JP5073320B2 - 車両用シートスライド装置 - Google Patents
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Description
第1の発明は、フロア側に固定されたロアレールに対し、シート側に固定されたアッパレールが前後方向へスライド可能に組み付けられた車両用シートスライド装置であって、ロアレールの内部において回転可能に支持されているとともに、アッパレールの後方へのスライド量を規制するための位置に設けられたストッパーと、このストッパーを切り替え操作することが可能な操作部とを備えている。ストッパーは、通常はアッパレールの後方へのスライドを受け止め可能な使用状態に保持されているとともに、操作部の操作によってストッパーが使用状態からアッパレールの後方へのスライドを受け止め不可能な待機状態に作動するように構成されている。そして、使用状態におけるストッパーは、少なくともその一部がロアレールの内部においてアッパレールの下面よりも上方へ突出した回転位置となるようにスプリング力を受けており、待機状態におけるストッパーは、スプリング力に抗してロアレールの内部の内底部に倒し込まれた回転位置に操作されるように設定されている。
また、ストッパーは、スプリング力を受けた回転位置において使用状態となり、このスプリング力に抗して倒し込まれた回転位置において待機状態となるので、ストッパーを回転させるだけの簡単な操作により、使用状態あるいは待機状態への切り替えが可能となる。
図1は、車両用シートの概要を表した側面図である。この図面では、車両の前後方向に沿って配列された三列シートのうち、二列目のシートS1と三列目のシートS2とが示されている。そして、二列目のシートS1はスライドレール10により、フロアFに対して車両の前後方向へ移動させることができる。なお、スライドレール10はシートS1の幅方向に関する左右両側にそれぞれ配置されている。
図2は、スライドレール10の一部を拡大して表した側面図である。図3は、図2の一部を拡大して表した縦断面図である。図4は、図3のA-A矢視方向の断面図である。これらの図面で明らかなように、スライドレール10はロアレール12とアッパレール14とによって構成されている。ロアレール12はフロアFに固定され、アッパレール14はシートS1におけるシートクッションS1aの固定され、ロアレール12に対してアッパレール14が前後方向へスライド可能に組み付けられている。なお、ロアレール12は、レッグ13によってフロアFに固定されている(図1、図2)。
また、スライドレール10は、スライドロック機構(図示省略)を備えている。このロック機構は、周知のようにロアレール12に対するアッパレール14のスライドをそのスライド方向に関する複数位置でロックし、かつ、レバー操作によってロックを解除することができる。したがってロック機構は、そのロックを解除することでシートS1を前後方向へ移動させることができ、かつ、所定の位置でシートS1の移動をロックすることができる。
そのための構成として、まず二列目シートS1と三列目のシートS2との間に充分なスペースを確保した状態でのアッパレール14の後端面の位置を求め、その位置に対応するロアレール12側の仮想位置を規制位置Kとする(図2、図3)。この規制位置Kに基づき、ロアレール12の内部にストッパー20が設けられている。このストッパー20は、ロアレール12の内部において回転軸22で回転可能に支持され、通常は図面の実線で示す起立状態(使用状態)に保持されている。そして、ストッパー20を切り替え操作するための操作部30が操作されると、このストッパー20が回転軸22の軸線回りに回転し、図3の仮想線で示す倒れ込み状態(待機状態)に作動する。
ストッパー20におけるボス部20aの反対側で矩形の一辺を構成する先端部20bは、ロアレール12における両垂下部12bの下端部に設けられている個々の係止部12cに接触可能である。つまり、ストッパー20が既に述べた使用状態にあるとき、その先端部20bがロアレール12の係止部12cに接触して支えられる。また、この使用状態においては、ストッパー20の受け面20cが規制位置Kと一致し、この受け面20cによってアッパレール14の後端面を受け止めることができる(図3)。
回転軸22の両端部のうち、ケーブルレバー32が設けられている側とは反対側の端部外周には、トーションコイルスプリング37が組み付けられている(図4)。このスプリング37の一端はロアレール12に係合しており、他端は回転軸22に係合している。これにより、回転軸22には常に図3における時計回り方向へのスプリング力が作用しており、ストッパー20および操作部30は図3の実線で示す使用状態に保持される。
なお、既に説明したように使用状態におけるストッパー20の先端部20bは、ロアレール12の係止部12cに接触して支えられている。つまり、ストッパー20はそのボス部20aと先端部20bとが共にロアレール12に支持された状態でアッパレール14のスライドを受け止めることになり、その信頼性が高い。
例えば、本発明におけるシートスライド装置の対象となるシートは、三列シートの二列目シートS1に限るものではない。また、ストッパー20の形状についても平板状に限らず、アッパレール14における両側壁部14aの後端面を個々に受け止める一対のアームを有する形状に代えることも可能である。そして、ストッパー20の形状によっては、ロアレール12外部の規制位置Kにストッパー20を設けることも可能である。
14 アッパレール
20 ストッパー
30 操作部
Claims (2)
- フロア側に固定されたロアレールに対し、シート側に固定されたアッパレールが前後方向へスライド可能に組み付けられた車両用シートスライド装置であって、
ロアレールの内部において回転可能に支持されているとともに、アッパレールの後方へのスライド量を規制するための位置に設けられたストッパーと、このストッパーを切り替え操作することが可能な操作部とを備え、
ストッパーは、通常はアッパレールの後方へのスライドを受け止め可能な使用状態に保持されているとともに、操作部の操作によってストッパーが使用状態からアッパレールの後方へのスライドを受け止め不可能な待機状態に作動するように構成され、
使用状態におけるストッパーは、少なくともその一部がロアレールの内部においてアッパレールの下面よりも上方へ突出した回転位置となるようにスプリング力を受けており、待機状態におけるストッパーは、スプリング力に抗してロアレールの内部の内底部に倒し込まれた回転位置に操作されるように設定されている車両用シートスライド装置。 - 請求項1に記載された車両用シートスライド装置であって、
ストッパーは、その一端部が回転軸によってロアレールに支持されているとともに、他端部が、ストッパーの使用状態においてはロアレールの係止部に支えられた状態で、アッパレールの後方へのスライドを受け止めるように構成されている車両用シートスライド装置。
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