルミニウム/ポリエチレン(内側)の三層から成るスティック状包装材で密閉包装し、それぞれ5個を40℃、50℃並びに60℃の各温度において保管し、キャンデーの熱安定性を経時的に観察した。
【0088】
観察に当たっては、5人のパネルを組み、状態の変化のないものを「−」、キャンデー同士が軽く付着していて手で簡単に離れるものを「±」、キャンデー同士が強く付着していて離しにくいものを「+」、キャンデー同士が融解していて形が崩れているものを「++」、キャンデー同士が完全に融解していて形が完全に崩れているものを「+++」でそれぞれ表示し、その平均を結果として採用した。
【0089】
得られた結果を、表8に示す。
【0090】
【表8】
Figure 0003634923
【0091】
全ての実施品は比較品に比べ熱安定性にすぐれていたが、それは特に高温で顕著であった。
【0092】
【発明の効果】
【0093】
本発明のキャンデー用組成物を用いてキャンデーを製造することにより、キャンデーを製造する際の型枠からの外れが容易で、適度な歯脆さを持つ上に、40〜60℃の厳しい温度条件や高い湿度での保型性等の安定性に優れたキャンデーが得られる。

Claims (4)

  1. 固形物が、(a)ソルビトール1〜10重量%、マルチトール43〜67重量%、マルトトリイトール13〜25重量%、重合度4以上のオリゴ糖アルコール10〜30重量%から成る糖アルコール組成物70〜95重量部、及び(b)分岐デキストリン還元物5〜30重量部から成ることを特徴とするキャンデー用組成物。
  2. 分岐デキストリン還元物が、ソルビトール0.1〜2.0重量%、水素化2糖アルコール0.1〜3.0重量%、水素化3糖アルコール0.1〜5.0重量%、重合度4以上の水素化ポリオール90.0〜99.7重量%から成ることを特徴とする請求項1記載のキャンデー用組成物。
  3. 固形物が、(a)ソルビトール1〜10重量%、マルチトール43〜67重量%、マルトトリイトール13〜25重量%、重合度4以上のオリゴ糖アルコール10〜30重量%から成る糖アルコール組成物70〜95重量部、及び(b)分岐デキストリン還元物5〜30重量部から成るキャンデー用組成物を溶融し、次いで固化することを特徴とするキャンデーの製造方法。
  4. 分岐デキストリン還元物が、ソルビトール0.1〜2.0重量%、水素化2糖アルコール0.1〜3.0重量%、水素化3糖アルコール0.1〜5.0重量%、重合度4以上の水素化ポリオール90.0〜99.7重量%から成ることを特徴とする請求項3記載のキャンデーの製造方法。
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