JPS63166971A - 表面処理方法および装置 - Google Patents

表面処理方法および装置

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JPS63166971A
JPS63166971A JP31068286A JP31068286A JPS63166971A JP S63166971 A JPS63166971 A JP S63166971A JP 31068286 A JP31068286 A JP 31068286A JP 31068286 A JP31068286 A JP 31068286A JP S63166971 A JPS63166971 A JP S63166971A
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三戸 英夫
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澄雄 森
Kiyoushiyoku Kin
金 京植
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 (産業上の利用分野) 本発明は、プラズマによって所定の放射光や反応活性種
を作成し、これを利用して、センサー、光学部品、音響
製品、半導体デバイス等に用いられる絶縁体膜、保護膜
、半導体膜、金属膜等の膜生成、エツチング、表面クリ
ーニング、表面改質等の表面処理や、刃物、バイト等の
表面硬化処理を行う、表面処理方法およびその装置に関
する。
(従来の技術とその問題点) 気体を光化学反応または活性種を用いる反応により活性
化し、基体表面に目的とする物質を堆積させて薄膜化し
たり、エツチング、表面改質等の処理をする方法は、処
理が低温で可能であること、光化学的選択性または活性
種による選択性により従来にない処理が可能となること
などから近年急速な進展をみせている。
ここで活性種とは、遊離種(ラジカル)、励起種、電子
、イオン、プラズマまたはこれらの混合物を言うものと
する。
従来の光化学的表面処理方法は、大別して2つに分けら
れる。一つは光源として放電ランプを用いる方法であり
、他の一つは光源としてレーザーを用いる方法である。
しかし、放電ランプを用いる方法は、一般的に放射光の
輝度が小さく、レーザーを用いる方法はレーザ一本体が
高価につく。
また通常の場合、それらの処理装置は、光源と処理室が
窓によって分離されており、特に光cvD等の場合には
この窓上に異物が堆積して、ここで放射光が減衰するな
どの問題が生じる。
これを改善する発明として、特開昭59−16966号
公報所載の発明と特開昭60−24373号公報所載の
発明が存在する。
前者の発明は、光源部と処理部とを同一容器内に設置し
、光源としては、その明細書より推量できるように、熱
陰極放電あるいはAC放電または直流放電によるグロー
放電光を用い、放電用電極の周囲に電極の保護のための
保護用ガスを供給し、放電の安定化すなはち光源の安定
化をはかる内容となっている。しかしこの構成は装置の
構造を複雑にするとともに、表面処理に直接関係のない
気体を処理系内に導入することになるため、これが表面
処理の性質を制限し又は処理に悪影響を与えるという欠
点を生んでいる。
後者の発明は、中空陰極放電の放電光を光源として活用
するもので本願の出願人の出願になるものであり、その
明細書に記載の通り極めて良質のアモルファス水素化シ
リコン膜を生むなどの大きい効果があるが、その反面、
成膜速度などの処理速度が極端に遅く、到底これを実用
に供することが出来ないことがその後の実験で判明して
いる。
また一般に活性種は、物質に光あるいは電子等を照射す
ることによって作成できるが、光によって作成される活
性状態は、光遷移が禁止されていない活性状態か、その
禁止されていない活性状態から項間交差あるいは緩和に
よって生じた活性状態のみであるのに対し、プラズマ内
部や電子ビームなどで粒子の衝突によって生ずる活性状
態は、上記に限定されず、光遷移が禁止されている活性
状態へも容易に遷移が拡大し、そのため光の場合と違っ
て雑多な、有害な不純物を含んだ活性種を作りだす。プ
ラズマによって成膜を行なう従来の技術の殆どは、プラ
ズマに基体が直接接触するものであるためプラズマ中の
これら有害な不純物や荷電粒子が′基体に衝撃を与えて
損傷を生じ、基体に不純物を添加して、例えばこの基体
上に作られた半導体デバイスの電気的特性を劣化させる
などの欠点がある。このような劣化は、例えばMO3型
半導体デバイスではvthの変動、バイポーラ型半導体
でh’feの変動等に強く現れる。そして昨今のように
半導体デバイスの集積度が極めて大きいものになると、
微少の荷電粒子の衝撃等によっても著しい電気的特性の
劣化を招くことになるため、不純物の少ない活性種を使
用したり、衝撃のない光を利用したりする無損傷プロセ
スの開発が特に望まれるようになフている。
一方、刃物、バイト等の硬化を目的とした表面処理にお
いては、ダイアモンドライク膜やBN膜の作成を高速で
行なう必要性を生じている。このため遊離種、励起種、
イオン、プラズマ等の活性種の濃度が上がった場所に基
体を設置し高速な表面処理を行なう装置の開発が望まれ
るようになっている。
このような無損傷プロセスや高速表面処理プロセスを実
現した発明に、特開昭61−222534や特願昭61
−069646の発明がある。
両発明とも、本願の出願人の出願になるものであり、そ
の明細書に記載された通り極めて良質の表面処理を行な
うことが可能である。
また特開昭61−222534の発明の装置はJ、Va
c Sci、Technol、A4(3X1986)の
P、475〜P。
479  に記載されているように半導体デバイス用薄
膜作成装置として重要性である。
しかし、この両発明とも、大電力の交番電力電源および
電力供給系が必要であり、装置が大型化し、高コストで
あり、動作時の消費電力も大きく、表面処理の原価が高
くなる欠点がある。また大電力の伝送損失および電力投
入部の部品の消耗も大きく、メンテナンスに時間がかか
る欠点がある。
(発明の目的) 本発明は、表面処理に有用な強力な放射光および/また
は活性種を安定して作成し、良質で有効な表面処理を行
なうことの出来る表面処理方法およびその装置を、低電
力化、小型化、低コスト化、低メンテナンス化すること
を目的とする。
(発明の構成) 本願第1の発明は、交番電力の印加された空間に所定の
気体を導入することによってLTE放電を発生せしめ、
このLTE放電のプラズマで生ずる放射光と活性種の少
なくとも一方を、そのLTETE01または近傍に置か
れた基体の表面に導くことによって、該基体の表面に所
定の処理を施す表面処理方法において、前記LTE放電
を磁場内で作成または維持する方法により前記目的を達
成したものである。
また本願第2の発明は、この第1の発明を用いて、工業
的に利用可能な装置を次の構成によって実現するもので
ある。即ちそれは、被処理気体を収容する反応室と、交
番電力電源と、誘導結合。
容量結合または空洞共振によって前記交番電力が印加さ
れる放電用空間をそなえた放電室と、前記放電用空間に
所定の気体を導入する手段と、前記放電用空間の放電プ
ラズマに生じた放射光と活性種の少なくとも一方を、前
記反応室の前記被処理基体の表面に導く照射手段と、を
そなえ、LTE放電を作成または維持するに十分な強度
の交番電力および磁場を有するような構成で前記方法を
装置化したものである。
また本願の第3の発明は、第1の発明の方法を用いて、
工業的に利用可能な装置を、第2の発明とは異なった次
の構成によって実現するものである。即ちそれは、交番
電力電源と、誘導結合、容量結合または空洞共振によっ
て前記交番電力が印加される放電用空間をそなえた放電
処理室と、前記放電用空間に所定の気体を導入する手段
と、前記放電用空間の放電プラズマ内に被処理基体を収
容し、前記被処理基体の表面に処理を行なう手段を有し
、前記放電用空間にLTE放電を作成または維持できる
強度の交番電力及び磁場を有するような構成で前記方法
を装置化したものである。
(作用) LTE放電を作成および維持される放電用空間に磁界を
作成することによって交番電力電源の出力が小さくまた
小型化出来る。
このことから、消費電力も少なく、部品の消耗も少なく
、低コストの表面処理が可能となる。またメンテナンス
時間も短くてすむ。
(実施例) 第1図は、本発明の第1の発明の方法を実現する第2の
発明の装置の実施例の表面処理装置を示したものである
。10は放電室、20は反応室である。放電室10は高
周波(数kHz〜数百MH2)の電源1、スイッチ2、
コイル3、放電管11およびマグネット4で構成されて
おり、電源1の高周波電圧がコイル3に印加されると、
放電管11の内部の高周波誘導結合された放電用空間1
5に放電が生じる。スイッチ2によりコイル3の一方の
端を選択して接地することが出来る。マグネット4ては
放電用空間15内に、Bの方向に所定の強さの磁場を作
成出来る。
・・・・・・なお、コイルの代わりに、放電管11を挟
む一対の板状電極を設け、これに電力を印加して容量結
合された放電用空間15を作るのでもよい。
また、マイクロ波領域(GHzオーダー)の高周波電力
を用いる場合は、コイルの代わりに、放電管11をとり
囲むようにマイクロ波キャビティを設置する。このとき
は空洞共振の放電用空間15を利用することになる。
さらに、磁場の方向は、図の矢印に垂直な方向であって
もよく、その磁界も、静磁界でなくてもよく、例えば、
交番磁界、回転磁界などの動磁界(時間に対して磁界の
強さ、方向が変化するもの)を用いてもよい。・・・・
・・ そして上記のように放電が生じた放電管11の内部に放
電用ガスを流れ13の方向からバルブ12を介して導入
する。
放電管11は通常絶縁物で作成され、材質は、石英ガラ
ス、サファイア、セラミックス等が有効である。石英ガ
ラスを用いた場合は放電プラズマの高温化によって石英
ガラスが溶融するおそれがあるため、放電管11を石英
ガラスの2重管とし、内外の管の間に冷却水を流すこと
がある。他の材質の場合においても同様の理由で空冷や
水冷を行なうことがある。
本発明の特徴は、放電用空間15に所定の強さの磁場を
設けてLTEプラズマの作成または維持を容易にするこ
とである。
磁場の効果を記述する前に磁場を用いない場合のLTE
プラズマの作成・維持の条件について先ず述べる。
この場合を示す第1図の装置では、印加する高周波電力
を大きくしてゆくにしたがって先ず高周波グロー放電を
生ずるが、さらに大きい電力を加えるときはプラズマか
らの発光が飛躍的に増大してL T E (Local
 Termal Equilibrium局所熱平衡)
(厳密には「茎部平衡状態」であるが、適当な学術用語
がない)プラズマ5の生ずるのが観測される。LTEプ
ラズマの発生は多くの場合ヒステリシス的(詳細後述)
である。プラズマ6は非常に輝度が高く、多くの場合通
常の直流グロー放電とは違ったスペクトルパターンを示
す。例えば、前記した導入ガスが水素であったとして、
水素の場合で述べると、通常の直流グロー放電あるい高
周波グロー放電のときには先ず水素分子に起因する可視
領域から紫外光域に達する連続スペクトルが存在し、こ
れに加えた形で、水素原子に起因するバルマー系列およ
びライマン系列の発光を観測することが出来る。しかし
このときのこれら系列の発光は比較的弱くそのため放射
光の色は白紫色となっている。
ところがLTEプラズマ5を生じたときは、放射光の色
は目視では輝度の非常に高い赤色となっていて、それは
水素原子の発光のバルマー系の輝度が非常に高くなった
せいであることを知る。同時に、可視部にないため直接
口には見えないが、ライマン系の輝度も非常に高くなっ
ているのが測定で確認出来る。この輝度の高まる様子を
図示すると第2図のようになる。(LTE放電を発生せ
しめたときの発光の波長は、プラズマ発生に用いた気体
の種類によって定まる。この発光はLTE放電の大きい
特徴の1つである。) ここで、第2図のAをLTE放電作成電力、BをLTE
放電維持電力ということにする。
ライマンα光は121.6nmの波長を持っており、周
知のようにこの波長を用いるときはシラン、ジシランの
直接分解が可能である。その上、この光の場合は、Mg
F2、LiF等の光学透過材料およびM g F 2コ
ーテイングのAαリフレクタ−が使用できる長所もあり
、光学系を組むことが極めて容易になって非常に有用で
ある。これまでは、このライマンα光の高輝度のものを
取り出すことの出来る良い光源がなかったために、この
波長光はあまり利用されていなかフたものである。上記
した高周波LTEプラズマ光は、この意味で光源として
貴重である。
なお上記の導入ガスとしては水素のほかに窒素、アルゴ
ン、ヘリウム、水銀等のあらゆる気体およびこれらの混
合気体も有用で、高輝度の有用光を放射するLTE放電
プラズマを生ずる。
更に続けると、上記の導入ガスが水素の場合にはLTE
プラズマ内には、通常の高周波グロー放電と比較して極
めて多量の水素原子および水素分子の励起状態、水素ラ
ジカル、イオン等の活性種の存在するのが発光分光分析
で確認できる。LTE放電プラズマで多量の活性種の生
まれることは、他のガス例えば窒素の場合も同じであっ
て、第3図および第4図は、窒素の真空紫外発光分光分
析の結果を示したものである。第3図は、LTEプラズ
マの発光分析、第4図は高周波グロープラズマの発光分
析である。両プラズマは同じ装置を使ってともに、13
.!56MHz、3.2kW、圧カフ 0mT o r
 r、  N2流量30sccmの条件下で得られたも
のである。この装置のこの作成条件では、丁度、LTE
と高周波グローの2つの状態が、互いに他にヒステリシ
ス的に移行するため、同一条件でLTEと高周波グロー
の2つの状態を作りだし比較することが出来る。これは
水素の場合と同様であり、第2図を参照できる。発光強
度を示す縦軸は、第3,4図とも任意単位となっている
が、LTEの第3図のグラフの縦軸の目盛りは、グロー
放電の第4図のグラフの縦軸の目盛りの100倍近くに
まで目盛りが強度に縮められており、120nmの光の
強度で比較すると、LTEの方が高周波グローに比較し
て120倍の発光強度がある。そして先述の水素の場合
と同様にこの窒素の場合でもLTEプラズマは短波長光
の輝度が強く、そのスペクトルは、窒素原子からの発光
に属することから、LTEプラズマの内部に活性種、特
に窒素ラジカルが多く含まれることが明かである。  
(参考文献: J、Vac、Sci、Technol、
A4(3X1986)475−479) なお、水素、窒素のみならず酸素やそのほかのガスにつ
いても同様な結果が得られる。高周波グロー放電と高周
波LTEプラズマ放電を比較すると、両者の間には、次
のa、  b、 c、  dのような違いがあり、これ
らa、  b、 c、  dの条件の−。
二を欠いた場合でもその残部から両者は判然と区別出来
る。
(a)高周波グロー放電は発光部が広がる傾向にあり、
高周波プラズマ放電では逆に発光部が局所に集まる傾向
にある。
(b)LTEプラズマ発生用の両放電の発光はそのスペ
クトルパターンが異なっている。このスペクトルの相違
によっても、電子状態に相違のあることが判然とする。
ガスが多原子分子の場合には、高周波LTEプラズマ放
電では、高周波グロー放電では見られなかった撮動およ
び回転モードの励起がしばしば観測される。
(c)高周波グロー放電状態と高周波LTEプラズマ放
電状態とは、前記したように、放電電力、放電圧力等を
パラメーターとして、しばしばヒステリシスループを描
いて互いに他に遷移し、放電インピーダンスは両放電間
で大きく異なる。  この遷移は電源から放電室に投入
される放電電力の強度に最も大きく依存する。これに間
してはさらに後述する。
(d)高周波LTEプラズマ放電は高周波グロー放電プ
ラズマに比べて非常に輝度が高い。その差は格段である
例えばヘリウム等のようなガスの場合は、放電インピー
ダンスがヒステリシス的に変化せずそのためインピーダ
ンスのみからは高周波グロー放電と高周波LTEプラズ
マの間の移行を判別し難いが、高周波LTEプラズマ放
電状態になると高輝度のプラズマが局在化されるのが認
められ、目視によって両放電を識別することが出来る。
また放電室11の大きさによってもヒステリシスが消失
することがある。この現象は同じ窒素の放電であっても
圧力領域により異なるが、放電室の内径が約8cm以上
ではヒステリシス特性が消失する。このようにヘリウム
や窒素等でヒステリシスが消失した場合においても高周
波グロー放電状態とLTE放電状態の区別は容易につく
窒素分子のC3rIu−B3rTg遷移に起因する33
7.1nm光の発光強度の電力による変化を第5図に示
した。ここのA、  Bは第2図と同様のものと定義す
る。第2図と比較して第5図には明確なヒステリシスは
存在しないものの、LTEプラズマ化により発光強度が
増大し、両状態の区別は明確である。 (#考文猷:第
26回真空に関する連合講演会講演予稿集P74− P
75)。
ちなみに、窒素分子の発光強度の曲線は第5図に示す通
り上に凸の変化を示すが、窒素原子の発光は下に凸の変
化を示す。
次に本発明の最大の特徴の磁場効果について記述する。
効果の第1は、放電用空間5に所定の強さの磁場を作る
ことで、第2図に示したLTE放電放電作成電力上びL
TE放電放電維持電力値置が変化することである。
通常、磁場が強くなるとLTE放電放電作成電力上びL
TE放電放電維持電力値電力側ヘシフトし、大電力を投
入しなくともLTEプラズマ6の作成および維持が可能
となる。
前記の通りLTEプラズマ5は、高周波グロー放電状態
と比較してインピーダンスの低いことが多い。このため
、大電流を流しうる電源、ケーブル(導波管)、インピ
ーダンス整合回路等が必要であるが、そのうち特に、電
源およびインピーダンス整合回路は空間的に大きい容積
を占め、価格的にも高価なものとなる。この問題は、同
じ圧力下にて、前記の通り放電用空間15内に磁場を作
成することでかなり解消される。
効果の第2点は放電圧力を下げうろことである。
即ち放電用空間15に磁場が存在しない場合の放電可能
な圧力は1O−3Torrが極限である。しかし、放電
用空間15内に約500ガウス以上の磁場を作成すると
10−5To r rの低圧下でも放電し、放電の維持
が可能となる。
低圧下で放電が作成、維持可能になると、次の利点を生
ずる。
(a)平均自由工程が長いため、活性種の寿命が長く、
活性種を利用しやすい。
(b)圧力が下がると、低電圧でLTEプラズマ化が可
能となる。
(ただし、学術的に完全な熱平衡状態・・・LTE状態
・・・は、圧力の高い場合の方が得易い。しかし、前記
の通り、本発明では準LTE放電をも含めて・・・・・
・表現する適当な学術用語がないために・・・・・・前
記の判定基準でLTEプラズマを定義している。)(c
)活性種の方向性を制御しやすいため異方性エツチング
の処理等に有利である。
(d)処理に必要な気体の導入量が少量ですむので、製
造原価が下がるとともに、表面処理に必須ではあるが漏
洩すると有害かつ危険であるようなガスの公害を防止す
る除害装置が小型のものでよくなる。
上記のように磁場を備えた装置を用いると、装置全体を
小型、低価格化することが可能となり、使用圧力範囲を
低真空方向へ拡大した制御性の良い表面処理が可能にな
る。
次に、第1図の装置の反応室20について説明すると、
反応室20は、必要ならば気密に保つことが出来る反応
容器21とその中に設けられた反応気体を導入するため
の導入リング22、基体31を設置するための基体ホル
ダー32で構成されている。そして反応室20と放電室
10の間には、放電室10内に発生したLTEプラズマ
5からの活性種41または放射光42を反応室200基
体31の表面に導入するメツシュ状の電極14が設けら
れている。所定の反応ガスはバルブ24を介してながれ
の方向25から中空の導入リング22内に導かれ、リン
グの内側に多数設けられた小穴23から基体31の表面
に吹き出され、反応容器21の内部に供給される。基体
ホルダー32には温度コントロール33が設置されてお
り、必要に応じてて基体31の温度を調節できる。
前記した放電室の導入ガスおよび反応室に導かれる反応
ガスはバルブ34を介してガスの流れ35の方向に排気
される。放電室10および反応室20を大きく連通させ
た場合には、圧力が数T。
rr以下の領域では、高周波LTEプラズマの周囲に広
がるグロー状プラズマがしばしば反応室20の内部にま
で広がってくる。上記のメツシュ状電極14には、これ
を防止するとか、これを助長するなどの調整機能をもた
せることが出来る。
なお、この電極14の構造、形状、材質は、グロー状プ
ラズマが反応室20内に広がるのを調整するとか、前記
したように活性種41または放射光42を基体31の表
面に導入するものであれば良く、必ずしもメツシュ状の
もの等に限定されるものではない。この電極14に電圧
を印加することでプラズマのシールド効果を高めたり、
逆にプラズマから荷電粒子を反応室20内部に引き出し
て表面処理に積極的に利用したりの調整ができる。
また電極14と接地電位との間に適宜の容量のコンデン
サーを設置し、高周波的には接地電位とし、高周波的に
は浮遊電位とすることも出来る。この場合には異常放電
を少なくしてシールド効果が大きくなる。同様に電極1
4と接地電位との間にバンドパスフィルターを用いても
よい。
また電極14の代わりにここに磁場を設定して同様の荷
電粒子調整効果をもたせることも可能である。
なお電極14を除去して、反応室20内に広がってくる
グロー状プラズマを積極的に利用することも出来る。基
体31をメツシュ14よりもLTEプラズマ5に近い位
置あるいはLTEプラズマの内部に置くことも出来る。
第1図の装置を使用し放電室10の導入ガスとして窒素
を用い、反応室20に導入するガスとしてシランガスを
用いたとき、基体31の上にSiN膜が作成出来た。
成膜に関して磁場の効果を述べると、屈折率が1.98
〜2.00のSiN膜を5i)(、流量10105eで
、成膜条件一定(100人/m1n)条件下で作成する
とき、磁場がない場合には13゜56MH2の高周波が
4.5kW必要であるが、約1000ガウスの磁場を用
いた場合は、13゜56MHzの高周波が0.6kWで
すむようになった。
一方、磁場を付与した4、5kWのま\の電力では、1
000人/minという成膜速度が得られた。このよう
に磁場を用いると低電力化あるいは高速処理化に非常に
有利である。
同じく第1図の装置を使用し、放電室10の導入ガスと
して水素を用い、反応室20の導入ガスとしてシランガ
スまたはジシランガスを用いたとき、基体31の表面に
a−9i:H膜を作成できた。この反応は、LTEプラ
ズマから発生するライマン系列の短波長光によりシラン
またはジシランが分解され(この反応には、LTEプラ
ズマからの水素ラジカルが補助的な役割を果たす)、a
−Si:H膜の作成を促進していると考えられる。
この場合にも水素の青白い発光が、LTEプラズマ化に
より赤色に変化する。即ち、水素分子の青白発光がLT
Eプラズマにより解離して水素原子の赤色発光の生じる
のが認められる。この赤色発光は水素原子のバルマー系
列に起因するものであり、バルマー系列の輝度の増加は
同時に真空紫外光のライマン系列の輝度の増加を示して
いる。
このようにa−Si:H膜の作成においてもLTEプラ
ズマは、多量の水素の活性種および強力な真空紫外光を
生み出し、少なくともそのどちらか一方を利用して良好
な膜を作成することができる。
また放電室10の導入ガスとし゛て水素を用い、反応室
20の導入ガスとしてシランガスまたはジシランガス;
およびゲルマンガスを用いた場合には、基体31の表面
にa−5iGe:H膜を作成できた。
また、放電室10の導入ガスとして水素を用い、反応室
20の導入ガスとしてシランガスまたはジシランガス;
およびメタンガスを用いた場合には基体31の表面にa
−5iC:H膜を作成できた。
a−3iGe:H膜およびa−3iC:H膜は、従来、
膜の作成を活性水素中で行なうと良好な膜を作成するこ
とが出来ることが知られているが、本発明の実施例でも
成膜表面へ活性水素を供給でき非常に良質なa−5iG
e:H膜、a−5iC:H膜を作成出来た。
以上は、 a−Si:H膜、 a−9iGe:H膜、a
−5iC:H膜の成膜についてLTEプラズマの有効性
を示したが、この場合も磁場を用いる効果は非常に大き
い。即ちLTEプラズマによる活性水素および真空紫外
光の作成を低電力で可能とするとともに、成膜の圧力領
域を低圧側まで広げることが可能である。低圧領域での
成膜は平均自由行程が長くなるため、活性水素を活かし
たま一5成膜表面へ有効に供給できる。よって本発明の
装置を用いるときは非常に良好な膜質を得ることが可能
である。
さらにまた同じく第1図の装置を用いて、放電室10の
導入ガスとして酸素を用い、酸素ラジカルおよびオゾン
等をLTEプラズマを用いて作成し、酸素の短波長光ま
たは酸素ラジカルまたはオゾンを用いることによって基
体表面の有機物を水と二酸化炭素に分解し、基体表面の
表面クリーニングをすることが出来る。この場合は反応
室の導入ガスは必要なく、従って導入リング22等は不
要である。
この場合もLTEプラズマの作成に磁場を用いるのが有
効であることは前記同様である。
更に第1図の装置を用いて、放電室10の導入ガスとし
て三フッ化窒素(N F 3)を用い、フッ素の活性種
をLTEプラズマを用いて作成し、半導体デバイスのS
i膜または5i02膜のエツチングを行なうことが出来
る。この場合も、反応室の導入ガスおよび導入リング2
2は必要ない。磁場の有効性は同様である。
次に、第6図には、第1図のコイル3の代わりに、ドー
ナツ状電極6.6′を用いて容量結合によりLTEプラ
ズマ5を作成する装置を示した。
この装置も、第1図の装置と同様に、a−3i:H膜、
 a−5iGe:H膜、 a−SiC:H膜の成膜や酸
素プラズマを用いたアッシング、表面クリーニングまた
は三フッ化窒素のプラズマを用いたStや5i02膜の
ドライエツチングに有能であった。第1図の装置と第6
図の装置では、放電前のインピーダンスマツチングに多
少差を生じるが、一旦放電した後ではその特性に穎著な
差はなかった。
磁場の有効性についても第1図の装置と同様であった。
第7図には、第1図のメツシュ状電極14を取り除いて
LTEプラズマ5から拡散したグロー状プラズマを用い
て処理を行なう装置をに示した。
この装置では、数Torr以下の圧力領域で、しばしば
LTEプラズマから、処理室21の内部に至るまでグロ
ー状プラズマ43が拡散するのが認められ、各種の表面
処理にこのグロー状プラズマ43を併用することが出来
る。
例えば多少の荷電粒子の照射が許される表面処理におい
ては、グロー状プラズマ43を併用して表面処理速度を
上昇させることが可能である。
例えば、SiN膜の作成において、第1図の装置と比較
して第7図の装置は約10倍の成膜速度を得ることがで
きる。 (実際にSiN膜の出来ていることを屈折率1
.98〜2.00で確認した。
シラン流量を一定としているが、第1図と第7図の装置
では、この屈折率を出すためのシランと窒素ガスの流量
比が異なるため単純に比較出来ない。
同様に、 a−3i:H膜、 a−3iGe:H膜、a
−5iC:H膜の成膜においても、第7図の装置は、第
1図と比較して高速な成膜が可能となっている。またさ
らに、酸素プラズマを用いアッシング、表面クリーニン
グや三フッ化窒素を用いた、Si、5i02膜等のケミ
カルドライエツチングにも有能である。
磁場の効果は第1図または第6図の装置と同様に有効で
ある。
第8図はマイクロ波を用いた実施例を示す。7はマイク
ロ波電源、8は導波管、9はマイクロ波導入窓、44は
LTEプラズマ5から拡散した拡散プラズマである。4
5は拡散プラズマ44を紋り込む引出し窓である。
ここでマイクロ波周波数を2.45GHz、磁場の強度
を875ガウス付近とすると、電子サイクロトロン共鳴
(ECR)が生じる。この付近の磁場強度では一層のL
TEプラズマ化が可能である。第8図の装置で、放電用
空間15に単一モードのマイクロ波電力を供給しても、
放電室10の微細な形状・構造の変化によって放電室1
0の内部には多数のマイクロ波モードが生じてくる。ま
たLTEプラズマ5が生じた場合にはそのプラズマによ
ってマイクロ波モードがさらに変化する。
放電用空間15にマグネット4により磁場を作成するの
であるが、この磁場強度を放電用空間15内に均一に作
成することは非常に困難である。
以上のように、放電用空間15内に多数のマイクロ波モ
ードが存在することと、磁場が多少不均一になっている
ためとで、共鳴を起こす点は磁場の強度分布により数点
存在することになり、共鳴を起こす点の空間的位置は異
なる。上記の理由で、最も有効な共鳴条件は個々の装置
により異なり、通常は現物合せで求める必要がある。
ある場合には磁場の方向Bは図とは反対向きであフても
良い。この場合、理由は明確でないが、引出し窓45で
反射したマイクロ波と磁場が共鳴すると考えられる。
このような第8図の装置ではLTEプラズマ化は容易で
ある。例えば放電室10の導入ガスとして窒素を用いる
と、低電力で窒素分子が解離した窒素原子に起因する発
光のピークが観察される。
特にこの第8図の装置では、第1図に示した実施例と比
較して窒素分子の解離に特徴がみとめられた。LTEプ
ラズマからの発光の分光分析の結果から、窒素原子に起
因する 2p3(3P)3p (’5II)→2 p23 s 
(’P)745nm付近の3つに分裂したピークが強度
的に非常に強くなっていることが確認できた。しかしな
がら、第8図の装置と第1図の装置では2p2(3P)
3p (’Pす→2 p23 s (’P)821nm
付近の7つに分裂したピークはあまり変化がなかった。
このことから第8図の装置では第1図の装置と比較して
窒素原子の2p3(3P)3p (4S”)状態が多く
生ずることが明確である。また、窒素原子の2p3(3
P)3p (’P”)状態は、その量があまり変わらず
第1図の装置以上の効果は期待出来ない。
第8図の装置を用いて放電室10の導入ガスとして窒素
を用い、反応室20に導入するガスとしてシランガスを
用いたとき、基体31の上にSiN膜が作成出来た。こ
の場合第1図の装置に比較して第8図の装置では前記の
通り、2p3(3P)3p (’Siり状態が多く存在
するが、SiN膜の作成時ニオイr ハ、2p3(3P
)3p (’Se) 状態の寿命が短いため、この状態
から緩和した窒素原子の基底状態、即ち、2s22p3
(’S)状態が有効に作用するものと考えられる。
第8図の装置により作成したLTEプラズマ内の、窒素
原子の他の励起状態については、現時点では解析を行な
っていないが、緩和して準安定な窒素原子(例えば2s
22p3(2D)や、例えば、2s22p3(2P))
が生ずるような励起も促進されている可能性が多分にあ
り、この場合には準安定な窒素原子もSiN膜の成膜に
寄与している。
また、窒素原子からの真空紫外光の強さも、第8図の装
置の方が非常に強力となった。
SiN膜の成膜に関して言えば、LTEプラズマの作成
方法が第1図の装置と同様である第7図の装置と、EC
Rを用いた第8図の装置とを比較するとき、第8図の装
置の方が窒素原子への解離がより多く進んでおり、Si
N膜が高速で作成出来ることが明かとなった。
同じく第8図の装置を使用し、放電室10の導入ガスと
して水素を用い、反応室20の導入ガスとしてシランガ
スまたはジシランガスを用いたときは、基体31の表面
にa−Si:H膜を作成できた。
この場合においても水素分子の解離は第1図、第7図の
装置と比較して第8図の装置がより有能であり、多量の
水素原子および強い真空紫外光またはそのどちらか一方
を一層有効に利用できる。
この水素系活性種は、第1図の装置同様以上にa−Si
:H膜、 a−5iGe:H膜、 a−SiC:H膜の
成膜に利用出来る。
また酸素プラズマを用いたアッシング、表面クリーニン
グ、表面酸化、または三フッ化窒素プラズマを用いたS
iやS i 02膜のドライエツチング、表面クリーニ
ング等にも、第1図、第7図の装置以上の効果が得られ
た。
第8図の装置に多少の構造変化を与えた装置も有用であ
る。
即ち、拡散プラズマ44を絞り込む必要がない処理、例
えば、基体31の表面クリーニング、ドライエツチング
等では、引出し窓45を取り除いても良い。
また、引出し窓45の代わりに、第1図の装置の電極1
4に相当する部品を設置しても良い。この電極14の効
果は第1図の装置と同様のものが期待できる。
次には、第8図の装置における磁場の効果を特記したい
第8図の装置で放電室10の導入ガスとしてアルゴンを
用いた場合、磁場無しの条件で2.45GHzのマイク
ロ波を1.5kW導入する。この場合アルゴンの色は赤
白い。即ちアルゴンの原子の発光である。ところが磁場
強度を上げていくとある点からLTEプラズマ化が始ま
り放電が青色化する。これはアルゴンイオンの色である
。磁場の付与によりLTEプラズマ化が低電力で進行し
たのである。通常は磁場強度を変化させてもLTEプラ
ズマ5の色が青色くアルゴンがイオン化している)とな
るのみで拡散プラズマ44は依然赤白色(アルゴン原子
)で、大した変化がない。
しかし、ある磁場強度付近では、拡散プラズマ44もま
た青色となりアルゴンイオンが基体31の表面に引き出
されていることが明確となる。この点にも、第8図の装
置に対する磁場付与の特徴が強く現れる。拡散プラズマ
44が青色化する磁場強度は、前記のとおり、マイクロ
波のモードとの関係が考えられ、装置の微細な形状・構
造の変化で微妙に変わるので、磁場の強さ等は現物合せ
で決定する必要がある。
拡散プラズマ44によりイオンが有効に基体31の表面
に供給される条件下で 第8図の装置の放電室10に水
素希釈のメタンガスを導入すると、基体31の表面にダ
イアモンドライクカーボン膜がコーティングされる。ダ
イアモンドライクカーボン膜の作成には多量の活性水素
とメチルカチオンが必要であることが知られている。第
8図の装置はこの点綴も適しており、LTEプラズマで
生まれた活性水素と、磁界により引き出された拡散プラ
ズマ44とメチルカチオンが基体31の表面に輸送され
る。こうして第8図の装置を用いて有効にダイアモンド
ライクカーボン膜のコーティング処理を行なうことが出
来る。
以上のようにECR条件を用いるとLTEプラズマの有
用性が拡大し、多くの種類の表面処理に新しく道が開け
た。
本実施例ではECR条件として2.45GH2,875
ガウスを用いたが、他に、5.8GHzと2071ガウ
ス、40.68MHzと14.5ガウス、27.12M
Hzと9.7ガウス、ざらに13.56MHzと4.8
ガウス等の条件を用いることが可能である。
また第8図の装置の引き出し窓45の代わりに、あるい
は第1図の装置の電極14の代わりに、MgF2. C
aF2. L i F、  サファイア、石英ガラス等
の窓を設置し、放電室10と反応室2oを別々の真空室
にして、それぞれにて気体の導入・排気を行なうときは
、LTEプラズマからの放射光(特にLTEプラズマか
ら発する強力な真空紫外光)を利用して表面処理を行な
うことも可能である。
次に、第9図は本発明の第3の発明の実施例の表面処理
装置である。30は放電反応室であり、単−の放電反応
容器29で構成され、これは、先述した第2の発明の装
置の、放電室10と反応室200両方の機能を有する。
第2の発明と異なり第3の発明の装置は、基体31の処
理表面がLTEプラズマと直接接している。
このような装置では、LTEプラズマ5により作成され
た短寿命活性種を有効に活用でき、基体の高速表面処理
または高温安定化物質の作成等に利用できる。能率よ<
LTEプラズマ5を作成するために付与する磁場の効果
は第2の発明の場合と同様でありECR放電を用いるこ
との有用性も第2の発明の場合と同様である。
第9図の装置を用いて、バルブ12を通して13の方向
から水素希釈のジボランガスとアンモニアガスを導入す
ると、基体31の表面にボロンナイトライド膜を作成す
ることが出来−た。
また第9図の装置を用いて、バルブ12を通して13の
方向から水素希釈のメタンガスを導入すると、基体31
0表面にダイアモンドライクカーボン膜を作成できた。
さらに第9図を用いて、同様に酸素気体を導入すると、
シリコンウェハーの基体31の表面が酸化され、低温酸
化膜を得ることが出来た。
また第9図の装置を用いて同様に三フッ化窒素を導入す
ると、基体31の表面のSi、5i02膜等の高速エツ
チングが可能となった。
第10図はマイクロ波を用いた第3の発明の実施例であ
る。第8図と同様磁場の強さを可変出来、ECR放電を
行なうことが出来る。
磁場の効果は第8図の装置と同様であり、また第9図と
同様の表面処理をより一層有効に実現出来た。
第1図から第10図に示した実施例において、ここに示
された磁場の代わりにミラー型磁場を用いてもよく、ま
た両者を併用しても良い。
さらにまた、基体31および基体ホルダー32もしくは
どちらか一方にDC,ACまたはRFのバイアスを併用
しても良い。この場合、成膜時においては段差被覆性の
良好な膜が得られ、条件によっては平坦化も可能であっ
た。またエツチング時においては異方性エツチングの得
られる利点がある。
(発明の効果) 本発明は、純度の高い強力な放射光および活性種または
その一方を、低電力で安定して作成し、これを用いるこ
とによって、高速で良質な表面処理を行なうことのでき
る表面処理方法および装置を提供出来る効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1,6.7.8図は、本願の第1.第2の発明の実施
例の正面断面図である。 第2図は水素のLTE放電の注入電力と発光強度の関係
を示す図。 第3図は、LTEプラズマからの真空紫外発光分光分析
の結果を示したグラフ。 第4図は、グロープラズマからの真空紫外発光分光分析
の結果を示したグラフである。 第5図は、窒素のLTE放電の注入電力と発光強度の゛
関係を示す図である。 第9.10図は、本願第1、第3の発明の実施例の正面
断面図である。 1・・・電源、3・・・コイル、4・・・マグネット、
5・・・LTEプラズマ、7・・・マイクロ波電源、1
0・・・放電室、11・・・放電管、15・・・放電用
空間、20・・・反応室、21・・・反応容器、21・
・・放電反応容器、30・・・放電反応室、31・・・
基体、32・・・基体ホルダー。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)交番電力の印加された空間に所定の気体を導入す
    ることによってLTE放電を発生せしめ、該LTE放電
    のプラズマによって生ずる放射光と活性種の少なくとも
    一方を、該LTE放電の中またはその近傍に置かれた基
    体の表面に導くことによって、該基体の表面に所定の処
    理を施す表面処理方法において、前記LTE放電を磁場
    内で作成または維持することを特徴とする表面処理方法
  2. (2)該磁場がECR共鳴が生ずる近傍の磁場強度であ
    ることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載の表面処
    理方法。
  3. (3)被処理気体を収容する反応室と、 交番電力電源と、 誘導結合、容量結合または空洞共振によって前記電源の
    交番電力が印加される放電用空間をそなえた放電室と、 前記放電用空間に所定の気体を導入する手段と、前記放
    電用空間の放電プラズマに生じた放射光と活性種の少な
    くとも一方を、前記反応室の前記被処理基体の表面に導
    く照射手段とをそなえた表面処理装置において、 前記放電プラズマがLTE放電であり、 前記放電空間にはそのLTE放電を作成または維持する
    に十分な強度を有する、交番電力及び磁場をそなえたこ
    とを特徴とする表面処理装置。
  4. (4)該磁場発生手段がECR共鳴が生ずる近傍の磁場
    強度を作成することを特徴とする特許請求の範囲第3項
    記載の表面処理装置。
  5. (5)交番電力電源と、 誘導結合、容量結合または空洞共振によって前記電源の
    交番電力が印加される放電用空間をそなえた放電処理室
    と、 前記放電用空間に所定の気体を導入する手段と、前記放
    電用空間の放電プラズマ内に被処理基体を収容し、前記
    被処理基体の表面に処理を行なう表面処理装置において
    、 前記放電プラズマがLTE放電であり、前記放電空間に
    LTE放電を作成または維持するに十分な強度を有する
    、交番電力及び磁場をそなえたことを特徴とする表面処
    理装置。
  6. (6)該磁場発生手段がECR共鳴が生ずる近傍の磁場
    強度を作成することを特徴とする特許請求の範囲第5項
    記載の表面処理装置。
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