JPH07169758A - 励起酸素の生成方法及び供給方法 - Google Patents
励起酸素の生成方法及び供給方法Info
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- JPH07169758A JPH07169758A JP6229951A JP22995194A JPH07169758A JP H07169758 A JPH07169758 A JP H07169758A JP 6229951 A JP6229951 A JP 6229951A JP 22995194 A JP22995194 A JP 22995194A JP H07169758 A JPH07169758 A JP H07169758A
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Abstract
給可能な励起酸素の供給方法を提供すること。 【構成】 プラズマ放電領域内において、酸素ガス又は
酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を
生成する工程、及びプラズマ放電領域に隣接する反応領
域の圧力をプラズマ放電領域よりも低くしつつ、励起酸
素を含むガスを反応領域に供給する工程を具備する励起
酸素の供給方法。反応領域内では、励起酸素による反応
が行われ、その結果、反応領域に収容された基板への薄
膜の形成、基板表面のエッチング、反応室内部のクリ−
ニング等が行われる。
Description
半導体製造における薄膜形成、エッチング、レジスト除
去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等で用い
られる励起酸素の供給方法及び生成方法に関する。
製造における薄膜形成、エッチング、レジスト除去、チ
ャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等に用いられ
る。その中で、薄膜形成技術のひとつである、リモート
プラズマCVDによるシリコン酸化膜形成を例に従来技
術を説明する。
(深さ/幅)の高い溝が存在するため、このような溝の
中にステップカバレッジに優れた絶縁膜を低温で堆積さ
せることが必要になりつつある。そのような要求を満た
す技術として、TEOSとオゾンの反応を用いる方法が
あるが、この方法ではオゾンの反応性が十分でないた
め、堆積後の膜の絶縁性が低く、超LSIデバイスの寿
命が短かった。一方、反応性の高い励起酸素とTEOS
の反応を利用することにより、より緻密で絶縁性の高い
膜を、より低温で成膜する方法が提案されている(例え
ば、松井他:春期応用物理学会年会、28a−SZG−
8(1992))。
を示す。この成膜装置によると、プラズマ放電部100
によって生成した励起酸素(主に酸素原子)と、反応性
ガス供給管101から供給された反応性ガスとしてのT
EOSをプラズマ放電部外の反応室102で混合し、反
応部103で反応させ、ヒータ104で加熱された基板
105上に酸化膜を低温(250−350℃程度)で成
膜させる。ガスは排気装置109によって排出される。
子、励起状態酸素原子、励起状態酸素分子)は、その高
い反応性のために低温で成膜が可能である一方、寿命が
短く、通常のプラズマによる励起方法では励起酸素を大
量に生成することや、生成部から反応部へ大量に輸送す
ることは困難である。また、プラズマの投入電力を大き
くすれば、励起酸素の生成は増えるが、放電が別の領域
へ移り、放電が安定しないという問題が生じる。そのた
め、投入電力の増大による励起酸素の生成量の増大には
おのずと限界がある。
と、励起酸素濃度が低いため、この方法をCVDに適用
すると、成膜速度は小さい。従来の酸素励起方法をエッ
チング、レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄
膜特性改善等に適用した場合においても同様であり、励
起酸素濃度を高くできないため、その処理速度の向上は
望めない。
励起酸素の生成、供給方法では、励起酸素を大量に生成
すること、および励起酸素を生成部から反応部へ大量に
輸送することは困難であり、成膜、エッチング、レジス
ト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改善等に
適用した場合には、反応速度が小さいという問題点があ
った。
し、反応部に多量に供給可能な励起酸素の供給方法を提
供することにある。本発明の他の目的は、励起酸素を大
量に生成することの可能な励起酸素の生成方法を提供す
ることにある。
め、本発明(請求項1)は、第1の雰囲気内において、
酸素ガス又は酸素原子を含むガスをプラズマで励起し
て、励起酸素を生成する工程、及び前記第1の雰囲気に
隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも
低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲
気に供給する工程を具備する励起酸素の供給方法を提供
する。
の雰囲気と第2の雰囲気との間に圧力障壁を設けること
により、前記第2の雰囲気の圧力は前記第1の雰囲気よ
りも低くすることが出来る。圧力障壁は、ノズル、プラ
ズマ発生のためのメッシュ電極、又はプラズマ発生のた
めの多孔板電極とすることが出来る(請求項2)。
合、多孔板電極の孔径は、第1の雰囲気の圧力又は第2
の雰囲気内の励起酸素の濃度に応じて可変とすることが
出来る(請求項3)。
微分方程式(1)を解くことにより得られる第1の雰囲
気から第2の雰囲気に供給される最大励起酸素濃度
[O]の1/2が得られる圧力をP4 ,P5 とすると、
P4 <P1 <P5 を満たすような値であり、前記第2の
雰囲気の圧力P3 は、下記式(7)を満たす値であり、
かつP1 >P3 であることが好ましい(請求項4)。
下記化学反応式(2)〜(6)の反応速度定数であり、
[O]、[O2 ]、[O3 ]は、それぞれ励起酸素、酸
素ガス、オゾンの濃度である。
3 ・Torr]、l3 は第2の雰囲気のガスの流れる方
向の寸法、r3 は、第2の雰囲気のガスの流れる方向に
垂直な方向の寸法(半径)、Qは励起酸素を含むガスの
流量である。)更に、本発明の励起酸素の供給方法(請
求項5)は、圧力障壁部を冷却する工程を更に具備する
ものである。
起手段により分解して励起酸素を生成することを特徴と
する励起酸素の生成方法を提供する。また、本発明(請
求項7)は、第1の雰囲気内において、オゾンを励起手
段により分解して励起酸素を生成する工程、及び前記第
1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の
雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを前
記第2の雰囲気に供給する工程を具備する励起酸素の供
給方法を提供する。
起する工程、及び励起された希ガスに酸素ガス又は酸素
原子を含むガスを導入し、励起酸素を生成する工程を具
備する励起酸素の生成方法を提供する。
雰囲気内において、希ガスをプラズマで励起する工程、
及び前記第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を
前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起された希
ガスに酸素ガス又は酸素原子を含むガスを導入し、励起
酸素を生成する工程を具備する励起酸素の供給方法を提
供する。
囲気内において、ガスをプラズマで励起して、励起ガス
を生成する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する第2
の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、
前記励起ガスを前記第2の雰囲気に供給する工程を具備
する励起ガスの供給方法を提供する。
と、多量に生成されるが、一方、酸素分子との若しくは
酸素原子同士の衝突により、又は装置の内壁との衝突に
より、消滅する量も多くなる。これに対し、圧力が低い
と励起酸素の生成量は少ないが、その消滅量も少なくな
る。
ズマ放電領域よりも低くしつつ、励起酸素を含むガスを
反応領域に供給している。そのため、プラズマ放電領域
では多量の励起酸素の生成が可能であるとともに、反応
領域ではその消滅量は少なく、その結果、多量を励起酸
素を反応領域に供給することが可能である。
われ、その結果、反応領域に収容された基板への薄膜の
形成、基板表面のエッチング、反応室内部のクリ−ニン
グ等を効果的に行うことが可能である。
例について、励起酸素として酸素原子を例にとって説明
する。酸素原子は反応性が高く、励起酸素の中でも特に
重要であるからである。なお、説明を理解し易くするた
めに、成膜装置を例にとって説明するが、エッチング、
レジスト除去、チャンバーのクリーニング、薄膜特性改
善のための装置等においても、成膜装置と同様に本発明
を適用することができる。
置の一例の概要を示す図である。この成膜装置による
と、プラズマ放電部10によって生成され、励起酸素供
給管10bにより供給された励起酸素(主に酸素原子)
と、反応性ガス供給管11から供給された反応性ガスと
してのTEOSとを、プラズマ放電部外の反応室12で
混合し、反応部13で反応させ、ヒータ14で加熱され
た基板15上に酸化膜を低温(250−350℃程度)
で成膜させる。ガスはバルブ18を介して排気装置19
によって排出される。なお、参照数字17a,17b
は、それぞれ励起酸素供給管10a及び反応性ガス供給
管11に設けられたバルブを示す。
膜装置と異なる点は、励起酸素供給管10aの出口に絞
り16が形成されていることである。以下、図2に示す
成膜装置における励起酸素の発生、消滅の反応のメカニ
ズムについて説明する。
ズマ放電部10のプラズマ中で電子との衝突により、下
記式(1)に示すように、酸素原子に励起・分解する。 O2 +e → O+O+e …(1) また、生成した酸素原子は、酸素分子との又は酸素原子
同士の衝突により、下記式(2)、(3)、(4)に示
すように、酸素分子やオゾンを生成して消滅する。
(励起酸素供給管10b、絞り16、反応室12)の内
壁における表面反応により、又は下記式(6)に示すよ
うに、オゾンとの反応により消滅する。
応により生成され、その後、基板近傍に供給されるまで
に、式(2)〜(6)に示す反応によりその一部が消滅
する。
Hzの周波数及び40Wの出力の高周波の下では、プラ
ズマ中で生成する励起酸素の濃度([O]o )は、近似
的に次の式(7)により表される。
(ほぼO2 の分圧)、[O2 ]はO2 の濃度[cm-3]
を示す。
生成反応は、圧力が高いほど速く進み、圧力の増加とと
もに励起酸素の生成量が増加することがわかる。しか
し、一方、圧力が高いと、式(2)〜(6)に示す励起
酸素の消滅反応も速くすすむようになる。
度の励起酸素の供給のためには、プラズマ部の圧力は高
くし、プラズマ部の下流である基板近傍までは圧力が低
いほうがよい。そのためには、プラズマ部と基板近傍と
の間(例えば供給管の出口)に圧力を変動(減少)させ
る手段、例えば絞り(throttle) を設けることが考えら
れ、それによって、励起酸素の生成量を増加させ、消滅
量は減少させ、高密度の励起酸素を基板近傍に供給する
ことが可能となる。
の圧力について、説明する。プラズマ部の下流に絞りを
設けた場合、プラズマ部から絞りまでの間にデッドスペ
−スが生ずる。絞り出口での励起酸素密度[O]は、以
下に示すように、圧力P1 、流量Q、管径r、管の長さ
l、温度Tの関数となるが、流量Q、管径r、管の長さ
l、温度Tが設定されると、圧力P1 のみの関数とな
る。
ズマ中における励起酸素の生成量は増大するが、デッド
スペ−スや絞り内部での励起酸素の消滅量は増大するの
で、絞りから反応室へと出てくる励起酸素濃度を最大に
する最適圧力(P1 max )が存在する。この最適圧力
(P1 max )は、計算により求めることが可能である。
以下、その求め方及び計算値について説明する。
定数をそれぞれk2 、k3 、k4 、k5 、k6 とする
と、励起酸素密度の時間的変化は下記の式(8)により
表される。
については、chin.-Hao Chou et al, J. Appl. Phys. 7
2, 871 ( 1992 ) を参照のこと。
vt(vは流速)で表されるので、各点におけるxは、
時間tにより変数変換可能であり、従って、上記式
(8)を積分することにより、t時間後、即ちxにおけ
る[O]を計算することが可能である。この場合、プラ
ズマ部出口(t=0)における励起酸素濃度[O]o を
初期値とする。
ル部、及び反応室内において異なるため、一度に計算す
ることは出来ず、それぞれ順番に計算していくことで、
反応室内の基板の近傍における励起酸素濃度[O]を計
算することが出来る。
び反応室の径(半径)r(cm)、長さl(cm)、流
速v(cm/s)、圧力P(Torr)をそれぞれ、r
1 、r2 、r3 、l1 、l2 、l3 、v1 、v2 、v
3 、P1 、P2 、P3 とすると、O2 の流量Q(cc
m)のとき、各部の流速は下記の式により表される。
い。)プラズマ部から絞り入口までの時間、絞り入口か
ら絞り出口までの時間、及び絞り出口から基板までの時
間をそれぞれt1 、t2 、t3 とすると、t1 、t2、
t3 は下記の式により表される。
の式(8)を解くことが可能である。
のような近似を用いることが出来る。即ち、一般的な条
件([O2 ]>[O]、[O3 ]<5×1012(c
m-3)t<0.5秒)では、式(8)の右辺の第2,
3,5項は、第1,4項に比べて充分に(100分の1
以下)小さい。そこで、式(8)は下記式(15)に示
すように近似される。
と、以下のようになる。 [O]=[O]o exp{(−k2 [[O2 ]2 −k5 )t} (t=0で[O]=[O]o ) …(16) 式(16)から、圧力が高い場合や、管径が大きい場合
には、気相反応が支配的(k2 [O2 ]>k5 )にな
り、絞りのような管径の小さい場合や、温度が高い場合
には、表面反応が支配的となる(k2 [O2 ]<k5 )
ことがわかる。
6)から、絞り入口での励起酸素濃度[O]t1、絞り出
口での励起酸素濃度[O]t2、基板近傍での励起酸素濃
度[O]t3は、それぞれ以下の式(17)、(18)、
(19)により表すことが出来る。
スペ−ス内、ノズル内、反応管内における表面反応速度
定数を示す。
8)は、次のように表される。 [O]t2=A(P1 /PM )exp{[−k2 (P1 /PM )2 −k5 (1)]・B1 ・P1 }・exp{[−k2 (P1 /PM )2 −k5 (2)]・B2 ・P1 } =AP1 exp{f(P1 /PM ))}・exp{g(P1 )} …(20) (式中、PM =2.82×10-17 [cm3 ・Tor
r]式(20)において、Aは,B1 ,B2 はいずれも
圧力の関数ではなく、Aは生成係数、B1 ,B2 は、式
(12)、(13)により下記の式で表される。
れる。
るような圧力P1maxが、絞り出口における最大励起酸素
濃度[O]t2max である。即ち、下記式(24)を満た
す解P1 は、下記式(25)により表される。
れる。
て検討する。反応室内ではr3 が大きいので、[O]t3
を求めるための式(19)は、近似的に下記式(26)
のようになる。
可能な、励起酸素による効果的な基板の処理を可能とす
る反応室内の圧力P3 として、基板近傍の励起酸素濃度
[O]t3が、絞り出口の励起酸素濃度[O]t2の1/1
0以上となるような反応室内の圧力P3 を用いることが
出来る。この圧力P3 は、下記式(27)で表される。
cm、r2 =7.5×10-2、r3=5cm、l1 =2cm、
l2 =0.2cm、l3 =4cm、T=300℃の条件
下でのP1 max 及びP3Dを計算すると、P1 max =4.
4Torr、P3D=2.0Torrであった。
と、その後の衝突による消滅の圧力依存性を表したグラ
フである。即ち、図3のグラフは、本発明者等による酸
素原子量の圧力依存性の実験結果を示すものであり、横
軸に圧力、縦軸に酸素原子密度を取ってある(宇井他:
春期化工学会、G115(1993))。図中、曲線a
はプラズマ中の励起酸素生成量[O]o を示す実験値、
曲線bは、絞り出口における励起酸素量[O]t2を示す
上述の式からの計算値、曲線cは、反応室内に収容され
た基板上における励起酸素量[O]t3を示す上述の式か
らの計算値をそれぞれ示す。
子(励起酸素)の生成量は圧力の増加とともに増加し、
絞り出口における酸素原子量は、4〜5 Torr 程度まで
は圧力の増加とともに増加するが、それを越えると圧力
の増加とともに徐々に減少し、基板上における酸素原子
量は、0.8 Torr 程度までは圧力の増加とともに増加
するが、それを越えると急激に減少することがわかる。
なお、絞り出口における酸素原子量は極大値を示すが、
その極大点は、前述の通り、ガス流量、供給管の形状及
び材質、温度等により変化する。
ものである。即ち、プラズマ中で生成した酸素原子は、
主として供給管の内壁における表面反応により一部が消
滅するため、圧力の増加とともに消滅量が多くなり、そ
のため、酸素原子量は、供給管の出口では4〜5 Torr
を越えると圧力の増加とともに徐々に減少する。また、
反応室内では、圧力の増加とともに酸素原子同士の気相
反応が活発となり、この気相反応により酸素原子が消滅
しつつ、残留する酸素原子が基板に到達する。なお、曲
線b及びcを求める計算は、式(8)から前述の計算例
の条件で行なった(供給管の内壁温度300℃)。
生成量が増えるが、衝突による消滅も大きくなる。そこ
で、圧力の高い範囲(例えば1.0〜50Torr程
度、更に望ましくは2〜20Torr程度=P1 )で酸
素原子生成を行い、圧力をより下げた(例えば0.00
1〜2.0Torr程度、更に望ましくは0.01〜
1.0Torr程度=P3 )反応室に酸素原子を供給
(ただしP1 >P3 )すれば、酸素原子生成量は増えて
消滅量が減り、多量の酸素原子を反応室内の反応部に供
給することが可能になる。これが本発明の原理である。
なお、酸素プラズマは、50Torr以上程度の圧力で
は放電が安定しなくなる。
(25)により求められるP1 max との関連で規定する
ことが出来る。即ち、絞り出口での最大励起酸素濃度
[O]max (P1 =P1max)の1/2の励起酸素濃度が
得られれば、従来の技術に対して十分な効果を得ること
が出来るので、そのような励起酸素濃度を得ることが出
来るプラズマ部の圧力をP4 、P5 とすると、下記のプ
ラズマ部の圧力P1 は、下記の不等式(28)を満たす
ような範囲にとれば、高濃度の励起酸素を絞りの出口に
供給することが出来る。
7)により求められるP3D以下とすればよい。
P1 >P3 )、絞りの開口径を調整することにより、高
濃度の励起酸素を基板に供給することが可能である。
5Torr、P3 =1Torrと設定すると、絞りを用
いない場合(P=1Torr)と比較して、励起酸素濃
度は10倍となり、酸化膜成長速度は約8倍となった。
の装置に関する実施例について説明する。 実施例1 図4及び図5は、本発明の方法を実現するための装置の
概念図である。即ち、既に説明した図2は、励起酸素生
成部が誘導結合型プラズマ発生装置であるものを示す
が、図4は、円筒型電極を用いたもの、図5は、メッシ
ュ電極を用いたもの例を示しており、いずれも圧力を変
える手段(圧力障壁,絞り、ノズル等)を有することを
特徴としている。
(励起酸素生成部)10と反応室12との間が圧力障壁
としてのノズル16で仕切られており、高い圧力(例え
ば1.0〜50Torr、更に望ましくは2〜20To
rr程度)の放電部10で生成した多量の酸素原子は、
ノズル16を通して低い圧力(例えば0.001〜2.
0Torr、更に望ましくは0.01〜1.0Torr
程度、P1 >P3 )の反応室12に吹き出され、その結
果、少ない消滅量の酸素原子が反応部13に供給され
る。ノズル16は、このような圧力差がつけられるよう
に開口径が適宜設定される。圧力障壁であるノズル16
は、励起酸素が壁との衝突で消滅するのを低減させるた
めに、ガラス、セラミック、テフロン、アルミ、アルミ
ナ製等により構成されるのが望ましい(畑中他、日本真
空協会発行の真空VOL.35,NO11,199
2)。
て空孔部が小さいメッシュ電極16aが設けられてい
る。このメッシュ電極16aに代えて図5Bに示すよう
に小さな孔が開いた多孔質電極16bでも良い。メッシ
ュあるいは多孔質の電極金属の材質は、衝突による励起
酸素の消滅を低減させるために、アルミニウム、白金、
金であることが望ましく、空孔率は上述の圧力差がつけ
られるように、適宜設定することが出来る。
と反応室12とは圧力障壁(ノズル16)で仕切る構成
としたが、仕切られなくても良い。すなわち、圧力障壁
(ノズル16)を設ける代わりに圧力波を発生可能な圧
力波発生装置を設け、圧力波とプラズマ放電のON−O
FFを例えば同期させることにより、圧力の高い時期に
放電して多量の酸素原子を生成し、圧力を下げて酸素原
子を輸送するように構成すれば良い。
発生装置としては、例えば図2、図4及び図5で図示し
たガス供給口に備えられたバルブ17a,17bや下流
の排気装置19側に設けられたバルブ18を開閉させる
手段とすることが可能である。
を膨張させて圧力波を発生させても良い。あるいは、図
6に示すように圧力波発生装置21を設け、圧力波22
を電気信号23で放電している放電部24に送ることに
よっても実現できる。
り圧力波を放電部24に送った場合の圧力(a)とプラ
ズマ放電(b,c,d)の時間特性を示したものであ
る。圧力が高い時間にプラズマ放電して多量の酸素原子
を生成し、圧力が低いときに放電を切ることにより励起
酸素の消滅量を少なくして、反応部に励起酸素が供給さ
れる(b)。放電の電気信号はON−OFF信号でもよ
いし、強弱の振幅変化でもよく、圧力とプラズマの変動
は、同期していれば一定周期でも周期的でなくてもよ
い。また圧力だけが変動して、放電は常時起こっている
(DCプラズマ:図7の(c))、あるいは圧力変動周
期と比較して放電は高周波で変動する(図7、(d))
ものでもよい。この場合には、圧力が下がったときに酸
素原子が反応部に多量に供給される。
下げることによって、励起酸素の消滅量を減少させた
が、消滅量をゼロにすることは不可能であり、励起酸素
の一部は消滅している。そこで、図8に示すように、反
応室にも励起装置10aを設けることにより、励起酸素
の消滅量をさらに減少することが出来るとともに、反応
室内でもさらなる励起酸素を生成することば出来る。反
応室に設置する励起装置は、図8に示すように、プラズ
マを用いた励起装置10aでも良いし、図9に示すよう
に光照射装置20でも良い。
ュ電極を用いた例を示しているが、励起装置の形状は図
4あるいは図2に示した2重円筒管型や誘導結合型でも
よい。また、反応性ガスの供給口の設置位置は、励起酸
素の使用目的により、励起装置10aあるいは光照射装
置20の前段あるいは後段、または励起装置10aある
いは光照射装置20の中に配置することが出来る。
ときに、消滅した酸素原子の一部はオゾンになる。下記
の式(30)のように、紫外光照射(200−300n
m)によってオゾンは分解し、酸素原子に戻る。
壁がない装置でも有効となる。
子濃度の変化を示すグラフである。図10に示されるよ
うに、酸素プラズマにある割合で希ガスを添加したとき
に、酸素のみのプラズマに比較して酸素原子濃度は増大
する。
ン等の希ガスRXSを添加したときに、RXSはプラズ
マ中における電子衝突により一部、準安定励起状態RX
m Sになる(下記の式(31)。RXm Sはペニングイ
オン化(Penning ionization)により酸素や酸素原子を
イオン化し(下記の式(32)、(33))、その反応
によりプラズマ中の電子密度は増大する。希ガスを添加
することにより電子密度は増大し、酸素の励起・分解量
も増え、酸素原子濃度は増大する。
ように酸素ガスを直接励起・分解する。すなわち、酸素
ガスは電子衝突による励起・分解(式(1))だけでな
く、式(34)の反応によっても励起・分解されて酸素
原子を生成する。
スXの添加量が増大するにつれて、RXm S密度も増大
し、酸素原子濃度も増大する。特にアルゴン(RXS=
Ar)添加の場合には、準安定励起アルゴンArm によ
る酸素ガスの分解反応が起こりやすい。
量加えたときの酸素原子発生量の圧力依存性を示すグラ
フ(実験結果)である。図中、白丸は酸素ガス100%
の場合であり、黒丸は全流量同じでArを添加した場合
である。圧力が高いほどAr密度が高くなり、Arm 密
度も増大するために酸素原子発生量は増大する。そし
て、Arを添加した場合には、酸素ガスのみの場合と比
較してその効果は大きくなる。ここで、実施例1から実
施例3で説明した方法及び装置を用いることにより、多
量に酸素原子を供給することが可能になり、その増大効
果は、酸素ガスのみのプラズマの場合よりも大きくな
る。Arガスでは混合割合が30〜90%の場合に特に
効果が大きい。
ンやヘリウム、クリプトンガスでも同様であり、ネオン
ガスでは混合割合が10〜60%、ヘリウムでは混合割
合5〜50%で効果が特に大きい。
素原子生成量を増大させる方法について述べる。
ス、一酸化炭素ガス、クリプトンガス、キセノンガスか
ら選ばれる少なくとも一種)を混合すると、これらのガ
スはイオン化断面積(図12参照)が大きいため、下記
の式(35)に示される反応で一部Z+ イオンになり、
電子が発生して電子密度が増大する。よって、これらの
ガスを酸素ガスに混合することにより、酸素原子生成量
は増大する。
の蒸気を導入すると、これらの金属蒸気はイオン(Y
+ ,Y2+)になりやすいために、自らイオンになって、
電子密度は増大する(式(36))。
金属30は、るつぼ31に入れられ加熱されることによ
り気化(あるいは昇華)し、金属蒸気となってプラズマ
中に供給される。ここでI族元素あるいはII族元素
(Y)は沸点(昇華点)が高く、非常に高温に加熱する
必要があるが、Yの化合物、たとえば有機化合物(R
Y)を使うと低い温度で蒸気になり、少しの加熱でプラ
ズマ中に供給することができる。プラズマ中で化合物R
YはRとYに分かれ、さらにYはイオン(Y+ あるいは
Y2+)となる。
リウム、カリウム、セシウム等が挙げられ、II族元素
としては、例えばベリリウム、マグネシウム、カルシウ
ム、ストロンチウム、バリウム等が挙げられる。I族元
素又はII族元素の有機化合物としては、例えばC2 H
5 Na、RC2 Na、RC2 Li、RC2 K(Rはアル
キル基)を挙げることが出来る。
%以上含む物質を塗布する、あるいは電極上にI族元素
あるいはII族元素を含む物質を配置すると、放電時に
それらの物質の一部はプラズマ中のイオンや電子衝突に
よりたたき出されて、+イオン化(Y+ )され電子密度
は増大する。
物質を塗布するあるいはI族元素あるいはII族元素を
含む物質を配置するのは、電極板上でなくても、プラズ
マにさらされる電極部近傍であれば良い。例えば、誘導
結合型のRFプラズマ(無電極プラズマ)の場合には、
プラズマ発生部の石英管の内側にI族元素あるいはII
族元素を含む物質を塗布するかあるいはI族元素あるい
はII族元素を含む物質を配置すればよい。
で挙げたものを使用することが出来る。なお、I族元素
を含む物質としては、例えばNaCl、NaOH、KC
l、有機金属等、II族元素を含む物質としては、例え
ばCa(OH)2 、CaCl2 、有機金属等を挙げるこ
とが出来る。
供給する方法について述べる。図14はこの方法を実施
するための装置の概要図である。この装置は、数100
Torr〜常圧程度のオゾンを発生するオゾン発生装置
40を有し、オゾン供給部41とそれよりも圧力の低い
(例えば0.01〜5Torr)反応室42は圧力障壁
(例えばノズル)43で仕切られている。ノズル43を
通して低圧反応室42内に供給されたオゾンは、光源4
4から照射された紫外線45(例えば水銀による254
nmの紫外線)によって下記の式(37)に示す反応で
容易に分解されて酸素原子を生成し、酸素原子は反応部
47で反応をおこす。
rr、光線幅(オゾンガス流れ方向)10cmの条件
で、オゾンは84%分解できる。高性能のオゾン発生器
によって、約10%のオゾンが発生し、このオゾンを紫
外線45の照射により分解することにより、およそ同量
(約8%)の酸素原子を発生できることになる。この酸
素原子の発生量は、酸素ガスをそのままプラズマで分解
した場合(0.1〜2%の酸素ガス分解率)と比較して
格段に大きい。
口46の位置は、どちらが上流でもいいし、また光照射
位置44の中に反応性ガス供給口46があっても良い。
また、低圧反応部でのオゾンの分解は、図15〜図17
に示すようにプラズマによって行っても良い。この場合
の装置は、図15〜図17に示すようにオゾン生成装置
55からつながるオゾン供給部、ノズル59、放電部5
0、反応室52から構成される。
るオゾンは、ノズル59を通って低圧(例えば0.01
〜5Torr程度)の放電部50に供給され、プラズマ
で分解され生成した酸素原子が反応室の反応部53に供
給される。エネルギー的に酸素ガスよりもオゾンの方が
分解しやすく、プラズマによってオゾンは容易に分解さ
れる(下記の式(38))。
の部分がそれぞれ2つのノズル66、および69(図2
0ではノズル66は、実施例1で説明した微細メッシュ
あるいは多孔質の電極に相当)等で仕切られていてもよ
い。即ち、この装置は、オゾン生成装置65からつなが
るオゾン供給部(例えば数100Torr−常圧)、オ
ゾン分解・酸素原子発生部60(例えば1.0−5To
rr程度)、酸素原子供給・反応部62(例えば0.0
1−1.0Torr程度)により構成される。この装置
によると、消滅する酸素原子の量が減り、反応部63へ
の酸素原子供給量は増大する。
しろ、化学的に活性であるので、反応を起こすことがで
きる。オゾンを供給する場合、酸素原子を供給する場合
と比べて圧力が高いために、条件を選ぶと成膜時に反応
中間体は凝縮するので、狭い溝部や段差部を酸化膜で埋
めるときに、流動的に埋め込むことできる(たとえば、
TEOSとオゾンによる酸化膜成膜)。すなわち、狭い
溝部や段差部を完全にそして平坦に埋め込めることがで
きる。
く含み、絶縁性が悪いために、酸素原子と反応させて膜
質を改善することが必要になる。この場合、特に、成膜
しながらの改質、あるいは成膜しては改質し、また成膜
するというプロセスを繰り返す方法が有効になる。この
ように、オゾンで反応を起こした方が好ましい場合と、
酸素原子等の励起酸素で反応を起こした方が好ましい場
合とがある。
供給するには、図21のようにオゾン供給装置75と励
起酸素供給装置70(例えば実施例1乃至6に記載の方
法を用いた装置)とが個別に備えられている装置で、バ
ルブ77a,77bを切り替えることにより、オゾンと
酸素原子とを切り替えて供給できる。また、両方のバル
ブを同時に開けば、オゾンと酸素原子を反応室72に同
時に供給できる。そのときに、バルブの開閉度を調整す
ることにより、オゾンと酸素原子の供給量比を変えるこ
とができる。
を用いれば、励起装置60のON−OFFでオゾン分解
の有り無しになり、オゾンと酸素原子を切り替えて供給
できる。また、励起装置60のONとオゾン発生器65
のOFFを連動させて、励起装置のON−OFFを行う
ことも可能である。
よって、オゾンと励起酸素とを同時に供給することもで
きる。その場合、励起装置の出力を調整すること、例え
ば光の強さを調整する、あるいは波長を調整する、ある
いは放電の投入電力を調整すること、あるい圧力条件を
変動させることにより、オゾンと酸素原子の供給量比を
変えることができる。
たときの準安定励起状態アルゴンArm 濃度のアルゴン
添加量依存性を示すグラフである。図22のグラフか
ら、Ar添加量が増えるにつれて、Arm 濃度も増大
し、Ar100%でArm 濃度は最大になることがわか
る。
(34)の反応で酸素ガスを分解して酸素原子を生成す
る。この反応は反応速度が大きく(衝突断面積は〜10
-15cm2 )起こりやすいので、図23および図24に
示すように、放電部80にArを導入し、準安定励起状
態Arm を生成し、放電部下流81に酸素ガスを導入す
ることにより、酸素原子を生成することができる。この
とき、酸素ガス供給管にも励起装置を設けておき、供給
する酸素ガスの一部を励起しておくようにするとさらに
分解し易くなるので、多量の酸素原子発生のために有効
となる。
成するArm と酸素ガスの混合反応部91に励起装置9
0bを設けることは、酸素ガスの励起、分解がさらに進
むので有効となる。励起装置は図25に示したようにプ
ラズマ発生装置でも良いし、また図示は省略するが光照
射装置でもよい。
は、圧力が高いほど進みやすいので、図26に示すよう
に、Arの励起放電部90の出口に圧力障壁(ノズル)
96を設け、高圧(例えば5−760Torr程度)で
放電、Arm の生成を行い、低圧(低えば0.1−5T
orr程度)の混合部99で酸素ガスと混合し、酸素原
子を生成してもよい。この場合、実施例2に記載の方法
で圧力差をつけてもよい。
し、反応が起こりやすくするために、図27に示すよう
に、混合・反応部99の下流に圧力障壁(例えばノズ
ル)96を設け、高圧(例えば3−100Torr程
度)で酸素原子を多量に生成し、低圧(例えば0.01
−3Torr程度)の反応室92に酸素原子を供給して
もよい。
は、反応を促進するために、加熱するとよい。実施例8
の説明はArを例に説明したが、他の希ガス、例えばヘ
リウム、ネオン、クリプトン、キセノンガスをアルゴン
ガスの代わりに用いもよい。
酸素供給管の管壁との表面反応により消滅する際の、励
起酸素生存率の温度依存性について調べた。即ち、直径
12mm,長さ20mmのアルミニウム管内を、励起酸
素が4Torrの圧力、100sccmの流量で流れた
場合の管出口での励起酸素生存率を計算により調べたと
ころ、図28に示す結果を得た。
ほど、即ち、励起酸素供給管を冷却すればするほど励起
酸素の消滅量は減少することがわかる。図29は、励起
酸素供給管121のノズル122の周辺に冷却ジャケッ
ト123を設けた例を示す。冷却ジャケット123を流
す流体としては、空気、水、液体窒素、液体ヘリウム、
その他の種々の冷媒を使用し得る。また、冷却ジャケッ
ト内に流体を流す冷却方式に限らず、ペルチェ素子を用
いた電子冷却方式によることも可能である。
備えた多孔板電極131aを用いた例を示す。また、図
30Bは、金属電極の貫通孔に石英製細管132を埋め
込んだ多孔板電極131bを示し、この例では貫通孔の
周辺に冷却水が流れるようになっている。更に、図30
Cは、貫通孔を有する絶縁体(例えば石英、セラミッ
ク、プラスチック)の上面に金属蒸着を施した多孔板電
極131cを示し、内部には冷却水が流れるようになっ
ている。
示す。即ち、図31A及び図31Bに示すように、多孔
板電極141の下に、多孔板電極141の貫通孔と対応
する貫通孔を有する多孔板からなるしきり板142を設
置し、このしきり板142を移動機構143により水平
方向に移動することにより、多孔板電極141としきり
板142の貫通孔の位置がずれて、連通する貫通孔の径
が縮小するものである。
出する圧力センサ−144と連動しており、圧力センサ
−144からの信号のフィ−ドバックにより作動され
る。即ち、圧力センサ−144を、励起酸素濃度が最大
となるような圧力に設定することが可能である。それに
よって、ガス流量、ガスの種類が変化しても、所望の量
の励起酸素の供給が可能である。
Torrと高くすることにより、オゾンを生成すること
が可能であり、従って、しきり板142の移動によりプ
ラズマ部内の圧力を変化させることにより、オゾンを必
要とするプロセスと励起酸素を必要とするプロセスとを
1つの装置で切り替えて用いることが出来る。
ゾンとを用いて流動性酸化膜を生成して多層配線間の溝
を埋め、その後は圧力を下げて、TEOSと励起酸素と
を用いて高品質の酸化膜の成長を行うことが出来る。
反応室内に設けた励起酸素濃度センサ−145と連動さ
せることも出来る。即ち、基板近傍における励起酸素濃
度が低い場合には、移動機構143の作動により多孔板
電極141の開口径を縮小することにより、プラズマ部
の圧力を高め、励起酸素の生成量を増加せしめることが
可能である。
うに、レ−ザ密度測定装置146と連動させることも出
来る。以上の実施例では、圧力障壁(絞り)をプラズマ
部の下流に設けたが、本発明は、これに限らず、図34
に示すように、プラズマ部に絞り151を設けることも
可能である。このような構成では、絞り151の下流で
も酸素がプラズマにより励起されるため、消滅量が少な
く、励起酸素を反応室に供給出来る。
は、酸素ガスだけでなく、酸素を含有するガス、例え
ば、NO2 ,N2 O,N2 O4 ,NO,CO2 ,CO,
SO2 ,O3 についても同様に適用可能である。
いは酸素を含有するガス以外のガスの供給管は、必要な
場合と必要ない場合が存在する。また、励起酸素は酸素
原子だけでなく、励起状態酸素原子や励起状態酸素分子
も同時に生成され、これらも化学的に活性であり成膜や
エッチング等に利用できる。酸素原子同様に衝突により
消滅するので、反応部に供給するのに反応室だけを低圧
にするのはやはり有効となる。
が、本発明は、励起酸素に限らず、水素ラジカルや窒素
ラジカルについても同様に適用可能である。最適な圧力
の範囲は、励起酸素とは異なる。
れば、反応領域の圧力をプラズマ放電領域よりも低くし
つつ、励起酸素を含むガスを反応領域に供給しているた
め、励起酸素を高圧のプラズマ放電領域内で多量に生成
する一方、低圧の反応領域においては励起酸素の消滅量
を少なくすることが出来るので、励起酸素を効果的に反
応領域に供給することが可能である。反応領域内では、
励起酸素による反応が行われ、その結果、反応領域に収
容された基板への薄膜の形成、基板表面のエッチング、
反応室内部のクリ−ニング等を効果的に行うことが可能
である。
図。
の第1の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
係る成膜装置を示す側面図。
本発明の第1の実施例に係る成膜装置を示す側面図、
(b)は圧力障壁としての多孔板電極を示す透視図。
例に係る成膜装置を示す側面図。
実施例に係る成膜装置を示す側面図。
係る成膜装置を示す側面図。
子濃度の変化を示す特性図。
5の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
施例に係る成膜装置を示す側面図。
を示す特性図。
第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
第8の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
係る成膜装置を示す側面図。
係る成膜装置を示す側面図。
10の実施例に係る成膜装置を示す側面図。
10の実施例に係る成膜装置の他の例を示す側面図。
10の実施例に係る成膜装置の他の例を示す側面図。及
び
示す側面図。
成部)、10a,…励起装置、10b…励起酸素供給
管、12,42,52,72,92…反応室、13,4
7,53,63…反応部、14…ヒータ、15…基板、
16,43,59,66…ノズル、16a…メッシュ電
極、16b…多孔質電極、17a,17b,18,77
a,77b…バルブ、19…排気装置、20…光照射装
置、21…圧力波発生装置、22…圧力波、30…金
属、31…るつぼ、40,55,65…オゾン発生装
置、41…オゾン供給部、44…光源、45…紫外線、
46…反応性ガス供給口、60…オゾン分解・酸素原子
発生部、62…酸素原子供給・反応部、70…励起酸素
供給装置、75…オゾン供給装置。
Claims (10)
- 【請求項1】 第1の雰囲気内において、酸素ガス又は
酸素原子を含むガスをプラズマで励起して、励起酸素を
生成する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する第2の
雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつつ、前
記励起酸素を含むガスを前記第2の雰囲気に供給する工
程を具備する励起酸素の供給方法。 - 【請求項2】 前記第1の雰囲気と第2の雰囲気との間
に圧力障壁を設けることにより、前記第2の雰囲気の圧
力は前記第1の雰囲気よりも低くされ、前記圧力障壁
は、ノズル、プラズマ発生のためのメッシュ電極、又は
プラズマ発生のための多孔板電極である請求項1に記載
の方法。 - 【請求項3】 前記多孔板電極の孔径は、前記第1の雰
囲気の圧力又は前記第2の雰囲気内の励起酸素の濃度に
応じて可変である請求項2に記載の方法。 - 【請求項4】 前記第1の雰囲気の圧力P1 は、下記の
微分方程式(1)を解くことにより得られる第1の雰囲
気から第2の雰囲気に供給される最大励起酸素濃度
[O]の1/2が得られる圧力をP4 ,P5 とすると、
P4 <P1 <P5を満たすような値であり、前記第2の
雰囲気の圧力P3 は、下記式(7)を満たす値であり、
かつP1 >P3 である請求項2に記載の方法。 d[O]/dt=−k2 [O][O2 ]2 −k3 [O]2 [O2 ] −k4 [O]3 −k5 [O]−k6 [O][O3 ] …(1) ただし、k2 、k3 、k4 、k5 、k6 は、それぞれ、
下記化学反応式(2)〜(6)の反応速度定数であり、
[O]、[O2 ]、[O3 ]は、それぞれ励起酸素、酸
素ガス、オゾンの濃度である。 O+O2 +O2 [M] → O3 +O2 (M) …(2) (Mは、3体衝突の第3体目) O+O+O2 [M] → O2 +O2 (M) …(3) O+O+O[M] → O2 +O[M] …(4) O+内壁 → 1/2O2 …(5) O+O3 → 2O2 …(6) 【数1】 (式中、PM =2.82×10-17 [cm3 ・Tor
r]、l3 は第2の雰囲気のガスの流れる方向の寸法、
r3 は、第2の雰囲気のガスの流れる方向に垂直な方向
の寸法(半径)、Qは励起酸素を含むガスの流量であ
る。) - 【請求項5】 前記圧力障壁部を冷却する工程を更に具
備する請求項2に記載の方法。 - 【請求項6】 オゾンを励起手段により分解して励起酸
素を生成することを特徴とする励起酸素の生成方法。 - 【請求項7】 第1の雰囲気内において、オゾンを励起
手段により分解して励起酸素を生成する工程、及び前記
第1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1
の雰囲気よりも低くしつつ、前記励起酸素を含むガスを
前記第2の雰囲気に供給する工程を具備する励起酸素の
供給方法。 - 【請求項8】 希ガスを励起する工程、及び励起された
希ガスに酸素ガス又は酸素原子を含むガスを導入し、励
起酸素を生成する工程を具備する励起酸素の生成方法。 - 【請求項9】 第1の雰囲気内において、希ガスをプラ
ズマで励起する工程、及び前記第1の雰囲気に隣接する
第2の雰囲気の圧力を前記第1の雰囲気よりも低くしつ
つ、前記励起された希ガスに酸素ガス又は酸素原子を含
むガスを導入し、励起酸素を生成する工程を具備する励
起酸素の供給方法。 - 【請求項10】 第1の雰囲気内において、ガスをプラ
ズマで励起して、励起ガスを生成する工程、及び前記第
1の雰囲気に隣接する第2の雰囲気の圧力を前記第1の
雰囲気よりも低くしつつ、前記励起ガスを前記第2の雰
囲気に供給する工程を具備する励起ガスの供給方法。
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