JP3631269B2 - 励起酸素の供給方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、超LSIデバイス等の半導体製造における薄膜形成、エッチング、レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等で用いられる励起酸素の供給方法及び生成方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
励起酸素は、超LSIデバイスの半導体製造における薄膜形成、エッチング、レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等に用いられる。その中で、薄膜形成技術のひとつである、リモートプラズマCVDによるシリコン酸化膜形成を例に従来技術を説明する。
【0003】
最近の超LSIデバイスではアスペクト比(深さ/幅)の高い溝が存在するため、このような溝の中にステップカバレッジに優れた絶縁膜を低温で堆積させることが必要になりつつある。そのような要求を満たす技術として、TEOSとオゾンの反応を用いる方法があるが、この方法ではオゾンの反応性が十分でないため、堆積後の膜の絶縁性が低く、超LSIデバイスの寿命が短かった。一方、反応性の高い励起酸素とTEOSの反応を利用することにより、より緻密で絶縁性の高い膜を、より低温で成膜する方法が提案されている(例えば、松井他:春期応用物理学会年会、28a−SZG−8(1992))。
【0004】
図1に、この従来の成膜装置の一例の概要を示す。この成膜装置によると、プラズマ放電部100によって生成した励起酸素(主に酸素原子)と、反応性ガス供給管101から供給された反応性ガスとしてのTEOSをプラズマ放電部外の反応室102で混合し、反応部103で反応させ、ヒータ104で加熱された基板105上に酸化膜を低温(250−350℃程度)で成膜させる。ガスは排気装置109によって排出される。
【0005】
プラズマ等で生成できる励起酸素(酸素原子、励起状態酸素原子、励起状態酸素分子)は、その高い反応性のために低温で成膜が可能である一方、寿命が短く、通常のプラズマによる励起方法では励起酸素を大量に生成することや、生成部から反応部へ大量に輸送することは困難である。また、プラズマの投入電力を大きくすれば、励起酸素の生成は増えるが、放電が別の領域へ移り、放電が安定しないという問題が生じる。そのため、投入電力の増大による励起酸素の生成量の増大にはおのずと限界がある。
【0006】
このように、従来の酸素励起方法によると、励起酸素濃度が低いため、この方法をCVDに適用すると、成膜速度は小さい。従来の酸素励起方法をエッチング、レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等に適用した場合においても同様であり、励起酸素濃度を高くできないため、その処理速度の向上は望めない。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、従来の励起酸素の生成、供給方法では、励起酸素を大量に生成すること、および励起酸素を生成部から反応部へ大量に輸送することは困難であり、成膜、エッチング、レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等に適用した場合には、反応速度が小さいという問題点があった。
【0008】
本発明の目的は、励起酸素を大量に生成し、反応部に多量に供給可能な励起酸素の供給方法を提供することにある。
本発明の他の目的は、励起酸素を大量に生成することの可能な励起酸素の生成方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明(請求項1)は、第1の雰囲気内において、酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を生成する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を、前記第1の雰囲気と第2の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工程を具備し、前記圧力障壁は、ノズル、プラズマ発生のためのメッシュ電極、又はプラズマ発生のための多孔板電極であり、前記多孔板電極の孔径は、前記第1の雰囲気の圧力又は前記第2の雰囲気内の励起酸素の濃度に応じて可変である励起酸素の供給方法を提供する。
【0012】
また、前記第1の雰囲気の圧力P1 は、下記の微分方程式(1)を解くことにより得られる第1の雰囲気から第2の雰囲気に供給される最大励起酸素濃度[O]の1/2が得られる圧力をP4 ,P5 とすると、P4 <P1 <P5 を満たすような値であり、前記第2の雰囲気の圧力P3 は、下記式(7)を満たす値であり、かつP1 >P3 であることが好ましい(請求項2)。
【0013】
d[O]/dt=−k [O][O −k [O] [O ]−k [O] −k [O]−k [O][O ] …(1)
ただし、k 、k 、k 、k 、k は、それぞれ、下記化学反応式(2)〜(6)の反応速度定数であり、[O]、[O ]、[O ]は、それぞれ励起酸素、酸素ガス、オゾンの濃度である。
【0014】
O+O +O [M] → O +O (M) …(2)
(Mは、3体衝突の第3体目)
O+O+O [M] → O +O (M) …(3)
O+O+O[M] → O +O[M] …(4)
O+内壁 → 1/2O …(5)
O+O → 2O …(6)
【0015】
【数2】
Figure 0003631269
【0016】
(式中、PM =2.82×10-17 [cm3 ・Torr]、 3 は第2の雰囲気のガスの流れる方向の寸法、r3 は、第2の雰囲気のガスの流れる方向に垂直な方向の寸法(半径)、Qは励起酸素を含むガスの流量である。)
更に、本発明の励起酸素の供給方法(請求項3)は、圧力障壁部を冷却する工程を更に具備するものである。
【0019】
更にまた、本発明(請求項4)は、第1の雰囲気内において、希ガスをプラズマで励起する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起された希ガスに酸素ガス又は酸素原子を含むガスを導入し、励起酸素を生成する工程を具備する励起酸素の供給方法を提供する。
【0021】
【作用】
励起酸素は、プラズマ放電領域の圧力が高いと、多量に生成されるが、一方、酸素分子との若しくは酸素原子同士の衝突により、又は装置の内壁との衝突により、消滅する量も多くなる。これに対し、圧力が低いと励起酸素の生成量は少ないが、その消滅量も少なくなる。
【0022】
本発明の方法では、反応領域の圧力をプラズマ放電領域よりも低くしつつ、励起酸素を含むガスを反応領域に供給している。そのため、プラズマ放電領域では多量の励起酸素の生成が可能であるとともに、反応領域ではその消滅量は少なく、その結果、多量を励起酸素を反応領域に供給することが可能である。
【0023】
反応領域内では、励起酸素による反応が行われ、その結果、反応領域に収容された基板への薄膜の形成、基板表面のエッチング、反応室内部のクリ−ニング等を効果的に行うことが可能である。
【0024】
【実施例】
以下、図面を参照して、本発明の種々の実施例について、励起酸素として酸素原子を例にとって説明する。酸素原子は反応性が高く、励起酸素の中でも特に重要であるからである。なお、説明を理解し易くするために、成膜装置を例にとって説明するが、エッチング、レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善のための装置等においても、成膜装置と同様に本発明を適用することができる。
【0025】
図2は、本発明の方法に使用される成膜装置の一例の概要を示す図である。この成膜装置によると、プラズマ放電部10によって生成され、励起酸素供給管10bにより供給された励起酸素(主に酸素原子)と、反応性ガス供給管11から供給された反応性ガスとしてのTEOSとを、プラズマ放電部外の反応室12で混合し、反応部13で反応させ、ヒータ14で加熱された基板15上に酸化膜を低温(250−350℃程度)で成膜させる。ガスはバルブ18を介して排気装置19によって排出される。なお、参照数字17a,17bは、それぞれ励起酸素供給管10a及び反応性ガス供給管11に設けられたバルブを示す。
【0026】
図2に示す成膜装置が図1に示す従来の成膜装置と異なる点は、励起酸素供給管10aの出口に絞り16が形成されていることである。
以下、図2に示す成膜装置における励起酸素の発生、消滅の反応のメカニズムについて説明する。
【0027】
酸素ガス又は酸素を含有するガスは、プラズマ放電部10のプラズマ中で電子との衝突により、下記式(1)に示すように、酸素原子に励起・分解する。
+e → O+O+e …(1)
また、生成した酸素原子は、酸素分子との又は酸素原子同士の衝突により、下記式(2)、(3)、(4)に示すように、酸素分子やオゾンを生成して消滅する。
【0028】
O+O +M → O +O (M) …(2)
(Mは、3体衝突の第3体目)
O+O+O (M) → O +O (M) …(3)
O+O+O(M) → O +O(M)(Mは第3体) …(4)
更に、励起酸素は、下記式(5)に示すように、装置(励起酸素供給管10b、絞り16、反応室12)の内壁における表面反応により、又は下記式(6)に示すように、オゾンとの反応により消滅する。
【0029】
O+内壁 → 1/2 O …(5)
O+O → 2O …(6)
励起酸素Oは、プラズマ中において、式(1)に示す反応により生成され、その後、基板近傍に供給されるまでに、式(2)〜(6)に示す反応によりその一部が消滅する。
【0030】
本発明者らの実験によると、13.56MHzの周波数及び40Wの出力の高周波の下では、プラズマ中で生成する励起酸素の濃度([O] )は、近似的に次の式(7)により表される。
【0031】
[O] =9.64×1013×P
=2.72×10−3[O ] …(7)
式(7)において、P はプラズマ部の圧力(Torr)(ほぼO の分圧)、[O ]はO の濃度[cm−3]を示す。
【0032】
式(7)から、式(1)に示す励起酸素の生成反応は、圧力が高いほど速く進み、圧力の増加とともに励起酸素の生成量が増加することがわかる。しかし、一方、圧力が高いと、式(2)〜(6)に示す励起酸素の消滅反応も速くすすむようになる。
【0033】
以上のことから、本発明の目的である高密度の励起酸素の供給のためには、プラズマ部の圧力は高くし、プラズマ部の下流である基板近傍までは圧力が低いほうがよい。そのためには、プラズマ部と基板近傍との間(例えば供給管の出口)に圧力を変動(減少)させる手段、例えば絞り(throttle) を設けることが考えられ、それによって、励起酸素の生成量を増加させ、消滅量は減少させ、高密度の励起酸素を基板近傍に供給することが可能となる。
【0034】
次に、高密度の励起酸素を得るための各部の圧力について、説明する。
プラズマ部の下流に絞りを設けた場合、プラズマ部から絞りまでの間にデッドスペ−スが生ずる。絞り出口での励起酸素密度[O]は、以下に示すように、圧力P 、流量Q、管径r、管の長さl、温度Tの関数となるが、流量Q、管径r、管の長さl、温度Tが設定されると、圧力P のみの関数となる。
【0035】
プラズマ部の圧力P を高くすると、プラズマ中における励起酸素の生成量は増大するが、デッドスペ−スや絞り内部での励起酸素の消滅量は増大するので、絞りから反応室へと出てくる励起酸素濃度を最大にする最適圧力(P max )が存在する。この最適圧力(P max )は、計算により求めることが可能である。以下、その求め方及び計算値について説明する。
【0036】
上述の式(2)〜(6)の反応の反応速度定数をそれぞれk 、k 、k 、k 、k とすると、励起酸素密度の時間的変化は下記の式(8)により表される。
【0037】
d[O]/dt=−k [O][O −k [O] [O ]−k [O] −k [O]−k [O][O ] …(8)
なお、反応速度定数k 、k 、k 、k 、k の値については、chin.−Hao Chou et al, J. Appl. Phys. 72, 871 ( 1992 ) を参照のこと。
【0038】
励起酸素濃度の所定の位置座標xは、x=vt(vは流速)で表されるので、各点におけるxは、時間tにより変数変換可能であり、従って、上記式(8)を積分することにより、t時間後、即ちxにおける[O]を計算することが可能である。この場合、プラズマ部出口(t=0)における励起酸素濃度[O] を初期値とする。
【0039】
なお、流速vは、デッドスペ−ス内、ノズル部、及び反応室内において異なるため、一度に計算することは出来ず、それぞれ順番に計算していくことで、反応室内の基板の近傍における励起酸素濃度[O]を計算することが出来る。
【0040】
具体的には、デッドスペ−ス、ノズル、及び反応室の径(半径)r(cm)、長さl(cm)、流速v(cm/s)、圧力P(Torr)をそれぞれ、r 、r 、r 、l 、l 、l 、v 、v 、v 、P 、P 、P とすると、O の流量Q(ccm)のとき、各部の流速は下記の式により表される。
【0041】
=(Q/60)×(760/P )/(π×r ) …(9)
=(Q/60)×(760/P )/(π×r ) …(10)
=(Q/60)×(760/P )/(π×r ) …(11)
ここで、P =P >P (P は近似的にP に等しい。)
プラズマ部から絞り入口までの時間、絞り入口から絞り出口までの時間、及び絞り出口から基板までの時間をそれぞれt 、t 、t とすると、t 、t 、t は下記の式により表される。
【0042】
Figure 0003631269
以上の式(12)、(13)、(14)を用いて、上述の式(8)を解くことが可能である。
【0043】
しかし、実際に式(8)を解くには、以下のような近似を用いることが出来る。即ち、一般的な条件([O ]>[O]、[O ]<5×1012(cm−3
t<0.5秒)では、式(8)の右辺の第2,3,5項は、第1,4項に比べて充分に(100分の1以下)小さい。そこで、式(8)は下記式(15)に示すように近似される。
【0044】
d[O]/dt=−k [O][O −k [O] …(15)
近似的に[O ]=一定とすると、式(15)を解くと、以下のようになる。
[O]=[O] exp{(−k [[O −k )t}
(t=0で[O]=[O] ) …(16)
式(16)から、圧力が高い場合や、管径が大きい場合には、気相反応が支配的(k [O ]>k )になり、絞りのような管径の小さい場合や、温度が高い場合には、表面反応が支配的となる(k [O ]<k )ことがわかる。
【0045】
式(12)、(13)、(14)、(16)から、絞り入口での励起酸素濃度[O]t1、絞り出口での励起酸素濃度[O]t2、基板近傍での励起酸素濃度[O]t3は、それぞれ以下の式(17)、(18)、(19)により表すことが出来る。
【0046】
Figure 0003631269
なお、k (1)、k (2)、k (3)は、デッドスペ−ス内、ノズル内、反応管内における表面反応速度定数を示す。
【0047】
絞り出口での励起酸素濃度を示す式(18)は、次のように表される。
Figure 0003631269
(式中、P =2.82×10−17 [cm ・Torr]
式(20)において、Aは,B ,B はいずれも圧力の関数ではなく、Aは生成係数、B ,B は、式(12)、(13)により下記の式で表される。
【0048】
=l ・(π×r )/[(Q/60)×(760)]…(21)
=l ・(π×r )/[(Q/60)×(760)]…(22)
式(20)をP で微分すると、下記式(23)が得られる。
【0049】
d[O]t2/dP =A・exp{f(P )}・exp{g(P )}×{1−[B (1)+B (2)]・P −3k (B +B )}…(23)
ここで、d[O]t2/dP =0(P =P1max)となるような圧力P1maxが、絞り出口における最大励起酸素濃度[O]t2max である。
即ち、下記式(24)を満たす解P は、下記式(25)により表される。
【0050】
【数3】
Figure 0003631269
式(25)において、x及びyは、次の式により定義される。
【0051】
【数4】
Figure 0003631269
【0052】
次に、反応室内における圧力の条件について検討する。
反応室内ではr が大きいので、[O]t3を求めるための式(19)は、近似的に下記式(26)のようになる。
【0053】
Figure 0003631269
少ない消滅量で励起酸素を基板近傍に到達させることが可能な、励起酸素による効果的な基板の処理を可能とする反応室内の圧力P として、基板近傍の励起酸素濃度[O]t3が、絞り出口の励起酸素濃度[O]t2の1/10以上となるような反応室内の圧力P を用いることが出来る。この圧力P は、下記式(27)で表される。
【0054】
【数5】
Figure 0003631269
【0055】
一例として、Q=100ccm、r =1cm、r =7.5×10−2、r =5cm、l =2cm、l =0.2cm、l =4cm、T=300℃の条件下でのP max 及びP3Dを計算すると、P max =4.4Torr、P3D=2.0Torrであった。
【0056】
図3は、プラズマによる酸素原子の生成と、その後の衝突による消滅の圧力依存性を表したグラフである。即ち、図3のグラフは、本発明者等による酸素原子量の圧力依存性の実験結果を示すものであり、横軸に圧力、縦軸に酸素原子密度を取ってある(宇井他:春期化工学会、G115(1993))。図中、曲線aはプラズマ中の励起酸素生成量[O] を示す実験値、曲線bは、絞り出口における励起酸素量[O]t2を示す上述の式からの計算値、曲線cは、反応室内に収容された基板上における励起酸素量[O]t3を示す上述の式からの計算値をそれぞれ示す。
【0057】
図3のグラフから、プラズマ中での酸素原子(励起酸素)の生成量は圧力の増加とともに増加し、絞り出口における酸素原子量は、4〜5 Torr 程度までは圧力の増加とともに増加するが、それを越えると圧力の増加とともに徐々に減少し、基板上における酸素原子量は、0.8 Torr 程度までは圧力の増加とともに増加するが、それを越えると急激に減少することがわかる。なお、絞り出口における酸素原子量は極大値を示すが、その極大点は、前述の通り、ガス流量、供給管の形状及び材質、温度等により変化する。
【0058】
図3に示す結果は、次のような理由によるものである。即ち、プラズマ中で生成した酸素原子は、主として供給管の内壁における表面反応により一部が消滅するため、圧力の増加とともに消滅量が多くなり、そのため、酸素原子量は、供給管の出口では4〜5 Torr を越えると圧力の増加とともに徐々に減少する。また、反応室内では、圧力の増加とともに酸素原子同士の気相反応が活発となり、この気相反応により酸素原子が消滅しつつ、残留する酸素原子が基板に到達する。なお、曲線b及びcを求める計算は、式(8)から前述の計算例の条件で行なった(供給管の内壁温度300℃)。
【0059】
以上のように、圧力が高くなれば酸素原子生成量が増えるが、衝突による消滅も大きくなる。そこで、圧力の高い範囲(例えば1.0〜50Torr程度、更に望ましくは2〜20Torr程度=P )で酸素原子生成を行い、圧力をより下げた(例えば0.001〜2.0Torr程度、更に望ましくは0.01〜1.0Torr程度=P )反応室に酸素原子を供給(ただしP >P )すれば、酸素原子生成量は増えて消滅量が減り、多量の酸素原子を反応室内の反応部に供給することが可能になる。これが本発明の原理である。なお、酸素プラズマは、50Torr以上程度の圧力では放電が安定しなくなる。
【0060】
一般には、プラズマ部の圧力P を、式(25)により求められるP max との関連で規定することが出来る。即ち、絞り出口での最大励起酸素濃度[O]max (P =P1max)の1/2の励起酸素濃度が得られれば、従来の技術に対して十分な効果を得ることが出来るので、そのような励起酸素濃度を得ることが出来るプラズマ部の圧力をP 、P とすると、下記のプラズマ部の圧力P は、下記の不等式(28)を満たすような範囲にとれば、高濃度の励起酸素を絞りの出口に供給することが出来る。
【0061】
≦P ≦P …(28)
次に反応室内の圧力P については、P は、式(27)により求められるP3D以下とすればよい。
【0062】
≦P3D …(29)
以上の式(28)及び(29)を満たすように(ただしP >P )、絞りの開口径を調整することにより、高濃度の励起酸素を基板に供給することが可能である。
【0063】
実際に、絞りを用いることにより、P =5Torr、P =1Torrと設定すると、絞りを用いない場合(P=1Torr)と比較して、励起酸素濃度は10倍となり、酸化膜成長速度は約8倍となった。
【0064】
以下、本発明の方法を実施するための種々の装置に関する実施例について説明する。
実施例1
図4及び図5は、本発明の方法を実現するための装置の概念図である。即ち、既に説明した図2は、励起酸素生成部が誘導結合型プラズマ発生装置であるものを示すが、図4は、円筒型電極を用いたもの、図5は、メッシュ電極を用いたもの例を示しており、いずれも圧力を変える手段(圧力障壁,絞り、ノズル等)を有することを特徴としている。
【0065】
まず、図2及び図4では、プラズマ放電部(励起酸素生成部)10と反応室12との間が圧力障壁としてのノズル16で仕切られており、高い圧力(例えば1.0〜50Torr、更に望ましくは2〜20Torr程度)の放電部10で生成した多量の酸素原子は、ノズル16を通して低い圧力(例えば0.001〜2.0Torr、更に望ましくは0.01〜1.0Torr程度、P >P )の反応室12に吹き出され、その結果、少ない消滅量の酸素原子が反応部13に供給される。ノズル16は、このような圧力差がつけられるように開口径が適宜設定される。圧力障壁であるノズル16は、励起酸素が壁との衝突で消滅するのを低減させるために、ガラス、セラミック、テフロン、アルミ、アルミナ製等により構成されるのが望ましい(畑中他、日本真空協会発行の真空VOL.35,NO11,1992)。
【0066】
図5Aでは、圧力障壁としてノズルに代えて空孔部が小さいメッシュ電極16aが設けられている。このメッシュ電極16aに代えて図5Bに示すように小さな孔が開いた多孔質電極16bでも良い。メッシュあるいは多孔質の電極金属の材質は、衝突による励起酸素の消滅を低減させるために、アルミニウム、白金、金であることが望ましく、空孔率は上述の圧力差がつけられるように、適宜設定することが出来る。
【0067】
実施例2
上記した図2、図4及び図5では、プラズマ放電部10と反応室12とは圧力障壁(ノズル16)で仕切る構成としたが、仕切られなくても良い。すなわち、圧力障壁(ノズル16)を設ける代わりに圧力波を発生可能な圧力波発生装置を設け、圧力波とプラズマ放電のON−OFFを例えば同期させることにより、圧力の高い時期に放電して多量の酸素原子を生成し、圧力を下げて酸素原子を輸送するように構成すれば良い。
【0068】
このように圧力の変動を生じさせる圧力波発生装置としては、例えば図2、図4及び図5で図示したガス供給口に備えられたバルブ17a,17bや下流の排気装置19側に設けられたバルブ18を開閉させる手段とすることが可能である。
【0069】
また、ランプ等による急速加熱により気体を膨張させて圧力波を発生させても良い。
あるいは、図6に示すように圧力波発生装置21を設け、圧力波22を電気信号23で放電している放電部24に送ることによっても実現できる。
【0070】
図7は図6に示す圧力波発生装置21により圧力波を放電部24に送った場合の圧力(a)とプラズマ放電(b,c,d)の時間特性を示したものである。圧力が高い時間にプラズマ放電して多量の酸素原子を生成し、圧力が低いときに放電を切ることにより励起酸素の消滅量を少なくして、反応部に励起酸素が供給される(b)。放電の電気信号はON−OFF信号でもよいし、強弱の振幅変化でもよく、圧力とプラズマの変動は、同期していれば一定周期でも周期的でなくてもよい。また圧力だけが変動して、放電は常時起こっている(DCプラズマ:図7の(c))、あるいは圧力変動周期と比較して放電は高周波で変動する(図7、(d))ものでもよい。この場合には、圧力が下がったときに酸素原子が反応部に多量に供給される。
【0071】
実施例3
以上の実施例では、反応室の圧力を放電部の圧力よりも下げることによって、励起酸素の消滅量を減少させたが、消滅量をゼロにすることは不可能であり、励起酸素の一部は消滅している。そこで、図8に示すように、反応室にも励起装置10aを設けることにより、励起酸素の消滅量をさらに減少することが出来るとともに、反応室内でもさらなる励起酸素を生成することば出来る。反応室に設置する励起装置は、図8に示すように、プラズマを用いた励起装置10aでも良いし、図9に示すように光照射装置20でも良い。
【0072】
図8および図9は、励起装置としてメッシュ電極を用いた例を示しているが、励起装置の形状は図4あるいは図2に示した2重円筒管型や誘導結合型でもよい。また、反応性ガスの供給口の設置位置は、励起酸素の使用目的により、励起装置10aあるいは光照射装置20の前段あるいは後段、または励起装置10aあるいは光照射装置20の中に配置することが出来る。
【0073】
例えば、励起酸素として酸素原子を考えたときに、消滅した酸素原子の一部はオゾンになる。下記の式(30)のように、紫外光照射(200−300nm)によってオゾンは分解し、酸素原子に戻る。
【0074】
+hν → O+O …(30)
これらの方法は、実施例2に示す装置のように、圧力障壁がない装置でも有効となる。
【0075】
実施例4
図10は、酸素プラズマに希ガスを加えたときの酸素原子濃度の変化を示すグラフである。図10に示されるように、酸素プラズマにある割合で希ガスを添加したときに、酸素のみのプラズマに比較して酸素原子濃度は増大する。
【0076】
酸素プラズマにアルゴン、ヘリウム、ネオン等の希ガスRXSを添加したときに、RXSはプラズマ中における電子衝突により一部、準安定励起状態RX Sになる(下記の式(31)。RX Sはペニングイオン化(Penning ionization)により酸素や酸素原子をイオン化し(下記の式(32)、(33))、その反応によりプラズマ中の電子密度は増大する。希ガスを添加することにより電子密度は増大し、酸素の励起・分解量も増え、酸素原子濃度は増大する。
【0077】
また、RX Sは下記の式(34)に示すように酸素ガスを直接励起・分解する。すなわち、酸素ガスは電子衝突による励起・分解(式(1))だけでなく、式(34)の反応によっても励起・分解されて酸素原子を生成する。
【0078】
RXS+e → RX S+e …(31)
+RX S → O +RXS+e …(32)
O+RX S → O +RXS+e …(33)
+RX S → O+O+RXS …(34)
この2つの効果のために、図10に示されるように希ガスXの添加量が増大するにつれて、RX S密度も増大し、酸素原子濃度も増大する。特にアルゴン(RXS=Ar)添加の場合には、準安定励起アルゴンAr による酸素ガスの分解反応が起こりやすい。
【0079】
図11は、酸素ガスにアルゴンを7倍体積量加えたときの酸素原子発生量の圧力依存性を示すグラフ(実験結果)である。図中、白丸は酸素ガス100%の場合であり、黒丸は全流量同じでArを添加した場合である。圧力が高いほどAr密度が高くなり、Ar 密度も増大するために酸素原子発生量は増大する。そして、Arを添加した場合には、酸素ガスのみの場合と比較してその効果は大きくなる。ここで、実施例1から実施例3で説明した方法及び装置を用いることにより、多量に酸素原子を供給することが可能になり、その増大効果は、酸素ガスのみのプラズマの場合よりも大きくなる。Arガスでは混合割合が30〜90%の場合に特に効果が大きい。
【0080】
これらのことは、アルゴンだけでなくネオンやヘリウム、クリプトンガスでも同様であり、ネオンガスでは混合割合が10〜60%、ヘリウムでは混合割合5〜50%で効果が特に大きい。
【0081】
実施例5
次にプラズマ中の電子密度を増大させ、それによって酸素原子生成量を増大させる方法について述べる。
【0082】
原料ガスに、ガスZ(Zは一酸化窒素ガス、一酸化炭素ガス、クリプトンガス、キセノンガスから選ばれる少なくとも一種)を混合すると、これらのガスはイオン化断面積(図12参照)が大きいため、下記の式(35)に示される反応で一部Z イオンになり、電子が発生して電子密度が増大する。よって、これらのガスを酸素ガスに混合することにより、酸素原子生成量は増大する。
【0083】
Z+e → Z +e+e …(35)
また、プラズマ中にI族元素あるいはII族元素(Y)の蒸気を導入すると、これらの金属蒸気はイオン(Y ,Y2+)になりやすいために、自らイオンになって、電子密度は増大する(式(36))。
【0084】
Y+e → Y +e+e …(36)
この方法を実施するための装置の一例を図13に示す。金属30は、るつぼ31に入れられ加熱されることにより気化(あるいは昇華)し、金属蒸気となってプラズマ中に供給される。ここでI族元素あるいはII族元素(Y)は沸点(昇華点)が高く、非常に高温に加熱する必要があるが、Yの化合物、たとえば有機化合物(RY)を使うと低い温度で蒸気になり、少しの加熱でプラズマ中に供給することができる。プラズマ中で化合物RYはRとYに分かれ、さらにYはイオン(Y あるいはY2+)となる。
【0085】
I族元素としては、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、セシウム等が挙げられ、II族元素としては、例えばベリリウム、マグネシウム、カルシウム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。I族元素又はII族元素の有機化合物としては、例えばC Na、RC Na、RC Li、RC K(Rはアルキル基)を挙げることが出来る。
【0086】
実施例6
放電部の電極にI族元素あるいはII族元素を0.01%以上含む物質を塗布する、あるいは電極上にI族元素あるいはII族元素を含む物質を配置すると、放電時にそれらの物質の一部はプラズマ中のイオンや電子衝突によりたたき出されて、+イオン化(Y )され電子密度は増大する。
【0087】
また、I族元素あるいはII族元素を含む物質を塗布するあるいはI族元素あるいはII族元素を含む物質を配置するのは、電極板上でなくても、プラズマにさらされる電極部近傍であれば良い。例えば、誘導結合型のRFプラズマ(無電極プラズマ)の場合には、プラズマ発生部の石英管の内側にI族元素あるいはII族元素を含む物質を塗布するかあるいはI族元素あるいはII族元素を含む物質を配置すればよい。
【0088】
I族元素、II族元素としては、実施例5で挙げたものを使用することが出来る。なお、I族元素を含む物質としては、例えばNaCl、NaOH、KCl、有機金属等、II族元素を含む物質としては、例えばCa(OH) 、CaCl 、有機金属等を挙げることが出来る。
【0089】
実施例7
次に、オゾンを分解することにより酸素原子を生成し、供給する方法について述べる。図14はこの方法を実施するための装置の概要図である。この装置は、数100Torr〜常圧程度のオゾンを発生するオゾン発生装置40を有し、オゾン供給部41とそれよりも圧力の低い(例えば0.01〜5Torr)反応室42は圧力障壁(例えばノズル)43で仕切られている。ノズル43を通して低圧反応室42内に供給されたオゾンは、光源44から照射された紫外線45(例えば水銀による254nmの紫外線)によって下記の式(37)に示す反応で容易に分解されて酸素原子を生成し、酸素原子は反応部47で反応をおこす。
【0090】
+Hν → O+O …(37)
254nmの紫外線(1w以上)、反応室の圧力1Torr、光線幅(オゾンガス流れ方向)10cmの条件で、オゾンは84%分解できる。高性能のオゾン発生器によって、約10%のオゾンが発生し、このオゾンを紫外線45の照射により分解することにより、およそ同量(約8%)の酸素原子を発生できることになる。この酸素原子の発生量は、酸素ガスをそのままプラズマで分解した場合(0.1〜2%の酸素ガス分解率)と比較して格段に大きい。
【0091】
光照射装置(光源)44と反応性ガス供給口46の位置は、どちらが上流でもいいし、また光照射位置44の中に反応性ガス供給口46があっても良い。
また、低圧反応部でのオゾンの分解は、図15〜図17に示すようにプラズマによって行っても良い。この場合の装置は、図15〜図17に示すようにオゾン生成装置55からつながるオゾン供給部、ノズル59、放電部50、反応室52から構成される。
【0092】
例えば数100Torr〜常圧で生成されるオゾンは、ノズル59を通って低圧(例えば0.01〜5Torr程度)の放電部50に供給され、プラズマで分解され生成した酸素原子が反応室の反応部53に供給される。エネルギー的に酸素ガスよりもオゾンの方が分解しやすく、プラズマによってオゾンは容易に分解される(下記の式(38))。
【0093】
+e → O+O +e …(38)
また、図18〜図20に示すように、圧力の異なる3つの部分がそれぞれ2つのノズル66、および69(図20ではノズル66は、実施例1で説明した微細メッシュあるいは多孔質の電極に相当)等で仕切られていてもよい。即ち、この装置は、オゾン生成装置65からつながるオゾン供給部(例えば数100Torr−常圧)、オゾン分解・酸素原子発生部60(例えば1.0−5Torr程度)、酸素原子供給・反応部62(例えば0.01−1.0Torr程度)により構成される。この装置によると、消滅する酸素原子の量が減り、反応部63への酸素原子供給量は増大する。
【0094】
一方、オゾンも酸素原子ほど活性でないにしろ、化学的に活性であるので、反応を起こすことができる。オゾンを供給する場合、酸素原子を供給する場合と比べて圧力が高いために、条件を選ぶと成膜時に反応中間体は凝縮するので、狭い溝部や段差部を酸化膜で埋めるときに、流動的に埋め込むことできる(たとえば、TEOSとオゾンによる酸化膜成膜)。すなわち、狭い溝部や段差部を完全にそして平坦に埋め込めることができる。
【0095】
しかし、生成した酸化膜は膜中に水分を多く含み、絶縁性が悪いために、酸素原子と反応させて膜質を改善することが必要になる。この場合、特に、成膜しながらの改質、あるいは成膜しては改質し、また成膜するというプロセスを繰り返す方法が有効になる。このように、オゾンで反応を起こした方が好ましい場合と、酸素原子等の励起酸素で反応を起こした方が好ましい場合とがある。
【0096】
このようなオゾンと酸素原子を切り替えて供給するには、図21のようにオゾン供給装置75と励起酸素供給装置70(例えば実施例1乃至6に記載の方法を用いた装置)とが個別に備えられている装置で、バルブ77a,77bを切り替えることにより、オゾンと酸素原子とを切り替えて供給できる。また、両方のバルブを同時に開けば、オゾンと酸素原子を反応室72に同時に供給できる。そのときに、バルブの開閉度を調整することにより、オゾンと酸素原子の供給量比を変えることができる。
【0097】
また、例えば図18〜図20に示した装置を用いれば、励起装置60のON−OFFでオゾン分解の有り無しになり、オゾンと酸素原子を切り替えて供給できる。また、励起装置60のONとオゾン発生器65のOFFを連動させて、励起装置のON−OFFを行うことも可能である。
【0098】
また、励起装置の励起能力を弱めることによって、オゾンと励起酸素とを同時に供給することもできる。その場合、励起装置の出力を調整すること、例えば光の強さを調整する、あるいは波長を調整する、あるいは放電の投入電力を調整すること、あるい圧力条件を変動させることにより、オゾンと酸素原子の供給量比を変えることができる。
【0099】
実施例8
図22は、酸素プラズマに希ガス(アルゴン)を添加したときの準安定励起状態アルゴンAr 濃度のアルゴン添加量依存性を示すグラフである。図22のグラフから、Ar添加量が増えるにつれて、Ar 濃度も増大し、Ar100%でAr 濃度は最大になることがわかる。
【0100】
この準安定励起状態Ar は、前記した式(34)の反応で酸素ガスを分解して酸素原子を生成する。この反応は反応速度が大きく(衝突断面積は〜10−15 cm )起こりやすいので、図23および図24に示すように、放電部80にArを導入し、準安定励起状態Ar を生成し、放電部下流81に酸素ガスを導入することにより、酸素原子を生成することができる。このとき、酸素ガス供給管にも励起装置を設けておき、供給する酸素ガスの一部を励起しておくようにするとさらに分解し易くなるので、多量の酸素原子発生のために有効となる。
【0101】
また、図25のように励起装置90aで生成するAr と酸素ガスの混合反応部91に励起装置90bを設けることは、酸素ガスの励起、分解がさらに進むので有効となる。励起装置は図25に示したようにプラズマ発生装置でも良いし、また図示は省略するが光照射装置でもよい。
【0102】
前記した式(31)の反応のAr 生成は、圧力が高いほど進みやすいので、図26に示すように、Arの励起放電部90の出口に圧力障壁(ノズル)96を設け、高圧(例えば5−760Torr程度)で放電、Ar の生成を行い、低圧(低えば0.1−5Torr程度)の混合部99で酸素ガスと混合し、酸素原子を生成してもよい。この場合、実施例2に記載の方法で圧力差をつけてもよい。
【0103】
またAr と酸素ガスとの衝突回数を増やし、反応が起こりやすくするために、図27に示すように、混合・反応部99の下流に圧力障壁(例えばノズル)96を設け、高圧(例えば3−100Torr程度)で酸素原子を多量に生成し、低圧(例えば0.01−3Torr程度)の反応室92に酸素原子を供給してもよい。
【0104】
また、Ar と酸素ガスの混合・反応部は、反応を促進するために、加熱するとよい。
実施例8の説明はArを例に説明したが、他の希ガス、例えばヘリウム、ネオン、クリプトン、キセノンガスをアルゴンガスの代わりに用いもよい。
【0105】
実施例9
本発明者らは、プラズマ中で生成された励起酸素が励起酸素供給管の管壁との表面反応により消滅する際の、励起酸素生存率の温度依存性について調べた。即ち、直径12mm,長さ20mmのアルミニウム管内を、励起酸素が4Torrの圧力、100sccmの流量で流れた場合の管出口での励起酸素生存率を計算により調べたところ、図28に示す結果を得た。
【0106】
図28のグラフから、温度が低ければ低いほど、即ち、励起酸素供給管を冷却すればするほど励起酸素の消滅量は減少することがわかる。
図29は、励起酸素供給管121のノズル122の周辺に冷却ジャケット123を設けた例を示す。冷却ジャケット123を流す流体としては、空気、水、液体窒素、液体ヘリウム、その他の種々の冷媒を使用し得る。また、冷却ジャケット内に流体を流す冷却方式に限らず、ペルチェ素子を用いた電子冷却方式によることも可能である。
【0107】
図30Aは、絞り部材として、冷却機構を備えた多孔板電極131aを用いた例を示す。また、図30Bは、金属電極の貫通孔に石英製細管132を埋め込んだ多孔板電極131bを示し、この例では貫通孔の周辺に冷却水が流れるようになっている。更に、図30Cは、貫通孔を有する絶縁体(例えば石英、セラミック、プラスチック)の上面に金属蒸着を施した多孔板電極131cを示し、内部には冷却水が流れるようになっている。
【0108】
実施例10
この実施例は、開口径が変化し得る絞りを備えた装置を示す。即ち、図31A及び図31Bに示すように、多孔板電極141の下に、多孔板電極141の貫通孔と対応する貫通孔を有する多孔板からなるしきり板142を設置し、このしきり板142を移動機構143により水平方向に移動することにより、多孔板電極141としきり板142の貫通孔の位置がずれて、連通する貫通孔の径が縮小するものである。
【0109】
移動機構143は、プラズマ部の圧力を検出する圧力センサ−144と連動しており、圧力センサ−144からの信号のフィ−ドバックにより作動される。即ち、圧力センサ−144を、励起酸素濃度が最大となるような圧力に設定することが可能である。それによって、ガス流量、ガスの種類が変化しても、所望の量の励起酸素の供給が可能である。
【0110】
また、プラズマ部の圧力を50〜数100Torrと高くすることにより、オゾンを生成することが可能であり、従って、しきり板142の移動によりプラズマ部内の圧力を変化させることにより、オゾンを必要とするプロセスと励起酸素を必要とするプロセスとを1つの装置で切り替えて用いることが出来る。
【0111】
例えば、最初は高い圧力で、TEOSとオゾンとを用いて流動性酸化膜を生成して多層配線間の溝を埋め、その後は圧力を下げて、TEOSと励起酸素とを用いて高品質の酸化膜の成長を行うことが出来る。
【0112】
移動機構143は、図32に示すように、反応室内に設けた励起酸素濃度センサ−145と連動させることも出来る。即ち、基板近傍における励起酸素濃度が低い場合には、移動機構143の作動により多孔板電極141の開口径を縮小することにより、プラズマ部の圧力を高め、励起酸素の生成量を増加せしめることが可能である。
【0113】
更に、移動機構143は、図33に示すように、レ−ザ密度測定装置146と連動させることも出来る。
以上の実施例では、圧力障壁(絞り)をプラズマ部の下流に設けたが、本発明は、これに限らず、図34に示すように、プラズマ部に絞り151を設けることも可能である。このような構成では、絞り151の下流でも酸素がプラズマにより励起されるため、消滅量が少なく、励起酸素を反応室に供給出来る。
【0114】
実施例1〜6及び8〜10に記載の発明は、酸素ガスだけでなく、酸素を含有するガス、例えば、NO ,N O,N ,NO,CO ,CO,SO ,O についても同様に適用可能である。
【0115】
装置の構成上、使用目的によって酸素あるいは酸素を含有するガス以外のガスの供給管は、必要な場合と必要ない場合が存在する。
また、励起酸素は酸素原子だけでなく、励起状態酸素原子や励起状態酸素分子も同時に生成され、これらも化学的に活性であり成膜やエッチング等に利用できる。酸素原子同様に衝突により消滅するので、反応部に供給するのに反応室だけを低圧にするのはやはり有効となる。
【0116】
更に、以上、励起酸素について説明したが、本発明は、励起酸素に限らず、水素ラジカルや窒素ラジカルについても同様に適用可能である。最適な圧力の範囲は、励起酸素とは異なる。
【0117】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の方法によれば、反応領域の圧力をプラズマ放電領域よりも低くしつつ、励起酸素を含むガスを反応領域に供給しているため、励起酸素を高圧のプラズマ放電領域内で多量に生成する一方、低圧の反応領域においては励起酸素の消滅量を少なくすることが出来るので、励起酸素を効果的に反応領域に供給することが可能である。反応領域内では、励起酸素による反応が行われ、その結果、反応領域に収容された基板への薄膜の形成、基板表面のエッチング、反応室内部のクリ−ニング等を効果的に行うことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来の励起酸素を用いた成膜装置を示す側面図。
【図2】誘導結合型プラズマ発生装置を具備する本発明の第1の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図3】酸素原子発生量の圧力依存性を示す特性図。
【図4】円筒型電極を具備する本発明の第1の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図5】(a)は圧力障壁としてメッシュ電極を用いた本発明の第1の実施例に係る成膜装置を示す側面図、(b)は圧力障壁としての多孔板電極を示す透視図。
【図6】圧力波発生装置を具備する本発明の第2の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図7】圧力とプラズマ放電の時間特性を示す特性図。
【図8】反応室にも励起装置を具備する本発明の第3の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図9】光照射装置を具備する本発明の第3の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図10】酸素プラズマに希ガスを加えたときの酸素原子濃度の変化を示す特性図。
【図11】酸素原子発生量の圧力依存性を示す特性図。
【図12】分子の全電離断面積の特性を示す特性図。
【図13】プラズマ中に金属上記を導入する本発明の第5の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図14】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図15】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図16】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図17】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図18】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図19】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図20】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図21】オゾン発生装置を具備する本発明の第7の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図22】準安定励起アルゴンAr のAr濃度依存性を示す特性図。
【図23】酸素プラズマにアルゴンを添加する本発明の第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図24】酸素プラズマにアルゴンを添加する本発明の第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図25】酸素プラズマにアルゴンを添加する本発明の第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図26】酸素プラズマにアルゴンを添加する本発明の第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図27】酸素プラズマにアルゴンを添加する本発明の第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図28】励起酸素生存率の温度依存性を示す特性図。
【図29】冷却手段を具備する本発明の第9の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図30】冷却手段を具備する本発明の第9の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図31】開口径が変化し得る絞りを備えた本発明の第10の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
【図32】開口径が変化し得る絞りを備えた本発明の第10の実施例に係る成膜装置の他の例を示す側面図。
【図33】開口径が変化し得る絞りを備えた本発明の第10の実施例に係る成膜装置の他の例を示す側面図。及び
【図34】プラズマ部内に圧力障壁を設けた成膜装置を示す側面図。
【符号の説明】
10,24,50,80…プラズマ放電部(励起酸素生成部)、10a,…励起装置、10b…励起酸素供給管、12,42,52,72,92…反応室、13,47,53,63…反応部、14…ヒータ、15…基板、16,43,59,66…ノズル、16a…メッシュ電極、16b…多孔質電極、17a,17b,18,77a,77b…バルブ、19…排気装置、20…光照射装置、21…圧力波発生装置、22…圧力波、30…金属、31…るつぼ、40,55,65…オゾン発生装置、41…オゾン供給部、44…光源、45…紫外線、46…反応性ガス供給口、60…オゾン分解・酸素原子発生部、62…酸素原子供給・反応部、70…励起酸素供給装置、75…オゾン供給装置。

Claims (10)

  1. 第1の雰囲気内において、酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を生成する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を、前記第1の雰囲気と第2の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工程を具備し、前記圧力障壁は、ノズル、プラズマ発生のためのメッシュ電極、又はプラズマ発生のための多孔板電極であり、前記多孔板電極の孔径は、前記第1の雰囲気の圧力又は前記第2の雰囲気内の励起酸素の濃度に応じて可変である励起酸素の供給方法。
  2. 前記第1の雰囲気の圧力P1 は、下記の微分方程式(1)を解くことにより得られる第1の雰囲気から第2の雰囲気に供給される最大励起酸素濃度[O]の1/2が得られる圧力をP4 ,P5 とすると、P4 <P1 <P5 を満たすような値であり、前記第2の雰囲気の圧力P3 は、下記式(7)を満たす値であり、かつP1 >P3 である請求項1に記載の方法。
    d[O]/dt=−k2 [O][O2 2 −k3 [O]2 [O2
    −k4 [O]3 −k5 [O]−k6 [O][O3 ] …(1)
    ただし、k2 、k3 、k4 、k5 、k6 は、それぞれ、下記化学反応式(2)〜(6)の反応速度定数であり、[O]、[O2 ]、[O3 ]は、それぞれ励起酸素、酸素ガス、オゾンの濃度である。
    O+O2 +O2 [M] → O3 +O2 (M) …(2)
    (Mは、3体衝突の第3体目)
    O+O+O2 [M] → O2 +O2 (M) …(3)
    O+O+O[M] → O2 +O[M] …(4)
    O+内壁 → 1/2O2 …(5)
    O+O3 → 2O2 …(6)
    Figure 0003631269
    (式中、PM =2.82×10-17 [cm3 ・Torr]、 3 は第2の雰囲気のガスの流れる方向の寸法、r3 は、第2の雰囲気のガスの流れる方向に垂直な方向の寸法(半径)、Qは励起酸素を含むガスの流量である。)
  3. 前記圧力障壁部を冷却する工程を更に具備する請求項1に記載の方法。
  4. 第1の雰囲気内において、希ガスをプラズマで励起する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起された希ガスに酸素ガス又は酸素原子を含むガスを導入し、励起酸素を生成する工程を具備する励起酸素の供給方法。
  5. 第1の雰囲気内において、酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を生成する工程、及び
    前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工程
    を具備し、前記第2の雰囲気の圧力は、前記第2の雰囲気と前記第1の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより、前記第1の雰囲気よりも低く維持され、前記圧力障壁は、プラズマ発生のためのメッシュ電極である励起酸素の供給方法。
  6. 第1の雰囲気内において、酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を生成する工程、及び
    前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工程
    を具備し、前記第2の雰囲気の圧力は、前記第2の雰囲気と前記第1の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより、前記第1の雰囲気よりも低く維持され、前記圧力障壁は、プラズマ発生のための多孔板電極である励起酸素の供給方法。
  7. 第1の雰囲気内において、酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を生成する工程、及び
    前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工程
    を具備し、前記第2の雰囲気の圧力は、前記第2の雰囲気と前記第1の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより、前記第1の雰囲気よりも低く維持され、前記第1の雰囲気の圧力P1 は、下記の微分方程式(1)を解くことにより得られる第1の雰囲気から第2の雰囲気に供給される最大励起酸素濃度[O]の1/2が得られる圧力をP4 ,P5 とすると、P4 <P1 <P5 を満たすような値であり、前記第2の雰囲気の圧力P3 は、下記式(7)を満たす値であり、かつP1 >P3 である励起酸素の供給方法。
    d[O]/dt=−k2 [O][O2 2 −k3 [O]2 [O2
    −k4 [O]3 −k5 [O]−k6 [O][O3 ] …(1)
    ただし、k2 、k3 、k4 、k5 、k6 は、それぞれ、下記化学反応式(2)〜(6)の反応速度定数であり、[O]、[O2 ]、[O3 ]は、それぞれ励起酸素、酸素ガス、オゾンの濃度である。
    O+O2 +O2 [M] → O3 +O2 (M) …(2)
    (Mは、3体衝突の第3体目)
    O+O+O2 [M] → O2 +O2 (M) …(3)
    O+O+O[M] → O2 +O[M] …(4)
    O+内壁 → 1/2O2 …(5)
    O+O3 → 2O2 …(6)
    Figure 0003631269
    (式中、PM =2.82×10-17 [cm3 ・Torr]、 3 は第2の雰囲気のガスの流れる方向の寸法、r3 は、第2の雰囲気のガスの流れる方向に垂直な方向の寸法(半径)、Qは励起酸素を含むガスの流量である。)
  8. 第1の雰囲気内において、酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を生成する工程、
    前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工程、および
    前記圧力障壁を冷却する工程
    を具備し、前記第2の雰囲気の圧力は、前記第2の雰囲気と前記第1の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより、前記第1の雰囲気よりも低く維持される励起酸素の供給方法。
  9. 第1の雰囲気内において、ガスをプラズマで励起して、励起ガスを生成する工程、及び
    前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起ガスを、酸素ガスおよび酸素原子を含むガスの一方を収容する前記第2の雰囲気に供給し、励起酸素を形成する工程
    を具備し、前記第2の雰囲気の圧力は、前記第2の雰囲気と前記第1の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより、前記第1の雰囲気よりも低く維持され、前記圧力障壁は、プラズマ発生のためのメッシュ電極である励起酸素の供給方法。
  10. 第1の雰囲気内において、ガスをプラズマで励起して、励起ガスを生成する工程、及び
    前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起ガスを、酸素ガスおよび酸素原子を含むガスの一方を収容する前記第2の雰囲気に供給し、励起酸素を形成する工程
    を具備し、前記第2の雰囲気の圧力は、前記第2の雰囲気と前記第1の雰囲気との間に圧力障壁を設けることにより、前記第1の雰囲気よりも低く維持され、前記圧力障壁は、プラズマ発生のための多孔板電極である励起酸素の供給方法。
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