JP3631060B2 - 線形増幅器及びこれを用いた無線通信装置 - Google Patents

線形増幅器及びこれを用いた無線通信装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、線形増幅器及びこれを用いた無線通信装置に係り、特にバイポーラトランジスタ等を用いた利得可変機能を有する線形増幅器及びこれを用いた無線通信装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の増幅器は、振幅変動の大きい変調波信号を扱う時、利得圧縮による振幅のリミッティングを防ぐことが必要なため、飽和出力より大きくバックオフした値までの領域で使用している。このため、増幅器の効率が高い領域で使用することができない。
【0003】
このような増幅器を飽和出力点付近まで線形増幅器として使用する方法として、その非線形をキャンセルするためのリニアライザー(図22に示す。)が各種考案されている。代表的なものとしては、予め入力する信号に逆の歪み成分を形成する方法と、入力信号の振幅変動に応じ増幅器の利得を可変して、利得圧縮領域と線形領域とでの利得を同じにする方法等がある。
【0004】
しかし、このようなリニアライザーは、その付加した回路部分が複雑で電力消費も大きいため、大電力を増幅するような無線基地局の最終段の増幅器では使用できても、携帯電話のような1W程度の出力用増幅器では、総合効率はほとんど向上せず、また部品の大きさが大きくなってしまう等のデメリットが多いため実用化されていない。
【0005】
一方、幅広い出力ダイナミックレンジの範囲で線形な高効率増幅器は、バイアス条件をB級にしてアイドル電流を絞ることで実現する。しかしながら、実際には素子の相互コンダクタンスの非線型性により歪みが大きくなるので、アイドル電流を極端に絞るような深いB級にはできない。したがって、歪みの低い出力レベルの小さい領域では、バイアス電流をより極端に絞るようにして、バイアスを可変して使用することが望ましい。
【0006】
バイポーラトランジスタを用いたB級増幅器は、平均コレクタ電流が出力レベルに応じて増加するので、バイアス回路もそれに応じて平均ベース電流の増加分を十分供給しなければならない。このため、エミッタフォロワー等を介してベース電流を供給するカレントミラー回路において、出力インピーダンスを下げて電圧を供給する図20、或いは図21に示すバイアス回路が一般的である。
【0007】
図20に示すバイアス回路では、抵抗R2′の一端にトランジスタQ2′のコレクタが端子1′を介して接続されており、他端(端子2′側)にはVcontの制御電圧が印加される。トランジスタQ2′のベースはトランジスタQ3′のエミッタに対して接続されている。このトランジスタQ3′のベースは端子1′と接続されており、コレクタは電源電圧Vccが印加されるようになっている。トランジスタQ2′のエミッタは接地され、Q3′のエミッタは抵抗R3′を介して接地されている。端子4′は増幅用トランジスタのベースに接続される。
【0008】
また、図21に示すバイアス回路では、トランジスタQ2′の代わりとしてトランジスタQ4′及びQ5′が用いられている。即ち、トランジスタQ4′のエミッタはトランジスタQ5′のコレクタに接続され、Q4′のコレクタは抵抗R2′に接続され、トランジスタQ5′のエミッタは接地されている。トランジスタQ4′及びQ5′はそれぞれベースとコレクタが短絡され、これらのトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。
【0009】
しかし、このような回路で、電圧に比例して電流を絞って行こうとすると、そのコントロール電圧Vcontをかなり高くしなければ、温度変化に対するバイアス電流の変動の補償を十分に維持できない。ここで、コントロール電圧を高くすると、携帯電話のような制御電圧の低いシステムでは大きな問題となる。特に、CDMA(Code Division Multiple Access)のような広いダイナミックレンジの出力レベルで線形に動作しなければならないシステムでは、高出力レベル時に歪み特性を満たすバイアス点では、低出力レベル下では電流、利得ともに大きすぎる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、従来の線形増幅器は、高効率動作時に線形動作を実現しようとすると、図22に示したようなリニアライザーが必要である。しかし、リニアライザーを用いる方式は、携帯電話等の1Wクラスの増幅器では、小型化や総合効率という点であまり意味がなく、線形領域で動作させる場合、結果として20〜30%程度の低い効率で使用していた。
【0011】
また、低出力時の電流を絞るためにバイアス電流を幅広くコントロールしようとすると、コントロール電圧を大きくしたり、温度補償を犠牲にする必要があり、CDMA等の広いダイナミックレンジの出力レベルで線形に動作しなければならないシステムでは、低電圧化や低消費電力化が難しかった。
【0012】
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来の回路に比べて回路や消費電流を増やすことなく、高出力時には線形動作を維持しつつ高効率動作を実現し、また低出力時には低いコントロール電圧でバイアス電流を絞ることが可能で、かつ温度補償も可能なバイアス回路を有する線形増幅器及びこれを用いた無線通信装置を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前述した課題を解決するために、本発明の第1は、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0014】
また、本発明の第2は、エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが、前記増幅トランジスタのうち最終段より前段の増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0015】
かかる本発明の第1及び第2において、以下の構成要件を備えることが望ましい。
【0016】
(1)前記第1のトランジスタのコレクタと前記第2のトランジスタのベースとは共通の電源に接続されていること。
【0017】
(2)前記第2のトランジスタのベースは第2の抵抗を介して電源端子に接続されていること。
【0018】
(3)前記第1のトランジスタのコレクタは前記第2のトランジスタのベースに前記第1の抵抗を介して接続され、この第2のトランジスタのベースが前記第1のトランジスタの電源端子に接続されていること。
【0019】
(4)前記第1のカレントミラー回路は前記第2のカレントミラー回路よりも前記増幅トランジスタ側から見て高インピーダンスであること。
【0020】
(5)前記第2のトランジスタのベースは、直列に接続された複数のダイオードを介して接地されていること。
【0021】
(6)前記複数のダイオードのそれぞれは、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されたトランジスタであること。
【0022】
(7)前記第2のカレントミラー回路は第3のトランジスタを備え、この第3のトランジスタのエミッタは接地され、ベースは前記第1のトランジスタのベースに接続され、かつコレクタは前記第2のトランジスタのベースに接続されていること。
【0023】
(8)前記増幅トランジスタの出力レベルが小さい時には、前記第1のカレントミラー回路により前記増幅トランジスタのベースに対してバイアスが供給され、前記増幅トランジスタの出力レベルが大きい時には、前記第2のカレントミラー回路により前記増幅トランジスタのベースに対してバイアスが供給されること。
【0024】
(9)最終段より前段の前記増幅トランジスタの増幅特性における変調歪みが、最終段の前記増幅トランジスタの増幅特性における変調歪みを打ち消すように、前記第1及び第2のカレントミラー回路が設定されていることを特徴とする請求項2乃至10記載の線形増幅器。
【0025】
また、本発明の第3は、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0026】
また、本発明の第4は、エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記第1のカレントミラー回路及び前記第2のカレントミラー回路は、前記2段以上の増幅トランジスタ毎に設けられており、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが、対応する前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0027】
かかる本発明の第3及び第4において、以下の構成要件を備えることが望ましい。
【0028】
(1)前記第1のトランジスタのコレクタと前記第2のトランジスタのベースとは共通の可変電源に接続されていること。
【0029】
(2)前記2段以上の増幅トランジスタ毎に設けられている前記第1のカレントミラー回路及び前記第2のカレントミラー回路におけるすべての可変電源端子は、共通の可変電源の端子であることを特徴とする請求項13又は14記載の線形増幅器。
【0030】
(3)前記第2のトランジスタのベースは第2の抵抗を介して可変電源端子に接続されていることを特徴とする請求項12乃至15記載の線形増幅器。
【0031】
(4)前記第1のトランジスタのコレクタは前記第2のトランジスタのベースに前記第1の抵抗を介して接続され、この第2のトランジスタのベースが前記第1のトランジスタの可変電源端子に接続されていることを特徴とする請求項12乃至16記載の線形増幅器。
【0032】
(5)前記第1のカレントミラー回路は前記第2のカレントミラー回路よりも前記増幅トランジスタ側から見て高インピーダンスであることを特徴とする請求項12乃至17記載の線形増幅器。
【0033】
(6)前記第2のトランジスタのベースは、直列に接続された複数のダイオードを介して接地されていることを特徴とする請求項12乃至18記載の線形増幅器。
【0034】
(7)前記複数のダイオードのそれぞれは、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されたトランジスタであることを特徴とする請求項19記載の線形増幅器。
【0035】
(8)前記第2のカレントミラー回路は第3のトランジスタを備え、この第3のトランジスタのエミッタは接地され、ベースは前記第1のトランジスタのベースに接続され、かつコレクタは前記第2のトランジスタのベースに接続されていることを特徴とする請求項12乃至18記載の線形増幅器。
【0036】
(9)前記第2のカレントミラー回路のコレクタが接続される電源端子は固定電位の電源端子であることを特徴とする請求項12乃至21記載の線形増幅器。
【0037】
(10)前記可変電源端子の電源電圧が制御されることにより前記増幅トランジスタの利得可変が行われることを特徴とする請求項12乃至22記載の線形増幅器。
【0038】
また、本発明の第5は、エミッタ接地トランジスタを増幅器とした2段以上の線形増幅器であって、その各段の増幅トランジスタの直流バイアス用ベース電圧を供給するバイアス回路は、ベースとコレクタ間が短絡されてダイオード接続された第1のトランジスタで前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの高い第1のカレントミラー回路と、ベースとコレクタ間がエミッタフォロワートランジスタを介して接続された第2のトランジスタで前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの低い第2のカレントミラー回路とが並列接続されてなることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0039】
また、本発明の第6は、アノードが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0040】
さらにまた、本発明の第7は、エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、アノードが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが、前記増幅トランジスタのうち最終段より前段の増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0041】
また、本発明の第8は、アノードが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが、前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0042】
さらにまた、本発明の第9は、エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、アノードが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記第1のカレントミラー回路及び前記第2のカレントミラー回路は、前記2段以上の増幅トランジスタ毎に設けられており、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが、対応する前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0043】
さらにまた、本発明の第10は、エミッタ接地トランジスタを増幅器とした2段以上の線形増幅器であって、その各段の増幅トランジスタの直流バイアス用ベース電圧を供給するバイアス回路は、ダイオード素子で前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの高い第1のカレントミラー回路と、ベースとコレクタ間がエミッタフォロワートランジスタを介して接続された第2のトランジスタで前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの低い第2のカレントミラー回路とが並列接続されてなることを特徴とする線形増幅器を提供する。
【0044】
また、上記した本発明の線形増幅器を増幅器として用いた無線通信装置を提供する。
【0045】
かかる本発明の無線通信装置において、出力レベルが小さい時に前記可変電源端子の電源電圧が低く設定され、最終段の前記増幅トランジスタの利得が減少することが望ましい
上記本発明によれば、高出力動作時には、最終段の増幅トランジスタ以外の少なくとも1つの増幅トランジスタ及びそのバイアス回路において、入力レベルの小さい時に第1のカレントミラー回路でバイアスが供給され、入力レベルが大きくなった時に第2のカレントミラー回路でバイアスが供給されるようにすることにより、その増幅トランジスタのAM−AM特性が最終段の増幅トランジスタのAM−AM特性の変化をキャンセルするようにすることが可能であり、最終段が高効率動作時であっても相互変調歪みを小さくすることが可能である。
【0046】
さらに、入力電力レベルやバイアス電流を決めるコントロール電圧に応じて、第1及び第2のカレントミラー回路を動作させることにより、高効率時の線形動作と低出力時の低消費電流化を実現することが可能となる。
【0047】
また、低出力レベルで使用時には、コントロール電圧を下げてアイドル電流を絞ることにより、歪みを犠牲にすることなく低消費電流化を図ることができる。
【0048】
さらにまた、上記線形増幅器をCDMAの端末の最終段の増幅器として使用することにより、出力の広いダイナミックレンジにおける低消費電力化とシステムの簡素化を行うことが可能となる。
【0049】
例えば、増幅器の第1のカレントミラー回路の電流源の役割をする抵抗を介して与えるコントロール電圧の端子と、第2のカレントミラー回路の電流源の役割をする抵抗を介して与えるコントロール電圧の端子とを接続し、トランジスタのベースエミッタ間電圧Vbeのオン電圧の2倍以下のコントロール電圧では、第1のカレントミラーでバイアス電圧を供給し、それ以上では第1及び第2のカレントミラー回路でバイアス電圧を供給する。これにより、広いコントロール電圧範囲で利得可変とその温度変化に対する補償とを両立することができる。また、最終段を含む複数の増幅段のバイアス回路のコントロール電圧を同時に可変として、低利得・低出力使用時に低い消費電流動作が可能となる。
【0050】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
【0051】
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の構成を示す回路図である。また、図2は、本発明の第1及び第2の実施形態に係る線形増幅器の回路構成を示す回路図である。
【0052】
図2に示すように、本実施形態の線形増幅器は2段構成の増幅器からなるものである。RF1及びRF2は増幅用バイポーラトランジスタであり、RF1が前段のトランジスタ、RF2が後段のトランジスタである。これらのトランジスタRF1及びRF2のベースにはそれぞれバイアス回路Bias1及びBias2が接続されている。C1乃至C5はキャパシタであり図示される容量を有するものである。また、L1乃至L7はインダクタであり図示されるインダクタンスを有するものである。Pinは入力端子、Poutは出力端子である。
【0053】
RF1及びRF2のコレクタにはそれぞれインダクタL2、L3を介して電源電圧Vcc=3.6Vが印加されている。また。バイアス回路Bias1及びBias2はそれぞれ制御端子に接続され、それぞれVcont1、Vcont2の制御電圧が印加されるようになっている。さらに、これらのバイアス回路Bias1及びBias2には電源電圧Vcc=3.6Vがそれぞれ印加されている。
【0054】
次に、本実施形態のバイアス回路について説明する。図1に示すように、抵抗R1の一端にトランジスタQ1のコレクタが接続されており、他端(端子3側)にはVcont1、2の制御電圧が印加される。また、抵抗R2の一端にトランジスタQ2のコレクタが端子1を介して接続されており、他端(端子2側)にはVcont1、2の制御電圧が印加される。第1及び第2のカレントミラー回路の端子3と2とは共通に接続され、Vcont1、2に接続されている。
【0055】
トランジスタQ1のベースとコレクタは短絡され、このトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。また、トランジスタQ1及びQ2のベースは共通に接続されており、トランジスタQ3のエミッタに対して接続されている。このトランジスタQ3のベースは端子1と接続されており、コレクタは電源電圧Vccが印加されるようになっている。トランジスタQ1及びQ2のエミッタはともに接地されている。なお、トランジスタQ3のエミッタ側(端子4)も接地されるが、抵抗R3を介して接地してもよい。端子4はトランジスタRF1及びRF2のベースに接続される。
【0056】
かかる構成のバイアス回路において、第1のカレントミラー回路は、抵抗R1及びトランジスタQ1から構成され、一方第2のカレントミラー回路は、抵抗R2並びにトランジスタQ2及びQ3から構成される。
【0057】
次に、上述した第1及び第2のカレントミラー回路を増幅用バイポーラトランジスタRF1及びRF2のバイアス回路に用いた場合の回路の設定及び動作について説明する。図3及び図4は、それぞれ、図2の線形増幅器における後段及び前段の増幅器に用いられた図1のバイアス回路の動作状況を示す回路図である。
【0058】
図2乃至図4においては、トランジスタとして、InGaPをエミッタとして用いGaAsをベースとして用いたHBT(Hetero−Bipolar−Transistor)が使用されている。このトランジスタではベース−エミッタ間電圧Vbeが約1.3Vで動作するようになっている。トランジスタのエミッタサイズは、Q1が4×20um、Q2が4×20um、Q3が4×60umのエミッタサイズである。また、増幅トランジスタRF1、RF2はともにエミッタサイズが4×30umであり、それぞれ6本、32本のマルチエミッタ構造となっている。
【0059】
図3に示すように、後段のトランジスタRF2に対しては、高出力時に高効率を実現するために、後段のバイアス回路(Bias2)がAB級のバイアスとなるようにする。この場合、図1のバイアス回路で第2のカレントミラー回路のQ3が既にONとなるように、即ち端子1の電圧が2倍のVbe以上となるように、抵抗R1、R2及びコントロール電圧Vcont2を設定する。
【0060】
例えば、図3のバイアス回路Bias2において、R1=1KW、R2=200W、コントロール電圧(Vcont2)を3.0Vに設定すると、端子1の電圧はVbeの2倍の約2.6V、Q2のコレクタ電流は約2mA、Q1のコレクタ電流も2mAである(Q1とQ2とは同じトランジスタサイズ)。また、R1に流れる電流は1.7mA、R2に流れる電流は2mA、Q3のコレクタ電流は0.5mAである。この時、後段のトランジスタRF2がトランジスタQ1の30倍のサイズの場合、トランジスタRF2のバイアス電流は約60mAにバイアスされる。
【0061】
図5は、図2の線形増幅器における後段の増幅器のみのAM−AM特性、効率、歪みを示す特性図である。図5に示されるように、効率(η)の高い領域ではAM−AM特性のずれにより2周波入力のIM3が大きく劣化している。ここでIM3は歪みに対応する。この後段の増幅器におけるAM−AM特性を補正するため、前段の増幅器に対するバイアス回路(Bias1)において、RF入力が無いか小さい時のバイアス電圧が第1のカレントミラー回路のみで決まるようにし、RF入力レベルが上がってきた時には第2のカレントミラー回路でバイアス電圧を決めるようにする。これにより、前段の増幅器におけるAM−AM特性の変化が後段の増幅器におけるAM−AM特性の変化を相殺するようになり、2段構成の増幅器全体のAM−AM特性を改善することが可能となる。
【0062】
例えば、前段のトランジスタRF1に対して、図4に示すように、R1=850W、R2=300Wとし、コントロール電圧を3.0Vとした場合、トランジスタRF1のベースに流れる電流が0.01mAである時には、端子1の電圧は2.4V、トランジスタQ1及びQ2のコレクタ電流は2mA、Q3のコレクタ電流は約0mAである。この時、前段のトランジスタRF1がトランジスタQ1の12倍のサイズの場合、トランジスタRF1のバイアス電流は約24mAにバイアスされる。
【0063】
一方、トランジスタRF1のベースに流れる電流が1.2mAとなった時は、上記と同様に、R1=850W、R2=300Wとし、コントロール電圧を3.0Vとすると、端子1の電圧は2.46V、トランジスタQ1及びQ2のコレクタ電流は1.8mA、Q3のコレクタ電流は約0.9mAである。トランジスタQ1及びQ2のベース電流はともに0.3mAとなり、トランジスタRF1のベースへは0.3+0.9=1.2mAの電流が流れる。また、この時、前段のトランジスタRF1がトランジスタQ1の12倍のサイズの場合、トランジスタRF1のバイアス電流は約21.6mAにバイアスされる。
【0064】
トランジスタRF1のベース電流IBがゼロか小さい時には、トランジスタQ1はオンしているが、トランジスタQ3はOFFの状態である。ベース電流IBが増加し始めると、このベース電流IBの増加分だけR1に流れる電流も増加する。これによりトランジスタQ1のベースエミッタ間電圧Vbe1が下がるので、第1のカレントミラー回路に基づく利得が低下する。また、トランジスタQ1はOFFするようになる。
【0065】
一方、トランジスタQ3のエミッタの電圧はトランジスタQ1のベース電圧Vbe1とともに低下するので、トランジスタQ3のベースエミッタ間電圧Vbe2は増加しON状態となり、第2のカレントミラー回路が動作するようになる。したがって、トランジスタRF1のベース電流IBはQ3から供給されるようになり、RF1のベース電圧は一定に保たれ、コレクタ電流の増加に伴うGmの上昇により利得が増加する。この場合の図2の線形増幅器における前段の増幅器のみのAM−AM特性等を示すと図6のようになる。
【0066】
図7は、図2の線形増幅器全体のAM−AM特性、効率、歪みを示す特性図である。図7に示すように、後段の増幅器における利得圧縮を前段の増幅器における利得増加で補償しているので、2段構成のアンプとして動作させた時のAM−AM特性のずれがほとんどなく線形に動作させることが可能となり、高い効率でもIM3が改善していることがわかる。
【0067】
(第2の実施形態)
図8は、本発明の第2の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の構成を示す回路図である。図1と同一部分には同一の符号を付して示す。図8に示すように、本実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路が第1の実施形態に係るバイアス回路と異なるのは、第2のカレントミラー回路として、ベースとコレクタが短絡されたトランジスタが直列に接続されたものを用いている点である。
【0068】
即ち、図8に示すように第2のカレントミラー回路において、トランジスタQ4のエミッタはトランジスタQ5のコレクタに接続され、Q4のコレクタは抵抗R2に接続され、トランジスタQ5のエミッタは接地されている。トランジスタQ4及びQ5はそれぞれベースとコレクタが短絡され、これらのトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。なお、トランジスタQ1のベースは端子4を経てトランジスタRF1、RF2のベースに接続されている。
【0069】
次に、図8に示した第1及び第2のカレントミラー回路を増幅用バイポーラトランジスタRF1及びRF2のバイアス回路に用いた場合の回路の設定及び動作について説明する。図9及び図10は、それぞれ、図2の線形増幅器における後段及び前段の増幅器に用いられた図8のバイアス回路の動作状況を示す回路図である。
【0070】
これらの図においても、上記トランジスタとしては、第1の実施形態と同様にInGaP/GaAsを用いたHBTが使用されている。このトランジスタではベース−エミッタ間電圧Vbeが約1.2乃至1.3Vで動作するようになっている。トランジスタのエミッタサイズは、Q1が4×20um、Q3が4×60um、Q4、Q5が4×20umのエミッタサイズである。
【0071】
第1の実施形態でも述べたように、後段のトランジスタRF2に対しては、高出力時に高効率を実現するために、後段のバイアス回路(Bias2)がAB級のバイアスとなるようにする。この場合、図8のバイアス回路で第2のカレントミラー回路のQ3が既にONとなるように、即ち端子1の電圧が2倍のVbe以上となるように、抵抗R1、R2及びコントロール電圧Vcont2を設定する。
【0072】
例えば、図9に示すようにバイアス回路Bias2において、R1=1KW、R2=400W、コントロール電圧(Vcont2)を3.0Vに設定すると、端子1の電圧はVbeの2倍の約2.6V、Q4及びQ5のコレクタ電流は約1mA、Q1のコレクタ電流は2mAである。また、R1に流れる電流は1.7mA、R2に流れる電流は1mA、Q3のコレクタ電流は0.5mAである。この時、後段のトランジスタRF2がトランジスタQ1の30倍のサイズの場合、トランジスタRF2のバイアス電流は約60mAにバイアスされる。
【0073】
かかる後段の増幅器のみのAM−AM特性、効率、歪みを示す特性も、図5に示されるものと同様に、効率(η)の高い領域ではAM−AM特性のずれにより2周波入力のIM3が大きく劣化している。ここでIM3は歪みに対応する。この後段の増幅器におけるAM−AM特性を補正するため、第1の実施形態と同様に前段の増幅器に対するバイアス回路(Bias1)において、RF入力が無いか小さい時のバイアス電圧が第1のカレントミラー回路のみで決まるようにし、RF入力レベルが上がってきた時には第2のカレントミラー回路でバイアス電圧を決めるようにする。これにより、前段の増幅器におけるAM−AM特性の変化が後段の増幅器におけるAM−AM特性の変化を相殺するようになり、2段構成の増幅器全体のAM−AM特性を改善することが可能となる。
【0074】
例えば、図10に示すように前段のトランジスタRF1に対して、R1=500W、R2=300Wとし、コントロール電圧を2.3Vとした場合、トランジスタRF1のベースに流れる電流が0.01mAである時には、Q4及びQ5にはコレクタ電流が流れず、端子1の電圧は2.3V、トランジスタQ1のコレクタ電流は2mA、Q3のコレクタ電流は約0mAである。この時、前段のトランジスタRF1がトランジスタQ1の12倍のサイズの場合、トランジスタRF1のバイアス電流は約20mAにバイアスされる。
【0075】
一方、トランジスタRF1のベースに流れる電流が1.2mAとなった時は、上記と同様に、R1=500W、R2=300Wとし、コントロール電圧を2.3Vとすると、端子1の電圧は2.3V、端子4の電圧は1.1V、トランジスタQ1のコレクタ電流は2.4mA、Q3のコレクタ電流は約0.8mAである。トランジスタQ1のベース電流は0.4mAとなり、トランジスタRF1のベースへは0.4+0.8=1.2mAの電流が流れる。また、この時、前段のトランジスタRF1のバイアス電流は約50mAにバイアスされる。
【0076】
なお、図10に示すように、本実施形態における線形増幅器の前段の増幅器において、トランジスタQ4及びQ5に流れる電流は、トランジスタRF1のベース電流がいかなる値をとっても常にゼロとなる。コントロール電圧(Vcont1)がトランジスタQ4、Q5の動作電圧の2倍より小さいからである。
【0077】
本実施形態のバイアス回路においても第1の実施形態と同様に、トランジスタRF1のベース電流IBがゼロか小さい時には、トランジスタQ1はオンしているが、トランジスタQ3はOFFの状態である。ベース電流IBが増加し始めると、このベース電流IBの増加分だけR1に流れる電流も増加する。これによりトランジスタQ1のベースエミッタ間電圧Vbe1が下がるので、第1のカレントミラー回路に基づく利得が低下する。また、トランジスタQ1はOFFするようになる。
【0078】
一方、トランジスタQ3のエミッタの電圧はトランジスタQ1のベース電圧Vbe1とともに低下するので、トランジスタQ3のベースエミッタ間電圧Vbe2は増加しON状態となり、第2のカレントミラー回路が動作するようになる。したがって、トランジスタRF1のベース電流IBはQ3から供給されるようになり、RF1のベース電圧は一定に保たれ、コレクタ電流の増加に伴うGmの上昇により利得が増加する。これにより、図7に示したものと同様に、後段の増幅器における利得圧縮を前段の増幅器における利得増加で補償しているので、2段構成のアンプとして動作させた時のAM−AM特性のずれがほとんどなく線形に動作させることができ、高い効率でもIM3を改善することが可能となる。
【0079】
(第3の実施形態)
図11は本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器の回路構成を示す回路図である。本実施形態では、最終段を含む複数の増幅用トランジスタのバイアス回路に対するコントロール電圧が同時に可変となっている。このコントロール電圧を制御することにより、広いコントロール電圧範囲において利得可変とその温度変化に対する補償を両立できるようにしている。特に、低利得、低出力使用時に低い消費電流動作を可能とするものである。
【0080】
図11に示すように、本実施形態の線形増幅器は2段構成の増幅器からなるものである。RF1及びRF2は増幅用バイポーラトランジスタであり、RF1が前段のトランジスタ、RF2が後段のトランジスタである。これらのトランジスタRF1及びRF2のベースにはそれぞれバイアス回路が接続されている。C1乃至C5はキャパシタであり図示される容量を有するものである。また、L1乃至L3、L5乃至L8はインダクタであり図示されるインダクタンスを有するものである。さらに、Rbは抵抗であり図示される抵抗値を有するものである。Pinは入力端子、Poutは出力端子である。
【0081】
RF1及びRF2のコレクタにはそれぞれインダクタL2、L3を介して電源電圧Vcc=3.6Vが印加されている。また。バイアス回路は制御電圧端子に接続され、Vcontの制御電圧が印加されるようになっている。さらに、これらのバイアス回路には電源電圧Vcc=3.6Vがそれぞれ印加されている。
【0082】
次に、本実施形態のバイアス回路について説明する。図12は、本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の構成を示す回路図である。
【0083】
図12に示すように、本実施形態のバイアス回路は第1の実施形態のバイアス回路を2つ利用したものとなっている。即ち、抵抗R1の一端にトランジスタQ1のコレクタが接続されており、他端にはVcontの制御電圧が印加される。また、抵抗R2の一端にトランジスタQ2のコレクタが端子1を介して接続されており、他端にはVcontの制御電圧が印加される。
【0084】
トランジスタQ1のベースとコレクタは短絡され、このトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。また、トランジスタQ1及びQ2のベースは共通に接続されており、トランジスタQ3のエミッタに対して接続されている。このトランジスタQ3のベースは端子1と接続されており、コレクタは電源電圧Vccが印加されるようになっている。トランジスタQ1及びQ2のエミッタはともに接地されている。なお、トランジスタQ3のエミッタ側(端子4)も抵抗を介して接地されている。
【0085】
かかる構成のバイアス回路において、第1のカレントミラー回路は、抵抗R1及びトランジスタQ1から構成され、一方第2のカレントミラー回路は、抵抗R2並びにトランジスタQ2及びQ3から構成される。
【0086】
また、以上の構成と並列してこれと同様に、抵抗R4の一端にトランジスタQ6のコレクタが接続されており、他端にはVcontの制御電圧が印加される。また、抵抗R5の一端にトランジスタQ7のコレクタが端子5を介して接続されており、他端にはVcontの制御電圧が印加される。トランジスタQ6のベースとコレクタは短絡され、このトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。また、トランジスタQ6及びQ7のベースは共通に接続されており、トランジスタQ8のエミッタに対して接続されている。このトランジスタQ8のベースは端子5と接続されており、コレクタは電源電圧Vccが印加されるようになっている。トランジスタQ6及びQ7のエミッタはともに接地されている。なお、トランジスタQ3のエミッタ側(端子4)も抵抗を介して接地されている。
【0087】
かかる構成のバイアス回路において、第1のカレントミラー回路は、抵抗R4及びトランジスタQ6から構成され、一方第2のカレントミラー回路は、抵抗R5並びにトランジスタQ7及びQ8から構成される。
【0088】
以上の回路構成において、端子4はトランジスタRF1のベースに、端子6はトランジスタRF2のベースにそれぞれ接続されている。本実施形態では、R1、R2、R4、R5は共通に接続され、Vcontに接続されているが、R1はR2を介して、R4はR5を介してそれぞれVcontに接続されるように構成しても良い。なお、図12ではR1、R2、R4、R5はそれぞれ図示の抵抗値を有し、電源電圧Vccは3.6Vに設定されている。
【0089】
さらに、上記トランジスタとしては、InGaPをエミッタとして用いGaAsをベースとして用いたHBTが使用されている。このトランジスタではベース−エミッタ間電圧Vbeが約1.3Vで動作するようになっている。トランジスタサイズは、Q1、Q2が4×10um、Q3、Q8が4×30um、Q6、Q7が4×20umのエミッタサイズである。また、増幅トランジスタRF1、RF2はともにエミッタサイズが4×30umであり、それぞれ6本、32本のマルチエミッタ構造となっている。
【0090】
図12において、増幅器の第1のカレントミラー回路における電流源の役割としての抵抗R1、R4を介してコントロール電圧Vcontが与えられ、かつ第2のカレントミラー回路における電流源の役割としての抵抗R2、R5を介してコントロール電圧Vcontが与えられる。これらのコントロール電圧Vcontの端子は互いに接続されて、トランジスタQ8のベース電位がベースエミッタ間電圧Vbeのオン電圧の2倍以下となる時、第1のカレントミラーでバイアス電圧を供給し、それ以上では第1及び第2のカレントミラー回路でバイアス電圧を供給する。これにより、広いコントロール電圧範囲で利得可変とその温度変化に対する補償とを両立することができる。また、増幅トランジスタRF1、RF2のバイアス回路のコントロール電圧を同時に可変として、低利得・低出力使用時に低い消費電流動作が可能となる。
【0091】
また、図11のバイアス回路には、第2の実施形態で述べた回路構成、即ちベースとコレクタが短絡されたトランジスタが直列に接続されたものを用いることが可能である。図13は、本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の変形例を示す回路図である。
【0092】
図13に示すように、第2のカレントミラー回路において、トランジスタQ2のエミッタはトランジスタQ2′のコレクタに接続され、Q2のコレクタは抵抗R2に接続され、トランジスタQ2′のエミッタは接地されている。トランジスタQ2及びQ2′はそれぞれベースとコレクタが短絡され、これらのトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。
【0093】
また、かかる構成と並列してこれと同様に、第2のカレントミラー回路において、トランジスタQ5のエミッタはトランジスタQ5′のコレクタに接続され、Q5のコレクタは抵抗R5に接続され、トランジスタQ5′のエミッタは接地されている。トランジスタQ5及びQ5′はそれぞれベースとコレクタが短絡され、これらのトランジスタはダイオードとして機能するようになっている。
【0094】
以上の回路構成において、トランジスタQ1のベースは端子4を経てトランジスタRF1に、トランジスタQ4のベースは端子6を経てトランジスタRF2のベースに接続されている。本実施形態では、R1、R2、R4、R5は共通に接続され、Vcontに接続されているが、R1はR2を介して、R4はR5を介してそれぞれVcontに接続されるように構成しても良い。なお、図13ではR1、R2、R4、R5はそれぞれ図示の抵抗値を有し、電源電圧Vccは3.6Vに設定されている。
【0095】
さらに、上記トランジスタとしては、図12と同様にInGaP/GaAsを用いたHBTが使用されている。このトランジスタではベース−エミッタ間電圧Vbeが約1.3Vで動作するようになっている。トランジスタのエミッタサイズは、Q1、Q2が4×10um、Q3、Q8が4×30um、Q6が4×20um、Q2、Q2′が4×10um、Q5、Q5′が4×20umのエミッタサイズである。
【0096】
図13において、コントロール電圧Vcontは図12のものと同様に与えられる。トランジスタQ8のベース電位がベースエミッタ間電圧Vbeのオン電圧の2倍以下となる時、第1のカレントミラーでバイアス電圧を供給し、それ以上では第1及び第2のカレントミラー回路でバイアス電圧を供給する。これにより、図12に示す実施形態と同様に、広いコントロール電圧範囲で利得可変とその温度変化に対する補償とを両立することができ、また、低利得・低出力使用時に低い消費電流動作も可能となる。
【0097】
なお、図13に示すように、ベースとコレクタが短絡されたトランジスタ(Q2、Q2′、Q5、Q5′)が直列に接続されたものを用いることにより、低出力時のR2、R5に流れる電流を0mAにすることが可能である。
【0098】
図14は、本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路のコントロール電圧に対する利得とバイアス電流を示す特性図である。測定は1.9GHzの周波数で行われている。図14に示すように、コントロール電圧が1.6Vから2.8Vの間で利得可変が線形に行われている。また、低出力レベルにおいて、電流を大きく絞ることができることがわかる。
【0099】
図15は、本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器の入出力特性を示す特性図である。この図からわかるように、コントロール電圧Vcont=1.6V、2.0V、2.4V、2.6V、2.8Vにおいて、入出力特性の線形性が良好に維持されており、優れた増幅特性を得ることが可能である。
【0100】
図16は、本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器の出力レベルと消費電流との関係を示す特性図である。この図からわかるように、コントロール電圧Vcontが2.8V、2.6V、2.4V、2.0V、1.6Vと小さくなるにつれて消費電流は小さくなり、特にVcontが1.6V、2.0Vでは消費電流低減の効果が著しい。したがって、出力レベルに応じてコントロール電圧を調整することにより消費電流の最適化を図ることが可能である。
【0101】
また、本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器をCDMAの最終段の増幅器として使用することが可能である。図17は、この場合の歪み特性を示す特性図であり、IS−95のCDMA信号とした場合の900MHz離調の隣接チャネル漏洩電力比と出力レベルとの関係を示すものである。
【0102】
この隣接チャネル漏洩電力比は、キャリアを1.23MHzとして、隣接チャネル漏洩電力を30kHzで積分して得たものである。図17に示すように、出力レベルが0dBm以下では、電流を20mA(図16)まで絞っても歪みレベルが−50dBc以下と小さく、−20dBm以下では、電流を6mA(図16)と極端に絞っても歪みレベルが小さい。したがって、出力レベルに応じて歪みと消費電流の最適化を図ることが可能である。
【0103】
図18は、従来のCDMAの出力レベルの可変システムの例を示す概略図である。また、図19は、本発明の第3の実施形態に係る可変利得の線形増幅器を利用した場合におけるCDMAの出力レベル可変システムの例を示す概略図である。
【0104】
図18に示すように、従来、増幅器の前段の利得可変増幅器や可変減衰器によりすべての可変利得機能が行われていた。本発明による線形増幅器を用いれば、かかる増幅器の前段の利得可変増幅器や可変減衰器により行われていた可変利得機能の一部を、最終段の増幅器に担わせることにより、増幅器前段のシステムの負荷を下げることができる。また、本発明による線形増幅器を、例えば10〜30dBの利得可変増幅器として用いることにより、図19に示すように前段の可変減衰器等を省略することが可能となる。
【0105】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることはない。例えば、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されたトランジスタを使用したが、この代わりにダイオードを用いることも可能である。例えば、第1のカレントミラー回路において、コレクタが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタの代わりに、アノードが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を用いることが可能である。
【0106】
また、本発明の線形増幅器は、CDMA以外の他のデジタル携帯電話システムにも適用することが可能である。
【0107】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することが可能である。
【0108】
【発明の効果】
本発明の線形増幅器によれば、最終段が高効率動作時であっても相互変調歪みを小さくし、高効率時の線形動作を確保して、低出力時の低消費電流化を実現することが可能となる。
【0109】
また、低出力レベルで使用時には、コントロール電圧を下げてアイドル電流を絞ることにより、歪みを犠牲にすることなく低消費電流化を図ることができる。
【0110】
さらにまた、本発明の無線通信装置によれば、出力の広いダイナミックレンジにおける低消費電力化とシステムの簡素化を行うことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の構成を示す回路図。
【図2】本発明の第1及び第2の実施形態に係る線形増幅器の回路構成を示す回路図。
【図3】図2の線形増幅器における後段の増幅器に用いられた図1のバイアス回路の動作状況を示す回路図。
【図4】図2の線形増幅器における前段の増幅器に用いられた図1のバイアス回路の動作状況を示す回路図。
【図5】図2の線形増幅器における後段の増幅器のみのAM−AM特性、効率、歪みを示す特性図。
【図6】図2の線形増幅器における前段の増幅器のみのAM−AM特性等を示す特性図。
【図7】図2の線形増幅器全体のAM−AM特性、効率、歪みを示す特性図。
【図8】本発明の第2の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の構成を示す回路図。
【図9】図2の線形増幅器における後段の増幅器に用いられた図8のバイアス回路の動作状況を示す回路図。
【図10】図2の線形増幅器における前段の増幅器に用いられた図8のバイアス回路の動作状況を示す回路図。
【図11】本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器の回路構成を示す回路図。
【図12】本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の構成を示す回路図。
【図13】本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路の変形例を示す回路図。
【図14】本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器のバイアス回路のコントロール電圧に対する利得とバイアス電流を示す特性図。
【図15】本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器の入出力特性を示す特性図。
【図16】本発明の第3の実施形態に係る線形増幅器の出力レベルと消費電流との関係を示す特性図。
【図17】IS−95のCDMA信号とした場合の900MHz離調の隣接チャネル漏洩電力比と出力レベルとの関係を示す特性図。
【図18】従来のCDMAの出力レベルの可変システムの例を示す概略図。
【図19】本発明の第3の実施形態に係る可変利得の線形増幅器を利用した場合におけるCDMAの出力レベル可変システムの例を示す概略図。
【図20】出力インピーダンスの低いエミッタフォロワーでベース電流を供給する従来のバイアス回路を示す図。
【図21】出力インピーダンスの低いエミッタフォロワーでベース電流を供給する従来の他のバイアス回路を示す図。
【図22】従来のリニアライザーを利用して増幅器の線形動作を実現するシステムを示す概略図。
【符号の説明】
RF1…前段の増幅用バイポーラトランジスタ
RF2…後段の増幅用バイポーラトランジスタ
Bias1…トランジスタRF1のバイアス回路
Bias2…トランジスタRF2のバイアス回路
C1〜C5…キャパシタ
L1〜L7…インダクタ
Pin…入力端子
Pout…出力端子
R1〜R3…抵抗
Q1〜Q3…トランジスタ
Vcont1、2…制御電圧
Vcc…電源電圧

Claims (31)

  1. ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  2. エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが、前記増幅トランジスタのうち最終段より前段の増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  3. 前記第1のトランジスタのコレクタと前記第2のトランジスタのベースとは共通の電源に接続されていることを特徴とする請求項1又は2記載の線形増幅器。
  4. 前記第2のトランジスタのベースは第2の抵抗を介して電源端子に接続されていることを特徴とする請求項1乃至3記載の線形増幅器。
  5. 前記第1のトランジスタのコレクタは前記第2のトランジスタのベースに前記第1の抵抗を介して接続され、この第2のトランジスタのベースが前記第1のトランジスタの電源端子に接続されていることを特徴とする請求項1乃至4記載の線形増幅器。
  6. 前記第1のカレントミラー回路は前記第2のカレントミラー回路よりも前記増幅トランジスタ側から見て高インピーダンスであることを特徴とする請求項1乃至5記載の線形増幅器。
  7. 前記第2のトランジスタのベースは、直列に接続された複数のダイオードを介して接地されていることを特徴とする請求項1乃至6記載の線形増幅器。
  8. 前記複数のダイオードのそれぞれは、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されたトランジスタであることを特徴とする請求項7記載の線形増幅器。
  9. 前記第2のカレントミラー回路は第3のトランジスタを備え、この第3のトランジスタのエミッタは接地され、ベースは前記第1のトランジスタのベースに接続され、かつコレクタは前記第2のトランジスタのベースに接続されていることを特徴とする請求項1乃至6記載の線形増幅器。
  10. 前記増幅トランジスタの出力レベルが小さい時には、前記第1のカレントミラー回路により前記増幅トランジスタのベースに対してバイアスが供給され、前記増幅トランジスタの出力レベルが大きい時には、前記第2のカレントミラー回路により前記増幅トランジスタのベースに対してバイアスが供給されることを特徴とする請求項1乃至9記載の線形増幅器。
  11. 最終段より前段の前記増幅トランジスタの増幅特性における変調歪みが、最終段の前記増幅トランジスタの増幅特性における変調歪みを打ち消すように、前記第1及び第2のカレントミラー回路が設定されていることを特徴とする請求項2乃至10記載の線形増幅器。
  12. ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  13. エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されるとともに、コレクタが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、エミッタが接地された第1のトランジスタを備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続された第2のトランジスタを備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記第1のカレントミラー回路及び前記第2のカレントミラー回路は、前記2段以上の増幅トランジスタ毎に設けられており、前記第1のトランジスタのベース及び前記第2のトランジスタのエミッタが、対応する前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  14. 前記第1のトランジスタのコレクタと前記第2のトランジスタのベースとは共通の可変電源に接続されていることを特徴とする請求項12又は13記載の線形増幅器。
  15. 前記2段以上の増幅トランジスタ毎に設けられている前記第1のカレントミラー回路及び前記第2のカレントミラー回路におけるすべての可変電源端子は、共通の可変電源の端子であることを特徴とする請求項13又は14記載の線形増幅器。
  16. 前記第2のトランジスタのベースは第2の抵抗を介して可変電源端子に接続されていることを特徴とする請求項12乃至15記載の線形増幅器。
  17. 前記第1のトランジスタのコレクタは前記第2のトランジスタのベースに前記第1の抵抗を介して接続され、この第2のトランジスタのベースが前記第1のトランジスタの可変電源端子に接続されていることを特徴とする請求項12乃至16記載の線形増幅器。
  18. 前記第1のカレントミラー回路は前記第2のカレントミラー回路よりも前記増幅トランジスタ側から見て高インピーダンスであることを特徴とする請求項12乃至17記載の線形増幅器。
  19. 前記第2のトランジスタのベースは、直列に接続された複数のダイオードを介して接地されていることを特徴とする請求項12乃至18記載の線形増幅器。
  20. 前記複数のダイオードのそれぞれは、ベースとコレクタ間が短絡されダイオード接続されたトランジスタであることを特徴とする請求項19記載の線形増幅器。
  21. 前記第2のカレントミラー回路は第3のトランジスタを備え、この第3のトランジスタのエミッタは接地され、ベースは前記第1のトランジスタのベースに接続され、かつコレクタは前記第2のトランジスタのベースに接続されていることを特徴とする請求項12乃至18記載の線形増幅器。
  22. 前記第2のカレントミラー回路のコレクタが接続される電源端子は固定電位の電源端子であることを特徴とする請求項12乃至21記載の線形増幅器。
  23. 前記可変電源端子の電源電圧が制御されることにより前記増幅トランジスタの利得可変が行われることを特徴とする請求項12乃至22記載の線形増幅器。
  24. エミッタ接地トランジスタを増幅器とした2段以上の線形増幅器であって、その各段の増幅トランジスタの直流バイアス用ベース電圧を供給するバイアス回路は、ベースとコレクタ間が短絡されてダイオード接続された第1のトランジスタで前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの高い第1のカレントミラー回路と、ベースとコレクタ間がエミッタフォロワートランジスタを介して接続された第2のトランジスタで前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの低い第2のカレントミラー回路とが並列接続されてなることを特徴とする線形増幅器。
  25. アノードが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  26. エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、アノードが第1の抵抗を介して電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタ及びベースがそれぞれ電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが、前記増幅トランジスタのうち最終段より前段の増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  27. アノードが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路と、エミッタが接地された増幅トランジスタとを備え、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが、前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  28. エミッタが接地された増幅トランジスタを2段以上有する線形増幅器であって、アノードが第1の抵抗を介して可変電源端子に接続され、カソードが接地されたダイオード素子を備えた第1のカレントミラー回路と、コレクタが電源端子に接続され、かつベースが可変電源端子に接続されたトランジスタ素子を備えた第2のカレントミラー回路とを備え、前記第1のカレントミラー回路及び前記第2のカレントミラー回路は、前記2段以上の増幅トランジスタ毎に設けられており、前記ダイオード素子のアノード及び前記トランジスタ素子のエミッタが、対応する前記増幅トランジスタのベースに対して接続されていることを特徴とする線形増幅器。
  29. エミッタ接地トランジスタを増幅器とした2段以上の線形増幅器であって、その各段の増幅トランジスタの直流バイアス用ベース電圧を供給するバイアス回路は、ダイオード素子で前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの高い第1のカレントミラー回路と、ベースとコレクタ間がエミッタフォロワートランジスタを介して接続された第2のトランジスタで前記ベース電圧を決める出力インピーダンスの低い第2のカレントミラー回路とが並列接続されてなることを特徴とする線形増幅器。
  30. 請求項1乃至29記載の線形増幅器が増幅器として用いられたことを特徴とする無線通信装置。
  31. 出力レベルが小さい時に前記可変電源端子の電源電圧が低く設定され、最終段の前記増幅トランジスタの利得が減少することを特徴とする請求項30記載の無線通信装置。
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