JP3634039B2 - 印鑑付筆記具 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、軸先方に剪断減粘性の水性、低粘度の油性ボールペンインキが充填されてなるボールペン筆記体を備え、軸後端に印鑑を備えて成る印鑑付筆記具に関する。
【0002】
【従来の技術】
水性ボールペンは、粘度が数mPa・S以下の低粘性であるため、軽い筆記圧で書けることが利点であり、書き味が良好である特徴がある。しかしながら、インキがペン先からだらだらと流れ出る直流現象や、反対にボールペンの先から空気が流入してインキが流出する逆流現象などが起こり易い欠点がある。これらの現象は中綿と称する繊維の収束体などを用いて防止する方法がとられている。
又、キャップオフの状態で放置すると、溶媒の蒸気圧が高く、溶媒がれのため、先端が乾燥してインキが流出しなくなり、書けなくなってしまうという問題がある。
【0003】
一方、従来知られている油性ボールペンは、それに使用するインキが粘度が数千mPa・S以上の高粘度の為に、ペン先からインキが流出する際にボールが回転する時の抵抗が大きいため書き味が悪い欠点がある。又、筆記の際に先端から流出するインキ量は少なく、ボテ現象があり、筆記描線のムラがあり筆跡濃度が薄いこと、高い筆記圧が必要なことなどの問題がある。
この油性ボールペンの改良として、 最近、上記の水性と油性との中間粘度領域(数mPa・S〜数千mPa・S)のインキを用いる中粘度と呼ばれる水性インキ用ボールペンが開発されている。このものは、先端ボールの回転によって粘度が低下してインキがスムーズに流出する特性、所謂剪断減粘性を有する相対的に低粘性の水性のインキを用いたボールペンである。しかしながら、このものはインキが乾燥しやすい欠点があるために通常は筆記先端部をシールするキャップが必要である。又、インキの流出量が多くなり、筆記寿命を延ばすためにインキ収容管の径を太くしてインキの充填量を多くする必要がある。
【0004】
又、上記油性ボールペンの改良として、耐乾燥性に優れた低粘度の油性インキを用いたボールペンが考えられるが、やはりインキの流出量が多くなり、筆記寿命を延ばすためにインキ収容管の径を太くしてインキの充填量を多くする必要がある。又、インキの粘度が低いために、チップ側を下向きにした場合に先端ボールとチップ抱持部の隙間が生じるとインキが滲みでる(直流)が生じたり、筆記時にインキの流出量が多くなる欠点がある。
【0005】
上記、中粘度の水性インキ、低粘度の油性インキの何れも低粘性であることからインキが逆流や直流しやすい現象がある。インキが逆流や直流を起こすと衣類などを汚す危険がある。又、落下やノック衝撃で筆記掠れが生じやすい欠点がある。
又、中粘度の水性ボールペンは、通常インキ収容管後端に、フォロアと称されるグリース状の半透明不乾性物質が充填されるので、インキ蒸発防止の問題はペン先、即ちボールとホルダーの間隙からの蒸発低減化を考えればよい。例えば、油性ボールペンのように蒸気圧がかなり低い溶剤を主として用いれば、インキの蒸発は考慮しないですむ。しかし、水性インキの場合は水が主溶剤なので、低蒸気圧溶剤を選択しただけでは、水の蒸発を防げない。
【0007】
又、複式筆記具の筆記先端部の出没機構としては、
ノック式のもの、筆記具の軸筒側面から貫出したスライダーを交互に摺動させるスライダー式のもの、傾斜面を備えたカム筒を回転させて行うカム式のもの等種々知られている。
又、中粘度の水性、低粘度の油性ボールペンはインキ収容管が太くなるために通常の太さの複式筆記具に搭載した場合、筆記体間の自由度がなく突出する筆記体の先端部が軸筒の先端孔にスムーズに求心されず、作動が阻害されて筆記先端部の出没が不可となる。従って、作動を可能とするために軸筒が極端に太くなって、携帯性、使い勝手が悪くなる欠点がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、上記従来技術の問題点を解決し、即ち、インキの逆流、直流現象が生じず、ペン先の耐乾燥性が維持されてキャップを外して放置することができ、又、落下衝撃、上向き筆記によるインキの逆流やインキの直流を防止する機構を有する中粘度の水性、低粘度の油性ボールペンの筆記体を構成し、
当該ボールペン筆記体を少なくとも1本有した、複数の筆記体を軸筒内に搭載して、軸筒先端から夫々の筆記体の筆記先端部を選択的に出没可能とした、携帯性、使い勝手に優れた印鑑付筆記具を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明の印鑑付筆記具は、軸先方に複数の筆記体を備え、軸後端に印鑑とその印字面を被覆する後軸を備えて成り、前記筆記体は、先端ボールを抱持するチップと後方にインキ収容管を有し、該インキ収容管内に筆記に伴う先端ボールの回転で粘性が低下して流出される、所謂剪断減粘性を有した水性ボールペンインキ又は低粘度の油性インキが充填され、前記インキの後端に筆記に伴うインキの消耗に追随して移動するグリース状の半透明不乾性物から成るフォロアが充填されて成るボールペン筆記体であって、前記インキ収容管のインキ収容部は比較的大きな断面積を有した非変形な状態にあるが、チップとインキ収容部を接続する部位が軸長方向に対する横方向に容易に変移可能と成され、当該ボールペン筆記体を少なくとも1本含む複数のボールペン筆記体を搭載して、軸先から選択的に夫々の筆記体の先端部を出没可能とする。
【0010】
印鑑がインキを吸蔵可能とした連続多孔性のゴム等の印字体を有することから成る。
【0011】
ボールペン筆記体は、先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に常時には押圧して密接し、筆記時には密接状態が解除されるように設けられたスプリングを有する。
又更に、チップ後端に対接してボール弁が遊嵌された弁室が設けられ、該弁室後部にボール弁が密接してインキの逆流を防ぐボール受け座及び該ボール受け座からインキ収容管に通ずる導孔が設けられて、インキの直流、逆流、筆記掠れを防止可能とする。
【0012】
【実施例】
先ず、図1乃至図4は本発明の一実施例を示している。図1に於いて、2本のボールペン筆記体1a,1bが設けられている。
本発明の意図する印鑑付筆記具は、軸先方に所謂剪断減粘性を有した水性、又は低粘度の油性ボールペンインキが充填されたボールペン筆記体を少なくとも1本搭載し、軸後端に印鑑を備えて成るものである。
【0013】
実施例の印鑑付筆記具は、前部に位置した筆記具機構の部分を収納する先軸49及び中軸30と、後部に位置した印鑑52と、印鑑を止着する内筒43と、印鑑とその印面53aを被覆して内筒43に着脱可能で且つ一体的に固定される後軸45とで構成されている。
先軸49の後部内周には雌螺子50が形成され、又、中軸30先部の小径部には雄螺子32が形成され、前記先軸49の雌螺子50と螺合されて、必要に応じて取り外されて筆記体の交換を行う。
又、中軸30の後端に後述する円筒カム34の外周に設けたリブを当接させて回転位置規制をする周上切欠状のストッパーが形成されている。(図示せず)
又、中軸30の後部側面に窓部33が穿設されると共に中軸30の内周部に90度間隔に於いて軸方向に形成された4本のガイド用のリブ31が形成されている。
【0014】
又、中軸30の前部には上記ボールペン筆記体1a,1bを後方に付勢するリターンスプリング48a,48bの前端が係止されている。そして、摺動コマ40a,40bに前方に向かって受け軸42a,42bがリターンスプリング48a,48bの内孔を貫通して固着され、該受け軸42a,42bの前端にボールペン筆記体1a,1bの後部が取り付けられ、リターンスプリング48a,48bの後端が摺動コマ40a,40bの前方に係止されて夫々後方に付勢される。
又、前記摺動コマ40a,40bは後述する円筒カムの回転に伴うカム斜面35の押圧で前進するカム面とその後端に突起41a,41bを有している。
【0015】
又、上記摺動コマ40a,40bの側面に設けた溝47a,47bが上記中軸30の内部に設けたガイド用のリブ31と夫々噛み合うことにより、摺動コマ40a,40bを円滑に前後動させる。また摺動コマ40a,40bの横断面形状は略D形を成している。従って、従来例でよく示される、相対向する2つのガイド溝を有したガイド筒を取付ける複雑な構成を必要としない利点がある。
【0016】
次に、円筒カム34は、上記中軸30と係合して回転可能とされるリング状の係合突起37をその外周に備えている。中軸30は後部に対向する一対の厚肉部33aを有して窓部33が穿設されているので、中軸30内に円筒カム34の先部を圧入するとリング状の係合突起37が挿入に際して厚肉部33aを押し開き窓部33内に嵌入して円筒カム34は回転可能に抜け止めされる。
ところで、円筒カム34を適宜前進(筆記体の一つをシャープペンシルとしてそのノック作動など)させる必要がある場合には前記係合突起37に対し作動を妨げない長さに窓部33が穿設される。
又、円筒カム34の後部には段部39aを有して後方にやや縮径した軸部38が形成され、該軸部38の後端にやや傘状の鍔部を有した係止部39が形成されている。
【0017】
一方、内筒43は外筒部43aの先端に鍔部44を有し、外筒部43a後方の内周との間に壁43cで一体に結合された内筒部43bが形成されて成り、該内筒部43bが上記円筒カム34の軸部38に嵌着されて壁43cの前端が円筒カムの段部39aに当接されると共に内筒部43bの後端が係止部39により係止されて、内筒43が円筒カム34に固着される。尚、前記内筒部43bの内周と軸部38の外周との相互間には溝やリブ等による係合部が設けられ相互が回転止めされている。(図示せず)
【0018】
印鑑52は、インキを吸蔵可能とした連続多孔性のゴム等の印字体53を取付け台54の後軸部57の後端に載置させ、印字面53aを露出した状態でカバー55が外装され、その前端が取付け台の鍔部56に当接した状態でカバー55が後軸部57の外周に固着される。又、取付け台54は鍔部56の前方に前軸部58を有している。
又、印鑑52は、前記前軸部58が上記内筒の外筒部43aと内筒部43bの間に挿入され、鍔部56が外筒部43aの後端に当接されると共に外、内何れかの筒部との間で係合されて内筒43に対し固定される。
【0019】
又、後軸45は後端閉塞状の筒体で、後端側一側面に基部45aが設けられ、基部45aにクリップ46の後端が固着されて成る。
後軸45は、上記内筒43の外周に印鑑52の外周部に非接触状態で嵌着されて、その先端が内筒先端の鍔部44に当接される。後軸45の内周面と内筒の外筒部43aとの相互間にも溝やリブ等による係合部が設けられ相互が回転止めされ、且つ相互間が着脱可能な適宜嵌合力で係止されるよう成されている。(図示せず)
尚、後軸を金属製とすれば外筒部43aの外周に金属製の筒体を固着して、その筒体の周面にリブ状の係合部を設けるか、後軸の内周部に係合部を有したカツラを設置するなど種々の手段が選択される。
【0020】
次に、本発明の複式筆記具に搭載されるボールペン筆記体1aに付いて説明する。尚、ボールペン筆記体1aと1bは同じ構成であり、例えば、インキ色などが異なるものである。
又、ボールペン筆記体に適用されるインキは所謂剪断減粘性を有した水性、低粘度の油性インキである。
【0021】
図4に示すようにチップ11は、インキ流入可能なチャンネルを有した座に先端ボール12が略当接した状態で、先端ボール12が回転自在に抱持されるようカシメられている。又、チップ11の内孔部にスプリング14が内挿され、スプリング14の後端が抜出不能となるようにチップの軸部13の後端を適宜カシメている。又、先端ボール12がチップ抱持部の内面に密接することは筆記先端の乾燥、インキの直流防止に対し極めて重要であって、そのために先端ボールを抱持するチップ内面の表面粗さ、カシメによる密接精度を改善する為に内面の研削仕上げ、カシメ精度を上げる為の二次的な塑性加工が配慮される。又、先端ボールとの密接面に表面処理などが配慮される。
【0022】
又、スプリング14の先方は直立状の棒軸部15となり、当該棒軸部15の先端が先端ボール12の後端に押圧状態で当接する。尚、先端ボール12はその押圧によってチップ11のボール抱持部(カシメなどで形成)の内縁に密接状態となる。
【0023】
又、継ぎ手2は先端にチップ11の軸部13を圧着する前軸部3とインキ収容管17の前端に圧着される後軸部5が形成され、前記前軸部3と後軸部5との間がフレキシブルな、例えば蛇腹4などで一体に接続された樹脂成形品で形成される。又、前軸部3の内孔部後方にはボール弁16が遊嵌している弁室7があり、弁室7の後方にはテーパー状又は球面状のボール受け座8と軸心に適宜偏心して設けられた導孔9とが設けられ、前記蛇腹4、後軸部5の内孔がインキ収容管17の内孔に連通している。又、弁室7の内壁の一側には軸方向にインキが流れるように溝部を設けている。(図示せず)この弁室7内の遊嵌しているボール弁16は、チップ11を下向きにした状態では、チップの軸部13の後端に偏った状態に接してインキ流路を形成し、インキ収容管のインキは導孔9を通り前記溝部、前記インキ流路をなどを通じてチップ内孔部に流入する。逆に上向きの状態ではボール弁16がボール受け座8に当接してインキの逆流を防止する機能が得られる。
【0024】
又、インキ収容管17内には上記ボールペンのインキ18が充填され、更に、このインキ18の後端にインキの消耗と共にインキ面に接触して追随して移動可能なグリース状の半透明不乾性物から成るフォロア19が充填される。又、落下やノック衝撃等による変形を防止するために必要に応じてフォロア19内にフォロアと略同等の比重を有する樹脂製のフォロア棒20が浸漬される。
尚、上記インキ収容管17は一例として透明PP樹脂成形品等が使用される。又、インキ収容管をクリアドレン性に優れた材質で選定する。又、インキ収容管17は継ぎ手2と一体に形成されてもよい。
【0025】
又、インキ収容管17のインキ収容部は比較的大きな断面積を有した非変形のものであって、実施例では中軸30内に無駄なく嵌挿する略D形の断面形状を有している。尚、上記チップ11とインキ収容部を接続する部位が軸長方向に対する横方向に容易に変移可能と成される。
又、チップ11後端を圧着する継ぎ手とインキ収容管との間にフレキシブルなチューブを接続して構成することも可能である。
【0026】
【作用】
中軸30に対して後軸45を回転すると円筒カム34の回転に伴うカム斜面35によって何れかの筆記体を選択してその筆記先端部を先軸49の先端口から突出させることが可能となる。又、ボールペン筆記体のインキ収容部が非変形であっても筆記先方部位がフレキシブルに変移するので作動が阻害されず先軸49の先端口からスムーズに筆記先端部が出没する。ところで、一つの筆記体をシャープペンシルとして、その選択された筆記体がシャープペンシル筆記体の場合には後軸45の後端をノックして芯を繰り出す。
又、捺印する場合には内筒43から後軸45を外せばよい。
【0027】
ボールペン筆記体1aは、チップ11を上向きにした状態に於いて、そのボール弁16が弁室7のボール受け座8に位置して導孔9を密閉するので、上向き筆記されてチップの先端ボール12直下のインクがなくなっても、インキにヘッドが掛かり逆流することがない。従って、チップ11を下向きにした時にはインキがすぐに流出可能となり、筆記で掠れが防止される。(因みにボール弁を有しない構造では、上向き筆記でインキが逆流方向に作用するのでチップ内に空気を巻き込み、下向き筆記で即インキが追随せず掠れが生じる)
【0028】
チップ11を下向きにした筆記状態に於いては、ボール弁16がチップ11後端の一方に偏った状態に当接し、他方にはチップ11内にインキが流入可能な流路が構成され、インキ収容管17から導孔9を経て弁室7に入ったインキ18は先端ボール12の後端まで誘導される。
この状態で、棒軸部15の押圧で先端ボール12がチップ抱持部の内縁に密接されるのでインキの直流が防止される。又、筆圧により先端ボール12が微小に後退するので隙間を生じてインキが流出可能となり、筆記により先端ボール12の回転でインキがスムーズに流出され、ボテが無く、筆跡濃度の高い筆記が可能となる。
【0029】
先端ボール12の直下にはチャンネル(チップ内孔に向かって貫通したインキ流入溝を複数箇所に有した先端ボールの受け座)がありチャンネルの中心孔には棒軸部15が貫通する。チップ内のインキはインキ流入溝および中心孔と棒軸部15との間の隙間を通じて先端ボール12直下に誘導される。
【0030】
【発明の効果】
本発明の印鑑付筆記具の構成及び作用は以上の如くであり、ボテが無く、筆記描線の濃い中粘度の水性又は低粘度の油性ボールペン筆記体を複数本搭載した、携帯性、使い勝手に優れた印鑑付筆記具が提供可能となる。
又、落下衝撃、上向き筆記などでインキの直流や逆流が防止され、且つペン先の耐乾燥性が維持されてシール不要で放置することが可能となる。
又、後軸(キャップ)が印鑑の外周に非接触状態に装着されるので、その離脱で不用意に印鑑が外れる問題が無く、万年筆形の長い後軸を装着するので体裁が良いなどの効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である印鑑付筆記具の全体を示す縦断面図で、一部非断面で示されている。
【図2】中軸に位置する摺動コマ部位を横断面した図である。
【図3】中軸に位置するボールペン筆記体のインキ収容部位を横断面した図である。
【図4】実施例であるボールペン筆記体の縦断面図である。
【符号の説明】
1a ボールペン筆記体
1b ボールペン筆記体
2 継ぎ手
3 前軸部
4 蛇腹
5 後軸部
6 鍔部
7 弁室
8 ボール受け座
9 導孔
10 内孔部
11 チップ
12 先端ボール
13 軸部
14 スプリング
15 棒軸部
16 ボール弁
17 インキ収容管
18 インキ
19 フォロア
20 フォロア棒
30 中軸
31 ガイド用のリブ
32 雄螺子
33 窓部
33a 肉厚部
34 円筒カム
35 カム斜面
36 切欠
37 係合突起
38 軸部
39 係止部
39a 段部
40a 摺動コマ
40b 摺動コマ
41a 突起
41b 突起
42a 受け軸
42b 受け軸
43 内筒
43a 外筒部
43b 内筒部
43c 壁
44 鍔部
45 後軸
45a 基部
46 クリップ
47a 溝
47b 溝
48a リターンスプリング
48b リターンスプリング
49 先軸
50 雌螺子
51 ラバーグリップ
52 印鑑
53 印字体
53a 印字面
54 取付け台
55 カバー
56 鍔部
57 後軸部
58 前軸部
Claims (6)
- 軸先方に複数の筆記体を備え、軸後端に印鑑とその印字面を被覆する後軸を備えて成る印鑑付筆記具に於いて、前記筆記体は、先端ボールを抱持するチップと後方にインキ収容管を有し、該インキ収容管内に筆記に伴う先端ボールの回転で粘性が低下して流出される、所謂剪断減粘性を有した水性ボールペンインキ又は低粘度の油性インキが充填され、前記インキの後端に筆記に伴うインキの消耗に追随して移動するグリース状の半透明不乾性物から成るフォロアが充填されて成るボールペン筆記体であって、前記インキ収容管のインキ収容部は比較的大きな断面積を有した非変形な状態にあるが、チップとインキ収容部を接続する部位が軸長方向に対する横方向に容易に変移可能と成され、当該ボールペン筆記体を少なくとも1本含む複数のボールペン筆記体を搭載して、軸先から選択的に夫々の筆記体の先端部を出没可能とした印鑑付筆記具。
- 印鑑がインキを吸蔵可能とした連続多孔性のゴム等の印字体を有することから成る上記請求項1記載の印鑑付筆記具。
- 先軸と後軸との間に設けられた中軸と、この中軸に一端が係止されて筆記体を夫々後方に付勢するリターンスプリングと、筆記体の後部に取付けられてリターンスプリングによって夫々後方に付勢される摺動コマと、摺動コマの何れかの後端を押圧して筆記体を選択的に前進させるカム斜面を前面に有し、上記中軸と係合して先軸方向に摺動されると共に回転可能とされる係合部を備えて成る円筒カムと、該円筒カムの後方に一体的に内筒が設けられ、該内筒の後端に印鑑が止着されると共に内筒の外周部に後端閉塞状の万年筆形の長い後軸が印鑑を被覆して着脱可能で、且つ内筒と一体的に固定されて成る上記請求項1記載の印鑑付筆記具。
- ボールペン筆記体がチップ後端を圧着する前軸部とインキ収容管に圧着される後軸部と,前記前軸部と後軸部の間がフレキシブルな部位で一体に形成された継ぎ手を備えて成る上記請求項1記載の印鑑付筆記具。
- ボールペン筆記体に於いて、上記先端ボールがチップ先端のボール抱持部の内縁に常時には押圧して密接し、筆記時には密接状態が解除されるように設けられたスプリングを有することからなる上記請求項1記載の印鑑付筆記具。
- ボールペン筆記体に於いて、上記チップ後端に対接してボール弁が遊嵌された弁室が設けられ、該弁室後部にボール弁が密接してインキの逆流を防ぐボール受け座及び該ボール受け座からインキ収容管に通ずる導孔が設けられて成る上記請求項5記載の印鑑付筆記具。
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