JP2010115926A - 電気導体構造を有するプラスチック窓ガラスを製造する方法および埋め込みワイヤを有するプラスチック窓ガラス - Google Patents

電気導体構造を有するプラスチック窓ガラスを製造する方法および埋め込みワイヤを有するプラスチック窓ガラス Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、埋め込み導体(4)が設けられているプラスチック窓ガラス(1、1’、1”)、特に、ウインドウガラスを製造する方法に関する。
【解決手段】前記導体は、その後、窓ガラス本体(3)を形成するために、別のプラスチック層で背面から射出成形されるプラスチックシート(2、2’、2”)の表面と結合され、それによって、プラスチックシートの材料および射出成形プラスチック材料は、互いに密着して直接組み合わされ、それによって、導体と対向して位置されるプラスチックシートの表面が、完成した窓ガラスの外側両面の1つを形成し、その導体は、本発明により、背面射出成形に露出されるプラスチックシート(2、2’、2”)の表面に少なくとも1つのメタルワイヤ(4)を敷設することによって形成される。
【選択図】図2

Description

本発明は、請求項1の前提部の構成を有する、埋め込み電気導体から構成される構造が設けられているプラスチック窓ガラスを製造するプロセス、さらに、独立請求項14による対応するプラスチック窓ガラスに関する。
自動車の構造において、車体の重量は、常に、減少されつつある。従って、たとえば、ガラス製窓ガラスは、ポリカーボネート(PC)、あるいは、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)から作られることが好ましいプラスチック窓ガラスへと置き換えられつつある。さらに、ガラスおよびプラスチック窓ガラスから構成されるハイブリッド複合物が既に存在している。特に、組み込まれた電熱線、あるいは、アンテナが設けられているガラス製窓ガラスをプラスチック窓ガラスと置き換えるという問題に対しても、解決法が捜し求められている。
特許US−A−5525401は、関連したプロセスおよびプラスチックから製造される車用ウインドウについて開示しており、前記ウインドウの製造の間に、導電性構造が、当初平坦で薄いプラスチックフィルムの1つの表面にスクリーン印刷によって付着される。さらに、フレーム形状の不透明な周辺バンドを含むことができるスクリーン印刷パターンが硬化後、その印刷フィルムは、射出成形型内に配置されることができ、そのフィルムは、空間的に湾曲した形状を構成することができる。従って、その印刷された面は、型内で射出成形されるプラスチック基材に接合される。最終生成物において、導電性構造は、フィルムと窓ガラスの本体との間に囲まれ、そして、あらゆる損傷から保護される。
とはいえ、工業生産においてプラスチック表面に塗布することが可能で、そして、加熱に必要とされるレベルの有効な導電性を呈すスクリーン印刷ペーストは、市場で入手することができない。
そのうえ、従来のスクリーン印刷によって生成される導体構造は、入手可能な電熱線の細さと比較した場合、目で見てきわめてはっきりと見えてしまう。
出願DE−A1−19927999は、外側に位置される2つの比較的薄いPCフィルから、そして、さらに、それらを互いに接合するPCから作られるフィリング層(「窓ガラスの本体」)から構成されるプラスチック合わせ窓ガラスについて開示している。導電性コーティングは、その2つのフィルムの1つの内側面に施されている。導電性層への外部電気接続を行うために、該当するフィルムを、外方に突出するプラグコンタクトによって貫通し、プラグコンタクトは、導電性層と内部電気接続状態となっている。2つのフィルムの外側両面には、耐スクラッチコーティングが施されている。
出願DE−A1−3056011は、電気加熱を有するプラスチック窓ガラスを製造するプロセスについて開示しており、細いワイヤが、予め作られた窓ガラス本体の表面に積層されるか、あるいは、押圧され、この表面は、次に、再度、押圧することによって滑らかにされる。窓ガラス本体の材料は、電熱線を完全に封入する必要がある。最後に、熱可塑性プリウレタン接着層によって、厚さがほぼ0.3mmの橋架ポリウレタンから作られるカバーシートが、ほぼ1mmの厚さの窓ガラス本体の両面に接合されている。熱可塑性ポリウレタン接着層の自己回復作用特性は、窓ガラスの外側両面の耐磨耗性および耐スクラッチ性を改善する。薄いメタルバンドは、コア層に埋め込まれるそのワイヤと電気接続を行うために設けられている。
出願EP−A1−7857は、導電性ワイヤのアレイが設けられている透明な合わせ窓ガラスについて開示し、それは、実質的に、ガラス、あるいは、プラスチック(PC、あるいは、PMMA)の剛性窓ガラスに、そして、機械的に強い外部シートと敷設された、あるいは、組み込まれたワイヤが設けられる接着熱可塑性中間シートとから構成される比較的薄い積層されたプリフォームに積層されている。完成した合わせ窓ガラスは、主に、車の加熱ウインドウとして使用することが可能である。その外部シートは、約0.5mmの厚さを有する熱硬化ポリウレタンから作られることが好ましく、その表面は、機械的作用に晒されるとき、自己回復作用特性を呈す。これに対して、その中間シートは、わずか0.05mmの厚さを有する熱可塑性ポリウレタンから作られている。そのワイヤは、中間シートの自由面に積層されるプレフォームの製造後敷設される。次に、その積層されたプレフォームは、カレンダーにかける、あるいは、任意に、その後、それにオートクレーブ処置に施すことによって剛性ガラス製、あるいは、プラスチック(PC、あるいは、PMMA)窓ガラスに接着接合によって接合される。
さらに、特許DE−C2−4201620から、プラスチックシートに細いワイヤを付着させる装置が知られる。プラスチックシートは、合わせ窓ガラスに挿入されるように設計されており、特に、それ自体が2枚のガラス製窓ガラスの両表面を互いに接合するための接着シートを形成する。そのような合わせ窓ガラスは、加熱ウインドウおよび/またはアンテナ組み込みウインドウとして最新の車に使用されており、そのワイヤは、毎回外部コネクタに電気接続される必要がある。
埋め込みワイヤを有する透明な窓ガラスの適用の別のケースは、特許DE−C2−4227032に開示されている。ここに記述されているビルディングのための窓ガラスは、マルチプルガラスユニットに収容される細い平行メタルワイヤを含み、レーダー放射が、前記ワイヤに反射する。この適用は、外部電気コネクタを必要としない。
本発明の目的は、埋め込み導体構造を有するプラスチック窓ガラスを製造する別のプロセス、そして、さらに、特に、そのようなプロセスによって製造されることが可能なプラスチック窓ガラスについて開示することである。
本発明により、この目的は、プロセスに関しては、請求項1の構成によって達成される。請求項14の構成は、対応するプラスチック窓ガラスについて記述している。それぞれの独立クレームに従属する二次的クレームの特徴は、主題の有利な改良を示している。
少なくとも1つのワイヤ、あるいは、複数のワイヤは、従って、そのような比較的薄いソリッドプラスチックシートに直接敷設されるか、あるいは、そのような比較的薄いソリッドプラスチックシートの表面中に組み込まれるかであり、そのワイヤとは反対の側に位置するシートの表面は、完成した窓ガラスの外側面の1つを形成する。本発明による導体構造は、さらに、個々のワイヤを予め定められた配列に、あるいは、別の方法として、たとえば、ループ、曲がりくねったパターンなどの形状などのワイヤのアレイに配置することによって生成することができる。いうまでもなく、さらに、いくつかの平行セクションを備えるアレイを生成するために、シートの面に、第一に、シートの面の外側、あるいは、内側に位置される湾曲した接合部分を有する曲がりくねったワイヤを配置し、そして、次に、その後、バスバーによって平行配列によるワイヤの両端部を接続するために、湾曲した接合部分を切断することが、可能である。
1つのワイヤまたは複数のワイヤが備え付けられているシートの面は、次に、型内で、背面から、窓ガラス本体を形成することになる物質の射出成形に露出される。シートと窓ガラス本体との間の独立した接着層は排除される。いうまでもなく、プラスチックは常に結合され、窓ガラス本体の射出成形の間に、密接に、そして、永続的に互いに接合される。シートおよび窓ガラス本体のための追加の材料の両方は、ポリカーボネートから作られることが好ましい。とはいえ、シートおよび窓ガラス本体は、同じ材料から作られなくともよい。さらに、シートの材料および窓ガラス本体の材料が、それぞれの作用に影響を及ぼさないことを条件に、それゆえ、それらが、射出成形作業によって確実に、そして、永続的に互いに接合されることを条件に、PMMAおよび他の適切な材料を使用することや、そして、任意にそれらを組み合わせることもできる。最適な場合、そのシートと背面で射出される物質との表面融合により、シートと窓ガラス本体から得られる事実上均一な合成物を生ずる。
組み込まれたワイヤを有する他の窓ガラスにおけるように、組み込まれたワイヤは、さらに、ここに開示されている窓ガラスにおいて、抵抗加熱要素として、アンテナ導電体として、破損警報ループの導体としておよび/または、さらに、シールディング、あるいは、装飾のために、使用されることができる。
最終製造物にワイヤが備え付けられる表面のエリア(それゆえ、加熱するか、あるは、アンテナとして作用するかのいずれか)は、自由に決めることができる。たとえば、表面全体にわたりワイヤを配置するのではなく、シートの表面の一部だけに前記ワイヤを備え付けることが可能である。そのうえ、異なる「機能フィールド」(加熱、アンテナなど)を、全く同一のシートにワイヤで備え付けられることができ、それらワイヤは、絶対的に、互いに電気接続されてはならないが、必要に応じて、互いに独立して外側に電気接続されることができる。
窓ガラスのエリア全体よりも小さいシートエリアを使用することも可能である。前記エリア全体は、その場合、単に、窓ガラス本体によって決められ、窓ガラス本体は、少なくとも1つの側でシートを越えて延びるか、でなければ、シートの外側面の滑らかな延長部を形成する。窓ガラスの外側面におけるシートと窓ガラスとの間の移行箇所は、シートと、特に、さらに、その面に位置されるそのカットエッジと背面からの高圧力のもとで高温射出される材料との融合の結果として、プロトタイプでさえ、目で見てほとんど認知できない。さらに、窓ガラスの全く同一の面に、2つ以上のシート部分を設けることが考えられる。適切な場合、前述の異なる機能フィールドは、さらに、背面射出成形によって共通の窓ガラス本体に、背面から接合され、そして、完成した窓ガラスの同じ外側面に位置される別々のシートに配置することができる。
シート部分の輪郭は、多角形状だけでなく、円形状、楕円形状、あるいは、他の形状に、事実上自由自在に切断することができる。特に、比較的小さいシート部分は、窓ガラスの面の中央に配置することが可能である。必要な電気接続のゆえに、コネクタが窓ガラスの面に位置される必要がない場合、窓ガラスの外側周辺近くに表面の少なくとも一部分を配置することが好ましい。シートの外側面の滑らかな表面を低下せず、そして、同時に、シートと窓ガラス本体との間の移行箇所をカムフラージュする役割を果たすことができる場合、さらに、シートの端部面、あるいは、エッジに、滑らかなラインに沿って切断するのではなく、構造(たとえば、鋸状の構造、波形構造、あるいは、「破線」タイプの不規則な構造)をもたらすことが考えられる。
そのうえ、さらに、ここに記述されている技術によって、2つのカバーシートにワイヤを備え付けることおよび前記シート間に窓ガラス本体を射出成形することが可能である。この場合、窓ガラスの表面の様々な領域に、さらに、ワイヤを備え付けることができる。車に取り付けられる両面を加熱するそのような加熱ウインドウは、たとえば、迅速に内側面の曇りを取り除き、そして、外側面の氷を溶かすのに使用することが可能であり、氷を溶かす態様は、特に、フロントガラスワイパーが休止位置となる領域に必要である。特に、氷を溶かす構成のために、窓ガラスの外側面に、ワイヤが備え付けられるシートの比較的狭いバンドだけを設け、背面からの射出成形を施すことが推奨される。なぜなら、窓ガラスのエッジのこの領域においては、シートから窓ガラス本体への移行箇所は、たとえば、不透明な着色したフレームによってカバー、あるいは、マスクすることができるからである。着色したフレームは、前記移行箇所と同じ窓ガラスの面に、あるいは、窓ガラスの反対の面に、あるいは、適切な場合、内側に位置するシートの面に配置することができる。しかし、シートの内側面に配置する場合においては、着色したフレームの材料は、それが、あらゆる困難性なく、その後射出成形されるプラスチック物質に接合されることが可能なように選択される必要がある。移行箇所で精密に終端する着色したフレームの場合でさえ、移行箇所は、視覚という観点から十分にマスクされている。
一般に、シートには、あとで内側に位置する面に、ワイヤを備え付けることに加えて、耐熱(IR−反射)コーティングを施すことができる。2つのカバーシートが、設けられる場合、それらの1つに、ワイヤを備え付けられることができ、そして、もう1つには、耐熱コーティングを施すことができる。
ワイヤを敷設するために、周知のワイヤ敷設方法の1つを、使用することができる。好ましくは、所望のワイヤの配列を達成するために、プログラムされたロボットによって制御される敷設ヘッドが使用され、ヘッドはシートの面の上方でガイドされ、そして、わずかな圧力と熱を加えながら、シートの表面にワイヤを連続的に押し入れるか、あるいは、組み込む。ワイヤ自体が加熱される場合、ワイヤは、その場合、きわめてわずかな圧力だけをうけて、シートに容易に貫入する。空間的移動を行う敷設ヘッドが使用される場合、ワイヤは、その場合、既に型内にあるシートの自由な、場合によっては球状に湾曲した表面上にでさえ敷設されることができる。先行技術におけるように、ワイヤは、さらに、パターンの必要に応じて、直線に、弓形に沿って、あるいは、波形の形状で敷設することもできる。使用可能なワイヤは、5μmと500μmとの間の細さを有し、そして、十分な機械安定性を有する。通常、ワイヤは、タングステンから作られるが、他の材料から作られるワイヤを使用することもできる。ワイヤはそれらの細さゆえに、また光の反射と光の分散の両方が、適切なコーティングによって最小にされるのでなおさら、事実上、取り付けられたウインドウでは目で見て認知することができない。
適切な場合、さらに、超音波を利用することによって、シートの表面に1つのワイヤまたは複数のワイヤを埋め込むことが可能である。ワイヤがシートの表面に貫入することを可能とする必要な熱は、その場合、シートの材料に直接与えられる。
射出成形型内のシートが、再度、材料のプラスチックの領域まで適切に加熱されるとすれば、1つのワイヤまたは複数のワイヤは、フラットなシート部分に敷設することができ、そのシート部分は、型内で、その最終表面形状に成形される。変形例として、シート部分は、それが射出成形型に導入される前に、適切な場合、さらに、ワイヤを敷設する前に、熱可塑性により、その中間形状、あるいは、最終形状をすでに受容しておくことが可能である。
同様に、平行に配置されるいくつかのワイヤに窓ガラスのエッジ近くで共通の電気接続をもたらすことができる、「集電」バスバーが、先行技術において周知のように、シート上への背面からの射出成形前に、当該の表面に沿って敷設され、そして、1つのワイヤまたは複数のワイヤと導電性接続される必要がある。
ワイヤに、外部コネクタが設けられる必要がある場合、これらのコネクタは、背面からの射出成形前に準備することができる。適切な場合、プラグタイプのコネクタを、それ自体周知の方法で準備することができ、コネクタは、さらに、窓ガラス本体の射出成形の間に埋め込まれる。コネクタは、電気ライン(供給および/またはアンテナライン)を、その後、プラグによって埋め込みワイヤに接続することが可能であるように、外側からアクセス可能である。
1つの変形において、1つのワイヤまたは複数のワイヤは、適切な射出成形型内で、シートのただ1つの平面、あるいは、湾曲した面(凸面)上に延在することができ、その場合、ワイヤは、少なくとも1つの側で、備え付けられたシート表面上に延在し、そして、複数のワイヤは、窓ガラス本体の射出材料によって固定することができる。その場合、ワイヤは、さらに、おそくとも型枠の加熱の間にシートの表面に貫入する。
同じ効果は、1つのワイヤまたは複数のワイヤが、それらが備え付けられるシートの面の上面に敷設され、そして、他の手段によって一時的にそれに固定されながら、導入されるときに得ることができる。このために、第一に、必要であるものよりも大きくシートの1つの面を切断し、次いで、突出するワイヤの長さ(自由両端部、ループ)を同時に切断することなく、適切な手段によって、不必要なシートの過剰部分を取り除くことが可能である。これらの選択肢は、パターンがスクリーン印刷によって印刷されるときに用いられることはできない。
特に、前の場合の際に限定するわけではないが、ワイヤは、完成した窓ガラスを越えて(少なくとも1つのフロントエッジに)外側の方へ続いてもよい。これにより、ワイヤは、適切な場合、窓ガラスの面の外側にそこで接続される。
組み込まれた、あるいは、敷設されたワイヤは、すべての場合、シートと背面射出材料との間に埋め込まれ、それにより、内側により多く埋め込まれるワイヤ、あるいは、別の方法としてずっと深く埋め込まれるワイヤを有する周知の解決法と比べて、ワイヤが、この場合、加熱される薄いシートの表面にきわめて近接するという利点を有する積層を結果として生ずる。これにより、従って、使用されるプラスチックの不十分な熱伝導率を補正し、そして、十分に短い加熱時間が達成される。
できるでけ均一な表面加熱を得るために、ワイヤは、比較的短い間隔をおいて敷設されるている。従って、同時に、その面におけるプラスチックの熱による伸張の不均一性が最小にされる。
シートは、0.1mmから1mmとの間、あるいは、それ以上、好ましくは、0.2mmから0.7mmの間の厚さを有することができる。窓ガラス本体の厚さは、1.5mmと8mmとの間、そして、より適切な場合、有利には、最終製造物および想定した適用の表面エリアにより、なおいっそう厚くなる。その大きさは、射出成形型のキャビティによって決定される。いうまでもなく。この同じキャビティは、さらに、周知のように、背面射出成形物質への、あるいは、窓ガラス本体への、たとえば、フィクスチャ、ランプなど他のウインドウアクセサリーの直接構成に適している。
シートの、そして、窓ガラス本体の自由な外側面には、通常、耐スクラッチコーティングが施されている。そのシートは、いうまでもなく、好ましくは前記シートが窓ガラスの外側面全体にわたり延在するとき、ワイヤが敷殺される前に、対応して事前にコーティングされることができる。
本発明の内容の他の詳細および利点は、例示のための例の図面から、そして、以下の詳細な説明から明らかになる。
図面において、それは、簡素化した方法で、かつ、プラスチック窓ガラスのあらゆる特定の縮尺、フラグメントとは無関係に示されている。
第1の実施形態を示しており、1つの面だけに設けられるカバーシートは、互いに平行であるように方向付けられるワイヤが備え付けられている。 第2の実施形態を示し、2つのカバーシートには、窓ガラス本体の両側の異なる表面部分にワイヤが備え付けられている。 第3の実施形態を示しており、1つのシートには、ワイヤが備え付けられ、そして、もう1つのシートには、耐熱コーティングが施されている。
図1によるプラスチック窓ガラス1は、実質的に、薄いプラスチックシート2と、型内での背面射出成形によって、確実に、そして、永続的に、このシートに接合される窓ガラス本体3とから構成されている。そのシートと窓ガラス本体との間の中間面、あるいは、接合面が、単に例示のためにここに示されている。実際の製品において、窓ガラス本体の材料が背面射出成形の間にシートの面に結合されるので、それは、ほとんど認知できない。その接合面の方に向って方向付けられるシート2の表面に挿入されているのは、比較的短い間隔をおいて互いに平行に配置されている多数の細いワイヤ4である。それらは、プラスチックシート2の自由表面に貫入することなく、プラスチックシート2の材料内に完全に埋め込まれている。そのワイヤ4は、実際には、シートの厚さよりもはるかに細い。窓ガラス本体3の射出成形されたプラスチックは、シートの内側面のあらゆる不均一を消し去る。そのシートおよび窓ガラス本体は、ここでは、同じ表面エリアを有している。耐スクラッチコーティングは、ここには示されていない。これは、ワイヤが敷設される前にシートの自由面に施すことができ、そして、いうまでもなく、窓ガラス本体には、それが射出成形の型から取り出し前、あるいは、後に、それが凝固された後に初めて施すことができる。
例示のための実施例においては、明白に、複数のワイヤが常に使用されているが、例示されているように、互いに平行に方向付けられているワイヤの長さ部分を有する、単一のワイヤでワイヤのアレイを生成することが、さらに、可能であるということを再度指摘しておく。
図2に示されているプラスチック窓ガラス1’において、窓ガラス本体3の両面には、シート2、2’が設けられ、それらは、今度は、両方とも、ワイヤ4を組み込んでいる。この実施形態において、そのワイヤ4は、シートの材料に完全に埋め込まれていないが、射出成形によって形成される窓ガラス本体とシートとの間の「接合」において、それらは、わずかに窓ガラス本体に貫入している。そのうえ、シート2’は、窓ガラスのエリア全体よりも小さいエリアであり、そのために、移行箇所5において、窓ガラス本体3の表面は、シート2’の表面とのフラットな接合を形成する。窓ガラス1’のもう1つの面で、完成したシート2に、その内側面の一部分だけにワイヤが備え付けられている。シート2の外側面には、変化箇所5が位置し、シートの両面にオーバーラップしてワイヤが備え付けられている領域に、不透明なコーティング6が施されている。コーティング6は、貫通する視界の方向においてこれらの領域を視覚的にマスクする。
そのような窓ガラスが、たとえば、リヤウインドウとして車に使用されている場合、より小さいシート2’は、その場合、嵌め込まれた状態で外側に位置される面に配置することができ、そこでは、そのワイヤ4は、フロントガラスのワイパーのための休止エリアに対する着氷を防止するための加熱フィールドとして使用される。同時に、内側に位置するシート2のワイヤ4は、同じ窓ガラスの内側面の曇りを取り除くために加熱する通常の表面を形成する。得られる加熱フィールドは、選択的に加熱される表面近くに毎回形成され、窓ガラスの表面を迅速に加熱することを確実とする。
第3の実施形態において、図3は、第2のカバーシート2”を有することを除いて、窓ガラス本体3と、ワイヤ4が備え付けられるシート2’(図2におけるように)との同じ組合せを示している。第2のカバーシート2”は、周知の方法で、表面全体にわたり透明なコーティング7でコーティングされ、該コーティングが熱を防止、特に、窓ガラス本体の方に向く面で、赤外線を反射する。窓ガラス本体は、前述の受動機能のみならず、さらに、周知のように、表面加熱として使用することができる。
すべての説明的な実施例において、周知の先行技術による外部コネクタを、それらが必要とされるポイントに設けることができる。対応する手段は、周知であると考えられるので、これに関してはさらに詳述することは不必要である。

Claims (25)

  1. 電気導体がプラスチックシートの表面に接合され、該表面がその後、背面からの射出成形によって、窓ガラス本体を形成するためにプラスチックの別の層を受容し、前記プラスチックシートおよび前記射出成形プラスチックの材料が、物理的に互いに直接接合され、そして、前記導体とは反対の側に位置する前記プラスチックシートの表面が、完成した窓ガラスの外側面の1つを形成する、埋め込み電気導体が設けられているプラスチック窓ガラス、特に、ウインドウガラスを製造するプロセスであって、
    前記電気導体が、前記背面射出成形に露出される前記プラスチックシートの表面に少なくとも1つのメタルワイヤを備え付けることによって形成されることを特徴とする、プロセス。
  2. 前記1つのワイヤまたは複数のワイヤが、熱の作用によって、前記プラスチックシートの表面に少なくとも部分的に押し入れられていることを特徴とする、請求項1に記載のプロセス。
  3. 前記1つのワイヤまたは複数のワイヤが、前記射出成形型枠で前記プラスチックシートの表面に敷設されるか、あるいは、延在されることを特徴とする、請求項1または2に記載のプロセス。
  4. 0.1mmと1mmとの間の厚さを有する熱可塑性シートが使用されることを特徴とする、請求項1から3のいずれか一項に記載のプロセス。
  5. ポリカーボネート(PC)、あるいは、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)から作られる熱可塑性シートが使用されることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のプロセス。
  6. 前記プラスチックシート(2、2’、2”)には、前記シートが射出成形型に配置される前に、耐スクラッチコーティングが施されることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のプロセス。
  7. 前記1つのワイヤまたは複数のワイヤ(4)が、前記窓ガラス(1)の少なくとも1つのエッジを通って前記外側の方へ出ていることを特徴とする、請求項1から6のいずれか一項に記載のプロセス。
  8. 前記1つのワイヤまたは複数のワイヤのために外部電気接続を作るためのコンタクト要素が、背面からの前記プラスチックシート上への射出成形の間に、プラスチックに埋め込まれることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のプロセス。
  9. バスバーが、前記配置されたワイヤのための外部電気接続を生成するために、前記背面からの射出成形前に、前記プラスチックシートに付着され、そして、前記ワイヤに電気接続されることを特徴とする、請求項1から8のいずれか一項に記載のプロセス。
  10. 接続ラインをプラグで接続するために、完成したプラスチック窓ガラスの外側面でアクセス可能であるように、コンタクト要素としてのプラグコネクタが、、射出成形によって前記プラスチックで埋め込まれていることを特徴とする、請求項8または9に記載のプロセス。
  11. 前記プラスチックシートは、前記背面からの射出成形の間に、前記射出成形材料が、前記プラスチックシートに沿って前記型枠の壁の上に射出され、そして、前記プラスチックシートの外側面の滑らかな延長部を形成するように、前記窓ガラスのエリア全体よりも小さいエリアを有することを特徴とする、請求項1から10のいずれか一項に記載のプロセス。
  12. 前記プラスチックシートには、その表面エリアの一部分だけに複数のワイヤが備え付けられていることを特徴とする、請求項1から11のいずれか一項に記載のプロセス。
  13. 抵抗加熱要素として設けられる複数のワイヤが、最大20mm、好ましくは、最大10mmの間隔だけ相互に離されて、前記プラスチックシートに付着されていることを特徴とする、請求項1から12のいずれか一項に記載のプロセス。
  14. 窓ガラス本体(3)が、背面射出成形によって、永続的に、1つの面に電気導体構造が設けられている薄いプラスチックシート(2、2’、2”)に物理的に接合され、前記導体構造とは反対の側に位置する表面が、前記窓ガラスが完成されるとき、前記窓ガラスの外側面の1つを形成する、窓ガラス本体(3)を有するプラスチック窓ガラス(1、1’、1”)であって、
    前記電気導体構造が、前記背面からの射出成形を施される前記プラスチックシート(2、2’、2”)の表面の上に、あるいは、表面内に敷設される少なくとも1つのメタルワイヤ(4)によって形成されることを特徴とする、プラスチック窓ガラス。
  15. 前記プラスチックシート(2’)が、前記窓ガラスのエリア全体よりも小さいエリアであり、前記シートの外側面が、滑らかな方法で、移行箇所(5)において前記窓ガラス本体(3)の外側面となることとを特徴とする、請求項14に記載のプラスチック窓ガラス。
  16. 前記プラスチックシート(2)の表面の一部分だけに、複数のワイヤが備え付けられていることを特徴とする、請求項14または15に記載のプラスチック窓ガラス。
  17. 別のプラスチックシート(2’、2”)が、前記窓ガラス本体(3)の第2の面に設けられていることを特徴とする、請求項14から16のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  18. 他のプラスチック製シート(2’)には、さらに、その表面のエリアの少なくとも一部分に複数のワイヤ(4)が備え付けられていることを特徴とする、請求項17に記載のプラスチック窓ガラス。
  19. 1つの面に、あるいは、その両面に、ワイヤ(4)が備え付けられる複数のプラスチックシートを備え、前記それぞれの導体構造が、独立した電気機能要素を形成することを特徴とする、請求項14から18のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  20. 少なくとも1つのプラスチックシート(2”)には、透明な耐熱コーティング(7)が施されていることを特徴とする、請求項14から19のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  21. 自由面には、耐スクラッチコーティングが施されていることを特徴とする、請求項14から20のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  22. 面が、貫通する視界の方向において不透明な着色した層(6)で少なくとも部分的にカバーされていることを特徴とする、請求項14から21のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  23. 不透明なフレームが、前記窓ガラスの面のエッジに沿って設けられ、そのフレームが、前記窓ガラスの面に接合される着色した層(6)および/または独立して形成される部片から構成されることを特徴とする、請求項14から22のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  24. シート(2’)と前記窓ガラス本体(3)との間の、その外側面に位置する移行箇所(5)が、貫通する視界の方向において、不透明な着色した層(6)によっておよび/またはフレームによってマスク、あるいは、カバーされていることを特徴とする、請求項14から23のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
  25. 前記不透明な着色した層が、ワイヤが備え付けられ、そして、内側に位置する前記プラスチックシートの表面に配置されていることを特徴とする、請求項22から24のいずれか一項に記載のプラスチック窓ガラス。
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