JP3628760B2 - パラボラアンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する利用分野】
本発明は、降雪地域や寒冷地域等において、BS或はCS放送、通信信号の受信用に使用されるパラボラ反射鏡に積った雪の除去対策が施されたパラボラアンテナ関する。
【0002】
【従来の技術】
降雪地域や寒冷地域等においては、雪の付着によりアンテナ特性の低下現象を招きやすい。
そのため従来より、アンテナの要所(ラドームを含む)にヒータを付設し、雪を融かして除去する手段が試みられている。
ヒータの付設場所としては、例えば実開昭58−107601号公報や、特開平5−14048号公報に記載の如く、パラボラ反射鏡の裏面に設けるといったように、いずれもパラボラ反射面を避けた部位が選択されている。
その原因は、パラボラ反射面にヒータを付設した場合、利得や交差偏波識別能力等の特性を維持するに好適なヒータを確保できなかったと推測される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
パラボラアンテナ、特に衛星放送受信用では、反射面を斜め上方に向けて設置されるため、融雪対策が成されていないパラボラアンテナでは、、図7に例示するように、雪Sはパラボラ反射鏡1における反射面の下部に最も多く積もり、アンテナ特性を維持する上において最悪の条件となる。
反射鏡の裏面にヒータを付設したものは、反射面に影響を与えることなく、雪を溶かして除去するのには合理的といえるが、反射鏡の裏面から表面に達した伝導熱で雪を溶かすことになるから、効率の悪さは否定できない。
又、従来はコード状ヒータや面発熱体を利用していると共に、パラボラ反射鏡の裏面にはリブが設けられているので、反射鏡の全湾曲面に密着するよう組み付けにくく、各家庭において、既設のアンテナに個人が簡単に装着できるような商品提供が不可能であった。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ヒータ付設部を融雪効率の最も高い位置に設定し、性能を低下させることのないパラボラアンテナであって、その構成は、パラボラ反射鏡の表面に発熱素子を一体的に備え、前記パラボラ反射鏡には、格子状の金網から成る反射体が埋設されており、その反射体と前記発熱素子との間隔を0.1mm以下としたことにあり、その発熱素子は、反射面の下半分に設けることができ、又、発熱素子は、裏面に粘着剤が塗布された薄い合成樹脂製シート内に発熱素子が組み込まれた発熱シートを貼着することによって設けることができる。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明に係るパラボラアンテナを図面に基づいて説明する。
図1において、1はパラボラ反射鏡、2は支持アーム2aを介してパラボラ反射鏡の焦点位置に支持された一次放射器で、前記パラボラ反射鏡1は、マスト3に固定支持されるようになっている。
前記パラボラ反射鏡1における表面の下半分には、発熱素子4を備えた発熱シート5が貼着されている。
【0006】
前記発熱シート5は、図2及び図3に例示する如く、厚さ50μmのPET(ポリエチレンテレフタレート)製裏シート5aと、同じく厚さ50μmのPET製表シート5bとの間に15μmの厚さで細い帯状のアルミ箔を蛇行状に配置して成る発熱素子4をサンドイッチ状に挟み込んで構成されており、表面には、塗膜6が施され、表面から発熱素子4のパターンが見えないようになっている(図2では、塗膜を省略して発熱素子4を外面から確認されるように示してある)。又裏シート5bの裏面には粘着剤が塗布され、剥離台紙7に対して剥離可能に貼り合わされている。
前記アルミ箔の発熱素子4は、アルミ箔のエッチング加工によって形成される。
前記剥離台紙1及び発熱シート2はいずれもパラボラ反射鏡における表面の下半分に合致する半円形で、放射方向に三本のスリット8,8,8が打ち抜き形成されている。
更に、発熱シート5は、発熱素子4の端部から電源供給用の接続端子9が導出され、その先端にプラグ10が取り付けられていると共に、全体が絶縁された構造となっている。
【0007】
このように形成された発熱シート2は、剥離台紙7から剥がし、パラボラ反射鏡1における表面の下半分へ簡単に貼り着けできる。
発熱シート5を貼り着けるに際しては、湾曲面に沿うように、スリット8,8,8の切り込み側端部を開き気味にして全面を密着させる。
貼り終ったらプラグ10を電源ソケット11に嵌め込み、給電線12に接続する。
【0008】
パラボラ反射鏡1は、図4に例示するように、FRP(ガラス繊維強化プラスチック)製で、反射面の内側には格子状の金網から成る反射体13が、10μmの深さの範囲内に埋設されており、一方、発熱シート5は厚さが極めて薄く、而もその発熱シート5は反射面に密着しているので、反射鏡内の反射体13と発熱素子4との間隔は60μm足らずとなって、電波の乱反射を誘発することなく、利得や交差偏波識別度への影響は無い。
尚、実験の結果、発熱素子が反射体から0.1mmの距離内にあれば、アンテナ特性への影響は無視しても差し支えないことを確認した。
そして雪は発熱シートと直に接触するから、降雪時、電源をONすることで発熱素子が高温となり、反射面に積った雪を素早く溶かして除去する。
このように発熱素子を反射面に一体的に設けることにより、発熱体の熱が雪に直接作用するから熱効率が高く、而も、実施例のように、パラボラ反射鏡が合成樹脂(FRP)製である場合は、金属製に比べて熱伝導率が低いため、裏面からの熱放射が抑制されるのでエネルギーロスが少ないし、発熱体が目立ちにくいのでパラボラ反射鏡のデザインを損ねることもない。
【0009】
実施例の発熱シートは長円の半分に相当した形で、放射方向にスリットを有しているから、湾曲したパラボラ反射鏡の下半分にしわを作ることなく全面にわたって密着して貼り着けることができるが、前記スリットの代わりに切り込み指示線を明示しておき、作業者が貼り着けるに先立って、指示線に沿って一条のスリットを切り込み形成するようにしても差し支えなく、発熱シートの形状は半円形を例示したが、扇状や三角形などのシートを複数枚組み合わせて半円形に貼着することも可能で、反射鏡面への貼着面は下半分に限定されず、上半分にも貼着して全面を覆うようにしたり、逆に中央部のみに設けるようにしてもかまわない。
又電源供給手段に、同軸ケーブルを利用することもできる。
【0010】
発熱素子の形成パターンは、花びら状としたり、密な部分と粗の部分とに分けたりするなど適宜変更され、電源のON,OFFを外気温度に応じて自動的にコントロールしたり、発熱シートの外周を補助的に固定する手段、例えば舌片部を設けるなどできる。
又、発熱シートはできるだけ反射面に密着させることが必要であるから、シートを貼り着けることにより形成するタイプでは、図5に例示するように、放射方向のスリット5,5,5に加え、同心円の円弧状スリット14,14・・を設け、そのスリット14,14・・部分で湾曲面とのズレを吸収するようにして、長円の湾曲面にフィットしやすいようにできる。
【0011】
発熱素子は通電によって発熱する金属であれば、例えば銅等を使用することもでき、その形態は、帯状に限らず極細ワイヤの採用も可能である。
表シートや裏シートの材質に限定はなく、耐熱性を有するものであればどのような材質でまかまわないし、厚さもアンテナ特性に影響を与えない範囲内であれば変更して差し支えなく、表シートを不透明でパラボラ反射鏡と色合わせすれば、違和感がなく、塗装も不要となり、又塗装する場合は、耐候性に富んだ材質が望まれる。
【0012】
前記実施例のパラボラアンテナは、発熱シートを剥離紙から嵌がして貼着するだけで融雪機能を付加できるから、既存のアンテナに対して各家庭で個人でも簡単に取り付けできるが、本発明のパラボラアンテナは、発熱シートを貼着して形成するばかりでなく、図6に例示するように、パラボラ反射鏡1の反射面に、発熱素子4を、接着、プリント或は焼き着け手段等を利用して直接設けることも可能であり、この場合、パラボラ反射鏡を製造する過程で同時に行なえば効率が良く、反射体と表面との間へ埋め込みすることもできる。
【0013】
【発明の効果】
本発明のパラボラアンテナは、発熱素子が反射面に設けられているので、反射面に付着した雪に発熱体の熱が直接作用する。
又、発熱素子を設ける部位を反射面の下半分とすれば、少ない電力で最大の効果が発揮される。
更に、発熱素子を一体的に形成するに際し、極薄のシートタイプを採用すれば、発熱シートを剥離台紙から剥がして反射面に貼り着け、電源と接続するだけで誰にでも簡単に取り付けができ、反射面に設けても乱反射は殆ど確認されず、融雪効果は抜群である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るパラボラアンテナの実施例を示す説明図である。
【図2】発熱シートの説明図である。
【図3】図2におけるA−A線の部分断面説明図である。
【図4】図1におけるB−B線の部分断面説明図である。
【図5】発熱シートの変更例を示す説明図である。
【図6】パラボラアンテナの変更例を示す説明図である。
【図7】雪害未対策のパラボラアンテナを示す説明図である。
【符号の説明】
1・・パラボラ反射鏡、2・・一時放射器、2a・・支持アーム、3・・マスト、4・・発熱素子、5・・発熱シート、5a・・裏シート、5b・・表シート、6・・塗膜、7・・剥離台紙、8・・スリット、9・・接続端子、10・・プラグ、11・・電源ソケット、12・・給電線、13・・反射体、14・・スリット、S・・雪。
Claims (3)
- パラボラ反射鏡の表面に発熱素子を一体的に備え、前記パラボラ反射鏡には、格子状の金網から成る反射体が埋設されており、その反射体と前記発熱素子との間隔が0.1mm以下であるパラボラアンテナ。
- 前記発熱素子が、反射面の下半分に設けられた請求項1に記載のパラボラアンテナ。
- 裏面に粘着剤が塗布された薄い合成樹脂製シート内に発熱素子が組み込まれた発熱シートを貼着することによって、パラボラ反射鏡の表面に、発熱素子を一体的に設けた請求項1又は2に記載のパラボラアンテナ。
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