JP2008082654A - 冷凍装置の故障診断方法、及び冷凍装置 - Google Patents

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拓也 小谷
Kikuji Hori
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Abstract

【課題】どの機器が異常であるかを高精度且つ速やかに判定することができる冷凍装置の故障診断方法、及びこのような故障診断手段を備えた冷凍装置を提供することである。
【解決手段】均圧工程において、冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを均圧させた後、記憶工程において、各冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶する。その後に各圧縮機(21,22,23)を起動させた後、上記初期検出値と現在の各冷媒センサ(51)の検出値との差に基づき、各冷媒センサ(51)の異常判定を行う。その後、各冷媒センサ(51)の検出値に基づいて、圧縮機(21,22,23)、室外ファン(24a)、膨張弁(EV1,EV2)、電磁弁(SVP,SVO)の異常判定を行う。
【選択図】図4

Description

本発明は、冷凍装置に搭載された圧縮機やファン等が異常であるか否かを判定するための故障診断方法に関するものである。
従来より、冷媒回路で冷凍サイクルを行い、室内の空調や庫内の冷蔵/冷凍を行う冷凍装置が広く適用されている。この種の冷凍装置の冷媒回路には、冷媒を圧縮するための圧縮機や、冷媒の状態(冷媒の温度や圧力)を検出するための各種の冷媒センサや、冷媒の流れを制御するための各種の冷媒制御機器(膨張弁や電磁弁等)が接続されている。また、この種の冷凍装置には、冷媒回路を流れる冷媒と空気とを熱交換させるための熱交換器が設けられる一方、この熱交換器へ空気を送風するためのファンも設けられている。
ところで、このような冷凍装置を現地へ据え付けて長期に亘って使用すると、何らかの原因により上述したような各機器が故障することがある。このような場合には、どの機器が異常状態であるかを特定して、異常状態の機器の交換や修理を施す必要がある。即ち、据え付け後の冷凍装置においても、どの機器が異常であるかを速やかに判定できる故障診断方法が求められている。
特許文献1には、このような故障診断が可能な空気調和装置が開示されている。この空気調和装置の冷媒回路には、上述したような冷媒センサとして、冷媒回路の高圧側の圧力を検出する高圧圧力センサや、低圧側の圧力を検出する低圧側圧力センサや、所定箇所の冷媒の温度を検出する温度センサ等が設けられている。この空気調和装置では、圧縮機を起動させて冷媒回路で冷凍サイクルを行いながら、各機器の故障診断が行われる。
具体的には、この故障診断では、例えば上記高圧側圧力センサの検出値と、低圧側圧力センサの検出値との差が所定値以下であると、圧縮機が異常であると判定される。また、例えば上記各圧力センサの検出値や、上記温度センサの検出値が所定値以上変化すると、電磁弁や膨張弁等の冷媒制御機器が異常であると判定される。以上のように、特許文献1の空気調和装置の故障診断では、冷媒回路で冷凍サイクルを行いながら各冷媒センサで冷媒の状態を検出し、この検出値に基づいてどの機器が異常状態であるかを判定するようにしている。
特開平7−55299号公報
ところで、このような冷凍装置においては、冷媒の状態を検出する冷媒センサ自体が故障している場合も考えられる。このような場合に、特許文献1のようにして冷媒センサの検出値に基づいて故障診断を行うようにすると、例えば実際には圧縮機が正常であるにも拘わらず、この圧縮機が異常であると判定されてしまうことがあり、メンテナンス業者等が、無駄に圧縮機の故障診断やメンテナンスを行うことになってしまう。即ち、このように冷媒センサの検出値に基づいて各機器の故障診断をする場合には、従来のものでは結局はどの機器が異常であるかを速やかに特定することができず、故障診断が遅延化したり、故障診断の精度の低下を招いてしまったりするという問題が生じてしまう。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的は、どの機器が異常であるかを正確且つ速やかに判定することができる冷凍装置の故障診断方法、及びこのような故障診断手段を備えた冷凍装置を提供することである。
第1の発明は、圧縮機(21,22,23)と、熱交換器(24)と、冷媒の流れを制御するための冷媒制御機器(50)と、冷媒の状態を検出するための冷媒センサ(51)とが接続される冷媒回路(10)と、上記熱交換器(24)へ空気を送風するファン(24a)とを備えた冷凍装置の故障診断方法を前提としている。そして、この冷凍装置の故障診断方法は、上記圧縮機(21,22,23)を停止させた状態で冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを連通させる均圧工程と、該均圧工程の終了後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶する記憶工程と、該記憶工程の後に圧縮機(21,22,23)を起動して冷媒回路(10)で冷凍サイクルを開始させる起動工程と、該起動工程により起動した圧縮機(21,22,23)の運転中に上記冷媒センサ(51)で検出した検出値と上記記憶工程時に記憶した初期検出値との差に基づいて冷媒センサ(51)が異常状態であるか否かを判定するセンサ異常判定工程と、該センサ異常判定工程の後の冷媒センサ(51)の検出値に基づいて、上記圧縮機(21,22,23)と上記冷媒制御機器(50)と上記ファン(24a)のうちの少なくとも1つが異常状態であるか否かを判定する主異常判定工程とを有することを特徴とするものである。
第1の発明では、冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えた冷凍装置について、圧縮機(21,22,23)等の各機器の故障診断が行われる。
具体的には、まず、均圧工程において、停止状態の冷凍装置の冷媒回路(1)の高圧側と低圧側とを連通させる。ここで、この故障診断の直前に冷凍装置が運転されており、高圧側と低圧側とで冷媒の圧力差がある場合には、高圧側の冷媒が低圧側に流れて冷媒回路が均圧状態となる。その結果、この均圧工程により、冷媒回路(10)における冷媒の状態(圧力や温度)が安定する。次に、記憶工程において、冷媒センサ(51)によって冷媒の状態を検出し、この検出値を初期検出値として記憶する。つまり、記憶工程時には、冷凍装置が停止しており、冷媒の状態が比較的安定した時点において、冷媒センサ(51)の検出値が記憶される。
次に、起動工程において、圧縮機(21,22,23)を起動する。その結果、冷媒回路(10)では、冷凍サイクルが行われ、通常運転と同様の運転が始まる。次に、センサ異常判定工程において、冷媒センサ(51)によって再び冷媒の状態を検出する。そして、この検出値(現在値)と、上記記憶工程時に記憶した初期検出値との差に基づき、冷媒センサ(51)の異常判定を行う。具体的には、例えば現在値と初期検出値との差が小さい場合には、冷凍装置の停止時と、運転時とで、冷媒センサ(51)の検出値がほとんど変化していないことになる。このため、この場合には、冷媒センサ(51)が異常状態であると判定される。逆に、現在値と初期検出値との差が大きい場合、冷凍装置の運転に伴い冷媒センサ(51)の検出値が正常に変化していると判断できるので、冷媒センサ(51)が正常状態であると判定される。
センサ異常判定工程の後には、この冷媒センサ(51)の検出値に基づいて、圧縮機(21,22,23)や冷媒制御機器(50)やファン(24a)の異常判定が行われる。ここで、冷媒センサ(51)が正常状態であれば、これらの機器(21,22,23,50,24a)が異常状態であるか否かを正確に判定することができる。一方、冷媒センサ(51)が異常状態であると判定された場合には、冷媒センサ(51)の交換や修理を行ってから、再度、上述した順で故障診断を行い、主異常判定工程において、各機器(21,23,23,50,24a)の異常判定を行えば良い。
第2の発明は、第1の発明の冷凍装置の故障診断方法において、上記記憶工程では、上記均圧工程の開始時から所定時間が経過した後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶することを特徴とするものである。
第2の発明では、上記均圧工程により冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを均圧してから、所定時間(例えば10分)が経過した後に、記憶工程において、冷媒センサ(51)の検出値を記憶する。つまり、本発明では、冷媒回路(10)の冷媒の状態を一層安定させてから、冷媒の状態を初期検出値として記憶するようにしている。その結果、仮に未だに安定していない冷媒の状態を初期検出値として記憶した場合には、この初期検出値にバラツキが生じてしまうのに対し、本発明では、停止状態の冷媒回路(10)の冷媒の状態を正確且つ安定した値として記憶することができる。その結果、その後のセンサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度が向上する。
第3の発明は、第1の発明の冷凍装置の故障診断方法において、上記記憶工程では、冷媒の状態が安定しているか否かを判定する確認動作が行われ、該確認動作で冷媒の状態が安定していると判定された後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶することを特徴とするものである。
第3の発明では、上記記憶工程において、冷媒の状態が安定しているかを判定する確認動作を行う。そして、この確認動作において、冷媒の状態が安定していると判定されてから、冷媒センサ(51)の検出値が初期検出値として記憶する。その結果、本発明では、停止状態の冷媒回路(10)の冷媒の状態を正確且つ安定した値として記憶することができるので、その後のセンサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度が向上する。
第4の発明は、第3の発明の冷凍装置の故障診断方法において、上記冷凍装置(1)には、空気を冷却又は加熱する利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサ(Tb2)と、該利用側熱交換器(41)の近傍の空気温度を検出するための空気温度センサ(Ta2)とが設けられ、上記記憶工程の確認動作では、上記冷媒温度センサ(Tb2)の検出値と上記空気温度センサ(Ta2)の検出値との差に基づいて、冷媒の状態が安定しているか否かを判定することを特徴とするものである。
第4の発明では、記憶工程時の確認動作において、上記冷媒温度センサ(Tb2)及び空気温度センサ(Ta2)の検出値に基づいて冷媒の状態が安定しているか否を判定する。具体的には、この故障診断の前に冷凍装置が例えば冷房運転を行っていた場合、冷房運転の停止直後には、利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度が、利用側熱交換器(41)の周囲の空気温度よりも低くなっている。このような場合には、上述した均圧工程により冷媒回路(10)内を均圧させても、しばらくの間は利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度が低いままであり不安定な状態となる。従って、確認動作では、冷媒温度センサ(Tb2)が利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度を直接又は間接的に検出する一方、空気温度センサ(Ta2)は、利用側熱交換器(41)の周囲の空気の温度を検出する。そして、確認動作では、冷媒温度センサ(Tb2)の検出値と空気温度センサ(Ta2)の検出値との差が大きい場合には、その後にも冷媒の温度が変化し易いため、冷媒の状態が安定していないと判定する。一方、この確認動作において、冷媒温度センサ(Tb2)の検出値と空気温度センサ(Ta2)の検出値との差が小さい場合には、その後にも冷媒の温度は変化しにくいため、冷媒の状態が安定していると判定する。そして、記憶工程では、以上のようにして冷媒の状態が安定していると判定されると、冷媒センサ(51)の検出値が初期検出値として記憶される。
第5の発明は、第3の発明の冷凍装置の故障診断方法において、上記冷凍装置(1)には、空気を冷却又は加熱する利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサ(Tb2)が設けられ、上記記憶工程の確認動作では、上記冷媒温度センサ(Tb2)の検出値の経時変化に基づいて、冷媒の状態が安定しているか否かを判定することを特徴とするものである。
第5の発明では、記憶工程時の確認動作において、上記冷媒温度センサ(Tb2)の検出値の時間的な変化に基づいて、冷媒の状態が安定しているか否を判定する。具体的には、確認動作では、冷媒温度センサ(Tb2)が利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度を直接又は間接的に検出する。そして、この冷媒の温度が大きく変化している場合には、冷媒の状態が安定していないと判定する。一方、この確認動作において、この冷媒の温度がほとんど変化していない場合には、冷媒の状態が安定していると判定する。そして、記憶工程では、以上のようにして冷媒の状態が安定していると判定されると、冷媒センサ(51)の検出値が初期検出値として記憶される。
第6の発明は、圧縮機(21,22,23)と、熱交換器(24)と、冷媒の流れを制御する冷媒制御機器(50)と、冷媒の状態を検出するための冷媒センサ(51)とが接続される冷媒回路(10)と、上記熱交換器(24)へ空気を送風するファン(24a)とを備えた冷凍装置を前提としている。そして、この冷凍装置は、冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを繋ぐバイパス通路(39)と、冷凍装置の故障診断を行うための故障診断装置(63)とを備え、該故障診断装置(63)は、上記圧縮機(21,22,23)を停止させた状態で上記バイパス通路(39)を開放させる均圧工程と、該均圧工程の終了後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶する記憶工程と、該記憶工程の後に上記バイパス通路(39)を閉鎖して圧縮機(21,22,23)を起動し、冷媒回路(10)で冷凍サイクルを開始させる起動工程と、該起動工程によって起動した圧縮機(21,22,23)の運転中に上記冷媒センサ(51)で検出した検出値と上記記憶工程時に記憶した初期検出値との差に基づいて冷媒センサ(51)が異常状態であるか否かを判定するセンサ異常判定工程と、該センサ異常判定工程の後の冷媒センサ(51)の検出値に基づいて、上記圧縮機(21,22,23)と上記冷媒制御機器(50)と上記ファン(24a)の少なくとも1つが異常状態であるか否かを判定する主異常判定工程とを行うように構成されていることを特徴とするものである。
第6の発明では、冷凍サイクルを行う冷媒回路(10)を備えた冷凍装置について、第1の発明で上述した故障診断方法を行うための故障診断装置(63)が搭載される。また、この冷凍装置の冷媒回路(10)には、均圧工程において開放状態となる一方、起動工程からは閉鎖状態となるバイパス通路(39)が設けられる。
本発明では、センサ異常判定工程において冷媒センサ(51)の異常判定を行った後に、主異常判定工程において冷媒センサ(51)の検出値に基づいて圧縮機(21,22,23)や冷媒制御機器(50)やファン(24a)の異常判定を行うようにしている。このため、本発明によれば、仮に冷媒センサ(51)が故障しているような場合には、主異常判定工程の前に冷媒センサ(51)の故障を特定することができ、この冷媒センサ(51)のメンテナンスを速やかに行うことできる。従って、冷媒センサ(51)の異常に起因して、圧縮機(21,22,23)等の機器が異常状態であると誤判定されてしまうことを未然に回避でき、この冷凍装置の故障診断を速やか且つ正確に行うことができる。
また、本発明では、センサ異常判定工程において、記憶工程時に記憶した冷媒センサ(51)の初期検出値と、現時点での冷媒センサ(51)の検出値との差に基づいて、冷媒センサ(51)の異常判定を行うようにしている。この際、本発明では、記憶工程の前に均圧工程を行うことで、冷媒回路(10)の冷媒の状態を安定させるようにしている。従って、本発明によれば、故障診断の直前に冷凍装置(1)が通常の運転を行っていた場合にも、記憶工程において冷媒回路(10)の冷媒の圧力や温度が大きく変化することがなく、冷媒回路(10)の冷媒の状態を正確且つ安定させた値として記憶することができる。従って、センサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度を向上できる。
特に、第2の発明では、記憶工程において、均圧工程の開始から所定時間が経過してから、冷媒センサ(51)の初期検出値を記憶するようにしている。このため、本発明によれば、冷媒を一層安定させた状態とすることができるので、初期検出値をより正確且つ安定させた値とすることができる。従って、センサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度を一層向上させることができる。
また、第3の発明では、記憶工程の確認動作において、冷媒の状態が安定しているか否かを確認してから、冷媒センサ(51)の初期検出値を記憶するようにしている。このため、本発明によれば、冷媒を確実に安定させた状態とすることができるので、初期検出値をより正確且つ安定させた値とすることができる。従って、センサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度を一層向上させることができる。
第4の発明では、確認動作において、冷媒温度センサ(Tb2)で検出した利用側熱交換器(41)内の冷媒温度と、空気温度センサ(Ta2)で検出した利用側熱交換器(41)の周囲の空気温度との差に基づき、冷媒回路(10)の冷媒の状態が安定しているか否かを判定するようにしている。従って、本発明によれば、比較的迅速且つ正確に第3の発明に係る確認動作を行うことができる。
第5の発明によれば、確認動作において、冷媒温度センサ(Tb2)で検出した利用側熱交換器(41)内の冷媒温度の経時変化に基づき、冷媒回路(10)の冷媒の状態が安定しているか否かを判定するようにしている。従って、本発明によれば、1つのセンサの検出値のみを用いて第3の発明に係る確認動作を行うことができる。
第6の発明によれば、冷凍装置に第1の発明に係る故障診断方法を行うための故障診断装置(63)を搭載するようにしている。このため、本発明によれば、冷凍装置を現地に据え付けた状態でも、各機器の故障診断を迅速且つ正確に行うことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
本発明の実施形態に係る冷凍装置は、室内の冷房と暖房とを切り換えて行う空気調和装置(1)を構成している。この空気調和装置(1)では、室外ユニット(20)と室内ユニット(40)とが2本の連絡配管(11,12)によって連結されることで、冷媒回路(10)が構成されている。この冷媒回路(10)では、冷媒が循環して冷凍サイクルが行われる。
<室外ユニットの基本構成>
上記室外ユニット(20)は、室外に設置されており、熱源側ユニットを構成している。室外ユニット(20)は、3台の圧縮機(21,22,23)と、室外熱交換器(24)と、四路切換弁(25)と、内部熱交換器(26)と、アキュムレータ(27)とを備えている。
上記3台の圧縮機は、可変容量圧縮機(21)と第1固定容量圧縮機(22)と第2固定容量圧縮機(23)とで構成されている。各圧縮機(21,22,23)は、それぞれスクロール型の圧縮機で構成されている。可変容量圧縮機(21)は、インバータを介して電力が供給される。つまり、可変容量圧縮機(21)は、インバータの出力周波数を変化させることによりモータの回転速度が可変となっており、その容量が変更可能となっている。一方、上記第1及び第2固定容量圧縮機(22,23)は、モータの回転速度が一定となっており、その容量が変更不能となっている。
上記可変容量圧縮機(21)には、その吐出側に第1吐出管(21a)が、その吸入側に第1吸入管(21b)がそれぞれ接続されている。上記第1固定容量圧縮機(22)には、その吐出側に第2吐出管(22a)が、その吸入側に第2吸入管(22b)がそれぞれ接続されている。上記第2固定容量圧縮機(23)には、その吐出側に第3吐出管(23a)が、その吸入側に第3吸入管(23b)がそれぞれ接続されている。各吐出管(21a,22a,23a)の流出端は、1本の主吐出配管(31)に接続されている。一方、各吸入管(21b,22b,23b)の流入端は、1本の主吸入配管(32)に接続されている。
上記室外熱交換器(24)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器であって、熱源側熱交換器を構成している。室外熱交換器(24)では、その内部を流れる冷媒と室外空気とが熱交換するように構成されている。また、室外熱交換器(24)の近傍には、室外ファン(24a)が設けられている。この室外ファン(24a)は、室外空気を室外熱交換器(24)に向かって送風するためのものである。また、室外ファン(24a)は、その風量が多段階に切換可能に構成されている。
上記四路切換弁(25)は、第1から第4までのポートを備えている。四路切換弁(25)では、第1ポートが上記主吐出配管(31)と接続し、第2ポートが低圧配管(33)を介して上記アキュムレータ(27)の流入側と接続し、第3ポートが上記室外熱交換器(24)と接続し、第4ポートが上記連絡配管(12)を介して室内ユニット(40)と接続している。四路切換弁(25)は、第1ポートと第3ポートとを連通させると同時に第2ポートと第4ポートとを連通させる状態(図1の実線で示す状態)と、第1ポートと第4ポートとを連通させると同時に第2ポートと第3ポートとを連通させる状態(図1の破線で示す状態)とに設定が切り換わるように構成されている。
上記内部熱交換器(26)は、第1冷媒通路(26a)を流れる冷媒と、第2冷媒通路(26b)を流れる冷媒とを熱交換させるものである。第1冷媒通路(26a)の一端側は、第1液側配管(34)を介して上記室外熱交換器(24)と繋がっており、第1冷媒通路(26a)の他端側は、第2液側配管(35)を介して上記連絡配管(11)と繋がっている。第2冷媒通路(26b)の一端側は、第1インジェクション配管(36)を介して上記第1液側配管(34)の途中と繋がっており、第2冷媒通路(26b)の他端側は、第2インジェクション配管(37)を介して上記低圧配管(33)の途中と繋がっている。
上記アキュムレータ(27)は、ガス冷媒中に残存する液冷媒を分離し、ガス冷媒を各圧縮機(21,22,23)の吸入側に送るためのものである。アキュムレータ(27)は、密閉状の容器本体(27a)を備えている。この容器本体(27a)では、その頂部に上記低圧配管(33)の流出端が接続され、その上部寄りの側壁に上記主吸入配管(32)の流入端が接続され、その底部に油排出管(38)の流入端が接続されている。油排出管(38)は、アキュムレータ(27)の容器本体(27a)の底部に溜まった油(冷凍機油)を各圧縮機(21,22,23)に送るための配管であって、その流出端が上記主吸入配管(32)の途中に接続されている。
室外ユニット(20)には、冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを連通させるためのバイパス通路(39)も設けられている。バイパス通路(39)は、その一端が上記主吐出配管(31)の途中に接続され、その他端が上記主吸入配管(32)の途中に接続されている。
室外ユニット(20)には、冷媒回路(10)内の冷媒の流れを制御するための冷媒制御機器(50)として、第1膨張弁(EV1)と第3膨張弁(EV3)と油排出弁(SVO)とバイパス弁(SVP)とが設けられている。
上記第1膨張弁(EV1)は、上記第1液側配管(34)に設けられ、上記第3膨張弁(EV3)は、上記第1インジェクション配管(36)に設けられている。これらの膨張弁(EV1,EV3)は、それぞれパルス駆動方式の電子膨張弁で構成されており、その開度が調節可能となっている。上記油排出弁(SVO)は、上記油排出管(38)に設けられ、上記バイパス弁(SVP)は、上記バイパス通路(39)に設けられている。これらの各弁(SVO,SVP)は、電磁開閉弁で構成されている。
<室内ユニットの基本構成>
上記室内ユニット(40)は、室内に設置されており、利用側ユニットを構成している。室内ユニット(40)は、室内熱交換器(41)と第2膨張弁(EV2)とを備えている。
上記室内熱交換器(41)は、フィンアンドチューブ式の熱交換器であって、空気を冷却又は加熱する利用側熱交換器を構成している。室内熱交換器(41)では、その内部を流れる冷媒と室内空気とが熱交換するように構成されている。また、室内熱交換器(41)の近傍には、室内ファン(41a)が設けられている。この室内ファン(41a)は、室内空気を室内熱交換器(41)に向かって送風するためのものである。また、室内ファン(41a)は、その風量が多段階に切換可能に構成されている。上記第2膨張弁(EV2)は、例えば電子膨張弁で構成されており、その開度が調節可能となっている。
<各種のセンサの構成>
空気調和装置(1)には、冷媒の状態を検出するための各種の冷媒センサ(51)が設けられている。
具体的には、室外ユニット(20)側の冷媒回路(10)には、冷媒の温度を検出するための冷媒センサ(51)として、第1吐出温度センサ(Td1)、第2吐出温度センサ(Td2)、第3吐出温度センサ(Td3)、第1吸入温度センサ(Ts1)、第2吸入温度センサ(Ts2)、室外冷媒温度センサ(Tb1)、液温度センサ(Tl)が設けられている。また、室外ユニット(20)側の冷媒回路(10)には、冷媒の圧力を検出するための冷媒センサ(51)として、高圧側圧力センサ(PH)と低圧側圧力センサ(PL)とが設けられている。
また、室外ユニット(20)には、第2インジェクション配管(37)内の冷媒の温度を検出するインジェクション温度センサ(Tsh)と、室外空気の温度を検出するための室外空気温度センサ(Ta1)とが設けられている。更に、室外ユニット(20)には、可変容量圧縮機(21)の出力電流を検出するための第1電流センサ(I1)と、第1固定容量圧縮機(22)の出力電流を検出するための第2電流センサ(I2)と、第2固定容量圧縮機(23)の出力電流を検出するための第3電流センサ(I3)とが設けられている。
一方、室内ユニット(40)には、室内冷媒温度センサ(Tb2)と、室内空気温度センサ(Ta2)とが設けられている。上記室内冷媒温度センサ(Tb2)は、室内熱交換器(41)内の冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサを構成している。上記室内空気温度センサ(Ta2)は、室内ユニット(40)の近傍の室内空気の温度を検出するための空気温度センサを構成している。
<コントローラの構成>
空気調和装置(1)には、コントローラ(60)が設けられている。このコントローラ(60)は、室外ユニット(20)側に設けられる室外側制御部(61)と、室内ユニット(40)側に設けられる操作部(62)とを有している。なお、室外側制御部(61)と操作部(62)とは、有線又は無線により電気的に接続されており、各種のデータを双方向に通信可能となっている。
上記室外側制御部(61)は、室外ユニット(20)や室内ユニット(40)で検出した各センサの検出値を入力可能に構成されている一方、上記室外ユニット(20)や室内ユニット(40)の各機器を制御するための信号を出力可能に構成されている。上記操作部(62)は、ユーザーが各種の運転や室内の設定温度を入力するための、いわゆるリモコンで構成されている。操作部(62)は、ユーザーが入力した信号を上記室外側制御部(61)に出力可能に構成されている。
また、室外側制御部(61)には、本発明の特徴となる故障診断装置(63)が設けられている。この故障診断装置(63)は、上述した各センサの検出値に基づいて、室外ユニット(20)側の各機器の異常判定を行うように構成されている(詳細は後述するものとする)。
−運転動作−
次に、本実施形態に係る空気調和装置(1)の運転動作について説明する。この空気調和装置(1)は、室内の空気を冷却する冷房運転と、室内の空気を加熱する暖房運転とを切り換えて行う。
〈冷房運転〉
冷房運転では、四路切換弁(25)が図2に示す状態に設定される。また、第1膨張弁(EV1)が全開状態となる一方、第2膨張弁(EV2)及び第3膨張弁(EV3)の開度が適宜調節される。なお、第2膨張弁(EV2)の開度は、いわゆるSH(スーパーヒート)制御によって調節される。更に、油排出弁(SVO)が開放状態となる一方、バイパス弁(SVP)は閉鎖状態となる。
冷房運転では、各圧縮機(21,22,23)が起動すると共に、室外ファン(24a)及び室内ファン(41a)が所定の風量で空気を送風する。各圧縮機(21,22,23)の吐出冷媒は、主吐出配管(31)で合流した後、室外熱交換器(24)を流れる。室外熱交換器(24)では、冷媒が室外空気へ放熱して凝縮する。
室外熱交換器(24)で凝縮した冷媒は、一部が内部熱交換器(26)の第1冷媒通路(26a)側へ送られ、残りが第1インジェクション配管(36)側へ送られる。第1インジェクション配管(36)を流れる冷媒は、第3膨張弁(EV3)を通過する際に減圧されてから、内部熱交換器(26)の第2冷媒通路(26b)を流れる。内部熱交換器(26)では、第1冷媒通路(26a)を流れる冷媒が、第2冷媒通路(26b)を流れる冷媒に放熱する。その結果、第1冷媒通路(26a)を流れる冷媒の過冷却度が増大する一方、第2冷媒通路(26b)を流れる冷媒は蒸発してガス冷媒となる。
内部熱交換器(26)の第1冷媒通路(26a)を流出した冷媒は、室内ユニット(40)側へ送られる。この冷媒は、第2膨張弁(EV2)を通過する際に減圧されてから、室内熱交換器(41)を流れる。室内熱交換器(41)では、冷媒が室内空気から吸熱して蒸発する。その結果、室内空気が冷却されて室内の冷房が行われる。
室内熱交換器(41)で蒸発した冷媒は、再び室外ユニット(20)へ送られる。この冷媒は、低圧配管(33)を流れる際に、第2インジェクション配管(37)を流出した冷媒と合流し、アキュムレータ(27)へ流入する。アキュムレータ(27)では、ガス冷媒中から液冷媒が分離され、ガス冷媒だけが主吸入配管(32)へ流出する。また、アキュムレータ(27)の容器本体(27a)の下部に溜まった油は、油排出管(38)を経由して主吸入配管(32)へ排出される。主吸入配管(32)を流れる冷媒は、各圧縮機(21,22,23)にそれぞれ吸入されて再び圧縮される。
〈暖房運転〉
暖房運転では、四路切換弁(25)が図3に示す状態に設定される。また、第2膨張弁(EV2)が全開状態となる一方、第1膨張弁(EV1)及び第3膨張弁(EV3)の開度が適宜調節される。なお、第1膨張弁(EV1)の開度は、いわゆるSH(スーパーヒート)制御によって調節される。更に、油排出弁(SVO)が開放状態となる一方、バイパス弁(SVP)は閉鎖状態となる。
暖房運転では、各圧縮機(21,22,23)が起動すると共に、室外ファン(24a)及び室内ファン(41a)が所定の風量で空気を送風する。各圧縮機(21,22,23)の吐出冷媒は、主吐出配管(31)で合流した後、室内ユニット(40)側へ送られて室内熱交換器(41)を流れる。室内熱交換器(41)では、冷媒が室内空気へ放熱して凝縮する。その結果、室内空気が加熱され、室内の暖房が行われる。
室内熱交換器(41)で凝縮した冷媒は、再び室外ユニット(20)側へ送られる。この冷媒は、内部熱交換器(26)の第1冷媒通路(26a)を流れる。一方、第2冷媒通路(26b)には、上述した冷房運転と同様、第3膨張弁(EV3)で減圧された後の冷媒が流れている。このため、内部熱交換器(26)では、第1冷媒通路(26a)を流れる冷媒が、第2冷媒通路(26b)を流れる冷媒に放熱する。その結果、第1冷媒通路(26a)を流れる冷媒の過冷却度が増大する一方、第2冷媒通路(26b)を流れる冷媒は蒸発してガス冷媒となる。
内部熱交換器(26)の第1冷媒通路(26a)を流出した冷媒は、第1膨張弁(EV1)を流れる際に減圧されてから、室外熱交換器(24)を流れる。室外熱交換器(24)では、冷媒が室外空気から吸熱して蒸発する。
室外熱交換器(24)で蒸発した冷媒は、低圧配管(33)を流れる際に、第2インジェクション配管(37)を流出した冷媒と合流し、アキュムレータ(27)へ流入する。アキュムレータ(27)では、ガス冷媒中から液冷媒が分離され、ガス冷媒だけが主吸入配管(32)へ流出する。また、アキュムレータ(27)の容器本体(27a)の下部に溜まった油は、油排出管(38)を経由して主吸入配管(32)へ排出される。主吸入配管(32)を流れる冷媒は、各圧縮機(21,22,23)にそれぞれ吸入されて再び圧縮される。
〈故障診断運転〉
ところで、上述の冷房運転や暖房運転を長期に亘って繰り返し行うと、何らかの原因により空気調和装置(1)の各構成機器が故障することがある。このような場合には、メンテナンス業者等が、どの機器が異常状態であるかを特定して、異常状態の機器の交換や修理を速やかに行う必要がある。そこで、本実施形態の空気調和装置(1)では、故障診断装置(63)が、特に構成機器の多い室外ユニット(20)について、どの機器が異常状態であるかを判定する故障診断運転を行うようにしている。
図4に示すように、故障診断運転では、均圧工程、記憶工程、起動工程、センサ異常判定工程、主異常判定工程が順に行われる。以下には、各工程について、図1及び図4を参照しながら説明する。
故障診断運転を開始する際には、メンテナンス業者等が、停止状態の空気調和装置(1)について、コントローラ(60)の故障診断運転の開始スイッチをONにする。その結果、故障診断運転が開始される。
均圧工程の開始時には、各圧縮機(21,22,23)及び各ファン(24a,41a)が停止状態となっている。ステップS1−1では、冷媒回路(10)のバイパス通路(39)のバイパス弁(SVP)が開放される。その結果、冷媒回路(10)の高圧側の圧力と、低圧側の圧力とが均圧される。つまり、均圧工程では、故障診断運転の直前に冷房運転や暖房運転が行われており、冷媒回路(10)の高低差圧がついている場合に、この高低差圧がバイパス通路(39)を介して均圧される。このため、冷媒回路(10)の冷媒が比較的安定した状態となる。
次の記憶工程では、まず、ステップS2−1において、室内ファン(41a)が所定の回転速度で運転される。その結果、室内ファン(41a)が送風する室内空気と、室内熱交換器(41)内の冷媒との熱交換が促される。従って、故障診断運転の直前まで冷房運転や暖房運転が行われていた場合にも、室内熱交換器(41)内の冷媒の温度と周囲の空気温度との温度差が速やかに小さくなり、冷媒回路(10)内の冷媒の状態が安定し易くなる。
ステップS2−2では、冷媒回路(10)内の冷媒の状態(温度や圧力)が安定しているか否かの確認動作が行われる。具体的には、この確認動作では、室内空気温度センサ(Ta2)が室内熱交換器(41)の周囲の室内空気の温度TH1を検出する一方、室内冷媒温度センサ(Tb2)が室内熱交換器(41)内の冷媒の温度TH2を検出する。そして、確認動作では、上記TH1とTH2の差の絶対値が、基準温度(例えば5℃)より小さい場合に、室内熱交換器(41)内の冷媒温度が、周囲の室内空気温度とほとんど変わらないことから、冷媒の状態が安定していると判定して、第1の条件を成立させる。また、確認動作では、上記室内冷媒温度センサ(Tb2)で検出した冷媒の温度TH2の経時変化も検出される。具体的には、室内冷媒温度センサ(Tb2)は、ステップS2−2の移行開始時の冷媒の温度TH2と、これよりも30秒経過した時点の冷媒の温度TH2’とを検出する。そして、TH2とTH2’の差の絶対値が、基準温度(例えば1℃)より小さい場合には、冷媒の温度がほぼ変化してないことから、冷媒の状態が更に安定していると判定して、第2の条件を成立させる。更に、確認動作では、上述した均圧工程により、高圧側と低圧側の圧力が確実に均圧されているかの判定も行われる。具体的には、確認動作では、高圧側圧力センサ(PH)が高圧側(吐出側)の冷媒の圧力Pcを検出する一方、低圧側圧力センサ(PL)が低圧側(吸入側)の冷媒の圧力Peを検出する。そして、PcとPeの差が基準圧力(例えば2Kpa)より小さい場合には、高低差圧が小さく、冷媒が安定していると判定して、第3の条件を成立させる。そして、確認動作では、第1から第3までの条件が全て成立すると、冷媒の状態が確実に安定状態であると判定し、ステップS2−4へ移行する。
また、記憶工程では、S2−3も実行される。ステップS2−3では、上記均圧工程の開始時から所定時間(例えば10分)経過しているか否かの判定が行われる。そして、均圧工程の開始時から10分が経過した場合には、冷媒の状態が確実に安定していると判定できるので、ステップS2−4に移行する。
以上のようにして、ステップS2−1〜S2−3を実行することで、ステップS2−4の移行時には、冷媒回路(10)内の冷媒が完全に安定した状態となる。そして、ステップS2−4では、この時点での各冷媒センサ(51)の検出値が初期検出値として記憶される。具体的には、ステップS2−4では、高圧側圧力センサ(PH)で検出した高圧側の冷媒の圧力が初期検出値Pc_0として記憶される。同様に、ステップS2−4では、低圧側圧力センサ(PL)で検出した低圧側の冷媒の圧力と、各吐出温度センサ(Td1,Td2,Td3)で検出した各吐出管(21a,21b,21c)内の各冷媒の温度と、第1吸入温度センサ(Ts1)で検出した低圧配管(33)内の冷媒の温度と、第2吸入温度センサ(Ts2)で検出した主吸入配管(32)内の冷媒の温度と、室外冷媒温度センサ(Tb1)で検出した室外熱交換器(24)内の冷媒の温度と、液温度センサ(Tl)で検出した第2液側配管(35)内の冷媒の温度とが、それぞれ初期検出値として記憶される。
以上のようにして、各冷媒センサ(51)の検出値が初期検出値としてそれぞれ記憶されると、起動工程へ移行する。この起動工程では、ステップS3−1において、バイパス弁(SVP)が閉鎖された後、ステップS3−2において、各圧縮機(21,22,23)が起動される。そして、冷媒回路(10)では、上述した冷房運転と同様の冷凍サイクルが行われる。なお、この冷凍サイクルは、後述するステップS5−2が行われている間を除いて、第2膨張弁(EV3)が全開状態となる点で、上述した冷房運転中の冷凍サイクルと異なる。
各圧縮機(21,22,23)が起動してから所定時間(例えば4分)が経過すると、起動工程からセンサ異常判定工程へ移行し、各冷媒センサ(51)が異常状態であるか否かの判定が行われる(ステップS4−1)。即ち、ステップS4−1では、現時点で各冷媒センサ(51)が検出した検出値(現在値)と、上記記憶工程において初期検出値として記憶された検出値との差がそれぞれ算出される。そして、現在値と初期検出値の差、又はこの差の絶対値が基準値よりも小さい場合には異常状態と判定され、そうでない場合には正常状態と判定される。
具体的には、例えば高圧側圧力センサ(PH)については、ステップS4−2で検出した冷媒の圧力Pc_1と、記憶工程時に記憶した初期検出値Pc_0とが算出される。そして、この差((Pc_1)−(Pc_0))が、基準値(例えば3Kpa)よりも小さい場合には、各圧縮機(21,22,23)が運転状態であるにも拘わらず、高圧側の圧力がほとんど上昇していないことから、高圧側圧力センサ(PH)が異常状態であると判定される。そして、このような場合には、“高圧側圧力センサ(PH)が異常状態である”ことを示す信号が、コントローラ(60)の操作部(62)等に表示される。従って、メンテナンス業者は、この表示に基づき、高圧側圧力センサ(PH)が主吐出配管(31)から外れていないか、あるいは高圧側圧力センサ(PH)が故障していないかを調べ、高圧側圧力センサ(PH)のメンテナンスを速やかに行うことができる。
ステップS4−1では、上述した低圧側圧力センサ(PL)、各吐出温度センサ(Td1,Td2,Td3)、第1及び第2吸入温度センサ(Ts1,Ts2)、室外冷媒温度センサ(Tb1)、及び液温度センサ(Tl)についても、同様の異常判定が行われる。そして、全ての冷媒センサ(51)の異常判定が終了すると(ステップS4−2)、ステップS4−3へ移行する。ステップS4−3では、可変容量圧縮機(21)の出力周波数が一定に制御され、また、室外ファン(24a)及び室内ファン(41a)の風量も所定風量に固定される。つまり、ステップS4−3では、空気調和装置(1)の冷房運転が完全に定常状態となる。なお、ステップS4−3では、このように空気調和装置(1)が完全に定常状態となった後に、液温度センサ(Tl)の検出値が、定常検出値Tl_2として記憶される。同様に、主異常判定工程の開始時には、インジェクション温度センサ(Tsh)の検出値、及び低圧側圧力センサ(PL)の検出値がそれぞれ定常検出値として記憶される。
次の主異常判定工程では、上記冷媒センサ(51)の検出値や、他のセンサの検出値を用いながら、空気調和装置(1)の主要機器の異常判定が行われる。本実施形態の主異常判定工程では、各圧縮機(21,22,23)、第3膨張弁(EV3)、第1膨張弁(EV1)、室外ファン(24a)、バイパス弁(SVP)、油排出弁(SVO)の順に以下のような異常判定が行われる。
ステップS5−1においては、各圧縮機(21,22,23)が異常状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS5−1において、可変容量圧縮機(21)の現状の出力周波数(回転速度)と、高圧側圧力センサ(PH)で検出した高圧側圧力Pcに相当する高圧側飽和温度Tcと、低圧側圧力センサ(PL)で検出した低圧側圧力Peに相当する低圧側飽和温度Teと、可変容量圧縮機(21)の定格電圧とに基づいて、可変容量圧縮機(21)の理論入力電流値Iw1が算出される。なお、この理論入力電流値Iw1は、現在の可変容量圧縮機(21)が正常に動作している場合に要する入力電流値の予測値である。同様に、第1固定容量圧縮機(22)の定格周波数と、上述した飽和温度Te及びTcと、第1固定容量圧縮機(22)の定格電圧とに基づいて、第1固定容量圧縮機(22)の理論入力電流値Iw2が算出され、第2固定容量圧縮機(23)の定格周波数と、上述した飽和温度Te及びTcと、第2固定容量圧縮機(23)の定格電圧とに基づいて、第2固定容量圧縮機(23)の理論入力電流値Iw3が算出される。同時に、ステップS5−1では、第1電流値センサ(I1)は、可変容量圧縮機(21)の現時点での入力電流値i1を、第2電流値センサ(I2)は、第1固定容量圧縮機(22)の現時点での入力電流値i2を、第3電流値センサ(I3)は、第2固定容量圧縮機(23)の現時点での入力電流値i3をそれぞれ検出する。そして、ステップS5−1では、可変容量圧縮機(21)について、実測値i1と理論値Iw1とを比較して、可変容量圧縮機(21)が異常状態であるかを判定する。同様に、第1固定容量圧縮機(22)について、実測値i2と理論値Iw2とを比較して、第1固定容量圧縮機(22)が異常状態であるかを、また、第2固定容量圧縮機(23)について、実測値i3と理論値Iw3とを比較して、第2固定容量圧縮機(23)が異常状態であるかを判定する。
ステップS5−2においては、第3膨張弁(EV3)が異常状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS5−2では、まず、これまで閉状態であった第3膨張弁(EV3)が所定開度(例えば150パルス)で開放される。その結果、第1液側配管(34)を流れる冷媒の一部が、第1インジェクション配管(36)及び第2インジェクション配管(37)を流れ、内部熱交換器(26)の第1冷媒通路(26a)を流れる冷媒は、上述の冷房運転と同様にして、過冷却される。ステップS5−2では、現時点での液温度センサ(Tl)の検出値Tl_3と、上述のステップS4−3で記憶した定常検出値Tl_2との差を算出する。そして、この差が基準温度(例えば5℃)より小さい場合には、充分な過冷却度が得られてないことから、第3膨張弁(EV3)が異常であると判定する。また、第3膨張弁(EV3)を開放すると、これまで過熱気味の冷媒で満たされていた第2インジェクション配管(37)の冷媒は、第1液側配管(34)から分流した湿り気味の冷媒に放熱するため、第2インジェクション配管(37)内の冷媒の温度が低下する。ステップS5−2では、現時点でのインジェクション温度センサ(Tsh)の検出値と、上述のステップS4−3で記憶した定常検出値との差を算出する。そして、この差が基準温度(例えば5℃)より小さい場合には、第1及び第2インジェクション配管(36,37)側に充分な冷媒が送られていないことから、第3膨張弁(EV3)が異常であると判定する。
ステップS5−3では、第1膨張弁(EV1)が異常状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS5−3では、まず、第3膨張弁(EV3)が再び全閉状態となる一方、これまで全開状態(例えば480パルス)であった第1膨張弁(EV1)の開度が絞り気味(例えば300パルス)となる。ステップS5−3では、現時点での高圧側圧力センサ(PH)の検出値と、上述した記憶工程時に記憶した初期検出値との差を算出する。そして、この差が基準圧力(例えば1Kpa)よりも小さい場合、第1膨張弁(EV1)を絞ってもさほど高圧側の圧力が大きくなっていないことから、第1膨張弁(EV1)が異常であると判定する。
ステップS5−4では、室外ファン(24a)が異常状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS5−4では、まず、第1膨張弁(EV1)が再び全閉状態となる一方、室外ファン(24a)の風量がこれまでよりも小風量に設定される。ステップS5−4では、現時点での高圧側圧力センサ(PH)の検出値と、上述した記憶工程時に記憶した初期検出値との差を算出する。そして、この差が基準圧力(例えば1Kpa)よりも小さい場合、室外ファン(24a)を小風量に切り換えてもさほど高圧側の圧力が大きくなっていないことから、室外ファン(24a)が異常であると判定する。
ステップS5−5では、バイパス弁(SVP)が異常状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS5−5では、まず、室外ファン(24a)の風量がステップS4−3の時点での風量に切り換えられる一方、これまで閉鎖状態であったバイパス弁(SVP)が開放される。その結果、各圧縮機(21,22,23)の吐出冷媒の一部は、バイパス通路(39)を介して主吸入配管(32)へ返送されることになる。ステップS5−5では、現時点での低圧側圧力センサ(PL)の検出値と、上述のステップS4−3で記憶した定常検出値との差を算出する。そして、この差が基準圧力(例えば1Kpa)よりも小さい場合、バイパス弁(SVP)を開放しても低圧側の圧力がほとんど大きくなっていないことから、バイパス弁(SVP)が異常であると判定する。
ステップS5−6では、油排出弁(SVO)が異常状態であるか否かの判定が行われる。具体的には、ステップS5−6では、まず、バイパス弁(SVP)が再び閉鎖される一方、これまで開放状態であった油排出弁(SVO)も閉鎖される。ステップS5−6では、現時点での低圧側圧力センサ(PL)の検出値と、上述のステップS4−3で記憶した定常検出値との差を算出する。そして、この差が基準圧力(例えば0.1Kpa)よりも小さい場合、油排出弁(SVO)を閉じても低圧側の圧力がほとんど大きくなっていないことから、油排出弁(SVO)が異常であると判定する。
以上のように、主異常判定工程では、各圧縮機(21,22,23)、冷媒制御機器(EV1,EV3,SVP,SVO)、及び室外ファン(24a)について、それぞれ異常判定が行われる。なお、ステップS5−1〜S5〜6において、異常であると判定されると、上述した冷媒センサ(51)の異常判定と同様に、どの機器が異常状態であるかを示す信号が、操作部(62)等に表示される。従って、この空気調和装置(1)では、この信号によりどの機器が異常状態であるかが速やかに特定される。なお、このような異常表示は、異常状態である機器を全て操作部(62)に表示するようにしても良いし、異常状態である機器が特定された時点で故障診断を強制的に終了するようにしても良い。
−実施形態の効果−
上記実施形態では、センサ異常判定工程において冷媒センサ(51)の異常判定を行った後に(ステップS4−1〜S4−3)、主異常判定工程において冷媒センサ(51)の検出値に基づいて各圧縮機(21,22,23)と冷媒制御機器(50)と室外ファン(24a)の異常判定を行うようにしている(ステップS5−1〜S5−6)。このため、上記実施形態によれば、仮に冷媒センサ(51)が故障しているような場合には、主異常判定工程の前に冷媒センサ(51)の故障を特定することができ、この冷媒センサ(51)のメンテナンスを速やかに行うことできる。従って、主異常判定工程において、冷媒センサ(51)の異常に起因して、圧縮機(21,22,23)等の機器が異常状態であると誤判定されてしまうことを未然に回避でき、この空気調和装置(1)の故障診断を速やか且つ正確に行うことができる。
また、上記実施形態では、センサ異常判定工程において、記憶工程時に記憶した冷媒センサ(51)の初期検出値と、現時点での冷媒センサ(51)の検出値との差に基づいて、冷媒センサ(51)の異常判定を行うようにしている(ステップS4−1)。この際、上記実施形態では、記憶工程の前に均圧工程を行うことで(ステップS1−1〜S1−2)、冷媒回路(10)の冷媒の状態を安定させるようにしている。従って、上記実施形態によれば、故障診断の直前に空気調和装置(1)が通常の冷房運転や暖房運転を行っていた場合にも、記憶工程において冷媒回路(10)の冷媒の圧力や温度が大きく変化することがなく、冷媒回路(10)の冷媒の状態を正確且つ安定させた値として記憶することができる。従って、センサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度を向上できる。
また、上記実施形態では、記憶工程において、確認動作によって冷媒の状態が安定していると判定されるか(ステップS2−2)、又は均圧工程開始時より所定時間が経過してから(ステップS2−3)、各冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶するようにしている(ステップS2−4)。このため、上記実施形態によれば、冷媒回路(10)の冷媒を一層安定させた状態とすることができるので、初期検出値をより正確且つ安定させた値とすることができる。従って、センサ異常判定工程における冷媒センサ(51)の異常判定の精度を一層向上させることができる。
《その他の実施形態》
上記実施形態については、以下のような構成としてもよい。
上記実施形態では、ステップS3−2で各圧縮機(21,22,23)を起動した後、ステップS4−3で完全な定常運転に至る前に、各冷媒センサ(51)の異常判定を行うようにしている。しかしながら、ステップS4−3の後、主異常判定工程に至る前において、初期検出値と、現時点での各冷媒センサ(51)の検出値とを比較して各冷媒センサ(51)の異常判定を行うようにしても良い。
上記実施形態の主異常判定工程(ステップS5−1〜S5−6)における各機器の異常判定方法は、あくまで一例である。即ち、各冷媒センサ(51)の検出値に基づいて行うものであれば、どのような異常判定方法であっても良い。また、主異常判定工程における各機器の異常判定の順序も、あくまで一例であり、如何なる順序で各機器の異常判定を行うようにしても良い。
また、上記実施形態では、故障診断運転の起動工程において各圧縮機(21,22,23)を起動させて、図2に示すような冷房運転を行うようにしているが、この起動工程において図3に示すような暖房運転を行うようにしても良い。この場合にも、記憶工程時に記憶した各冷媒センサ(51)の初期検出値と、暖房運転開始後における各冷媒センサ(51)の検出値とを比較することで、各冷媒センサ(51)の異常判定を行うことができるし、その後の主異常判定工程において、各冷媒センサ(51)の検出値に基づいて圧縮機(21,22,23)等の異常判定を行うことができる。
更に、上記実施形態では、室外ユニット(20)側に搭載された機器のみの異常判定を行うようにしているが、室内ユニット(40)側に搭載された機器について、同様の故障診断を行うようにしても良い。
なお、以上の実施形態は、本質的に好ましい例示であって、本発明、その適用物、あるいはその用途の範囲を制限することを意図するものではない。
以上説明したように、本発明は、冷凍装置に具備された圧縮機やファン等が異常であるか否かを判定するための故障診断方法について有用である。
実施形態に係る冷凍装置の冷媒回路の配管系統図である。 冷房運転時の冷媒の流れを表した配管系統図である。 暖房運転時の冷媒の流れを表した配管系統図である。 故障診断運転のフローチャートである。
符号の説明
1 空気調和装置(冷凍装置)
10 冷媒回路
21 可変容量圧縮機
22 第1固定容量圧縮機
23 第2固定容量圧縮機
24 室外熱交換器(熱交換器)
24a 室内ファン(ファン)
39 バイパス通路
41 室内熱交換器(利用側熱交換器)
50 冷媒制御機器
51 冷媒センサ
63 故障診断装置
Ta2 室内空気温度センサ(空気温度センサ)
Tb2 室内冷媒温度センサ(冷媒温度センサ)

Claims (6)

  1. 圧縮機(21,22,23)と、熱交換器(24)と、冷媒の流れを制御するための冷媒制御機器(50)と、冷媒の状態を検出するための冷媒センサ(51)とが接続される冷媒回路(10)と、上記熱交換器(24)へ空気を送風するファン(24a)とを備えた冷凍装置の故障診断方法であって、
    上記圧縮機(21,22,23)を停止させた状態で冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを連通させる均圧工程と、
    上記均圧工程の終了後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶する記憶工程と、
    上記記憶工程の後に圧縮機(21,22,23)を起動して冷媒回路(10)で冷凍サイクルを開始させる起動工程と、
    上記起動工程により起動した圧縮機(21,22,23)の運転中に上記冷媒センサ(51)で検出した検出値と上記記憶工程時に記憶した初期検出値との差に基づいて冷媒センサ(51)が異常状態であるか否かを判定するセンサ異常判定工程と、
    上記センサ異常判定工程の後の冷媒センサ(51)の検出値に基づいて、上記圧縮機(21,22,23)と上記冷媒制御機器(50)と上記ファン(24a)のうちの少なくとも1つが異常状態であるか否かを判定する主異常判定工程と、
    を有することを特徴とする冷凍装置の故障診断方法。
  2. 請求項1において、
    上記記憶工程では、上記均圧工程の開始時から所定時間した後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶することを特徴とする冷凍装置の故障診断方法。
  3. 請求項1において、
    上記記憶工程では、冷媒の状態が安定しているか否かを判定する確認動作が行われ、該確認動作で冷媒の状態が安定していると判定された後における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶することを特徴とする冷凍装置の故障診断方法。
  4. 請求項3において、
    上記冷凍装置(1)には、空気を冷却又は加熱する利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサ(Tb2)と、該利用側熱交換器(41)の近傍の空気温度を検出するための空気温度センサ(Ta2)とが設けられ、
    上記記憶工程の確認動作では、上記冷媒温度センサ(Tb2)の検出値と上記空気温度センサ(Ta2)の検出値との差に基づいて、冷媒の状態が安定しているか否かを判定することを特徴とする冷凍装置の故障診断方法。
  5. 請求項3において、
    上記冷凍装置(1)には、空気を冷却又は加熱する利用側熱交換器(41)内の冷媒の温度を検出するための冷媒温度センサ(Tb2)が設けられ、
    上記記憶工程の確認動作では、上記冷媒温度センサ(Tb2)の検出値の経時変化に基づいて、冷媒の状態が安定しているか否かを判定することを特徴とする冷凍装置の故障診断方法。
  6. 圧縮機(21,22,23)と、熱交換器(24)と、冷媒の流れを制御する冷媒制御機器(50)と、冷媒の状態を検出するための冷媒センサ(51)とが接続される冷媒回路(10)と、上記熱交換器(24)へ空気を送風するファン(24a)とを備えた冷凍装置であって、
    冷媒回路(10)の高圧側と低圧側とを繋ぐバイパス通路(39)と、冷凍装置の故障診断を行うための故障診断装置(63)とを備え、
    上記故障診断装置(63)は、上記圧縮機(21,22,23)を停止させた状態で上記バイパス通路(39)を開放させる均圧工程と、該均圧工程の終了時における上記冷媒センサ(51)の検出値を初期検出値として記憶する記憶工程と、該記憶工程の後に上記バイパス通路(39)を閉鎖して圧縮機(21,22,23)を起動し、冷媒回路(10)で冷凍サイクルを開始させる起動工程と、該起動工程によって起動した圧縮機(21,22,23)の運転中に上記冷媒センサ(51)で検出した検出値と上記記憶工程時に記憶した初期検出値との差に基づいて冷媒センサ(51)が異常状態であるか否かを判定するセンサ異常判定工程と、該センサ異常判定工程の後の冷媒センサ(51)の検出値に基づいて、上記圧縮機(21,22,23)と上記冷媒制御機器(50)と上記ファン(24a)の少なくとも1つが異常状態であるか否かを判定する主異常判定工程とを行うように構成されていることを特徴とする冷凍装置。
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