JP6959050B2 - 車両用シートロック装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両シートのシートバックを固定する車両用シートロック装置に関する。
車両シートのシートバックを固定する車両用シートロック装置として、特許文献1に記載の技術が知られている。
特許文献1に記載の車両用シートロック装置は、車両に固定されるストライカに係合する。車両用シートロック装置は、ストライカが挿入する溝を有するベースと、ストライカに係合するラッチと、ロック位置に配置されているラッチに係合してラッチの回転を止めるポールと、ラッチとポールとの係合を解除するカムとを備える。カムは、ロック位置に配置されているラッチに係合する。
特開2012−179962号公報
特許文献1に記載の車両用シートロック装置は、ポールとカムとは、ばね部材で同じ方向に付勢されている。このため、ロック位置に配置されているラッチとポールとの係合を解除させる目的でカムを回転動作させるときに、カムを操作するときに必要な力の大きさは、少なくとも、ポールを付勢する力とカムを付勢する力との合力となる。一方、操作性の観点から、カムを操作する力が小さいことが望ましい。
(1)上記課題を解決する車両用シートロック装置は、ストライカが挿通可能なベース溝を有するベースと、前記ベースに対して回転可能に設けられ、前記ストライカが挿通可能なラッチ溝を有し、ロック位置において前記ストライカを拘束し、アンロック位置において前記ストライカを解放するラッチと、前記ベースに対して回転可能に設けられ、前記ロック位置の前記ラッチと係合することで前記ラッチの回転を止めるポールと、前記ベースに対して回転可能に設けられ、前記ロック位置の前記ラッチと係合するカム係合位置に向かう第1カム付勢方向と、前記第1カム付勢方向とは反対方向の第2カム付勢方向とに回転可能なカムとを備え、前記ラッチを前記ロック位置から前記アンロック位置に回転させるときに、前記カムは前記カム係合位置から前記第2カム付勢方向に回転し、当該回転の途中でカム付勢部材による前記カムの付勢方向は前記第1カム付勢方向から前記第2カム付勢方向に切り替わる。
この構成によれば、第1カム付勢方向と反対方向(第2カム付勢方向)にカムを回転させるとき、カムの付勢方向が切り替わるため、カムの付勢方向が第2カム付勢方向に切り替わった後の区間で、カムを操作する操作力を低減できる。
(2)上記車両用シートロック装置において、前記カムは、前記カム係合位置から前記第2カム付勢方向に回転するときに前記ストライカ及び前記ラッチの少なくとも一方を押す押圧部を有する。
この構成によれば、ストライカの退出及びラッチの回転の少なくとも一方を促進できる。
(3)上記車両用シートロック装置において、前記カムの付勢方向は、前記カムの前記カム係合位置と前記カムの前記押圧部が前記ストライカまたは前記ラッチに接触する接触位置との間において切り替わる。
この構成によれば、カムが接触位置に配置されるときカムは第2カム付勢方向に付勢される。これにより、ストライカまたはラッチにカムの付勢力を作用させることができる。
(4)上記車両用シートロック装置において、前記カムの回転中心線と前記ポールの回転中心線とが一致する。
この構成によれば、回転中心線に垂直な平面において、カムとポールとの回転軌跡の重なりが大きくなる。このため、カムの回転中心線とポールの回転中心線とが一致しない場合に比べて、回転中心線に垂直な平面における車両用シートロック装置の大きさを小さくできる。
車両用シートロック装置によれば、カムを操作する操作力を低減できる。
車両シートの斜視図。 本実施形態に係る車両用シートロック装置の斜視図。 本実施形態に係る車両用シートロック装置の分解斜視図。 本実施形態に係る車両用シートロック装置の側面図。 ロック状態にある車両用シートロック装置の側面図。 中立状態にある車両用シートロック装置の側面図。 アンロック状態にある車両用シートロック装置の側面図。 カム付勢部材の変形例の側面図。
図1〜図7を参照して、実施形態に係る車両用シートロック装置について説明する。
以下の説明において、前後方向DYは、車両の前後方向と同じ方向を示す。車両用シートロック装置(以下、「シートロック装置5」という。)が取り付けられシートバック3が起立している状態のときのシートロック装置5の姿勢を「基準姿勢」という。シートロック装置5の「後面」は、シートロック装置5が基準姿勢をとるときの後側の面を示す。シートロック装置5の「側面」は、シートロック装置5が基準姿勢をとるときの車両幅方向DXに向く面を示す。
シートロック装置5は、車体に車両シート1を拘束する。シートロック装置5は、車体及び車両シート1の一方に取り付けられて、車体及び車両シート1の他方に取り付けられるストライカ4と係合する。本実施形態では、シートロック装置5は、後部シートのシートバック3に固定されている。シートロック装置5は、例えば、シートバック3の側面に取り付けられる。
図1は、シートロック装置5が取り付けられた車両シート1(本実施形態では後部シート)を示す図である。車両シート1は、シートクッション2とシートバック3とを有する。シートバック3は、シートクッション2に対して回転できる。シートバック3が起立するとシートロック装置5とストライカ4とが係合する。
以降の説明では、ストライカ4を拘束したシートロック装置5の状態を「ロック状態」といい、ストライカ4を解放したシートロック装置5の状態を「アンロック状態」という。シートロック装置5は、ロック状態からアンロック状態(またはアンロック状態からロック状態)に移行する間で「中立状態」(後述参照)をとる。
シートロック装置5は、操作部材(図示省略)の操作によりロック状態からアンロック状態に移行する。シートロック装置5がアンロック状態に移行することにより、シートロック装置5とストライカ4とは互いに離反可能になる。このとき、シートバック3を起立姿勢から前倒姿勢へと移行させることが可能になる。
図2及び図3に示されるように、シートロック装置5は、ベース10と、ラッチ20と、ポール30と、カム40とを備える。ベース10は、ラッチ20、ポール30及びカム40を回転可能に支持する。シートロック装置5は、さらに、カバー(図示省略)を備えることが好ましい。カバーは、ベース10とともに、ラッチ20、ポール30及びカム40を覆う。ベース10とカバーとは、ラッチ20、ポール30及びカム40を収容する収容室を構成する。
シートロック装置5は、後述のラッチ20の回転中心線CL1及びポール30の回転中心線CL2がシートバック3の回転軸に沿う線と実質的に平行となるように、シートバック3に取り付けられる。
ベース10は、ベース本体部11と、ベース本体部11から延びるベースばね支持部19とを備える。
ベース本体部11は、ラッチ20、ポール30及びカム40が配置される内面11aと、内面11aの反対側の外面とを有する。ベース本体部11は、ストライカ4が挿通するベース溝12を有する。ベース溝12は、シートロック装置5が基準姿勢をとるとき、概ね前後方向DYに延びる。ベース溝12の開口部は、シートロック装置5が基準姿勢をとるとき、後方に開口する。ベース溝12の周縁及びベース本体部11においてストライカ4に面する端縁には、内面11aに直交する壁11fが設けられている。
ベース本体部11には、第1軸13が挿通する第1貫通孔15と、第2軸14が挿通する第2貫通孔16が設けられている。第1貫通孔15の中心(ラッチ20の回転中心CAと同じ。図4参照。)と第2貫通孔16の中心(ポール30の回転中心CBと同じ。図4参照。)とを結ぶ線LAは、ベース溝12の延長方向に沿う延長線LBと交差する。第1軸13及び第2軸14は、内面11aに対して垂直にベース本体部11に取り付けられる。第1軸13は、ラッチ20を回転可能に支持する。第2軸14は、ポール30及びカム40を回転可能に支持する。また、第1軸13は、ラッチ20を第1付勢方向D1(後述参照)に付勢する第1付勢部材17を支持する。第1付勢部材17の一端は、ラッチ20に係合し、第1付勢部材17の他端は、ベース本体部11の第1突起11bに係合する。第2軸14は、ポール30を第2付勢方向D2(後述参照)に付勢する第2付勢部材18を支持する。第2付勢部材18の一端は、ポール30に係合し、第2付勢部材18の他端は、ベース本体部11の第2突起11cに係合する。第1付勢部材17及び第2付勢部材18は、例えば、コイルばねにより構成される。
ベース本体部11は、さらに、ポール30の先端部の軌跡に沿う円弧状の貫通孔11eが設けられている。この貫通孔11eは、ポール30を操作するための操作部材(例えば、操作用レバーまたは操作用ケーブル。図示省略。)をポール30に接続するための孔である。
ベースばね支持部19は、カム40を付勢するカム付勢部材50の一端を支持する。カム付勢部材50の他端は、カム40に設けられるカムばね支持部49に掛けられる。カム付勢部材50は、伸縮ばね(例えば、引張コイルばね)として構成される。
図3及び図4を参照して、ラッチ20について説明する。
ラッチ20は、ストライカ4を拘束する。具体的には、ラッチ20は、ベース溝12に挿通したストライカ4をベース溝12から退出しないようにストライカ4を拘束する。
ラッチ20は、第1軸13を介してベース10に対して回転可能に支持される。ラッチ20は、ロック位置とアンロック位置とをとる。ロック位置(図5参照)は、ストライカ4を拘束するラッチ20の位置を示す。アンロック位置(図7参照)は、ストライカ4を解放するラッチ20の位置を示す。ラッチ20は、第1付勢部材17により、ロック位置からアンロック位置に向かう方向(以下、「第1付勢方向D1」)に付勢される。
ラッチ20は、ラッチ本体部21と、ポール30と係合可能な第1係合部23と、カム40と係合する第2係合部26とを備える。強度の観点から、ラッチ本体部21と第1係合部23と第2係合部26とは一体形成されることが好ましい。なお、ラッチ20には、樹脂製カバー28が取り付けられている。
ラッチ本体部21は、ストライカ4が挿通するラッチ溝22と、第1軸13が挿通する貫通孔21aとを有する。ラッチ溝22は、次のように構成される。ラッチ20がロック位置に配置されるとき、ラッチ溝22の延長方向に沿う線LCとベース溝12の延長方向に沿う延長線LBとが90度に近い角度(または90度)で交差する(図4参照)。ラッチ20がアンロック位置に配置されるとき、側面視で、ラッチ溝22の開口部とラッチ溝22の開口部とが重なる(図7参照)。
第1係合部23は、ラッチ本体部21に設けられる。第1係合部23は、ラッチ本体部21においてラッチ溝22よりも第1付勢方向D1の後方に配置される。第1係合部23は、第1係合面24と、第2係合面25とを有する。
第1係合面24は、ラッチ20の回転中心線CL1を中心とする円弧面またはこの円弧面に概ね沿う曲面として構成される。第1係合面24は、ラッチ20がアンロック位置に配置されるとき、ポール30の第1ポール係合面34と係合する(図7参照)。
第2係合面25は、第1係合面24よりも第1付勢方向D1における前に配置される。第2係合面25は、第1付勢方向D1に向く。ラッチ20がロック位置に配置されるとき(図5参照)、ラッチ20の第2係合面25の前(第1付勢方向D1における前)にポール30の第2ポール係合面35が配置されて、第2係合面25と第2ポール係合面35と係合する。この係合により、ラッチ20の第1付勢方向D1の回転が規制される。
図3に示されるように、第2係合部26は、ラッチ本体部21の外面21b(ベース10の内面11aに面する面と反対側の面)から回転中心線CL1に沿う方向に突出する。第2係合部26は、ラッチカム面27を有する。ラッチ20がロック位置に配置されるとき(図5参照)、ラッチカム面27はカム40のカム面42に接触する。ラッチカム面27とカム面42はそれぞれ曲面として構成される。
ラッチ20は次のように動作する。ラッチ20がストライカ4に接近することに基づいてストライカ4がラッチ溝22に挿通するとき、ラッチ20とストライカ4との接近に基づく力により、ラッチ20が第1付勢方向D1と反対方向に回転する。
図3及び図4を参照して、ポール30について説明する。
ポール30は、ラッチ20の回転を規制する。具体的には、ポール30は、ラッチ20がロック位置に配置されるとき(図5参照)、ラッチ20が第1付勢方向D1に回転することを規制して、ラッチ20をロック位置に留める。
ポール30は、第2軸14を介してベース10に対して回転可能に支持される。ポール30は、係合位置と解除位置とをとる。係合位置は、ポール30がラッチ20と係合することにより、ラッチ20をロック位置でラッチ20の回転を止めるポール30の位置を示す。解除位置は、ポール30がラッチ20と係合しないことによりラッチ20の回転を許容するポール30の位置を示す。ポール30は、第2付勢部材18により、解除位置から係合位置に向う方向(以下、「第2付勢方向D2」)に付勢される。ポール30は、操作部材の動作により、第2付勢方向D2と反対方向に回転し得る。
図3に示されるように、ポール30は、ポール本体部31と、ラッチ20と係合する第1係合部33と、カム40と係合する第2係合部36とを備える。強度の観点から、ポール本体部31と第1係合部33と第2係合部36とは一体形成されることが好ましい。
ポール本体部31は、第2軸14が挿通する貫通孔31aを有する。この貫通孔31aは、ポール本体部31において長手方向の一方の端部に設けられる。ポール本体部31において長手方向の他方の端部には、操作部材が取り付けられる取付部32が設けられる。
第1係合部33は、ポール本体部31に設けられ、ラッチ20に向かって延びる。第1係合部33は、第1ポール係合面34と、第2ポール係合面35とを有する。
第1ポール係合面34は、ポール30が解除位置に配置されかつラッチ20がアンロック位置に配置されるとき(図7参照)、ラッチ20の第1係合面24に接触する。
第2ポール係合面35は、ポール30の回転中心CBを向く面である。ポール30が係合位置に配置されかつラッチ20がロック位置に配置されるとき(図5参照)、第2ポール係合面35は、ラッチ20の第2係合面25と対向して配置される。
第2係合部36は、ポール本体部31において第2軸14の近くに設けられ、ポール本体部31の外面31b(ベース10の内面11aと対向する面と反対側の面)から回転中心線CL2に沿う方向に突出する。第2係合部36は、カム40の係合孔43に挿通する。ポール30が係合位置から解除位置に向かって回転するとき、第2係合部36は、カム40の係合孔43の第1端面44(後述参照)を押す。これにより、カム40は、ポール30の回転に伴ってポール30と一緒に回転する。
ポール30は次のように動作する。ラッチ20がロック位置に配置されてポール30が係合位置に配置されると、ポール30の第1係合部33がラッチ20の第1係合部23の前(第1付勢方向D1における前)に配置される(図5参照)。これにより、ラッチ20がロック位置に配置された状態で、ラッチ20の第1付勢方向D1の回転が規制される。
一方、ポール30が解除位置に配置されると、ポール30の第1係合部33がラッチ20の第1係合部23に接触しない位置に配置される。これにより、ラッチ20は、第1付勢方向D1の回転が許容され、ロック位置からアンロック位置まで回転し得る。
図3及び図4を参照して、カム40について説明する。
カム40は、ラッチ20と係合し、その係合によりラッチ20を第1付勢方向D1の反対方向に回転付勢する。具体的には、カム40は、ラッチ20がロック位置に配置されるとき(図5参照)、ラッチ20の第2係合部26に係合して、ラッチ20を第1付勢方向D1の反対方向にラッチ20を回転付勢する。これにより、カム40は、ラッチ20の回転揺動(がたつき)を抑制する。
カム40は、第2軸14を介してベース10に対して回転可能に支持される。カム40の回転中心線CL3とポール30の回転中心線CL2とは一致する。
カム40は、カム係合位置と中立位置とカム解除位置とをとる。カム係合位置は、ロック位置に配置されるラッチ20に係合する位置を示す。カム40は、カム係合位置において、上述したように、ラッチ20の第2係合部26と係合し、ラッチ20を第1付勢方向D1の反対方向に回転付勢する。カム解除位置は、カム40がラッチ20の第2係合部26と係合せずラッチ20の回転を妨げないカム40の位置を示す。中立位置は、カム係合位置とカム解除位置との間の所定の位置(後述参照)を示す。
カム40は、カム付勢部材50により、中立位置を境目にして一方側において、中立位置からカム係合位置に向かって回転する方向(以下、「第1カム付勢方向DC1」)に付勢され、他方側において、中立位置からカム解除位置に向かう方向(以下、「第2カム付勢方向DC2」)に付勢される。中立位置は、第1カム付勢方向DC1にも、第2カム付勢方向DC2にも付勢されない位置である。中立位置は、カム40の付勢方向が切り替わる位置である。カム40の中立位置は、カム40のカム係合位置と、カム40の押圧部46がストライカ4に接触する接触位置との間に位置する。
図3に示されるように、カム40は、カム本体部41と、ラッチ20及びストライカ4の少なくとも一方を押す押圧部46と、ポール30の第2係合部36が挿通する係合孔43とを備える。本実施形態では、押圧部46はストライカ4を押す。
カム本体部41は、第2軸14が挿通する貫通孔41aを有する。この貫通孔41aは、カム本体部41において長手方向の一方の端部に設けられる。カム本体部41において他方の端部には、押圧部46が設けられる。
また、カム本体部41は、カム面42を有する。カム面42は、ラッチ20のラッチカム面27に接触し得る。上述のように、ラッチ20がロック位置に配置されるとき(図5参照)、カム面42はラッチ20のラッチカム面27に接触する。カム面42は、第1カム付勢方向DC1の前方に向かってカム40の回転中心CDからカム面42までの距離が徐々に短くなるように形成されている。これにより、カム40が第1カム付勢方向DC1に回転することに基づいて、カム40からラッチ20に第1付勢方向D1とは反対方向の力が加えられる。
カム本体部41には、カム付勢部材50を支持するカムばね支持部49が設けられている。カムばね支持部49は、押圧部46の付近に設けられる。ベース10のベースばね支持部19とカム40のカムばね支持部49との間の距離は、カム40の回転範囲にわたって、カム40の回転中心線CL3とカム40のカムばね支持部49との間の距離よりも大きい。カム付勢部材50は、引っ張られた状態で両ばね支持部19,49に取り付けられる。すなわち、ベース10のベースばね支持部19とカム40のカムばね支持部49とには、両ばね支持部19,49を接近させる力が作用する。
また、ベース10のベースばね支持部19とカム40のカムばね支持部49とは次の関係を満たす。カム40が中立位置に配置されるとき(図6参照)、カム40の回転中心CDが、カム40のカムばね支持部49とベース10のベースばね支持部19とを結ぶ線の上に配置される。この関係によれば、カム40が中立位置からいずれか一方の方向に回転すると、ベース10のベースばね支持部19とカム40のカムばね支持部49との間に両ばね支持部19,49を接近させる力(カム付勢部材50に基づく力)が作用するようになるため、中立位置からカム40が回転した方向にカム40が付勢される。このように、カム付勢部材50によりカム40に加えられる付勢力の方向が、中立位置を境目にして切り替わる。具体的には、上述のように、カム40は、中立位置を境目にして、一方側において第1カム付勢方向DC1に付勢され、他方側において第2カム付勢方向DC2付勢される。
係合孔43は、カム本体部41において第2軸14の近くに配置される。係合孔43は、長孔であり、カム40の回転中心CDを中心とする円の円周に沿うように形成される。係合孔43において、第2カム付勢方向DC2側には、ポール30の第2係合部36が接触する第1端面44が設けられ、第1カム付勢方向DC1側には、ポール30の第2係合部36が接触する第2端面45が設けられている。上述したように、係合孔43には、ポール30の第2係合部36が挿通する。
押圧部46は、カム面42よりも第2カム付勢方向DC2における前に設けられている。
カム40の第2カム付勢方向DC2への回転に基づいた押圧部46の軌跡は、ベース10のベース溝12に交差する。カム40がカム係合位置からカム解除位置に向かって回転するとき、押圧部46は、ストライカ4を退出方向に押す。なお、退出方向は、ストライカ4がベース溝12に進入するときの方向の反対方向を示す。
カム40は次のように動作する。
カム40がカム係合位置に配置されると(図5参照)、カム40のカム面42がラッチ20の第2係合部26に接触する。カム40は、第1カム付勢方向DC1に付勢されているため、カム面42を介してラッチ20にカム40の力が加えられる。カム40の力は、ラッチ20の第1付勢方向D1と反対方向に作用する。これにより、ラッチ20が第1付勢方向D1に回転することが抑制される。
図5〜図7を参照して、シートロック装置5の作用を説明する。
図5は、ロック状態にあるシートロック装置5の側面図である。ロック状態において、ラッチ20は、ロック位置に配置される。ストライカ4は、互いに交差するベース溝12とラッチ溝22とにより拘束される。ポール30は、ロック位置に配置されるラッチ20に係合して、ラッチ20がロック位置に留める。具体的には、ポール30は係合位置に配置されて、ポール30の第1係合部33がラッチ20の第1係合部23の前(第1付勢方向D1における前)に配置される。これにより、ラッチ20の回転が規制されている。カム40は、カム係合位置に配置されて、第1カム付勢方向DC1に付勢されている。カム面42は、ラッチ20の第2係合部26のラッチカム面27に接触する。このため、ラッチ20は、カム40との係合により、第1付勢方向D1とは反対方向に回転付勢される。このようにして、ラッチ20は、ロック位置に安定した状態(がたつきのない状態)に維持される。
操作部材が操作されることにより、ポール30が動作すると、次のようにシートロック装置5が動作する。
ポール30が第2付勢方向D2と反対方向に回転すると、ポール30の第2係合部36がカム40の係合孔43の第1端面44を押す。そうすると、ポール30の回転に基づいてカム40が第2カム付勢方向DC2に回転する。カム40が回転すると、カム面42とラッチ20の第2係合部26のラッチカム面27とが徐々に離間して、ラッチ20に加わる力(第1付勢方向D1と反対方向の力)が低下する。カム40が中立位置まで回転すると、シートロック装置5は中立状態になる。中立状態とは、ストライカ4がラッチ20に拘束され、かつカム40とラッチ20の係合が解除されている状態を示す。
シートロック装置5をロック状態から中立状態まで移行させるために要する力(以下、「操作力」)は、第2付勢方向D2の付勢力に抗してポール30を第2付勢方向D2とは反対方向に回転させる力と、第1カム付勢方向DC1の付勢力に抗してカム40を第1カム付勢方向DC1とは反対方向に回転させる力との合力と等しい。
図6は、中立状態にあるシートロック装置5の側面図である。
中立状態において、ラッチ20は、ロック位置から第1付勢方向D1に所定角度だけ回転した位置に配置される。ストライカ4は、中立状態においても、互いに交差するベース溝12とラッチ溝22とにより拘束されている。ポール30は、係合位置から第2付勢方向D2に所定角度だけ回転している。このとき、ポール30の第1係合部33がラッチ20の第1係合部23の前(第1付勢方向D1における前)に配置されている。カム40は、中立位置に配置され、いずれの方向にも付勢されていない。カム面42は、ラッチ20の第2係合部26のラッチカム面27から離間する直前の状態にある。カム40の押圧部46は、ロック状態のときよりも、ストライカ4に接近している。
操作部材の操作により、ポール30がさらに第2付勢方向D2と反対方向に回転すると、次のようにシートロック装置5が動作する。
ポール30が第2付勢方向D2と反対方向に回転すると、ポール30の第1係合部33がラッチ20の第1係合部23から離れる。これにより、ラッチ20は、第1付勢方向D1に大きく回転し始める。一方、カム40は、ポール30の回転に伴って第2カム付勢方向DC2に回転して、押圧部46がストライカ4に接触する位置(以下、「接触位置」)に至る。ストライカ4は、ラッチ20の第1付勢方向D1の回転に基づく力と、カム40の第2カム付勢方向DC2の回転に基づく力により退出方向に付勢されて、ベース溝12及びラッチ溝22から退出する。
シートロック装置5を中立状態からアンロック状態まで移行させるために要する力(操作力)は、第2付勢方向D2の付勢力に抗してポール30を第2付勢方向D2とは反対方向に回転させる力と、第2カム付勢方向DC2の付勢力との合力と等しい。カム40に作用する第2カム付勢方向DC2の付勢力は、ポール30に作用する第2付勢方向D2の付勢力とは反対方向に作用する。このため、シートロック装置5を中立状態からアンロック状態まで移行させるために要する力(操作力)は、カム40の第2カム付勢方向DC2の付勢力が作用しない場合(例えば、全回転範囲においてカム40が第1カム付勢方向DC1に付勢されている場合)に比べて、低減する。
ポール30が第2付勢方向D2と反対方向に回転している間に、ラッチ20が、アンロック位置まで回転すると、ラッチ20の回転は、所定のストッパ(図示省略)により止められる。ストライカ4は、ベース溝12及びラッチ溝22から脱出する。
操作部材が操作されなくなると、ポール30は、第2付勢方向D2に回転する。そうすると、ラッチ20がアンロック位置に配置されているとき(図7参照)、ポール30の第1係合部33がラッチ20に接近し、第1ポール係合面34がラッチ20の第1係合面24に接触する。この接触により、ポール30の回転が止められる。一方、カム40は、ポール30とは反対方向(第2カム付勢方向DC2)に回転付勢されている。ポール30が解除位置に配置されると、カム40の係合孔43の第2端面45がポール30の第2係合部36に接触して、カム40の第2カム付勢方向DC2の回転が止められる。
本実施形態のシートロック装置5は、以下の効果を奏する。
(1)シートロック装置5において、カム40は、カム係合位置に向かう第1カム付勢方向DC1と、第1カム付勢方向DC1とは反対方向の第2カム付勢方向DC2とに付勢される。カム40がカム係合位置から第2カム付勢方向DC2に回転する途中で、カム付勢部材50によるカム40の付勢方向は、第1カム付勢方向DC1から第2カム付勢方向DC2に切り替わる。
この構成によれば、第1カム付勢方向DC1と反対方向(第2カム付勢方向DC2)にカム40を回転させるとき、カム40の付勢方向が第1カム付勢方向DC1から第2カム付勢方向DC2に切り替わるため、カム40の付勢方向が第2カム付勢方向DC2に切り替わった後の区間で、カム40を操作する操作力を低減できる。
(2)カム40は、カム係合位置から第2カム付勢方向DC2に回転するときにストライカ4を押す押圧部46を有する。この構成によれば、ストライカ4の退出を促進できる。
(3)カム40の付勢方向は、カム係合位置と接触位置との間において切り替えられる。この構成によれば、カム40が接触位置に配置されるときカム40は第2カム付勢方向DC2に付勢される。これにより、カム40がストライカ4に接触するときにストライカ4にカム40の付勢力を作用させることができる。カム40の付勢力によって、ベース溝12からのストライカ4の脱出が促進される。
(4)カム40の回転中心線CL3とポール30の回転中心線CL2とが一致する。
この構成によれば、回転中心線CL2に垂直な平面において、カム40とポール30との回転軌跡の重なりが大きくなる。このため、カム40の回転中心線CL3とポール30の回転中心線CL2とが一致しない場合に比べて、回転中心線CL2に垂直な平面におけるシートロック装置5の大きさを小さくできる。
(5)カム40は、カム付勢部材50により、第1カム付勢方向DC1及び第2カム付勢方向DC2に付勢される。ベース10のベースばね支持部19とカム40のカムばね支持部49との間の距離は、カム40の回転中心線CL3とカム40のカムばね支持部49との間の距離よりも大きい。この構成によれば、ベース10のベースばね支持部19とカム40のカムばね支持部49とを繋ぐカム付勢部材50により、カム40を第1カム付勢方向DC1と第2カム付勢方向DC2とに簡単に切り替え可能に付勢できる。
(その他の実施形態)
上記実施形態は、次のように変更できる。
・上記実施形態において、カム40の押圧部46は、ストライカ4を押す。カム40の押圧部46は、ラッチ20を押してもよい。この場合、ラッチ20は、押圧部46に押される被押圧部(図示省略)を有する。これにより、ラッチ20の第1付勢方向D1への回転が促進される。また、カム40の押圧部46は、ストライカ4及びラッチ20を押してもよい。
・カム付勢部材50は、実施形態の例に限定されない。カム付勢部材50は、カム40の付勢方向を切り替え可能なものとして構成される。
図8は、カム付勢部材50の他の例を示す図である。図8に示されるカム付勢部材50は、2つの捻りコイルばね51,53により構成される。一方の捻りコイルばね51は、2つのアーム52を有する。他方の捻りコイルばね53は、2つのアーム54を有する。2つの捻りコイルばね51,53の4つのアーム52,52,54,54はひし形を構成する。一方の捻りコイルばね51の一端と他方の捻りコイルばね53の一端は、ベース10のベースばね支持部19で支持される。一方の捻りコイルばね51の他端と他方の捻りコイルばね53の他端は、カム40のカムばね支持部49で支持される。このようなカム付勢部材50は、2つの捻りコイルばね51,53の一端と2つの捻りコイルばね51,53の他端との間の距離を伸縮させるものであり、実施形態の伸縮ばねと同じ機能を備える。
CA…回転中心、CB…回転中心、CD…回転中心、CL1…回転中心線、CL2…回転中心線、CL3…回転中心線、D1…第1付勢方向、D2…第2付勢方向、DC1…第1カム付勢方向、DC2…第2カム付勢方向、LA…線、LB…延長線、LC…線、DX…車両幅方向、DY…前後方向、1…車両シート、2…シートクッション、3…シートバック、4…ストライカ、5…シートロック装置(車両用シートロック装置)、10…ベース、11…ベース本体部、11a…内面、11b…第1突起、11c…第2突起、11e…貫通孔、11f…壁、12…ベース溝、13…第1軸、14…第2軸、15…第1貫通孔、16…第2貫通孔、17…第1付勢部材、18…第2付勢部材、19…ベースばね支持部、20…ラッチ、21…ラッチ本体部、21a…貫通孔、21b…外面、22…ラッチ溝、23…第1係合部、24…第1係合面、25…第2係合面、26…第2係合部、27…ラッチカム面、28…樹脂製カバー、30…ポール、31…ポール本体部、31a…貫通孔、31b…外面、32…取付部、33…第1係合部、34…第1ポール係合面、35…第2ポール係合面、36…第2係合部、40…カム、41…カム本体部、41a…貫通孔、42…カム面、43…係合孔、44…第1端面、45…第2端面、46…押圧部、49…カムばね支持部、50…カム付勢部材、51…捻りコイルばね、52…アーム、53…捻りコイルばね、54…アーム。

Claims (3)

  1. ストライカが挿通可能なベース溝を有するベースと、
    前記ベースに対して回転可能に設けられ、前記ストライカが挿通可能なラッチ溝を有し、ロック位置において前記ストライカを拘束し、アンロック位置において前記ストライカを解放するラッチと、
    前記ベースに対して回転可能に設けられ、前記ロック位置の前記ラッチと係合することで前記ラッチの回転を止めるポールと、
    前記ベースに対して回転可能に設けられ、前記ロック位置の前記ラッチと係合するカム係合位置に向かう第1カム付勢方向と、前記第1カム付勢方向とは反対方向の第2カム付勢方向とに回転可能なカムとを備え、
    前記カムは、前記カム係合位置から前記第2カム付勢方向に回転するときに前記ストライカを押す押圧部を有し、
    前記ラッチを前記ロック位置から前記アンロック位置に回転させるときに、前記カムは前記カム係合位置から前記第2カム付勢方向に回転し、当該回転の途中でカム付勢部材による前記カムの付勢方向は前記第1カム付勢方向から前記第2カム付勢方向に切り替わる
    車両用シートロック装置。
  2. 前記カムの付勢方向は、前記カムの前記カム係合位置と前記カムの前記押圧部が前記ストライカに接触する接触位置との間において切り替わる
    請求項1に記載の車両用シートロック装置。
  3. 前記カムの回転中心線と前記ポールの回転中心線とが一致する
    請求項1または請求項2に記載の車両用シートロック装置。
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