JP3631206B2 - アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 - Google Patents

アルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極 Download PDF

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Description

技術分野
本発明は、ニッケル−亜鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池、ニッケル−水素蓄電池等のアルカリ蓄電池の正極として使用される非焼結式ニッケル極に係わり、詳しくは、その充電受入れ性を改善することを目的とした、活物質粉末の改良に関する。
背景技術
アルカリ蓄電池用ニッケル極には、焼結式と非焼結式とがある。導電性芯体(集電体)に金属の焼結体を使用した焼結式ニッケル極には、焼結体の多孔度が低いために、充填可能な活物質量が少ない、すなわちエネルギー密度が低いという欠点が有る。そこで、近年、導電性芯体に多孔度の高い発泡金属などを使用し、活物質を多量に充填した非焼結式ニッケル極が、注目されている。
しかしながら、ニッケル極には、焼結式か非焼結式かを問わず、水酸化ニッケルの充電受入れ性(充電効率)が良くないために、活物質利用率が低く、所期のエネルギー密度乃至放電容量が得られないという問題がある。
水酸化ニッケルの充電受入れ性を改善する方法としては、水酸化ニッケルにコバルト(2価のコバルト)を固溶元素として含有せしめる方法が公知である(特開平3−78965号公報参照)。
しかしながら、本発明者らが検討した結果、上記の従来方法では、水酸化ニッケルの充電受入れ性を充分に改善することはできないことが分かった。
本発明は、上記の従来方法における課題を解決するべくなされたものであって、充電受入れ性が良いために放電容量乃至エネルギー密度が大きい非焼結式ニッケル極を提供することを目的とする。
発明の開示
本発明に係るアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極(第1電極)は、活物質粉末と、当該活物質粉末に添加混合された導電剤粉末とを有し、前記活物質粉末が、3〜3.2価のコバルト固溶元素として含有する水酸化ニッケル粒子からなる。また、別の本発明に係るアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極(第2電極)は、基体粒子と、当該基体粒子の表面に形成された導電層とからなる複合体粒子からなる活物質粉末を有し、前記基体粒子が、3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粒子である。以下においては、第1電極と第2電極とを本発明電極と総称することがある。
本発明電極は、水酸化ニッケル粒子が3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有するので、充電受入れ性が極めて良い。3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有することにより、充電時のプロトンの脱離速度が大きくなるため、及び、水酸化ニッケル粒子の導電性が向上するため、と考えられる。なお、3.2価を越えるコバルトを固溶元素として生成せしめることはできない。
水酸化ニッケル粒子としては、3〜3.2価のコバルトを、ニッケル及び3〜3.2価のコバルトの総量に基づいて、0.5〜10重量%(質量%)含有するものが好ましい。3〜3.2価のコバルトの含有率が0.5重量%未満の場合は、充電受入れ性が充分に改善されないために、一方同含有率が10重量%を越えた場合は、水酸化ニッケルの充填量が大きく減少するために、いずれの場合も充分な放電容量が得られない。
水酸化ニッケル粒子に、3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有せしめる方法としては、2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粒子粉末をアルカリ共沈法により作製した後、この水酸化ニッケル粒子粉末をアルカリ水溶液に添加し、酸素存在下において、加熱処理する方法が挙げられる。通常、加熱処理温度は50〜120℃、加熱処理時間(反応時間)は15分〜2時間である。加熱処理時間を調整することにより、コバルトの価数を制御することができ、加熱処理時間が長くなるほど、固溶するコバルトの価数が増大する。加熱処理時間が15分未満の場合は、通常、コバルトを3価まで酸化することができない。水酸化ニッケル粒子に3価未満のコバルトを固溶元素として含有せしめても、プロトンの脱離挿入速度を大きくしたり、導電性を高めたりすることはできない。
水酸化ニッケル粒子としては、さらに、亜鉛、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、イットリウム、イッテルビウム、エルビウム及びガドリニウムの少なくとも一種を固溶元素として含有するものが好ましい。これらの固溶元素を含有することにより、充放電サイクルにおけるニッケル極の膨化が抑制されて、充放電サイクルの経過に伴う放電容量の減少が抑制される。これらの固溶元素の好適な含有量は、ニッケルと上記の固溶元素との総量に基づいて、0.5〜5重量%である。同含有量が0.5重量%未満の場合は、ニッケル極の膨化が充分に抑制されず、一方同含有量が5重量%を越えた場合は、水酸化ニッケルの充填量が減少して放電容量が減少する。
第1電極では、上記の水酸化ニッケル粒子からなる粉末(活物質粉末)に、導電剤粉末が添加される。また、第2電極では、上記の水酸化ニッケル粒子(基体粒子)の表面に導電層が形成された複合体粒子粉末が活物質粉末として使用される。
第1電極における導電剤粉末としては、金属コバルト粉末、コバルト化合物粉末(一酸化コバルト粉末、水酸化コバルト粉末又はオキシ水酸化コバルト粉末)、及び、金属コバルト粉末又はコバルト化合物粉末に、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、酸素存在下にて加熱処理することにより作製されたナトリウム含有コバルト化合物粉末が例示される。また、第2電極における導電層としては、金属コバルト層、コバルト化合物層(一酸化コバルト層、水酸化コバルト層又はオキシ水酸化コバルト層)、及び、金属コバルト層又はコバルト化合物層を粒子表面に形成した水酸化ニッケル粉末に、水酸化ナトリウム水溶液を添加し、酸素存在下にて加熱処理することにより形成されたナトリウム含有コバルト化合物層が例示される。第2電極における導電層は、例えば、特開平10−294109号公報に開示の方法により形成することができる。第1電極においてはナトリウム含有コバルト化合物粉末が、また第2電極においてはナトリウム含有コバルト化合物層が、導電率が特に高いので、好ましい。ナトリウム含有コバルト化合物粉末を作製する際の加熱処理温度及びナトリウム含有コバルト化合物層を基体粒子の表面に形成する際の加熱処理温度は、50〜200℃が好ましい。加熱処理温度が50℃未満の場合は、電導率の低いCoHOが多く析出し、一方過熱処理温度が200℃を越えた場合は、電導率の低いCoが多く析出する。加熱処理時間は、一般的に、0.5〜10時間である。ナトリウム含有コバルト化合物のナトリウム含有率は0.1〜10重量%が好ましい。なお、ナトリウム含有率は、使用する水酸化ナトリウム水溶液の濃度に依存し、その濃度が高いほど高くなる。
第1電極において、導電剤粉末として金属コバルト粉末、コバルト化合物粉末又はナトリウム含有コバルト化合物粉末を使用する場合の活物質粉末に対する導電剤粉末の好適な比率、及び、第2電極において、導電層として金属コバルト層、コバルト化合物層又はナトリウム含有コバルト化合物層を形成する場合の基体粒子に対する導電層の好適な比率は、活物質粉末又は基体粒子に対するコバルトの比率で、2〜15重量%である。同比率が2重量%未満の場合は、導電性が充分に高められないために、一方同比率が15重量%を越えた場合は、水酸化ニッケルの充填量が減少するために、いずれの場合も充分な放電容量が得られない。
本発明電極は、ニッケル−亜鉛蓄電池、ニッケル−カドミウム蓄電池又はニッケル−水素化物蓄電池の正極として使用して好適である。
実施例
以下、本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明は下記実施例に何ら限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施することが可能なものである。
(予備実験)
水酸化コバルト粉末と、25重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、重量比1:10で混合し、90℃で5時間加熱処理した。加熱処理後、水洗し、60℃で乾燥して、ナトリウム含有コバルト化合物を作製した。このナトリウム含有コバルト化合物のナトリウム含有率を、原子吸光法によりナトリウムを定量分析して求めたところ、1重量%であった。
(実験1)
本発明電極又は比較電極を正極とするニッケル−カドミウム蓄電池を作製し、充放電試験を行って、それぞれの放電容量を調べた。
(実施例1)
(ステップ1−1)
硫酸ニッケル256g及び硫酸コバルト7.8gを水に溶かした水溶液2.5リットルに、pHメータにて液のpHを監視しながら、5重量%アンモニア水溶液と、1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液とを同時に滴下して、液のpHを11に保持した。pHメータとして、自動温度補償付きガラス電極を用いた。次いで、沈殿物をろ別し、水洗し、真空乾燥して、コバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末を作製した。発光分析により水酸化ニッケルのコバルト含有量を求めたところ、ニッケルとコバルトの総量に基づいて、3重量%であった。また、鉄の2価/3価酸化還元滴定法によりコバルトの価数を調べたところ、2であった。
(ステップ1−2)
ステップ1−1で作製した2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末と、25重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、重量比1:10で混合し、大気中にて、80℃で1時間加熱処理した後、水洗し、65℃で乾燥した。鉄の2価/3価酸化還元滴定法によりコバルトの価数を調べたところ、3.1であった。以下に登場するコバルトの価数も全て、鉄の2価/3価酸化還元滴定法により求めたものである。
(ステップ1−3)
水酸化コバルト粉末と、25重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、重量比1:10で混合し、90℃で5時間加熱処理し、水洗し、60℃で乾燥して、ナトリウム含有コバルト化合物を作製した。このナトリウム含有コバルト化合物のナトリウム含有率を、原子吸光法によりナトリウムを定量分析して求めたところ、1重量%であった。ステップ1−2で作製した3.1価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末と、上記のナトリウム含有コバルト化合物とを、重量比9:1で混合し、得られた混合粉末100gと、結着剤としての1重量%メチルセルロース水溶液20gとを混練してペーストを調製し、このペーストをニッケル発泡体(多孔度95%;平均孔径200μm)の空孔内に充填し、乾燥し、加圧成型して、正極としての非焼結式ニッケル極(第1電極;電極寸法:縦40mm、横60mm)を作製した。
(ステップ1−4)
ステップ1−3で作製した正極、この正極の1.8倍の電気化学的容量を有する従来公知のペースト式カドミウム極(負極;電極寸法:縦42mm、横100mm)、ポリアミド不織布(セパレータ)、30重量%水酸化カリウム水溶液(アルカリ電解液)、金属製の電池缶、金属製の電池蓋などを用いて、AAサイズのニッケル−カドミウム蓄電池A1を作製した。
(実施例2)
(ステップ2−1)
硫酸ニッケル256g及び硫酸コバルト7.8gを水に溶かした水溶液2.5リットルに、pHメータにて液のpHを監視しながら、5重量%アンモニア水溶液と、1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液とを同時に滴下して、液のpHを11に保持した。pHメータとして、自動温度補償付きガラス電極を用いた。次いで、沈殿物をろ別し、水洗し、真空乾燥して、コバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末を作製した。発光分析により水酸化ニッケルのコバルト含有量を求めたところ、ニッケルとコバルトの総量に基づいて、3重量%であった。また、鉄の2価/3値酸化還元滴定法によりコバルトの価数を調べたところ、2であった。
(ステップ2−2)
ステップ2−1で作製した2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末と、25重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、重量比1:10で混合し、大気中にて、80℃で1時間加熱処理した後、水洗し、65℃で乾燥した。鉄の2価/3価酸化還元滴定法によりコバルトの価数を調べたところ、3.1であった。以下に登場するコバルトの価数も全て、鉄の2価/3価酸化還元滴定法により求めたものである。
(ステップ2−3)
硫酸コバルト13.1gを水に溶かした水溶液1リットルに、ステップ2−2で作製した3.1価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末100gを入れ、攪拌しながら1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を滴下して液のpHを11に調整した後、1時間攪拌を続けて反応させた。なお、反応中、液のpHが若干低下した時点で1モル/リットルの水酸化ナトリウム水溶液を適宜滴下して、液のpHをほぼ11に保持した。次いで、沈殿物をろ別し、水洗し、真空乾燥して、水酸化ニッケル粒子(基体粒子)の表面に水酸化コバルト層(導電層)が形成された複合体粒子からなる粉末を作製した。基体粒子に対する導電層の比率は、水酸化ニッケル粒子に対するコバルトの比率で、5重量%である。
(ステップ2−4)
ステップ2−3で作製した粉末と、25重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、重量比1:10で混合し、90℃で5時間加熱処理した後、水洗し、65℃で乾燥して、水酸化ニッケル粒子(基体粒子)の表面にナトリウム含有コバルト化合物層(導電層)が形成された複合体粒子からなる活物質粉末を得た。ナトリウム含有コバルト化合物層のナトリウム含有率は、予備実験から1重量%と推定される。
(ステップ2−5)
ステップ2−4で作製した活物質粉末100gと、結着剤としての1重量%メチルセルロース水溶液20gとを混練してペーストを調製し、このペーストをニッケル発泡体(多孔度95%;平均孔径200μm)の空孔内に充填し、乾燥し、加圧成形して、正極としての非焼結式ニッケル極(第2電極)を作製した。
(ステップ2−6)
ステップ2−5で作製した正極、この正極の1.8倍の電気化学的容量を有する従来公知のペースト式カドミウム極(負極;電極寸法:縦42mm、横100mm)、ポリアミド不織布(セパレータ)、30重量%水酸化カリウム水溶液(アルカリ電解液)、金属製の電池缶、金属製の電池蓋などを用いて、AAサイズのニッケル−カドミウム蓄電池A2を作製した。
(実施例3)
ステップ2−2における加熱処理時間を1時間に代えて15分としたこと以外は実施例2と同様にして、ニッケル−カドミウム蓄電池A3を作製した。加熱処理後のコバルトの価数は、3.0であった。
(実施例4)
ステップ2−2における加熱処理時間を1時間に代えて2時間としたこと以外は実施例2と同様にして、ニッケル−カドミウム蓄電池A4を作製した。加熱処理後のコバルトの価数は、3.2であった。
(比較例1)
ステップ1−2における加熱処理時間を1時間に代えて10分としたこと以外は実施例1と同様にして、ニッケル−カドミウム蓄電池Xを作製した。加熱処理後のコバルトの価数は、2.9であった。
(比較例2)
硫酸ニッケル256g及び硫酸コバルト7.89gを水に溶かした水溶液2.5リットルに、5重量%アンモニア水溶液と、4重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、攪拌しながら同時に滴下して液のpHを11に調整し、1時間攪拌した後、ろ別し、水洗し、真空下にて乾燥して、2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末を得た。
ステップ1−3において、3.1価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末に代えて、2価のコバルトを固溶元素として含有する上記の水酸化ニッケル粉末を使用したこと以外は実施例1のステップ1−3〜1−4と同様の操作を行って、ニッケル−カドミウム蓄電池Yを作製した。
(比較例3)
硫酸ニッケル256g及び硫酸コバルト7.89gを水に溶かした水溶液2.5リットルに、5重量%アンモニア水溶液と、4重量%水酸化ナトリウム水溶液とを、攪拌しながら同時に滴下して液のpHを11に調整し、1時間攪拌した後、ろ別し、水洗し、真空下にて乾燥して、2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末を得た。
ステップ2−3において、3.1価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粉末に代えて、2価のコバルトを固溶元素として含有する上記の水酸化ニッケル粉末を使用したこと以外は実施例2のステップ2−3〜2−6と同様の操作を行って、ニッケル−カドミウム蓄電池Zを作製した。
<各電池の放電容量>
電池A1〜A4、X、Y及びZについて、25℃にて0.1Cで16時間充電した後、25℃にて1Cで1.0Vまで放電する工程を1サイクルとする充放電を10サイクル行い、各電池の10サイクル目の放電容量を求めた。結果を表1に示す。表1中の放電容量は、ニッケル−カドミウム蓄電池A2の10サイクル目の放電容量を100としたときの指数である。
Figure 0003631206
表1に示すように、本発明電極を正極に使用したニッケル−カドミウム蓄電池A1〜A4は、比較電極を正極に使用したニッケル−カドミウム蓄電池X、Y及びZに比べて、放電容量が大きい。この結果から、水酸化ニッケルに3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有せしめることにより、放電容量が増大することが分かる。
(実験2)
水酸化ニッケル粒子の3価コバルト含有量と放電容量の関係を調べた。
ステップ2−1において硫酸ニッケル及び硫酸コバルトの各使用量を表2に示す如く変更したこと以外は実施例2のステップ2−1〜2−6と同様の操作を行って、ニッケル−カドミウム蓄電池B1〜B4を作製した。ステップ2−2における加熱処理後のコバルトの価数は、いずれも3.1であった。
電池B1〜B4について、実験1で行ったものと同じ条件の充放電を10サイクル行い、各電池の10サイクル目の放電容量を求めた。結果を表2に示す。表2には、電池A2の結果も表1より転記して示してあり、表2中の放電容量は、電池A2の10サイクル目の放電容量を100としたときの指数である。また、表2中の固溶率は、水酸化ニッケル粒子中のニッケル及びコバルトの総量に対するコバルトの比率(重量%)を表す。
Figure 0003631206
表2に示すように、電池A2、B2及びB3の放電容量は、電池B1及びB4の放電容量に比べて、格段大きい。この結果から、水酸化ニッケル粒子のコバルト含有量は、ニッケル及びコバルトの総量に基づいて、0.5〜10重量%が好ましいことが分かる。
産業上の利用可能性
充電受入れ性の良いアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極が提供される。

Claims (8)

  1. 活物質粉末と、当該活物質粉末に添加混合された導電剤粉末とを有するアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極において、前記活物質粉末が、3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粒子からなることを特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極。
  2. 前記水酸化ニッケル粒子が、3〜3.2価のコバルトを、ニッケル及び3〜3.2価のコバルトの総量に基づいて、0.5〜10重量%含有する請求項1記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極。
  3. 前記水酸化ニッケル粒子が、さらに、亜鉛、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、イットリウム、イッテルビウム、エルビウム及びガドリニウムの少なくとも一種を固溶元素として含有する請求項1記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の非焼結式ニッケル極を正極とし、亜鉛極、カドミウム極又は水素極を負極として有するアルカリ蓄電池。
  5. 基体粒子と、当該基体粒子の表面に形成された導電層とからなる複合体粒子からなる活物質粉末を有するアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極において、前記基体粒子が、3〜3.2価のコバルトを固溶元素として含有する水酸化ニッケル粒子であることを特徴とするアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極。
  6. 前記水酸化ニッケル粒子が、3〜3.2価のコバルトを、ニッケル及び3〜3.2価のコバルトの総量に基づいて、0.5〜10重量%含有する請求項5記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極。
  7. 前記水酸化ニッケル粒子が、さらに、亜鉛、カドミウム、マグネシウム、アルミニウム、マンガン、イットリウム、イッテルビウム、エルビウム及びガドリニウムの少なくとも一種を固溶元素として含有する請求項6記載のアルカリ蓄電池用非焼結式ニッケル極。
  8. 請求項5〜7のいずれかに記載の非焼結式ニッケル極を正極とし、亜鉛極、カドミウム極又は水素極を負極として有するアルカリ蓄電池。
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