JPS5929582Y2 - 座椅子ヒンジ - Google Patents

Description

【考案の詳細な説明】 本考案は、背もたれ部を折畳み又は任意の傾斜角度に調
節可能とした座椅子ヒンジに関する。

従来より、上述ヒンジについては多種実施されているが
、背もたれ部と共動するラチェツト歯とロック部材との
噛合をレバー操作するもの・場合には、背もたれ部の折
畳み、または復元、更には傾斜角度調節をレバーにより
行なうようにするものであるが、何れも、背もたれ部の
各変位調節操作におけるレバーの使い勝手が十分に満足
し得るものでないのみでなく、又、背もたれ部の変位調
節途中でレバーから手を離すと、ラチェツト歯とロック
部材が相互に干渉し、この為、上記調節が不円滑となっ
たり、干渉部材の破損をきたすこともあった。

そこで本考案は上述従来の事情に鑑みて検討の結果、ラ
チェットとロッキングプレートと、ストッパを適切に形
成して組合せることにより、簡易な手段で組立て出来、
外観と使い勝手を向上可能ならしめることを目的とした
座椅子ヒンジを得ようとするものである。

以下本考案の実施例を示した図面について詳述すれば、
シートが装着される左右の本体１，１には、図示しない
背もたれ部が装着されるブラケット２．２を、ねじ軸３
，３により取付座３ａ等を介して揺動可能に枢着しであ
る。

上記本体１の一方には、上記ねじ軸３により固定された
ラチェツト軸４によりラチェット５が、ブラケット２と
同体で共動するように軸支しであると共に、該ラチェッ
ト５の歯部５ａと噛合可能に歯部６ａを設けたロッキン
グプレート６と、該ロッキングプレート６を上記ラチェ
ット５と噛合又は噛合解除可動に動作するストッパ７を
夫々揺動可能に枢着しである。

上記ロッキングプレート６は適当な枢軸８により基端を
本体１に枢着されるが、一方のストッパ７は、本体１に
回転可能に支持されたストッパ軸９に同体で揺動するよ
うに支持されていて、他方の本体１に回転可能に支持さ
れている操作レバー１０のレバー軸１１と、上記ストッ
パ軸９に夫々設けた欠内部を有する取付孔１２に、欠内
部１３ａを設けてなるロッド１３を嵌合して軸回り方向
に固定し、ストッパ７と、操作レバー１０を連動連結し
である。

又上記ストッパ７と操作レバー１０には、ストッパばね
１４を弾撥賦勢して、ロッキングプレート６の歯部６ａ
をラチェット５の歯部５ａに噛合するように、ロッキン
グプレート６を弾撥している。

又ラチェット５と本体１に夫々設けたアンカーピン１５
，１６に両端を支持して復元用ばね１７を張設し、ラチ
ェット５に復元力を弾撥賦勢させである。

更に、上記ラチェット５の歯部５ａは、第２図において
、ブラケット２のセット角度α分、即ち、背もたれ部の
傾斜調節角度分に相当する有効長さだけに設けてあって
、他は欠歯円周面５ｂに設けてあり、ブラケット２を第
１段階セット位置イから、折畳み位置ホヘ又は、その反
対方向へ揺動される時、上記欠歯円周面５ｂによってロ
ッキングプレート６の歯部６ａは噛合されないようにな
っている。

そして更に、ラチェット５は周辺に、ブラケットの最大
揺動角規制ストッパ１８を、本体１に設けた突部１９と
、」―記ロッキングプレート６の歯部６ａに夫々当接可
能に設けである。

即ち、ブラケット２が第２図において、折畳み位置ホ又
は、第４段階セット位置二において、上記最大揺動角規
制ストッパ１８が上記歯部６ａ又は、突部１９に夫々当
接して、図示の最大揺動角βが確保されるようになって
いる。

このようにラチェット５を形成すると、ブラケット２の
折畳みを一定角度に保ち得るだけでなく、後述するよう
に操作レバニを引いてロック解除した時、ブラケット２
が最大傾斜角度以上に倒れることを阻止することができ
る。

又ロッキングプレート６は、その歯部６ａと対称位置に
、操作レバー１０のロック位置ａと、折畳み位置す及び
ロック解除位置Ｃにおいて、歯部６ａがラチェット５の
歯部５ａと噛合し、又は噛合解除されるべくストッパ７
と当接して保持される三つの保合面６ｂ、６Ｃを任意の
角度をもって連続形成しである。

このようにロッキングプレート６を形成すると、操作レ
バー１０の無段階操作に対して、ロッキングプレート６
を多段階に上記ロック位置ａと、折畳み位置す及びロッ
ク解除位置Ｃに夫々位置決めできて、ラチェット５の歯
部５ａに対する噛合又は、噛合解除を確実ならしめるこ
とができる。

又、上記構成のヒンジは、本体１の外側にビス止め等さ
れる本体カバー２０によってすべて覆われていて、外観
は体裁良く形成されている。

尚図において２１は本体１から突設した振れ止め用ビー
ド、２２は本体カバー２０から突設した振れ止めを示し
ている。

而して上記構成において、図示例は、背もたれ部のブラ
ケット２を、第２図において第１段、第２段、第３段、
第４段の各セット位置４９ロ、ハ、二の４段階に調節可
能としたものであって、上記各位置へのセット調節は、
ロック位置ａにある操作レバー１０を後方へ、即ち第２
図において時計回り方向へ揺動してストッパ７を同一方
向へ揺動し、ラチェット５の歯部５ａに対するロッキン
グプレート６の噛合を解除した状態で行われる つまり、操作レバー１０を、ロック解除位置Ｃに揺動操
作すると、第３図中二点破線で示した如くラチェット５
の歯部５ａに対してロスキングプレート６の歯部６ａは
噛合解除されるのでか・る状態では、ブラケット２即ち
、背もたれ部を前後何れの方向にも揺動調節可能であっ
て、任意所望のセット位置に調節できる。

こ・で、操作レバー１０から触手すると、ストッパばね
１４により操作レバー１０はロック位置ａに戻り、これ
と同体で揺動するストッパ７により、ロッキングプレー
ト６はラチェット５側へ押圧されるめで、両歯部５ａ、
５ａが噛合してブラケット２はロックされる。

又、上記第１段ないし第４段の各セット位置イ。

口、ハ、二において、操作レバー１０を、折畳み位置す
まで揺動すると、ロッキングプレート６は第３図中実線
で示したようにラチェット５の歯部と噛合解除されるの
で、この状態でブラケット２を前方へ倒して図中ホが示
す位置まで折畳みすることができる。

こ・で、第１段階セット位置イから折畳み位置ホに折畳
みする時、ラチェット５の歯部５ａは、ブラケット２の
第１段階セット位置イから第４段階セット位置二までの
セット角度α分に相当する有効長さだけに設けであるの
で、上記両歯部５ａと６ａが相互に干渉することはない
ものであり、従って、ブラケット２を、折畳み位置ホか
ら第１段階セット位置イとする時は、操作レバー１０を
ロック位置ａにおいて、操作を要せず、ブラケット２を
持ち上げるだけで可能であり、第１段階セット位置イに
セットすればラチェット５とロッキングプレート６の両
歯部５ａ、５ａが噛合して自動的にロックされる。

以上説明したように本考案に係る座椅子ヒンジによれば
、シートが装着される一対の本体１，１には、その内側
に背もたれ部が装着される一対のブラケット２，２を揺
動可能に枢着すると共に、同本体１．１の外側には、上
記ブラケット２と共動可能なラチェット５と、該ラチェ
ット５の下部に位置し、かつ同ラチェット５の歯部５ａ
と噛合自在な歯部６ａを有するロッキングプレート６と
、ストッパ７とを夫々枢着し、上記ストッパ７は、同本
体１．１に架設されたロッド１３を介して一方の本体１
に枢着された操作レバー１０と連結すると共に、同スト
ッパ７は、ストッパばね１４により上記ロッキングプレ
ート６をラチェット５側へ弾撥賦勢して上記歯部５ ａ
、５ ａ相互を噛合解除可能となし、さらに上記ラチ
ェット５には、その歯部５ａをブラケット２のセット角
度分に相当する有効長さに設けて他は欠歯円周面５ｂに
形成すると共に、ロッキングプレート６の歯部６ａと、
本体１の突部１９に夫々当接自在なブラケット最大揺動
角規制ストッパ１８を突設し、同ラチェット５には復元
用ばね１７を弾撥賦勢すると共に、上記ロッキングプレ
ート６には、操作レバー１０のロック位置ａと、折畳み
位置す及びロック解除位置Ｃにおいて、同ロッキングプ
レート６がラチェット５と噛合し又は、噛合解除される
べくストッパと当接して保持される二つの保合面６ｂ、
６Ｃを任意の角度をもって連続形成してなるので、操作
レバー１０をロック位置ａからロック解除位置Ｃに揺動
操作することで、背もたれ部が取付けられるブラケット
２，２を前後何れの方向にも揺動できて、予め設定した
セット位置範囲の任意所望位置に調節セットすることが
でき、又調節された位置で操作レバー１０から触手すれ
ばストップばね１４によって操作レバー１０がロック位
置ａに自動復帰してロックすることができるものであり
、更にラチェット５は、その歯部５ａをブラケット２の
セット角度α分に相当する有効長さに設けて、他は欠歯
円周面５ｂに形成すると共に、同ラチェット５には、ロ
ッキングプレート６の歯部６Ｃと、本体１の突部１９に
夫々当接自在なブラケット最大揺動角規制ストッパ１８
を突設したから、第１段階セット位置イから折畳み位置
ホヘ又は、その反対方向において、ブラケット２の折畳
み又は、その傾動復帰は操作レバー１０の操作を要せず
、背もたれ部を持ち上げるだけで行なえるものはもちろ
んのこと、ブラケット２が最大傾斜位置二以上に不本意
に傾動してしまうといったことも防止できると共に、ラ
チェット５とロッキングプレート６の両歯部５ ａ 、
６ ａの相互干渉は全くなくなるので、上記動作を簡単
かつ、容易に、しかも円滑ならしめることができて使い
勝手を向上でき、しかもそれら部材の破損や摩耗も防止
できるものであり、また上記操作レバー１０は床面等に
載置される本体１に取り付けられるため、座者は腕を自
然に伸ばした状態で容易に操作できるのであり、更に又
、操作レバー１０とストッパ７は、端部に欠内部１３ａ
を設けるか又は、多角形に形成したロッド１３を取付孔
に挿し込んで簡単に連結できるから、本体１，１の一方
に上述しンジを、他方に操作レバー１０を配装して、総
体的に外観のバランスを良く形成できて、しかも組立を
簡単化できる。

また上記ロッキングプレート６には、操作レバー１０の
ロック位置と、折畳み位置及びロック解除位置において
、同ロッキングプレート６がラチェット５と噛合し又は
、噛合解除されるべくストッパ７と当接して保持される
二つの保合面６ｂ、６Ｃを任意の角度をもって連続形成
したので、ロッキングプレート５とラチェット５との噛
合又は噛合解除を確実に行なえ、操作レバー１０の中途
半端な操作により、上記ロッキングプレート６とラチェ
ット５との両歯部５ ａ 、５ ａが相互に干渉して、
これら部材の破損や摩耗するといったことが、この点か
らも防止できる。

【図面の簡単な説明】

第１図は本考案に係る座椅子ヒンジを一部断面して示す
正面図、第２図は第１図におけるＩＩ −ＩＩ線矢視横
断面図、第３図は第２図と同一態様の横断面図で背もた
れ部が装着されるブラケットを折畳んだ状態と、第３段
階セット位置に調節した状態を夫々示している。 １．１・・・・・・本体、２，２・・・・・・ブラケッ
ト、５・・・・・・ラチェット、５ａ・・・・・・ラチ
ェットの歯部、５ｂ・・・・・・ラチェットの欠歯円周
面、６・・・・・・ロッキングプレート、６ａ・・・・
・・ロッキングプレートの歯部、６ｂ、６Ｃ・・・・・
・ロッキングプレートの係合面、７・・・・・・ストッ
パ、１０・・・・・・操作レバー、１３・・・・・・ロ
ッド、１４・・・・・・ストッパばね、１７・・・・・
・復元用ばね、１９・・・・・・突部、１８・・・・・
・ブラケット最大揺動角規制ストッパ、ａ・・・・・・
操作レバーのロック位置、ｂ・・・・・・操作レバーの
折畳み位置、Ｃ・・・・・・操作レバーのロック解除位
置、α・・・・・・ブラケットのセット角度。

Claims (1)

【実用新案登録請求の範囲】
1. シートが装着される一対の本体には、その内側に背もた
   れ部が装着される一対のブラケットを揺動可能に枢着す
   ると共に、同本体の外側には、上部ブラケットと共動可
   能なラチェットと、該ラチェットの下部に位置し、がつ
   同ラチェットの歯部と噛合自在な歯部を有するロッキン
   グプレートと、ストッパとを夫々枢着し、上部ストッパ
   は、同本体に架設されたロッドを介して一方の本体に枢
   着された操作レバーと連結すると共に、同ストッパは、
   ストッパばねにより上記ロッキングプレートをラチェッ
   ト側へ弾撥賦勢して上記歯部相互を噛合又は、噛合解除
   可能となし、さらに上記ラチェットには、その歯部をブ
   ラケットのセット角度分に相当する有効長さに設けて他
   は欠歯円周面に形成すると共に、ロッキングプレートの
   歯部と、本体の突部に夫々当接自在なブラケット最大揺
   動角規制ストッパを突設し、同ラチェットには復元用ば
   ねを弾撥賦勢すると共に、上記ロッキングプレートには
   、操作レバーのロック位置と、折畳み位置及びロック解
   除位置において、同ロッキングプレートがラチェットと
   噛合し又は、噛合解除されるべくストッパと当接して保
   持される二つの保合面を任意の角度をもって連続形成し
   てなる座椅子ヒンジ。