JP3632131B2 - ヒートポンプ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、ヒートポンプ装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
ヒートポンプ装置は、一般には図8に示すように、圧縮機51と、利用側熱交換器(水熱交換器)52と、電動膨張弁53と、熱源側熱交換器(空気熱交換器)54とを順次接続してなる。そして、このヒートポンプ装置には適量の冷媒が充填され、圧縮機51を駆動させると、冷媒が、利用側熱交換器52と電動膨張弁53と熱源側熱交換器54とを順次流れる。従って、ヒートポンプ装置内の冷媒がなんらかの原因で漏れた場合、すなわち、ガス欠状態となった場合、圧縮機51からの吐出ガス温度が上昇して、圧縮機51の信頼性を低下させていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来では、正規の冷媒量に対して70〜80%ぐらいに低下したとしても、圧縮機51の駆動により、冷媒循環回路内をある程度の量の冷媒が循環するので、ガス欠状態であることをユーザ等は正確に把握することが困難であった。そのため、ガス欠状態での運転が継続されて、圧縮機51の信頼性の低下を招くとともに、最悪の場合には圧縮機が焼損する場合があった。
【0004】
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、確実にガス欠運転を検出することができ、圧縮機の信頼性の向上を図ることができるヒートポンプ装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
請求項1のヒートポンプ装置は、圧縮機1と、利用側熱交換器2と、電動膨張弁3と、熱源側熱交換器4とを順次接続し、上記圧縮機1が停止状態でありかつ均圧制御を行っていない状態で、回路内冷媒圧力が外気飽和相当圧力よりも低い基準圧力未満であるときに、ガス欠状態とするガス欠判定を行うヒートポンプ装置であって、上記外気飽和相当圧力は、上記圧縮機1の吐出管温度、圧縮機の吸入管温度、及び熱源側熱交換器温度等の回路温度のうちで最も低い温度に基づいて算出することを特徴としている。
【0014】
上記請求項1のヒートポンプ装置では、ガス欠状態では、冷媒循環回路内の冷媒圧力が外気飽和相当圧力よりも低くなることを利用している。すなわち、圧縮機1が停止状態でありかつ均圧制御を行っていない状態で、回路内冷媒圧力が外気飽和相当圧力よりも低い基準圧力未満であるときに、ガス欠状態とするガス欠判定を行うものである。これにより、運転前にガス欠状態であるとユーザ等は把握することができる。また、外気飽和相当圧力は、上記圧縮機1の吐出管温度、圧縮機1の吸入管温度、及び熱源側熱交換器等の回路温度のうちで最も低い温度に基づいて算出するので、判定の信頼性の向上を図ることができる。
【0019】
請求項2のヒートポンプ装置は、冷媒に超臨界で使用する超臨界冷媒を用いたことを特徴としている。
【0020】
上記請求項2のヒートポンプ装置では、超臨界冷媒を用いるので、高圧が臨界圧力よりも高い凝縮飽和温度がない。また、外気温度が所定温度(例えば、43℃位)までいわゆる暖房サイクルで運転することになり、正規の冷媒量であっても、空気熱交換器の空気熱交サーミスタの検出位置によっては過熱度がつくことがある。このため、従来から空調機等で行っている空気温度と熱交換温度との差によるガス欠判定を行うことができない。しかしながら、請求項2のヒートポンプ装置では、冷媒圧力を利用して、ガス欠を検知することができる。しかも、オゾン層の破壊、環境汚染等の問題がなく、地球環境にやさしいヒートポンプ装置となる。
【0021】
【発明の実施の形態】
次に、この発明のヒートポンプ装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1はこのヒートポンプ装置の簡略図を示し、このヒートポンプ装置は、圧縮機1と、利用側熱交換器2と、電動膨張弁(減圧機構)3と、熱源側熱交換器(蒸発器)4とを順に接続して構成される。すなわち、圧縮機1の吐出管5を利用側熱交換器2に接続し、利用側熱交換器2と電動膨張弁(電動弁)3とを冷媒通路6にて接続し、電動膨張弁3と熱源側熱交換器4とを冷媒通路7にて接続し、熱源側熱交換器4と圧縮機1とをアキュームレータ8が介設された冷媒通路9にて接続している。また、冷媒に超臨界で使用する超臨界冷媒(炭酸ガス)を用いる。さらに、熱源側熱交換器4にはこの熱源側熱交換器4の能力を調整するファン10が付設されている。なお、圧縮機1はインバータにより運転制御されるので、例えば、変成器(CT)からなる入力電流センサを備える。
【0022】
ところで、このヒートポンプ装置の制御部は、図2に示すように、吸入管温度検出手段11と、吐出管温度検出手段12と、入力電流検出手段13と、熱源側熱交換器温度検出手段(空気熱交換器温度検出手段)15と、圧力検出手段16と、各種データが設定される設定手段17と、各検出手段11、12、13、14、15、16等からのデータ(数値)等が入力される制御手段18とを備える。
【0023】
図1に示すように、吸入管温度検出手段11は冷媒通路9(圧縮機1の吸入管)に付設された吸入管サーミスタ11aにて構成することができ、吐出管温度検出手段12は圧縮機1の吐出管5に付設された吐出管サーミスタ12aにて構成することができ、入力電流検出手段13は圧縮機1の入力電流センサ(変成器)にて構成でき、熱源側熱交換器温度検出手段15は空気熱熱交換器4に付設される空気熱交サーミスタ15aにて構成することができ、圧力検出手段16は吐出管5に付設された圧力センサ16aにて構成することができる。なお、上記制御手段18は例えばマイクロコンピュータを用いて構成することができる。
【0024】
上記のように構成されたヒートポンプ装置によれば、圧縮機1を駆動させると、冷媒が、順次、圧縮機1→利用側熱交換器2→電動膨張弁3→熱源側熱交換器5→圧縮機1と流れる。これによって、高圧高温の冷媒が利用側熱交換器2を流れ、この利用側熱交換器2が、例えば、水熱交換器であれば、この水熱交換器を通過する水を加熱することができる。
【0025】
すなわち、このヒートポンプ装置における冷媒循環回路には、この回路を循環する適量の冷媒が充填されている。しかしながら、各配管等の接続部にシール不良等があれば、冷媒循環回路内の冷媒が抜けて、冷媒が不足するガス欠状態となる場合があった。そこで、このヒートポンプ装置では、ガス欠状態を検出することができるガス欠検出手段を設けている。ガス欠検出手段には、圧縮機の入力電流値を利用するもの、圧縮機の吐出管温度を利用するもの、及びこの発明の特徴である回路内冷媒圧力を利用するものを採用することができる。
【0026】
圧縮機1の出力周波数と入力電流値との関係を示す図5のように、ガス欠運転時の入力電流値が正常運転時に比べて小さいので、この入力電流値を検知することによって、ガス欠状態であることがわかる。この場合、基準周波数以上で上記圧縮機1を運転する必要がある。すなわち、検出時の運転周波数FOUT≧ガス欠確定周波数FGASである必要がある。FGASは例えば、56Hzである。そして、上記入力電流検出手段13にて検出した入力電流値をIINとした場合、IIN≦AG1×FOUT+BG1である必要がある。また、AG1はガス欠異常確定電流値係数であり、BG1はガス欠異常確定電流値係数であり、これらは上記設定手段17にて設定される。この場合、ヒートポンプ装置がデフロスト回路を有する場合には、デフロスト運転(除霜運転)を行っていないことが前提である。すなわち、▲1▼圧縮機1が運転中、▲2▼除霜制御中でない、▲3▼FOUT≧FGAS、▲4▼IIN≦AG1×FOUT+BG1の全ての条件を満たした状態が所定時間(5〜15分程度)継続した場合がガス欠状態であるといえる。この場合、AG1×FOUT+BG1を基準電流値と呼べば、ガス欠状態の上記▲4▼の条件としては、入力電流値がこの基準電流値以下となることである。
【0027】
このため、上記▲1▼〜▲4▼までの全ての条件を所定時間(5〜15分程度)満たしていると、上記制御手段18が判定すれば、ガス欠状態としてガス欠信号を出力する。しかしながら、この場合、ガス欠であるとの判定は、ガス欠信号が所定回数(例えば、6回)出力されたときに行う。すなわち、圧縮機1を停止した後、再度運転を行って、所定時間(5〜15分程度)の間上記▲1▼〜▲4▼の全ての条件を満たした状態が継続するかの判定を行う。そして、所定回数(例えば、6回)出力されれば、圧縮機1を停止して、ガス欠検知として、システムダウン(圧縮機1の運転を禁止)とする。
【0028】
このように、入力電流値を検出することによって、ガス欠状態であれば、簡単にかついち早くこのガス欠を検知することができる。これによって、ガス欠状態での運転継続を回避することができ、圧縮の信頼性の低下を防止することが、さらには、ガス欠状態での長期の運転による圧縮機1の損傷を防止することができる。
【0029】
ところで、上記ヒートポンプ装置は、上記吐出管温度検出手段12にて吐出管5の温度は検出され、この吐出管5の温度を目標吐出管温度となるように、電動膨張弁3の開度を調整(制御)する運転を行っている。すなわち、図6に示すように、規定量の冷媒がヒートポンプ装置に充填されていれば、冷凍サイクルは図6に示す実線となる。なお、図6でDOSETとは、目標吐出管温度である。しかしながら、ガス欠運転時には、冷凍サイクルは仮想線で示すようになり、過熱ぎみの運転となって、吐出管温度が上昇するようになる。このため、電動膨張弁3が所定開度に開いているのもかかわらず、吐出管温度が高い場合には冷凍サイクルがガス欠ゾーンに入るので、ガス欠状態であるといえる。従って、このヒートポンプ装置では、電動膨張弁3を所定開度以上に開いた状態で、圧縮機1の吐出管温度が目標吐出管温度よりも高い基準温度以上の状態が所定時間継続したときに、ガス欠状態としてガス欠信号を出力するようにしている。
【0030】
この場合、目標吐出管温度制御中、吐出管温度高温時電動弁制御中、周波数変更時電動弁制御中のいずれかである必要があり、DO≧AG2×DOSET+BG2でかつEVMK≧EVMKGAS2である必要がある。ここで、DOは上記吐出管温度検出手段12にて検出した吐出管温度であり、DOSETは目標吐出管温度である。また、AG2はガス欠異常確定吐出管温度係数であり、BG2はガス欠異常確定吐出管温度係数であり、これらは上記設定手段17にて設定される。なお、AG2は例えば1であり、かつBG2は所定温度であり、例えば15℃である。また、EVMKは電動膨張弁(電動弁)3の開度であり、EVMKGAS2はガス欠異常確定電動弁開度(所定開度)である。この場合、ガス欠異常確定電動弁開度として、例えば320パルスまたは全開とする。このため、吐出管温度≧目標吐出管温度+15であり、かつ電動膨張弁(電動弁)3の開度が所定開度(例えば、320パルス)以上であるときが、ガス欠状態であるといえる。この場合、目標吐出管温度+15を基準温度と呼べば、ガス欠状態の条件として、吐出管温度がこの基準温度以上である必要がある。
【0031】
次に、図3を使用してガス欠判定方法(吐出管温度を利用する方法)を説明する。この場合、ヒートポンプ装置を、利用側熱交換器2が水熱交換器として機能する給湯機に使用した。このため、沸き上げ運転を開始して、ステップS0に示すように、圧縮機1の運転を開始する。次に、ステップS1で目標吐出管温度制御開始条件成立か否かを判定する。条件成立であれば、ステップS2へ移行して目標吐出管温度制御を行う。ステップS1で条件不成立であれば、成立するまで待つ。
【0032】
ところで、ガス欠判定には、吐出管温度以外の入力電流値を使用するものがあるので、このような場合には、ステップS3に示すように、割り込み処理を行う必要があり、この際、ステップS4のように、圧縮機1を停止すると共に、ガス欠確定タイマ(TGAS2)のカウントをリセットして、ステップS0へ移行する必要がある。
【0033】
ステップS2で目標吐出管温度制御を行うようになれば、ステップS5へ移行する。ステップS5では、吐出管温度≧目標吐出管温度+所定温度でかつ主減圧電動弁(電動膨張弁3)が所定開度以上か否かを判定する。ここで、所定温度は例えば、15℃位であり、所定開度は320パルス又は全開状態とする。そして、このステップS5の条件が成立した場合に、ステップS6へ移行し、不成立の場合にステップS7へ移行する。すなわち、ステップS5の条件が成立した場合、ガス欠状態であると推定され、ステップ6で上記ガス欠確定タイマ(TGAS2)のカウントを開始する。また、ステップS5の条件が成立しない場合、ガス欠状態でないと判定され、ステップS7へ移行して、ガス欠確定タイマ(TGAS2)をリセットする。
【0034】
ステップ6でガス欠確定タイマ(TGAS2)のカウントを開始すれば、ステップS8へ移行して、ガス欠確定タイマ(TGAS2)のカウント時間(例えば、10分)が経過したか否かの判定を行う。すなわち、ステップS5での判定でガス欠状態が所定時間(例えば、10分間)継続した場合に、ガス欠信号を送信する。また、ステップS7でガス欠確定タイマ(TGAS2)がリセットされれば、このヒートポンプ装置が使用されている給湯機の沸き上げ運転が終了かを判定する。すなわち、ステップS9で沸き上がりか否かを判定し、沸き上がっていれば、ステップS10へ移行して、圧縮機1を停止して、沸き上げ運転を終了し、沸き上がっていなければ、ステップS2へ戻る。
【0035】
ステップS8でガス欠信号が送信されれば、ステップS11へ移行して、異常状態の判定を確定するために、ステップS8までのステップを再度実行する。すなわち、圧縮機1の運転を停止して、ステップS0からの判定を行う。なお、ステップS11のNGASは上記工程におけるガス欠異常の検知(検出)回数を示し、ステップS12でこのガス欠異常検知回数が規定回数(例えば、6回)を越えたか否かを判定する。越えなければ、ステップS4に戻り、越えれば、ステップS13へ移行して圧縮機1を停止し、さらに、ガス欠検知として、システムダウン(圧縮機1の運転を禁止)とする。
【0036】
このように、吐出管温度を用いても、ガス欠を検知することができ、これによって、ガス欠状態での運転を回避することができ、圧縮機1の信頼性の低下を防止することができる。さらには、ガス欠状態での長期の運転による圧縮機1の損傷を防止することができる。
【0037】
また、ガス欠(冷媒が規定量よりも少なくなる)が進むと、図7に示すように、冷媒循環回路の冷媒圧力が外気飽和相当圧力以下となる。このため、圧縮機1が停止状態でありかつ均圧制御を行ってない状態で、回路内冷媒圧力が外気飽和相当圧力よりも低い基準圧力未満であるときに、ガス欠状態とするガス欠判定を行うことができる。この場合、圧縮機1が停止中であり、電源投入時又は圧縮機1の停止後所定時間(例えば、150秒)経過後であり、PR<AG3×T2+BG3×T+CG3である必要がある。ここで、PRとは圧力検出手段16が検出した冷媒圧力である。また、AG3はガス欠異常確定温度係数であり、BG3はガス欠異常確定温度係数であり、CG3はガス欠異常復帰温度係数であり、これらは上記設定手段17にて設定される。この場合、AG3×T2+BG3×T+CG3を上記基準圧力と呼ぶことができる。
【0038】
また、このガス欠異常からの復帰は、AG3×T2+BG3×T+CG3Dである必要がある。ここで、CG3Dはガス欠異常復帰温度係数である。ガス欠異常からの復帰の条件とは、ガス欠状態でないと判定できる条件である。ところで、ガス欠判定の条件に使用するT、及びガス欠異常からの復帰の条件に使用するTは、吐出管温度、吸入管温度、熱源側熱交換器温度、及び、冷媒調整器を有する場合は冷媒調整器温度のうちで最低の温度である。この場合、吐出管温度は上記吐出管温度検出手段12にて検出することができ、吸入管温度は吸入管温度検出手段11にて検出することができ、熱源側熱交換器温度は空気熱交換温度検出手段15にて検出することができ、冷媒調整器温度はこの調整器に設けられる調整器温度検出手段(温度検出サーミスタ)にて検出することができる。このため、吐出管温度、吸入管温度、熱源側熱交換器温度、及び冷媒調整器の温度を検出する各温度検出サーミスタが不良でないことが必要である。なお、上記冷媒調整器とは、高圧側に設けられ、ヒートポンプ装置内の余剰冷媒を溜めることができ、ヒートポンプ装置内の冷媒循環量を調整するものである。なお、この種のヒートポンプ装置にはこの冷媒調整器を一般に備えている。
【0039】
次に、この冷媒圧力を利用したガス欠検知方法を図4を使用して説明する。まず、ステップS14で、上記タイマ(TGAS2)をリセットすると共に、ガス欠判定タイマ(TGAS3)をオーバした状態とする。次に、ガス欠判定タイマ(TGAS3)のカウントを開始して、ステップS15でガス欠判定タイマ(TGAS3)のカウント時間(例えば、150秒)が経過したか否かを判定する。そして、経過していれば、ステップS16へ移行し、経過していなければ、ステップS17へ移行する。
【0040】
ステップS16で、圧力値>所定値1であるかの判定を行う。ここで、圧力値とは、圧力検出手段16にて検出した圧力であり、所定値1とは、上記のように、AG3×T2+BG3×T+CG3Dで表すことができる。この際、AG3を例えば0とすると、所定値1は、0.099×T+2.643となる。すなわち、ステップS16でこの条件が成立した場合には、ガス欠状態でないと判定され、ステップS17へ移行することになり、条件が成立しない場合、ガス欠状態であるかを確定するため、ステップS18へ移行する。
【0041】
ステップS18では、ガス検知中か、又は圧力値<所定値2であるかの判定を行う。ここで、圧力値とは、圧力検出手段16にて検出した圧力であり、所定値2とは、AG3×T2+BG3×T+CG3で表すことができる。また、AG3を例えば0とすると、所定値2は、0.099×T+2.143となる。
【0042】
ステップS18で、この条件が成立した場合、ステップS19へ移行し、条件が成立しない場合、ステップS17へ移行することになる。ステップS19ではガス欠検知中として圧縮機1の運転を禁止し、ステップS15へ戻る。すなわち、ガス検知中であるか、又は圧力値<所定値2の関係が成り立てば、圧縮機1が運転されないようにする。そして、ステップS19でガス欠を検知して圧縮機1の運転を禁止した場合、この圧縮機1が停止されている状態でのガス欠状態を検知するモードに戻る。また、ステップS17では、沸き上げ条件が成立しているかを判定する。ステップS17で条件が成立するならば、ステップS20へ移行して沸き上げ運転を開始し、条件が不成立であれば、ステップS21へ移行して、ガス欠判定タイマ(TGAS3)のカウントを開始してステップS15に戻る。ステップS20で沸き上げ運転が開始されれば、ステップS22でガス欠判定タイマ(TGAS2)及びガス欠判定タイマ(TGS)をリセットして、ステップS21へ移行する。
【0043】
このように、図4に示す方法によれば、運転停止中に、ガス欠か否かの判定を行うことができ、ガス欠状態での運転を回避することができ、圧縮機1等の損傷を防止することができる。
【0044】
以上にこの発明の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することができる。例えば、ガス欠信号を出力する場合、ユーザ等にいち早く知らせるために、ガス欠を検知したことを知らせる音を発生させてもよい。なお、ヒートポンプ装置の冷媒として炭酸ガスを用いるのが好ましいが、その他、ジクロロジフルオロメタン(R−12)やクロロジフルオロメタン(R−22)のような冷媒であっても、オゾン層の破壊、環境汚染等の問題から、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R−134a)のような代替冷媒であってもよい。また、このヒートポンプ装置は、給湯機以外の各種冷凍機のヒートポンプ装置に使用することができる。
【0049】
【発明の効果】
請求項1のヒートポンプ装置によれば、ガス欠状態では、冷媒循環回路内の冷媒圧力が外気飽和相当圧力よりも低くなることを利用して、ガス欠状態とするガス欠判定を行うものである。これにより、運転前にガス欠状態であるとユーザ等は把握することができ、運転に際しては、圧縮機の信頼性を確保できると共に、圧縮機等の損傷を防止することができる。また、判定の信頼性の向上を図ることができ、圧縮機等の損傷を有効に防止することができる。
【0052】
請求項2のヒートポンプ装置によれば、冷媒圧力を利用して、ガス欠を検知することができる。しかも、オゾン層の破壊、環境汚染等の問題がなく、地球環境にやさしいヒートポンプ装置となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のヒートポンプ装置の実施の形態を示す簡略図である。
【図2】上記ヒートポンプ装置の制御部の簡略ブロック図である。
【図3】上記ヒートポンプ装置のガス欠検出方法を示すフローチャート図である。
【図4】上記ヒートポンプ装置の他のガス欠検出方法を示すフローチャート図である。
【図5】上記ヒートポンプ装置の圧縮機の出力周波数と入力電流との関係を示すグラフ図である。
【図6】上記ヒートポンプ装置の正常状態とガス欠状態の冷凍サイクルを示すグラフ図である。
【図7】上記ヒートポンプ装置の正常状態とガス欠状態の冷媒圧力と温度との関係を示すグラフ図である。
【図8】従来のヒートポンプ装置の簡略図である。
【符号の説明】
1 圧縮機
2 利用側熱交換器
3 電動膨張弁
4 熱源側熱交換器
Claims (2)
- 圧縮機(1)と、利用側熱交換器(2)と、電動膨張弁(3)と、熱源側熱交換器(4)とを順次接続し、上記圧縮機(1)が停止状態でありかつ均圧制御を行っていない状態で、回路内冷媒圧力が外気飽和相当圧力よりも低い基準圧力未満であるときに、ガス欠状態とするガス欠判定を行うヒートポンプ装置であって、上記外気飽和相当圧力は、上記圧縮機(1)の吐出管温度、圧縮機の吸入管温度、及び熱源側熱交換器温度等の回路温度のうちで最も低い温度に基づいて算出することを特徴とするヒートポンプ装置。
- 冷媒に超臨界で使用する超臨界冷媒を用いたことを特徴とする請求項1のヒートポンプ装置。
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