JP3628659B2 - 手摺装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
【0003】
本願発明は、使用時形態と収納時形態との間で形態の変更を可能とした手摺装置に関するものである。
【従来の技術】
【0004】
従来より、例えば高齢者とか身障者等の身体的弱者の歩行を介助する等の目的で、建物の通路に沿った壁面に手摺棒を取付けることが行われている。
【0005】
ところで、このように壁面に手摺棒を配置する場合、その適正な使用状態、即ち、壁面と手摺棒との間に指を差し入れることができるような空間を確保した状態で手摺棒を取り付けることが必要である。ところが、このように手摺棒を壁面との間に所定の空間を確保した状態で配置した場合、該手摺棒が壁面から通路側に比較的大きく延出することから、該手摺棒の存在によって通路幅が狭められ、例えば該通路を通って荷物を運ぶような場合には、この手摺棒が邪魔となって作業が困難になるとか、手摺棒を損傷する等のことが懸念される。
【0006】
このような事情から、例えば実用新案登録第3074332号に示されるように、手摺装置の形態を、手摺棒が壁面から離間して配置される形態(即ち、使用時形態)と手摺棒が壁面に近接して配置される形態(即ち、収納時形態)との間で変更設定できるようにすることが提案されている。
【0007】
この従来の手摺装置は、これを簡単に説明すると、壁面に固定される取付片と、該取付片に対して傾動自在に軸支され且つその先端部に手摺棒が取り付けられるとともに回転軸心回りに所定の間隔をもって二つの掛止溝が設けられた回転部材と、上記取付片側の上記受け溝と上記回転部材側の上記二つの掛止溝とに選択的に係入可能な突起を設けたレバーとを備えて構成され、上記レバーを操作してその突起を上記受け溝と上記二つの掛止溝の何れか一方とに同時に係入させることで、手摺棒が壁面から離間した使用時形態と手摺棒が壁面に近接した収納時形態とを選択的に実現し且つこの状態を保持する一方、該突起を上記受け溝及び掛止溝から共に離脱させることで手摺棒の使用時形態と収納時形態との間での変更を可能としている。
【0008】
尚、以下においては、説明の便宜上、取付片と回転部材とレバーとを一体として「ブラケット」という。
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところが、上掲の手摺装置においては、上記レバーの操作性を確保する必要上、該レバーを上記ブラケットから下方へ大きく延出させていることから、見栄えが悪く、特に室内壁面に配置される手摺装置にあっては、意匠性という点において問題があった。
【0010】
また、手摺棒は所定長さをもつことから、これを壁面側へ支持する上記ブラケットはこれを上記手摺棒の軸方向に所定間隔で複数個配置するのが通例である。ところが上記レバーは上記回転部材側の二つの掛止溝に択一的に係脱され、これを中間位置で保持する機構が設けられていないので、手摺棒の位置を変更する手摺装置の形態変更操作に際しては複数のブラケットのそれぞれに設けられた複数のレバーを同時に操作して上記各回転部材の姿勢変更を可能とする必要がある。このため、形態変更操作時には、各ブラケット毎にそれぞれ作業者を配置してこれら各ブラケットのレバーを同時に操作することが必要である。即ち、手摺装置の形態変更作業に際して、これを一人で行うことはできず、ブラケットの配置個数に相当する人数だけ作業者を必要とし、それだけ形態変更操作が煩雑となり操作性が低劣であるという問題があった。
【0011】
そこで本願発明は、使用時形態と収納時形態の間での形態の変更を可能とした手摺装置において、形態変更操作を容易としその操作性の向上を図るとともに、使用時形態及び収納時形態での使用上の安全性を確保することを主たる目的としてなされたものである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本願発明ではかかる課題を解決するための具体的手段として次のような構成を採用している。
【0013】
本願の第1の発明では、壁面に固定配置されるブラケット台座3と先端部に手摺棒1が取り付けられるブラケット本体4とをこれら両者を貫通して配置される支軸6によって結合してなる複数のブラケット2を備え、該各ブラケット2のそれぞれにおいて上記ブラケット本体4が上記ブラケット台座3からその前方側へ延出した使用時形態と該ブラケット台座3側へ後退した収納時形態との間でその形態を変更可能とした手摺装置において、上記使用時形態において上記ブラケット本体4の上記支軸6回りの回動を規制してその形態保持を行う使用時形態保持手段Aと、上記収納時形態において上記ブラケット本体4の上記支軸6回りの回動を規制してその形態保持を行う収納時形態保持手段Bと、上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動を規制することで上記使用時形態保持手段A及び上記収納時形態保持手段Bによる形態保持作用の解除を禁止して使用時形態と収納時形態との間での形態変更を阻止する一方、上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動を許容することで使用時形態での上記使用時形態保持手段Aの形態保持作用及び収納時形態での上記収納時形態保持手段Bの形態保持作用をそれぞれ解除して使用時形態と収納時形態との間での形態変更を可能とする形態変更制御手段Cとを備えるとともに、上記形態変更制御手段Cを、上記支軸6の外周面に突設された係合子11と上記ブラケット本体4側の長穴17,18に臨んで開口した係合溝20とで構成し、上記支軸6の軸方向への移動操作と軸心回りの回動操作によって上記係合子11が上記係合溝20に係入又は係入離脱されることで上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動規制と移動許容が行なわれるとともに、上記支軸6の非操作状態において係合子11の上記係合溝20に対する係入と係入離脱状態が保持されるように構成したことを特徴としている。
【0014】
本願の第2の発明では、上記第1の発明にかかる手摺装置において、上記使用時形態保持手段Aを、上記ブラケット台座3側に取り付けられた上記支軸6とこれが係入される上記ブラケット本体4側の長穴17,18とでなる第1係合部A1と、上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか一方側に設けられた嵌合溝23と上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝23に嵌入する係合突起33とでなる第2係合部A2とで構成したことを特徴としている。
【0015】
本願の第3の発明では、上記第1の発明にかかる手摺装置において、上記収納時形態保持手段Bを、上記ブラケット台座3側に取り付けられた上記支軸6とこれが係入される上記ブラケット本体4側の長穴17,18とでなる第1係合部B1と、上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか一方側に設けられた嵌合溝23と上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝23に嵌入する係合突起32とでなる第2係合部B2とで構成したことを特徴としている。
【発明の効果】
【0016】
本願各発明にかかる手摺装置においては、それぞれ以下のような効果が得られる。
【0017】
(イ) 本願の第1の発明に係る手摺装置によれば、使用時形態では上記使用時形態保持手段Aによって、収納時形態では上記収納時形態保持手段Bによって、それぞれその形態が保持されるので、使用時形態においては安全且つ確実な上記手摺棒1の使用状態が得られ、また収納時形態においては上記手摺棒1の壁面からの突出量が小さく抑えられ該手摺棒1が上記壁面近傍における通行の邪魔になる等のことが確実に防止され、これらの相乗効果として、利便性の高い手摺装置を提供することができる。
【0018】
さらに、使用時形態及び収納時形態においては、上記形態変更制御手段Cによって上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動が規制されることで上記使用時形態保持手段A及び収納時形態保持手段Bの形態保持作用の解除が禁止されるので、例えば使用時形態あるいは収納時形態において不用意に上記手摺棒1が引き上げられて形態変更がなされるというようなことが未然に且つ確実に防止され、これによって使用時形態及び収納時形態での使用上の安全性及び信頼性が確保されるものである。
【0019】
また、この発明の手摺装置においては、使用時形態又は収納時形態からの形態変更操作時には、上記形態変更制御手段Cによって上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動を許容することで使用時形態での上記使用時形態保持手段Aの形態保持作用及び収納時形態での上記収納時形態保持手段Bの形態保持作用がそれぞれ解除され、使用時形態と収納時形態との間での形態変更が可能とされる。
【0020】
この場合、上記手摺棒1を支持する複数のブラケット2のそれぞれにおいて、予め上記形態変更制御手段Cによって上記ブラケット本体4の移動を許容させておき、しかる後、上記手摺棒1に操作力を加えてこれを移動させることで、上記複数のブラケット2のそれぞれにおける上記各ブラケット本体4が上記手摺棒1を介して同時に上記支軸6に直交する方向に移動され、使用時形態と収納時形態との間での形態変更が可能とされる。即ち、この発明の手摺装置では、一人作業での形態変更が可能であり、その作業性の向上が図れるものである。
【0021】
さらに、上記形態変更制御手段Cを、上記支軸6の外周面に突設された係合子11と上記ブラケット本体4側の長穴17,18に臨んで開口した係合溝20とで構成し、上記支軸6の軸方向への移動操作と軸心回りの回動操作によって上記係合子11が上記係合溝20に係入又は係入離脱されることで上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動規制と移動許容が行なわれるとともに、上記支軸6の非操作状態において係合子11の上記係合溝20に対する係入と係入離脱状態が保持されるように構成しているので、上記係合子11と上記係合溝20の組み合わせという簡単な構成で上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動規制と移動許容とを行うことができ、上記形態変更制御手段Cの低コスト化、延いては手摺装置の低コスト化が促進されることになる。
【0022】
また、上記係合溝20への上記係合子11の係入と係入離脱という簡単な作動によって上記作用を実現するものであることから、その操作性が良好であり、延いては手摺装置の形態変更操作の簡易化と操作性の向上とが期待できるものである。
【0023】
さらに、上記支軸6の軸方向への移動操作と軸心回りの回動操作という二つの操作によって上記係合子11を上記係合溝20に係入又は係入離脱させて、上記ブラケット本体4の上記支軸6に直交する方向への移動規制と移動許容を行う構成であることから、例えば、上記ブラケット本体4が使用時形態に設定され、人が上記手摺棒1につかまっている状態で、誤って上記支軸6に触れてこれを軸方向へ移動させたとしても、それによって直ちに上記ブラケット本体4の移動規制が解除されてその移動が許容され、手摺棒1が不用意に姿勢変更されるというようなことがなく、それだけ手摺装置の使用状態における安全性が向上することになる。
【0024】
(ロ) 本願の第2の発明の手摺装置によれば、上記使用時形態保持手段Aを、上記ブラケット台座3側に取り付けられた上記支軸6とこれが係入される上記ブラケット本体4側の長穴17,18とでなる第1係合部A1と、上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか一方側に設けられた嵌合溝23と上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝23に嵌入する係合突起33とでなる第2係合部A2とで構成しているので、上記ブラケット本体4の回動規制が上記第1係合部A1と上記第2係合部A2の二位置での係合作用によって的確に行われることとなり、それだけ使用時形態における上記ブラケット本体4の形態保持の信頼性が向上し、延いては手摺装置の使用上の信頼性がさらに向上することになる。
【0025】
また、この場合、上記第1係合部A1が上記ブラケット台座3側の支軸6と上記ブラケット本体4側の上記長穴17,18とで構成され、上記第2係合部A2が上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか一方側に設けられた嵌合溝23と何れか他方側に設けられた上記係合突起33とで構成されるなど、これら第1係合部A1と第2係合部A2は共に部品点数の少ない簡単な構造であることから、上記使用時形態保持手段Aの低コスト化、延いては手摺装置の低コスト化が促進されることになる。
【0026】
(ハ) 本願の第3の発明の手摺装置によれば、上記収納時形態保持手段Bを、上記ブラケット台座3側に取り付けられた上記支軸6とこれが係入される上記ブラケット本体4側の長穴17,18とでなる第1係合部B1と、上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか一方側に設けられた嵌合溝23と上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝23に嵌入する係合突起32とでなる第2係合部B2とで構成しているので、上記ブラケット本体4の回動規制が上記第1係合部B1と上記第2係合部B2の二位置での係合作用によって的確に行われることとなり、それだけ収納時形態における上記ブラケット本体4の形態保持の信頼性が向上することになる。
【0027】
また、この場合、上記第1係合部B1が上記支軸6と上記ブラケット本体4側の長穴17,18とで構成され、上記第2係合部B2が上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか一方側に設けられた嵌合溝23と上記ブラケット台座3と上記ブラケット本体4の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝23に嵌入する係合突起32とで構成されるなど、これら第1係合部B1と第2係合部B2は共に部品点数の少ない簡単な構造であることから、上記収納時形態保持手段Bの低コスト化、延いては手摺装置の低コスト化が促進されることになる。
【発明の実施の形態】
【0028】
以下、本願発明にかかる手摺装置を好適な実施形態に基づいて具体的に説明する。
【0029】
図1及び図2には、壁面Wに取り付けられた手摺装置Zを示している。ここで、図1は手摺装置Zの使用時形態を示すものであって、この使用時形態においてはブラケット2を介して上記壁面Wに取り付けられた手摺棒1は該壁面Wから比較的大きく離間しており、該手摺棒1と壁面Wとの間に手を差し入れて該手摺棒1を確実に把持することができるようになっている。これに対して、図2は手摺装置Zの収納時形態を示すものであって、この収納時形態においてはブラケット2を介して上記壁面Wに取り付けられた手摺棒1は該壁面W側に引き寄せられてこれに近接した状態となっており、該手摺棒1の壁面Wからの突出量は可及的に小さく抑えられている。
【0030】
尚、上記手摺棒1は、作図の都合上、短寸に描いているが、実際には使用態様とか施工性等を考慮して比較的長い軸長を有するものであり、またこの手摺棒1を支持する上記ブラケット2も該手摺棒1の軸方向に所定間隔で複数個設けられている。
【0031】
このようにこの実施形態の手摺装置Zは、使用時形態と収納時形態との間でその形態を適宜変更設定できるものであるが、単に形態変更を可能とするに止まるものではなく、さらに使用時形態及び収納時形態での信頼性を高めること、この形態変更操作を簡便に作業性良く行えるようにすること、構造の簡略化によって低コスト化を図ること、等を目的としており、かかる目的を達成するために以下に述べるような特有の構成を採用している。
【0032】
(a) 手摺装置Zの構成
上記手摺装置Zは、図3に示すように、上記手摺棒1と該手摺棒1を壁面Wに支持する複数個のブラケット2とを備えて構成される。また、上記ブラケット2は、壁面Wに固定配置されるブラケット台座3と、該ブラケット台座3に支軸6を介して取り付けられるとともにその先端部には上記手摺棒1が取り付けられるブラケット本体4とを備える。
【0033】
(a−1) ブラケット台座3
上記ブラケット台座3は、図3〜図5に示すように、左右一対の側壁25,26とこれを連結する背面壁24とを備えた略コ字状形態を有し、上記背面壁24に設けたビス取付穴34,34に嵌挿される取付ビス14,14によって該背面壁24を上記壁面Wに衝合させた状態でこれに締着固定される。
【0034】
また、上記ブラケット台座3の一対の側壁25,26のうち、第1側壁25には後述の支軸6が挿通される小径の軸穴28と該軸穴28の軸方向外側において該軸穴28と同軸上に連続する大径のキャップ嵌装穴27とが設けられるとともに、該軸穴28の下側位置には一対の係合突起32,33が所定間隔をもって設けられている(図6及び図8参照)。
【0035】
さらに、上記軸穴28の周縁のうち、上記各係合突起32,33の反対側に位置する部位には、該軸穴28に臨んで開口し且つ該軸穴28の径方向外方に向かって次第に拡幅変化する略扇形の切欠溝29が上記第1側壁25を厚さ方向に貫通して設けられている。そして、この切欠溝29の幅方向両端面をそれぞれ第1端面29a,第2端面29bとしている。
【0036】
一方、上記ブラケット台座3の一対の側壁25,26のうち、第2側壁26には、上記第1側壁25側の上記軸穴28と同軸上位置に該軸穴28よりも所定寸法だけ大径の軸穴30が設けられるとともに、第1側壁25側の上記一対の係合突起32,33に対応する位置には同様に一対の係合突起32,33が設けられている。また、上記軸穴30の外端部分は、これを囲繞する筒状形態とされ、且つその外周面には雄ネジ31が刻設されている(図7及び図8参照)。
【0037】
(a−2) ブラケット本体4
上記ブラケット本体4は、図3及び図9,図10に示すように、左右一対の側壁41,42とこれらを連結する背面壁43とからなる略コ字状形態をもつ基端部4aと、該基端部4aから上方へ延出するとともにその先端部には短冊板状の受台5が設けられたアーム部4bとを備えて構成される。
【0038】
上記一対の側壁41,42は、上記ブラケット台座3の上記一対の側壁25,26間に嵌装可能なる如く所定間隔をもって対向している。そして、これら一対の側壁41,42のうち、第1側壁41には、図9及び図12に示すように、上記アーム部4bの延出方向に長軸をもつ第1長穴17が形成されている。さらに、この第1長穴17の周縁のうち、上記アーム部4b側の長軸位置には矩形切欠状の第1係合溝19が形成されるとともに、該第1係合溝19からブラケット本体4の前面側へ90°回転した位置には矩形状の第2係合溝20が形成されている。ここで、上記第1係合溝19は図13に示すように上記第1側壁41をその厚さ方向に貫通して形成されているが、上記第2係合溝20は図14に示すように上記第1側壁41に対して非貫通とされている。また、この第1側壁41の下端には、上記ブラケット台座3側の上記各係合突起32,33に嵌合可能な嵌合溝23が形成されている。
【0039】
これに対して、上記一対の側壁41,42のうち、第2側壁42には、図10及び図11に示すように、上記第1側壁41側の上記第1長穴17と同軸上に対向するようにして該第1長穴17と同一形状をもつ第2長穴18が形成されている。また、この第2側壁42の下端には、上記第1側壁41側の上記嵌合溝23と対応するようにしてこれと同様の嵌合溝23が形成されている。
【0040】
一方、上記背面壁43には、上記取付ビス14によって上記ブラケット本体4を上記壁面Wに締着する際の作業穴16,16が形成されている。また、この作業穴16は作業後に盲キャップ15によって閉塞される。
【0041】
また、上記一対の側壁41,42の前端面は所定角度をもった折曲面とされ、上側の面を第1当接面21、下側の面を第2当接面22としている。
【0042】
尚、上記ブラケット本体4の上記受台5上には、座金13及び取付ビス12によって上記手摺棒1が取り付けられる。
【0043】
(a−3) 支軸6
上記支軸6は、図3及び図16に示すように、上記ブラケット台座3の一対の側壁25,26間に跨がるような軸長と、上記ブラケット台座3の第1側壁25側の軸穴28及び上記ブラケット本体4の各長穴18,19にそれぞれ嵌挿し得る外径をもつ軸体であって、その軸方向の一端6a寄りの外周面には係合子11が突設されるとともに、その軸方向の他端6bには鍔部6cが設けられている。
【0044】
この支軸6は、上記ブラケット台座3の一対の側壁25,26間に上記ブラケット本体4の基端部4aを嵌装した状態で、上記ブラケット台座3の軸穴30側から上記ブラケット本体4の各長穴17,18及び上記ブラケット台座3の軸穴28に向けて挿通され、これによって上記ブラケット本体4を上記ブラケット台座3側に支承させる。
【0045】
そして、上記支軸6を上記ブラケット台座3及びブラケット本体4に挿通させた状態で、図16に示すように、該支軸6の他端b側にスプリング8を縮装し且つ該スプリング8の外端側を上記雄ネジ31に螺着されるキャップ7によって支持する一方、上記支軸6の一端6a側にはボルト10によって操作ノブ9を螺着し、該操作ノブ9を上記キャップ嵌装穴27内に収納可能としている。
【0046】
また、上記支軸6は、図16及び図36に示すように、上記係合子11が上記ブラケット本体4側の上記第2係合溝20に係入した状態においては、その回動が規制されるとともに、上記ブラケット本体4との相対位置が固定保持される。そして、この係合子11の上記第2係合溝20への係入状態は上記スプリング8の付勢力によって維持される。従って、上記操作ノブ9側から上記支軸6を押し込むと、上記スプリング8が縮小し、上記係合子11は上記第2係合溝20から離脱し(図18参照)、上記支軸6の回動操作が可能となる。
【0047】
また、上記状態から上記支軸6を90°回転させると、上記係合子11が上記ブラケット本体4側の上記第1係合溝19に対応する。従って、この状態で上記支軸6に対する押圧力を解除すると、該支軸6は上記スプリング8の付勢力によって押し出され、その外側に位置している上記ブラケット台座3側の上記切欠溝29内に進入する(図22参照)。この状態では、上記支軸6による上記ブラケット本体4に対する拘束作用が消滅するので、上記ブラケット本体4をそのまま引き上げることができる(図23参照)。
【0048】
尚、この支軸6の作動については、次述の作動説明の項においてさらに詳述する。
【0049】
(b) 手摺装置Zの作動説明
次に、上記手摺装置Zの作動を、図15に示す収納時形態から図36に示す使用時形態に形態変更させる場合を例にとって、その操作手順を操作ステップ毎に説明する。
【0050】
(b−1) 収納時形態
上記手摺装置Zが収納時形態に設定されている状態では、図15及び図16に示すように、上記ブラケット本体4は、上記第1長穴17及び第2長穴18の上端部に上記支軸6を位置せしめるとともに、上記嵌合溝23を上記ブラケット台座3側の上記第1係合突起32に嵌入させることで、上記壁面Wに略平行に立ち上がった姿勢(以下、この姿勢を「起仰姿勢」という)をとり、従って、このブラケット本体4の上記受台5部分に取り付けられた上記手摺棒1は上記壁面Wに近接し該壁面Wから前方への延出量が可及的に小さくされている。
【0051】
また、上記支軸6は、その係合子11を上記ブラケット本体4の上記第2係合溝20に嵌入させた状態となっている。そして、この係合子11の上記第2係合溝20への嵌入状態は、上記スプリング8によって上記支軸6が突出方向へ付勢されることで保持されている。この状態では、上記支軸6は、上記操作ノブ9が上記キャップ嵌装穴27の底面から所定寸法だけ離間した位置にある(以下、この時の支軸6の位置を「中間位置」という)。
【0052】
この収納時形態は、上記ブラケット本体4の上記支軸6回りの回動と上方(即ち、上記支軸6に直交する方向)への移動とが規制されることで維持され、その安全性及び信頼性が確保されるものである。
【0053】
そして、このブラケット本体4の上記支軸6回りの回動規制は、上記第1長穴17及び第2長穴18と上記支軸6との係合と、上記嵌合溝23と上記第1係合突起32との係合とによって実現されるものである。従って、この実施形態のものにおいては、上記各長穴17,18と上記支軸6によって特許請求の範囲中の「第1係合部B1」が構成され、また上記嵌合溝23と第1係合突起32とによって特許請求の範囲中の「第2係合部B2」が構成され、さらにこの第1係合部B1と第2係合部B2とによって特許請求の範囲中の「収納時形態保持手段B」が構成されている。
【0054】
尚、この実施形態では、上記ブラケット本体4の第1当接面21が上記ブラケット台座3の背面壁24に当接することによっても該ブラケット本体4の回動規制が行われる。
【0055】
一方、上記ブラケット本体4の上動規制は、上記支軸6の係合子11と上記ブラケット本体4側の第2係合溝20との係合によって実現されるものであり、この実施形態においてはこの係合子11と第2係合溝20とによって特許請求の範囲中の「形態変更制御手段C」が構成されている。
【0056】
(b−2) 第1操作ステップ
第1操作ステップでは、図17及び図18に示すように、上記操作ノブ9を押圧して上記支軸6を上記スプリング8の付勢力に抗して押し込む。すると、上記支軸6の押し込みによってこれに設けられた上記係合子11が上記第2係合溝20から係入離脱し、該支軸6の回動操作が許容される。尚、以下においては、このときの上記支軸6の位置を「押込位置」という。
【0057】
(b−3) 第2操作ステップ
第2操作ステップでは、図19及び図20に示すように、上記操作ノブ9を押込位置としたまま、これを操作して上記支軸6を矢印a方向へ90°回動させる。この支軸6の回動によって、該支軸6の上記係合子11は上記ブラケット本体4の第1係合溝19に対応することになる。また、この状態では、上記ブラケット本体4側の第1係合溝19は上記ブラケット台座3側の上記切欠溝29の第1係合面29a寄り部位に重合している。
【0058】
(b−4) 第3操作ステップ
第3操作ステップでは、図21及び図22に示すように、上記操作ノブ9に対する押圧力を解除する。すると、上記支軸6は上記スプリング8の付勢力を受けて上記第1係合溝19を通して上記ブラケット台座3側の上記切欠溝29内に進入する。そして、この状態では、上記係合子11がその回動方向において上記切欠溝29の第1係合面29aと係合することで該6cの矢印a方向への回動は規制され、矢印b方向への回動のみ許容される状態となっている。
【0059】
また、上記支軸6の上記係合子11が上記ブラケット台座3側の上記切欠溝29内に位置していることで、該係合子11による上記ブラケット本体4の上動規制作用が解除されるので、該ブラケット本体4はこれを上方へ引き上げることができる状態となっている。
【0060】
さらに、この状態では、上記支軸6の一端に設けた上記鍔部6cが上記ブラケット台座3の第2側壁26に当接係合することで、上記支軸6の突出規制が行われる。尚、以下においては、このときの支軸6の位置を「突出位置」という。
【0061】
(b−5) 第4操作ステップ
第4操作ステップでは、図23及び図24に示すように、上記ブラケット本体4を上方へ引き上げて、上記嵌合溝23を上記第1係合突起32から上方へ離脱させる。
【0062】
(b−6) 第5操作ステップ
第5操作ステップでは、図25及び図26に示すように、第4操作ステップで引き上げられた上記ブラケット本体4を上記支軸6回りに前方へ引き倒す。以下、この時のブラケット本体4の姿勢を「前傾姿勢」という。
【0063】
この状態においては、上記ブラケット本体4の第2当接面22が上記ブラケット台座3の背面壁24に対して所定間隔をもって対向しており、また上記ブラケット本体4の23は上記ブラケット台座3側の上記第2係合突起33側に指向している。
【0064】
(b−7) 第6操作ステップ
第6操作ステップでは、図27及び図28に示すように、上記ブラケット本体4を下方へ押し下げる。このとき、上記ブラケット本体4は、上記第2当接面22が上記ブラケット台座3側の上記背面壁24に当接し且つ摺動することでその姿勢が維持され、上記支軸6が上記ブラケット本体4の各長穴17,18の下端部に位置するとともに、上記嵌合溝23が上記ブラケット台座3側の上記第2係合突起33に係入し、これによって該ブラケット本体4が上記支軸6回りに回動するのが規制されている。
【0065】
この状態においては、上記支軸6の上記係合子11は上記ブラケット台座3側の上記切欠溝29の第1係合面29a寄り部位に位置している。また、上記ブラケット本体4の第1長穴17は、上記切欠溝29の第2係合面29b寄り部位と重合している。従って、このままでは上記支軸6を突出位置から押し込むことはできない状態となっている。
【0066】
(b−8) 第7操作ステップ
第7操作ステップでは、図29及び図30に示すように、上記支軸6を矢印a方向へ回動させる。この場合、この支軸6の回動量は、上記係合子11が上記切欠溝29の第2係合面29bに当接係合することで規定される。そして、この回動操作後においては、上記支軸6の係合子11は上記ブラケット本体4の第1長穴17に重合している。従って、上記支軸6を突出位置から押込位置側へ押し込むことが可能な状態となっている。
【0067】
(b−9) 第8操作ステップ
第8操作ステップでは、図31及び図32に示すように、上記操作ノブ9を押圧して上記支軸6を押し込み、これを押込位置に設定する。この状態においては、上記支軸6の係合子11が上記ブラケット本体4の第1側壁41の内側に位置しており、従って、該支軸6はこれを回動させることができる状態となっている。
【0068】
(b−10) 第9操作ステップ
第9操作ステップでは、図33及び図34に示すように、上記支軸6を押込位置に設定したまま、上記操作ノブ9の操作によって該支軸6を矢印b方向へ90°回動させ、これを上記第2係合溝20に対応させる。
【0069】
(b−11) 第10操作ステップ(使用時形態)
第10操作ステップでは、図35及び図36に示すように、上記操作ノブ9に対する押圧力を解除する。すると、上記支軸6は上記スプリング8の付勢力を受けて押込位置から中間位置に移動し、上記支軸6の係合子11は上記ブラケット本体4側の上記第2係合溝20に係入し、これによって使用時形態が実現される。この使用時形態においては、上記手摺棒1と上記壁面Wとの間に十分な空間が形成され、上記手摺棒1を確実に把持することができ、手摺装置Zの高い安全性と使用上の信頼性とが確保されるものである。
【0070】
この使用時形態においては、上記係合子11の第2係合溝20への係入によって上記ブラケット本体4の上動が規制される一方、上記支軸6と上記ブラケット本体4の各長穴17,18との係合と、上記嵌合溝23と第2係合突起33との係合とによって該ブラケット本体4の上記支軸6回りの回動が規制され、これらの相乗作用として、上記ブラケット本体4の姿勢保持、延いては上記手摺装置Zの使用時形態での形態保持が行われる。
【0071】
従って、この実施形態のものにおいては、上記各長穴17,18と上記支軸6によって特許請求の範囲中の「第1係合部A1」が構成され、また上記嵌合溝23と第2係合突起33とによって特許請求の範囲中の「第2係合部A2」が構成され、さらにこの第1係合部A1と第2係合部A2とによって特許請求の範囲中の「使用時形態保持手段A」が構成されている。また、上記係合子11と第2係合溝20とによって特許請求の範囲中の「形態変更制御手段C」が構成されている。
【0072】
尚、この実施形態では、上記ブラケット本体4の第2当接面22が上記ブラケット台座3の背面壁24に当接することによっても該ブラケット本体4の回動規制が行われる。
【0073】
以上が手摺装置Zの形態を収納時形態から使用時形態へ変更する場合の操作手順等である。
【0074】
上述のように、この実施形態の手摺装置Zにおいては、その使用時形態と収納時形態の双方においてそれぞれその形態を保持する機構、即ち、上記使用時形態保持手段Aと収納時形態保持手段Bとが備えられていることから、使用時形態においては安全且つ確実な上記手摺棒1の使用状態が得られ、また収納時形態においては上記手摺棒1の壁面からの突出量が小さく抑えられ該手摺棒1が上記壁面近傍における通行の邪魔になる等のことが確実に防止され、これらの相乗効果として、利便性の高い手摺装置を提供することができるものである。
【0075】
さらに、使用時形態及び収納時形態においては、上記形態変更制御手段Cによって上記ブラケット本体4の上動を禁止するようにしているので、例えば使用時形態あるいは収納時形態において不用意に上記手摺棒1が引き上げられて形態変更がなされるというようなことが未然に且つ確実に防止され、これによって使用時形態及び収納時形態での使用上の安全性及び信頼性が確保されるものである。
【0076】
また、この実施形態の手摺装置Zにおいては、使用時形態又は収納時形態からの形態変更操作時には、上記支軸6を回動操作して上記ブラケット本体4の上動を許容し得る状態とし(図21及び図29の状態を参照)、この状態で上記ブラケット本体4を引き上げ、さらにこれを起仰方向あるいは前傾方向(即ち、矢印a−b方向)へ回動させるが、このブラケット本体4の上動許容状態は、図22及び図30に示すように、突出位置に設定されている上記支軸6に対して何ら操作力を加えることなくこれをそのまま放置することでこれが維持されるものである。
【0077】
このため、例えば、手摺装置Zの形態を収納時形態から使用時形態へ変更させる場合には、先ず、上記手摺棒1を支持する複数のブラケット2,2,・・のそれぞれに対して所要の操作を行ってこれらを全て上記ブラケット本体4の上動許容状態としておき、しかる後、上記手摺棒1を持ち上げることで上記複数のブラケット2,2,・・の各ブラケット本体4,4,・・を同時に上動させて起仰姿勢又は前傾姿勢に設定することができる。このことは、手摺装置Zの形態の変更操作を作業者が一人で行うことができると言うことであり、例えば従来のようにブラケットの配置数に相当する作業人数を必要とするような場合に比して、作業性の向上が図れるものである。
【0078】
尚、上記手摺装置Zを使用時形態から収納時形態に形態変更する場合の操作手順は、上記操作手順の逆手順において行われるものであり、ここでの説明は省略する。
【図面の簡単な説明】
【0079】
【図1】本願発明に係る手摺装置の使用時形態を示す斜視図である。
【図2】本願発明に係る手摺装置の収納時形態を示す斜視図である。
【図3】本願発明に係る手摺装置の分解斜視図である。
【図4】ブラケット台座の一方側からの斜視図である。
【図5】ブラケット台座の他方側からの斜視図である。
【図6】図4のVI−VI断面図である。
【図7】図4のVII−VII断面図である。
【図8】図4のVIII−VIII断面図である。
【図9】ブラケット本体の一方側からの斜視図である。
【図10】ブラケット本体の他方側からの斜視図である。
【図11】図9のXI−XI断面図である。
【図12】図9のXII−XII断面図である。
【図13】図12のXIII−XIII断面図である。
【図14】図12のXIV−XIV断面図である。
【図15】手摺装置の収納時形態における断面図である。
【図16】図15のXVI−XVI断面図である。
【図17】手摺装置の収納時形態からの使用時形態への変更操作における第1操作ステップを示す断面図である。
【図18】図15のXVI−XVI断面図である。
【図19】手摺装置の第2操作ステップを示す断面図である。
【図20】図19のXX−XX断面図である。
【図21】手摺装置の第3操作ステップを示す断面図である。
【図22】図21のXXII−XXII断面図である。
【図23】手摺装置の第4操作ステップを示す断面図である。
【図24】図22のXXIV−XXIV断面図である。
【図25】手摺装置の第5操作ステップを示す断面図である。
【図26】図25のXXVI−XXVI断面図である。
【図27】手摺装置の第6操作ステップを示す断面図である。
【図28】図27のXXVIII−XXVIII断面図である。
【図29】手摺装置の第7操作ステップを示す断面図である。
【図30】図29のXXX−XXX断面図である。
【図31】手摺装置の第8操作ステップを示す断面図である。
【図32】図31のXXXI−XXXI断面図である。
【図33】手摺装置の第9操作ステップを示す断面図である。
【図34】図33のXXXIV−XXXIV断面図である。
【図35】手摺装置の第10操作ステップ(使用時形態)を示す断面図である。
【図36】図35のXXXVI−XXXVI断面図である。
【符号の説明】
【0080】
1は手摺棒、2はブラケット、3はブラケット台座、4はブラケット本体、5は受台、6は支軸、7はキャップ、8はスプリング、9は操作ノブ、10はボルト、11は係合子、12は取付ビス、13は座金、14は取付ビス、15は盲キャップ、16は作業穴、17は第1長穴、18は第2長穴、19は第1係合溝、20は第2係合溝、21は第1当接面、22は第2当接面、23は嵌合溝、24は背面壁、25は第1側壁、26は第2側壁、27はキャップ嵌装穴、28は軸穴、29は切欠溝、30は軸穴、31は雄ネジ、32は第1係合突起、33は第2係合突起、34はビス取付穴、41は第1側壁、42は第2側壁、43は背面壁、Aは使用時形態保持手段、Bは収納時形態保持手段、Cは形態変更制御手段、Zは手摺装置である。
Claims (3)
- 壁面に固定配置されるブラケット台座(3)と先端部に手摺棒(1)が取り付けられるブラケット本体(4)とをこれら両者を貫通して配置される支軸(6)によって結合してなる複数のブラケット(2)を備え、該各ブラケット(2)のそれぞれにおいて上記ブラケット本体(4)が上記ブラケット台座(3)からその前方側へ延出した使用時形態と該ブラケット台座(3)側へ後退した収納時形態との間でその形態を変更可能とした手摺装置であって、
上記使用時形態において上記ブラケット本体(4)の上記支軸(6)回りの回動を規制してその形態保持を行う使用時形態保持手段(A)と、
上記収納時形態において上記ブラケット本体(4)の上記支軸(6)回りの回動を規制してその形態保持を行う収納時形態保持手段(B)と、
上記ブラケット本体(4)の上記支軸(6)に直交する方向への移動を規制することで上記使用時形態保持手段(A)及び上記収納時形態保持手段(B)による形態保持作用の解除を禁止して使用時形態と収納時形態との間での形態変更を阻止する一方、上記ブラケット本体(4)の上記支軸(6)に直交する方向への移動を許容することで使用時形態での上記使用時形態保持手段(A)の形態保持作用及び収納時形態での上記収納時形態保持手段(B)の形態保持作用をそれぞれ解除して使用時形態と収納時形態との間での形態変更を可能とする形態変更制御手段(C)を備えるとともに、
上記形態変更制御手段(C)が、上記支軸(6)の外周面に突設された係合子(11)と上記ブラケット本体(4)側の長穴(17,18)に臨んで開口した係合溝(20)とで構成され、上記支軸(6)の軸方向への移動操作と軸心回りの回動操作によって上記係合子(11)が上記係合溝(20)に係入又は係入離脱されることで上記ブラケット本体(4)の上記支軸(6)に直交する方向への移動規制と移動許容が行なわれるとともに、上記支軸(6)の非操作状態において係合子(11)の上記係合溝(20)に対する係入と係入離脱状態が保持されるように構成されていることを特徴とする手摺装置。 - 請求項1において、
上記使用時形態保持手段(A)が、上記ブラケット台座(3)側に取り付けられた上記支軸(6)とこれが係入される上記ブラケット本体(4)側の長穴(17)とでなる第1係合部(A1)と、上記ブラケット台座(3)と上記ブラケット本体(4)の何れか一方側に設けられた嵌合溝(23)と上記ブラケット台座(3)と上記ブラケット本体(4)の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝(23)に嵌入する係合突起(33)とでなる第2係合部(A2)とで構成されていることを特徴とする手摺装置。 - 請求項1において、
上記収納時形態保持手段(B)が、上記ブラケット台座(3)側に取り付けられた上記支軸(6)とこれが係入される上記ブラケット本体(4)側の長穴(17,18)とでなる第1係合部(B1)と、上記ブラケット台座(3)と上記ブラケット本体(4)の何れか一方側に設けられた嵌合溝(23)と上記ブラケット台座(3)と上記ブラケット本体(4)の何れか他方側に設けられて上記嵌合溝(23)に嵌入する係合突起(32)とでなる第2係合部(B2)とで構成されていることを特徴とする手摺装置。
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