JP3634280B2 - 浴室建具のシール構造およびこれを備えた建具 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、下枠と扉体との間における浴室側および脱衣室側に、それぞれシール部材を介設した浴室建具のシール構造およびこれを備えた建具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ユニットバス(浴室)の出入口において、車椅子の身障者や高齢者がつまずくのを防止すべく、浴室建具の下枠と浴室床とを面一にしてバリアフリー構造にすると、浴室床の排水が下枠を越えて脱衣室側に漏水し易くなる不具合が生ずる。かかる不具合を解消すべく、扉体と下枠との間の見込み方向において、浴室側と脱衣室側にそれぞれシール部材を介設し、両シール部材間に止水空間を構成した浴室建具が知られている。
また、下枠に、浴室側のシール部材を越えて止水空間に流入した排水を、その下部から排出トラップ側に導く排水管を設けたものが知られている。
【0003】
このような2つのシール部材により止水空間を構成した浴室建具では、浴槽側から勢い良く流れてきた排水が、浴室側のシール部材を越えて止水空間内に流入(漏水)すると、密閉空間である止水空間では、流入した排水の量に相当する分、内部の空気が圧縮され、圧力が上昇することになる。このため、脈動的に流れてくる次の排水が、再度止水空間内に流入すると、その内部に溜まっていた排水が、圧縮された空気と共に脱衣室側のシール部材を越えて、脱衣室側に漏水してしまう問題があった。
また、排水管を設けたものにあっては、本管側(排水トラップ側)が満水になって排水が下枠側に逆流すると、排水管を介して止水空間内の空気が圧縮され、この場合も、止水空間内に貯留していた排水が、圧縮された空気と共に脱衣室側のシール部材を越えて漏水してしまう問題があった。
【0004】
本発明は、2つのシール部材間に構成した止水空間の空気を外部に逃がすことで、扉体と枠体の下枠との間を確実に止水することができる浴室建具のシール構造およびこれを備えた建具を提供することをその目的としている。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明の浴室建具のシール構造は、枠体の下枠が、浴室側の床面および脱衣室側の床面とほぼ段差なく配設されると共に、下枠と扉体との間に介設した浴室側の一次止水ラインを構成する第1シール部材と、脱衣室側の二次止水ラインを構成する第2シール部材と、下枠と扉体との間において第1シール部材および第2シール部材間に構成した止水空間と、下枠に形成され連通穴を介して止水空間に連通する浴室側の中空部と、下枠に形成され空気口を介して浴室側の中空部に連通すると共に開放口を介して脱衣室側に開放された脱衣室側の中空部と、を備え、連通穴、浴室側の中空部、空気穴、脱衣室側の中空部および開放口により、止水空間と脱衣室とを連通する下枠側エアー流路を構成した浴室建具のシール構造において、浴室側の中空部の下側には、連通穴を介して止水空間の排水が流入する排水管が接続され、排水管の流入口の上側に位置して浴室側の中空部の底部には、止水空間からの排水の排水管への流入を許容する整流部材が着座し、整流部材は、排水管から逆流する排水を浴室側の中空部に導くための排水流路と、排水の逆流に伴って流入する空気を空気穴および脱衣室側の中空部を介して開放口に導くためのスリット開口とを有していることを特徴とする。
【0006】
この構成によれば、浴槽側から多量の排水が流れてきて、第1シール部材を越えて流入した排水が止水空間に漏入した場合であっても、エアー抜き手段により止水空間の空気を外部に逃がすことができるため、止水空間内の空気が圧縮されることがない。すなわち、止水空間内に繰り返し排水が流入しても、エアー抜き手段により常に止水空間と外部との空気圧を同一に保つことができるため、止水空間の圧力変動に基づく脱衣室側への漏水を、確実に防止することができる。
また、エアー抜き手段を構成するための部材を特別に用いなくとも、下枠に中空部を形成してこれを脱衣室側に開放することで、止水空間の圧力の上昇を押さえる下枠側エアー流路を構成することができる。すなわち、簡単な構造でエアー抜き手段を構成することができる。
さらに、浴室側の中空部の下側に排水管が接続されていることで、止水空間に排水が漏水しても、これを排水管を介して排水トラップ側に円滑に導くことができる。また、排水トラップ側から排水管に排水が逆流することがあっても、エアー抜き手段の一部により、排水管に連なる止水空間内の空気を脱衣室に逃がすことができる。すなわち、排水管および止水空間内の圧縮された空気は、下枠側エアー流路によって脱衣室に逃がすことができるため、止水空間が正圧となることがない。したがって、排水管の満水(逆流)に基づく、脱衣室側への漏水を確実に防止することができる。
しかも、整流部材により、排水管からの逆流排水に伴って浴室側の中空部内に空気が流入しても、これを開放口側に円滑に導くことができる。したがって、両中空部は元より止水空間が正圧となることがなく、脱衣室側への漏水を確実に防止することができる。
【0015】
この場合、前記開放口は、下枠の脱衣室側に形成した溝条の溝底に開放されていることが好ましい。
【0016】
この構成によれば、下枠側エアー流路の脱衣室側の開放口が、溝条の溝底に開放しているため、開放口が目立つことがなく、且つ扉体の開閉に伴って滴下した水滴などを、溝で受けてこれを集水することができる。
【0019】
これらの場合、整流部材は、流入口との間にわずかな間隙を存して流入口を覆っていることが、好ましい。
【0020】
この構成によれば、排水管から下枠の中空部ないに逆流してきた排水を整流部材が邪魔板となって阻止し、その流れを中空部内の見付け方向に導くことになる。したがって、逆流排水が下枠側エアー流路の開放口から脱衣室側に漏出するのを、有効に防止することができる。
【0021】
本発明の浴室建具は、上記に記載の各浴室建具のシール構造を備えると共に、折戸、引戸およびドアのいずれかであることを特徴とする。
【0022】
この構成によれば、浴室内の排水を、扉体と枠体の下枠との間で確実に止水することができる建具として、折戸、引戸およびドアを提供することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して、本発明の一実施形態に係る浴室建具のシール構造およびこれを備えた建具を浴室の出入り口に配設した場合について説明する。この浴室は、脱衣室との間に段差を無くしたバリアフリー設計のユニットバスで構成されており、浴室の防水パン(浴室床)と、建具の下枠と、脱衣室の木質床とはほぼ面一に、すなわち段差が生じないように配設されている。
【0024】
図1の縦断面図および図2の横断面図に示すように、浴室Aの出入口には、枠体2に左扉体3aおよび右扉体3bから成る扉体3を組み込んで構成され、左扉体3aと右扉体3bとは、突き合わせた状態で、連結部材4を介して中折れ自在に連結された浴室用折戸1が設けられている。この場合、浴室用折戸1は、左右の両扉体3a,3bが脱衣室B側に展開されることにより閉塞する。
【0025】
枠体2は、アルミニウムの形材等で構成された上枠11、下枠12および両縦枠13,13を枠組みして成り、浴室Aの開口部に取り付けられている。上枠11は、浴室A側が立ち上がっていて全体として略「L」字状に形成され、水平部分の中間位置には、浴室A側に両扉体3a,3bの開閉を案内する上ガイドレール15が、脱衣室B側に上枠シール取付部16が、それぞれ一体に垂設されている。そして、上枠シール取付部16には、扉体3に向かって延びる上シール部材17が取り付けられている。
【0026】
同様に、下枠12は、下枠中空部19と、下枠中空部19の上端からクランク状に脱衣室B側に延びる下枠見切り部20と、下枠中空部19の上端に立設した下ガイドレール21と、下ガイドレール21から浴室A側に延設されるパン連結部22とで、一体に形成されている。下枠見切り部20の立上げ部分には、脱衣室側シール取付部23が形成され、脱衣室側シール取付部23には、扉体3に向かって延びる先端二股形状の脱衣室側シール部材(第2シール部材)24が取り付けられている。
【0027】
左右の各縦枠13は、浴室A側が額縁状に折り曲げられていて全体として略「L」字状に形成され、脱衣室B側の中間部分には、内側に向かって縦枠シール取付部26が直角に延設されている。また、縦枠シール取付部26には、扉体3に向かって延びる縦シール部材27が取り付けられている。そして、これら上シール部材17、脱衣室側シール部材24および両縦シール部材27,27により、左右両扉体3a,3bと枠体2との間が四周に亘ってシールされている。
【0028】
左右の各扉体3a,3bは、アルミニウムの形材等で構成された上框31、下框32および中桟33に、縦框34および連結縦框35とを框組みすると共に、これに樹脂製の上下のパネル体36,36を嵌め込んで構成されている。中桟33には、脱衣室B側に引手部38が一体に形成され、浴室A側に引手を兼ねるタオル掛け39が取り付けられている。連結縦框35にはラッチ機構41が、右扉体3bの連結縦框35には閉塞ロック機構42が組み込まれている。さらに、各扉体3a,3bの縦框34には、後述する上スライダ49aを上ガイドレール15から離脱させる離脱機構43が組み込まれている。
【0029】
各扉体3a,3bの縦框33には、上下のピンヒンジ(グラビティヒンジ)48,48を介して上スライダ49aおよび下スライダ49bがそれぞれ取り付けられ、各扉体3a,3bはこの上スライダ49aおよび下スライダ49bにより、上ガイドレール15および下ガイドレール21に、それぞれスライド自在に支持されている。ただし、右扉体3bの上下両スライダ49a,49bは、上下両ガイドレール15,21に固定されている。これにより、浴室用折戸1は、左扉体3aと右扉体3bとが枠体2の幅いっぱいに横に並んだ閉扉位置と、左扉体3aに右扉体3bを重ねるように折り畳んだ開扉位置との間で、開閉される。
【0030】
一方、各扉体3a,3bの下框32は、最下部に位置する下框中空部51と、下框中空部51の上側に連なり換気ガラリを形成したガラリ形成部52とで、一体に形成されている。浴室Aと脱衣室Bとは、この換気ガラリにより連通しており、図示しないが、ガラリ形成部52に組み込んだダンパーにより、換気ガラリを開閉できるようになっている。
【0031】
図3に示すように、下框中空部51には、浴室側壁32aと脱衣室側壁32bとを連結するように設けた上下2つのリブ部片53,54が一体に形成され、これら2つのリブ部片53,54を隔壁として、下框中空部51は、上側から第1中空部51a、第2中空部51bおよび第3中空部51cに仕切られている。なお、第3中空部51cは下端が下枠側に開放されている。
【0032】
下框中空部51を画成する浴室側壁32a32aの下端部には、略円形断面の浴室側シール取付部61が一体に形成され、この浴室側シール取付部61には、浴室側シール部材(第1シール部材)45が斜め内向きに装着されている。同様に、脱衣室側壁32bの下端部には、脱衣室B側に略クランク状に屈曲したシール接触部62が一体に形成され、このシール接触部62には、脱衣室側シール部材(第2シール部材)24が密接している。なお、浴室側シール部材45は、左右の扉体3a,3bにそれぞれ装着されているが、その左扉体3aと右扉体3bの連結部分には中間シール部材が設けられている(図示省略)。そして、この中間シール部材の両側端部が左右の両浴室側シール部材45に密接することで、浴室側シール部材45の見付け方向の連続性が維持されている。
【0033】
すなわち、扉体3を閉塞すると、下框32に装着した浴室側シール部材45が下枠12の下ガイドレール21の側面に密接すると共に、下枠12に装着した脱衣室側シール部材24が下框32のシール接触部62に密接する。これにより、浴室A側の止水ライン(一次止水ライン)を構成する浴室側シール部材45と、脱衣室B側の止水ライン(二次止水ライン)を構成する脱衣室側シール部材24との間に、止水空間Sが構成されている。例えば、浴室側シール部材45の密接不良等により浴室A側の排水が止水空間Sに漏水しても、この止水空間Sに溜まるようになっている。
【0034】
一方、上記下框中空部51の第2リブ部片54には、第3中空部51cと第2中空部51bとを連通する連通穴55が、見付け方向に複数個形成されている。また、第2中空部51bの上端部に位置して、脱衣室側壁32bには、脱衣室B(外部)に開放する空気抜き穴56が複数個形成されている。これにより、上記の止水空間Sは、下端を開放した第3中空部51c、連通穴55および空気抜き穴56を介して、脱衣室Bに連通している。すなわち、第3中空部51c、連通穴55、第2中空部51bおよび空気抜き穴56により、止水空間Sと脱衣室Bとを連通する扉体側エアー流路(エアー抜き手段)が構成されている。
【0035】
このような構成では、浴室Aの床排水は、下ガードレール21に密接する浴室側シール部材45で一次止水され、これから漏れた床排水(止水空間S内の床排水)が脱衣室側シール部材24で二次止水される。すなわち、通常の排水量であれば、浴室A側からの排水を2段階で止水することにより、脱衣室B側への漏水を防止することができる。
【0036】
一方、多量の排水が発生し、その一部が浴室側シール部材45を越えて止水空間Sに漏入した場合でも、止水空間S内の空気は、連通穴55や空気抜き穴56等により構成されるエアー流路を通って外部へ逃げるため、止水空間S内の空気が圧縮されることがない。すなわち、止水空間S内に、排水が流入しても、止水空間Sと外部との空気圧を同圧に保つことができるため、脈動圧に伴う脱衣室B側への漏水を防ぐことができる。また、扉体側エアー流路の他端を下框32の中空部を介して脱衣室B側に開放しているため、特別な部材を用いなくとも、エアー抜き手段を簡単に構成することができる。また、扉体側エアー流路の他端を脱衣室B側に開放することで、扉体側エアー流路から排水が漏れ、或いは流入するのを有効に防止することができる。
【0037】
図4は、第1実施形態の第1変形例を示している。この変形例では、第2リブ部片54だけでなく、第1リブ部片53にも、第3中空部と第2中空部とを連通する連通穴57が形成されている。さらに、第1中空部51aの上面のガラリ形成部52には、その換気通路52aに開放されるようにして空気抜き穴58が形成されている。したがって、この場合、第3中空部51c、(第2リブ部片に形成された)連通穴55、第2中空部51b、(第1リブ部片に形成された)連通穴57、および空気抜き穴58により、止水空間Sと脱衣室Bとを連通する扉体側エアー流路(エアー抜き手段)が構成されている。
【0038】
この構成によれば、扉体側エアー流路が、浴室Aと脱衣室Bとを連通する換気通路52aに開放されているため、扉体側エアー流路の開放口(空気抜き穴58)が浴室A側や脱衣室B側に露出することがなく、扉体3の意匠を損なうことがない。また、換気通路52aに空気が流れることで、扉体側エアー流路を介して止水空間S内を負圧気味に保つことができ、両シール部材24,45の密着性を高めることができる。
【0039】
図5は、第1実施形態の第2変形例を示している。この変形例では、下枠12が、下枠中空部19と、下枠中空部19の上端からクランク状に脱衣室B側に延びる下枠見切り部20と、下枠中空部19の浴室A側に形成された脱衣室側シール取付部23と、下枠中空部19の底面から延びる平板部25と、平板部25から立設した下ガイドレール21と、下ガイドレール21から浴室A側に延設されるパン連結部22とで、一体に形成されている。下枠中空部19の浴室A側には、止水空間Sと下枠中空部19とを連通する連通穴55aが形成されている。さらに、下枠中空部19の上面には、脱衣室B(外部)に開放する空気抜き穴56aが複数個形成されている。したがって、この場合、止水空間S、連通穴55a、下枠中空部19および空気抜き穴56aにより、止水空間Sと脱衣室Bとを連通する下枠側エアー流路(エアー抜き手段)が構成されている。
【0040】
この構成によれば、下枠12に中空部を形成してこれを脱衣室B側に開放しているため、エアー抜き手段を構成するための部材を特別に用いなくとも、止水空間Sの圧力の上昇を押さえる下枠側エアー流路を構成することができる。すなわち、簡単な構造でエアー抜き手段を構成することができる。なお、この変形例では、下枠側エアー流路を構成するようにしているため、扉体側エアー流路を構成する連通穴55および空気抜き穴56を省略してもよい。
【0041】
次に、他の複数の実施形態について説明する。以降の実施形態では、本発明の要部となる下枠廻りのシール構造についてのみ説明する。なお、下枠(3タッチメントを含む)や下框は、アルミニウムの形材等で構成されていることは、いうまでもない。
【0042】
図6は、本発明の第2実施形態を示している。この実施形態では、出入口に建具としてドア本体72と枠体73とから成る浴室ドア71が設けられており、同図はドア本体72を閉塞した状態を示している。
【0043】
枠体73の下枠75は、下枠本体76と、下枠本体76の上部に装着した下枠アタッチメント77とで構成されている。下枠本体76は、浴室A側から脱衣室B側の床上まで屈曲して延びるベースプレート79と、ベースプレート79の浴室A側上半部に立設したアタッチメント装着部80と、ベースプレート79の脱衣室B側から内側に延びるシール部材接触部81と、ベースプレート79の浴室A側に垂設した着座片82と、ベースプレート79の浴室A側下半部に設けた中空着座部83とで、一体に形成されている。
【0044】
下枠アタッチメント77は、断面略「E」字状を有し、横倒しの姿勢で上側から上記のアタッチメント装着部80に着脱自在に装着されている。この場合、浴室A側に位置する下枠アタッチメント77と、脱衣室B側に位置するシール部材接触部81とは、間隙を存し且つ上面が面一となるように配設されている。
【0045】
ドア本体72の下框32は、最下部に位置する下框中空部51と、下框中空部51の上側に連なり換気ガラリを形成したガラリ形成部52とで、一体に形成されている。下框中空部51には、その浴室側壁32aと脱衣室側壁32bとを連結するように設けたリブ部片86が形成され、このリブ部片86により、上側から第1中空部51aおよび第2中空部51bに仕切られている。なお、第2中空部51bは下端が下枠75側に開放されている。
【0046】
下框中空部51を画成する浴室側壁32aおよび脱衣室側壁32bの下端部には、それぞれ浴室側シール取付部88および脱衣室側シール取付部89が一体に形成され、浴室側シール取付部88には、浴室側シール部材90(第1シール部材)が、また、脱衣室側シール取付部89には、脱衣室側シール部材91(第2シール部材)が装着されている。
【0047】
すなわち、ドア本体72を閉塞すると、下枠アタッチメント77の上面に浴室側シール部材90が密接すると共に、下枠本体76のシール部材接触部81に脱衣室側シール部材91が密接する。これにより、浴室A側の止水ラインを構成する浴室側シール部材90と、脱衣室B側の止水ラインを構成する脱衣室側シール部材91との間に、止水空間Sが構成されている。
【0048】
一方、下框中空部51のリブ部片86には、第2中空部51bと第1中空部51aとを連通する連通穴55が、見付け方向に複数形成されている。また、第1中空部51aの上端部に位置して、脱衣室側壁32bには、脱衣室B(外部)に開放する空気抜き穴56が複数個形成されている。これにより、上記の止水空間Sは、下端を開放した第2中空部51b、連通穴55および空気抜き穴56を介して、脱衣室Bに連通している。すなわち、第2中空部51b、連通穴55、第1中空部51aおよび空気抜き穴56により、止水空間Sと脱衣室Bとを連通する本体側エアー流路(エアー抜き手段)が構成されている。
【0049】
このような構成では、浴室Aの床排水は、浴室側シール部材90で一次止水され、これから漏れた床排水(止水空間S内の床排水)が脱衣室側シール部材91で二次止水される。すなわち、通常の排水量であれば、浴室A側からの排水を2段階で止水することにより、脱衣室B側への漏水を防止することができる。
【0050】
また、排水が浴室側シール部材90を越えて止水空間Sに漏入した場合でも、止水空間S内の空気は、連通穴55や空気抜き穴56等により構成されるエアー流路を通って外部へ逃げるため、止水空間S内の空気が圧縮されることがない。すなわち、第2実施形態においても、止水空間S内に、排水が流入した場合、止水空間Sと外部とを同圧に保つことができるため、脈動圧に伴う脱衣室B側への漏水を防ぐことができる。
【0051】
図7は、本発明の第3実施形態を示している。この実施形態では、出入口に建具として引き戸本体102と枠体103とから成る片引き戸101が設けられている。この場合、見込み方向の脱衣室B側に引き戸本体102が配設され、浴室A側に、開放した引き戸本体102が納まる隔壁104が配設されている。
【0052】
下枠105は、浴室A側を防水パンPの段部に着座して脱衣室B側の床上まで延びる下枠本体106と、下枠本体106の浴室A側に閉蓋するように装着した第1下枠アタッチメント107と、引き戸本体102の直下において下枠本体106に装着した第2下枠アタッチメント108とで構成されており、この場合の第1下枠アタッチメントは、閉塞した引き戸本体102に対応する部分にのみ配設されている。
【0053】
第2下枠アタッチメント108には、下ガイドレール111が一体に立設されており、またこの下ガイドレール111を挟んで両側には、それぞれ浴室側シール取付部112および脱衣側シール取付部113が、下枠本体106に一体に形成されている。そして、浴室側シール取付部112には、下框32の下端部と接触する浴室側シール部材(第1シール部材)114が取り付けられ、脱衣側シール取付部113には、下框32の下端部と接触する脱衣室側シール部材(第2シール部材)115が取り付けられている。
【0054】
引き戸本体102の下框32は、最下部に位置する下框中空部51と、下框中空部51の上側に連なり換気ガラリを形成したガラリ形成部52とで、一体に形成されている。下框中空部51には、浴室側壁32aと脱衣室側壁32bとを連結するように設けた上下2つのリブ部片53,54が一体に形成され、これら2つのリブ部片53,54を隔壁として、下框中空部51は、上側から第1中空部51a、第2中空部51bおよび第3中空部51cに仕切られている。なお、第3中空部51cは下端が下枠105側に開放されている。また、下框中空部51を画成する浴室側壁32aおよび脱衣室側壁32bの下端部には、上記の浴室側シール部材114および脱衣室側シール部材115がそれぞれ密接している。
【0055】
すなわち、引き戸本体102を閉塞すると、下枠105に装着した浴室側シール部材114が浴室側壁32aの下端部の浴室A側側面に密接すると共に、下枠105に装着した脱衣室側シール部材115が脱衣室側壁32bの下端部に脱衣室B側側面に密接する。これにより、浴室A側の止水ラインを構成する浴室側シール部材114と、脱衣室B側の止水ラインを構成する脱衣室側シール部材115との間に、止水空間Sが構成されている。したがって、例えば、浴室側シール部材114の密接不良等により浴室A側の排水が止水空間Sに漏水しても、この止水空間Sに溜まるようになっている。
【0056】
一方、上記下框中空部51の第2リブ部片54には、第3中空部51aと第2中空部51bとを連通する連通穴55が、見付け方向に複数個形成されている。また、第2中空部51bの上端部に位置して、脱衣室側壁32bには、脱衣室(外部)Bに開放する空気抜き穴56が複数個形成されている。これにより、上記の止水空間Sは、下端を開放した第3中空部51c、連通穴55および空気抜き穴56を介して、脱衣室Bに連通している。すなわち、第3中空部51c、連通穴55、第2中空部51bおよび空気抜き穴56により、止水空間Sと脱衣室Bとを連通する扉体側エアー流路(エアー抜き手段)が構成されている。
【0057】
このような構成では、浴室Aの床排水は、浴室側シール部材114で一次止水され、これから漏れた床排水(止水空間S内の床排水)が脱衣室側シール部材115で二次止水される。また、排水が浴室側シール部材114を越えて止水空間Sに漏入した場合でも、止水空間S内の空気は、連通穴55や空気抜き穴56等により構成されるエアー流路を通って外部へ逃げるため、止水空間S内の空気が圧縮されることがない。
【0058】
図8は、本発明の第4実施形態を示している。この実施形態では、出入口に3枚引き戸121が設けられており、3枚引き戸121は、3枚の引き戸本体122l,122m,122rとこれを開閉自在に支持する枠体125とで、一体に形成されている。
【0059】
下枠127は、3枚引き戸121を直接支持すると共にその開閉を案内する下枠アタッチメント128と、下枠アタッチメント128を下側から着脱自在に受ける下枠本体129と、防水パンPの上に着座し、下枠本体129を受ける樹脂製の着座受け130と、下枠本体129を脱衣室B側の床面に取り付ける床連結部材131とで、構成されている。
【0060】
下枠アタッチメント128は、ベースプレート部133と、ベースプレート部133の上面に交互に立設した3本の下ガイドレール部134l,134m,134rおよび3つの浴室側シール取付部(浴室A側から第1シール取付部135l、第2シール取付部135mおよび第3シール取付部135r)135とで、一体に形成されている。そして、各浴室側シール取付部135l,135m,135rには、浴室A側から第1浴室側シール部材136l、第2浴室側シール部材136mおよび第3浴室側シール部材136rが取り付けられており、それぞれ対応する引き戸本体(浴室A側から第1引き戸本体122l、第2引き戸本体122mおよび第3引き戸本体122r)122の下框32下端部に接触している。
【0061】
下枠本体129は、下枠アタッチメント128を下側から受けるべく浅溝状に形成され、浴室A側下部には上記の着座受け130に上側から係合する係合脚部138が、また脱衣室B側の立上げ部分にはシール取付部139が、それぞれ一体に形成されている。このシール取付部139には、第3引き戸本体122rの脱衣室側壁(後述する)32bに接触する脱衣室側シール部材140が取り付けられている。そして、上記3つの浴室側シール部材136l,136m,136rおよび脱衣室側シール部材140により、3枚引き戸121を閉塞した状態で排水が脱衣室B側に流れるのを止水している。
【0062】
一方、各引き戸本体122l,122m,122rの下框32は、最下部に位置する下框中空部51と、下框中空部51の上側に連なり換気ガラリを形成したガラリ形成部52とで、一体に形成されている。下框中空部51には、浴室側壁32aと脱衣室側壁32bとを連結するように設けた上下2つのリブ部片53,54が一体に形成され、これら2つのリブ部片53,54を隔壁として、下框中空部51は、上側から第1中空部51a、第2中空部51bおよび第3中空部51cに仕切られている。なお、第3中空部51cは下端が下枠127側に開放されている。また、下框中空部51を画成する浴室側壁32aの下端部には、上記の浴室側シール部材136l,136m,136rが密接している。また、第3引き戸本体122rの脱衣室側壁32bの下端部には、脱衣室側シール部材140が密接している。
【0063】
すなわち、3つの引き戸本体122l,122m,122rを閉塞すると、下枠127に装着した3つの浴室側シール部材136l,136m,136rが各浴室側壁32aの下端部の側面に密接し、これにより浴室A側の止水ライン(一次止水ライン)が構成されている。また、第2シール取付部135m、第3シール取付部135rおよび脱衣室側シール部材140により、脱衣室B側の止水ライン(二次止水ライン)が構成されている。そして、これら両止水ラインにより、止水空間S1、S2、S3が構成されている。
【0064】
この場合、脱衣室B側の止水ラインを構成する第2シール取付部135mおよび第3シール取付部135rは、堰として機能し、排水がこの堰を越えて脱衣室B側の床まで漏水ことはほとんど稀であるため、脱衣室B側に面する止水空間S3のみ密閉空間としている。すなわち、密閉空間としての脱衣室B側の止水空間S3は、第3折戸本体122rの浴室側壁32aに密接する第3浴室側シール部材136rと、脱衣室側壁32bに密接する脱衣室側シール部材140とで、構成されている。
【0065】
一方、各下框中空部51の第2リブ部片54には、第3中空部51aと第2中空部51bとを連通する連通穴55が、見付け方向に複数個形成されている。また、第2中空部51bの上端部に位置して、脱衣室側壁32bには、外部に開放する空気抜き穴56が複数個形成されている。これにより、上記の止水空間S1、S2は元より、密閉空間である止水空間S3は、下端を開放した第3中空部51c、連通穴55および空気抜き穴56を介して、外部に連通している。すなわち、第3中空部51c、連通穴55、第2中空部51bおよび空気抜き穴56により、それぞれ止水空間S3と外部とを連通する扉体側エアー流路(エアー抜き手段)が構成されている。
【0066】
このような構成では、特に、脱衣室Bに面する止水空間S3に排水が漏入した場合は、各止水空間S3内の空気は、連通穴55や空気抜き穴56等により構成されるエアー流路を通って外部へ逃げるため、止水空間S3内の空気が圧縮されることがない。すなわち、止水空間S3内に、排水が流入しても、止水空間S3と外部とを同圧に保つことができるため、排水が脱衣室B側に漏水するのを防止することができる。
【0067】
図9は、本発明の第5実施形態を示している。この実施形態では、浴室Aの出入口に設けられた浴室用折戸150の下枠151の下部に、止水空間Sに漏入した排水を、排水トラップ(図示省略)側に導く排水管Tが接続されている。なお、折戸本体3(特に下框32)の構成は、第1実施形態と同様であるため、ここでは説明を省略する。
【0068】
下枠151は、下枠アタッチメント152と、下枠アタッチメント152を下側から受ける下枠本体153と、下枠本体153と防水パンPとの間に掛け渡したブリッジ片154と、下枠本体153に形成した排水開口155に臨むように設置した整流部材156とで構成されている。排水開口155は、下枠本体153の見付け方向中間位置に形成されており(左右2個所としてもよい)、排水開口155には、排水トラップに連なる排水管Tが接続されている。すなわち、排水開口155の直下に排水管Tの流入口Taが開放し、この流入口Taおよび排水開口155の上側には、間隙を存して上記の整流部材156が配設されている。
【0069】
下枠アタッチメント152は、見込み方向の両端部で下枠本体153に着脱自在に装着されており、折戸150の開閉を案内する下ガイドレール161と、下ガイドレール161の中間位置から浴室A側に延びる浴室側延在部162と、下ガイドレール161の基端部から脱衣室B側に屈曲して延びる脱衣室側延在部163とで、一体に形成されている。下ガイドレール161の中間下部には、下枠アタッチメント152の上側空間(後述する止水空間S)と下側空間を連通する連通穴164が形成されており、下ガイドレール161を越えて流入した排水をこの連通穴164を介して下枠本体153側に流下させるようになっている。また、下ガイドレール161には、下框32の浴室側壁32a下端部に取り付けられた浴室側シール部材45の先端部が密接しており、これにより浴室A側の止水ライン(第1止水ライン)が構成されている。
【0070】
下枠本体153は、主体を為す断面略「U」字状のアタッチメント受け部166と、アタッチメント受け部166の脱衣室B側に連なる下枠中空部167と、下枠中空部167の上端から脱衣室B側に延びる脱衣室側露出部168と、下枠中空部167の浴室A側上部に形成した脱衣室側シール取付部169とで、一体に形成されている。アタッチメント受け部166の上部には、下枠アタッチメント152およびブリッジ片154が掛け止めされる一方、底部には上記の排水開口155が形成されている。また、脱衣室側シール取付部169には、脱衣室側シール部材165が取り付けられており、下框32の脱衣室側壁32bの下端部に密接している。そして、これにより脱衣室B側の止水ライン(第2止水ライン)が構成されている。
【0071】
一方、下枠中空部167の浴室側壁部には、排水管T内の空気を逃がすための空気口170が形成され、空気口170は、後述する整流部材156のスリット開口171に対峙するように配設されている。また、下枠中空部167の上部は凹状に窪んだ溝条部172となっており、この溝条部172の溝底には、上記の排水開口155に臨む位置(見付け方向中心部)をはじめ、見付け方向に複数個所に開放口173が形成されている。これにより、満水状態の排水管Tから突き上げてくる空気を、整流部材156のスリット開口171、空気口170および開放口173を介して、脱衣室(外部)Bに逃がし得るようになっている。
【0072】
整流部材156は、樹脂製のいわゆるピースものであり、図9および図10に示すように、下枠アタッチメント152の直下においてアタッチメント受け部166の底部に着座している。整流部材156は、下枠アタッチメント152の脱衣室側延在部163の直下に位置する下面開放ボックス部175と、下面開放ボックス部175の上部から浴室A側に延設した平板部176とで、一体に形成されている。
【0073】
平板部176の浴室A側および下面開放ボックス部175の脱衣室B側下部は、それぞれ下枠本体153と接する部分にパッキン177,178が取り付けられ、排水管Tに導かれる排水が、平板部176の下側からのみ流下するように排水の流れを規制すると共に、整流部材156自体を下枠本体153に不動に固定している。また、下面開放ボックス部175の脱衣室壁部175aの上部には、上記の空気口170に連なるスリット開口171が形成され、このスリット開口171を介して排水管Tと脱衣室Bとが連通するようになっている。
【0074】
このような構成では、下ガイドレール161に密接する浴室側シール部材45と、下框32に密接する脱衣室側シール部材165とにより、止水空間Sが構成されている。また、止水空間Sの下側には、止水空間S内の空気が自由に流通する、下枠中空部167と、下枠アタッチメント152および下枠本体153間に構成した中空部分179とが構成されている。すなわち、連通穴164、前記の中空部分179、スリット開口171、空気口170、下枠中空部167および開放口173により、下枠側エアー流路が構成されている。
【0075】
浴室側シール部材45からこの止水空間Sに漏入した排水は、連通穴164から下枠本体153上に流下する。下枠本体153上に流下した排水は、下枠本体153の底部を見付け方向に流れて整流部材156の部分に達し、整流部材156の平板部176の下側をくぐって、排水開口155および流入口Taから排水管Tに流下する。すなわち、整流部材156の位置まで達した排水は、整流部材156の浴室A側半部の位置から排水管Tに導かれる。
【0076】
また、止水空間Sに排水が漏入するときは、浴室A内に多量の排水が発生しており、上記の排水が排水管Tに流下した直後に、排水管T側が満水となって排水の逆流が発生することがある。かかる場合には、先ず排水の逆流に伴って排水管T内の空気が逆流してくるが、この空気は、整流部材156のスリット開口171から下枠151の空気口170に流れ、下枠中空部167を通過して開放口173から脱衣室Bに逃げる。すなわち、整流部材156の位置まで突き上げられた空気は、整流部材156の脱衣室B側上半部の位置(下面開放ボックス部175)から脱衣室B内に導かれる。また、続く排水の逆流は、整流部材156に下側から突き当たって、その勢いが押えられるようになっている。
【0077】
したがって、止水空間Sに漏水した排水を排水管Tに円滑に流下させることができる。また、排水管Tからの空気の逆流により、止水空間S内の空気が圧縮されることがなく、これに基づく脱衣室B側への漏水を、有効に防止することができる。さらに、排水管Tから逆流した排水を整流部材156で抑え且つ、見付け方向に水平に導くことができるため、脱衣室B側への排水の漏れを有効に防止することができる。
【0078】
【発明の効果】
以上のように本発明の浴室建具のシール構造およびこれを備えた建具によれば、止水空間内に排水が流入しても、エアー流路により常に止水空間と外部との空気圧を同一に保つことができるため、脈動圧に伴う脱衣室側への漏水を防ぐことができる。したがって、枠体と扉体の下枠との間を確実に止水することができ、建具の信頼性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの縦断面図である。
【図2】第1実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの横断面図である。
【図3】第1実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図4】第1実施形態の第1変形例を示す浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図5】第1実施形態の第2変形例を示す浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図6】第2実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図7】第3実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図8】第4実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図9】第5実施形態に係る浴室建具のシール構造を適用した浴室出入口廻りの拡大縦断面図である。
【図10】第5実施形態に係る整流部材廻りの拡大平面図である。
【符号の説明】
1 浴室用折戸、2 枠体、3 扉体、12 下枠、23 脱衣室側シール取付部、24 脱衣室側シール部材、32 下框、32a 浴室側壁、32b 脱衣室側壁、45 浴室側シール部材、51 下框中空部、52 ガラリ形成部、52a 換気通路、53 第1リブ部片、54 第2リブ部片、55 連通穴、56 空気抜き穴、61浴室側シール取付部、A 浴室、B 脱衣室、S 止水空間、T 排水管、Ta 流入口、
Claims (4)
- 枠体の下枠が、浴室側の床面および脱衣室側の床面とほぼ段差なく配設されると共に、
前記下枠と前記扉体との間に介設した浴室側の一次止水ラインを構成する第1シール部材と、脱衣室側の二次止水ラインを構成する第2シール部材と、前記下枠と前記扉体との間において前記第1シール部材および前記第2シール部材間に構成した止水空間と、前記下枠に形成され連通穴を介して前記止水空間に連通する浴室側の中空部と、前記下枠に形成され空気口を介して前記浴室側の中空部に連通すると共に開放口を介して前記脱衣室側に開放された脱衣室側の中空部と、を備え、
前記連通穴、前記浴室側の中空部、前記空気穴、前記脱衣室側の中空部および前記開放口により、前記止水空間と前記脱衣室とを連通する下枠側エアー流路を構成した浴室建具のシール構造において、
前記浴室側の中空部の下側には、前記連通穴を介して前記止水空間の排水が流入する排水管が接続され、
前記排水管の流入口の上側に位置して前記浴室側の中空部の底部には、前記止水空間からの排水の前記排水管への流入を許容する整流部材が着座し、
前記整流部材は、前記排水管から逆流する排水を前記浴室側の中空部に導くための排水流路と、前記排水の逆流に伴って流入する空気を前記空気穴および前記脱衣室側の中空部を介して前記開放口に導くためのスリット開口とを有していることを特徴とする浴室建具のシール構造。 - 前記開放口は、前記下枠の脱衣室側に形成した溝条の溝底に開放されていることを特徴とする請求項1に記載の浴室建具のシール構造。
- 前記整流部材は、前記流入口との間にわずかな間隙を存して当該流入口を覆っていることを特徴とする請求項1または2に記載の浴室建具のシール構造。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載の浴室建具のシール構造を備えると共に、折戸、引戸およびドアのいずれかであることを特徴とする建具。
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